小樽市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月13日
小樽市の戦略について
2022年6月13日、小樽市議会の一般質問で、須貝修行議員が「小樽市の戦略について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 須貝修行 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 須貝修行
第3項目め、小樽市の戦略について。小樽駅前再開発と新小樽(仮称)駅について。小樽駅前の再開発計画は難航しているとの報道もありますが、まずはJR小樽駅前広場の再整備と小樽駅前第1ビルの再開発計画について、これまでの状況と今後の見通しについてお示しください。小樽駅前の再開発事業は、小樽の顔としてだけでなく、新たな交通拠点の整備や、さきに示したようなビジネス環境の整備、新たなにぎわい空間の創出など、大変重要な事業であると考えます。基本計画にあるにぎわいや魅力ある空間をつくり、若い世代の集う場所として次の50年に引き継ぐものであってほしいと考えます。まずは、駅前空間をどうあるべきか明確なビジョンを描き、従来型の思考から脱却することも肝要です。そして、それを達成するためには、実績と信頼ある大手デベロッパーと手を組むことが最良と考えます。このほど、札幌駅前の新ビルの概要が発表されましたが、宿泊主体型ホテルを中層階、国際水準ホテルを上層階と別ブランドのホテルを配置し、多様化するニーズを取り込むとあります。このよう-18-な着眼点こそ必要と考えますし、加えて、今の小樽に足りないIT環境の整ったオフィス階層をぜひとも検討いただきたいと考えます。基本計画にある魅力、にぎわいとは何か、また、JR小樽駅前広場空間、再開発ビルをどのようなものにしたいのか、本市の見解を伺います。北海道新幹線新駅の駅舎デザインについて、歴史的建造物をイメージしたレトロな雰囲気とするよう要望したとあります。そのことはよいと思いますが、もっと重要なことは、新幹線は誰のために、何のために造り、どのように活用するのかの視点であります。私は昨年、新神戸駅から新尾道駅へこだまで参りました。途中、各駅で後続車を待ち、所要時間1時間30分、降車人数は6人、うち家族が4人、土産物店は閑散、駅前にタクシーは3台、駐車場の利用は7割、数社のレンタカー会社、横に尾道の悲願達成の石碑がありました。私は大変厳しい現実を突きつけられた思いと、そこには重要な視点が欠けていると思いました。それは、新幹線駅を造ることが目的になっており、それをどのように活用するかの視点が後回しになっていたことであります。JR在来線と結節していない新小樽(仮称)駅の現状を踏まえ、改めて問いたいと思います。新幹線は誰のため、何のために必要なのか。では、どのように活用し、まちと融合させていくお考えなのかお示しいただきたいと思います。強い危機感を持って取り組んでいただくことを切に望みます。小樽港の戦略について。小樽港の戦略に関して、令和元年度及び2年度の代表質問で議論させていただきました。ここまでを振り返ると、やはり平成22年、民主党政権下での重点港湾に選定されなかったこと、これがターニングポイントであったと見ておりました。当時、平成22年第3回定例会で、我が会派の濱本議員の代表質問でも、小樽市の対応の遅れや将来的な港湾の展望について指摘されておりますが、本市の答弁は見識も見通しも残念なものと感じました。しかしながら、政権も代わり、事業ごとに費用対効果を検証して予算配分するとした方針になってきていることも理解いたしましたが、今日の石狩湾新港の発展ぶりを見るにつれ、改めて国の意思決定への情報収集、対応の遅れ、時の政治力の違いを痛感させられます。そこで、改めて問いますが、小樽港の基本的戦略は何か、それは揺るぎないのか、確信を持っているのか問いたいと思います。観光・交流の基盤強化やフェリー機能に関しては具体的に進展が見られていると評価します。一方、穀物基地や対岸貿易拠点の形成についてはどうでしょうか。いずれも大きな予算を必要としますが、ハード、ソフト両面において懸念を抱いております。まずは穀物基地の形成や対岸貿易拠点の形成についての課題と今後の取組をお示しください。次に、石狩湾新港との差別化戦略です。今回、改めて、石狩湾新港管理組合議会会議録を読みましたが、そこには小樽港に対する配慮はなく、自港発展の戦略の報告と議論がなされております。小樽市は同組合に一定のプレゼンスを持つものとして、両港の共存共栄にイニシアチブを発揮してほしいと考えます。本市の見解を伺います。穀物やコンテナも利便性や需要に大きな変化があればそちらへ動く可能性があり、私はその点、大いに危惧を抱いております。小樽港の活性化は、小樽経済にとって核心であると確信しております。各港、各都市がしのぎを削る中で生き残りを図り発展していただきたいと強く思います。ゼロカーボンについて。本市も昨年5月、ゼロカーボンシティ宣言を表明いたしました。私は令和2年第4回定例会でまず宣言表明をしませんかと問い、令和3年第2回定例会で本市の遅れと先進事例を指摘いたしました。本市においてクールチョイスによる市民啓発と、本年2月、第4次小樽市温暖化対策推進実行計画【事務事業編】がようやく示されました。そこで、小樽市全体の計画はいつ示されますか。お示しください。-19-目標値は国に準じ、ガス別に削減目標を設定しておりますが、そもそも現時点において国と取組状況が異なるのに本当に達成できるのか、絵に描いた餅にならぬか、目標の転移が起きるのではないかと心配になります。まずは計画の全体像及びロードマップ作成の必要性を感じます。本市の見解を伺います。私は、ゼロカーボン達成のポイントはエネルギー戦略、森林整備、ごみ排出量、食品ロス、市民意識であると考えます。先行地域は先行メリットを享受しております。環境省は脱炭素先行地域100か所に200億円の予算づけをし、北海道からは札幌市、石狩市、苫小牧市など6市町が名のりを上げました。また、苫小牧市は、CO₂事業に経済産業省より2022年度概算要求で85.8億円もの予算がつきました。北海道においても、新エネルギー加速化基金において、令和4年約9.4億円、令和4年から8年総額で約60億円の予算をつけ、事業支援を開始しております。小樽市として、国及び道の支援策を活用しているのか、または検討しているのか見解を伺います。総合戦略室について。以上、ここまで多くの問題を提起させていただきました。大多数の課題は、各部署の専門性を発揮して解決いただきたいと思いますが、私は、戦略構想力やスピードに関して、議員になって以来、3年間ずっと不満を抱いて見ておりました。私は民間と役所の一番の違いは競争とスピードであると考えております。しかしながら、今日のように、各自治体がしのぎを削り生き残りを図る、情報を駆使する近年においては、やはり競争もスピードも必要と考えます。そのためには、縦割りではなく横断的に機能し権限を持つ司令塔的な存在、総合戦略室が必要ではないかと考えます。本市の見解を伺います。第3項目を終了いたします。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、小樽市の戦略について御質問がありました。初めに、小樽駅前再開発と新小樽(仮称)駅についてですが、まず、JR小樽駅前広場につきましては、令和2年4月にJR小樽駅前広場再整備基本計画検討委員会を設立後、本年5月にJR小樽駅前広場再整備基本計画を策定し、配置計画を3案としたところであります。今後は、小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合などの関係団体と配置計画案について実現の可能性を協議し、その協議結果と安全性や利便性等を総合的に勘案し、配置計画を決定したいと考えております。また、小樽駅前第1ビルの再開発につきましては、平成29年に小樽駅前第1ビル周辺地区再開発準備組合が設立され、これまで再開発の区域など様々な検討が行われております。今後は、JR小樽駅前広場の配置計画を決定した後、準備組合で再開発事業の事業計画を策定し、地権者などの合意形成が図られた後、事業に着手すると伺っております。次に、JR小樽駅前広場再整備基本計画の魅力、にぎわいにつきましては、国の登録有形文化財であるJR小樽駅、港が見える小樽独特の風景、JR小樽駅の背後に広がる山並みといった小樽を代表する景観が魅力であり、その魅力を生かしたオープンスペースを整備することで様々なイベントを開催することが可能となり、にぎわいが創出されると考えております。次に、どのような駅前広場空間などにするかにつきましては、安全性や利便性の確保、にぎわいの創出、市民の皆さんや観光客の方にとって、中心市街地への歩き出しの起点となる駅前広場を目指しております。再開発ビルについては、どのような用途の建物にするかは準備組合が検討を進めているところでありますが、本市においては、都市計画マスタープランで示されている土地の高度利用、都市機能の更新が図ら-20-れるよう準備組合と協議してまいりたいと考えております。次に、新幹線の必要性につきましては、新幹線の整備により全国の各都市と高速ネットワークで結ばれることは、本市にとりまして、市民の利便性向上や交流人口の増大、新たな経済交流、周遊観光による地域経済の活性化など様々な効果が期待されるところであり、地域振興のために必要であると考えております。次に、新幹線の活用などにつきましては、広域交通の利便性向上という本市の新たな強みを、観光振興をはじめ、テレワークの普及のような時代の変化も踏まえた移住・定住の促進や、企業誘致など多方面にわたる施策に活用していく考えであります。また、新小樽(仮称)駅と観光地などを結ぶ利便性の高い二次交通の確保や、新駅周辺エリアが周遊ルートの一つとなるような魅力づくりにより、まちの連続性を高めるとともに、戦略的に利用促進を図ることで開業効果を高め、まちづくりに最大限活用してまいりたいと考えております。次に、小樽港の戦略についてですが、まず、小樽港の基本的な戦略につきましては、港湾関係者などの意見を踏まえて策定した小樽港長期構想において、基本理念として、「フェリーを核とした物流機能の強化やクルーズ振興などによる賑わいの創出により、ひと・ものが世界と行き交う北海道日本海側の物流・交流拠点港としての発展を目指す」とした方針を掲げており、この実現に向けて、小樽港長期構想で位置づけている各プロジェクトを官民で連携して進めてまいりたいと考えております。次に、穀物基地と対岸貿易拠点の形成についての課題と今後の取組につきましては、穀物基地の課題としては、特に配合飼料の供給先が道東方面に集中しているため、港の立地で不利があるほか、船舶の大型化への対応などもあり、今後の取組としては、道産小麦の移出や小樽港の背後に立地している製粉工場、飼料工場の増産につながる企業の誘致に取り組むとともに、宅地のしゅんせつ等、必要な事業を進めてまいりたいと考えております。また、対岸貿易拠点の課題としては、中国とのコンテナ航路では輸入超過、ロシア貿易では輸出超過となっているほか、コンテナ置場やロシア船接岸場所が分散して非効率になっており、今後の取組としては、新たな貨物の開拓に取り組むとともに、分散している機能の集約化を進めてまいりたいと考えております。次に、石狩湾新港管理組合に対する見解につきましては、石狩湾新港管理組合は北海道、小樽市、石狩市の3者による一部事務組合であります。このため、これまでも石狩湾新港管理組合とは、港湾の長期計画や港湾整備の年度計画、組合予算などについて協議を行いながら石狩湾新港の管理運営に携わってきたところであります。小樽港と石狩湾新港については、北海道日本海側の拠点港として発展するよう、それぞれの特性を生かしながら役割分担が果たせるよう相互に連携してまいりたいと考えております。次に、ゼロカーボンについてですが、まず、市全体の実行計画の策定時期につきましては、今後9月をめどに小樽市温暖化対策推進実行計画の区域施策編の素案策定について、庁内会議を経て小樽市環境審議会へ諮問し、年度内に答申をいただく予定であります。その後、議会へお示しをした後、パブリックコメントの手続を行い、令和5年7月の完成を目指しております。次に、計画の全体像及びロードマップ作成につきましては、議員の御指摘のとおり、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指すには、全体像やロードマップが必要であるため、小樽市温暖化対策推進実行計画の区域施策編の中でお示しをしてまいりたいと考えております。次に、国や道の支援策活用の検討につきましては、市では再生可能エネルギーの導入の方向性や基本方針を策定する際に、環境省の地域再エネ導入戦略策定支援事業の活用を予定しておりますが、今後、カー-21-ボンニュートラルに向けた取組を進める中で、利用可能な支援事業を活用していきたいと考えております。次に、総合戦略室についてですが、私といたしましても議員の御指摘に共感をいたしますし、それ以外にも職場間での政策連携の不足、政策の先進性や独自性の不足といった課題を感じており、自治体間の競争の面から、また政策効果の面からもその解決は急がれるものと考えております。しかしながら、組織は組織ありきではなく、その実効性が担保されるかどうかが重要であることから、ただいま申し上げたような組織上の課題の解決を実現できる体制について検討を進めてまいりたいと考えております。