みんなの議会

小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月8日

(1)視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律について/(2)不登校・ひきこもりについて/(3)SDGsと使用済み紙おむつ問題について/(4)高島観光船事業の訴訟に関連して

2021年12月8日、小樽市議会の一般質問で、秋元智憲議員が「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律について」「不登校・ひきこもりについて」「SDGsと使用済み紙おむつ問題について」「高島観光船事業の訴訟に関連して」について質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。

質問者
秋元智憲 議員
答弁者
市長 迫俊哉、教育長 林秀樹

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 9番 秋元智憲

一般質問をいたします。初めに、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律、いわゆる読書バリアフリー法について質問いたします。公明党として、これまで、読書が困難な当事者からの切実な訴えを聞き、法整備を主導してきた立場からも、本市において読書バリアフリー法の趣旨を踏まえ、環境整備を今まで以上に進めていただきたいとの考えから質問させていただきます。読書バリアフリー法は令和元年6月28日に施行され、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関し、基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにし、視覚障害者等の読書環境の整備を総合的かつ計画的に推進し、障害の有無にかかわらず全ての国民が等しく読書を通じて文字・活字文化の恵沢を享受できる社会の実現に寄与することを目的とするとしております。障害のあるなしで本来ひとしく受けられる恩恵に差があってはならないですし、様々な障害があったとしても利用しやすい形でサービスや本にアクセスできる社会が実現することは重要だと考えますが、市の認識を伺います。この法の対象者となる視覚障害者等とは、視覚障害、発達障害、肢体不自由その他の障害により視覚による表現の認識が困難な方を指しますが、これらの方々の市立小樽図書館、学校図書館の利用状況についてお知らせください。また、点字図書館の利用状況や、これまで障害者の方、障害者団体の方々から読書環境について要望や相談があれば、内容やその後の結果についてお答えください。文部科学省の啓発用リーフレットには、今後、環境整備が進むことにより公立図書館で利用できるサービスや様々な本について説明がされています。サービス面では、障害者に無料で郵送するサービスや対面朗読サービス、拡大読書器や音声デイジーを再生するためのデイジー再生機、点字図書館などのサービスが提供されている図書館もあるようです。市立小樽図書館が現在提供できるサービスはどのようなものがあるのか、利用方法と併せお知らせください。次に、利用できる本についてです。本についても整備を進めることで利用可能とされているものに、大活字本、点字図書、LLブック、布絵本、触る絵本や音声デイジー、マルチメディアデイジー、電子図書があるそうです。私自身初めて-120-聞く本もあり、確実に障害者の方々への支援策が進んでいるものと実感している次第ですが、この本についても現状どの本が利用可能となっているのか。利用法やこれまでどのように周知されてきたのかお答えください。次に、インターネットによるサービスということで、サピエ図書館というものが紹介されていました。まずサピエ図書館とはどのようなものか説明願います。また、このサービスは登録している図書館でも利用できるようですが、本市では利用できるのか。現時点で利用できない場合、どのような手続、手順で利用可能となるものなのかお知らせください。この項最後に、今後の本市の取組についてです。初めにも述べましたが、読書バリアフリー法では地方公共団体の責務として「基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情を踏まえ、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する」とし、国が策定した基本計画を勘案して、読書環境の整備の推進に関する計画を定めるよう努めなければならないとされていることから、本市の読書環境整備の施策や、計画策定について今後どのように進めていかれるのか、スケジュールなど示せるものがあればお知らせください。次に、不登校・ひきこもりについてです。新型コロナウイルス感染症がいまだ収束には至っていない中、その影響は感染という症状にとどまらず、様々なところで影響が顕在化し、特に社会的孤立に拍車がかかるのではないかとの懸念があります。その一つとも言えるのが、児童・生徒やひきこもり当事者とその家族への影響です。公明党はこのような社会的孤立対策を進めるため、東京都が行う相談事業、東京都ひきこもりサポートネット等を通し、様々な調査を行い、政府に対し孤立対策の強化提言もしたところです。この調査では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、最初の緊急事態宣言が発令された昨年4月、相談件数が一時的に減少し、その後、相談件数が戻るにつれある変化が起きたといいます。それは、一斉休校をきっかけに登校できなくなった。テレワークが続き会社に出社できなくなったや、ひきこもり当事者会、家族会が中止されたことなどによりストレスが増えたなど、相談内容に新型コロナウイルス感染症の影響が表れているそうです。初めに、児童・生徒の不登校について伺いますが、私は以前から不登校についての質問もさせていただいております。文部科学省が公表した令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査を見ると、コロナ前の令和元年度、全国の小学校の不登校児童・生徒数の1,000人当たりの人数は、小学校は8.3名、中学校は39.4名、全道の小学校は8.3名、中学校は45.0名で毎年増え続けておりますが、全国・全道に比べ本市の不登校児童・生徒の状況と近年の傾向についてもお答えください。次に、不登校の要因とその対応についてです。前述の調査では、不登校の要因として学年ごとの差はあるものの、いじめ、無気力・不安、学校での人間関係、親子関係などの要因があるとされていますが、本市の児童・生徒が不登校になった要因に変化などがあれば伺います。また、新型コロナウイルス感染症前と後で特に要因に変化などがあればお知らせください。文部科学省では、令和元年の調査結果を踏まえた主な取組として、スクールカウンセラーの配置充実、スクールソーシャルワーカーの配置充実、電話やSNSを活用した相談事業、不登校児童・生徒に対する支援推進事業などを取り組むとしております。本市のスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置状況、電話、SNSの相談体制、不登校児童・生徒に対する支援推進事業の具体的な取組と効果、課題についてお知らせください。-121-また、課題解決のための取組も御説明ください。次に、ひきこもりについて伺います。この問題も何度も議会で取り上げてきました。現在でも、私のところにひきこもりに関する相談が後を絶ちませんし、コロナ禍という特殊な状況の中での悩みも伺ってきました。現在、相談状況はどのように推移しておりますか。また、内容の変化などはないでしょうかお知らせください。これまで公明党として、国会議員と地方議員で視察調査活動を行ってきており、ひきこもり支援について国や地方自治体に提言・提案も行ってきました。本市においても市長に予算要望をする際、ひきこもり対策の充実を要望しており、議会でも当事者の方々の居場所の確保が重要だとの質問をさせていただきましたが、昨年度、ゆったりスペースを行っていたと認識していますが、国においても運営に関しての課題が指摘されていることから、今後どのように運営していくお考えか、形態や方法について説明願います。私は以前、今後、支援を進める上で、専門的な知識や知見があるNPOの方々にも相談し助言を得るべきだと提案しておりましたが、相談、助言などの機会はあったのか。また、当事者の居場所づくりでは何か意見はあったのか。あれば内容とその後どのように事業に反映されたのかお答えください。この項最後に、昨年10月厚生労働省はひきこもり支援について、相談窓口の明確化と周知、対象者の実態やニーズの把握、市町村プラットフォームの設置・運営の3点を推進するよう、全国の自治体に通知したとのことです。この3点について、具体的にどのように進めていくお考えなのかお答えください。次に、SDGsと使用済み紙おむつ問題について質問します。2015年国連持続可能な開発サミットにおいて、持続可能な開発のための2030アジェンダが採択され、2030年を期限とする17の持続可能な開発のための目標SDGsと169のターゲットが定められました。このことを受け、国においても様々な施策を実施しており、その一つとして環境省では、令和2年に使用済み紙おむつの再生利用等について、SDGsの理念、持続可能性にも関連し、その目標達成に貢献することから使用済紙おむつの再生利用等に関するガイドラインを策定、公表しております。このガイドラインでは、使用済み紙おむつの再生利用により、持続可能な開発のための目標SDGsのゴール12、持続可能な消費と生産のパターンを確保に寄与し、原料となるパルプ等の森林資源の有効活用によってゴール15、陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進などにも寄与するとされております。一般社団法人日本衛生材料工業連合会の統計データで、紙おむつの生産量は子供用・大人用ともに増加傾向にあり、2018年では合計235億枚、2010年比、子供用が1.7倍、大人用が1.5倍です。今後の排出量の推計では、子供用は減少傾向にあるものの、大人用の排出量は大きく増加するとしています。また、多くの自治体では焼却処分をしており、約70%もの水分を含み、燃えにくいことに加えて不完全燃焼で生じた物質と尿などに含まれる塩素が結合することでダイオキシンが発生するおそれや、ダイオキシンを分解するために、長時間高温処理による焼却炉への影響も指摘されています。そこで伺いますが、まず現在、本市における使用済み紙おむつの家庭・事業所などからの排出別処理方法やその流れ、各排出量などについて状況を把握しておりましたらお示しください。また、焼却炉への影響などについて、お考えを伺います。以前、環境省が示した2015年に一般廃棄物として紙おむつを処理する際に排出された二酸化炭素は約21万トンとされていますが、この二酸化炭素を吸収するには1,500万本の杉の木が必要だとする報告もあ-122-り、地球温暖化に対しても影響を与えています。そこで、現状はもちろんですが、将来本市においてどれぐらいの使用済み紙おむつが排出され、その影響について知ることも重要だと考えます。国が示したガイドラインでは、大人用・子供用や老人福祉施設、保育施設など、施設ごとの排出量を紙おむつの排出量推計式を用い推計することも可能としております。そこで、この推計式を用い本市の使用済み紙おむつの大人用・子供用排出量についてお示しください。この問題は、環境問題と関連していることから、早くから回収・収集・運搬・処理などリサイクルに取り組んでいる自治体や企業があるようです。本市は、2040年総人口が約6万9,000人まで減少すると推計されており、総人口に占める65歳以上の割合は51.15%とされていることからも、SDGsの達成に寄与する取組の一つとして、環境負荷の高い使用済み紙おむつの排出抑制や、一連の処理方法などについて早期に検討を進め、取り組まなければならないものと考えますが、市長のお考えを伺います。最後の項、高島観光船事業の訴訟に関連して質問いたします。高島観光船事業については、当時の議会から港湾法や分区条例に違反しているとの指摘がされ、地元漁業関係者からも強い反発がある中、平成28年6月1日、運河護岸・物揚場護岸登録を皮切りに、次々と観光船事業に関連する申請に対し許可が行われました。その後、コンプライアンス委員会への公益通報、公益目的通報を受け同委員会が調査した結果、いずれも通報対象事実ありとの報告があり、市が法令条例違反を認め、許可の取り消し、もしくは用途変更という不利益処分を行うに至ります。その後、事業者より訴訟が提起され、判決により市が賠償金を支払うことになりました。今振り返ってみても異常な市政運営が行われ、その異常な状況が職員の判断を誤らせてしまったのではないでしょうか。市は判決を受け10月28日に開かれた臨時会で約7,000万円の賠償金を支払うための予算を提案、議案は全会一致で可決されました。今後の対応も含め、我が党の考えも討論の中で述べましたが、市長が話された求償権について改めて質問させていただきます。初めに、先日の臨時会で市長は、求償権を行使するか慎重な判断が必要だとしていますが、慎重な判断とはどのようなものかお聞かせください。求償の根拠となる国家賠償法第1条第2項の求償権が、市にはあるのかないのかの判断は、公務員に故意または重大な過失があったことが前提になります。では、故意または重大な過失とはどのような状況を指すのか。様々な判例なども調べたところ、幾つかの自治体において住民監査請求や職員への求償を行う際、重過失の判断基準となっているのが昭和32年7月9日、最高裁判所第三小法廷の判例を挙げているところがありました。まずこの判例では、重大な過失についてどのように示しているのか分かりやすく御説明いただき、その際示された重大な過失について市の見解を伺います。次に、公務員に故意または重大な過失があったとした場合、求償権を行使することになりますが、その負担割合をどう考えるのかについてです。この件についても、他の自治体の状況を調べますと、ある自治体では最高裁判所の判例や法人等が従業員の行為によって直接被害を被った場合、軽過失では5%から30%、重過失では50%から70%という一定の負担割合を示しておりましたが、市としての負担割合の参考となる判例など示せるものがありましたら御説明ください。次に、高島袖護岸への登録許可ですが、今回の問題の発端は無許可で車止めに穴を開け係留していた状況を是正させるために、係船環の設置を許可することから始まりましたが、これまで違法な状態を是正させることを目的として許認可をしたケースなどはあったのかお答えください。次に、分区条例についてです。-123-そもそも、分区条例の解釈をねじ曲げ、本来建設することができない建物の許可をした事も問題になりましたが、臨港地区において通常構築物を建てる申請があった場合の手続の流れについて説明してください。今回の臨港地区における構築物の許可や確認申請にあっては、事業者が提出した書類に土地の越境や建物の用途変更等で何度も港湾室、用地管理課、建築指導課がやり取りをしていました。建築物が分区条例に適合するか判断できないとした状況もありましたが、このように判断に迷うような場合、通常どのように対応しているのか、庁内協議や、国などへの問合せなどされないものなのか伺いたいと思います。また、過去の許可事例などを確認する作業はされないのか、仮に過去の事例を確認する場合とはどのような場合があるのか御説明願います。分区条例が施行された平成8年以降で申請が認められなかったケースがあれば、その件数、内容についてお知らせください。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

秋元議員の御質問にお答えいたします。初めに視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律について御質問がありました。まず点字図書館の利用状況につきましては、令和2年度は市内及び道内の視覚障害のある方97名と、他市の公立図書館等318団体が本市の点字図書館に利用登録されており、年間の録音図書等の貸出し数は1万336タイトルとなっています。また、障害のある方や障害者団体の方々からの読書環境に関する要望や相談はこれまでありませんが、点字図書館のボランティアの皆様は、朗読技術等の研さんを重ねられ全国規模の表彰を何度も受賞されるなどその活動が高く評価され、点字図書館の図書の充実につながっていると考えております。次に、サピエ図書館につきましては、視覚障害のある方をはじめ、目で文字を読むことが困難な方々に様々な情報を点字データや音声データなどで提供するインターネット上の電子図書館です。本市の点字図書館も、この電子図書館のネットワークに加盟しておりますので、他の図書館などが所蔵している点字図書や音声図書の検索、貸出依頼、ダウンロードなどの利用が可能となっております。次に、不登校・ひきこもりについて御質問がありました。まずコロナ禍でのひきこもりに関する相談状況の推移につきましては、本市では新型コロナウイルス感染症前の平成30年度56人、令和元年度57人、新型コロナウイルス感染症後の2年度49人という相談件数となっており、コロナ禍の前後で若干の減少が見られました。また、相談内容につきましては特段の変化はありませんが、コロナ禍による収入減少等でお困りの方から相談をお受けする中で、世帯内にひきこもりの方がおられることを併せて相談されるなど、コロナ禍をきっかけにして新たな相談につながった事例が見られているところであります。次に、ひきこもりの方の居場所の運営につきましては、令和2年度は、ゆったりスペースとして実施したものですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、一度開催したのみで今年度は実施をいたしておりません。ひきこもりの方の居場所に関する国の調査研究事業の中では、行政や支援機関などが主体となって設置した居場所と、ひきこもりの当事者が求める居場所との間に乖離があるなどの課題が指摘されております。市といたしましては、当事者や関係団体の御意見を伺いながら、効果的な支援-124-や居場所の在り方などを検討してまいりたいと考えております。次に、ひきこもり支援に関する専門的な知識や知見があるNPO等の方々への相談などにつきましては、現在、市内で居場所づくりのサテライト事業を実施しているNPO法人から御意見をいただいております。その中で、ひきこもりの方への支援に関しては、行政や相談機関などの支援者は、ひきこもりを解消し就労に向けた支援を考えると思うが、そのような支援を性急に進めるのではなく、当事者の思いを尊重し寄り添って支援することが重要である。居場所づくりについては、参加しやすい居場所は当事者会などが中心となって運営できることが望ましいなどの御意見をいただいたところであります。福祉総合相談室の窓口などでは、これらの御意見を踏まえながら、引き続き生活困窮者自立相談支援事業を実施する中で、当事者の方の状況に寄り添い、立場を尊重しながら相談対応に努めているところであります。次に、ひきこもり支援に関する三つの取組につきましては、既に福祉総合相談室「たるさぽ」をひきこもりの方の相談窓口として周知しているほか、生活困窮者自立支援制度に基づき、庁内外の関係機関により構成されている支援調整会議を市町村プラットフォームとして位置づけて、ひきこもりの方への支援を進めているところであります。支援対象者の実態把握やニーズの把握については、現在のところ実施しておりませんが、他の自治体の取組を参考にしながら実施に向けて検討してまいりたいと考えております。次に、SDGsと使用済み紙おむつ問題について御質問がありました。まず使用済み紙おむつの処理方法等につきましては、家庭から出されるものは市が燃やすごみとして収集し、事業所から出されるものは各事業所で契約する収集運搬業者が直接収集しており、いずれも北しりべし広域クリーンセンターへ搬入され、焼却処理されております。なお、排出量につきましては、北しりべし広域クリーンセンターへの搬入時に使用済み紙おむつのみでの計量は行っていないことから把握いたしておりません。次に、焼却炉への影響などにつきましては、焼却処理を行っている北しりべし廃棄物処理広域連合に確認しましたところ、使用済み紙おむつの焼却処理についてはこれまで問題なく行われており、現時点において施設自体への影響は生じていないと聞いております。次に、本市における推計排出量につきましては、国のガイドラインで例示されている要介護認定者数と3歳以下の人口を本市の令和3年3月末の数値で計算いたしますと、大人用、年間約2,596トン、子供用、年間約369トンとなり、総量は年間で約2,965トンと推計されます。次に、使用済み紙おむつの処理に関わる取組につきましては、私といたしましても、使用済み紙おむつを含めたごみの減量化や再資源化はSDGsのゴールに寄与するものであり、本市が進める循環型社会の推進に向けて重要な課題であると認識をいたしております。しかしながら、分別収集に当たっての収集体制や、北しりべし広域クリーンセンターにおける保管スペースの問題、さらには本市の近隣に再資源化できる施設がないことなどから、本市においては、現時点で使用済み紙おむつ再資源化の導入は難しい状況ではありますが、引き続き国や北海道の動向、他都市の取組などを注視してまいりたいと考えております。次に、高島観光船事業の訴訟に関連して御質問がありました。まず求償権の行使に当たっての慎重な判断につきましては、国家賠償法第1条第2項の規定に基づく、求償権を行使するためには、不適法な処分を行った公務員に該当すること。その行為に故意または重大な過失が存在すること。この二つの要件を満たす必要があります。そのため、関係職員等からの事情聴取により確認した事実や、市の顧問弁護士の意見を踏まえつつ、判例に照らしながらこの要件に該当す-125-ることが立証できるかどうか慎重な検討の上判断する必要があると考えたところであります。次に、判例で示された重大な過失につきましては、お話のありました昭和32年の最高裁判決では、重大な過失とは、「通常人に要求される程度の相当な注意をしないでも、わずかの注意さえすればたやすく違法有害な結果を予見することができた場合であるのに、漫然これを見すごしたような、ほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態を指すもの」と判示されております。これに対する市の見解といたしましては、重大な過失とはそのような状態を指すものと認識しておりますが、本件がこれに当てはまるかどうかについては複数の弁護士の御意見を踏まえながら見極める必要があると考えております。次に、求償権を行使する場合の負担割合について参考となる判例につきましては、損害賠償額の全額を求償しようとした事案で負担割合が示された判例を幾つか申し上げますと、首長についての判例といたしましては、平成22年12月22日付の東京地方裁判所判決で、市が支払った損害賠償額に対しその全額を当時の市長に求償することを認めた事例や、平成24年2月16日付の福岡高等裁判所判決で、県が支払った損害賠償額に対し当時の知事の重過失を認めつつも当該事務についての決裁権者は知事ではなかったこと、原課から正式な報告等を受けていなかったことなどを理由として、その賠償額の1割を求償額とした事例があります。また、職員についての判例といたしましては、平成8年6月24日付の浦和地方裁判所判決で、町が支払った損害賠償額に対し、専決権者である税務課長の重過失を認めつつも、町が職員に対して行う指導教育が足りず、対応方針が徹底していなかった落ち度があることなどを理由として、その賠償額の8割を求償額とした事例があります。次に、違法な状態を是正させることを目的とした許認可につきましては、港湾室における許認可についてお答えいたしますと、関係する打合せ記録や、前担当者への聞き取りにより、およそ10年前まで遡って確認いたしましたが、本件のような事例はありませんでした。次に、臨港地区内における構築物の建設に関する申請手続の流れにつきましては、通常、構築物を建設しようとする事業者が、産業港湾部にその構築物が小樽港の臨港地区内の分区における構築物の規制に関する条例に適合するか相談し、同部が適否を確認いたします。適合する場合は、事業者が建設部に確認申請書を提出し、同部で建築基準法の審査を行うとともに、分区条例を含む建築基準関係規定の適合性について関係部署に支障の有無を確認し、問題がなければ確認済書を交付いたします。次に、分区条例に適合するかどうか判断に迷う場合の対応につきましては、国土交通省北海道開発局への相談や他の港湾管理者への照会を行っております。また、過去に類似の事例があった場合は、その適合可否の判断根拠を確認しており、これらの結果を基に港湾室内で協議の上判断いたしております。次に、分区条例の施行後、確認申請が建築確認されなかった事例につきましては、臨港地区内においては、事前に産業港湾部が事業者から建築相談を受けており、この際、分区条例の趣旨や構築物の用途制限について説明をいたしております。そのため確認申請書を受理した後で、分区条例に適合せず、建築確認されなかった事例はありません。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)

秋元議員の御質問にお答えいたします。初めに、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律について御質問がございました。まず様々な障害があったとしても、利用しやすい形でサービスや本にアクセスできる社会の実現につきましては、読書は知識や情報を獲得するだけでなく、考える力を養い、生きる力を育む力を持つものであり、人として自立し、豊かで充実した人生を歩んでいく上で重要なものと考えておりますので、障-126-害をお持ちの方もそうではない方も、ひとしく本に親しむ環境づくりが大切であると認識しております。次に、視覚障害者等の市立小樽図書館、学校図書館の利用状況につきましては、市立小樽図書館におきましては文字を大きくした大活字本や、音声で作品を楽しめる朗読CDが、弱視や高齢者など通常の本が読みにくい方に利用されております。また、学校図書館においては、教職員のサポートを受けて、本を読み聞きしたり、本を読む際に文字を拡大する用具を使用したりするなど、児童・生徒の状況に応じて利用されております。次に、市立小樽図書館で行っておりますサービスにつきましては、大活字本や詩朗読CD、バリアフリー絵本、デイジー再生機を貸し出しているほか、館内には拡大読書器や拡大鏡を設置しており、受付カウンターへの申込みにより利用できることとなっております。また、視覚障害者手帳をお持ちの方につきましては、点字図書や音声デイジー図書を設置している小樽市点字図書館への案内を行っております。次に、視覚障害者等が利用できる本につきましては、市立小樽図書館には大きな文字で見やすい大活字本のほか、振り仮名や絵文字で分かりやすくしているLLブック、触って絵の形が分かるようになっている触る絵本、音声で作品を楽しめる朗読CDがあり、他の図書館と同様に館内での利用のほか、受付カウンターでの申出により貸出しが可能となっております。また、周知につきましては、他の新刊と同様に図書館だよりやホームページの新着案内でお知らせするとともに、専用コーナーを設けるなど利用促進に努めているところであります。次に、本市の読書環境整備施策や計画策定につきましては、市立小樽図書館や点字図書館では、これまでも視覚障害者等の読書環境の整備に努めてきたところでありますが、読書バリアフリー法に基づく国の通知では、計画の策定に当たっては地方公共団体内における連携体制を構築するとともに、計画については法律に特化した単独での策定をするのか、障害者基本計画等、既存の計画を活用して拡充するのか、地域の状況を踏まえた策定方法等が示されておりますことから、まずは市教委と福祉部局との間で協議をしていく必要があるものと考えております。次に、不登校・ひきこもりについて御質問がありました。まず本市の不登校児童・生徒数の状況につきましては、令和元年度の調査結果から、本市の不登校児童・生徒数の1,000人当たりの人数は、小学校で10.9名、中学校で48.5名であり、全国と比べ小学校は2.6名、中学校で9.1名上回っており、全道と比べ小学校は2.6名、中学校で2.7名上回っております。また、近年の不登校児童・生徒数の傾向につきましては、小学校では平成27年度から、中学校では25年度から増加傾向にあります。次に、本市における不登校の要因と新型コロナウイルス感染症蔓延前後の変化につきましては、令和元年度の要因の割合が多い順で申し上げますと、小学校では無気力・不安、親子の関わり方、友人関係や家庭内不和、中学校では無気力・不安、友人関係、親子の関わり方となっております。また、新型コロナウイルス感染症が蔓延した令和2年度の調査結果との比較で大きな変化が見られた要因を申し上げますと、小学校は、生活リズムの乱れが令和元年度の4.3%から16.3%に増加し、中学校は、入学や進級時の不適応が令和元年度の2.7%から、12.8%に増加していることが挙げられます。次に、本市の不登校児童・生徒に対する具体的な取組と効果・課題などにつきましては、まずスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの配置につきましては、スクールカウンセラーを道で配置していただいている5名を含め全小・中学校に8名、スクールソーシャルワーカーを小樽市教育研究所に1名配置しております。相談体制につきましては、学校教育支援室のほか小樽市教育研究所や小樽市教育支援センターにおい-127-て電話やメール、来所による教育相談を行っております。本市の不登校児童・生徒支援事業については、小樽市教育支援センター登校支援室において、学習支援や、教育相談を行うとともに、家庭や学校を訪問するアウトリーチ型の支援を行っております。取組の成果といたしましては、登校できるようになった児童・生徒の割合が増えており、取組の効果が徐々に表れてきているものと考えておりますが、課題として、不登校の要因が複雑化し、対応が難しくなっている状況が見られますことから、市教委だけではなく福祉部局などの関係機関等と一層連携を図りながら支援の充実に努めていく必要があるものと考えております。(「議長、9番」と呼ぶ者あり)

再質問 9番 秋元智憲

それでは、1点だけ再質問させていただきます。高島観光船訴訟の件です。先ほど、最高裁の判例についても分かりやすく説明していただきました。私も今回質問するに当たりましていろいろと判例等を調べさせていただきましたけれども、やはり今回のような事例というのはなくて、非常に探すのに苦労したのです。そのような中で、他の自治体では最高裁の判例を引いてるところがありましたので、これも紹介していただきました。今回の一連の手続について、市が求償権を行使するかどうかということになってくると思いますけれども、先ほども本質問で質問したとおり、求償権を行使するに当たって、故意または重大な過失があったのかどうかということが当然焦点になってくると。その上で、先ほど市長から答弁いただいたように、最高裁の判例では「わずかの注意さえすれば、たやすく違法有害な結果を予見することができた場合であるのに、漫然これを見すごしたような、ほとんど故意に近い著しい注意欠如の状態を指すもの」とされておりますけれども、今回の高島の件はどうだったのかといいますと、他の議員も様々質問されておりますが、当初から、やはり議会では条例、法令に照らして問題なのではないか、違法、違反なのではないかという指摘をしてきました。また、今思い起こしてみますと、当時、一度立ち止まってやはりもう一度精査をした上で判断するべきだということも何度も言ってきたのですが、最終的に今回のような結果になったわけですが。そのことが先ほどの最高裁の判例に当てはめますと、僅かな注意がされていなかったのではないか。僅かの注意といいますか、当然、あれだけの指摘がある中で、国や様々な機関に確認すべきだったところを本当にされていないというような状況もありましたけれども、その結果、たやすく違法、有害な結果を予見することが、私も法律に関しては素人ですけれども、やはり分区条例の条文を読みますと、どう見ても違法、違反だということが分かるのです。このことをなぜ市が許可してしまったのかというのはこれから求償するに当たって判断されると思いますけれども、僅かな注意さえすれば、たやすく違法、有害な結果を予見することが私はできたと思います。また、漫然これを見過ごしたような、あれだけ指摘されておいて漫然と見過ごしたのです。私はこのように感じております。最高裁ではそのようなことを故意と、故意に近いというふうに言っているのです。私も故意ではないかというように思っていますけれども、そのようなことを考えると、地方自治法でも長の権限の中に職員を指揮監督するということはありますが、この立場からして全く責任も取らないで今の状況にあるのは、大変市民感情からすると受け入れられないですし、問題であると思います。先ほど市長に紹介していただいた最高裁の判例を基に、ぜひなるべく早い時期に判断をしていただきたいと思いますけれども、最後にその1点だけ伺って質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

秋元議員の再質問にお答えいたします。今回、御答弁の中で触れさせていただいたこの最高裁の判決につきましても、今回この議会での御質問があって私も初めて確認した判決であります。ある意味、これを読んでおりますと大変、心強い判決でもあるのかというふうに思ったところでございます。重大な過失とはどういう状態なのかということですとか、そういったことが分かったことは大変参考になります。私の気持ちといたしましては、多分、秋元議員のお気持ちと一緒だというふうに思っておりますので、何とか求償権を行使できる糸口を見つけて、これからも庁内で協議を進めていきたいと思っておりますし、改めて別の弁護士の御意見もいただくことにしておりますけれども、できるだけ早い時期に結論を見いだしていきたいというふうに思っておりますので御理解いただければというふうに思っております。

出典:小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月8日 議事録 PDF(134ページ) 間違いを知らせる