小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月7日
学力と進学について
2021年12月7日、小樽市議会の一般質問で、横尾英司議員が「学力と進学について」質問し、教育長 林秀樹、財政部長 上石明が答弁しました。
- 質問者
- 横尾英司 議員
- 答弁者
- 教育長 林秀樹、財政部長 上石明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 横尾英司
次に、学力と進学についてお伺いいたします。まずは、確かな学力の育成についてお聞きいたします。小樽市教育推進計画では、確かな学力の育成について、「基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図るとともに、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善を通して、子どもたちの学習に対する意欲を一層高める指導の充実に努めます。」としています。この項目の達成目標では、全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙調査において、国語、算数・数学が「好き」、「どちらかと言えば好き」と回答した児童・生徒の割合を指標としています。小学校6年生の児童質問紙調査においては、「国語の授業の内容がよく分かる」、「算数の授業の内容がよく分かる」、中学校3年生では「国語の授業の内容がよく分かる」、「数学の授業の内容がよく分かる」との質問があり、回答欄には「当てはまる」「どちらかと言えば当てはまる」「どちらかと言えば当てはまらない」「当てはまらない」という四つの選択肢があります。全国の結果を見ると、小学校6年生では「国語の授業の内容がよく分かる」が39.7%、「算数の授業の内容がよく分かる」が51.7%、中学校3年生では「国語の授業の内容がよく分かる」が31.7%、「数学の授業の内容がよく分かる」が35.7%となっており、中学校では3人に1人だけがよく分かるという状況です。ほかの2人は、よく分かるとまでは言えない状況で授業を受けていることになります。小樽市において、この質問に対し「当てはまる」と答えた割合はどのようになっていますか、お示しください。教科書や参考書を読んで、または授業を受けてその意味を理解できることが分かることであり、理解した内容をテストで問われ正しく回答することができるということです。幾らたくさん授業を受け、参考書を読んで分かるという量が増えたとしても、できる量が増えていかなければテストの点数は上がらず成績も伸びず、勉強を楽しいと感じるまでにはなかなかならないものかと思います。授業が分からなければ好きとなることも難しく、家庭や学習塾などでの学習などにより理解度が増し、好きになることも考えられることから、教育委員会として授業の改善を図るというのであれば、やはり授業の内容の分かりやすさを指標とすることがよいと考えますが、それに対する見解と、教科が好きとの割合を指標とした理由をお示しください。次に、大学等進学率についてお聞きいたします。全国学力・学習状況調査における小樽市の結果は、北海道全体の結果と同程度であり、それほど差があるものではありませんでした。しかし、小樽市の大学、短期大学、放送大学、高等学校専攻科、特別支援学校高等部専攻科へ進学した者の率である大学等進学率はかなり低いと感じています。令和2年度における小樽市の大学等進学率を見ると40.094%で、全道35市中20位となっています。1位は北広島市の69.103%、2位は美唄市の64.844%、3位は札幌市の59.924%、4位は江別市の59.483%、5位は帯広市の50.953%です。札幌市近郊の自治体では、石狩市が50.411%、千歳市が41.212%となっており、札幌に隣接する自治体で小樽市より低い自治体は伊達市と恵庭市のみとなっています。北海道の大学等進学率は全国33位で47.7%、最下位の沖縄県で40.8%ですので、小樽市の値はそれより低い数-59-値となります。近年の小樽市の大学等進学率を見ると、平成28年度38.94%で18位、平成29年度39.302%で16位、平成30年度38.832%で18位、令和元年度40.205%で17位と下位に低迷しています。北海道労働局のホームページに掲載されている新規学校卒業者の過去3か年度の在職期間別離職状況では、平成30年3月に卒業した北海道の生徒・学生の卒業時から令和3年3月までの間における離職率は、新規高卒者の就職者で43.8%、新規短大卒就職者で41.7%、新規大卒就職者で34.6%となっており、北海道の子供たちは、大卒より短大卒、短大卒より高卒のほうが離職率が高いことが統計で示されています。一般社団法人全国高等学校PTA連合会、株式会社リクルートマーケティングパートナーズ合同調査の第9回高校生と保護者の進路に関する意識調査2019年報告によると、大学進学、短期大学進学、専門学校進学、就職のいずれにしても、学力が足りないかもしれないという高校生の進路選択についての気がかりがあったという結果が出ています。これらの結果から、大学進学に結びつけることができれば将来の離職を防ぐことにもつながることも見込まれ、小樽市にとっても非常に重要な視点になるかと考えます。中学校の進路指導において、大学進学を見据えた上級学校への進学を指導することが必要と考えますが、現在そのような進路指導はされていますか。していない場合は、その理由や課題についてお示しください。小樽市は小樽商科大学もあり、多くの大学がある札幌市にもアクセスのよい恵まれた状況であるにもかかわらず、このような統計から読み取れる大学等進学に不利というイメージは、子育てをする世代から住みたいと感じてもらうことは難しいと考え、せめて道内の平均値を超えるような大学等進学率を目指す必要があると思います。この大学等進学率について、小樽市教育委員会での問題や課題についての見解と取り組むことができるものがあればお示しください。最後に、小中高の連携についてお聞きいたします。確かな学力の育成や大学等進学率の向上を実現するためにも小学校や中学校でも高校のことをもっと知ることが必要ではないかと考えます。教育は子供の健全な成長発達のため、学習期間を通じて一貫した方針の下、安定的に行われることが必要です。高校卒業までに、自分の考えを相手に伝え、相手の主張を聞き取り、議論するといった高度な英語コミュニケーション能力を身につけるためには、小・中学校段階でもその目標を認識しておく必要があります。例えば、高校でディベートを英語でできると学習到達目標を設定した場合に、中学校はそこから遡って相手の発言を聞いて論旨を理解できる、相手の発言について不明点を質問できるというように具体的にどのような力をつければよいのかが分かります。このように各学校段階で目指すべき到達目標を明確にし、役割分担をすれば目的意識がはっきりし、漫然とした授業にはならないと思われます。このように学習到達目標に小中高の学校種を超えた一貫性があることも重要です。小樽市の学校教育、社会教育、文化、スポーツ等に関する事務を担当するのは小樽市教育委員会となります。そのようなことを実現するためには教育委員会が媒介となり、各学校種が連携して学習到達目標を立てられるようサポートする必要があると考えます。そして、小中高連携で、中学校、高校への接続をスムーズにすることが大切かと思います。小樽市の教育委員会として、もっとお互いのことを知ってもらい、子供たちによりよい進路選択をしてもらうためにも、進路説明会にとどまることなく、高校の教職員に中学校を訪問してもらい、それぞれの高校が目指す教育の在り方を、生徒や保護者、教職員に伝える機会を設け、高校がやっていることをしっかりと伝えるなど、まずは積極的に中高連携を進めていくことで、小樽市のさらなる教育力向上-60-にもつながっていくと考えますが、見解をお聞かせください。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
ただいま、学力と進学について御質問がございました。初めに、確かな学力の育成についてですが、まず令和3年度の全国学力・学習状況調査の児童生徒質問調査において、国語、算数・数学の授業の内容がよく分かるとの御質問に、「当てはまる」と回答した本市の児童・生徒の割合につきましては、小学校6年生の国語では42.2%。算数では45.5%。中学校3年生の国語では32.4%。数学では34.0%となっております。次に、小樽市教育推進計画の指標として、授業内容の分かりやすさを指標とすることの見解と、教科が好きの割合を指標とした理由につきましては、授業の内容がよく分かると回答した児童・生徒は、教科の平均正答率が高い傾向にありますので、授業内容の分かりやすさを指標とすることも検討いたしましたが、まずは、全ての児童・生徒に学習に対する興味・関心や、意欲を高めることが何よりも大切であると考え、教科が好きという児童・生徒の割合を指標としたものであります。次に、大学等進学率についてですが、まず大学等の進学を見据えた進路指導につきましては、各中学校においては、生徒一人一人が将来の夢や職業を思い描きながら主体的に進路を選択することができるよう、生徒や保護者との面談や、高校が主催する学校説明会への参加を通して、大学や専門学校等への進学先や就職先など、高校卒業後を見据えた進路指導を行っております。次に、本市の大学等進学率についての市教委の見解につきましては、本市の大学等進学率につきましては、約40%で、北海道の平均より下回っているところでありますが、大学の研究論文等によりますと、大学等の進学率が低くなる要因としては、経済的な理由や、地域の産業形態、大学等の設置状況など、様々な要因が影響していることが示されており、本市でも同様の要因が関係しているものと推察しております。こうしたことから、市教委といたしましては教育活動の充実度を高め、児童・生徒の学ぶ意欲を育てることが大学等へ進学し、自らを高めていこうとする意識の醸成につながるものと考えておりますことから、中学校段階からの進学指導の充実や、進学に対する保護者や家族の理解の促進など、大学進学の意義を感じられる環境づくりに努めていくことが必要であると考えております。次に、小中高の連携についてでありますが、積極的に中高の連携を進めることの市教委の見解につきましては、市内の中学校では高校の教員による出前授業を行い、生徒が高校の授業の雰囲気に触れることで進学への意識を高める取組や、高校の教職員が学校を訪問し高校生活の様子を生徒へ説明する機会を設けている学校もありますが、十分な取組には至っていない現状であります。市教委といたしましては、小中高の学校段階間で相互連携を図り、積極的に交流することは大切であると考えておりますので、今後、小学校から高校までの学校関係者が集まり、学力や進学、不登校など、学校の様々な課題について協議する場を新たに設け、本市の教育力の向上につなげてまいりたいと考えております。(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
再質問 1番 横尾英司
再質問いたします。大体は予算特別委員会でやろうと思うのですが、1点だけ、少し確認というかお願いをしたいのですけれども。-61-財政状況についてのお話で、健全性、弾力性、安定性、財政負担適正化という部分について、指標を出すということで答弁をいただいたのですけれども、結局ここの目標というか、小樽市としてどれくらいかというのをお聞きしたのですが、なかなかその部分はお示しはしていただけなかったと思うのです。これはやはり、もう少し時間がかかるという問題なのか、全くこれは出すことができないのか。その辺を小樽市の財政状況であれば、やはり目標を持ってある程度進めなければならないですし、どれくらいが小樽市に必要なのか、どれくらいが適正なのかという部分が見えなければ、ただただ厳しいなどという話になってしまいますので、ここの目標というか指標は、すごく大事になるかと思うのですけれども、これは出せないものなのか、もう少し時間がかかるものなのか。そして時間がかかれば、もう少し示せるようなものなのか。その1点を確認させていただきたいと思います。
答弁 財政部長 上石明(財政部長は2023年2月まで)
横尾議員の再質問にお答えいたします。財政状況の指標の関係でございますが、今、横尾議員から御質問があったとおりに、我々といたしましては、現時点で目標値をお示しをするのが難しいというふうに考えてございます。現在、予算編成に当たりましても、要は財政調整基金に頼らなければ予算が組めないという状況になってございます。今、これを着実に減らしていくと、それが結果的に決算において、要は逆に積み立てていけるという状況になると考えてございますので、まずそれを直近としてやらないといけないと考えてございます。その後、議員からも御質問があったとおり、将来を見据えたときに、やはり安定的に財政運営をしていくためには、しっかりしたある程度の目標・指標というのは設定をすべきと我々も考えてございます。それの時期に合わせまして、どういった指標を設定すべきかということもございますので、もう少し時間をいただきまして、将来的にはきちんと設定をしていきたいというふうに考えてございます。