みんなの議会

幕別町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月12日

特に「学力向上」のために、テストの繰り返しや夏休みを減らしてまで授業時間を増やすことについて

2026年3月12日、幕別町議会の一般質問で、荒貴賀議員が「特に「学力向上」のために、テストの繰り返しや夏休みを減らしてまで授業時間を増やすことについて」質問し、教育長 笹原敏文、学校教育課長 酒井貴範が答弁しました。

質問者
荒貴賀 議員
答弁者
教育長 笹原敏文、学校教育課長 酒井貴範

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 8番 荒貴賀

通告に従いまして、質問いたします。一つ目、忙し過ぎる学校を生み出した学習指導要領、現場の創意工夫が生かされる学校づくりをであります。学習指導要領は、全国の学校で一定水準の教育を提供するための基準であり、約 10 年ごとに改訂されています。直近では、2020 年度から小学校で、2021 年度から中学校で、2022 年度から高校で順次実施されています。「ゆとり教育の見直し」と、新たな学習指導要領により学習の極端な詰め込みが進められ、「カリキュラム・オーバーロード(過積載)だ」と指摘している方もいます。2020 年度から始まった学習指導要領では、小学校4学年以上で毎日6時間授業です。一方、休み時間が削られ、給食もゆっくり食べられません。遠足など楽しい行事も削られています。学校は子どもにとって勉強とともに、遊びと生活の場でもあります。忙し過ぎる学校は改めなければなりません。学校で子どもに合ったカリキュラムに変更できるよう、学習指導要領の弾力的な運用が急がれます。特に「学力向上」のために、テストの繰り返しや夏休みを減らしてまで授業時間を増やすことについては是正されるべきです。学習内容の精選や授業時数の考えなど、現場の創意工夫が生かされる内容になることこそ重要と考えますことから、以下の点について伺います。(1)学習指導要領によって教育カリキュラムが詰め込まれている現状を教育委員会はどのように認識しているのか。また、次期改訂に向けて改善を求める考えは。(2)全国学力テストは、今までなかった都道府県同士の平均点競争を引き起こし、市町村と学校を点数競争に巻き込みました。学校での教育がテストの平均点に一喜一憂するようになり、地方独自の学力テストも広がりました。ランクづけの教育ではなく、一人ひとりの学ぶ喜びが大切にされ、豊かな人格形成に結びつく教育こそ大切にされるべきでありますが、町の学力テストの位置づけをお伺いします。(3)現場の創意工夫が学びを深める一助になると考えますが、町の取組状況は。二つ目です。児童生徒がよく見える、30 人以下学級の実現を。国は、2021 年以降、小学校の学級編制の標準を段階的に1学級 40 人から 35 人に引き下げてきました。次年度予算案には中学校で1学級 35 人のための予算が計上されています。北海道では、独自の施策として、中学校第1学年については、1学級 35 人の学級編制ができる教員加配の措置を実施しています。学校は、子どもに丁寧に向き合う時間や、よく分かる授業のための準備時間を増やしたいと考えています。そのためには、少人数学級の拡充などが必要です。少人数学級は、国に先駆けた学年の拡大や、1学級 30 人などさらなる少人数化を進めている自治体もあります。幕別町の少人数学級の考えについて伺います。以上です。

答弁 教育長 笹原敏文

荒議員のご質問にお答えいたします。「忙し過ぎる学校を生み出した学習指導要領、現場の創意工夫が生かされる学校づくりを」についてであります。ご質問の1点目、「学習指導要領によって教育カリキュラムが詰め込まれている現状を教育委員会はどのように認識しているのか。また、次期改訂に向けて改善を求める考えは」についてであります。平成 29 年3月に改訂された現行の学習指導要領では、これからの子どもたちにとって必要となる資質や能力として、「何ができるようになるのか」について、各教科や学年ごとに、「知識・技能」の習得、「思考力・判断力・表現力など」の育成、「学びに向かう力、人間性など」の涵養とし、児童生徒が学習に取り組む目的や意義を明確化したところであります。これを踏まえ各学校では、児童生徒や学校、地域の実態を適切に把握し、教育課程に基づき組織的かつ計画的に教育活動の質の向上を図ることとした「カリキュラム・マネジメント」の実施に努めることや、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に取り組むことが求められております。学習指導要領は、教育課程の基準として全国的に一定の教育水準を確保し、実質的な教育の機会均等を保障するものであり、これまでも時代背景やその時々の教育課題を見据え改訂されております。次期改訂に向けては、現在、文部科学大臣の諮問機関であります中央教育審議会で議論されておりますことから、引き続き国の動向や中央教育審議会での専門的な議論を注視してまいります。ご質問の2点目、「町の学力調査の位置づけは」についてであります。全国学力・学習状況調査につきましては、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証した上で、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立て、さらに、こうした取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立することを目的として、平成 19 年度から実施されております。こうしたことから、本町においても、各学校における児童生徒の学力の定着状況等を検証することを通して、義務教育の機会均等とその水準の維持向上に資するものとして、小学校第6学年と中学校第3学年を対象に町内の全小中学校で実施しているところであります。各学校では、児童生徒の学習状況についての資料として、本調査の結果を学校改善プランや学力向上に向けた取組に活用してきたところであり、学習指導要領に示された基礎的・基本的な内容の到達状況を把握する標準学力調査などと併せ、授業改善やカリキュラム・マネジメントの推進に努めているところであります。また、各学園では、全国学力・学習状況調査の結果から、国語と算数・数学について学園ごとの学力傾向を分析し、弱点の克服や優れた点の伸長に向け、9年間を通した指導の焦点化などに取り組んでおり、児童生徒一人ひとりの学習状況をきめ細かく把握し、指導改善に役立てるための有効なツールであると考えております。ご質問の3点目、「現場の創意工夫が学びを深める一助になると考えますが、町の取組状況は」についてであります。現行の学習指導要領が全面実施されたことにより、小学校第3、第4学年の外国語活動 35 単位が新たに加わり、小学校第5、第6学年では 35 単位の外国語活動から 70 単位の外国語に改められたことにより、授業時数がそれぞれ 35 単位増加しましたが、段階的な授業時数の移行期間を経て教育課程を編成してきたところであります。こうしたことから、各学校では、授業時数の管理を徹底することにより余剰時数の削減を図るなど、標準授業時数を大幅に上回ることのないよう取組を進めているところであります。また、各学園では、小中一貫教育の推進や学園内の充実に向け創意工夫しながら取り組んでおり、各教科において9年間を見通した系統的なカリキュラムを作成し、子どもたちの学びを深めるとともに、継続性を意識した教育活動を行っております。具体的には、総合的な学習の時間において、これまでは小中学校間での取組に一部重複した内容が見られましたが、現在は学園内で調整を図ったことにより、各学年に応じた内容で9年間を通してスムーズな学びとなるよう取り組んでいるところであります。教育委員会といたしましては、今後におきましても過度な授業時数となることのないよう各学校における教育課程の適切な進行管理に努めるとともに、小中一貫教育を通じた学園内での創意工夫により、子どもたちの学びを深める取組に努めてまいります。次に、「児童生徒がよく見える、30 人以下学級の実現を」についてであります。公立の小中学校の学級編制については、「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」、いわゆる「義務標準法」により定められておりますが、国は、令和3年の改正により、3年度から7年度までの5年間かけて、小学校の学級編制の標準を、それまでの第2学年以上を 40人から 35 人に段階的に引き下げる措置を講じたところであり、これにより本年度の通常学級については、小学校の全ての学年で 35 人以下の学級編制となったところであります。また、北海道では、中学校第1学年における初等教育から中等教育へ継続する学習のための基礎的学力の向上を図ることを目的に、2学級以上で1学級当たりの生徒数が 35 人を超える学校を対象として「少人数学級実践研究事業」を実施しているところであり、本町では本年度、札内東中学校の第1学年が、義務標準法による2学級から同事業により3学級となり、35 人以下での学級編制としているところであります。本年2月には、令和8年度から中学校の学級編制の標準を現行の 40 人から 35 人に順次引き下げ、中学校においても小学校と切れ目なく同じ学級規模での学習環境を確保し、義務教育9年間を通じたきめ細かな指導体制の実現を図るとした、義務教標準法の一部を改正する法律案が閣議決定されたところであります。少人数学級については、受け持つ児童生徒数が少なくなることで、児童生徒一人ひとりに教職員の目が届きやすく、学力・学習意欲の向上を支援しやすいほか、特別な指導や支援が必要な子どもに適切な対応ができるなど、個に応じたきめ細かな教育を行えることから、子どもたちの学力並びに体力を高めることに有効であると認識しております。しかしながら、30 人以下学級への移行については、町が負担することとなる人件費のほか、教員の独自採用等の課題もあることから、現時点での実施は難しいものと考えております。教育委員会といたしましては、少人数学級をさらに進めることについては、国が教育予算を拡充し教員定数の充実も含めた教育条件の整備を進めていくことが、子どもたちの豊かな学びにもつながるものと考えておりますことから、十勝管内教育委員会連絡協議会や十勝町村会、十勝圏活性化推進期成会などの関係機関を通じて引き続き北海道に要望するとともに、国への働きかけを訴えてまいりたいと考えております。以上で、荒議員のご質問への答弁とさせていただきます。

再質問 8番 荒貴賀

それでは再質問させていただきます。学習指導要領は、これまで 10 年ごとに改訂されてきて、現行は戦後から数えたら8回目の改訂内容となっています。今、次の改訂を目前に控えて、さまざまなニュースを目にすることが多くなってきました。そもそも今の学習指導要領で増えてきた授業時数がどうなのか、そこの議論がすごく見えませんでした。現在、先ほどお答えもありましたが、中央教育審議会、有識者検討会が行われていますが、授業時数は現状維持するという方向で報道がされています。6月には検討会の結果が文科省に提出されるようですが、どのように変わっていくのか注視する必要があると感じています。今回は、学習指導要領の中で授業時数について絞ってお考えをお聞きしたいと思います。学習指導要領で、小学校では今お話があったとおり外国語が入ってまいりました。3、4年生で 35 時間増えました。5、6年生でも 35 時間が増えて、合計で 70 時間になっています。授業時数を確保するために、奔走しながら、現場では大変ご苦労されているのだと思います。中学校と同じ授業時数の 1,015 時間となりました。私は、このことから忙し過ぎる学校になってきたのではないかということから、今の現状についてお聞きしたいと思います。小学校では、毎日6時間授業です。2年生でも6時間授業の日があります。休み時間が削られて、トイレの時間も短くなりました。休み時間が5分しかないのです。給食時間も 30 分と、ゆっくり食べられる時間がありません。日本共産党が実施した不登校当事者アンケートでも、学校は忙し過ぎるという訴えがありました。このような学校の現場の状況に対して、授業時数、教育委員会はどのような認識をお持ちでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

現行の学習指導要領は、先ほど荒議員がお話しされたように、適用になってから相当の期間が経過していると。ただ、告示になってから、実際に全面施行になるまでの間、一定期間、3年なり4年の間を空けて全面適用になったということになっております。その間に、先ほど申し上げましたような、小学校の3、4年生で 35 時間ですとか増えた分、そうした授業時数に関しましては、その期間において段階的に増やしてきているという状況になっておりまして、そうした経過を経て現状に至っておりますので、現場においては先ほど申し上げましたような、適切な授業時数の管理に努めているというふうに考えております。ただ、通告の要旨の中にもありました、小学4年生以上で毎日6時間授業であるというようなことは、現在、町内においてはどこの学校でもそうした状況にはありませんし、また、夏休みを減らして授業時間を増やすといったことにつきましても、これは逆に暑さ対策の関係もありまして、夏休みの期間を延ばしているという状況になっております。また、行事が削られてというようなお話もされましたけれども、これは一部ではコロナ禍を経まして、特に運動会ですとか学習発表会につきましては、それまで昼をまたいで一日でやっていたものを、より中身を精選して午前中に行うというようなことで、逆にこうした部分については、学校現場のほうでその分に関してだけはゆとりが生まれているのではないかと、そんなような印象でおります。

再質問 8番 荒貴賀

教育課程については、その学校学校で取り組んでいられるのだろうと思っています。私がすごく感じているのは、こうした状況、やはり学校ではそういったことで取り組まれているのですが、子どもたちがどうなのかという視点がどうなのか、私はすごく気になります。学校ではこうやってやらなければいけないので、今、教育長がお答えしたように、いろいろ取り組まれているのですが、それによって子どもたちの生活がどう変わってきたのかが、すごく気になっています。教育新聞というのがありまして、昨年の5月に次期学習指導要領をめぐって東京学芸大学の大森直樹教授や学校の教員で構成する「標準時数と教育課程研究会」というところが文部科学省で記者会見を開きまして、年間の標準時間数を小学校で 875 時間、中学校で 945 時間にするという提言を発表しています。ここでは、次期学習指導要領に向けて検討を行っていますが、総授業時数は変わらないのでカリキュラム・オーバーロードの解消にはつながらない、子どもたちの負担は変わらないということから改善を求めるという内容でありました。やはりこうした学校現場はもとより、子どもたちがその状況で本当に授業が行われて、伸び伸びと言ったらあれですけれども、教育に、学校に取り組まれていることができているのかというところで、教育委員会の認識をお伺いしたいところです。どうでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

現状の教育課程における子どもたちへの影響といいますのは、それぞれの子どもたちの受け止め方にはさまざまなものがあるのかなというふうには思っていますけれども、ただ、学校現場におきましては、先ほどのウェルビーイングの関係にもちょっと該当しますけれども、子どもたちに学校評価のアンケートというのを春と秋と実施して、その中で学校に対する思いといいますか、そういったものも聞き取りながら、状況の把握に努めていると。最初の設問の中にも、学校に来ることが楽しいですかというような項目がございまして、そうした中で、子どもたちの内面にあるような、そうしたものをつかみ取りながら、日々子どもたちの指導に当たっているのではないかと、そのように考えています。

再質問 8番 荒貴賀

分かりました。教職員組合が働き方改革意見投稿フォームというのをネットで設置しています。ここには現場の教員の先生の声が出てきました。今の授業時数についてというところで見てみますと、6時間授業について子どもたちが集中できていないという話がありました。授業時数が多く子どもたちが疲弊している、子どもたちと関わる時間や教材研究の時間が十分とれていない状況にもどかしさも大きいというふうにお答えがありました。やはり今の授業時数について、教育長は現場で取り組まれているとありますが、内心というか、思いではこういった状況もあるということをまず理解していただきたいなと思います。ほかにも一般財団法人教育文化総合研究所、教育総研というところが「標準時数の変遷に関する調査-結果と提言-」というのを一昨年、2024 年5月7日付で発表しています。先生たち 2,445 人から聞き取って調査を行っていました。これまでの学習指導要領、1977 年から 2017 年まで5回変わってきたのですけれども、標準時数下で勤務した教員の先生を対象に調査研究を行っています。いわゆるどのように変化がされてきたのかという状況で、調査されておりました。今年予定されている学習指導要領の改訂を見据えて、現行の課題をすごく負荷があるという観点から整理し、改訂に向けた提言を行いたいということから、こういった研究をされたそうなのです。教育課程の時数や内容が過剰となって子どもや教員に過大な負担をかけられている状況を指してカリキュラム・オーバーロードと言われているのですけれども、特に 2017 年度からすごくそういったものが顕著に現れてきたと、平日でも6時間授業が常態化してきたと。これが子どもたちの生活や学習の質に悪影響を与えることが、教員への調査結果からも明らかになったという調査結果でありました。調査によると、小中学校ともに 2008 年から、1個前ですけれども特に 2017 年の標準時数下において、教育課程が子どもの生活に合っていないとする回答が多数を占めてきたと。教師の準備期間や放課後の活動時間を著しく制限されてきたという実態が浮き彫りになりましたと。また、学習指導要領や教科書の内容は年々増加し、教育現場では教えるべきことが多過ぎるという声も上がっているということが、こうした調査結果の中で出てきています。やはりこういった状況があるということをまず理解していただければと思います。今、文科省で諮問されている検討会でも、カリキュラム・オーバーロードの位置づけ、考え方が議論されてきました。しかし、残念ながら結果は標準時数については変更なしで進められている状況でもあります。組合からも要望が出ています。全教、日教組、北教組、年間総授業時数の削減や学習指導要領の内容の精査を求めています。授業時数を減らして現場の創意工夫が生きる、こうした状況に向けて改善が私は必要だと思うのですが、改めて教育長に伺います。

答弁 教育長 笹原敏文

現場の先生方の思いといいますか、印象というのはそれぞれあるのかなというふうには感じておりますけれども、それについて、今、私がここでどうこう言うというようなことについては申し上げることはできませんけれども、ただ、公教育として義務教育について国として責任を持って取り進める、その具体的な内容がこの学習指導要領として示されているというものにあっては、やはり国が責任を持って進めるべきものであるというふうに考えています。ただ、荒議員も今おっしゃっていましたけれども、年間 1,015 時間という授業時数につきましては、これは変えないものではないということではなくて、今の検討、議論の中では、各教科最大1割程度ぐらいを違う教科の指導に充てる、もしくは学校の裁量的な時数として、場合によっては教職員の研修の時間に充てるといった調整授業時数制度の導入について、今、検討されているということになっておりますので、そうした中教審の専門家の方々が集まった議論の中で今後の方向性が示されていくと思いますので、今の現段階にあっては国に特別な許可を得て特別な教育課程の編成をしたとしても1,015 時間はマストでありますので、決して今後にあっては、それがマストの状態で議論されているということではないというふうには考えています。

再質問 8番 荒貴賀

内容などで、授業の柔軟化ということであります。今回、提言された先生たちが、文科省で記者会見を発表された方も、この部分についても触れられていました。要は、活用は学校や教育委員会に判断が委ねられていますが、それに向けて適切に実施されたかどうかの報告、管理しなければならなくなり、時間割も複雑になり、学校現場の業務が増えるという懸念もということでありました。要は、何かやろうとすればやっぱり負担が増えるということは間違いないと思いますので、今の現状でどうなのか、今の状況がどうなのかというところで、なかなか今、教育長は 1,015 時間というお話がありましたが、これがどう変化してくるのかというのは、まだちょっと分からない状況ではあるのですけれども、今でもこれだけの状況で、ではそれがどこかに切り替えることが可能なのか、それが本当にそういうことが可能なのかというところは、まだもって考えていかなくてはいけませんと私は思っております。要は、これからの状況が続くというようなことがあれば、やはり教員や生徒の負担がすごく増えてきています。先ほどお話がありましたが、働き方改革だって授業時数 30 時間を認めるという方針転換がされてきました。養護教諭の全校配置も削られてきました。部活だって教育課程に残ったままなのですよね。本当にこのままでいいのかなというところは残っています。やはり教育課程ではなく、この教育時数、コマを見たときに、本当にこれが改善されるのかなというところを、本当に見ていかなければいけないなと思います。私がすごく気になるのは、子どもの疲弊なのです。今、教育長が毎日6時間ないですよというお話がありましたが、私の中では毎日6時間だなというふうに思って、確かに5時間のところもあったと思いますけれども、集中力が続かないのだそうです。休み時間もすごく短くなりましたし、こうした状況で、教科書の内容を全て教え込むとなると授業スピードが速くなって、ついていけない児童も学び直しの時間が限られる。今、もしかしたらないかもしれないのです。授業が終わったら即時帰宅というような状況になりました。要は下校時間が早くなっているからということなのですが、授業を行うためにやはり無理がかかってきているのではないかなというふうに思っています。改善を求める必要があると思って、私は教育長にお話を伺ったところであります。前川喜平さんという元文科省の事務次官の方が、かつて教員定数を定めた法律を制定した際には、1日8時間労働の下で授業と標準ができるように、教員1日4コマを基準として教員配置が行われてきたそうです。ところが、週5日制になって、学習指導要領で新たな教科が増えて、この基準が守られなくなってきたという話もされていました。それが長時間労働につながってきたと。それがもうどんどん広がって、子どもたちの状況にまで来ているのではないかという話もされていました。教育長、今の時間数が子どもの生活と学習には合っていないのではないかと私は思うのですが、もう一度、教育委員会の認識をお聞きしたいと思います。むしろそういった声とかをお聞きしたことがないですかね。

答弁 教育長 笹原敏文

教員の方の働き方改革をするべきだということを言いたいのか、子どもたちのことを言いたいのかがちょっとよく分からないのですけれども、今まさに中教審で議論をされているのは、あくまでやっぱり子どもたちの学び、これをいかにどう改善を図っていくのか。その根本にあるのは、よりコロナも経て不確かな時代になっていく、この時代をどうやって自分の力で生き抜いていくのかと、そうした力を義務教育の中でどう培っていくのかというのが議論の根本でありますので、その中にあって、一つ大きなキーワードが実現可能性ということが言われておりまして、それをいかにして現場の中で実現をしていくのかという一つの方策が、調整授業時数制度というものにつながっているというふうに考えております。それとは別に、働き方改革ですとか、そういったものに関しては、そこの部分の施策をやはり国としてしっかりと取り組んでいく必要があると、私はそういうふうに考えています。

再質問 8番 荒貴賀

すみません。ちょっと整理があれだったのですけれども、やはり私は現状で、これからもそうですけれども、授業の柔軟化でこの問題が解決されるのかといういうところですごく疑問があります。それは、現場の先生たちが今の状況を変えてほしいというのが出てきているのです。それに対して今の審議会がそういった状況になっていないから、こういった提言が多くのところから出されているということをぜひ受け止めていただきたい。そのためには、今後どうしていくのかというところもあるのですけれども、教育長としてそういったところが問題なのだという意識を持っていただきたいというところであります。なかなか平行線なので次に行きますが、学力テストの考えについてです。教育長は、今後については大切なツールであるという認識でありました。学力テストの意味については先ほどお話しいただきましたが、しかしこれを全国で行うことに本当に意義があるのかなというところがありました。確かに習熟度という意味では一定程度測れるのかもしれません。しかし、文科省も、道の教育委員会も、学力テストの調査によって測定されるのは学力の一部分ですということを言っているのです。道内もこういったことを行いながら独自の学力テストも行っているという状況もありますけれども、やはりこういった状況から本当に学力テストが必要なのかなというところ、いま一度考えてほしいなと思っています。私は今回の学力テストでお聞きしたいのは、道が独自に行っているものがあると思っています。全道学力テストというものなのですが、全学年で実施されていて、現在もこれが行われているのか確認したいと思います。実施の判断がどこで行われているのかについてもお聞きします。

答弁 学校教育課長 酒井貴範

全道で行われているテストということで、「ほっかいどうチャレンジテスト」というものがございます。こちらにおいては全学年実施しており、各学校において判断して実施しております。

再質問 8番 荒貴賀

分かりました。では、道が行っているチャレンジテストというものは、学校の判断でやるかやらないかというのを判断されて行っているという認識でよろしかったですか。

答弁 学校教育課長 酒井貴範

北海道が提供しているテストでありまして、必ずしも全ての学校でやりなさいというテストではございませんので、学校において判断してございます。

再質問 8番 荒貴賀

分かりました。学校で判断されているということで理解したいと思います。そこで、この問題も、やはり今の状況、今の学習、いわゆる進学、特に中学校とかはそうなのですけれども、進学に向けてとくると物がすごく増えてきているのです。例えば中学校3年生だと学力テストを週3回やられています。今、チャレンジテストという話をされていますが、普通に学力テストをやっています。全道平均が出て何ぼになって、あなたは全道で何ぼですよというのが実際に出てきているのです。チャレンジテストというのは小テストのことであって、学力テストというのは道が行っているテストであります。これが私が認識したところでは小学校のときからやられていました。中学校のお子様も、年に1回、中1、中2、中3になって3回あってちょっとびっくりしてしまったのですけれども、行われています。これらも同じく学校の判断で行われているという認識でよろしいでしょうか。提出しなければいけないのだよねというようなことが、要は報告義務がというのものがあったものですから、そういったものはないという認識でよろしかったでしょうか。ないのであれば、ないで。

答弁 学校教育課長 酒井貴範

ほっかいどうチャレンジテスト、必ずやらなければいけないというものではないので、報告義務まではないと認識しております。

再質問 8番 荒貴賀

中学校3年生がすごく分かりやすかったので例に取るのですけれども、学力テスト ABC というのが存在して、1年生、2年生を A でやって、B で全体の状況をやって C で全国をはかるというような感じで、段階的にやられている。ここはどこがやっているのかなと見たら全道で行っているというところでありました。やはりほかにもこういったところを学校で判断してやられているという認識で受け止めます。分かりました。こういったところが本当にどういった状況なのかなというところをもう一度、私はどうなのかなというところで、お聞きしたところであります。次に移ります。現場の創意工夫については、今、学習のいわゆる授業時数に限定してお話ししましたので、ここは省かせていただきたいと思います。少人数学級についてお聞きします。教育長も少人数学級については、大変重要であって、すごく効果があるという理解を受けました。しかし、なかなか今、町で行うということは難しいということで、お答えがありました。今、教員のなり手がいないという中で人が採れないというお話もありましたが、私は教員が子どもたちと向き合って行っていくことがすごく大切で、それを実現させるためには、やはり少人数学級なのではないかなと思っています。ここを充実させるためには、生徒の数が少しで、一人ひとりに向き合った取組を行うことで、ひいては不登校やいじめの問題などを解決する鍵にもなるのではないかと考えています。やはりこうした子どもたちとゆっくり向き合う時間を持つ、すごく大切なのです。そして、子どもたちへの教育をしっかり保障させていくという意味でも、ぜひ教育長、前向きに考えていただけないかと思うのですが、どうでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

少人数学級に関しましては、これまでにも議会で何度も取り上げられて、その都度同じようなお話を差し上げているかなというふうに思います。ただ、意義については確かに大変効果のあるものだろうというふうに思っていますけれども、ただ、残念ながらその効果を、例えば 30人学級だったらこうなるですとか 20 人学級だったらこうなるというものが、推しはかるものもなかなかないというのが現状でありまして、そうしたこともあって 35 人学級の実現もここに至ったのだろうというふうに考えております。ようやく法案が閣議決定されて、今後順次、中学校においても段階的に 35 人学級が導入されるということになっておりますので、教育委員会としては、あくまで国においてしっかりと予算措置をして、それに基づいて教員の確保をして行っていくべきものだというふうに考えております。

再質問 8番 荒貴賀

そのとおりなのですよね。実際に国がやってもらうということが大前提だと思います。しかし、教育長がお話ししたとおり、なかなか進まないのです。35 人になるのに 40 年かかりましたよね、中学校については。小学校はもう少し短い状況ではありましたけれども、なかなか進まない。教育長も、今、教育的な効果はすごく理解できる、でもなかなか進まないという状況をやはり前に進めていただきたい。幕別町の教育がこんなにもすばらしいもので、この間もいろいろなことが取り組まれてきたことは、私もすごく重々理解しているところであります。だからこそ、もう一歩踏み込んでいただく、その一歩を出していただきたいという思いがあって、教育長にお尋ねしたところであります。いろいろな施策に取り組むことがすごく大切なのです。子育て支援もそうなのですけれども、学校の教育環境を整えるということも同時に必要であることもありますので、少人数学級がそういった幕別町の一つの政策として生きればいいなと思っているところでもあります。やはりこうした町の姿勢、教育、今までもやっていないわけではない、すごく取り組んでいますし、幕別町も頑張っているということは重々理解してはいます。さらに、幕別町は少人数学級についてさらに踏み込んだという姿勢が政策としていけば、将来、幕別町の教育はすごく、本当にここまで来て頑張っていただいているのだということで、そういうふうに思いを持って、家族が増えるとか、移住・定住を考えるとかということにもなってくるのだと思うのです。それぐらい私、少人数学級は大きな意味があったり意義あるものだと思っていますので、ぜひ教育長もその辺について、ここはちょっと町長の話になってしまうのですけれども、踏み込むということも考えていただければと思いますが、どうでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

少人数学級の意義については全く口を挟むのもなくて、やれるのであれば、より進めるべきものかなというふうには考えています。ただ、これはやはりそれぞれの町の教育に対する取組を、どの部分で限られた予算を使いながら取り組んでいくのかというところになっていくのかなというふうに思っています。根本は、学級編制については国の法律に基づいて執り行っていく、これが大前提でありますので、そこの部分に関しては、やはりそうした考えに基づいてやるべきだろうというふうに思っています。ただ、ほかの町にあっては、荒議員がおっしゃるように 30 人学級ですとか、そうした取組を行っているというのは承知しておりますけれども、それはその町にふさわしい教育活動として取り組んでいることなのだろうというふうに思っています。ただ、一方で、これまでにもずっと取り組んでおりますけれども、特別な配慮を必要とする子どもたちのために、特別支援教育支援員を相当数、会計年度任用職員として雇用して、各学校に配置をしていると。そうしたことで、結果として通常学級に在籍する子どもたちの教育の環境を確保するという取組を行っておりますので、本町においては、あくまで学級編制については義務標準法による、また、特別な配慮の必要な子どもたちについては特別支援教育支援員をより配置して行っていくと、そうした考えに基づいて行っていくべきなのだろうというふうに考えています。

再質問 8番 荒貴賀

重々理解しておりますし、幕別町もすごく取り組んでいるということは受け止めていますし、よく理解しています。やはり、そこに来て、分かっていますが、なかなか進まない状況が、国でもね。私もやはりここは国が行うべきだとは思うのですけれども、でも今の子どもたちの状況を見たときに本当に、いや、大変だな、これが本当に子どもたちのための教育なのかな、ついていけない子どもたちがすごくかわいそうだなという思いを持ちながら見ていたものですから、やはり幕別町として、いま一度頑張っていただきたいなと思ってちょっと。だからといって大きく変わるわけではないですけれども、でもやはり少人数になることで大きく変わってきたり、効果がすごく実際にありますから、そういったところも考えて、今回は難しいというお話がありましたが、ぜひ今後に向けてこの課題、研究して行っていただきたいなと思うのですけれども、どうでしょうか。

答弁 教育長 笹原敏文

本当に何か、30 人ならこうなのだ、20 人ならこうなのだというような分かりやすい、そして、それは言い換えれば説明のしやすいといいますか、限られた財源、町民の方々からお預かりした税金を有効に活用しているという、やはり説明が十分できるような何か物差しがあれば、これは、よりやりやすい取組になるのではないかなというふうに考えています。ただ、そうしたものではないというのが、まず大きなネックの一つなのかなと。ここまでやればいいという際限がないものだろうというふうに思っています。だからこそ、法律に基準を定めて取り組んでいるというふうになっていると思っておりますので、あくまでやはり義務標準法、そこの定めに従って教員の配置をするべき、学級編制をするべきものだというふうに考えています。

再質問 8番 荒貴賀

分かりました。今後も豊かな発想と豊かな学校教育のために、これからも教育情勢がよりよくなることを期待して、質問を終わりたいと思います。

出典:幕別町議会 令和8年第1回定例会 2026年3月12日 議事録 PDF(134ページ) 間違いを知らせる