小樽市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月8日
市長の政治姿勢について
2020年12月8日、小樽市議会の一般質問で、酒井隆裕議員が「市長の政治姿勢について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 酒井隆裕 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 酒井隆裕
第2に市長の政治姿勢について質問します。核兵器禁止条約の発効について伺います。2017 年7月、国連に加盟する 122 か国の賛成で採択された核兵器禁止条約は、核兵器の使用や保有を違法化する初めての国際条約です。2020 年 10 月に批准が同条約の発効条件である 50 か国・地域に達したため、90 日後の 2021 年1月 22 日に発効することが決定しました。このことは、核兵器廃絶に向けた大きな前進であり、核兵器のない平和な世界を願う全ての方々とともに喜び合いたいと思います。本市は 1982 年、核兵器廃絶平和都市宣言を行っています。本条約の発効について、宣言都市である小樽市としての所感をお示しください。核兵器禁止条約は発効することが決まりましたが、唯一の戦争被爆国である日本や核保有国は、この条約に参加していません。平和首長会議では、核兵器のない世界を実現するため、核保有国及びその傘下にある全ての国が核兵器禁止条約を早期に締結することを求めています。本市のホームページでは、平和事業として核兵器禁止条約について掲載し、平和首長会議ホームページのオンライン署名についてもリンクを貼り紹介しています。発効されるに当たって、さらに平和事業を進めていくお考えはありませんか。次に、北海製罐小樽工場第3倉庫について伺います。-47-同倉庫は 1924 年に建設され、1923 年に完成した小樽運河と同時期に造られました。当時の最先端工法を駆使して、東洋一の製缶工場とも言われ、小樽の近代化を代表する倉庫です。小林多喜二の小説「工場細胞」のモデルともなり、小説では「H・S工場はその一角に超弩級艦のような灰色の図体を据えていた。それは全く軍艦を思わせた。罐は製品倉庫から運河の岸壁で、そのまま荷役ができるようになっていた。」と紹介されています。小樽運河と倉庫群のランドマーク的な建物であり、ポストカードや絵画のモチーフになるなど観光資源としても重要です。しかし解体が検討され、市民だけではなく内外からも保存を求める声が相次いでいます。市長は、本倉庫についてどのような歴史的意義があるとお考えでしょうか。残せるものなら残してほしいというのが市民や関係者の願いであると思います。しかし、保存に当たっては多くのハードルがあると思います。保存に当たってどのような課題があるとお考えですか。保存するにしても、観光一辺倒ではうまくいかないと思います。文化・芸術のみならず、様々な利活用策を検討しなければなりません。こういった考え方をどう思いますか。他の歴史的建造物との関係です。仮に、本倉庫が保存されることが決定しても、同様に老朽化や資金面で困難になっている歴史的建造物は少なくありません。こうした他の歴史的建造物との関係性はどのように考えられていますか。市役所だけで考えてもなかなかうまくいきません。オール小樽で幅広い市民の意見を交換する場が必要です。幸い若者有志や様々な団体が声を上げています。こうした皆さんと一緒によい方向に向かうよう、市としても協力していくことが大切ではないでしょうか。市が担当部署を決め、イニシアチブを取っていくことが必要と思いますがお考えを伺います。信号機撤去について伺います。本年9月 29 日小樽警察署は、塩谷丸山下会館において、道道小樽環状線JR塩谷駅付近に設置されている押しボタン式信号機を撤去したいとする説明会が行われました。警察は、危険誘発のおそれがある交通規制の撤去を進めていることを説明しましたが、地域住民は、「小学生の通る道路となっており必要」、「後志自動車道のインターチェンジができ、さらに道道小樽環状線(仮称)最上トンネルも建設され、今後さらに交通量が増えることが予想されることから必要」、「市道塩谷丸山下通線との交差点は見通しが悪く危険」と全ての意見が撤去反対でした。しかし警察は、「御意見は上部に報告しますが、最終決定するのは上部」と答え、町内会は信号機が一方的に撤去されることも考えられるとして存続を求める署名を行い、小樽警察署に提出しました。小樽市はこうした信号機の撤去方針について、どのような情報を得ていますか。また、市長は、こうした撤去反対の声にどのような所感をお持ちになられましたか。信号機は要望してもなかなか設置されません。信号機が撤去された後、交通量が増えても信号機が設置されるまでは大変です。市長は現在の交通状況をどのようにとらえられていますか。今後、小樽環状線道路改築工事が完了し、(仮称)最上トンネルが開通するとさらに交通量が増し、危険なことになるとは思いませんか。北海道警察による信号機設置の指針でも、「信号機の設置又は撤去の検討に当たっては、地域住民及び道路利用者の意見に十分配意するものとする。」と定められています。小樽市としても地元警察署を通じて北海道公安委員会に存続を要望することも検討するべきです。市長の考えを伺います。児童福祉施設等職員慰労金支給事業について伺います。新型コロナウイルス感染症の第3波とも言われる感染者が本市でも拡大しています。こうした中、保育園等では集団感染防止に努め、保育士等は今もなお心身に負担がかかっています。特に緊急事態宣言-48-時には相当負担がかかったことが推察されます。本事業は4月 17 日から5月 31 日までの間 10 日以上勤務した職員を対象とし、1人当たり5万円を支給するものですが、先日、知り合いの保育士からお話を聞きました。お話では、いまだにもらえていませんとのことでした。北海道が調査して作成した保育士等の慰労金支給事業実施(予定)市町村一覧では 10 月 31 日現在、小樽市のみが実施時期未定と記されていました。そこで、道内主要都市の保育士等の慰労金支給事業実施状況と実施時期をお示しください。北海道の資料でなぜ小樽市が実施時期未定となっていたのでしょうか、いまだに支給されていないのはなぜですか。また、全ての対象者に慰労金が支給されるのはいつになる見込みでしょうか。予算編成方針について質問します。10 月 26 日付、財政部長名で「予算編成方針について」が発出されています。そこでは新型コロナウイルス感染症の影響により市税等の大幅な減収が見込まれることから、既存事業の廃止・縮小を念頭にと記されています。住民サービスの削減で、歳出抑制を図ろうとするとすれば大問題です。日本共産党の伊藤岳参議院議員は 11 月 17 日、この問題で政府の姿勢を質し、武田総務大臣は必要な一般財源総額をしっかり確保してまいりたいと地方税収減を地方交付税等で穴埋めし、自治体財源を確保する認識を示しています。そこで、来年度の一般財源総額についてどのように見込まれているのかお伺いいたします。自治体の税収減に対する国の支援制度の積極的活用についてです。総務省は、事務連絡「令和2年度内の資金繰りへの対策について」を発出しています。病院については、特別減収対策企業債の活用がされようとしていますが、それ以外にも猶予特例債や減収補填債が示されています。現在の活用状況と今後のお考えを伺います。いずれにしても、住民サービスの削減で歳出抑制を図ろうとすれば大問題です。蘭島海水浴場ではトイレの水洗化を要望していたところ、先日トイレの撤収を提案されたとのことです。市長は新型コロナウイルス感染症を理由に市民サービス削減はしないことを明言してください。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。初めに、核兵器禁止条約の発効についてですが、まず、条約発効に対する所感につきましては、この条約は、世界で唯一の被爆国である我が国の被爆者、被爆地の核兵器廃絶に向けた思い、そして平和を願う多くの国々の努力が実を結んだものであると認識をしております。このたび批准国が 50 か国に達し、条約の発効が確定したことは、核兵器廃絶平和都市宣言を掲げる本市にとりましても意義のあることだと感じております。次に、平和事業につきましては、これまで毎年開催してきた原爆ポスター展や平和映画上映会などの平和事業を今後も継続していくほか、条約の発効につきましては、市のホームページにおいてお知らせをしてまいりたいと考えております。次に、北海製罐小樽工場第3倉庫についてですが、まず歴史的意義につきましては、第3倉庫は小樽運河の整備と同時期の大正 13 年に建設をされた運河の歴史の一部と言える建造物であります。また、北運河地区と一体となった歴史的景観をなすシンボリックな小樽市指定歴史的建造物であると考えております。-49-次に、保存に当たっての課題につきましては、建造物としての耐久性や耐震性の調査による現状把握、また、民間企業による活用などが課題であると考えております。次に、利活用策につきましては、小樽商工会議所からも「市や各種団体等とも連携しながら早急に保全・活用への検討を行いたい」とのお話をいただいたほか、若者有志による活用策を考える取組なども見られることから、同倉庫の活用について、今後様々な御意見が寄せられると考えております。市といたしましては、そうした御意見も伺いながら、限られた時間の中で活用の方策を見いだしたいと考えております。次に、他の歴史的建造物との関係性につきましては、老朽化の進行や費用負担の増加などにより、第3倉庫以外の歴史的建造物についても、今後、維持保全が難しくなる可能性があることについて、私としても危惧をいたしているところであります。将来に向けて、歴史的建造物の全てを守っていくことは難しいと考えていることから、現在、重点的に保全を図る区域の設定や優先的に支援を行うべき歴史的建造物などについて、庁内に組織をした、歴史を活かしたまちづくり庁内検討会議でも議論をしているところであります。次に、イニシアチブを取り、第3倉庫の意見交換を行うことにつきましては、今回の課題は行政だけで解決できるものではないと認識をしておりますので、1年という限られた時間の中で市民の皆さんの御意見を伺いながら、経済界などと連携をし、課題に取り組み、活用の方策を見いだしたいと考えております。次に、道道小樽環状線JR塩谷駅付近に設置されている押しボタン式信号機撤去方針についてですが、まず、小樽警察署の撤去方針につきましては、小樽警察署から事前に市へ情報提供はなく、市といたしましても新聞報道で知ったものであります。報道の内容を小樽警察署に確認しましたところ、公安委員会が定める信号機設置の指針に基づき、信号機設置の条件である自動車等の交通量及び歩行者の横断者数が基準に満たないことから、撤去対象として検討しているとのことでありました。このたびの地域住民による撤去反対の声は、撤去によって交通事故の危険性が高まるのではないかという不安の表れであり、地域の要望としては理解できるものであります。次に、道道小樽環状線の交通状況につきましては、現状では車両交通量が少ない反面、スピードを出して走行する車両が多い状況であると認識をしております。北海道からは、このたびの(仮称)最上トンネル工事は急勾配・急カーブの解消により安全性を向上させることが目的であると聞いておりますが、市では工事完了後における交通量の増減について根拠となるデータ等は把握しておりませんので、お答えをすることはできません。次に、市からの信号機存続要望につきましては、市としましては小樽警察署に対し、地域住民の撤去に対する反対意見が多いことを踏まえ、住民の声を十分に聞いた上で判断をしていただくよう伝えてまいりたいと考えております。次に、児童福祉施設等職員慰労金支給事業についてですが、まず、道内主要都市の実施状況等につきましては、北海道は調査結果の公表はしていないと聞いておりますのでお答えをすることはできません。次に、実施時期未定となっていた理由につきましては、北海道による調査の時点で第3回定例会で計上した補正予算額では不足が見込まれたことから、給付時期を未定として回答したためであります。また、慰労金は、本人または代理申請者からの申請に基づき支給を決定し、指定口座への振込を行っておりますが、公立保育所職員のほか、書類の不備等があった申請分を除き、11 月 30 日には入金を済ませており、残る支給対象者分につきましても、12 月中旬までには終える予定であります。なお、代理申請者には慰労金を代理受領した後、申請者本人に対し2か月以内に慰労金をお支払いす-50-るようお願いをしております。次に、予算編成方針についてですが、まず来年度の本市の一般財源総額見込みにつきましては、コロナ禍により市税や地方交付税などに与える影響が不透明な中で、国としても地方における必要な財源確保の検討を進めておりますが、今後、国から示される市税や地方交付税のほか、譲与税・交付金などの地方財政計画における歳入の動向を見極めていく必要があることから、現時点ではお示しすることはできません。次に、猶予特例債と減収補填債につきましては、本市では今年度はどちらの支援制度もまだ活用しておりませんが、市税の決算見込額が一定程度明らかになる時点で精査をし、必要に応じて猶予特例債及び減収補填債の補正予算を今後計上し、借入れを行いたいと考えております。次に、コロナ禍を理由とした市民サービスの削減につきましては、予算編成に当たっては限られた財源の中においても適正なサービス水準と地域ニーズを踏まえた上で、その必要性や費用対効果などについて十分な議論を重ねながら事業選択の判断を行っているところであります。今後とも市民の皆さんのために必要な施策・事業の着実な推進と持続可能な財政運営の両立は必要でありますので、収支改善プランに掲げる取組を着実に推進させるほか、コロナ禍にある地方の厳しい財政状況を踏まえた地方財政措置の状況など、国の動向にも注視した上で、来年度の予算編成に臨んでいきたいと考えております。