みんなの議会

小樽市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月7日

港湾・観光・経済について

2020年12月7日、小樽市議会の一般質問で、須貝修行議員が「港湾・観光・経済について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
須貝修行 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 須貝修行

第2項目め、港湾・観光・経済について。最初に、小樽港の基本的な戦略・課題についてお聞きします。私は令和元年第4回定例会代表質問において、小樽港の基本戦略、特に国際戦略や防災、対岸貿易の可能性について取り上げさせていただきました。以来、予算特別委員会や決算特別委員会においても同様に取り上げさせていただきました。今般、小樽港長期構想もまとまりかけているようですので、本日は小樽港長期構想と小樽港の戦略・課題について取り上げさせていただきたいと思います。まずは、小樽港の基本戦略に関してであります。港湾整備においては、国からの支援が最重要であることは言うまでもありません。国際拠点港湾の指定を受けている苫小牧港、室蘭港や、重点港湾指定を受けている釧路港、函館港、石狩湾新港と重要港-15-湾指定の小樽港では、やはり国の予算措置において優先順位で後れを取ることになろうかと思います。私は、この中でも小樽港と連携戦略を取ってきた石狩湾新港との差別化が図れず、埋没化する可能性の懸念が拭いきれません。これからは小樽港と石狩湾新港のすみ分け、機能分担の戦略が必要と考えます。ここで改めて、石狩湾新港に対する小樽港の特性を生かした戦略について本市の見解を伺います。今回の長期構想の将来プロジェクトについては全て重要と考え、大いに賛同するところではありますが、私はその中で、日本海側における穀物基地の形成に着目しております。これを実現するためにはハードの整備とソフト面、ポートセールスと関連企業との連携、支援策が必要と考えます。近年、穀物船はどんどん大型化しており、大型船の場合には満載での入港ができない場合もあると聞いております。パナマックス級では水深 14 メートル、ネオパナマックス級では水深 17 メートルが求められているようであります。このようなことから、大型船を受け入れる港町ふ頭全面の増深のほか、現在、穀物を取り扱っている各岸壁の老朽化対策も講じていかなければならないと考えます。そこで、大型穀物船の受入れに対する現状と対策の見通しについて、本市の見解を伺います。ハード面でいうと、現在コンテナヤードの拡大要望が出ているとお聞きいたします。この課題に関してはヤードの広さの問題だけではなく、ヤードの舗装強度や整備に係る財政的な課題もあるとは思いますが、今後、貨物量を増やすことを考えると、コンテナヤード拡大は必須であると考えます。本市のコンテナヤード拡大に関しての見解を伺います。また、ガントリークレーンの戦略的な整備計画等についても、ぜひともお願いいたします。最大級の大型穀物船が満載接岸できない状況では、ポートセールスにおいても様々な工夫が求められると思います。例えば2港寄り戦略を取り、第1港を釧路港とし、第2港として小樽港に入港いただく。また、その後の内航輸送の積替え港としての役割を果たすことなども考えられます。また、さらに重要なことは、小樽市で操業している製粉工場、飼料工場の事業の継続であり、充実、拡充への支援が必要と考えます。小樽港長期構想の資料では、札幌圏に製粉工場が集中しているとありますが、肝心の小樽にしっかりと工場があることが重要です。歴史を振り返ると、小樽にはかつて製粉工場1社、飼料工場が4社、計5社ありました。現在は製粉工場1社、飼料工場1社となっており、衰退することはないのか、私はこの点、大いに危機感を覚えるところであります。このような現状を踏まえ、本市の製粉、飼料会社との連携、支援に対する見解を伺います。昨年の第4回定例会代表質問でも取り上げましたが、北極海航路は俄然注目の的であります。地球儀を北極を中心として見た場合、日本とつなぐ航路としてアメリカ・アラスカ州及びロシア・カムチャツカ地方の重要性が分かります。ロシア政府も北極海航路総貨物量を現状の年 1,000 万トンから、2024 年には年 8,000 万トンとの報道もあり、苫小牧港や釧路港では実証実験も開始されております。北極海と日本、東アジアをつなぐ上で、小樽市として布石を打つ必要性を感じます。例えば、釧路市は姉妹港としてアラスカ州スワード港、港湾友好都市としてカムチャツカ地方ペトロパブロフスク・カムチャツキー市と提携しております。北極海航路に関連して、本市のアラスカ及びカムチャツカにおける都市提携に対する見解を伺います。港湾最後になりますが、今回の小樽港長期構想はよくできていると考えます。特に、第3号ふ頭のクルーズ船による世界の人々と小樽市民の交流ができる空間が完成する。考えただけで、わくわくいたします。その実現のためにも、あらゆる機会を生かし、チャンスを捉えて離さない鋭敏な嗅覚が必要と考えます。我が会派としては全面的に支援してまいりますので、実現に向け、共に歩みを進めてまいりたいと考えております。2、北海製罐第3倉庫について。-16-小樽運河のランドマーク的な存在である北海製罐第3倉庫解体方針が、市長の働きもあり、ひとまず来秋までに先送りになりました。私も報道後、多くの市民、団体関係の方々と意見交換をいたしましたが、その全てが存続、保存というものでありました。しかしながら、ただ保存では朽ち果てていくのを待つしかありません。どう修繕し、どう活用していくのか。膨大であろう維持費や短期間で引き受けていただける民間企業が簡単に見つかるとも考えにくい状況であります。今定例会においても本件に関して多くの質問が予想されますが、私はまず、本市としてこの課題解決までのプロセス、スケジュールに対する見解をいただきたいと思います。3、オープンテラス席設置について。オープンテラス席でカフェやアルコールを楽しむ、ヨーロッパの町並みでポピュラーな光景でありますが、日本でもコロナ禍において、苦境に陥った飲食店支援策として国が道路占用許可基準を緩和したとお聞きいたします。店内座席の減少を補い、換気の心配も減る。感染防止と経済を両立させる策と言えると思います。浜松市は社会実験として、また、福岡市は中洲の屋台でテラス席が設けられているようであります。商店街単位での申請により、まちに一体感を演出しているケースもあるようです。道路占用は事故やトラブルを防ぐ必要がありますし、適地・不適地もあると思いますが、この3密回避とにぎわい創出策は妙案ではないかと考えます。そこでお尋ねいたしますが、本市としてオープンテラス席設置の可能性と許可について、どのように考えているのか見解を伺います。市民がまちを楽しむ。そして、小樽を訪れた方々も小樽の町並みを好きになる。そんな都市空間を演出していただきたいと考えます。御検討をお願いいたします。4、観光庁選定事業について。観光庁による誘客多角化等のための魅力的な滞在コンテンツ造成事業において、6倍ともいえる倍率を勝ち抜いて小樽市から二つの事業が選定され、それぞれに大きな補助金交付がされる見通しとなっております。「クアオルト型健康保養地を目指す、朝里川温泉¨元気力アップ¨プロジェクト」と「小樽市北前船日本遺産を活用した with コロナ期対応型イベント開催事業」であります。いずれの事業も次の小樽の観光コンテンツを見据えており、高く評価されたものと理解しております。例えば、朝里川温泉の例を取りますと、健康滞在とワーケーションをテーマにし、電動アシスト自転車やスマートウォッチの購入、ワーケーションルームや Wi-Fi 環境の整備などがなされ、また近い将来に訪れる新幹線の延伸、その際の誘客策として、まさにポストコロナを見据えた戦略となっております。そこで伺いますが、両事業に対する本市の認識と今後の展開において、どのように支援していくのか見解をお示しください。5、小樽市公設青果地方卸売市場について。この項の最後に、小樽市公設青果地方卸売市場について取り上げさせていただきます。決算特別委員会でも取り上げさせていただきましたが、公設青果地方卸売市場は産地と実需者をつなぐ生鮮食料の流通基幹インフラとして、その役割は重要であると認識しております。しかし、近年の卸売市場経由率の低下や本市の人口減少による消費力の低下により、取扱数量、金額ともに大きく減少しております。近年のデータを見てみますと、平成3年度の取扱数量3万 7,603 トン、金額 79 億 2,046万 6,000 円、令和元年度取扱数量1万 140 トン、金額 23 億 5,546 万 6,000 円、数量にして約マイナス73%、金額にして約マイナス 70%と、この 30 年で大きく減少しており、加えて本年の新型コロナウイルス感染症によりさらなる市場縮小が予想されます。私も決算特別委員会後、市場関係者の方々からお話を伺いましたが、卸売業者は公共性を守る強い使命感の下、懸命な経営努力をいただいておりますが、親会社から利益を伴わない事業に対して厳しい指摘を受けているとの状況説明をいただきました。全国-17-的にも地方卸売市場の閉鎖事例もありますし、また、つい先日、11 月 30 日、室蘭市公設地方卸売市場青果部門の丸果室蘭青果の自己破産申請もありました。小樽市として本当に公設青果地方卸売市場が必要なのか、強い意思を示してほしいとの切実なる声をいただいております。そこで改めてお聞きいたしますが、この厳しい状況を踏まえ、本市の今後の公設青果地方卸売市場に対する見解を伺いたいと思います。人口減少は様々な局面に暗い影を落とします。その中でも強い使命感を持ち、事業を継続していただいている方々に、今後もエールと支援策を望みます。第2項目めを終了いたします。

答弁 市長 迫俊哉

ただいま、港湾・観光・経済について御質問がありました。初めに、小樽港の基本的な戦略・課題についてですが、まず、石狩湾新港に対する小樽港の特性を生かした戦略につきましては、物流・産業面では、これまで小樽港での運航実績を生かした日本海側フェリー拠点の形成や、長年集積された穀物機能を生かした北海道日本海側における穀物基地の形成を図り、物流拠点港としての発展を目指してまいりたいと考えております。また、観光・交流面では、小樽港は多くのクルーズ船の寄港実績があるとともに、港の周辺には観光施設も充実していることから、北海道日本海側におけるクルーズ拠点の形成などにより、交流拠点港としての発展を目指してまいりたいと考えております。次に、大型穀物船の受入れにつきましては、近年、小樽港に寄港する穀物船が大型化しており、現状の港内の水深から、貨物を満載せずに喫水を浅くして寄港する状況が発生しております。また、穀物を取り扱っている岸璧においても、古いものでは建設から 40 年以上経過しており、エプロンのひび割れなどの老朽化が進んでおります。今後とも小樽港が北海道における穀物の取扱い拠点港としての役割を担っていくためにも、穀物船の大型化への対応は必要なものと考えており、港町ふ頭で穀物を取り扱っている岸壁の全面の泊地をマイナス 14 メートルに増深すること、深くすることを目指して、現在、改訂作業を進めている小樽港港湾計画に位置づける予定であります。また、老朽化対策につきましては、施設の老朽度や緊急性などを踏まえながら、必要な対策を講じ、機能の保全を図ってまいりたいと考えております。次に、コンテナヤードの拡大につきましては、現在のヤードではスペースが不足しているため、コンテナ置場が分散しているとともに、今後の貨物量の増加に対応することが難しいものと認識しております。コンテナ航路は、中国をはじめとする東アジア、そして東南アジアなどと北海道の物流の一役を担うとともに、背後圏のニーズにも応えていく航路であることから、荷役作業の効率化のためのヤードの集約は必要と考えておりますが、拡張につきましては、今後の貨物量の動向を見極める必要があると考えております。次に、製粉、飼料会社との連携・支援につきましては、本市に所在する製粉工場と飼料工場では、小樽港の主要貨物である穀物類を原材料として使用していることから、今後も本市で事業を継続していただくことが重要であると考えておりますので、私がポートセールスで上京する際には、地元の関係事業者の皆さんと一緒に本社を訪問させていただき、意見交換を行うなど関係強化に努めているところであります。今後とも関係業界の動向や要望などもお伺いしながら、港湾施設の整備も含め必要な対応を行-18-ってまいりたいと考えております。次に、北極海航路に関連して、アラスカやカムチャツカとの都市提携に対する考えにつきましては、現在の北極海航路は国内においては生産拠点や消費地が集中し、海上輸送網が充実している太平洋側の利用が多い状況となっておりますが、今後、航路の利用拡大により小樽港においてもクルーズ船の寄港や穀物、水産品の輸入などその可能性はあると考えておりますので、御提案の都市提携については航路の利用状況などを注視してまいりたいと考えております。次に、北海製罐第3倉庫についてですが、建造物としての耐久性や耐震性の調査による現状把握、また、民間企業による活用などが課題であると考えております。具体的なスケジュールは今お示しはできませんが、1年という限られた時間の中で市民の皆さんの御意見を伺いながら経済界などと連携し、課題に取り組み、活用の方策を見いだしたいと考えております。次に、オープンテラス席の設置についてですが、その可能性と許可につきましては、本年6月5日、国土交通省から新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店等の皆さんを支援するための緊急措置として道路占用基準を緩和したとの通知があり、本市では小樽都通り商店街振興組合から、オープンテラスのテーブルや椅子などを道路に設置するための占用許可申請が出され、9月3日から 11 月 30 日までの期間で許可をしたところであります。この緊急措置の期限は令和3年3月 31 日までとなっておりますが、国土交通省では道路占用許可を柔軟に認めるため、新たに歩行者利便増進道路制度を創設し、本年 11 月 25 日に施行したところであります。今後、説明会の開催が予定されておりますので、その内容を精査した上で、この制度の本市における運用について検討してまいりたいと考えております。次に、観光庁選定事業についてですが、北前船の事業につきましては、日本遺産である北前船を活用したバスツアーやカードラリーによる北前船の認知度向上や回遊性を高める事業などを実施するものであります。また、朝里川温泉の事業につきましては、温泉地としての環境を生かし、温泉利用による免疫力向上やストレス緩和効果を高めるため、独自の観光商品の開発に取り組む事業となっております。これらの事業は、コロナ禍における旅行スタイルに対応した内容となっており、今後の本市の観光振興にとって大変有効な取組であると認識をしております。また、事業実施に当たっては、観光庁の公募要領では地方公共団体との連携を必須としていることから、本市職員が事業主体である実行委員会や朝里川温泉組合などと申請段階から協議を重ねながら進めており、今後も引き続き事業効果が十分得られるよう連携して取り組んでまいりたいと考えております。次に、小樽市公設青果地方卸売市場についてですが、市場の今後の展開につきましては、青果物の物流は大手スーパーやコンビニエンスストアなどが直接、生産者から購入する割合が増加するとともに、人口減少や生活様式の変化から購買量の減少などもあり、取り巻く環境は大変厳しい状況にあります。しかしながら、本市場は主な仕入れ先として活用いただいているスーパーや市内のほぼ全ての青果店の仕入れ先として存在をしており、地元農家から季節の青果物を市民に供給するなど、市民の日常生活に欠かすことのできない青果物の供給拠点として重要な役割を果たしていると考えております。また、市場運営については、中枢である卸売業者が札幌の卸売会社から支援を受けるとともに、本市としても卸売市場使用料の減免などを続けることにより事業を継続している現状であります。今後も厳しい経営環境が続きますが、市場関係者との連携を深めながら、一定の需要を基に青果物の安定的な供給と適切な価格形成という役割を持つ公設卸売市場としての使命を果たしてまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月7日 議事録 PDF(33ページ) 間違いを知らせる