小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月7日
市内経済について
2020年9月7日、小樽市議会の一般質問で、髙木紀和議員が「市内経済について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 髙木紀和 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 髙木紀和
次に、新型コロナウイルス感染症対策に関わる支援事業と検証について質問いたします。令和2年4月 20 日の新型コロナウイルス感染症緊急経済対策において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するとともに、感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し、地方創生を図るため、地方公共団体が地域の実績に応じてきめ細やかな事業を実施できるよう、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が創設されました。本市では、この臨時交付金について、国より第一次交付限度額5億 4,078 万 8,000 円に加え、第二次交付限度額は 17 億 3,562 万 4,000 円が示され、令和2年度における感染拡大防止対策や緊急経済対策に活用することとしています。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、本市の基幹産業である観光業に加え、小売、飲食業など広範囲にわたって業績が低迷しており、令和3年度以降においても経済対策による産業の下支えが必要になると考えられるほか、法人市民税などの税収の減額が予想されます。新聞報道でもありましたが、管内では約5か月間、倒産業者はゼロとありました。国からの持続化給付金や特別定額給付金、家賃支援給付金、また、本市においても飲食店をはじめ、卸売業や小売業、宿泊業などへの事業継続を支援してきました。また、市内金融機関では新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業の資金繰り支援として、無利子・無担保融資が実施されておりますが、今なお厳しい状況が続いております。特に飲食店においては、6月に発生した飲食店における昼間のカラオケによるクラスターの影響も大きくなっております。そこでまず、昼間にカラオケを提供する飲食店の営業自粛の要請に伴う休業及び感染防止協力金、また、飲食店による昼間のカラオケを原因とするクラスターの発生により、その飲食店以外の飲食店にも影響が及んだことから、感染拡大防止に取り組む飲食店に対して飲食店支援金をそれぞれ 20 万円支給しましたが、その後の経営状況を含む現状をどのように認識しているのか、お聞かせください。さらに、宿泊業事業継続支援事業費としてホテル等は 10 万円、10 室以上は 30 万円、簡易宿所等は 10万円、民泊は5万円の支援を実施しておりますが、その事業実施後の経営状況を含む現状をどのように認識しているのか、お聞かせください。今後の支援策について質問いたします。振り返りますが、本年4月中旬、政府は緊急事態宣言を発出し、全国的に不要不急の外出自粛を国民に要請し、一定の業態の事業者に休業、営業の自粛を要請しました。しかし、北海道では第一次の感染の波が押し寄せたことで、2月下旬に独自の緊急事態宣言が行われ、その結果、全国より早くに行動自粛を余儀なくされました。3月下旬、この独自の緊急事態宣言は一度終了するも、すぐ翌月には国の緊急事態宣言を受け、再び外出自粛や休業等の要請を受けることになり、その期間は当初、大型連休明けの5月初旬までありましたが、感染拡大に歯止めがかからず、再度5月 15 日を目途に延期され、さらには5月末まで延期となりました。この間、経済は停滞し、事業者は営業活動を行えないにもかかわらず、賃料や水道光熱費等の固定費を負担しなければならない状況となり、資本力の弱い事業者は経営継続が危ぶまれることになり、廃業を余儀なくされる事業者も出てきているのが現状であります。苦境にある-18-事業者が経営を維持し、この困難を乗り越えるために、今以上の支援を求める声も上がっています。また、本市の主力産業である観光事業についても、あらゆる対策の必要性が求められています。本年3月以降、観光事業者の収益は激減し、さらに休業要請等により経営の存続が危ぶまれる事業者も生じています。観光施設を運営する事業者、土産物販売の物販事業をはじめ、地元産品を製造、販売する事業者についても、事業が成り立たない状況が今なお続いている状況です。新型コロナウイルス感染症の世界的感染状況で、近年の主力である外国人観光客の来訪が望めない中で、各種観光事業者が疲弊し、さらに国内の物産展等による販路を見いだす製造販売事業者は、国内の外出自粛や催しの自粛により物産展等のイベントが開催されない中、深刻な打撃を受けている状況です。今、私たちが直面する未曽有の混乱を乗り切り、市民が希望を持って、この小樽の街で生活を送ることができる環境づくりをしていくことが重要な課題であると考えます。そのためには、事態収束前の現段階における施策、事態収束後の街が元気を取り戻すための施策、そして街がさらなる発展を遂げていくための施策を今こそ展開することが必要ではないでしょうか。そのために、少しでも多くの市民の声を伺い、具体的な課題を抽出し、課題解決のための施策を掲げ、一つ一つ実行していくことが大切なのではないでしょうか。そこで、今定例会に提案した経済対策第5弾のうち、主な事業についてどのような考えの下実施するのか、具体的にお聞かせください。また、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、第1弾~第5弾まで様々な支援策を講じてきました。今後、新たな財源を確保し、さらなる取組があるのか、お考えがあればお聞かせください。次に、農業後継者対策の充実について質問いたします。本市の農業における高齢化、後継者不足は、本市全体の高齢化や市内産業別の後継者不足により著しく進行している状況にあります。一方で、30 歳代の複数の青年が新規就農を始めるなど、光明が差し始めておりますが、経営開始当初の数年間は経営基盤がどうしても不安定であり、国からの経営に対する支援措置が欠かせません。そこで、本市においても農業従事者の減少と高齢化が進んでいます。農業従事者の減少に歯止めがかからないことは、地域の疲弊にもつながると考えます。後継者、担い手の育成に一層力を入れていかなければならないと考えています。今後、本市の農業を維持するためにどのような対策が必要なのか、お示しください。また一方で、若年者の新規就農者もいると聞いております。しかし、経営開始当初の数年間は経営基盤が不安定でもあり、国からの経営に対する支援措置が欠かせません。支援措置の概要、周知方法についてお示しください。さらに、農業者が仕事をしやすくするため、また継続していくためには、農地に関する基盤整備が必要であると考えております。今後どう進めていくのか、その考えをお示しください。そして、本市の農業の最大の課題は、一部に新規の就農者がいるとの話ですが、担い手不足であると考えます。都市と農村、そして意欲のある若い方がつながる、または集まるということができれば、魅力ある農業の展開、農業に対する理解も深まることと思います。本市でも一部の農家で生産されたもの、例えば、イチゴやミニトマトなどが販売の主流になっているとお聞きしました。ただし、これまでの農業者の減少により、その体制の維持も難しくなっているようです。本市で生産された農産物の付加価値を高めるブランド化の可能性は検討されているでしょうか。以上、3項目めの質問を終わります。-19-
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、市内経済について御質問がありました。初めに、新型コロナウイルス感染症対策に関わる支援事業と検証についてですが、まず、飲食店の現状につきましては、業態や地域により差はありますが、ここにきて少しずつ客足が戻りつつあると伺っております。しかしながら、消費額の大きい訪日外国人旅行者はなく、さらにはイベントの中止や夜の会合の自粛が続くなど、なかなか先が見えないこともあり、こうした状況が長引くことによる影響を懸念しているところであります。次に、宿泊施設の現状につきましては、最近の状況を見ますと週末の連休やお盆の休暇、国のGoToトラベルなどの効果もあり、主要な宿泊施設における宿泊客数は、対前年比で5月約7%、6月約19%、7月約 33%、8月約 47%と徐々に回復傾向にはありますが、コロナ禍以前の状況には程遠く、依然として大変厳しい状況が続いているものと認識をしております。次に、今後の支援策についてですが、まず、今回提案した経済対策の考え方につきましては、これまで新型コロナウイルス感染症の影響により大きな打撃を受けている中小・小規模事業者の事業継続への支援や経済活動の回復に向けた取組などを実施してきたところであります。今定例会では、官民を挙げた経済活動の回復拡大に向けた取組が必要と考えていることから、プレミアムがついた商品券を販売することにより、幅広く市民の消費喚起を図るまるごと小樽プレミアム付商品券事業やコロナ禍の収束を見据え、訪日外国人観光客にも対応した、本市への訪問意欲を促す魅力的な観光素材を映像化する観光誘致プロモーションビデオ制作事業、小樽雪あかりの路の開催に併せ、飲食店の利用促進を図るイベントを実施するなど、冬季の経済活性化につなげる冬季イベント開催事業費補助金などの事業を提案させていただいたものであります。次に、さらなる新型コロナウイルス感染症に対応する取組につきましては、感染症の拡大防止と市内経済を循環させることが大切だと考えておりますので、そのバランスに配慮しながら、今後の取組の検討を行う必要があると考えております。なお、財源につきましては、新型コロナウイルス等感染症対策資金基金の活用を検討するとともに、国の臨時交付金の追加配分や既に予算措置された臨時交付金事業の事業費の精査を行うことで確保してまいりたいと考えております。次に、農業後継者対策の充実についてですが、まず本市の農業を維持するための対策につきましては、JAのほか、農業関係機関と連携し、国の支援制度を活用した担い手育成への取組や生産性の向上を図るためのビニールハウスでの栽培促進、意欲ある農業者自らが経営改善計画を策定する認定農業者制度の利用促進など、農業者の所得向上に資する取組を進めるほか、離農した農家が所有する農地の再利用促進など、耕地面積の維持に努めることが必要であると考えております。次に、新規就農者に対する国の支援措置につきましては、農林水産省の補助事業として農業次世代人材投資事業があり、就農前の研修期間における生活資金援助や就農直後の農業機器導入など、資金面を支援する制度となっております。また、制度の周知につきましては、新規就農希望者からの相談の際に、補助内容の説明を行っているところであります。次に、今後の農地に関連する基盤整備につきましては、現在営農されていない農地の樹木の伐採や客土の搬入、整地等に要する経費のほか、春の耕作開始に備えた融雪促進剤、連作障害を防止する土壌消毒剤の購入費用を補助しており、こうした取組を継続するとともに、今後も農業者からの意見・要望を把握しながら、効果的な支援に努めてまいりたいと考えております。-20-次に、本市の農産物のブランド化につきましては、JA新おたるのミニトマトは、仁木町トマト生産組合が 40 年以上にわたり、トマト作りと販路拡大に取り組んでおり、既に全国的なトップブランドとして認識されております。その高品質のトマト栽培を農協全体として拡大する中、本市の農業者においても、高収益作物であるミニトマトの生産を拡大してきたところであります。その他の農作物につきましては、各農業者の労働力や耕作地などの状況により、少量多品種の生産実態にあることから、今後は本市の優位性である観光面での利点を生かし、地元レストランなどへの地産地消による魅力づくりもテーマの一つとして考えておりますので、若手農業者と飲食店を結びつける取組など、その可能性の追求に努めてまいりたいと考えております。