小樽市議会 令和2年第1回定例会 2020年2月25日
子育て・教育支援について
2020年2月25日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「子育て・教育支援について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 中村吉宏
子育て・教育支援について伺います。初めに、小・中学生の学習について伺います。教育行政執行方針では、子供たちの未来への備えを意識した数々の施策が用意されていることを確認しました。ICT教育への対応、郷土愛を培うための教育、英語力を強化するための教育など、大変充実した内容であると考えます。しかし一方で、従来の国語、算数・数学を初め基礎学力を充実させる施策について、来年度、市教委がどのような取り組みを行うのか伺います。子供たちがさまざまな可能性にチャレンジできる素養をつくるために、小学校、中学校で学ぶカリキュラムは非常に重要であり、基礎学力をつける教育は今後も重要であると考えます。全国学力・学習状況調査の結果も、モデル校制度など、これまでの取り組みの成果が徐々にあらわれているものと考えます。今後も子供たちが学ぶ意欲を高め、知識と教養を習得する機会の整備に努めていただきたいと考えますが、見解をお示しください。次に、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画について伺います。平成 21 年に示されたこの計画について、平成 30 年 12 月、児童・生徒数が今後も減少し、将来的に望ましい学校規模の確保、維持が困難な見通しであるので、計画を白紙に戻し、再度基本的な計画、考え方を検討すると市教委が判断したところであります。その後、学校再編に関する計画についてどのような検討が行われてきたのかお示しください。また、新しい計画案ができるのはいつなのかお示しください。当初の計画案が白紙に戻された結果、検討中の中央・山手地区中学校再編について、その検討が中断しております。その間、松ヶ枝中学校が現校舎の老朽化により用途廃止となり、旧最上小学校跡を移転利用するべく現在も改修等が進んでいることと思います。ことしの4月から松ヶ枝中学校は当該新校舎を利用する予定ですが、改修等は移転に間に合うのか、進捗はどのような状況なのかお示しください。また、保護者、関係者や地域の方々が学校の状況を確認する機会も必要と考えますが、本市の対応についてお示しください。生徒の皆さんが、より安心・安全に学校生活を送ることができることを望んでおります。次に、コミュニティ・スクールについて伺います。本市では、本年4月から山の手小学校、奥沢小学校、朝里中学校の3校でのコミュニティ・スクールが導入されるわけですが、このコミュニティ・スクールでは学校と家庭、地域が連携し、学校運営協議会を設置して学校運営の課題を解消していくというものであると理解しております。また、市内でも数回コミュニティ・スクールの説明会が行われておりましたが、その中でも学校運営協議会とは、具体的に誰が何をすればよいのかということが明らかにならず、よくわからないという声も現実に聞こえてくるところであります。そこで伺いますが、本市としてこのコミュニティ・スクールが実効性あるものになるようにどのような取り組みをするのか、具体的にお示しください。また、今回指定した3校は、それぞれ学校の特色や地域の特色もあることと思います。そういう特色をどのように生かすお考えなのか、見解をお示しください。学校を地域で見つめ見守ることは、自然環境や社会的環境に起因する問題から子供たちを守り、小樽の子として育むために重要な考え方であると思います。実施する上で内実ともによいものとすることが-25-必要であると考えます。次に、子育て支援に関連して伺います。今年度予算では、子育て支援関連の予算や実施の充実を目指しているということが明確に理解できます。さきに行われた小樽商科大学と本市の人口減少問題に対する共同研究の研究結果からも、本市の人口減の大きな課題は、子育て支援を充実させることという結果が示されていることからも、大げさに言えば、今後の本市の存続がかかっているものであると思います。本市では、国の施策を受けて、子育て世代包括支援センター設置を決め、その設置に関する整備事業費と同センター運営に当たる事業費として、それぞれ 850 万円、200 万円の予算を計上しております。この予算の使途について、それぞれどのような内容を予定していくのか、具体的にお示しください。このセンターの運用について、厚生労働省は、利用者の目線で支援の継続性と整合性を確認し、支援の効果が高まるよう、支援者と子育て家族との信頼関係を醸成するということを理念に加えております。この信頼関係が形成されるということこそまさしく重要であり、そこから継続性、整合性というケアの根幹ができ上がるものと考えます。本市では、この信頼関係を築いていく取り組みとして、どのような対応を行っているのかお示しください。その手法の一つに産後サポート事業が挙げられるのではないかと考えております。しかし、この産後サポート事業も生後五、六カ月の第1子を持つ母親が対象とのことであります。他の乳幼児のサポートについて、どのような施策があるのでしょうか。例えば本市では、地域子育て支援センターがあり、子育て支援センター「げんき」「風の子」「あそぼ」などの取り組みが行われております。出産後、子育て中の保護者が保育士の方と手づくりおもちゃ等を使って親子一緒に遊びながら過ごすこの事業では、子供は保護者の目線だけではなく、遊びながら保育士、専門職の目線も含めてケアされることになります。こうした取り組みも、今後、子育て支援センター事業と融合させながら進めていくべきではないかと考えますが、見解を伺います。他都市の事例ではありますが、道内では岩見沢市が子育て支援関連の事業の先進地であると考えます。岩見沢市では、旧商業施設を購入し、そのワンフロアにこども・子育て支援ひろば「えみふる」を設置し、その中に全天候型の子供の遊び場施設、子育て支援センター、子育て親子ひろば、幼児ことばの教室、保健センターが入っており、文字どおり子供と保護者がワンストップで遊びから相談、健診まで受診できる施設となっております。また、会場には教育支援センターと所管である教育委員会事務局が入り、管理から運営まで一つの空間で行うことができるという環境です。さらには、建物の1階にはスーパーマーケットが入り、子供と時間を過ごした保護者の方が帰りに食料品を購入して帰るという利便性も注目するべき点であります。人口減少が進んでいた岩見沢市ですが、4年前にこの環境を整備した結果、3年前から子育て世代の人口が転出超過から転入超過に転じたとのことです。岩見沢市では、商業ビル購入の財源として、中心市街地活性化基本計画に基づく社会資本整備総合交付金を充てたということですが、実際にえみふるの整備に要した予算は4億 2,400 万円、そのうち大きいものとして1億 3,970 万円は起債をし、2 億 4,630万円は一般財源からの支出とのことであります。さらに、岩見沢市では、全道エリアで聴取できるFM局の番組に独自コーナーを設け、ドラマ仕立てで子育て支援に関する課題を提起し、その解決の提案と施設のPRに市職員が出演して応じるという広報活動も行っております。多くの予算を必要とし、本市で同様の事業を展開することは今の財政状況で厳しいのかもしれませんが、これもさきに述べたとおり、経営的発想により実現可能なのではないかと思います。同様の事業を-26-展開するには、例えばPFI方式を取り入れながら検討することも可能ではないでしょうか。いずれにせよ、本市においてもこれからも手を緩めず、本気で取り組まなければならない課題であります。肝心なことは、本市の子育て支援策が有機的に関連し、子育て中の市民の方々をしっかりとサポートできることです。一つの例示ではありますが、他都市も同じ、いや、それ以上の危機感を持って取り組んでいるテーマであると思います。このような他都市の状況も踏まえ、今後、本市の目指していく子育て支援の方向性について、見解をお示しください。以上で2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、子育て・教育支援について御質問がありました。子育て支援に関連してですが、まず、子育て世代包括支援センター設置に関する予算の内容につきましては、整備事業費はセンターを開設する保健所の一部を改修し、センター機能を整備するための工事請負費、センター運営に当たる事業費では、会計年度任用職員報酬、発達相談員報償費、保健師が研修会等へ参加するための旅費、市民への事業案内を送付するための通信運搬費、子供の遊具などの備品や消耗品を購入するための予算を計上しております。次に、子育て家族との信頼関係を築くための対応につきましては、まずは面談等を通じてセンターに対する安心感を持ってもらうため、研修会を通じて対応する保健師の対人スキルの向上を目指します。また、相談しやすい、プライバシーに配慮した環境整備は、センター利用者とのつながりに大きく影響することから、家庭の状況等を安心して話すことができるよう専用の個室を活用し、面談を行うなどの対応を考えております。次に、産後サポート事業と子育て支援センター事業の融合につきましては、産後サポート事業に参加した方々がその後も効果的に仲間づくりができるよう、保健師等より子育て支援センター事業の利用を積極的に進めてまいりたいと考えております。次に、今後、本市の目指す子育て支援の方向性につきましては、これからのまちづくりを進めるに当たり、子育て世代の減少と低い出生率に歯どめをかけるためにも、少子化対策は重点的に取り組むべき大きな課題の一つであります。このため、子育て世代が安心して子供を産み育てることのできるまちとして、本市で暮らしてみたい、子育てをしたいと思っていただけるよう、子育てに関連する部署が横断的に議論を深めながら、妊娠から出産、子育て期までの連動性のある施策の展開を図ってまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
ただいま、子育て・教育支援について御質問がございました。初めに、小・中学生の学習についてでありますが、まず、基礎学力を充実させる施策につきましては、教育委員会といたしましては、授業改善と家庭学習の定着を図る取り組みが必要であると考えております。授業改善につきましては、授業づくりのポイントを示した「小樽授業づくり5つのSTEP!!」をもとにした指導を全小・中学校で徹底するとともに、各種研修講座の開催や授業改善推進チームを配置するなどして、教員の指導力向上に努めてまいります。家庭学習の定着につきましては、市教委独自で作成する生活リズムチェックシートを活用して、家庭-27-学習の時間の確保を図るとともに、保護者向けのゲーム依存に関する講演会を開催するなど、さまざまな施策を通して基礎学力の定着を図ってまいりたいと考えております。次に、子供たちの学習意欲と知識等を習得する機会の充実につきましては、教育委員会といたしましては、これまでの音読の推進やポエムコンクールなど本市独自の取り組みに加え、令和2年度には小学校高学年に専門的な知識を持つ教員が指導を行う教科担任制を導入する実践校を指定するとともに、義務教育9年間を見通した教育課程を編成し、中一ギャップ等の解消を図る小中一貫教育の推進校を拡充し、取り組みの成果を市内に普及するなど、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開することで、子供たちが主体的に学習する態度や知識・技能の習得を図ってまいりたいと考えております。次に、小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画についてでございますが、まず、再編に関する計画の見直しの検討につきましては、平成 31 年第1回定例会学校適正配置等調査特別委員会でも御答弁をさせていただいたとおり、小樽市都市計画マスタープラン策定後に本市のまちづくりの考え方も考慮し検討していくこととしております。このため、現在は将来を見据えた学校再編の基本的な考え方について検討を行うため、児童・生徒数の将来推計や国の教育施策の動向などについて情報収集するとともに、適正化基本計画で課題としていた項目について現状の確認などを行っているところであります。次に、新しい計画案の策定時期につきましては、計画の見直しに際しましては、学校規模の考え方の整理を初め国の教育政策の動向や、地域の防災、交流拠点としての小・中学校の役割など、本市のまちづくりの考え方を考慮し検討していくこととしております。このため、今後のまちづくりの考え方について、市長部局とも協議を行っていく必要がありますことから、現状ではお示しできるところまでには至っておりません。次に、松ヶ枝中学校が利用する旧最上小学校の改修の進捗状況につきましては、現在当該校は中学校として必要な特別教室の改修やトイレの洋式化など、中学校仕様への工事を行っております。改修は当初の予定どおり仕上げ段階に入っており、順調に進んでおりますことから、4月1日の供用開始までには移転に伴う引っ越し作業を終える予定といたしております。次に、学校の改修状況についての関係者等の内覧につきましては、改修工事は順調に進んでいるものの、工事完了後直ちに移転作業に着手しなければならないことから、保護者や地域の皆様などには、入学式やPTA総会等の機会を通して御案内させていただきたいと考えております。次に、コミュニティ・スクールについてでございますが、まず、本市におけるコミュニティ・スクールの実施に向けた具体的な取り組みにつきましては、導入前は教職員、地域住民、保護者に向け専門家によるコミュニティ・スクールの制度説明や道内外の効果的な事例等についての説明会を実施しております。導入後は地域住民、保護者に向け学校運営協議会での協議内容や、学校や地域での実際に行われた取り組みを学校だより等により周知をいたしております。また、コミュニティ・スクールを導入していない学校を対象に、毎年専門家によるコミュニティ・スクールの制度説明や市内導入校の実践事例を紹介する研修会を実施しており、より効果的な実践の普及に努めているところでございます。次に、来年度導入する3校の取り組みにつきましては、各学校の特色ある取り組みの一例を御紹介いたしますと、山の手小学校では、子供たちの安全確保を図る見守り活動やスキー授業でのサポート活動など、奥沢小学校では、地元企業の協力による職場見学など、学校と地域が一体となった教育活動を進めてまいります。また、朝里中学校では、地域のイベントでの吹奏楽の演奏や、朝里地区の雪あかりの路での雪像づくりなど、生徒が主体的に地域に貢献する取り組みを進めてまいります。教育委員会といたしましては、コミュニティ・スクールの導入により、地域の方々が積極的に教育活-28-動に参加することで、社会総がかりでの教育を一層推進し、子供たちが小樽の未来をつくる心豊かな人材となるよう取り組んでまいりたいと考えております。