小樽市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日
(1)人口減少対策について/(2)観光振興について/(3)北照高等学校のワイン作りについて/(4)市職員の人事交流について/(5)国土強靭化地域計画について
2019年9月11日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「人口減少対策について」「観光振興について」「北照高等学校のワイン作りについて」「市職員の人事交流について」「国土強靭化地域計画について」について質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
令和元年第3回定例会一般質問を行います。初めに、人口減少対策の 20 歳から 29 歳の社会減についてであります。本市は少子高齢化による自然減と、主に 20 歳から 29 歳の世代が市外へ流出し転出先の地域に定着してしまう社会減により年間およそ 2,000 人の推移で人口が減少していることが長年課題として挙げられております。国立社会保障・人口問題研究所の発表によりますと、このままでは 26 年後の 2045 年に本市の人口が約6万人に半減する見通しであり、連鎖的にまちの活力が低下し悪循環に陥ります。それゆえ消滅可能性都市にも指定されております。私は 25 歳で小樽市議会議員に当選をいたしました。私のような若い世代は将来の責任世代であり、人口問題に大きく影響を受けます。また、私は札幌市西区で生まれ育ち、東京で仕事をし、現在は小樽に住んでおりますので結果的にJターンをした若い世代となります。そのため体験的に本市を離れ東京や札幌に定着する方の気持ちがよくわかります。第7次小樽市総合計画では、子育て世代に焦点を当て、若年者の地元定着に努めると示しています。理想的ですが、実際には特に転出者の半数が隣接する札幌市西区、手稲区へ流出しています。どのように定着に努めていくのでしょうか、改善策や目標値などを伺います。次に、本市の住環境についてであります。私が小樽に引っ越してくるとき、家賃が札幌並みの相場であることを知り驚きました。その上、物件数が少なく築年数の古い物件が多いので、周辺の利便性も勘案すると総合的に本市より西区や手稲区のほうが魅力に感じてしまいます。そこで、本市独自に最近の家賃相場や物件に関する調査などを実施されていれば、その結果をお示しください。私の場合は空き家の活用を検討いたしました。しかし、2年ほど前の本市の空き家・空き地バンクに-116-は空き家物件の登録情報が1件もありませんでした。市内を歩いていると空き家が点在するにもかかわらず、民間の不動産会社にも登録されていない放置された空き家も多く、借りたくても所有者と接点を持つことができないために活用が進んでいない印象を受けました。本市には何件の良好な状態の空き家がありますか。また、この制度がうまく機能していない原因、今後行う予定の新たな取り組みについてお示しください。次に、就業支援についてであります。ハローワークが公表している札幌圏と小樽管内における令和元年7月の月間有効求人数を調べたところ、札幌市が4万 548 件に対し小樽管内は 2,760 件でした。都会のほうが選択肢は豊富で賃金も高い傾向にありますので、本市が選ばれる可能性は下がってしまいます。そのため求人を出しても応募が来ない、後継ぎ不在で廃業を検討するなど困っている市内事業者も大変多いです。中には外国人技能実習生を既に受け入れている企業もあります。この状況を本市はどう捉え、改善を図る考えなのか伺います。本市では、市内の高校や大学などにおいて就職を希望する生徒や学生に対し、市内の企業を結びつけるような施策として若者就職マッチング支援事業を本年度から始めていますが、その目的と具体的な事業内容、目標数値について伺います。次に、移住・創業支援事業についてであります。私は、本市が総合的に魅力的な地域であったとしても、地元出身の若い世代に定着を求めるのは少々難しいと考えています。なぜなら進学や就職を機に一度は市外に出て、新しい出会いや経験をすること、仕事のキャリアを積むことなどを望む若者が多いからです。一方で、小樽商科大学との共同研究では、若年層の移住志向が高いという調査結果も出ています。そうすると、我々が目指すべきはまちの魅力を総合的に底上げし、UIJターンの受け入れ体制を整えることが重要になってくると思いますが、本市ではどのような施策をこれまで実施してきたのでしょうか、実績などを伺います。さらに、若年層の利用がふえているインスタグラムを活用した情報発信を平成 31 年3月 20 日から開始されておりますが、小樽での暮らしをイメージできる画像等を子育て世代の方々と情報として共有することが本市の人口減少対策にどのようにつながっていくのか伺います。移住に関しては支援サイトも多数存在しております。例えば、一般社団法人移住・交流推進機構では、ほぼ全ての全国自治体の行政サービスを一度に閲覧、比較することができます。本市でも、市民も利用可能な創業支援補助金が用意されておりますが、創業を決意するまでに乗り越えなければならないことが多く、活用に踏み切れないという声も聞きます。全体の利用件数、そのうち移住者の利用件数、また今後、支援策の改善や見直しなどをお考えなのか伺います。創業支援の一例を挙げますと、徳島県神山町では移住を促進したくとも町内に雇用がない状況を打破するために、仕事を持った人に移住してもらう、神山ワーク・イン・レジデンスという事業を展開しました。例えば町内に住民が望むパン屋がなければ、商店街でパン屋を創業することが可能な移住者に限定して募集します。移住希望者は地域にパンの需要があるとあらかじめわかりますので、神山町の創業支援制度を受けながら持ち前の腕を生かしたパン屋を開業し、住民は待ち望んだパンを食べることができます。これらの取り組みで人口 4,700 人の神山町が社会増を達成いたしました。全く同じ取り組みを本市で実施してもいいくらいだと考えますが、市長の所感を伺います。若い世代の人口対策については、官民のシンクタンクを中心にあらゆる分析や提言がなされています。本市は他の自治体に比べ、あらゆる資源や環境に恵まれ過ぎています。一方で、神山町のように資源や財源が乏しくとも知恵と工夫で人口を増加させている自治体も多数あります。これまでの議論の中で、本市が人口減少対策として明確なブランディング戦略などは行っていないと答弁されております。地域-117-間競争が激しさを増している状況で、議会や市役所庁内の議論には限界があると考えます。財源不足は理由にできません。なぜ行わないのか。行わないとするならほかに何か検討しているのか伺います。次に、小樽商科大学の学生の小樽定着についてであります。学生の多くが札幌から通学しているということですが、具体的に何人、何割の学生が札幌から通学しているのか把握されていれば伺います。私が学生に札幌から通う理由を伺うと、家賃相場やアルバイト先の少なさ以外にも娯楽施設の少なさ、札幌のほうが他大学の学生との交流も図られる点が挙げられました。通学でしか小樽に来ないため、小樽のことをほとんど知らずに卒業される方も多く、子育て世代になる前の学生の定着が進んでいないのです。小樽で就職する学生は毎年何人いるのでしょう。直近の数値と市内での就職に向けて何か対策をされているのか伺います。学生定着の例では、大学のない自治体でも近隣自治体の学生をまちに呼び込むために、家賃補助などによる定住促進事業を行っております。私は本市も独自の条件を設けて同様の事業を実施することで確実に定着が図られると考えます。財源確保以外にも条件の設定など検討事項は多いですが、このような定住支援を構築していく考えはないのか伺います。さらに、近隣の余市町や仁木町では、高速道路の延伸も相まって地域活性化が進んでいます。このままでは学生が後志の魅力に触れて、後志から通うようになることも今後十分にあり得ると思いますが、市長の所感を伺います。次に、新たな住宅地域の創出についてであります。昨年 10 月、千葉県流山市の井崎市長が講演のために来樽されました。流山市では、つくばエクスプレス沿線自治体として駅周辺の高層マンション建設と大型商業施設の設置などにより人口増加を達成しています。講演前の市内視察ではJRほしみ駅周辺の広大な土地を目の当たりにし、マンションと商業施設を整備すれば若い人は定着するという旨の発言をされたとのことでした。近隣地は工業専用地域と準工業地域に指定されておりますが、その一部について用途地域の変更などを行うことなどにより、市営住宅の建設を含め住宅の建設が促進され、札幌市への人口流出のダム機能を果たすと考えられます。JRほしみ駅周辺の用途地域の変更なども含めた土地利用について市長の所感を伺います。また、土地利用が進んでいくことになれば、当該地域の教育や通学環境の整備も必要になると考えますが、教育長の所感を伺います。次に、小児医療についてであります。今月 27 日に市内の小児科医院が閉院するとのことです。私は院長に直接お会いしてさまざまなお話を伺ってまいりましたが、御高齢のため、このたびの閉院を決断されたとのことでした。SNSでも調べてみますと、親子2代、3代にわたり通院されていた方も多く、ほかの小児科が併設されている病院は診療時間の短さが指摘されています。一方、この医院はバス停が目の前にあり、交通アクセスもよく、長年の信頼関係も築かれている中で、閉院することに困惑している保護者が多数いらっしゃることがわかりました。本市には、ほかにも小児科を併設した病院が複数ありますので、1軒の小児科が閉院したことで直ちに本市の小児医療が成り立たなくなるとまでは断言できません。しかし、人口減少によって今後さらに小児科が閉院することも考えられますが、本市はどのようにお考えか伺います。小樽市医師会に伺いますと、日本医師会の地域医療情報システムJMAPでは、本市の医療介護需要予測指数の低下が示されているとのことですが、JMAPの概要と全国、全道、本市の推移予測、低下によって本市に考えられる影響について具体的に伺います。本市では、平成 27 年に医師不足のため、地域周産期母子医療センターの小樽協会病院が分娩の取り扱-118-いを中止し、市内で出産ができる施設は診療所の1カ所だけとなりましたが、多くの皆様の要望活動により平成 30 年から分娩が再開されました。しかし、この分娩取り扱いを中止したということが与える影響は大きく、小樽で安心して子供を産み育てることができるのだろうかと不安に思う保護者の気持ちはSNSなどを通じて瞬く間に広まっています。口コミによって子育て環境のイメージが悪化し始めていると言えます。そんなときに、例えば千葉県流山市のキャッチコピー「母になるなら、流山市」をSNSなどで目にし、流山市の子育て支援体制を知った保護者たちはどのように思い、行動するでしょうか。この状況について市長の所感を伺います。大項目最後の質問は今後の取り組みについてです。これまで人口減少対策について伺ってまいりました。人口減少対策のターゲットとする子育て世代が本市に定住していただくためには、まず若年者が定着し安定した生活を送れなくてはなりません。また、育児や教育の課題も山積しており、これらを同時に解決し、足りなくても偏っても結果には結びつきません。子育て世代になる前の世代への施策と子育て世代への施策を二段構えで用意することが重要だと考えますが、市長の所感を伺います。また、市長は、「安心して子どもを産み育てることができ、すべての子どもたちが能力や可能性を発揮できるまちづくり。」の公約実現に向けて、今後どのようなことをお考えでしょうか。具体的に伺います。次に、観光振興の質問に移ります。初めは、小樽運河の商業利用についてであります。本市の主な観光課題は滞在時間が短く、観光消費額の少ない通過型から滞在型に移行させなければならない点です。これも長年議論されていますが、なかなか解決できずにいます。2019 年8月 24、25 日、一般社団法人小樽青年会議所が北運河ルネサンス 2019 とおたる運河マツリを開催いたしました。どちらのイベントも小樽の象徴である運河とその周辺の利用方法を考える機会を創出する目的で行われ、雨模様の天候でしたが、2日間で1万人以上の来場を記録いたしました。実際に小樽運河は毎日観光客が絶えることなく訪れ親しまれています。ですが、よく観察してみると、全長約 1,140 メートルの小樽運河は、有名な写真スポットの浅草橋からカナルボートの乗り口がある中央橋までの約 300 メートルの間に観光客は集中しており、それに比べ中央橋から先の北運河方面までの約 840 メートルは観光客がほとんどいないのです。この状況について本市は把握されていたか伺います。私も小樽青年会議所の現役会員としてこのイベントに携わっておりまして、さまざまな課題に直面いたしました。北運河ルネサンスの会場となった運河公園は市の所有ということで比較的簡単な手続で使用許可を得ることができます。しかし、おたる運河マツリの会場は運河の散策路が中心ですが、その大部分が道の建設管理部の所管であります。1986 年に現在の運河の形になってから 33 年間、一度も商業利用の許可が出されておらず、いわゆる前例のないイベントであったため、許可を得るまでに規制が多く手続に大変苦労いたしました。小樽青年会議所にはアドバイザーとしてことしは本市の職員を4名派遣していただき、地元選出の道議会議員にも助言を得ながら、最終的には火気を使わない、調理をしない、ガソリンが運河に漏れるおそれがあるから発電機にはオイル吸着マットを整備するなど道が示した細かな条件を全て守るような形で何とか開催が実現しました。市内の高校生から要望のあったスターバックスコーヒーを初め多数の御出店をいただき、観光客を北運河まで導く人の流れをつくり、新たな運河の利用方法を示すことができました。小樽青年会議所ではこのイベントを受けて、本市と道に運河利用について何らかの政策提言を行うと検討しています。これまで商業イベントが一つも行われてこなかったのが不思議でなりません。主な部-119-分が道の管轄であり、道と市の連携がなかったためにこれまでに利活用が進んでこなかったのではないかと考えます。人が来ているのに物販ができないのは宝の持ち腐れです。民間による運河散策路の商業利用を含む活用について、道と市の連携、規制緩和の要望、国の観光特区申請などを行い、公衆 Wi-Fiなどの環境整備も行うと、新たなにぎわい空間の創出や地域経済活性化につながると考えます。ぜひ本市のまちづくりの計画に盛り込んで早急に対応していただきたいと考えますが、現状の課題と今後市としてどのような行動をしていく予定か伺います。さらに、小樽運河に関しては主に外国人観光客が石垣の上に登る、植え込みに侵入するなどして破損が多く見られます。近年は外国人のレンタカーを利用しての観光も多く、交通量の多い交差点に隣接しているため、いつ事故やけが人が出てもおかしくありません。運河は場所によっては道と市の管轄ということでありますが、観光客や市民に行政の縦割りは関係ありません。本市ができ得る対応策を伺います。次に、小樽港第3号ふ頭及び周辺の再開発についてであります。現在、第3号ふ頭は国の直轄事業が終われば大型クルーズ船が停泊できるようになります。第3号ふ頭及び周辺再開発計画には具体的な現状分析と再開発の方向性が示されており、特に施設配置計画図には2隻のクルーズ船が停泊し、商業施設や駐車場の場所が具体的に描かれております。また、第3号ふ頭の利活用については市民の間でもさまざまな議論がされており、小樽商工会議所では第3号ふ頭周辺の活用方法を提案したDVD「港を巷に」を制作し、再開発の機運が高まっています。しかし、この再開発計画は平成 26 年6月に策定されて既に5年が経過しています。いつ実現できるのか伺います。市内の方々に伺うと、この再開発計画について知らない方がほとんどで、本市が港の再開発について全く取り組んでいないと感じている市民が多いことがわかりました。特に若者世代を中心に港に何か新しい施設を誘致すればまちが活性化し、新たなにぎわいの場を創出できると考える方も多くおられます。本市における第3号ふ頭の早期再開発実現は多くの市民が待ち望んでいることがうかがえます。クルーズ船の乗客にとっても先ほどの運河の商業利用とあわせ、クルーズ船の出航ぎりぎりまで小樽での時間を楽しめるにぎわい空間が誕生します。こうしたことを踏まえ、本市が第3号ふ頭の再開発計画を実現するに当たり、埠頭及び基部の整備の具体的なビジョンを明確に示してほしいと考えます。市長公約のにぎわいあるまちづくりの起爆剤になり得るとも考えますが、具体的なポイントを示しながら市長の所感をお示しください。次に、北照高等学校のワインづくりについてであります。北照高等学校では、ブドウの栽培から製造、販売まで手がけることにより、農業の6次産業化を学ぶ取り組みとして、「北照ワイン(旅路)プロジェクト」を始めました。この取り組みを支援する仕組みとして、文部科学省が実施する地域との協働による高等学校教育推進事業が挙げられますが、この仕組みを活用するには、高等学校が自治体や産業界などと協働してコンソーシアムを構築しなければならないとされています。産業界では北海道ワイン株式会社が 2017 年6月に教育支援の契約を締結しております。また、道はことしの8月 19 日に佐藤禎洋道議会議員、道経済部食関連産業室と道農政部生産振興局農産振興課の担当者が北照高等学校と具体的な支援策を協議し、その後、現場の畑を視察したと伺っております。北照高等学校が文部科学省の事業を活用した場合、本市として協力や連携を図ることはできないのでしょうか、本市の見解を伺います。次に、市職員の人事交流についてであります。本市においても職員の各種研修などは行っているものと認識しておりますが、人事交流は職務上の幅を広げ、活性化の点で大変重要なことだと考えております。特に前市長時代は経験豊富なベテランの管-120-理職員が大量に早期退職をされ、迫市政でその空白を埋めるのは大変苦慮されていることと考えます。そういった意味においても庁外からの人的支援を求めていくべきと考えますが、何か具体的な検討はされていますでしょうか、伺います。最後に、国土強靱化地域計画についてであります。内閣官房の国土強靱化地域計画の策定状況一覧を見ますと、本市は予定を含む策定中の部分に記載があります。昨年の北海道胆振東部地震の大規模停電を受け、本市も発電機の配備やFMおたる難聴区域の解消、沿岸の防災無線整備などを行っておりますが、市役所庁舎を初め老朽化した公共施設も多く、地域の強靱化を総合的かつ計画的に推進することは市民の生命と財産を守るのみならず、経済社会活動を安全に営むことができる地域づくりを通じて地域の経済成長にも資するものと考えますが、国土強靱化に関する本市の取り組みと計画策定の進捗状況を伺います。以上、再質問を留保し、私の質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の御質問にお答えいたします。初めに、人口減少対策について御質問がありました。まず、20 歳から 29 歳の社会減対策についてですが、若年層の地元定着の改善策などにつきましては、本市では、転出地域を限定した取り組みは行っておりませんが、子育て世代包括支援センターの開設などによる安心して子育てできる環境づくりや創業支援、販路拡大などによる地域産業の活性化による安定した働く場の確保などにより、若い世代の転出超過を抑制させたいと考えております。また、目標値については、20 歳代が半数以上を占める転出超過について、策定中の第7次総合計画基本計画原案では、この期間における年間平均転出超過数を第6次総合計画期間の 825 人から 535 人へ減少させることとしているところであります。次に、住環境についてでありますが、本市独自の家賃に関する調査につきましては実施をいたしておりません。次に、市内にある良好な状態の空き家につきましては、平成 27 年度に本市が実施した空家実態調査によりますと 985 棟となっております。次に、空き家・空き地バンクが十分に機能していない原因につきましては、中心市街地や新興住宅地など立地条件がよく比較的良好な空き家については、所有者が宅建業者に直接売買、賃貸を依頼するケースが多く、空き家・空き地バンクが活用されていない状況にあります。その一方で、空き家・空き地バンクに登録を希望する物件のほとんどは郊外で立地条件が悪く、老朽化した空き家であり、流通する可能性や不動産価値も低いことから仲介する宅建業者からの協力が得られず、登録に至らないことが主な原因であると考えております。次に、空き家の活用に対しての新たな取り組みにつきましては、本年8月 19 日に北海道宅地建物取引業協会小樽支部及び全日本不動産協会北海道本部と本市との間で、空家等の利活用推進に係る協定をそれぞれと締結し、市内の空き家の利活用を推進するため連携・協力することとなりました。このことにより、本市が持つ空き家情報と両協会が持つ市内の不動産流通に関するノウハウを連携させ、より多くの空き家の流通、活用を目指していきたいと考えております。次に、就職支援についてですが、まず市内企業の人材確保につきましては、ハローワーク小樽管内の-121-求人数は増加する一方、生産年齢人口の減少を背景として求職者数は減少するなど職業別に違いはあるものの厳しい状況にあり、小樽商工会議所の調査においても幅広い業種において経営上の課題に挙げられているものと認識しております。このため、本市では、企業と求職者のマッチングや若者の地元定着などに取り組むほか、事業承継への対応では小樽商工会議所がワンストップ相談窓口を設置し、市や金融機関などの関係機関と連携を図り取り組んでいるところであり、今後は外国人材受け入れに向けた情報の周知にも一層努めてまいりたいと考えております。次に、若者就職マッチング支援事業につきましては、市内の高校、大学等において就職を希望する生徒や学生の就職率向上と地元定着を図ることを目的に、企業への見学会、企業が高校等に出向いて自社をPRする説明会、職業体験のためのインターンシップ、企業の採用担当者や高校等の進路指導担当者などが参加し、就職状況などについて情報交換をするなどの取り組みを実施いたします。また、市内高校における就職内定者のうち市内事業所への内定割合は、ここ数年 45%前後で推移していることから、この割合を 50%以上とする目標数値としております。次に、移住・創業支援事業についてですが、まず移住の受け入れに当たっての施策とその実績につきましては、平成 17 年から移住ワンストップ窓口を設置し相談先を一元化したほか、27 年から起業志望者を対象とした移住体験ツアーを実施し、今年度からは東京圏から移住し就業した方に対する移住支援事業を開始いたしました。これらの取り組みにより移住された人数は、移住ワンストップ窓口で相談された方では、28 年度は 23 人、29 年度は8人、30 年度は3人、移住体験ツアーに参加された方では、30年度の3人となっております。次に、インスタグラムによる情報発信と本市の人口減少対策との関連性につきましては、現在、市では若い世代を中心に普及が進むインスタグラムを活用し、小樽らしい町並みや風景、イベント、食文化のほか、小樽ならではの暮らしの場面を市内外にアピールしております。この取り組みにより、市内在住の若い世代、とりわけ子育て世代の市内居住の満足度を高め、定住志向を向上させるとともに口コミ等によって市外在住者の誘引を図ることで定住人口の増加につなげてまいりたいと考えております。次に、移住者への創業支援につきましては、平成 27 年度に制度を開始した創業支援補助金の利用件数は 30 年度までで 50 件となっており、そのうち移住による創業者数は7件となっております。本市へ移住し、起業を希望する方に対しましては、これまで空き店舗の視察などを行う移住・起業希望者の小樽体験ツアーや、東京で開催される北海道暮らしフェアにおいて補助制度の周知を行っているほか、小樽商工会議所が設置するワンストップ相談窓口など、市と関係機関が連携し、創業全般に関するサポートを実施しておりますが、今後も移住者のニーズを捉えながら効果的な支援となるよう取り組んでまいりたいと考えております。次に、徳島県神山町の取り組みを参考に事業を実施してはどうかとの御提案につきましては、地域住民の困り事を解決することを目的として、事業を限定して移住を促す取り組みは地域の課題解決の一つの方策と考えられますので参考とさせていただきます。次に、ブランディング戦略につきましては、これまでも本市の豊かな自然環境や食、歴史文化あふれる町並みと利便性を移住希望者へ訴求してきました。しかしながら、本市は資源に恵まれているがゆえに売りにする要素を絞り込みにくいことから、統一的なブランドイメージを固めることができておりません。今後の移住の取り組みにおいては、移住者などの御意見を取り入れながら、ターゲットに応じて訴求ポイントを絞り込むなど、これまで以上に戦略的に進めてまいりたいと考えております。次に、小樽商科大学の学生の小樽定着についてですが、まず札幌から通学している人数、割合につきましては、およそ 1,400 人で6割程度と伺っております。-122-次に、小樽で就職した小樽商科大学の学生数などにつきましては、市内での就職者数は平成 27 年度は4人、28 年度は8人、29 年度は6人となっております。また、市内での就職に向けた支援としましては、今年度から支援の対象を大学生までに拡充した若者就職マッチング支援事業を開始したところであります。次に、大学生への定住支援策につきましては、財源確保などの課題もありますが、第7次小樽市総合計画基本構想の総合計画審議会からの答申において、市外から通う学生の市内居住について検討するようにとの提言もありましたので、家賃補助を含め、どのような取り組みが可能なのか検討してまいりたいと考えております。次に、小樽商科大学の学生が後志地域の町村から通うことにつきましては、学生の市内居住は市内での消費などを通して経済効果をもたらし、地域の発展につながりますので、本市の魅力づくりやその発信とともに大学とも協力しながら、より多くの学生に市内に住んでいただけるような取り組みについて検討してまいりたいと考えております。次に、新たな住宅地域の創出についてですが、JRほしみ駅周辺の土地利用につきましては、当該区域は平地の少ない本市にとって重要な工業拠点であり、さまざまな企業が立地し、地域経済の振興や雇用の場の創出などに大きな役割を担っております。このことから、住宅が建築可能な用途地域への変更などを行う場合は、当該区域における企業活動とのバランスに十分配慮しつつ、近隣地の土地利用の動向などを踏まえ、土地所有者や操業している企業、地域の方々などの御意見も伺いながら慎重に検討していく必要があるものと考えております。次に、小児医療についてですが、まず本市における小児科の現状につきましては、今月末に閉院する診療所以外に小児科専門医が勤務している医療機関は病院4カ所と診療所1カ所があり、専門医は合計7名おります。また、このほかに重度心身障害児等を対象とする病院が1カ所あります。今後、医師の高齢化等により市内の小児医療体制が厳しい状況になる懸念もありますので、小樽市医師会と協議するとともに各医療機関や医育機関等と連携を図り、小児医療の確保に努めたいと考えております。次に、JMAPの概要と本市の指標推移予測と影響につきましては、JMAPは公益社団法人日本医師会により作成され、地域医療提供体制に関する情報を提供し、地域の将来の医療や介護の提供体制について検討を行う際の参考、ツールとして活用することを目的として公表されているものです。その中の医療介護需要予測指数は、40 歳から 64 歳において支出された医療費及び介護費に対する各年齢層の費用の比率を係数とし、その係数と推計人口を掛け合わせたもので、2015 年の数値を 100 として数値化したものであります。この指数によりますと、医療需要は、本市は 2045 年に 63 となっており、全国平均は 102、全道平均は 96 となっております。また、介護需要では、本市は 2045 年に 80 となっており、全国平均は 133、全道平均は 128 となっております。このJMAPによる指数では、全国平均や全道平均と比較して本市の需要予測は大幅に減少することが示されております。しかしながら、本市における医療需給については、この指数のほか、市町村間の患者の移動、疾病別の受療率、医療従事者の充足状況等を勘案する必要がありますので、北海道が策定している地域医療構想に基づき病床の機能区分ごとの必要量を見据えるなど、近隣自治体、医師会や医療機関などと適切な議論を進めて、医療需給への影響を見きわめていきたいと考えております。次に、本市で安心して子供を産み育てることにつきましては、平成 30 年7月に小樽協会病院で分娩の取り扱いが再開されたところであり、母親と赤ちゃんの健康を守る地域周産期母子医療センターである同病院の活用について、近隣自治体、医師会及び医育機関と連携しながら促進に努めてまいりたいと考-123-えております。また、周産期医療の情報や子育てに関する情報の発信につきましても、市ホームページ、SNSやFMおたるなどを活用し、正しい情報を市民にわかりやすく提供するように一層努めてまいりたいと考えております。次に、今後の取り組みについてですが、まず子育て世代とその前の世代への施策を二段構えで用意することにつきましては、それぞれの世代に合った施策を講じることにより、本市での生活に満足感を抱き、また、愛着を持っていただくことが定住を促すことになりますので、重層的に施策を用意することが大切であると考えております。次に、子供に関する公約の実現に向けた考えにつきましては、安心して子供を産み育てることができるよう子育て世代包括支援センターの来年度中の開設や子育て支援アプリなどの新たな情報提供ツールの導入に努めてまいります。また、10 月から開始する病児保育を初めとした各種保育サービスのさらなる充実や親子の集いの場と子供の居場所の充実のほか、地域の要望を踏まえた公園整備などを行う考えであります。さらに、全ての子供たちが能力や可能性を発揮できるよう、ひとり親・生活困窮世帯の子供の学習・生活支援の充実に取り組むとともに、教育委員会と連携して教育環境の充実を図ってまいりたいと考えております。次に、観光振興について御質問がありました。初めに、小樽運河の商業利用についてですが、まず運河の中央橋から北側の散策路の状況につきましては、現状は撮影スポットになっている浅草橋街園を拠点とし、堺町通りなどへ向かう観光客が多い一方、御指摘のとおり、中央橋から北側の散策路には観光客が少ない状況となっているものと認識しております。次に、運河散策路の商業利用を含む活用につきましては、運河散策路は基本的に道路の一部であり、営利を目的とした商業利用はできないものと伺っております。しかしながら、冬季の全市的なイベントである小樽雪あかりの路の会場として運河散策路を使用するなど、所管の北海道小樽建設管理部と連携を図ってきており、今回実施されたおたる運河マツリのイベントにつきましても、市民が北運河に足を運ぶきっかけづくりとなるもので、イベントの目的に公益性があることから散策路の使用許可をいただいたものと認識しております。市といたしましては、運河散策路の使用には制限がありますので、日本遺産に認定された文化財が集積するなどポテンシャルが高い北運河周辺への観光客の回遊性を高める取り組みを進めることが結果として散策路のにぎわい形成にもつながっていくものと考えております。次に、運河の石垣に上る外国人観光客への対策につきましては、近年、一部のバスが臨港線の緑地帯沿いに停車し、バスの乗客が緑地帯を通行している例が見られることから、北海道小樽建設管理部が臨時的措置として緑地帯への立ち入りを禁止する看板を設置したところです。市といたしましても、一般社団法人北海道バス協会宛てに北海道小樽建設管理部との連名で臨港線でのバスの乗降を行わないよう文書で周知を依頼するなど北海道と連携を図っているところであります。次に、小樽港第3号ふ頭及び周辺の再開発についてですが、まず第3号ふ頭及び周辺再開発計画にある全体計画の実現につきましては、物流機能の移転・再配置、財政負担、さらには民間活力の導入など課題も多いことから、段階的に進めていく必要があると考えております。このため、目標年次をお示しすることはできませんが、現在、国直轄事業により大型クルーズ船対応の岸壁整備や岸壁前面の泊地しゅんせつを進めているほか、今後は市の事業として既存の上屋を改修した旅客ターミナルや大型バスの-124-駐車場の整備に向け、令和2年度から設計に着手いたします。また、埠頭基部につきましても、民間活力の導入を視野に入れながら順次整備を進めてまいりたいと考えております。次に、第3号ふ頭及び周辺再開発計画につきましては、クルーズ船の大型化への対応、小樽観光としての港を生かした新たな観光資源の創出、海上観光の集約化と陸上交通とのアクセス強化、練習船や特殊船などの景観資源としての活用を再開発のポイントとしており、この区域の将来の姿としては、第3号ふ頭は国際旅客船埠頭を核とする空間、その周辺は観光船乗り場と一体となった交流空間とし、全体としてにぎわいある国際交流空間の創出を目指しております。私といたしましては、市内中心部に近接する第3号ふ頭及び周辺の再開発を推進することにより、クルーズ船の寄港増大はもとより、港を生かした観光拠点の形成が図れることで観光客の増加も見込まれ、小樽観光にとって大きな効果を生み出すものと考えております。次に、北照高等学校のワインづくりについて御質問がありました。文部科学省の地域との協働による高等学校教育改革推進事業につきましては、高等学校が自治体や産業界等と協働してコンソーシアムを構築し、地域課題の解決等の探究的な学びを実現する取り組みを推進することで地域振興の核としての高等学校の機能強化を図るものであり、高校生のうちに地元地域を知ることで地元への定着などが期待されるものと認識しております。現在、北照高等学校においては地元企業と連携し「北照ワイン(旅路)プロジェクト」に取り組んでおり、地元に貢献できる人材育成などを目指しておりますが、文部科学省の事業を活用される際には、本市といたしましてもコンソーシアムへの参画により協力してまいりたいと考えております。次に、市職員の人事交流について御質問がありました。人事交流の検討につきましては、職員の研修派遣や人事交流は、人材育成はもとより組織力の向上に資するものでありますので、現在、北海道運輸局、北海道銀行などへの研修派遣のほか、北海道及び北海道教育委員会との人事交流を行っております。さらに、今後は、札幌市との連携中枢都市圏形成に係る連携協約に基づき、実施時期や対象部署などを協議しながら札幌市との人事交流にも取り組んでまいりたいと考えております。次に、国土強靱化地域計画について御質問がありました。本市の国土強靱化に対する取り組みと計画策定の進捗状況につきましては、まちの強靱化のため、御質問にあった取り組みのほか、小・中学校校舎の耐震化や道路施設、上下水道施設、港湾施設の老朽化対策などを進めているところであります。また、国土強靱化地域計画は、現時点では令和2年度中をめどに策定する考えであり、今後、策定スケジュールなどの具体的な検討に着手する予定としております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
松岩議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、人口減少対策について御質問がございました。初めに、新たな住宅地域の創出についてでございますが、JRほしみ駅周辺の土地利用が進んでいくこととなった場合の教育や通学環境の整備につきましては、この地域の通学校区は銭函小・中学校であり、近隣に小・中学校がないことから通学距離が長くなりますので、児童・生徒の安全・安心に向けた通学対策としてスクールバスを運行するなどの環境整備が必要であると考えております。また、小・中学校の教育環境の整備につきましては、市内どの地域におきましてもしっかりと取り組んでいく必要がございますので、今後ともより一層の学校教育の充実に努めてまいります。(「議長、12 番」と呼ぶ者あり)-125-
質問 12番 松岩一輝
細かな部分は今後の委員会で詰めていきたいと思いますが、1点だけ再質問させていただきます。観光振興について、小樽運河の商業利用についてということですけれども、私が行った質問の趣旨としては、道が管理している散策路の部分をもっと商業利用を促進していくことでにぎわい空間を創出していくということが重要なのではないかという趣旨だったのですが、御答弁では、北運河への回遊性を高めることで運河の散策路のにぎわいが生まれるのではないかというような答弁だったかと私は受けたのですけれども、北運河の回遊性を高める具体的な策はまだないように思うのですが、それを進めるために具体的に今後どういうふうに取り組むのかという点をお伺いしたいと思います。例えば、協議会を設立するだとか、何かそういう具体的な施策を既に考えて御答弁されたのか、そこのあたりだけ1点お伺いします。
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の再質問にお答えいたします。小樽運河の商業利用についてお尋ねがございましたけれども、私どもが御答弁を申し上げましたのは、運河散策路というのは基本的には道路でありますので、営利を目的とした商業利用ができないという制限がある中で、回遊性を高めていく手法をとりたいなというふうに考えているということで御答弁をさせていただきました。たしか昨日も御質問があったかと思いますけれども、北運河周辺の回遊策については、具体的にはこれから考えていきたいなというふうに思っておりますが、日本遺産の選定をいただいた北前船ですとか、それから炭鉄港、これらを構成する文化財が軒を連ねている。あるいは新たに一万円に描かれることになる渋沢栄一氏ゆかりの建造物などがあるということで、こういった歴史的な建造物の連担、この地域を多くの皆さんに、具体的にはこれからになりますけれども、こういった歴史的な資産を活用しながら多くの観光客に回遊をしていただく、そういった具体的な施策を活用していただく中で、あわせてこの散策路も活用を視野に入れながら具体的なことを考えていきたい、こういうふうに考えているところでございます。