小樽市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月18日
環境問題について
2019年6月18日、小樽市議会の一般質問で、秋元智憲議員が「環境問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 秋元智憲 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 秋元智憲
次に、環境問題についてです。2011 年3月の東日本大震災以降、政府は 2014 年に 2030 年を念頭に置いた第4次エネルギー基本計画を策定し、化石燃料の低減や再生可能エネルギーの拡大、普及を発表しました。昨年には、計画策定から4年が経過し計画の見直しや 2015 年に採択されたパリ協定を受け、2030 年のエネルギーミックスの実現と、他の電源と比較して競争力のある水準までのコスト低減、FITからの自立化、長期安定的な主力電源としての持続可能なものになるよう第5次エネルギー基本計画を策定したところであります。この計画の着実な実行により、再生可能エネルギーの拡大を進めていかなければなりませんが、急速に再生可能エネルギーが広がる一方でさまざまな問題も顕在化してきております。とりわけ太陽光発電については電気を電力会社が買い取る固定価格買取制度いわゆるFITが始まった 2012 年から太陽光パネルの設置が急速に拡大し、早ければ 2040 年ごろには大量廃棄が始まるのではないかと危惧されており、現在国において最終処分の方向性について議論されていますし、自治体においても森林伐採問題や事業者と住民間での問題が相次いで発生し、ガイドラインや要綱を策定する動きが広がりつつあります。そこで、本市における太陽光発電施設の状況などについて伺いますが、太陽光発電事業を行うに当たり法的には基準を満たしていれば市への届け出は必要ないということでありますが、現在市が把握している太陽光発電事業者数と施設の箇所数をその規模とあわせてお知らせください。資源エネルギー庁が発行した事業計画策定ガイドラインでは、FIT法及びFIT法施行規則に基づき事業計画の認定を受けたもしくは認定の申請を行う事業者はガイドラインの適用対象となり、さまざまな遵守事項がありますが、本市で太陽光発電事業を行っている事業者でこの認定を受けた、または申請を行おうとする事業者は何社あるのかお聞きいたします。ガイドラインによれば、計画の企画立案の前提として事業者が自治体や住民と積極的にコミュニケーションを図ることが求められていますが、さきにも述べたとおり法の基準を満たしていれば事業者には自治体に対して届け出や住民に対しての説明会の開催などは義務づけられていないことから、今後市内におけるトラブルや問題が発生しないか大変に危惧するところであります。これまで太陽光発電施設に関連して事業者や市民から市への相談や苦情を含めた問い合わせなどがありましたでしょうか。もしあれば件数とその内容についてお知らせください。また、その対応として事業者に指導を行ったことがあるかどうかお知らせください。以前、市内で太陽光発電施設に関連して雨水が川に流れ込んで濁水が発生しているという議論が小樽市議会でもありましたが、最近学校施設の近くの傾斜地に大規模な太陽光発電施設が建設されました。市民の方から、市街地での大規模施設の建設に不安の声も聞かれ、地元では回覧板により工事の説明はされていたそうです。私も豊川町の現地を見ましたが、最近の異常気象で市内あちこちで冠水する地域などもある中、民家も近い傾斜地でましてや発電施設の数メートル下の道路を生徒が通学するという状-62-況です。他都市では台風や地震で太陽光発電施設が破損し、その際関係省庁からは破損したパネルは破片であっても発電することができるので触れたりすることにより感電のおそれがあるとの注意喚起もされていました。今回のこの施設の安全管理は日常どのように行われているのか。周辺の住民、学校へは注意事項などの周知はされているのでしょうか。されているのであれば、いつ、どのような形で行ったのかお知らせください。国が進める再生可能エネルギーの拡大は、2030 年の目標達成に向け推進するべきだと考えますが、市街地での施設建設は他市で起きている反射光問題や熱問題、パワーコンディショナーの音問題、土地の問題などの事例でも明らかなように、今後市としてトラブルや事故を未然に防ぐためにも再生可能エネルギー施設設置のガイドラインや要綱などが必要になってくると思います。市長の御所見をお伺います。次に、世界中で問題になっているプラスチックごみについてです。プラスチックごみによる深刻な海洋汚染が進み、現在では世界中で排出されているプラスチックごみの9割はリサイクルされずに年間約 800 万トンが海に流れ込んでいる状況です。国連環境計画の試算では、2050 年には海中に生息する全ての魚の総重量よりもプラスチックごみの方が重くなるとし生態系への影響を懸念しております。また、海に流れ込んだプラスチックごみは風や紫外線により粉々に砕け、直径5ミリメートル以下のマイクロプラスチックとなり、これを魚や貝などが食べると体内に有害物質を蓄積するおそれすらあると言います。政府でも自治体や団体、企業、個人を巻き込んだ運動として、プラスチックスマートキャンペーンを実施しておりますが、小樽市がこれまで行ってきたプラスチックごみ削減に向けた取り組みと、その効果についてどのような認識をお持ちなのか御説明ください。国連の持続可能な開発目標SDGsでも「2025 年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。」ことが目標の一つに掲げられております。こうした中、国内の企業がプラスチックストローの使用、提供をやめたり、プラスチックに変わる製品の開発を行ったり、行政やボランティア団体により海岸の清掃活動やプラスチックごみ削減運動など積極的な活動が広がっています。第1回定例会でも市としてSDGsの達成に向けた取り組みを進める旨の答弁もいただきましたが、今後具体的に企業、団体、市民とどのようにかかわり、プラスチックごみ削減につなげていく考えか伺います。次に、環境省が産業廃棄物として排出したプラスチックごみの焼却を全国の市町村に要請した件についてです。報道によれば、5月 17 日の環境大臣の記者会見において産業廃棄物のプラスチックごみについて、市町村へ焼却処理の要請を検討しているとし、5月 20 日付通知で都道府県を通じて要請したとのことです。まず、道を通じて、いつどのような内容で要請があったのかお知らせください。今回の環境省の要請に大変苦慮している自治体もあると聞いていますが、廃棄物処理法では一般廃棄物と一緒に焼却できる場合などは市区町村が産業廃棄物を処理できると規定しており、焼却施設を所有もしくは運営する自治体などが独自に判断できることになっています。そこで、本市で対象になる焼却施設は北しりべし広域クリーンセンターのごみ焼却施設がそれに当たると思いますが、この施設は北しりべし廃棄物処理広域連合の6市町村で共同運営しています。いわゆる廃プラについて6市町村ではどのような処理方法を行っているのか伺います。また、各市町村の年間排出量をお知らせください。この施設での廃プラ受け入れについては、当然本市独断での判断にならないと思います。今回の廃プラ焼却要請で他の5町村と協議する予定はあるのかどうかについてお知らせ-63-ください。次に、焼却施設について伺います。クリーンセンター焼却施設の焼却炉の1日の処理能力は焼却炉で197 トン、灰溶融炉で 15 トンということでありますが、処理能力に対する平均稼働率はどのような状況なのか御説明願います。また、先ほどお聞きした6市町村から排出される廃プラは総量的には受け入れ可能な量なのかについてもお聞きいたします。環境省のインフラ長寿命化計画では、一般廃棄物処理施設のうち、ごみ焼却施設の耐用年数は一般的に 20 年程度とされていますが、実際にはコンクリート系の建築物については 50 年程度とも言われております。クリーンセンター焼却施設は竣工から既に 12 年が経過しており、施設や設備も一定程度の老朽化が進行していると思いますが、機器、設備ごとの更新の状況、特に排ガス処理設備や焼却炉、溶融炉は延命化、長寿命化の観点でどのような対策を講じているのか。その対策によりどの程度耐用年数の長寿命化が図られると試算しているのかお知らせください。焼却炉でプラスチックを燃やすことによるメリット、デメリットについてどのような認識をお持ちなのかお聞かせください。また、物理的に現在の焼却炉で廃プラを焼却することは技術的に可能なのか。可能とするためにはどのような作業が必要になると考えられるのか伺います。この項最後に、地域住民との関係についてです。桃内にある北しりべし広域クリーンセンターは平成 16 年に着工され竣工が 19 年。この間地域住民の方の協力がなければ運用は難しかったのではないかと思います。当然排ガスによる公害の問題や、悪臭や騒音といったさまざまな問題で基準をクリアすることにより、住民の方々との信頼関係を築いてきたことと思います。そこで、さまざまな基準や取り決めにはどのようなものがあるのかお聞きいたします。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま環境問題について御質問がありました。まず、市が把握している太陽光発電施設を設置済みの事業者の数などにつきましては、事業者数は3事業者、施設数は3カ所で、事業規模はそれぞれ出力 250 キロワット、面積 5,041 平方メートル、出力 500キロワット、面積 7,678 平方メートル、出力 1,120 キロワット、面積2万 3,140 平方メートルであります。次に、固定価格買取制度の認定を受けた、または申請を行おうとする事業者の数につきましては、市へ相談等があり把握している数になりますが、設置済みの3カ所を除き、既に認定を受けているのは6事業者7カ所。これから認定を受ける予定があるのは2事業者3カ所であります。次に、太陽光発電施設に関する相談や苦情等につきましては、事業者からは設置に関する相談が 15 件あり、また市民からの苦情や問い合わせについては5施設に対して寄せられております。主な内容としましては、濁水への心配、施設設置に伴う健康被害やさまざまな不安、住民への説明不足や業者対応、市有地売却の経緯、土砂流出の心配、木の伐採による雨水の影響などについてであります。このうち、市から事業者へは、濁水の関係については沈砂池などの対策を宅地造成等規制法の許可の中で指導し、施設設置に伴う健康被害やさまざまな不安、住民への説明不足や業者対応については、住民の理解が得られるように丁寧な説明をするよう事業者に求めております。次に、豊川町の太陽光発電施設の安全管理や周辺住民、学校への周知等につきましては、事業者へ確認したところ、監視カメラの設置による常時監視とあわせて電気主任技術者を選任し、緊急時に対応できる体制を整えたほか、今後3カ月ごと、6カ月ごと、それぞれの定期点検の実施や年数回の土砂流出等がな㸫64-いかの確認を行うとのことであります。周辺住民への周知等につきましては、昨年7月ごろに事業計画を町会役員宅へ郵送し、その後住民等から特に要望がなかったことから住民説明会は開催せず、また、近隣の学校への周知も行っていないと聞いております。次に、ガイドラインや要綱などの必要性につきましては、国では4万キロワット以上の大規模な太陽光発電事業については、ことしの夏をめどに環境アセスメントの対象に加える法改正を予定しておりますが、市内の太陽光発電事業については比較的小規模なもので、国の環境アセスメントの対象とはならない規模のものであります。資源エネルギー庁では、固定価格買取制度認定のための事業計画策定ガイドラインを定めており、小規模な太陽光発電についても適用され、設置に係る制限など一定程度の条件を示しておりますが、本市としましてもこのガイドラインを補完するものとして、他市町村の例を参考にしながら、ガイドラインの作成を検討していきたいと考えております。次に、本市がこれまで行ってきたプラスチックごみ削減に向けた取り組みとその効果につきましては、平成 17 年4月の生活系一般廃棄物有料化実施に伴い、資源物としてのプラスチックごみの収集を開始するとともに、資源回収ボックスの設置による資源物の排出環境整備などの取り組みを行い、年間約 6 万1,900 トンの廃棄物のうち約 2,100 トンのプラスチックごみを資源化いたしました。あわせて、適正な分別排出への情報提供や市民意識啓発、マイバッグ等のエコ活動推進を目的としたエコショップ認定制度の導入なども実施した結果、分別収集開始後、平成 30 年度までの 14 年間で、約 2 万 5,700 トンのプラスチックごみを資源化しました。一般廃棄物有料化の実施以降、人口減少やプラスチック包装の減量化が進み、ごみ総量が 20%以上減少する中、ごみの総量に対するプラスチック製容器包装などの資源化量の割合が微増傾向にあることから、これらの取り組みにより一定の効果があったものと考えております。次に、今後のプラスチックごみ削減に向けた取り組みにつきましては、市がこれまでも行ってきたエコショップ認定制度の推進や、適正な分別排出への情報提供や市民意識啓発、資源回収ボックスの設置による資源物の排出環境の整備などの施策を継続して行うとともに、国や北海道の施策とも連携しながら市民意識の啓発に努め、SDGs17 項目のうち、「つくる責任つかう責任」のターゲットの一つでもある再生利用による廃棄物の大幅削減を実現するためリデュース、リユース、リサイクルの3Rをさらに進め、プラスチックごみの削減につなげてまいりたいと考えております。次に、環境省からの産業廃棄物として排出されたプラスチックごみ焼却処理についての要請文につきましては、北海道から廃プラスチック類等に係る処理の円滑化等についての通知文を6月 13 日に受理しております。その内容としましては産業廃棄物に該当する廃プラスチック類の一般廃棄物処理施設における緊急避難的処理の検討についての要請のほか、広域的な処理の円滑化に向けた手続等の合理化や排出者責任の徹底、不法投棄監視強化などについてであります。次に、産業廃棄物として排出されるプラスチックの処理方法につきましては、産業廃棄物は排出者がリサイクル処理を原則とした適正処理をする責務を負っていることから、各自治体では詳細を把握しておりませんが、一般的には再生プラスチック製品や固形燃料などの材料として活用され、これらの材料として使用できないものについては埋め立て等に最終処分されることになります。また、産業廃棄物である廃プラスチックの総排出量などを当市では把握していませんが、平成 30 年度に小樽市産業廃棄物最終処分場において受け入れた廃プラスチックの量は 2,601 トンとなっております。次に、環境省からの廃プラスチックの焼却要請につきましては、北しりべし廃棄物処理広域連合としては焼却施設の建設に当たり、平成 16 年3月1日に桃内町会との間で締結した協定において、焼却施設で-65-処理する廃棄物は北後志6市町村から排出される生活系一般廃棄物及び事業系一般廃棄物のうち可燃ごみとすると規定しており、産業廃棄物である廃プラスチックを焼却することができないことから、構成市町村において協議する予定はありません。次に、焼却処理能力に対する平均稼働率につきましては、焼却炉の処理能力は1日当たり 197 トンであり、平成 30 年度の処理実績が1日当たり約 151 トンであったため、平均稼働率は約 76%となっております。また、6市町村から産業廃棄物として排出される廃プラスチックにつきましては、排出総量を把握することはできませんが、現状としてごみを貯留するごみピットに余裕がない状況ですので、現在の施設では容量的にも受け入れは不可能であると聞いております。次に、機器、設備ごとの更新状況につきましては、供用を開始した平成 19 年度から 15 年間の長期包括運営委託契約に基づき、毎年定期的に補修や整備を実施し計画的に更新を図ることにより、施設の適切な維持管理を行っております。排ガス処理設備や焼却炉についても同様に、定期的な補修や整備を実施することに加え、処理停止中などに適宜詳細な点検を行い状況の把握を行っております。また、灰溶融炉については休止中であります。なお、施設の長寿命化対策につきましては、今年度中に設備の更新計画を含む長寿命化総合計画を策定し延命化の年数を検討する予定と聞いております。次に、プラスチックを燃やすことのメリット、デメリットにつきましては、メリットとしては炉内温度が高温になることから、助燃剤の使用量が減ることによる経費の削減効果などが考えられます。また、デメリットとしては炉内温度が高温になることにより耐火物の焼損が激しくなり、補修の頻度及び範囲が大きくなることなどが考えられます。次に、現在の焼却炉で廃プラスチックを焼却することの技術的な可否及び必要な作業につきましては、現在の焼却施設がプラスチックを多量に焼却する設計でつくられていないため現状では焼却することはできません。プラスチックを焼却するためには施設の設計を変更し大規模な改造を実施しなければならず、相当な費用を要するものと想定されます。次に、地域住民の方々との取り決めにつきましては、北しりべし廃棄物処理広域連合は平成 16 年3月1日付で桃内町会と協定を締結し、その協定を遵守し運営を行っております。具体的な内容については、大気汚染、騒音及び振動、悪臭防止に係る各種対策、処理する廃棄物の種類、搬入する曜日や時間帯の限定、搬入車両の種別及び走行速度の規制、施設周辺で行われている農作業に対する配慮などであります。