小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月26日
コンテンツの活用と観光問題について
2019年2月26日、小樽市議会の一般質問で、秋元智憲議員が「コンテンツの活用と観光問題について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 秋元智憲 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 秋元智憲
コンテンツの活用と観光問題について質問いたします。初めに、コンテンツの活用についてです。昨年 11 月、会派視察で京都市のコンテンツ産業振興に向けた指針について視察してまいりました。京都市では、今後さらなる市場の成長が見込まれる漫画、アニメ、ゲーム、映画、映像などに関する産業をコンテンツ産業と位置づけ、見本市の開催や人材育成、商品化の支援を行うとし、有識者や市民、事業者の意見を踏まえ、コンテンツ産業の振興に向けた指針を策定いたしました。近年の報道を見ていても特に海外でのコンテンツ産業の需要はふえており、経済産業省コンテンツ産業課の資料によれば、2020年のコンテンツ産業の世界市場規模は 81 兆円と試算され、国としてもコンテンツ産業の保護や海外における我が国の文化の理解を図るため、法整備も行っております。コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律第3条の基本理念には、「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する施策の推進は、情報記録物、高度情報通信ネットワークその他の手段を介して提供されるコンテンツが国民の生活に豊かさと潤いを与えるものであり、かつ、海外における我が国の文化等に対する理解の増進に資するものであることにかんがみ、コンテンツの制作者の創造性が十分に発揮されること、コンテンツに係る知的財産権が国内外において適正に保護されること、コンテンツの円滑な流通が促進されること等を通じて、コンテンツの恵沢を享受し、文化的活動を行う機会の拡大等が図られ、もって国民生活の向上に寄与し、あわせて多様な文化の創造に資することを基本として行わなければならない。」とし、同法第5条、「地方公共団体は、基本理念にのっとり、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。」としております。初めに、市としてコンテンツについてどのような認識があるのかお聞かせください。また、この法でいう地方公共団体の責務について、どのような受けとめをされているのか伺います。次に、市としてコンテンツ産業をどう活用していくかについてですが、以前より小樽は、映画やテレビドラマ、漫画、アニメの舞台となり、国内のみならず海外でもその映像を見たことがきっかけとなり、小樽を訪れる観光客も少なくないと思いますし、近年では聖地巡礼として撮影場所や描かれた現場を訪れる観光客もいます。小樽においても聖地巡礼などが目的の観光客数がふえているものと感じます。今後のコンテンツ産業の発展や振興といった観点で、市としてこれらの情報を一元管理していくような取り組みが必要ではないでしょうか。その上で、市ホームページやSNSを活用して情報発信をし、観光資源として活用することが重要になっていくと思いますが、市長の御見解を伺います。また、市はこれらの撮影場所や描かれた場所などの情報を集約するようなことはされているのか伺います。コンテンツツーリズムなどがこれまであったのか、市が把握しているものがあればお知らせください。本市では、以前より小樽フィルムコミッションが活動されてきており、それに伴うロケ誘致活動の状況についても御説明願います。また、小樽フィルムコミッションの行った効果についてお知らせください。次に、漫画、アニメについてです。内閣府知的財産戦略推進事務局が外国人に対して行った、「あなたが日本に興味を持ったきっかけは何ですか」、という調査結果は大変に興味深い内容でありました。調査は、22 項目から三つ選択するというもので、「アニメ・マンガ・ゲーム」や「映画・テレビ番組」「音楽」「日本食」「観光」といった項目があり、欧州、アジア、北米の三つの地域に分けられております。日本に興味を持ったきっかけとして、欧州とアジアで1位となったのが、「アニメ・マンガ・ゲーム」であり、欧州では 75%、アジアでは 56.5%と群を抜く結果となっております。また、北米では、日本食の 27.78%に次ぎ、23.15%で2位という結果です。このことからも、海外における関心が高いのがわかります。間違いなく今後日本の漫画、アニメ、ゲームといったコンテンツが今以上に世界の方々に影響を与えることは言うまでもありません。そこで重要になってくるのが、小樽市としてこの結果をどう政策に反映していくかだと考えます。これまで小樽では、アニメパーティーやパネル展などを行ってきたことは認識していますが、これらの情報などを整理したことはありますでしょうか。もしあれば、その内容について御説明願います。また、これまで漫画やアニメの作者とイベント開催や作品の使用についてコンタクトをとったことなどがあればお知らせください。最近では、小樽の文化や町並みなどを作品で描いている作家の方もおり、皆さん御承知のとおり「ゴールデンカムイ」は国内のみならず、海外でも大変人気の漫画ですし、昨年の報道では「ゴールデンカムイ」の外国版が 20 の国と地域で出版され、イギリスでは日本文化の研究者が内容を評価し、アイヌ文化の魅力が世界へ発信されており、大英博物館の学芸員も興味を示しているとのことです。また、ことし5月から8月に大英博物館で開かれる日本の漫画展のシンボルに選ばれ、昨年から告知用の垂れ幕が使用されたことにより、「ゴールデンカムイ」の知名度は高まっております。また、「聖樹のパン」は小樽を舞台とした漫画であり、小樽の町並みが細部にわたり描かれております。何より、作者の山花典之氏は小樽の出身でありますし、山花氏も小樽観光の一助になればとのお考えで協力したい旨、お話をいただきました。以前開催したパネル展をさらに一歩進めて、市と「聖樹のパン」のコラボで新しい取り組みをし、発信する。また、小樽観光のみならず、小樽出身のアーティストを市として応援する、このような取り組みができないでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。さきに紹介したコンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律でも、「地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。」とあることからも、小樽の特性を生かした自主的な施策を進めていただきたいと思いますが、いかがですか。次に、観光問題についてです。平成 29 年の観光入込客数は、14 年ぶりに 800 万人を超え、806 万 1,600 人となりました。海外からの外国人宿泊客数は 20 万 5,587 人と前年より 120.3%の伸びであります。市内経済のことを考えても、観光入込客数がふえることは大変喜ばしいことですが、一方で外国人観光客がふえることにより、一部の地域でトラブルも起きております。南小樽駅から三本木急坂、メルヘン交差点までの道路では多くの外国人観光客が通行しておりますが、文化やマナーの違いなのでしょうか、特に冬は横一列に広がり、車が通れずにクラクションを鳴らす場面も見られるとのことです。また、この通り沿いに住んでいる方は、自宅車庫から車が出せず困っている、外出して車を車庫に入れる際も全くよける様子もない、声が大きい上に近くに民泊もでき心配だといいます。市も観光都市宣言をするのであれば、こういう問題にも目を向けるべきだと。この地域に住んでいることがストレスになっているとお叱りの言葉をいただきました。市としてこのような状況は把握されているのか伺います。また、何か対策をされたことはあるのかについても御説明願います。次に、外国人観光客に対するマナーの啓発についてです。以前、経済常任委員会で視察した京都市では、外国人観光客に対するマナーの啓発を行っており、トイレのマナー啓発看板や道路に広がって歩く観光客と車の事故防止のために右側通行を促すピクトグラム高札が設置され、効果があるとのことでありました。本市においても住民とのトラブル防止のためにマナー啓発看板の設置をするべきだと思いますが、市の考えを伺います。また、観光客が活用している観光マップやマナー啓発看板については、平成 26 年観光庁が発表した観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドラインでは、「我が国の多言語対応のレベルが、統一感を持って、着実に向上していくよう期待する」とされており、本市もガイドラインに沿った形の整備が必要であります。お考えを伺います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、コンテンツの活用と観光問題について御質問がありました。初めに、コンテンツについての市の認識につきましては、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律の基本理念にあるとおり、コンテンツが国民の生活に豊かさと潤いを与えるものであり、かつ、海外における我が国の文化等に対する理解の増進に資するものと承知しております。次に、地方公共団体の責務につきましては、法の第5条の中で、その地方公共団体の区域の特性を生かした自主的な施策を策定し、実施する責務を有するとうたわれていることから、本市の持つブランド力や歴史、文化、自然、景観、食の魅力などを生かしたコンテンツの活用を図ることが本市の責務となるものと考えております。次に、ホームページやSNSを活用した情報発信につきましては、コンテンツを戦略的に活用するために情報を一元管理した上で、ホームページや会員制交流サイト、SNSにより発信することはコンテンツを観光資源化するための非常に効果的な取り組みであると考えております。次に、撮影場所等の情報集約につきましては、これまで本市で撮影された映画やテレビドラマ、コマーシャル、ミュージックビデオ、漫画等の舞台などの情報集約は市が事務局を担い撮影を支援している小樽フィルムコミッションで行っております。次に、これまでのコンテンツツーリズムにつきましては、本市で撮影された映画「Love Letter」や「探偵はBARにいる」のほか、人気テレビ番組などの効果により観光客が訪れておりますので、本市においてもコンテンツツーリズムが生まれているものと認識しております。次に、小樽フィルムコミッションの活動と効果につきましては、これまでもロケ誘致活動に努めてきたところであり、とりわけ平成 30 年度は東京で開催されているロケ地と地域グルメの祭典、全国ふるさと甲子園に出展し、本市が有する数多くの撮影素材や新千歳空港、札幌市からのアクセスのよさを首都圏の映画監督やプロデューサーなどの映像制作者、芸能事務所等にPRしております。なお、平成 30 年4月から 31 年1月末のロケ件数は 97 件で、平成 29 年から 30 年までの同じ時期と比較して約 50%の増となっております。次に、漫画やアニメ関連イベントの情報につきましては、市としては一元的な整理はしておりません。次に、漫画やアニメの作者とのコンタクトにつきましては、図書館では「聖樹のパンと小樽のパン屋さん」特別展示の実施の当たり、原作者と企画の相談のなどを行ったほか、現在、観光振興室で「聖樹のパン」を活用したコンテンツツーリズムを企画するための打ち合わせを行っているところであります。次に、「聖樹のパン」と連携した新たな取り組みにつきましては、平成 31 年度は国の事業を活用し、コンテンツツーリズムとして「聖樹のパン」と市内のベーカリーを組み合わせ、ロケ地マップやショートムービーを製作・発信するなど、ブレッドツーリズムの構築を進めます。また、「聖樹のパン」の原作者である山花典之氏を初めとする各分野で幅広く活躍している本市出身のアーティスト等の応援につきましては、私としてもさまざまな機会を捉えて行ってまいりたいと考えております。次に、特性を生かした自主的な施策につきましては、コンテンツツーリズムの推進はロケ地めぐりの効果による本市への誘客推進はもとより、ロケ隊の本市滞在時の消費行動による経済効果、さらには放映等のメディア露出が大きな広告効果を生むことにつながるものであります。今後も、本市の特性である歴史・風情や町並みとコンテンツを組み合わせたイベントなどを行ってまいりたいと考えております。次に、外国人観光客増加によるトラブルにつきましては、市内で交通ルールやマナーの違反が起こっていることは承知しております。この対策としましては、現在、市のホームページとアジアの 12 カ国にサーバーを持つ民間情報サイトに交通ルールや本市で発生しているマナー違反に関する記事を掲載し、注意喚起に努めているところであります。次に、マナーの啓発看板の設置につきましては、外国人観光客にマナーの啓発を行うことは必要であると考えており、既に2月上旬に船見坂、堺町通りに合計 18 枚の注意ポスターを掲示したところであります。今後も必要な箇所への掲示について検討してまいりたいと考えております。次に、観光マップやマナーの啓発看板につきましては、平成 26 年に策定された観光庁のガイドラインに沿った形で表記、整備してきておりますが、今後も統一感を持った表記、整備に努めてまいります。(「議長、1番」と呼ぶ者あり)
再質問 1番 秋元智憲
それでは、何点か再質問させていただきます。初めに、予算上改廃した主な事業を幾つか紹介していただいたのですが、例えばアンテナショップですとか、スポーツ選手との交流ですとか、物流コストの話もされておりましたけれども、その辺をまとめたものとかを議案説明のときに見せていただいたほうが、どういう有効性ですとか、必要性とか、十分検証されたと言いますが、どういう事業をどういう理由で改廃したのかというのが見えないので、ぜひそれを説明していただくために、議案説明の際にでもペーパーで出していただければわかりやすいのかというふうに思います。せっかく十分検証したのであれば、ぜひ議会に見える形で示していただきたいなと思います。これが1点。それと、防災行政無線については、先ほど拡張機能のお話も伺いましたし、非常に沿岸部の方だけではなく、有効だなというふうに改めて感じましたけれども、少し心配なのが、更新の費用が 15 年間で大体 3,300 万円ぐらいですか、あと毎年保守点検に 400 万円かかるということで、大体 15 年ごとに 9,300万円ほど更新費と保守点検費でかかるということで、非常に有効な手段であるがゆえに、この維持更新費に対しての捻出についてもしっかり取り組んでいただきたいというふうに思いますので、この辺のお考えももしあればお答えいただければと思います。それと、地域コミュニティの件で、地域支援員の話をさせていただいたのは、私が平成 21 年に質問させていただいたときに、確かに管理職の方が支援員になっていただいて喜んでいる町会の方もたくさんいらっしゃいました。ただ、先ほどお話ししたように、なかなか周知が行き届いていなかったということで、利用されていない町会もあったということが一つと、もう一つは、この地域支援員ということがなじまないのかもしれないのですけれども、一般の職員の方がどういうふうに地域とかかわっていくのかということが非常に感じている部分なのです。確かに、町会への強制的な加入ですとか、こういうことは法律上できませんから、そういうことはわかった上でなのですけれども、自治基本条例の中で職員の責務として積極的にかかわるという、まちづくりに参加するということで定義されていますから、ぜひ職員の方がもう少し地域にかかわっている状況なども市として把握していただきたいなと。もし、自治基本条例の趣旨ですとかを理解されていない職員の方がいるのであれば、しっかり周知のほうもお願いしたいなというふうに思います。最後の一つがコンテンツの話で、コンテンツツーリズムの話の中で感じたのが、観光客ももちろんそうなのですけれども、市長も以前一緒に韓国の総領事の方とお会いしたときに、「Love Letter」の話をされて、小樽の方は結構知らない方が多いというお話をされていました。そういう部分では、観光客もそうなのですけれども、市民に対してもこのコンテンツの情報を発信していくという機会を考えていただきたいなというふうに思います。この点について、再質問といたします。
答弁 市長 迫俊哉
秋元議員の再質問にお答えをいたします。4点ございましたけれども、私からお答えをさせていただきたいと思います。先ほど御答弁させていただいた改廃された事業について、議案説明の際にあらかじめ説明をいただきたいということでございました。それについては、そのように対応させていただきたいというふうに思っておりますので、あらかじめ事業を改廃する場合については、その理由をしっかりとあらかじめ御説明させていただきたいというふうに思っているところでございます。それから、行政防災無線の関係でございます。確かに、更新費用も含めてランニングコストが高額だということは私どもも認識しておりますけれども、これにつきましてはどういった形で費用が捻出できるかどうか、いろいろな部分で工夫をさせていただきながら維持していきたいなというふうに思っているところでございます。それから、コミュニティの関係で地域支援員のお話がございました。現実的には、基本的には管理職がかかわっておりますけれども、やはり一般職員についても、やはりまちづくりにかかわっていくということが必要だというふうに私どもも考えております。ただ、どの程度一般職員がその地域にかかわっているかどうかということの把握ということでございますが、これはどんな方法でできるかどうかわかりませんけれども、検討させていただければなというふうに思っているところでございます。やはり、地域とかかわることによっていろいろな課題が見えてくるということでも考えておりますので、そういった意味でも可能な限り一般職員にも地域あるいはまちづくりにかかわってもらいたい、こういったことは心がけて、私からも話していきたいなというふうに思っているところでございます。それから、コンテンツツーリズムについても御質問がございましたけれども、外向けだけではなくて、市民の皆さんにも同様にコンテンツツーリズムについて周知をということでございましたが、多くの方々に関心を持っていただく、その方々はさらに外に向けて発信いただくということで、相乗効果と言えるかどうかわかりませんけれども、波及効果も期待できるというふうに思っておりますので、市内外にわたって、このコンテンツツーリズムについて周知をさせていただきたい、このように思っているところでございます。