小樽市議会 平成31年第1回定例会 2019年2月25日
地域公共交通について
2019年2月25日、小樽市議会の一般質問で、林下孤芳議員が「地域公共交通について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 林下孤芳 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 林下孤芳
次に、地域公共交通についてお伺いします。私は、前職時代に交通事業に携わり、交通政策にもかかわってまいりました。公共交通は、国が進めた規制緩和、自由競争によって大きな環境の変化を経て、交通政策基本法の制定によって地方公共団体が中心になり、地域の交通施策を実施することが義務づけられました。しかし、今、多くの自治体では人口減少が急速に進み、公共交通の維持、存続のための財政的な負担に対する財源の裏づけもない中で判断が求められ、責任が預けられているのが現状だと思います。事業者も競争が激化する中でぎりぎりまでの企業努力を強いられ、公共交通は一部の大都市を除けば存続の危機を迎えております。小樽市は、これまで公共交通に極めて恵まれた地域として、観光客が 800 万人に達するなど、国内や海外にも観光都市として有名となり、公共交通を維持するために労することなくその恩恵に浴してきましたが、残念ながら、これまでは行政も市民もそうした認識はほとんど育っていなかったと思います。迫市長は、地域公共交通活性化協議会を軌道に乗せ、事業者との信頼関係を回復させるなど、迅速に課題の解決に取り組んでいることは評価しておりますが、地域公共交通活性化協議会での議論を踏まえ、小樽市が公共交通のさらなる充実や現状維持の方針を国に求めても、国がその求めに応じることになるのか大変疑問とするところであります。地域公共交通について市長はどのような展望を持って取り組んでおられるのかお示しください。私は、北海道新幹線開業に向けて、経済効果や観光客を小樽市や後志全域に呼び込み、観光客の定着や新たな需要の掘り起こし、住民の利用も期待できる公共交通を後志の各町村と連携して充実させることを訴えてきましたが、いまだ実現しておりません。この間、並行在来線の鉄路での存続を求める各自治体の考え方の違いもあり、都市間バスの運行は鉄路の廃止につながるという考え方がありますが、倶知安町では後志支庁と連携して、倶知安―函館間や道南地区を結ぶ都市間バスの実証運行を行いました。利用実績が上がらず終了したと聞いております。また、私どもが開催した後志道政懇話会では、今、学校の統廃合が進み、まちに高校がなくなり、人口減少で医師もいなくなる、公共交通もなくなれば地域に人が住めなくなるという発言が多くあり、地域の崩壊が現実に起きるのではないかという、率直に不安を感じておりました。また、最近の自然災害の多発と大規模化は市民生活を脅かすばかりでなく、農業を初めとするあらゆる産業にも多くの被害をもたらしております。特に災害のたびに観光客が激減する事態が繰り返されております。大規模地震や火山の噴火、大雨や台風などのリスクを分散するためにも、後志地域の公共交通の充実が求められております。しかし、公共交通の事業者は、採算性の問題や取り巻く環境の悪化などから、新たな投資には極めて慎重と言われています。一方で、JR北海道は、期間限定ながら札幌―函館間に臨時特急を運行し、毎年ほぼ満席状態で運行されていると聞いております。こうした実情を見る限り、公共交通の需要はあることは確実です。利便性が向上すれば、地域住民の利用や観光客も確実に増加することが期待されます。当面は後志地域の通学や通院の移動手段の確保や利便性を向上させるためには、事業者から理解される採算面の不安や環境整備に、小樽市が後志の各自治体と連携し、支援、協力体制を築くことができるかが大きな課題と思いますが、市長はこうした考え方についてどのような考えをお持ちなのか伺います。小樽市は今観光客のさらなる確保と定着や、市民の移動手段を確保するという後志地域との課題の違いはありますが、後志地域とつなげる新たな公共交通のネットワークづくりを構築する必要があると考えますが、市長の見解を伺います。以上、5項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、地域公共交通について御質問がありました。初めに、本市の地域公共交通につきましては、特に市内路線バスについては、人口減少に伴い利用者が年々減少しており、このままでは地域公共交通の確保が難しくなることから、市民や来訪者の移動に支障を来すのではないかと懸念しているところあります。このため、路線バスを初めとした市内公共交通における利便性の向上と利用促進を図っていくとともに、安定した運営のもとで円滑に運行がなされるよう、関係機関と連携しながら、将来にわたる持続可能な地域公共交通網の構築を目指してまいりたいと考えております。次に、後志地域での移動手段の確保等につきましては、本地域内でのバス利用者は減少傾向にあり、路線の廃止や減便等が行われている現状があることから、地域住民の日常生活に影響が生じているものと認識しております。この課題は自治体の範囲を超えた調整が必要であり、現在、後志総合振興局が事務局となり、管内の全自治体及び交通事業者で構成する後志地域生活交通確保対策協議会において、生活交通の確保について連携、協力し、取り組んでいるところであります。次に、後志地域の公共交通ネットワークづくりにつきましては、昨年 12 月に余市町まで開通した後志自動車道は、後志を縦貫する主要幹線道路となるものであり、高速道路を活用した地域間の新たな交通ネットワークの構築は、移動時間の短縮や災害時の機能補完、さらには後志地域の住民、観光客の足の確保の観点からも重要なものと考えております。