小樽市議会 平成30年第3回定例会 2018年10月1日
(1)観光振興について/(2)子育て支援策について
2018年10月1日、小樽市議会の一般質問で、千葉美幸議員が「観光振興について」「子育て支援策について」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 千葉美幸 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 千葉美幸
次に、観光振興について伺います。観光振興への取り組みは、迫市長が所信表明で述べた、経済と生活の好循環を生み出します。2016 年の観光庁の発表によりますと、定住人口1人当たりの年間消費額 124 万円は旅行者の消費に換算すると、外国人旅行者8人分、または国内の宿泊旅行者 25 人分、または国内日帰り 79 人分に当たるそうです。この数字からも、観光による交流人口の増加で、本市の人口減少による影響を緩和させ、地域の活性化につなげていく取り組みが必要です。そこで、初めに小樽版DMO等について伺います。観光庁が観光地経営の視点に立ち、多様な関係者と連携しながら、戦略的に観光地域づくりを推進していく組織である日本版DMOですが、地方創生の実現に向けて、本市では自立した観光地経営を行う、新たな主体となる小樽版DMOの設立に向け進んでいると認識しています。まず、設立に向けた進捗はどのようになっているのかお聞かせ願います。平成 30 年7月 31 日現在、道内では候補法人も含め 13 団体が登録していますが、小樽市は法人として登録に至っていない理由について、課題も含め説明してください。また、DMOを設立するメリットと、登録するメリットをどのように捉えているのかお聞かせ願います。観光振興の現場は、訪日外国人の急増によって大きく変わりましたが、その変化スピードに対応していくことが求められています。今までのように、行政と観光協会等の組織だけでは限界があり、観光地経営、稼ぐ力を多様な関係者と連携していくことが重要だと考えます。このため、小樽版DMOの設立に向け、スピード感を持って推進していただきたいと思いますが、市長の見解をお聞かせ願います。次に、観光振興について市長は所信表明で、歴史的な町並みを生かすことや、旧国鉄手宮線、北運河と第3号ふ頭を一体的に整備すること、クルーズ客船の誘致などさまざま上げられましたが、今後どのような取り組みを重点的に推進されようとしているのか、市長の御所見をお聞かせ願います。また、財源をどのように確保していくのか、市長のお考えをお聞きいたします。次に日本遺産追加認定と、北前船寄港地フォーラムの本市での開催について伺います。本年5月 24 日、平成 29 年度の日本遺産として函館市など 11 市町が認定された、「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」に、新たに小樽市を含む、全国 27 市町が認定追加され、認定自治体が合わせて全国で 38 自治体となりました。まず、この追加認定について迫市長の受けとめ方をお示しください。次に、今回小樽市から構成文化財として、いずれもこれまで文化財として指定も登録もされていない、日和山、旧北浜地区倉庫群、旧魁陽亭、住吉神社奉納物、船絵馬群、北前船関係古写真、西川家文書の7件が新しく選ばれましたが、その主な理由とストーリー全体における意義や役割についてお示しください。そして、このストーリーの中では、今回の追加認定で小樽市から構成文化財として取り入れられている、神社に奉納された船の絵馬や模型と並んで、京など遠方に起源がある祭礼や、節回しの似た民謡が触れられています。それらの例として小樽市には文化財として指定を受けている高島越後踊りなどが、逆に構成文化財として選ばれなかった理由について、わかればお示しください。次に、ある意味では日本遺産の眼目とも言える、交流人口の拡大など、観光や産業振興への波及効果を生み出す取り組みについてでありますが、今回認定された構成文化財などを生かして、具体的にどのような取り組みが考えられるのか、また実際に考えているのかお示し願います。その第一歩となるのが、平成 31 年度における、本市での北前船寄港地フォーラムの開催であります。このフォーラムには、観光庁など、関係官庁を初め、観光情報の発信元となる文化人や芸術家、陸海空の運輸交通各社、旅行代理店、宿泊・飲食・物販等、いわゆる観光事業者など、北前船やその寄港地にかかわる人や情報が全国レベルで交流する貴重なイベントであります。日程、会場、主催団体の構成や運営体制、協力や支援組織づくりなど、現時点でわかる範囲でお示しください。今回、同時に追加認定となった石狩市とは、今後いろいろな面で協力関係を築いていく必要がありますが、今回の寄港地フォーラムに関しての連携行事など、考えられているものがあればお示し願います。以上、4項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、観光振興について御質問がありました。初めに、小樽版DMOなどについてですが、まず、小樽版DMOの設立に向けた進捗につきましては、平成 29 年度から観光振興室と観光協会が同一の建物で密に情報を共有しつつ、協働して業務を進めております。それと同時に、それぞれの事業の洗い出しのほか、観光協会の安定財源確保に向けた収益事業などについて、協議を進めているところであります。次に、日本版DMO候補法人登録に至っていない理由につきましては、DMO法人の本登録の要件である、観光地域づくりの多様な関係者との合意形成や、データ収集・分析等の専門人材の育成・確保、安定的な運営資金の確保などの課題の解消について、一定の目途が立っていないことから、その前段階である候補法人登録の申請に至っていないものであります。次に、DMO設立のメリットにつきましては、国土交通省や内閣府、経済産業省を初めとする国の機関からの交付金、補助金が受けやすくなるとともに、データ収集や分析等の専門人材の登用により、地域資源の付加価値を高め、地域経済に潤いをもたらすことなどが考えられます。また、候補法人登録は、DMOを目指す法人の第一段階の手続でありますが、メリットとしてはDMOの本登録に向けて地域の機運が高まることが挙げられます。次に、小樽版DMOの設立に向けた見解につきましては、まずは観光協会の組織体制の強化を図るとともに、商工会議所や物産協会などの関係団体の意見も聞きながら、将来の観光地経営を見据えた、本市ならではの収益モデルの試行など、次のステップに向けてできることから進めてまいりたいと考えております。次に、観光振興施策のうち、重点的に推進する取り組みにつきましては、まずはクルーズ客船の誘致、商店街や市場の特性を生かした魅力づくりを初めとするソフト事業を進めながら、新たな観光拠点の創出に向け、市民や経済界などの意見も聞き、第3号ふ頭周辺一帯の整備に取り組んでまいりたいと考えております。また、その財源については、可能な限り国や北海道の補助金等のメニューを活用するとともに、特にハード事業では国の支援はもとより、民間の活力も取り入れてまいりたいと考えております。次に、日本遺産追加認定と北前船寄港地フォーラムの本市での開催についてですが、まず、日本遺産追加認定についての受けとめ方につきましては、日本遺産の取り組みは私が教育部長在任中、総合戦略に位置づけて進めることを打ち出すなど、立ち上げ段階にかかわったことから、思い入れのある事業の一つです。このたびの追加認定を非常に喜ばしく思うとともに、北前船をキーワードとしたまちづくりに民間の皆さんとともに取り組んでまいりたいと考えております。次に、構成文化財7件が選ばれた主な理由と、ストーリー全体における意義や役割につきましては、まず、構成文化財7件が選ばれた理由につきましては、既に平成 29 年度に認定されている北前船の日本遺産ストーリーでは、その中で、北前船で発展した港町には、蔵などの大規模な建物、小路が海に向かう特徴的な町割り、花街や日和を見た小高い山、航海の安全を祈った神社仏閣などがあるとされており、本市ではこの7件が構成文化財に合致したことから認定されたものであります。次に、ストーリー全体における意義や役割につきましては、本市にはストーリーに合致する町並みや文化財が現存しているということで、寄港地であった証としての意義を持っております。また本市は、明治時代からの寄港地のため、北前船に関連した古い写真、古写真と言っておりますけれども、この古写真が残っていることや、北前船主が建造した旧北浜地区倉庫群は北海道の物流の要であった本市の役割を特徴的に示しているという点で、ストーリーにおいて重要な役割を果たしていると考えております。次に、高島越後踊りなどが選ばれなかった理由につきましては、本市といたしましては、北前船の寄港地、船主集落の自治体等で構成される北前船日本遺産推進協議会追加検討部会に対し、本市の構成文化財として高島越後踊りのほか、住吉神社の太々神楽も含めて提出いたしましたが、民謡などの芸能は船乗りによって伝わったという観点が必要とされ、移住して来られた方々が伝えたものや、神職等が伝えたと言われているものについては、部会での検討の中で構成文化財には含めないことと整理されたものであります。次に、交流人口拡大や産業振興への波及効果を生み出す具体的な取り組みにつきましては、交流人口拡大に結びつけるため、本市の学芸員が北前船と本市のかかわりを東京のカルチャー教室で講義し、受講者にツアーで来ていただくほか、東京渋谷で開催される寄港地各地の産品を試食するイベントに本市からも出品し、それらの取り組みを通じて本市の魅力を発信し、観光客の誘致につなげてまいりたいと考えております。また、市内では北前船をモチーフとした菓子や水産加工品、ワインなどの商品開発が民間企業の御協力により実現しており、今後さらに産業振興に波及する取り組みも進めてまいります。次に、北前船寄港地フォーラムにつきましては、航空、鉄道、旅行などに関する企業などで構成される、北前船交流拡大機構の要請を受け、開催に向け準備を進めておりますが、日程、会場など、具体的な内容について、現時点ではお示しできる状況にありませんが、今後、商工会議所など各団体の御協力をいただきながら、実行委員会を組織し、来年秋の開催に向け、さらに準備を進めてまいりたいと考えております。次に、石狩市との連携行事につきましては、北前船交流拡大機構からは、北前船寄港地フォーラムを石狩市と連携して開催してはどうかとの打診があり、今後、同市とどのような連携ができるか協議してまいりたいと考えております。
質問 2番 千葉美幸
5項目め、子育て支援策について伺います。初めに、子育て世代包括支援センターについてです。市長は安心して子供を産み、育てることができ、全ての子供たちが能力や可能性を発揮できるまちを目指すとしています。我が党は、妊娠から出産に至るまで、切れ目ない支援が必要との観点で、今まで子育て支援の充実を訴えてきましたが、市長が述べた子育て世代包括支援センターの設置について、以下お伺いいたします。まず、センターについて、母子保健に関する専門的な支援機能及び子育て支援に関する支援機能を有することが前提となっていますが、本市が考えるセンターは利用者支援事業の母子保健型と基本型をどのような体制で行おうと考えているのかお示し願います。また、子育て世代包括支援センターには保健師等を1名以上配置することに加え、社会福祉士、ソーシャルワーカーなど、福祉職を配置することが望ましいとも言われています。本市のマンパワーの確保は可能でしょうか、お示しください。さらに、設置に当たり課題があればお聞かせ願います。子育てや健康に関して相談できる子育て世代包括支援センターの設置は安心・安全な出産、子育てにつながり、産後うつの重篤化や児童虐待の予防にも寄与できることから、早期に設置を要望いたしますが、市長の見解をお聞かせ願います。次に、小児がんについて伺います。我が国では、小児の死亡原因の第1位はがんで、白血病、脳腫瘍、悪性リンパ腫などが多く、小児がんの患者と家族は発育や教育への対応など、成人のがん患者とは異なる課題を抱えています。小児がんの発症数は年間に 2,000 人から 2,500 人で罹患者数は少ないとはいえ、小児がんを扱う医療施設は、全国に 200 程度しかなく、多くの医療機関では小児がんに対する医療経験の乏しい中、国では昨年より全国 15 カ所に小児がん拠点病院を指定し、質の高い医療の提供と相談体制の充実を図っているそうです。そこで、お伺いいたします。道内では、北海道大学病院が小児がん拠点病院となっていますが、子育て世代への小児がん拠点病院の周知はどのように行われているのかお示し願います。国立がんセンターは本年5月にゼロ歳から 14 歳の小児と、15 歳から 39 歳のAYA世代の若年層が1年間にがんと診断される率を発表しました。データは 27 府県の 2009 年から 2011 年を集計し、若い世代が1年間にがんを発症し、診断される罹患率を算出したもので、それによりますと、全国の罹患者数の推計でゼロ歳から 14 歳までの罹患率は人口 10 万人当たり 12.3 人でした。そこで、お伺いいたします。本市では罹患率の統計がないということでありますので、小児がんの現状について過去5年間の死亡者数についてお示し願います。小児がんは大人のがんと異なり、予防が難しく、特別な症状がほとんどないため、風邪の症状や痛みなどが長く続くなどして、医療機関を受診し、検査で発見されるケースが少なくないと聞きます。そのため、早く子供の異変に気づき、早期発見につなげることが大切です。そこで、お伺いいたします。小樽市では小児がんの早期発見のために、どのような取り組みをされているのかお示し願います。また、小児がんの中には、網膜芽細胞腫という目のがんがあります。発症は出生時、1.5 万人から 1.6万人に1人と少ないがんですが、このがんは5歳までに 95%が診断され、その多くは家族が子供の目の異常に気づき、受診に至っているそうです。素人でも病状に気づきやすい小児がんとも言え、腫瘍が眼球内にとどまっている場合、眼球を摘出しないで可能な限り残す方針で治療することが多いそうです。そのためには、早期発見が重要なことは言うまでもありません。他市の我が党の議員がお話を伺った子供は、1歳半のときに診断を受け、進行していたため片眼摘出を選択しなければならなかったそうです。そこで、お伺いいたします。網膜芽細胞腫は白色瞳孔や斜視の症状があらわれるため、これを見逃さないための本市の取り組み状況についてお示し願います。また、小児慢性特定疾患である網膜芽細胞腫の周知に努めていただきたいと思いますが、お答え願います。以上、5項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、子育て支援策について御質問がありました。初めに、子育て世代包括支援センターについてですが、まず本市が考えるセンターの実施体制につきましては、利用者支援事業、母子保健型として、保健所において妊産婦及び乳幼児の実態を把握し、妊娠、出産、子育てに関する各種相談を受け、必要に応じて個別に支援プランを策定します。また、基本型として、子育て支援室において、保健、医療、福祉、教育等の関係機関との課題解決に向けた連絡調整や利用者に対し、情報提供を行います。これにより、保健所と子育て支援室が連携した体制で、妊娠期から子育て期にわたる包括的かつ切れ目のない支援を行うことを考えております。次にセンター開設の職員の確保につきましては、子育て支援室には児童虐待にかかわる各種相談に対応するため、既に社会福祉士や保育士などの福祉職が配置されており、本年度より利用者支援専門員を新たに配置し、利用者支援事業基本型を開始しております。利用者支援事業母子保健型については未実施ですが、実施に向けて保健師の確保等、引き続き検討してまいります。次に、センター開設に当たっての課題につきましては、センターは利用者支援事業母子保健型と基本型が連携することにより、開設が可能となります。必ずしも同一施設内に開設する必要はありませんが、本市においては母子保健型を担当する保健所と、基本型を担当する子育て支援室が離れていることから、連携方法について工夫が必要であると考えております。次に、センターの早期開設に当たっての私の見解につきましては、公約に掲げておりますとおり、子育て世帯に寄り添い、安心して産み育てる環境づくりのためには、妊娠期から子育て期に至るまで切れ目のない支援が大切であり、センターの設置は必要であると考えております。センターの開設に当たってはより効率的に支援を行えるよう、さまざまな角度から検討し、早期に開設できるよう取り組んでまいります。次に、小児がんについてですが、まず子育て世代に対する小児がん拠点病院の周知につきましては、小児がん拠点病院である北海道大学病院や北海道立子ども総合医療・療育センターのホームページにおきまして、治療などに関する情報が提供されておりますが、本市においては周知を行っておりませんでしたので、今後は保健所において、情報の提供に努めてまいります。次に、本市における小児がんの過去5年間の死亡者数につきましては、平成 24 年ゼロ名、25 年1名、26 年ゼロ名、27 年1名、28 年ゼロ名となっています。次に、本市における小児がん早期発見のための取り組みにつきましては、保健所で実施している育児相談や乳幼児健康診査などにおいて、健康状態の確認を行い、長く続く症状がある場合には、医療機関を受診するよう勧めております。次に、網膜芽細胞腫を見逃さないための本市の取り組み状況につきましては、10 カ月児健康診査や1歳6カ月児健康診査において配布する保護者問診票に、白色瞳孔などの項目を含め、網膜芽細胞腫を早期に発見できるよう努めております。次に、網膜芽細胞腫の周知につきましては、網膜芽細胞腫は早期に発見することで、子供や家族の負担を軽減する治療を行うことができることから、引き続き育児相談や乳幼児健康診査の機会を通じて周知するとともに、今後は市ホームページなどにおいても周知に努めてまいります。