小樽市議会 平成30年第1回定例会 2018年2月26日
(1)地方自治体における市長の在り方について/(2)辞職勧告について
2018年2月26日、小樽市議会の一般質問で、濱本進議員が「地方自治体における市長の在り方について」「辞職勧告について」について質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 濱本進 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 濱本進
自由民主党を代表して、質問いたします。まず、質問を始める前に、日本時間の2月7日未明に台湾東部において発生したマグニチュード 6.4、震度7の地震によって、とうとい命を奪われた 16 名の方々に心より御冥福を申し上げます。また、負傷された 285 人の皆様、そして被災された多くの皆様にお見舞いを申し上げます。自然災害を予測して対処することは困難ではありますが、被害を最小限にとどめるための手だてを講じることは可能であり、議員の立場でそれを実現する責任を痛感しております。また、1月 31 日に、札幌の生活困窮者のための自立支援関連施設での火災により、残念ながら 11 名の方々がお亡くなりになり、3名の方が負傷されました。心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、一日も早く回復されることを願っております。この痛ましい事故を通じて、社会的に恵まれない人々を気遣い、寄り添う政治のあり方、行政のあり方、そして議員の責務を今、改めて自問自答しております。それでは初めに、第1項目め、地方自治体における市長としてのあり方について質問します。私は、平成 29 年の第1回定例会において、地方自治における基本である二元代表制のもとでは、議員の集合体である議事機関の議会と執行機関の長は住民の直接選挙によって選出されるため、住民代表としての正当性は同等であり、それぞれに対等かつ独立した関係であると指摘しました。また、議事機関と執行機関は、互いの役割、機能を、存在意義を認め合い、信頼関係を構築しなければ地方自治は成立しないとも指摘しました。このことは、小樽市自治基本条例の第1条「この条例は、市民、議会及び市(市長その他の執行機関をいいます。以下同じ。)が、互いの役割や責務を理解し合い、協働による小樽のまちづくりを進めるための基本となる事項を定め、豊かで活力ある地域社会の実現を図ることを目的とします」とあるように、議会と市長の関係を明確に規定しています。また、この自治基本条例の第1条は、市民にも小樽という都市のまちづくりを求めています。つまりは、市民も都市経営を担う一員であると定義しています。行政組織の経営者であると同時に都市を経営する一員であり、二面性を有していると、市長はその立場にあると思います。我が会派は、平成 27 年に森井市政が始まって以来、今日までの約3年間、ことあるたびにこの二面性を有している市長の、小樽商工会議所や北海道中央バスなどのさまざまに都市の経営を担う市民への理不尽と思われるような発言、誠実さを疑われるような対応をする姿、そして議会の存在意義を理解していないかのような発言、議会における著しく誠実さ、正確性に欠けた答弁、信頼関係を築くどころか不信感を抱かせ、増長させるかのような理不尽な対応をする姿、また、組織の目的を実現するための貴重な財産・資源である職員の合理性、意図を見出せない不自然とも言わざるを得ない人事、コンプライアンス委員会や議会が指摘した法令違反の事務執行など、これらを見たとき、市長としての資質、能力、見識、経営手腕等について、疑問を感じ、ただしてきました。このように評価されていることを踏まえて、市長は就任以来約3年が経過した現在、市長としての自分自身の資質、能力、見識等についてどのように捉え、評価しているのでしょうか。主観的ではなく客観性を持った具体的な見解を求めます。我が会派は、平成 27 年第3回定例会の代表質問において、米沢市や国分寺市を例に挙げて、その年度の市政運営方針を議会に対して明確に説明するように求めました。そのときの米沢市の市政運営方針の構成は、1番目は、その年度の市政運営に当たっての基本的な考え方、2番目は、6項目の分野別の主要施策、3番目は、新年度予算の概要、4番目は、結びとなっており、体系的でありかつ具体的であります。今定例会における市長の提案説明は、残念ながら十分に体系的かつ具体的であったとは理解できません。行政組織の経営者である市長は、米沢市の市政運営方針の構成について、どのようにお考えですか。見解を求めます。今回の市長の提案説明の内容、組み立てについて、米沢市と比較して、かつ自治基本条例における市長の説明責任に照らして、どのように捉えていますか。見解を求めます。昨年 11 月末に議会からの辞職勧告を受けて辞任した副市長の選任について、昨年の第4回定例会の提案説明において、市長は、後任を考えられるまでには及んでおりませんと発言していましたが、今回の提案説明において一言も言及もありませんでした。なぜ言及しなかったのでしょうか。答弁を求めます。また、現在の状況と、いつまでに選任する予定なのか、具体的な答弁を求めます。この項最後に、市長には、今定例会の本会議、委員会において、これまで以上に議会に対して十二分に説明責任を果たす誠実かつきめ細やかな対応、答弁を強く求めますが、市長の見解はいかがですか。お答えください。以上、第1項目めを終わります。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
濱本議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、地方自治体における市長のあり方について御質問がありました。初めに、市長としての資質、能力、見識等につきましては、市民の皆様などへの対応については、総合計画審議会などの委員として、経済界を初め各界の方に御協力をいただいているとともに、商工会議所からの要望に対して、施策の優先順位や財政状況も勘案しながら実現に向けての検討を進めているほか、経済界から要望のあった(仮称)小樽市中小企業振興基本条例の制定に向けて取り組んでおります。また、小樽まちづくりエントリー制度の創設などにより、市政への市民参加の拡充を図り、さらには周産期医療について、北後志5町村や医療関係者などと連携して鋭意取り組んできた結果、小樽協会病院において分娩取り扱いが再開される運びとなるなど、市政にかかわる方々と協力関係をしっかりと築いてきております。そして、公約である除排雪の改善や子ども医療費助成の拡大、鉄道駅のバリアフリー化、英語教育などの教育環境の向上、ふるさと納税の推進などを実行に移してきたほか、まちの魅力を高めていくための日本遺産認定に向けた取り組み、これまで余り手をかけられていなかったトイレの洋式化や小・中学校の机・椅子の更新、消防団の被服整備を行うなど、職員と議論を重ね、リーダーシップを発揮しながら全力で市政運営に取り組んでいるところであります。このような中で、国土交通省の発表において、商業地の地価の対前年平均変動率が 26 年ぶりに上昇に転じ、小・中学校における全国学力・学習状況調査では、近年、全国水準まで迫る結果となっているほか、昨年は転出超過が縮小をし、人口動態の改善への期待感も出てくるなど、まちとしてよい傾向があらわれてきたと感じております。しかしながら、あくまでその評価については市民の皆様が行うものと考えているところであります。次に、市政運営方針の構成や内容につきましては、米沢市の市政運営方針は、議員御指摘のとおり体系的かつ具体的な構成であると認識しております。本市におきましては、自治基本条例における市民への説明責任の規定の趣旨を踏まえ、わかりやすい説明に心がけたところであり、その構成は、まず新年度の市政執行及び予算編成の基本的な考え方を述べ、次に主な取り組みを総合戦略の体系に沿って具体的に説明した後に、結びとして、米沢市と同様、体系的かつ具体的であると捉えております。次に、副市長の選任につきましては、現時点で選任の見通しが立っておりませんので、提案説明の中では触れなかったものであります。また、このような見通しの立たない状況でありますので、選任の時期についても現時点でお示しすることができませんが、できるだけ早く選任できるよう努力をしてまいりたいと考えております。次に、今定例会における議会対応等につきましては、私といたしましては、これまでも執行機関の長として説明責任を果たすべく、議会に対し誠実な対応や答弁に心がけてきたつもりでおりますが、今定例会におきましても、私の市政運営に関する考えや思いをしっかりと説明をし、御理解いただけるよう努めてまいりたいと考えております。
質問 15番 濱本進
第2項目め、市長に対する辞職勧告について質問します。平成 27 年に市長が就任して以来今日まで、民意によって選出された議会は、民意を反映して議会の主要な機能の一つである監視、牽制機能を働かせて、市長に対し数々の動議、決議、問責決議そして前代未聞の二度の辞職勧告決議を可決してきました。市長は、平成 29 年の第4回定例会の提案説明において、同年の第3回定例会で可決された辞職勧告決議について、「辞職勧告決議は重く受けとめておりますが、市民の皆様の負託を受けて市長というお役目についておりますので、民意が市政に反映されるよう職責を全うすることが私の役割でありますので、この決議をもって辞職する考えはございません。今後は、反省すべき点は反省をし、改善すべき点もしっかりと改善をしてまいる所存であり、これからも議会とは緊張感を持って向き合ってまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようお願いを申し上げます」と述べていました。この発言に対して、我が党の横田議員は、代表質問において、民意を反映している議会が可決した辞職勧告を重く受けとめているのであれば市長は辞職するのが当然であると指摘し、さらに反省すべき点、改善すべき点について具体に説明する責任についても指摘しています。このように指摘されているにもかかわらず、第4回定例会において市長は、本会議、委員会審議において、これまでと同様の反省、改善とはほど遠い的確性に欠ける答弁などを行い、議長や委員長から注意を受けるようなありさまで、反省、改善の姿形は全く見出せなかったと言わざるを得ません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)また、平成 28 年度決算は、ずさんな財政運営や市長自身の交際費の増額を流用という不適切な処理を行ったことを理由に2年連続で不認定としました。さらに、コンプライアンス委員会が指摘した高島漁港区における市長の後援会関係者が行う観光船事業に関する一連の条例違反の許認可、ふれあいパス事業における契約規則違反の責任をとるために再度提出された市長自身の減給条例案が、その量定について明確な根拠を説明できないがゆえに、議会は否決しました。そのほかにも、産業港湾部が所管する港湾地区の除雪業務の指名競争入札において、受注条件、発注内容を変更し、結果として入札不調により、市長の後援会幹部が代表者の企業が随意契約で受注した件について、市長はこの発注に何ら問題はないと答弁していますが、このことは利益供与を惹起させる極めて不自然、不明瞭な発注と言わざるを得ません。このような市長の第4回定例会の状況に鑑みて、議会は辞職勧告決議を再度可決しました。これまで森井市長に対して数々の動議、決議、2度の問責決議、そして2度の辞職勧告決議を可決しましたが、今定例会の提案説明冒頭においての市長の辞職勧告に対する発言は全くもって的外れであり、理解不能であります。なぜなら、議会が明確な根拠を提示しているにもかかわらず、辞職勧告の内容について真摯に正面から明確な根拠をもって反論することもなく、単に民意が市政に反映されるように職責を全うしてまいりたいと考えております、だから辞職はしません。それでは余りにも稚拙、低次元であり、これでは議会を愚弄し軽視していると言わざるを得ません。直接民主主義の考え方に基づいて選ばれた市長が、民意を市政に反映し事務を執行することは、誰が市長になっても当然の責務であり、議会は民意が市政に反映されていないことを理由に辞職を求めてはいません。間接民主主義の考え方によって選ばれた議員、つまりは民意の代弁者である議員が組織する議会が決定した意思、すなわち民意である2度の辞職勧告決議をしっかりと読み込み、内容を十分理解した上で議会意思である辞職勧告についての見解を求めます。昨年の第4回定例会では、市民の負託を受けて市長というお役目についておりますので辞職はしませんと発言しております。この意味を市長は本当に理解しているのでしょうか。甚だ疑問です。なぜなら、市民の負託は、あくまでも平成 27 年4月の選挙結果であり、民意は常に流動的で現在もその負託が継続しているか否かはこれから行われる選挙結果でのみ証明されるものです。二元代表制のもとで市民が負託した議員によって成立し存在している議会が市長の辞職を勧告しているのですから、市長は改めて現在の民意を問う、問わないは、それは御自身の判断に委ねますが、一刻も早くみずから辞職すべきと考えます。市長の見解を求めます。市民は、2度の辞職勧告を受けた森井市長が、ただ座して来年の任期満了を待っていると受けとめたとしたら、これからの小樽市政に対する信頼を大きく損なう事態を招くことになるのではないかと懸念をしています。我が会派の懸念は、杞憂でしょうか。市長にはこの懸念を払拭する大所高所に立った英断を求めます。市長の見解をお聞かせください。以上、第2項目めを終わります。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、私への辞職勧告について御質問がありました。初めに、勧告に対する見解につきましては、議会の意思としての勧告は重く受けとめておりますが、私に市長としての資質、能力がないとの御指摘に対しましては、先ほど申し上げましたとおり、私といたしましては、リーダーシップを発揮し、市長というお役目を十分に果たしているものと考えておりますので、私に資質、能力が欠けているとは思っておりません。したがいまして、この決議をもって辞職する考えはございません。次に、市民が負託した議会の勧告に従って辞職すべきということにつきましては、確かに議員の皆様もそれぞれ投票いただいた方々の民意を受けて当選されておりますが、私は市民の皆様から直接市長として選ばれ、基本的に任期4年間の市政運営を負託されておりますことから、私を選んでくださった市民の皆様の期待に応え、任期を全うすることが私の役割であるものと考えておりますので、繰り返しになりますが、このたびの勧告決議をもって辞職する考えはございません。次に、私が市長でいることで市政への信頼が大きく損なわれるのではないかとの懸念につきましては、市民の皆様は、私が公約の実現を進め、市政の発展に尽力していることを高く評価してくださっており、私に対して今も大きな期待を寄せてくださっているものと認識をしております。自民党の皆様の懸念は杞憂であるものと考えておりますので、今後も民意が市政に反映されるよう職責を全うしてまいります。