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小樽市議会 平成29年第3回定例会 2017年9月12日

子育て支援と国民健康保険について

2017年9月12日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「子育て支援と国民健康保険について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。

質問者
高野さくら 議員
答弁者
市長 森井秀明

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 高野さくら

2項目めの質問に入ります。子育て支援と国民健康保険についてです。一つ目は、子供の医療費助成についてです。2016 年8月から、子供医療費助成が拡大されて1年になります。子育て世代からは、健康診断のときに虫歯だと診断されても、お金がかかるから連れていきづらかったが、安心して連れていけるようになった。子供の体調が悪くなると、ふだんの御飯が食べられなくなるので、ゼリーや果物を買うなど食事でもお金がかかるから医療費の軽減は助かっているなど喜びの声をいただいています。4月現在、小学生以下に対する独自の助成制度を導入している道内の自治体は、3年前に比べ 29 市町村ふえて 136 市町村となり、全市町村の 75%を超えています。市長は、昨年行った医療費助成拡大について、どう評価していますか。お金のあるなしにかかわらず安心して医療機関に受診できるように、市長公約でもある小学校6年生までの子供の医療費完全無料化を来年度実施に向けて検討すべきではありませんか。少子化対策なども含めて窓口負担を無料にする自治体がふえている中、厚生労働省は医療費が膨張するとして、子供医療費を拡大した自治体に対して国民健康保険の国庫負担金を減額するペナルティーの対象としました。このペナルティーに関しては、子供の健康を守るための助成にペナルティーとはおかしな話だと各自治体から批判の声が相次ぎ、全国知事会からの廃止要請などもあって、来年度から小学校入学前の未就学児に対する助成については減額されないということになりました。しかし、小学生以上の子供医療費助成拡大をしている自治体は、国庫補助が減額になり、その分自治体の負担がかさむことになります。現在、子供の医療費無料化制度は全国の自治体に広がっているものの、年齢対象や助成状況はばらばらで、地域によって医療費助成対象が大きく違い、国からの明確な予算などはありません。しかし、本来どこに生まれ、どこに住んでいても子供は等しく、充実した医療助成が受けられるように、国が責任を持って子供の医療費助成を行うべきです。未来を担う子供のために、就学後の医療費助成について国庫補助の減額をしないこと、さらに国の責任で子供の医療費無料化を進めることを国に求めるべきではありませんか。市長の見解を伺います。次に、妊産婦支援についてです。全国では、2015 年度の合計特殊出生率が 1.46、北海道は 1.31、小樽市は 1.21 となっており、全国、全道と比べて小樽市は低くなっております。切迫早産など危険度の高い出産を扱う地域周産期母子医療センターに道から認定されていた小樽協会病院の分娩取り扱い休止から2年3カ月がたちました。今も、小樽市内では1カ所でしか出産ができない状況です。出産施設が2カ所あったときと比べて、市外で出産される方がふえてきています。その理由には、高齢出産など出産リスクが上がれば、市外の医療機関を受診しなければいけないことも大きな要因になっています。先日、出産に関する相談がありました。その方は多胎妊娠のためハイリスクであり、小樽では産めないと断られました。そこで手稲渓仁会病院に行くと、胎児の体重差があるため受け入れができないと断られ、さらに北大病院でも断られ、4件目の天使病院でようやく受け入れられました。出産ができることになったものの、仕事を続けていればおなかの子供の命が危ないと医師から言われ、仕事をやめざるを得なくなりました。小樽から札幌までの通院費や妊婦健診受診票だけでは賄い切れない検査も多く、1回の診察に最低でも 5,000 円以上はかかり、病院に行くにも経済的に大変だったと聞いています。市長は、この実態についてどう思いますか。出産を伴う問題は、この方だけではなく、ほかにも不安の声が大きく上がっています。以前、私は市外で出産する方に対しての交通費助成も検討すべきと質問しましたが、研究を進めるという答弁でした。しかし実際には、遠方の医療機関にかからなければ、出産ができない状況があるわけです。妊婦健診も、産院によっても大きく検査内容や費用も異なり、妊婦健康診査受診票の補助券だけでは賄い切れない血液検査など別途にかかることもあります。病院に行くにも大変、通院にもお金の心配をしなければいけないとなれば、安心して子供を産むことはできません。市外で出産をせざるを得ない方に対しては、交通費助成を行うべきではありませんか。お答えください。経済的な理由により、出産費用の負担が困難な方に出産費用の一部を助成する、入院助産制度がありますが、この対象となる方は、小樽市に住民登録があり、生活保護を受給されている方、非課税世帯に属する方で、出産予定のおおむね2カ月前となっております。以前、この入院助産制度の申請に来られた方の相談を受けたことがあります。そこで伺いますが、申請はおおむね予定日の2カ月前となっておりますが、医師の判断で予定より早く出産されることになった場合は、申請の取り扱いはどのようになっていますか。出産時には健康保険に加入している方であれば、手続をして出産一時金が出ることになっていますが、出産費用は地域によって約 20 万円もの差があります。北海道の出産費用平均では、約 42 万 7,000 円となっておりますが、特別な処置などを行えば、金額がはね上がることになります。子供を安心して出産できるようにするためには、国や道に対しても出産費用の補助の拡大を働きかけることも必要だと考えますが、市長の見解を伺います。次に、子供の貧困対策のアンケート調査についてです。日本の相対的貧困率、子供の貧困率年次推移の統計を見ると、子供の貧困率は、1985 年の 10.9%から2015 年は 13.9%と増加しています。各国は、子供の貧困対策を進めることで貧困率を減らす中、日本は四半世紀で 1.3 倍にも増加しているという深刻な状況です。原因究明なしには、子供の貧困をなくすことはできません。全国平均を上回る5人に1人が貧困状態であることがわかり、子供の健康状態の部分では、経済的理由で受診を断念させた世帯が 4.5%、家計状況でも赤字が 23.8%、そのうち貯金の取り崩し 14.2%、借金生活 9.5%という状況です。私は、ことしの第1回定例会で、子供の貧困実態調査を小樽市内でも行うべきと質問をし、道内 13市町村で調査したものを参考にしてから、小樽市としても前向きに実態調査を考えたいということでしたが、北海道の子供の生活実態調査の報告結果が出ています。市長は、北海道の調査結果をどのように捉えたのですか。市長は、組織改革で新年度からこども未来部を新設することにしていますが、小樽市の子供の貧困の実態を知らなければ、子供の未来は語れません。調査をすぐ行うべきです。お答えください。何を目的にして施策するのかによって、調査内容は変わってくると思いますし、貧困実態の難しいところは、見えない貧困だという点だと考えます。日本の社会学者で児童福祉医療の専門である浅井春夫立教大学名誉教授は、所得水準をもとにした相対的貧困率調査と、子供部屋や年齢にふさわしい本が家庭に補充されているか、体に合った服を買えているかなど具体的な指標を立てて調査をする、物質的剥奪指標による調査が必要だと述べています。調査に当たっては、そのような内容も含めて、ぜひ検討していただきたいと思いますが、いかがですか。見解を伺います。次に、国民健康保険についてです。国民健康保険は、加入した方が病気やけがをしたときに安心して医療機関にかかることができるように、世帯ごとに加入して保険料を納付し、運営は市町村が行っています。しかし政府は、2018 年4月から国民健康保険の財政運営責任が市町村から都道府県へ移る、国民健康保険財政の都道府県化を進めています。小樽市は、道内 35 市の中で所得水準が低いのに国民健康保険料が高い状況になっている中、都道府県化になることで、所得が低くても医療費分がかかっているからと国民健康保険料が高くなっていくのかが心配です。国民健康保険は会社の被用者保険の対象から外されている非正規雇用者など、ほかの健康保険に加入できない方も支えるという重要な役割があり、日本の社会保障の一つです。市長は、国民健康保険が社会保障という認識について、どうお考えですか。小樽市は、都道府県化になった場合、北海道から定められた納付金を納め、示された標準保険料率を参考にして保険料を決定し、賦課徴収を行うことになっています。第2回定例会の酒井隆裕議員の質問への答弁では、小樽市が北海道に納める納付金額約 31 億円と示されていました。第3回仮算定での小樽市納付金は、幾らになりますか。小樽市では、都道府県化になった場合でも、保険料の極端な値上がりを行わないよう北海道に求めているとのことですが、北海道が示した第3回仮算定では、小樽市の1人当たりの保険料は幾らだと示されているのですか。保険料が上がって、加入者に負担をかぶせることになるのではないか。お答えください。都道府県化された後に、資格証明書の乱発や短期保険証の超短期化を行わないと確認してよろしいでしょうか。また、分割納付などの相談体制が変更されることはありませんか。お答えください。国民健康保険法第 44 条では、特別な理由があるために保健医療機関等に一部負担金の支払いが困難な方に対して、市町村が医療費の窓口負担の減免を認めています。小樽市でも、この法律に基づき独自の基準を定め、医療機関の窓口で支払う医療費の一部負担金減免制度を行っています。都道府県化になった後も続けていくべきです。お答えください。2項目めの質問を終わります。

答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)

ただいま、子育て支援と国民健康保険について御質問がありました。初めに、子供の医療費助成についてですが、まず、昨年行った子供医療費の助成拡大に対する評価につきましては、この拡大は子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援を充実することを目的の一つとして行ったものであり、厳しい財政状況にありながら公約の一部を実現することができたものであります。実際に、市民の皆様にも非常に喜ばれ、高い評価をいただいているという印象を持っており、公約としては、まだ道半ばではありますが、一定の成果を上げることができたと考えております。次に、小学生の医療費完全無料化の来年度からの実施につきましては、私の公約でもある、小学生の医療費無料化を実現したいという思いは変わっておりません。今後、昨年度の制度拡大を踏まえた分析を進め、来年度の予算編成の中で施策の優先度などを勘案し、総合的に判断してまいりたいと考えております。次に、就学後の医療費助成に対する国庫補助の減額につきましては、これまでも全国市長会を通じて、国庫負担減額調整措置については極めて不合理な措置であることから、子供の対象年齢にかかわらず減額措置を全面的に廃止することと要望しております。また、子供の医療費無料化につきましても、同じく全国市長会を通じて、少子化対策は、我が国における喫緊の国家的課題であることに鑑み、国の責任において子供の医療費助成制度を創設することと要望しているところであり、これらについて今後も粘り強く要請を続けてまいりたいと考えております。次に、妊産婦支援についてですが、まず、ハイリスクの妊婦の方が受け入れ先の病院を見つけるために苦慮されたということにつきましては、大変心苦しく感じております。現在取り組んでおります小樽協会病院の一日も早い分娩取り扱いの再開及び地域周産期母子医療センターとしての稼働の再開が必要であると改めて感じたところであり、今後も引き続き全力で取り組んでまいりたいと考えております。次に、市外で出産せざるを得ない方に対する交通費助成につきましては、ハイリスク妊婦の方であっても地域で安心して出産できることが第一と考えており、小樽協会病院に対し、分娩取り扱い再開のための財政的な支援を含めたさまざまな支援を行っているところであります。妊産婦の方々への支援につきましては、交通費助成に限らず、どのようなニーズがあるか調査することも視野に入れ、引き続き研究をしてまいります。次に、入院助産制度の利用を希望される方の申請時期につきましては、申請時期はおおむね2カ月前となっておりますが、胎児の状態などにより帝王切開に切りかわるなど出産予定日は変動する場合がありますので、申請の受け付けは、現在も柔軟に対応しているところであります。次に、国や道に対しての出産費用の助成拡大に向けた働きかけにつきましては、出産育児一時金は、国の社会保障審議会において全国の実態を把握した上で基準額を設定しているものであり、本市単独で働きかけを行うことは難しいものと考えております。次に、子供の貧困対策アンケート調査についてですが、まず、本年6月に北海道が公表した子供の生活実態調査の結果につきましては、近年子供の貧困は社会問題として取り上げられており、北海道の調査結果においても低所得世帯の子供の進学や、病院の受診抑制などさまざまな問題を抱えていると実感したところであります。私といたしましては、子供の将来が生まれ育った環境によって左右されることがないよう、また、貧困が親から子へと連鎖することがないよう、子供の貧困対策を総合的に行うことが必要であると考えているところであります。次に、本市における貧困に関するアンケート調査の実施につきましては、現在、北海道が公表した調査結果を精査しているところであり、また、北海道からは、札幌市が実施した同様のアンケート調査結果を合同で詳細な分析を進めていると伺っております。今後におきましては、北海道や他都市の実施した調査結果について情報収集に努め、より効果的なアンケート調査が実施できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。次に、調査項目の内容につきましては、調査を行う場合においては、北海道や他都市などの調査項目を精査し、より効果的に本市の実情を把握できるよう検討を進めてまいりたいと考えております。次に、国民健康保険についてですが、まず、国民健康保険が社会保障という認識につきましては、国民健康保険法第1条において社会保障の向上に寄与することを目的とすると明記されており、国民皆保険の中核を担う社会保障制度の一つであると認識をしております。次に、第3回仮算定での本市の納付金額につきましては、平成 28 年度ベースで保険料分と一般会計繰入金分を合わせて約 31 億円と示されております。次に、第3回仮算定で北海道から示された1人当たりの保険料につきましては、平成 28 年度ベースで10 万 2,248 円となっております。次に、保険料が上がるのではないかとのことにつきましては、平成 30 年度の納付金額は来年1月に決定される予定であり、不確定要素もありますが、現在示されている第3回仮算定を見ると、引き上げにはならないものと考えております。次に、資格証明書、短期保険証の交付及び分割納付などの相談体制につきましては、北海道が本年8月に策定した北海道国民健康保険運営方針では、収入率が低い市町村の収入率向上に資するよう、収納事務の標準化を進めるという内容が盛り込まれております。本市は、一定レベルの高い収入率を維持しており、現時点では収納事務の変更は考えておりませんが、今後示される標準化の内容を注視してまいります。相談体制につきましては、現在も個々の事情を十分に聞きながら対応しており、今後も継続をしてまいります。次に、都道府県化後の医療費の一部負担金減免制度につきましては、都道府県化後も引き続き市町村ごとに減免基準を設けて一部負担金減免の制度を実施していくことになりますので、本市でも道内他都市の情報などを活用しながら、制度の継続に努めてまいります。

出典:小樽市議会 平成29年第3回定例会 2017年9月12日 議事録 PDF(109ページ) 間違いを知らせる