小樽市議会 平成29年第2回定例会 2017年6月13日
高島漁港区における観光船事業について
2017年6月13日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「高島漁港区における観光船事業について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 斉藤陽一良 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 11番 斉藤陽一良
次に、高島漁港区における観光船事業について伺います。事業者は、本年4月以降、高島袖護岸における係船環設置に関して違法な状態を放置し、市のたび重なる指示を無視しながら、一方で、港町物揚場を使用した観光船運行を既成事実化して事実上の事業活動を開始したようであります。まず、市が把握している範囲で、できるだけ詳細に、この事業者の直近までの事業活動の実態について、時系列でお示しください。この問題については、平成 28 年第3回定例会では、当時の全5会派が一致して森井秀明市長に対する問責決議が可決されました。そこでは、平成28 年9月 16 日の本会議で森井市長が、全責任は私にある。議会の心配は無用と豪語しながら、自身の後援会関係者である事業者に不適切な状態での係留を許可したこと。漁業者の声に真摯に応えようとしない市長の政治的道義的責任が問われました。また、結局自然閉会となった第4回定例会では、会期末の 12 月 19 日、この問題に関して、再び全4会派一致で、高島袖護岸での係船環設置許可の取り消しを求める決議が可決されました。10 月 31 日開催の経済常任委員会では、係船環設置について市側が、書類が整ったとしても許可はできないのではないかと答弁していたのにもかかわらず、漁業者と事業者が協議のテーブルに着いたかつかないかの 12 月1日という段階で一方的とも言える形で係船環設置が許可されたことは、小樽市の関係漁業者に対する背信行為とさえいえるものであり、係船環許可の取り消しを求めたものであります。そもそも、12 月1日に行われたこの許可自体、申請行為における施工期間の表示に重大な瑕疵があり、記載の意味を酌み取ることが不可能な内容で、施工期間について有効な記載がなかったと言わざるを得ないものであります。この許可の有効、無効については、本年第1回定例会の予算特別委員会での私の質問に対して、行政行為が無効となるのは重大かつ明白な瑕疵がある場合であるが、本件許可については明白な瑕疵ではあるが、重大とまではいえないため、有効であるとの答弁がありました。しかし、許可を求められている工作物等の施工について、その時期と日数が表示されることは、許可そのものの内容にかかわる重大な要素であります。百歩譲って、期間に関する瑕疵についても期間として意味を酌み取ることができる程度の記載があれば、その内容に実際の施工すべき日数との誤差などが生じたの理由による場合などであれば、重大とは言えない可能性があります。それに対して、今回は日数等の誤差ではなく、ほとんど期間の表示そのものがなされていないというべき程度に極めて意味不明なものであり、これは、行政行為たる本件許可において重大な瑕疵に当たるものと考えます。したがって、今回の施工許可は無効であり、本年1月 31 日に承認された施工期間変更の届け出も無効であると考えます。この点について、見解を求めます。そもそもこのような意味不明で一見して不備であることがわかる申請書類をなぜ許可しなければならなかったのか。それも、議会答弁において、書類が整っても許可できない趣旨の発言をしているにもかかわらず、これこそまさに、本年第1回定例会の決議が指摘しているとおり、市の許認可事務の適格性、公平性、公正性の上からゆゆしき問題であります。市長に対し、この件に関する徹底的な原因究明と再発防止対策を求めるとともに、見解をお示しください。さらに言えば、もし万が一本件許可が有効であり、施工期間変更の承認も有効だったとしても、現時点では、小樽市港湾施設管理使用条例第3条第4項に基づく運河護岸、物揚場護岸の使用登録による高島袖護岸の登録期間が平成 29 年3月 31 日に満了し、係船環設置の根拠が消滅しています。市側は本年4月4日と5月 12 日に係船環撤去の指示を行ったようですが、その結果をお示しください。本件事業者は、高島袖護岸の使用が登録された平成 28 年6月1日から登録期間が満了した本年3月31 日までの期間において、市の再三にわたる指導にもかかわらず違法に取りつけたU字型ボルトの撤去を行わないばかりか、撤去後も、その取りつけ時に損壊した車どめの復旧は登録期間満了直前であり、ほぼその全期間にわたって、市側の指示に従わず違法状態を継続しました。過去において指示に従わず現在も市の指示に従っていない本件事業者に対し、港湾室は本年2月 24 日、港町物揚場護岸の使用について登録を行いました。常習的に条例違反を犯し、現に違反状態が解消されず、改善の指示にも従わない本件事業者からの新たな護岸への登録申請を港湾室はなぜ認めなければならなかったのか。市のトップレベルの意向が示されたり、そのようなそんたくが働いたということは間違ってもなかったと考えますが、改めてそれについて説明を求めます。そもそも、高島袖護岸はもちろん、一般に護岸は、港湾法上の港湾施設に関する定義によれば、港湾施設を守る外郭施設とされています。船を係留させるための施設は係留施設で、岸壁、係船浮標、係船くい、桟橋、浮桟橋、物揚場及び船揚場であり、護岸は、緊急的な場合を除き、船を係留することはできません。護岸に長期の係留を許可すること自体、厳密に言えば港湾法に違反することになります。したがって、小樽市が小樽市港湾施設管理使用条例に基づいて、運河護岸・物揚場護岸登録申請により係留を目的とする護岸への登録を行ったことは、港湾法の拡大解釈による異例の寛大な措置と言わなければなりません。そのような異例の寛大な措置による特別の便宜を、常習的に条例違反を犯し、市の指示にも従わない事業者に対してなぜ小樽市が供与しなければならないのか、その理由は何なのか、改めて納得できる説明を求めます。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、高島漁港区における観光船事業について御質問がありました。初めに、本年4月からの事業活動の実態につきましては、市として把握している範囲でありますが、事業者は、小型の観光船について、4月1日からは高島地区の自己所有地から、さらに、4月 10 日ごろからは、港町物揚場からそれぞれ1隻ずつを出し入れし、青の洞窟や窓岩へ観光遊覧を行っていると聞いております。また、4月1日からは陸域の施設をオープンしており、4月 15 日と 16 日には創業祭を開催し、その旨を 15 日の新聞の折り込みチラシで宣伝したと聞いております。次に、係船環設置許可についてですが、まず、今回の係船環設置のための工作物等施工許可申請書につきましては、行政処分に対する無効確認訴訟の凡例では、行政処分が当然無効であるためには、重大かつ明白な瑕疵がなければならないというものがあります。これに関して、今回の許認可について、施工期間は許可条件の中で重大な要素ではないため、多少誤記があったとしても有効なものとして扱うと解釈をしてもよいと顧問弁護士からの見解を得ているところでもあり、許可は有効なものと考えております。次に、係船環設置許可に係る市の許認可事務の適格性、公平性、公正性の問題について、徹底的な原因究明と再発防止対策につきましては、許認可の事務については、これまでどおり前例をもとに的確に処理をしてきたものでありますが、これまで以上に厳格なチェック体制を敷くとともに、マニュアルの整備などによる遺漏のない事務処理を行うよう職員を指導したところであります。次に、本年4月4日と5月 12 日に係船環撤去の指示を行った結果につきましては、本年3月 31 日をもって高島地区袖護岸への護岸登録機関が満了し、その後の護岸登録の更新手続が行われていないことから、護岸登録に当たっての条件により原状復旧を求めたところでありますが、現在においても係船環が設置されている状況であります。次に、港町物揚場の使用登録についてですが、まず、港町物揚場の護岸登録につきましては、観光船事業者が港湾施設管理使用条例の規定に基づき運河護岸・物揚場護岸登録申請書を提出し、必要な書面が整っていたため護岸の登録を行ったものであり、議員が御指摘されるようなことはございません。次に、港町物揚場の護岸登録を認めたことにつきましては、港町物揚場への護岸登録については、港湾施設管理使用条例の規定に基づき運河護岸・物揚場護岸登録申請が提出され、必要な書面が整っていたため登録をしたものであり、議員が御指摘されるような特別な措置を行ったものではありません。