小樽市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月13日
(1)ガントリークレーン故障への対応について/(2)JR小樽駅観光案内所について/(3)企業主導型保育事業について
2016年9月13日、小樽市議会の一般質問で、中村岩雄議員が「ガントリークレーン故障への対応について」「JR小樽駅観光案内所について」「企業主導型保育事業について」について質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 中村岩雄 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 中村岩雄
それでは、第3回定例会に当たり質問いたします。今定例会にガントリークレーン故障に伴う緊急対応のための補正予算、専決処分の議案が上がっています。ガントリークレーン故障に伴う緊急対応と係る経費について質問いたします。このタイヤマウント式ガントリークレーンについての概要ですが、供用開始は平成 15 年 11 月、購入費用6億 1,860 万円、仕様は対象船舶オンデッキ 10 列5段積み、定格荷重 30.5 トン(コンテナ)、アウトリーチ 31.5 メートル、バックリーチ 8.0 メートル、耐用年数 17 年、製作は三菱重工業株式会社広島製作所となっております。日本初のタイヤマウント式のオートステアリングシステムや世界初のトロリシフト機能などを有しております。しかし、形あるものはいつかは壊れるのが真理であり、どんなにすぐれた機械も時間とともに劣化し、故障し、最後は廃棄処分となります。耐用年数まであと4年となっていますが、やはり平成 23 年ごろから故障が目立つようになりました。そこでお尋ねします。まず、小樽港がこのタイヤマウント式ガントリークレーンを導入しなければならなかった理由を御説明ください。次に、供用開始以降のガントリークレーンにおける年平均のコンテナ取扱個数と重量、主な貨物の種類、現在の週当たりの稼働日数をお示しください。また、これまでにおける主な保守点検内容とその補修費、またそれ以外の緊急の故障歴とその補修費をお知らせください。特に、平成 23 年、平成 26 年は、作業停止せざるを得ない故障であったとお聞きしますが、その際、どのように対応し稼働を再開したのか、少し詳しく御説明ください。今回の補正予算で専決処分した故障の経緯と現在の稼働状況はどうなっているのか。また、今回部品のスペアがなかったとお聞きしていますが、そもそもの事情と今後どのような対応準備をするのか、お話しください。小樽港のコンテナ荷役取り扱いの流れはどうなっているのか、御説明を願います。これまでの故障歴から推察して、耐用年数 17 年までのあと4年、さらにいろいろな箇所の故障が起きてくる可能性がありますが、抜本的な対策を検討する時期が既に来ていると思われますので、何点かお尋ねします。今後における延命化対策費、更新費用、維持管理費(年間)などライフサイクルコストを小樽はシミュレートしておくべきと思いますが、お考えをお聞かせください。市民の命と暮らしを守るためにも、ハード、ソフト両面から計画的、総合的に荷役機械などの老朽化対策などを実施していくことが必要です。既存港湾ストックの老朽化が進む中、将来にわたり所要の機能を発揮できるよう、予防保全型の考えを導入した計画的な維持・管理を推進すべきであります。平成 28 年度特定港湾施設整備事業基本計画が7月 12 日に閣議決定されました。これは特定港湾施設整備事業に要する費用に充てる資金調達を円滑に行えるようにするため、国土交通大臣が会計年度ごとに交通政策審議会の議を経て定め内閣の承認を求めることとされており、国土交通大臣は内閣の承認を得た本基本計画に基づいて資金の融通のあっせんを行うこととなっております。特定港湾施設整備事業は、1、港湾機能施設整備事業と、2、臨港部土地造成事業の二つの事業があり、1は港湾整備事業(公共事業)による岸壁などの基本施設の整備に対応して、港湾の機能を効率的に発揮されるために必要な上屋、荷役機械、埠頭用地などを整備するものとなっており、本市は上屋と埠頭用地の整備予定に名を連ねていますが、荷役機械の整備予定港湾には名を連ねていません。ガントリークレーンの耐用年数が来る4年後に延命化をするのか、延命化をせず、更新、代替をするのか、あるいは処分するのか、どの道を選択するのかによって、今からやらなければならないことが決まってきます。例えば延命化をする場合の詳細定期点検診断や処分費などは、平成 26 年度より地方債の対象となっていますが、今後におけるガントリークレーンの方向性についてどのように進めるのか、お考えを具体的にお示しください。また、延命化対策の先進事例があれば、お示しください。次に、JR小樽駅観光案内所についてお尋ねします。先月、北海道観光入込客数調査報告が公表されましたが、それによると、平成 27 年度の訪日外国人来道者は、国際定期便の新規就航や増便、査証要件の緩和、円安基調の継続、各種プロモーションによる需要喚起などから、前年度に比べて 35.0%増加し 208 万人となり、過去最高を更新したと報じられています。本市においても、外国人宿泊客数は新千歳空港とアジア圏を結ぶ国際定期便が相次いで就航したことなどにより、対前年度比 130.0%の 12 万 8,223 人と3年連続で過去最高を更新している状況となっております。こうした中、観光振興の大きな3本柱である受け入れ体制の整備、観光プロモーション、観光資源の整備発掘の中で、市長が受け入れ体制の整備に主眼を置いた政策を実施されたことは、時宜にかなったものと評価するものであります。特に、JR小樽駅は小樽の顔、玄関口であり、そこでの第一印象が来樽された観光客の方に大きく影響を及ぼし、ホスピタリティに満ちた案内を受けることでリピーター率の増加につながっていくものと考えます。そこで、質問いたします。初めに、市長は今回の受け入れ体制強化を行うに至った状況、背景について、どのように把握されていたでしょうか。また、実際に行った効果についてどのようにお考えか、あわせてお答えください。次に、今後のあり方については、どのようなお考えをお持ちでしょうか、お示しください。次に、企業主導型保育事業について小樽市内での具体的導入についてお尋ねします。現在、保育所の待機児童問題が世間の注目を集めており、ことし4月現在、全国で2万 3,553 人の待機児童が存在し、さらには希望する保育所にあきがないなどの理由により、待機児童に含まれない潜在的待機児童は、全国で6万 7,354 人に上っていると報じられています。待機児童問題は働く女性にとっては深刻な問題であり、一刻も早く対策が必要な重要な課題であると考えます。まず、小樽市内の保育施設の数と直近の入所待ち児童数をお答えください。また、待機児童問題は雇用する側にとっても頭の痛い問題です。従業員の確保はどの業種においても困難となっており、育児休業を終えた従業員がスムーズに職場に復帰することができる環境づくりが求められているところです。そこで、国は子ども・子育て支援法の一部を改正し、新たに仕事・子育て両立支援事業を開始したと聞きますが、この中の企業主導型保育事業について、その目的、事業の実施者、利用対象者、職員や設備の基準、その他の特徴についてお知らせください。最後に、小樽市歯科医師会が経営する小樽歯科衛生士専門学校は廃校の危機に立たされており、最悪の場合、市内に歯科衛生士を養成する学校がなくなってしまい、クリニックの運営にも支障が出ることが懸念されます。そのため、歯科医師会の有志が歯科衛生士が子供を預けられるよう、企業主導型保育事業の開始に向けて検討を始めています。そこで、この企業主導型保育事業の導入を検討する事業者に対し、小樽市には最大限のバックアップをお願いするものですが、市としてどのような支援が可能なのか、お考えをお示しください。再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
中村岩雄議員の御質問にお答えいたします。初めに、ガントリークレーン故障への対応について御質問がありました。まず、タイヤマウント式を採用した理由につきましては、ガントリークレーンを設置する場合は、クレーンの自重とそのつり荷の重量に耐えられる岸壁の強度が必要になります。クレーンの導入に当たり、一般的なレール式を採用した場合、既存岸壁に集中的な重量がかかるため、レールの基礎や地盤の改良が必要となり、多額の費用が伴うこととなります。このことから、クレーンなどの重量がタイヤなどで分散され、既存岸壁の改良を必要としないタイヤマウント式を採用したものであります。次に、取扱状況につきましては、まず、コンテナ取扱個数は平成 15 年の供用開始以降、平成 26 年までの 12 年間の平均では 20 フィートコンテナ換算で年間1万 3,141 本、重量では年間 17 万 1,804 トンとなっております。また、主な取扱貨物としては、輸入では家具装備品や衣類、履物、輸出では、水産品や自動車部品などであり、現在は週当たり1回の稼働となっております。次に、主な保守点検内容とその補修費、それ以外の緊急の故障歴とその補修費につきましては、まず、保守点検内容は定期点検のほか、定期的な消耗部品の交換、劣化の見られる部品の交換などであり、平成 15 年度の供用開始から平成 27 年度までの保守点検、補修に要した費用は、13 年間で3億 5,800 万円となっております。また、故障歴についてですが、供用開始からこれまでに5回発生し、その補修に要した費用は合計 5,500 万円となっております。平成 23 年度、平成 26 年度に発生した故障につきましては、平成 23 年度は発電機の故障が原因で停止したため、仮設用発電機を使用して、ガントリークレーンを稼働させ、荷役作業を再開し、その後、発電機を交換いたしました。また、平成 26 年度には通信ケーブルの劣化により、停止したため、代替措置として大型クレーンを使用し、荷役作業を再開し、その後、通信ケーブルを交換したところであります。次に、今回の故障の経緯と現在の稼働状況につきましては、荷役作業中に発電機の制御基盤などが故障したため、緊急対応として大型クレーンにより荷役を行ったところであり、現在は故障した機器をメーカー側で製作しているため、応急的な措置によりガントリークレーンを操作して荷役を行っております。スペアがなかった事情につきましては、ガントリークレーンはメーカーの受注生産品であることから、今回、故障した発電機の制御基盤は在庫がなかったものであります。今後の対応につきましては、今回の事態を改めて検証し、荷役作業に支障を来さないような方策についてメーカーなどと検討してまいりたいと考えております。次に、コンテナ荷役取り扱いの流れにつきましては、コンテナ船が接岸後、クレーンが所定の位置まで移動し、まず輸入コンテナを船からクレーンの背後におろし、コンテナ専用の運搬機械であるリーチスタッカーによりコンテナヤードに移設、仮置きをします。次に、輸出コンテナをリーチスタッカーによりヤードから移設し、クレーンによって船に積み込みをするものであります。次に、クレーンにおけるライフサイクルコストのシミュレートにつきましては、耐用年数ごとに更新していく場合と延命化対策を計画的に行いながら、長期間使用する場合のそれぞれに係るトータルコストを試算して比較することは、コスト縮減にとって大変重要でありますので、今後、耐用年数を見据えながら検討を進めたいと考えております。次に、耐用年数経過後の方向性につきましては、現段階ではライフサイクルコストのシミュレートは行っていないため、延命化するか、更新するかなどははっきりとはお示しできませんが、基本的に耐用年数 17 年で更新するのではなく、延命化対策を行いながらできるだけ長期間使用してまいりたいと考えております。また、延命化対策の先進事例につきましては、静岡県清水港においては、詳細定期点検診断の結果を踏まえ、ライフサイクルコストの縮減を目指しているという事例がございます。次に、JR小樽駅観光案内所について御質問がありました。まず、受け入れ体制強化を行うに至った状況、背景及び効果につきましては、昨年度までのJR小樽駅観光案内所はみどりの窓口の奥にあり、改札口を出た観光客にとってはわかりにくい場所にありました。市としても、近年急速にふえているインバウンドの受け入れ体制を強化するために、JR北海道や案内書の運営を担っていただいている小樽観光協会の御協力を得て、ことし4月から小樽駅コンコース内の待合所手前に開設するとともに、外国人観光客に対応できるよう英語や中国語の通訳スタッフを配置したものであります。効果としては、現在の案内所は、来樽された国内の皆様はもちろんのこと、外国人観光客が一見して案内所に気づき、外国語対応も行っていることから、利用者数が大幅にふえており、より多くの外国人観光客のニーズに応えることが可能になったものと考えております。次に、今後のあり方につきましては、国内からのお客様はもちろんのこと、マレーシアやインドネシアなど、これまでに数多く来訪された国以外からの旅行者もふえていることから、それぞれの国や年代層などのニーズに合った対応が必要であると考えております。そのため、よりきめ細やかで的確な案内ができるように、提供する情報の質の充実を図り、満足度アップやリピーター増を目指すとともに、運河周辺だけではない多様な小樽の魅力をお伝えし、滞在時間や宿泊の増につなげてまいりたいと考えております。次に、企業主導型保育事業について御質問がありました。まず、小樽市内の保育施設の数と直近の入所待ち児童数につきましては、現在の保育施設の数は認可保育所が 18 施設、認定こども園が4施設、小規模保育事業所が1施設、認可外保育施設が6施設、合計29 施設となっております。また、本年9月1日現在における認可保育所等の入所待ち児童数は 44 名となっております。次に、企業主導型保育事業の目的、事業の実施者、利用対象者、職員や設備の基準、その他の特徴につきましては、企業が従業員の児童を預かる事業所内保育事業として多様な就労形態に対応する保育サービスの拡大を行い、保育所待機児童の解消を図り、仕事と子育てとの両立に資することを目的とすることとされております。事業の実施者は厚生年金の適用事業所等であり、利用対象者は従業員の児童のほか、定員の 50%以内で地域住民の児童を受け入れることも可能となっております。職員や設備の基準は子ども・子育て支援新制度における小規模保育事業所と同様であり、保育従事者の半数以上が保育士資格を有するもので足りることとされております。また、その他の特徴としては、都道府県知事の認可を受けずに開設することが可能で、開設に当たって知事への届け出を行う認可外保育施設に分類されること、国から小規模保育事業等の公定価格と同水準の運営費及び認可保育所の施設整備と同水準の整備費について助成金を受けることができること、市町村による計画的整備とは別枠で整備が可能であり、施設の設置や児童の利用の際に、市町村の関与が必要ないことなどがあります。次に、企業主導型保育事業の導入を検討する事業者に対する本市の支援につきましては、運営や施設整備に係る助成金の申請先の紹介、企業主導型保育所を設置する際の北海道などへの提出書類についての助言、入所を希望する保護者に対する情報提供などを行う予定であります。(「議長、4番」と呼ぶ者あり)
質問 4番 中村岩雄
それでは、何点か確認も含めてなのですけれども、いろいろ数字も挙げていただいてガントリークレーンに関する状況、これまでの保守点検、それから緊急の故障も含めての補修費なども示していただいたわけです。感想として、全国に小樽のこういう仕様のガントリークレーンというのは1台しかないということで、故障したときの部品の備蓄ですとか、それからスペアを速やかに用意して、あるいは用意してあったものを取りかえて作業の支障がなくガントリークレーンが動くようにということが過去の故障歴からして、果たしてこれから、あと耐用年数まで4年ということですけれども、ふえていくのではないかと。そういう中、果たして大丈夫なのだろうかということで、それから、三菱重工業広島製作所ということなのですが、その製作所も何やら現在は存在していなくて、また別の企業が担当しているというふうにも情報を聞いているのですけれども、そこも含めて、そういうスペアの供給ですとか、各種部品の備蓄のための用意などがスムーズにできるのかという心配がありますが、そこも含めてもう一度お話をいただきたいと思います。それから、週1回の稼働で、取り扱っている貨物の量も小樽の場合はそれほど多いというふうには思いませんし、そういう中、他の港のレール式のガントリークレーンに比べて、ひょっとして故障はやはりかなり多いのかなという印象があるのです。トータルで、先ほど市長の答弁の中にありましたけれども、緊急の補修費なども含めて合わせると、これまでの十数年間の間に4億 1,000 万円ほど保守点検、補修費がかかっているのですね。6億 1,800 万円のガントリークレーンに比べて、かなり多いなと。さらに、この4年間でその数字もふえていくのではないかという感じがするのです。ですが、そこで延命化をするのか、あるいは新しいものにかえるのかどうするのかというようなところが、今、明確にお答えはいただけなかったのですけれども、小樽の財政状況も考えると、やはりもう延命化、新しいものも欲しいところですが、無理かなと。延命化しか方法が残されていないのではないかという感じがするのです。これは、あとは予算特別委員会で詳しいことはお聞きしていきますけれども、その部分についてもう一度市長に、さらに一歩踏み込んだ答弁をいただければというふうに思うのですが、よろしくお願いいたします。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
中村岩雄議員の再質問にお答えいたします。2点あったかと思います。まず1点目、故障時における心配ということでお話がありました。御指摘のとおり、ガントリークレーンはメーカーの受注生産品でありますので、メーカーそのものにおいても常々その在庫を用意しているという状態ではないということから、また一からそれをつくって、その故障した部分、今回は発電機の制御基盤でありますけれども、それを設置するにも時間がかかるというようなお話を聞いているところでございます。現行において、市で、すぐにその対応策をということで、具体的に考えられるところがないものですから、まずはやはりメーカー側とそれについてのいざそのような故障があったときに、できるだけ支障がないような環境をつくっていくために、相談をしていかなければならないと思っておりますので、まずその相談から入っていきたいということで御理解をいただければと思っております。そしてもう一点、御指摘のように、基本的な対応年数は 17 年というところではございますけれども、中村岩雄議員からお話がありましたように、ライフサイクルコストのシミュレートを、これからもう一回改めて行わせていただいて、その中で先ほども答弁させていただきましたが、やはりできる限りは現行のものの延命化対策を行って、できるだけ長期間使用してまいりたいと考えてはおりますが、そのライフサイクルコストをシミュレートしてみて、その結果の上で正式な判断はしていきたいというふうに思っているので、それについてはもう少しお時間をいただければと思っているところでございます。