小樽市議会 平成28年第1回定例会 2016年3月8日
重点施策と市長公約について
2016年3月8日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「重点施策と市長公約について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 安斎哲也 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 安斎哲也
重点施策と市長公約について伺います。予算編成案のポイントとして、総合戦略に掲げた将来都市像の実現に向けた重点施策、将来を見据えた諸課題の対応、財政健全化に向けた取組として、大きく3本柱で構成されています。総合戦略に掲げた「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」の将来都市像の実現に向けた重点的な施策の展開として、四つの施策パッケージにぶら下げて各施策を盛り込んでいますが、重点施策 48 本のうち 37 本を市長公約としてマーキングされており、私は、我が物顔で品がない手法であると感じているところです。市長公約とマーキングするのであれば、新規事業と拡大事業に特化すべきであったと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。百歩譲って、市長公約の中には、既存事業もありますので、それについてはマーキングしたとしても、公約で全く触れていないものまで市長公約とするのはいかがなものでしょうか。市長公約の大項目にひもづけ、それを市長公約の達成度として成果にするとすれば、それは大変な問題で市民を欺く行為に近いものと判断せざるを得ません。この手法で市長公約達成状況だと発表することはないでしょうね、確認します。既存事業で市長公約としてマークした施策が、市長公約のどこに該当しているのかお示しください。そして、なぜその公約部分に該当させられたのか、理由もあわせてお聞かせください。特ににぎわい再生プロジェクトと関連づけた、市長公約で言う、「街が元気になる経済対策を実行」ですが、そもそも森井市長が最初から考えていた施策は何だったのですか。これらにひもをつけたものの大半が既存事業であります。森井市長独自の施策は何だったのでしょうか。批判した体制が実施してきたものと一緒だったのでしょうか。1期目1年目から全ての公約を達成できるとは思っていませんが、今回の重点施策の中にも盛り込まれていない市長公約が多々あります。私は、かねてより中心市街地での市営住宅建設、老健施設の充実については、そもそも実現不可能であったと指摘していますが、新年度予算編成を終えた段階の市長の認識を伺います。また、市長が予算編成作業を通し、財政の中長期見通しを目にした中で、どの公約が実現できないのか、修正を加えてでも実現可能なのか、推進に向けて進められているものがあるのか、現時点でのお考えをお聞かせください。私としては、公約もその事象や社会現象によって変化させるものは変化をする必要があるという考えでありますが、いかがですか。さらに、市長公約を実現させるとしたら、今後の財政負担はどれぐらいかかると試算していますか。現状の市財政の中で、市長公約を施策として推進可能なのか、お聞かせください。冒頭に取り上げましたが、波紋を広げる森井ひであき後援会通信では、「子育て支援政策、公園管理、健康増進策、ふるさと納税、空き家対策事業、教育力向上等、関係部署と連携して粛々と取り組みを行っていますので、その成果を改めてご報告させて頂きます」としています。確かに、教育力向上については、森井市長の姿勢が見えた予算編成であるなと感じておりますし、上林副市長が教育長時代から取り組んでおられた外国語教育の取組について、上をとった林教育長が、より一層の取組をされることについては評価をしておりますが、中松体制からの継続事業も含めて全て自分自身の公約であったとしますか、そして成果はどうやって報告しますか、お聞かせください。市長公約の中で、駅前広場の再開発、駐車場やプール建設による小樽運動公園というハード的な整備はすぐにできなくとも、私としても同様の考えを持っており、推進していただきたいと考えているところです。市内に点在する公共施設を将来的に見据えた中で、新・市民プールを含めた総合体育館、市民会館などの公共施設整備を進めていただきたいと考えます。また、これに市役所庁舎との複合化も視野に入れることも可能かと思います。いかがでしょうか。今回の予算で、乳幼児等医療費助成の予算が盛り込まれています。まず伺いますが、人口対策を重点においた国の地方創生に関連した小樽市総合戦略にひもづけられたこの医療費助成は、人口対策の一つの施策として行うと認識してよろしいですか。また、市長提案説明では、小学生の入院外医療費を助成対象とすることにより、道内主要都市の中でも充実した支援となると考えていると述べられましたが、道内主要都市はどこの都市のことを挙げ、その中でどこが充実すると考えているか、お聞かせください。さらに、最終的な目標である小学生までの医療費無料化に向け検討を進めるとしていますが、公約実現が目標としか思えません。小学生までの医療費無料化は手段であり、目的が人口対策であるならば、本当にそれが人口対策に結びついているのか検証した上で検討を進めるべきと考えますが、いかがですか。るる質問しましたが、このこども医療費助成は全国の自治体で導入され、当初、小学校入学前までが多かったのですが、小学校3年生まで、6年生まで、ある自治体では高校生までと競争が過熱しています。昨年、小樽医師連盟主催の市民セミナー「人口減少時代の自治体経営(市民自治)」についてが開かれ、千葉県我孫子市の福嶋浩彦前市長の特別講演が行われましたが、森井市長もこの席にいらっしゃいました。福嶋前市長は、このこども医療費助成について、本来はいい政策ではないと思う、医療費助成の適正水準をどこの自治体も調べていない人気取りの政策だと苦言を呈していますが、この意見について福嶋前市長の講演を拝聴された森井市長はどのようにお考えですか。また、福嶋前市長は、人口減少社会に対するインタビューで、この助成がないと適切な医療を受けられない子供がどのくらいいて、この制度でどれだけ改善されたのか、どこの自治体も検証していないと指摘されていました。小樽市としては、乳幼児等医療費助成を行うに当たり、小樽市内の子供の医療需要についてどのように分析しているのでしょうか。この助成がないと経済的理由から受診を控えるような子供はどのぐらいいますか。また、この拡大によりどのような改善が見込まれると考えますか、お聞かせください。さらに、福嶋前市長は、実際に医療費負担のため子供の適切な医療が妨げられているなら、医療保険自体を改革する必要がある、自分のアピールに使う問題ではないと指摘していますが、私も同様に選挙のアピールに使うものではないと考える一人です。森井市長はこの指摘についてどのように考えますか。「訪れる人を魅了し、暮らす人には優しい、市民幸福度の高いまち」と将来の都市像を掲げる小樽市総合戦略の基本目標に、「子育て世代をはじめ、全ての居住者に優しい、生活利便性の向上」としていますが、こども医療費助成だけでこの目標を達成できるとは思えませんし、この個別施策だけをすれば人口対策として子育て世代のためにはならないと思いますが、どう考えていますか。子供を大事にするという観点では、この個別施策だけで議論をするべきではなく、小樽市として子育て政策全体をどうしていくかが必要であると考えます。子供が成長、発達し、子育て家族の成長が具体的にイメージすることが重要であると思っています。これからの小樽市として重要なのは、子供に優しいまちづくりを進めることが必要であると思っています。全国で 100 を超える自治体が子ども条例を制定し、子育て支援や青少年育成の子供の施策の中に子供の権利の視点を盛り込むとともに、子供の権利を尊重する子供施策を展開しています。世田谷区では、子供施策推進のための原則条例として 2002 年に子ども条例を施行し、2004 年に子ども部を設置しました。2014 年には子ども・若者部への名称変更も行われました。この中で、子ども基金を創設し、子供支援活動への新しい市民の提案への助成金制度をつくるなど、市の理念として子供、若者を盛り込み施策を推進しています。小樽市としても、子ども条例を制定し、より一層未来を担う子供たちに向けた施策の展開を望みますが、いかがでしょうか。JR駅舎のバリアフリー化に関連した市内公共交通について伺います。小樽市総合戦略では、施策の方向性の一つとして、交通アクセスの改善等による住みよいまちづくりが挙がっていました。市長はバリアフリー化という個別施策、いわゆる手段が先行しているように感じますが、市内の公共交通機関全体の課題解決を議論するべきと思います。市長として、小樽市内の公共交通を全体で見て、課題はどこにあると考えていますか、お聞かせください。銭函駅のバリアフリー化については、市の新年度予算で予算が計上されましたが、なぜ当駅の国の予算が決まっていないのですか。バリアフリー化については、住民要望もあるものは承知しておりますが、今年1月の新聞報道にあった、小樽-札幌間における通勤・通学者に大きな影響を及ぼしかねない夜の快速が4本減便されるという問題が深刻です。市長としてどのように受け止め、対策を講じていかれるでしょうか。生活環境である市内公共交通機関の今後がより一層問題となり得るところと考えますが、御所見をお願いいたします。また、この問題とは別ですが、小樽-札幌間の朝の快速列車についても、交通の利便性から増便要望があるのではないかと思いますが、バリアフリーというハード的な公約を実現させたい気持ちはわかりますが、ソフト的な対策にも力を入れるべきと考えます。いかがですか。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
ただいま、重点施策と市長公約について御質問がありました。初めに、重点施策についてですが、まず重点施策における市長公約につきましては、新規事業や拡大事業はもとより、これまでの取組であっても、予算編成作業を通じ事業内容を把握していく中で、公約の実現に向けて必要であると認識をした事業もあることから、重点施策の中で整理をし、お示ししたものでありますので、今後は公約の実現に向けた事業として着実に取り組んでまいりたいと考えております。次に、市長公約達成状況の発表につきましては、まだどのような形で発表していくのか詳細を考えておりませんが、このたびの予算編成を経て、公約の実現に向けた事業としてお示しし、今後、着実に取組を進めてまいりますので、そのような点も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。次に、既存事業の公約の該当部分と理由につきましては、主なものといたしましては、ICT教育促進事業費や音読推進経費、樽っ子学校サポート関係経費などを学力向上に資する事業として教育の取組に位置づけたほか、移住者促進事業経費や小樽港クルーズ推進経費、東アジア圏等観光客誘致広域連携事業費補助金などは、小樽のすばらしさ発信に資する事業として、また、小樽港物流促進プロジェクト事業費や海外販路拡大支援事業費、小樽産品商品力・販売力向上事業費などは、地場企業への支援に資する事業としてそれぞれ経済対策に位置づけたものであります。次に、公約である「街が元気になる経済対策を実行」につきましては、公約は私の小樽再生に向けた取組としての方向性をお示ししたものであり、これまで取り組んできた事業であっても、予算編成作業の中で、個々の作業の必要性を判断し、経済対策として効果的な事業については積極的に進めていくべきと考え、公約に関連づけたものであります。次に、市長公約についてですが、初めに、公約の実現見通しについて重点施策に盛り込まれていない項目の認識につきましては、まず中心市街地での市営住宅建設についてですが、現在、建設候補地の調査をしているところですが、用地の確定に時間を要することから、まずは既存借上公営住宅制度により、市営住宅を供給すべきと判断し、制度設計を進めているところであります。また、老健施設の充実につきましては、平成 27 年度から 29 年度までの第6期介護保険事業計画では、新たな施設整備を行わないこととしていることから、30 年度からの次期計画を策定する段階で改めて充実の方向性について検討していきたいと考えております。次に、公約の実現見通しと見直しにつきましては、現時点では全ての公約の実現に向けて取組を進める考えではありますが、新年度予算に提案をいたしましたこども医療費助成のように、段階的な実行としたものもあり、今後も財政状況をにらみながら実行に移していく必要があると考えております。また、実現に向けては、財源をはじめ幾つものハードルが出現するものと想定されますが、多少時間を要したとしても、よりよい施策の実行に向けて検討を続けてまいりたいと考えております。次に、公約実現に向けた財政負担と推進につきましては、財政負担額の試算は行っておりませんが、今後の子育て支援の拡充やハード事業の整備などを考慮いたしますと、相応の財政負担が発生することが想定されますので、財政状況をにらみながら、また事業の効果や優先順位を検討しながら取組を進めていく必要があると考えております。次に、継続事業も含め、教育力向上の取組を全て公約とするのかにつきましては、教育の取組ではこのまちで育つ子供たちが夢と目標を持ってみずから進んで学ぶことができるよう、子供たちの教育環境をしっかりと整えてまいりたいと考えていることから、これまで取り組んできた事業であっても、公約の実現に向けて必要であると認識した事業については、積極的に進めていくべきと考えております。また、その成果の報告につきましては、まだどのような形で報告すべきなのか詳細を考えておりませんが、公約として位置づけた事業については、今後、着実に取組を進めてまいりますので、そのような点も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。次に、将来を見据えた市内に点在する公共施設の整備につきましては、現在、小樽市公共施設等総合管理計画を平成 28 年度中に策定できるよう取り組んでおりますが、この計画は公共施設等の現状や将来にわたる見通し、課題を客観的に把握・分析をし、公共施設等の総合的かつ計画的な管理や施設類型ごとの管理に関する基本的な方針を定めるものであります。この基本的な方針を踏まえ、今後さらに個別施設計画の策定を進めていくことになりますが、その中で、複合化などの手法も視野に入れ、財政負担なども考慮しながら将来的な公共施設整備について取り組んでいかなければならないと考えております。次に、こども医療費助成に関連してですが、まずこども医療費助成につきましては、子育て世代の経済的な負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援を充実し、人口減に歯止めをかける施策として公約に掲げたものであり、人口対策として重要な施策と考えております。次に、道内主要都市につきましては、札幌市を含む道内の人口 10 万人以上の都市のことであります。その中で今回の当市の拡大案である小学生の入院外の助成は、現時点で当市と旭川市、函館市の3市のみであり、その点において充実をすると認識しているものであります。次に、医療費無料化が本当に人口対策に結びついているのか、検証した上で検討を進めるべきということにつきましては、人口対策はさまざまな課題に対する多様な施策が必要であり、本事業のみで効果を測定することは難しいと考えております。しかしながら、子育て支援の充実は人口対策として重要な施策であると認識しており、総合戦略に位置づけ、平成 28 年度予算でその実現に向けた一歩を踏み出すこととしたものであります。次に、福嶋前我孫子市長の人気取りのみの政策という御意見につきましては、先ほども述べましたように、こども医療費助成は子育て世代の経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるように子育て支援の充実を図り、人口減に歯止めをかける人口対策として重要な施策と考えておりますことから、人気取りのみの政策という認識は持っておりません。次に、市内の子供の医療需要の分析につきましては、今回、拡大する小学生の入院外について、現状では通年でのデータはなく、詳細な分析をしたものはないため、平成 27 年5月分のデータを基に推計しております。しかし、今回の拡大により、ゼロ歳から小学校6年生までの助成の給付実績データから、受給者に係る医療需要を把握できることが可能となり、今後はそれを基に分析をすることができるものと考えております。次に、この助成がないと、経済的理由により受診を控える子供の数につきましては、給付実績の数値だけで把握することは困難と考えますが、特に非課税世帯にとっては初診時一部負担金のみで、再診時は実質自己負担無料となるこの施策は、経済的メリットは大きいものと考えます。また、この拡大により見込まれる改善点については、これまで対象外だった小学生の入院外の助成が可能となるため、その世代の子供を育てる世帯にとって経済的負担を軽減し、安心して子育てできる環境づくりの一助になると考えております。次に、福嶋前我孫子市長の御指摘について、どのように考えるかということにつきましては、先ほども申し上げたように、人口対策として公約をしたものであります。次に、こども医療費助成だけでは人口対策として子育て世代のためにならないのではないかということにつきましては、私も人口対策はこの施策のみで成り立つものではないと認識しております。次に、子ども条例の制定についてですが、近年いじめや不登校、非行、虐待、貧困など子供の抱える問題がある中、条例を制定している自治体があることは承知しておりますが、本市においては、これまでも子どもの権利条約の基本理念である生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利の四つの柱に沿って、要保護児童対策、特別支援教育、未成年者の非行防止活動などの事業を実施しており、今後ともこれらの事業を着実に推進してまいりたいと考えております。次に、JR駅舎のバリアフリー化に関連した小樽の公共交通についてですが、まず、小樽市内の全体的な公共交通につきましては、市内の鉄道やバスにおいては、交通ネットワークがかなり充実しているものと認識しておりますが、そうした中において、通勤、通学利用時における札樽間の交通利便性の向上、観光客の回遊性を高めるための市内交通網のさらなる充実、誰もが安全に安心して移動のできる人に優しい交通環境づくり等が課題であると考えております。次に、銭函駅バリアフリー化の国の予算が決まっていない理由につきましては、国からは新年度予算については予算配分の作業中であり、現時点では決まっていない状況であると聞いております。次に、小樽-札幌間における夜間の快速列車の減便につきましては、大変残念に思っておりますので、今後におきましては、本市よりJR北海道に対して本区間の利便性の向上を求める要望書の提出とともに、市民の鉄道利用の促進等に向けて話し合う場を設けることについて要請を行ってまいりたいと考えております。次に、ハード事業のバリアフリー化のほか、ソフト的な対策にも力を入れるべきとのことにつきましては、今後においてはJR北海道と市民の鉄道利用の促進等について話し合う場を設け、情報交換を行っていくことで、本市を中心とした交通利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。