小樽市議会 平成27年第4回定例会 2015年12月9日
市長の政治姿勢について
2015年12月9日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「市長の政治姿勢について」質問し、市長 森井秀明が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 森井秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 中村誠吾
民主党を代表し、質問します。小樽市と市民が抱えるさまざまな課題について、森井新市長と議会は、この間、6月、9月の定例会の中で多くの議論をしてきました。そして、今月、第4回定例会を迎え、市民の皆さんに対して少しでも希望の持てる新年への道筋をつけていきたい、また、市民の皆さんの負託に応えることのできる市政運営であることを願っております。しかし、そう考えるとき、民主党としては、やはり新市長による就任以降の職員人事のあり方、参与配置の必要性について、ドリームビーチ問題について、副市長選出にかかわる迷走と今後の展望について、さらには今回の理解できない急な除排雪体制の変更など、どうしても放置することのできないたくさんの問題があります。この間、議会としては、質問し、市長の考えをお聞きしてきましたが、その答弁の多くは、議会としてとても納得できるものではありませんでした。このため、結果として、市民の皆さんや市民サービスに奮闘、努力されている市職員までをも巻き込んだ混乱を生じさせました。そこで、私は、改めて市長の政治姿勢を問うものです。市民の皆さんが市長の考えを知るのは、多くがマスメディアを通してです。小樽市のホームページには、市長記者会見の記録が掲載されています。市長は、このホームページに掲載されている記者会見の項目について御承知ですか。これは、市長の考え方、意見を市民に直接伝えるものです。ホームページに掲載されている記者会見の質疑・応答を読み返してみると、残念ながら、市長はマスコミからの質問に十分にお答えになっているように見えません。具体的に言いますと、6月9日の市長記者レクチャーでは、ドリームビーチ問題の緊急避難措置として、市営海水浴場の考えとその理念を述べられているのですが、記者から「安全対策だけ行うということは可能かと思います。その分はもっと費用が少なくて済むと思いますが」と聞かれ、「質問の意図がよくわからないのですが」と答えられています。また、同じくドリームビーチに関連して、7月 29 日の市長定例記者会見では、記者から「撤去されない限り来年の建築を許可しないこと『も』考えておりますのでと、おっしゃったと思うのですが、少し聞きようによっては、なにか後退したかのようにも聞こえたのですが、具体的には何か個別のケースなどを見ていくうちに、ケースバイケースで除去がされなくても来年も、また別の場所に建てるようなことが認められるケースも想定されているということでしょうか」と質問され、市長は「別の場所……。ごめんなさい、意味がわからないのですけれども」というのもありました。記者の質問の意図を理解されていないのかなという場面が見受けられます。就任以来のわずかな期間で、このようなことが複数回起こっているわけです。これは、記者会見を行うに当たって明らかに準備不足ではないでしょうか。また、10 月6日の記者会見においては、本来、根拠にしてはならない労働契約法を根拠にして説明しています。先ほど、議会における答弁においてあまりにも納得しかねると申しましたが、議会が真摯にお聞きし、なかなか議論が前に進まない状況の中、議会側は一つ一つマスコミに説明できるわけではありません。市長の発言のほうがはるかに大きな影響を市民に与えます。失礼ながら、たとえそれが間違っている場合でも、また勘違いされている場合でもであります。しかし、これにより多大な迷惑が及ぶことがあるのです。マスコミから想定される質問について、市長みずからが担当部署に確認したりレクチャーを受けるのは当然だと思います。そこでお聞きしますが、記者会見に臨むに当たってどのような準備をしていましたか、想定される質問にどのような準備をしていましたか、お答えください。また、今後、このようなやりとりにならないためにはどのようなことが必要だと考えますか、お答えください。同じく、8月 31 日の市長記者会見において、副市長選任のことでお話をされています。北海道新聞の記者とのやりとりは、疑問を感じるものでありました。その中で、議会で話しますということはおっしゃっているのですが、記者会見にはない内容で、議会で話した内容を具体的にお答えください。次に、10 月6日の記者会見についてですが、日程が 10 月6日になった理由をお答えください。記者会見では、市民の関心の高い参与の処遇を発表していたと思いますが、そもそも私は、参与の給料は月額になっているので、9月中に一定の結論を発表すべきであったと考えます。9月 25 日の本会議終了後、30 日に間に合うように事前に準備しておくのが当然であると思います。9月 16 日の予算特別委員会が終わってから、準備期間は十分あったと思います。そもそも予算が否決されることも想定して準備しておかなければならない問題だと思います。9月中に、参与の処遇、報酬についての方針を発表できなかった理由をお答えください。私は、過ぎたことだから、また、大体この程度でよいということではないと考えます。市長は、市民の命と暮らしを守ることが責務なのです。熟慮に熟慮を重ね、議会に、市民に説明をしていかなければなりません。市政の現状をオープンにして、市民目線で取り組む姿勢を築き上げると立候補時の決意に書いていましたよね。そのためには、改めるものは改めていくという基本的な姿勢を持たれることは恥ずかしいことでも何でもありませんし、議会も理解できるもの、理解しなければならないなと考えるものであれば、当然、その施策の実現に向けて協力していかなければならないことはもちろんです。改めて、市長におかれまして、市長と議会は市民の負託に応えるために両輪として存在しているものであるということを御理解願いたいと考えます。次に、参与の配置についてであります。参与の任用については、重責を担うとしているにもかかわらず、その報酬額を条例で定めていない点など、市長の裁量権を逸脱しており、地方自治法違反の任用だと、民主党としても何度も指摘してきました。さきの第3回定例会において、参与の6月から9月までの嘱託員としての報酬の予算議案が否決されました。しかし、この予算額は、6月に既に流用されて執行までされていますよね。予算の否決と流用の関係についてお尋ねします。地方自治法第 96 条第1項第2号の趣旨は、地方公共団体の財政的負担になる歳出及び債務負担行為を住民の代表機関である議会が議決しなければならないと定められています。地方自治法の規定がそうである以上、予算に基づかないで執行すれば違法であると考えます。今回の参与を嘱託員として任用する際に、予算を流用するのではなく、第2回定例会の議決があるまでの6月分、7月分の嘱託報酬を専決処分した上で、第2回定例会において予算議案を提出する方法をとる必要があったと私は考えます。この必要について見解を求めます。民主党としては賛同するものではありませんが、市長が行った流用が法的に問題ないと考えていたのであれば、6月から9月までの嘱託員としての報酬に関する補正予算の提出は必要ないと考えます。しかし、市長は、第3回定例会に、6月から9月までの嘱託員としての報酬に関して改めて補正予算を提出しました。この予算案の提出の意図は、やはり予算を流用するのではなく、専決処分及び第2回定例会での予算提出の必要性を認めたものではないでしょうか。必要性を認めないとするのであれば、何のために提出したのでしょうか。見解を求めます。しかし、第3回定例会において、参与の報酬に関する予算が否決され、議会の意思は明確になっています。議会の意思が明確である以上、議会の予算修正権を有名無実化する流用を取り消さなければならないと考えますが、いかがですか。今回の嘱託員の報酬は、明確に否決された予算について歳出していることになります。地方自治法第96 条第1項第2号の趣旨から考えれば、参与に対する報酬の支出は違法であると考えますが、いかがですか。また、予算特別委員会で否決の意思が示された9月 17 日以降については、議会の意思が明確になったにもかかわらず流用した予算の支出を続けていることは、より悪質性、違法性が高いものと考えます。参与に対する報酬の支出は違法であると考えますが、市長の見解を伺います。また、参与の処遇についてですが、小樽市の嘱託員についての労働関係は、労働基準法の規定に基づいて制定している小樽市嘱託員就業規則であり、同規則では解雇できる場合の理由を限定しているので、参与について、この理由に該当しなければ解雇することができないので、解雇できないとしています。一方で、総務常任委員会では、参与の報酬額について、27 万 7,000 円は再任用の国家公務員の管理職の最低額を基本としている、今後、減額を含めて検討するとお答えになっています。労働基準法を含む労働法では、解雇と報酬額の減額は、程度の違いはあれ、労働者に多大な不利益を与えるものですから、さまざまな規制がされています。どのような法的根拠で、一度決定し、相手に示した報酬額の減額ができるのか、説明してください。市長は、記者会見において、解雇の問題は参与の人権にかかわるとまでおっしゃいました。報酬の減額は、解雇に次ぐ大きな人権侵害なのではないでしょうか。市長の見解をお伺いします。次に、10 月 13 日に開催された総務常任委員会で、予算のことについての答弁ですが、流用し、それでも無理なら予備費を検討すると答弁されています。地方自治法第 217 条第2項では、予備費は、議会の否決した費途に充てることができないとされています。今回の参与の報酬に対し予備費を充てることは、地方自治法違反なのではないでしょうか、見解を求めます。次に、除雪問題についてお聞きします。9月 11 日に、小樽市共同企業体除雪業務入札等参加申請書提出要領の一部改正を行っていますが、この一部改正の決裁権は誰にあるのか、確認していきたいと思います。小樽市事務専決規程によれば、要領の改正は、軽易なものは部長決裁、重要なものは市長となっていますので、決裁者は市長か建設部長かどちらかということになります。9月 11 日に公表された文書、小樽市共同企業体除雪業務入札等の登録・決定事項の保留通知については、建設部長名で出されており、10 月6日の記者会見では、「私が決めたことではございません。私は投げかけただけですから」とお答えになっているところから、建設部長が決裁権をもって決定したと市長は認識していることでよろしいでしょうか。そうであるなら、今回の要領改正は、事務専決規程の特例によって改正内容が重要、異例と認め、市長決裁となったものと思います。それでは、保留通知については、軽易だと判断した理由をお答えください。私は、入札手続の大きな変更であり、これだけ市民生活に影響のある今回の要領改正は重要であり、市長が決裁するべきものと考えます。現実に全国的なニュースとなり、入札は一部地域では不調を繰り返すことになりました。市民生活に大きな不安を与えたことがなぜ軽易で済まされるのでしょうか。また、小樽市条件付き一般競争入札実施要綱においても入札参加資格を定めていますが、平成 27 年4月9日付けの要綱改正は市長決裁で行っています。この比較において、軽易と判断するのは無理があると思います。これらの理由から、事務専決規程上の手続をされたことはわかりますが、保留の部分において軽易と判断するのは無理があり、市長が責任を持って判断する問題だと考えますが、見解を求めます。
答弁 市長 森井秀明(市長は2018年7月まで)
中村誠吾議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、私の政治姿勢について御質問がありました。初めに、市長の記者会見における対応と準備不足についてですが、まず、ホームページに掲載されている記者会見の項目について承知しているかにつきましては、記者会見録を掲載する都度、内容について再確認しており、承知しております。次に、記者会見に臨むに当たっての事前の準備につきましては、基本的には記者の皆様からの質問の想定を行い、議会における議論の経過なども考慮しながら、ある程度の準備をしております。しかしながら、質問に対して正確な意図や意味を把握できていないと私自身で感じたときは、質問内容を確認する意味で御質問にありましたようなやりとりもありましたので、今後は気をつけてまいりたいと思います。定例記者会見は、市民の皆様への積極的な情報公開や説明責任を果たす機会として考えておりますので、記者の皆様とのやりとりはできるだけ丁寧に行うよう心がけてまいります。次に、記者会見における副市長選任に関する質疑・応答の中で、議会でお話をしますと言った内容につきましては、記者会見においては、議会での説明が控えておりましたので、一定程度内容を制限してお話をすることになりました。例えば、中村氏の提案については、私自身が御本人に直接お会いし、私の公約実現に向けて具体的な取組に結びつけていく役割や、市民の皆様のためにしっかり働いていただくことに覚悟をお持ちであることをお聞きしましたことから、適任であると判断した経緯などを議会でお話をさせていただいたものです。次に、記者会見の日程が 10 月6日だった理由につきましては、定例記者会見の開催日は、記者クラブとの申合せにより、原則、毎月最終月曜日ということにしております。10 月6日の記者会見は、9月末に行う予定のものが、私の公務の日程により開催日がずれてしまったものであります。次に、参与の処遇、方針を9月中に発表できなかったことにつきましては、第3回定例会での結果を受け、任用条件などの見直しを含めてどのような対応をできるか内部で検討を行っておりましたが、方向性が定まらなかったこともあり、9月中に方針をお知らせできなかったものであります。次に、参与の任用についてですが、まず、参与の嘱託報酬のうち、6月と7月分を専決処分し、8月分からを第2回定例会の補正予算とする必要性につきましては、地方自治法では専決処分することができる事由の一つとして、「議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」としています。参与の任用については、第2回定例会を目前にしての決定であり、専決処分の時期を逸していることから、そのことについては検討しておりません。また、第3回定例会にて予算案を提出したことにつきましては、第2回定例会での議論を踏まえ、任用期間相当分を補正予算案として提出したものであって、特に専決処分を意識したものではありません。次に、参与の報酬の否決に伴う流用の取消しにつきましては、御指摘にある予算修正権は、長が提案した予算案に対して修正の提案ができる権利であり、その権利が流用にまで及ぶものとは考えておりません。また、参与に対する報酬は、長の権限で流用により予算措置されているため、違法であるとは考えておりません。次に、報酬額を減額できる法的根拠につきましては、労働契約法では、労働者との合意があれば労働条件を変更できることとなっておりますが、同法は、地方公務員については適用除外とされております。これ以外の報酬額の変更に関する法的な根拠といたしましては、金額については、最低賃金法に定める下限と小樽市報酬、費用弁償及び実費弁償条例で定める上限しか見当たりません。同条例では、嘱託員の報酬は、その都度、市長が定めるとされておりますので、嘱託員である参与の報酬額の変更につきましても、市長の裁量権の範疇に含まれるものと考えられます。さらに、直接の適用ではありませんが、労働契約法の規定を参酌し、事前に嘱託員の合意を得ていれば、報酬額の変更について妥当性を欠くことはないものと考えております。また、人権侵害ではないかという点につきましては、合意を得ていれば人権の侵害には当たらないと考えております。次に、議会で否決された費途への予備費充当は地方自治法違反ではないのかにつきましては、参与の嘱託報酬は、現時点では、6月に臨時雇用者賃金の予算から流用し、執行しており、10 月 13 日開催の総務常任委員会での答弁は、この臨時雇用者賃金が不足した場合には流用又は予備費の対応をするとしたものです。次に、除排雪問題についてですが、共同企業体除雪業務入札等の登録決定事項の保留通知に関する専決者を建設部長とした理由につきましては、当初の参加申請書提出要領は、毎年、定例的に定めるものであり、大きな変更がなかったことから軽易なものと判断し、建設部長が専決者として制定したものであります。当該保留通知につきましては、建設部長専決により制定した要領の保留でありますので、部長専決とした判断は問題がないものと認識しております。