小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月10日
JR南小樽駅のバリアフリー化について
2014年9月10日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が「JR南小樽駅のバリアフリー化について」質問し、市長 中松義治、建設部長 工藤裕司が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、建設部長 工藤裕司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 小貫元
一般質問をします。JR南小樽駅のバリアフリー化に向けた取組について質問します。今年の第2回定例会で、新谷議員も取り上げていますが、その後も地域の住民からは何とかしてほしいとの声が強くなっています。私は、2011年第2回定例会、12年第3回定例会、13年第2回定例会で、南小樽駅のバリアフリー化に関して質問を繰り返してきました。その後、法律なども変わっていますので、また違う角度から質問をいたします。最初に、バリアフリー化に対しての都道府県の補助について伺います。昨年の第2回定例会で、バリアフリー化に対する都道府県段階での支援についての再質問に対して、引き続き研究していく旨の答弁を行っています。その研究の内容についてお答えください。北海道の場合、JR駅舎でバリアフリー化が未実施の駅が14駅も残されているのに、独自の助成制度を設けていません。これはバリアフリー法や1997年に北海道が制定した北海道福祉のまちづくり条例に反しています。バリアフリー法第5条は、「地方公共団体は、国の施策に準じて、移動等円滑化を促進するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と定め、北海道福祉のまちづくり条例第11条の3では「道は、障害者、高齢者等の外出時の円滑な移動に資するため、移動手段の確保の支援その他の必要な措置を講ずるよう努めるものとする。」とあります。このような法律や条例に即して北海道は、駅舎のバリアフリー化の助成制度をつくり、駅舎のバリアフリー化をもっと積極的に進めていくことが求められていると思いますが、市長の見解を示してください。次に、JR北海道との協議についてお聞きします。2009年9月に国土交通省が行った鉄軌道駅の段差解消に向けた対応状況についての調査によると、JR小樽駅の場合、2010年度にエレベーターの設置が検討されていました。ところが、市とJR北海道との話合いがつかず、設置とはなりませんでした。このときには、具体的な費用の負担割合と額についてはJR北海道側から示されていたのでしょうか。また、JR北海道からエレベーター2基の設置の話があってから結論までの期間はどのくらいで、協議は何回行われ、設置に至らなかった理由も含めて説明してください。第2回定例会の新谷議員の質問には、JR北海道との話合いにおいてJR北海道側からまだ計画を示せないとの説明を受けたと答弁をしています。説明を受けて小樽市としてはJR北海道にどのような要望をしているのでしょうか、お答えください。バリアフリー法の基本方針では、1日の平均利用者数3,000人以上の駅舎は2020年度までにバリアフリー化を行うとしています。来年度の計画はありませんから、あと5年しか残されていません。2010年に小樽駅でのエレベーター設置が見送られたように、5年間で3駅のバリアフリー化の計画をJR北海道が出してきて、小樽市の財政で応えていけるかどうかです。駅舎のバリアフリーの費用にもよりますが、南小樽駅についてJR北海道が計画を出したときに、小樽市として基本的に補助金を出す方向になるのでしょうか、お答えください。次に、バリアフリー基本構想についてお聞きします。昨年、成立した交通政策基本法の第17条には、国は、高齢者、障害者、妊産婦などが日常生活や社会生活上円滑に移動できるように必要な施策を講ずると位置づけられ、引き続きバリアフリー化を推進していくことが明記されています。また、第6条には、行政と事業者だけでなく、住民などとの連携が定められています。バリアフリー基本構想もそうですが、住民参加で計画を作成するということが重視されています。今年の6月に改正された地域公共交通の活性化及び再生に関する法律においても、利用者を含む協議会の設置が位置づけられています。これはまちづくりを住民参加でつくっていく小樽市が定めた自治基本条例の精神ともかみ合うものです。基本構想の作成目的の一つは、公共交通特定事業計画の認定を受けることで、地方債の特例があるという点にありますが、住民参加のまちづくりという点からも、基本構想の作成は必要だと考えますが、市長の見解を示してください。基本構想を作成することになると、どの程度の日数と経費を要すると考えているのでしょうか、お答えください。バリアフリー基本構想を作成する場合、原則として生活関連施設のうち、特別特定建築物が三つ以上とされています。ですから、南小樽駅のバリアフリー化と小樽駅のバリアフリー化を一体にした基本構想とし、堺町通りや運河なども含めたエリアでのバリアフリー基本構想を提案します。市長の見解を示してください。最後に、南小樽駅のバリアフリー化に対して、市としてさらに積極的な取組を求めます。今年の12月には新市立病院が開院することは、既に決まっています。地域の要望で病院開院までに駅のバリアフリー化を求める強い声がありました。昨年成立した障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律では、第5条で行政機関や事業者に対して社会的障壁の除去の実施について必要な環境の整備に努めることが定められています。このように、私が2011年第2回定例会で取り上げてから幾つかの法律ができて改正され、バリアフリー化への地方自治体の役割はますます大きくなっています。しかしながら、小樽市の答弁は一向に変わる気配が見えません。バリアフリー法の第1条には、高齢者や障害者の利便性と安全性を向上することによって、公共の福祉の増進に資することを目的とするとあります。なぜ国が補助を出すかといえば、バリアフリー化の事業は地方自治法第1条の2に掲げられている「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として」とあるように、事業者任せではなく地方自治の本旨に基づいて行われるべき事業だということです。市として積極的に駅舎のバリアフリー化の促進をJR北海道に働きかけるべきではないですか、お答えください。また、JR北海道は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が全株を保有しています。ですから、バリアフリー法の国の責務からも、JR北海道のバリアフリー化は国の責任も重大です。国に対してもJR北海道に駅舎のバリアフリー化の整備計画を早期に示すよう働きかけるつもりはありませんか、お答えください。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
小貫議員の御質問にお答えします。JR南小樽駅のバリアフリー化について御質問がありました。まず、鉄道駅のバリアフリー化に対する補助につきましては、補助金交付要綱を持つ八つの県について調査を実施しております。その結果、補助対象事業には全ての県がエレベーター設置を挙げており、このほかにエスカレーターや障害者対応型トイレ等の整備を加えている県が7県ありました。また、市町村を補助対象としている県は7県で、補助率は市町村が鉄道事業者に補助する額の2分の1以内で、かつ補助対象経費の6分の1以内としている県が4県となっております。次に、北海道による独自の助成制度の創設につきましては、JR北海道が国から補助を受けて駅のバリアフリー化を進めていく場合は、補助対象経費のうち国からの3分の1の補助を除く残り3分の2について事業者と地元が協議して負担割合を決めることとなっており、市の財政的な影響を考えますと、北海道に地元への支援について要請していくことが必要と考えております。次に、小樽駅へのエレベーター設置に関する協議経過につきましては、平成20年7月にJR北海道からエレベーター設置について市の補助が可能であるか打診がありました。この際、事業費は示されておりませんでしたが、市の負担割合は3分の1でありました。その後、平成22年5月までの約2年間にわたり7回協議を行いましたが、本市は財政上非常に厳しい状況にあったことや、車椅子対応のエスカレーター設置に対して既に市の補助を出していたことから、将来のエレベーター設置に向けて、引き続き協議を進めていくこととしたところであります。次に、市がJR北海道に対して行っている要望につきましては、現在、JR北海道が市内3駅の駅舎バリアフリー化の検討を進めていると聞いておりますので、できるだけ早く本市にその概要を示していただきたい旨の要望をしております。次に、南小樽駅バリアフリー化への市の補助金拠出につきましては、JR北海道から具体的な計画等が示された段階で、小樽駅や銭函駅の計画等も踏まえ、適切に判断してまいりたいと考えております。次に、バリアフリー基本構想の必要性につきましては、バリアフリー法でも基本構想を作成する場合には住民参加と意見の反映について必要な措置を講ずることとされておりますが、基本構想の作成につきましては、今後、JR北海道から具体的な計画等が示された段階で適切に判断してまいりたいと考えております。次に、基本構想の作成に要する期間と経費についてですが、まず期間につきましては、国土交通省が平成25年3月に行った調査によりますと、6か月から1年が53パーセントと最も多くなっております。また、作成に要した費用は、他自治体の例によりますと、業者に委託する場合は4ないし500万円程度となっております。次に、南小樽駅と小樽駅のバリアフリー化を一体にした基本構想の提案につきましては、基本構想の作成は、今後、JR北海道から具体的な計画等が示された段階で判断したいと考えており、構想の作成が必要になった場合は、駅舎などの特定旅客施設のほか、官公庁施設や福祉施設等の特別特定建築物の配置等を踏まえ、適切なエリアを設定したいと考えております。次に、南小樽駅のバリアフリー化の促進に関するJR北海道への働きかけにつきましては、JR北海道とはこれまでも情報交換の中でバリアフリー化の検討状況の確認や市民要望の伝達等を行ってきており、引き続きバリアフリー化に向けて協議を継続していきたいと考えております。次に、JR北海道の駅舎バリアフリー化に関する国への働きかけにつきましては、国は平成23年3月31日にバリアフリー基本方針を改正し、1日当たりの平均的な利用者数が3,000人以上である鉄道駅については、平成32年度までに原則として全てについてバリアフリー化するとしております。この基本方針に沿ってJR北海道は検討を進めていると聞いておりますので、市から国への働きかけを行うことは考えておりません。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
再質問 7番 小貫元
再質問いたします。本質問でも取り上げましたけれども、2011年以降この問題を取り上げてきているが、小樽市としての基本的な答弁は一切変わっていないのです。私は毎回視点を変えて質問しているつもりで、2011年のときは、市民要望や病院建設の状況から必要ではないかということを言いました。2012年のときは、北海道に費用負担又は国の支援の拡大を求めてきました。昨年は、バリアフリー法にのっとって基本構想の作成を求めました。その後、本質問でも取り上げたように、交通政策基本法が成立しました。そして、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律も改正になったと。このように地方自治体が公共交通に対して果たしていくべき役割というのが高まってきていると。そういう動きを踏まえて、ぜひ答弁をいただきたかったと思います。加えて、紹介したうちの一つの障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の第7条や第8条では、障害者から社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合、合理的な配慮の実施について規定されていて、国や地方自治体は義務、事業者に対しては努力義務となっているわけです。しかし、この事業者の行為に対しては、事業者が適切に対応するために必要な指針を国が策定し、勧告することも定められていると。この法律というのは、障害者の差別全般に適用になる法律なのですけれども、この移動環境の改善にも適用されるということが期待されているところです。そういう時の変化があって行ったというのが今回の質問だという大前提を、まず押さえていただきたいと思います。そこで、再質問の1点目は、多くの都道府県で駅舎のバリアフリー化を促進するための補助制度を設けています。先ほど八つの県について調査をしたと言っていましたが、国土交通省が行った鉄軌道駅の段差解消に向けた対応状況についてという状況の報告書の中では、2010年度の段階で21の都道府県が具体的に補助を行っていました。そういう中で、段差解消に向けた意思がないと答えた都道府県というのは八つで、その一つに北海道が含まれていると。これは小樽市というよりも北海道が、このバリアフリー法で定めている地方公共団体の責務から逸脱していると私は思います。そこで、この間1日の平均利用者が5,000人以上の駅のバリアフリー化が進められてきたわけですけれども、その多くは政令市である札幌市であって、やはり財政運営というところで言えば全然違うわけです。3,000人以上ということになると、帯広市、釧路市、恵庭市、小樽市といった地方の都市になります。今の北海道の姿勢というのは、事業が決まってから補助を出すかどうかを決めるという無責任な対応です。これではやはりバリアフリー法に則してバリアフリーの促進に努めているとは言えないと思います。やはりこの条例の問題又は札幌市との違いを明確にして、北海道に対して市から積極的に助成制度を実現するよう繰り返し求めていくことが必要だと思います。これについて一言お願いいたします。2点目ですけれども、2010年度までに5,000人以上の利用客がいる駅舎のバリアフリー化を目指してきたわけですけれども、2005年度から2008年度でバリアフリー化された駅はJR北海道の中で1駅、2009年度に3駅、2010年度に4駅と、つまり目標年度前後にまとめて実施されているというのが実態です。これが自治体について一つの駅だったら構わないのですが、小樽市の場合、三つの駅があると。このように今後いきなり目標年度の2年前とか1年前という段階でJR北海道が計画を出してきた場合に、これでは小樽市として実際に2010年にそういうふうになったように、対応できないという返答にまたなってしまうのではないかと。だから、先ほど早めにJR北海道に対して計画を立ててほしいということを要望しているという答弁がありましたけれども、やはり解決するためにはJR北海道が早めに計画を立てるか、小樽市が基本構想を作成していかないと、短期間での支出となって、その支出に応じての事業になってしまって、結果、不十分な事業になってしまうのではないかというふうに思います。そこで、この間のJR北海道との話合いの中で、まずJR北海道は本当に2020年度までに行おうとしているのか、そういう感覚はつかめているのかどうなのか。2010年のときに小樽駅において断っているということですが、同様のことが今回起きることはないのか、その辺が心配なのですが、どうでしょうか。3点目は、2010年のときに2年にわたって7回も交渉を行ってきたということなのですけれども、私が調べた限りでは、議会には報告がなかったのではないかと思うのです。これについては、今後、具体的な協議をした場合は議会にしっかり報告するのかという点をお聞きして、再質問を終わります。
答弁 建設部長 工藤裕司(建設部長は2015年3月まで)
まず、1点目の道への支援要請についてですけれども、どういった施策をとるかというのは北海道の判断と考えておりますが、先ほども言いましたけれども、本市の財政状況等を考えますと、北海道への要請というのはやはり必要だと思いますので、今後そういった形をとっていきたいと考えてございます。それから、3駅同時で大丈夫かという御質問につきましては、平成22年のときはエレベーター、エスカレーターの関係等がございまして、若干状況は違いますけれども、JR北海道で整備計画を現在作成しており、それを早く示すようにこちらもお願いしているところでございますので、バリアフリー化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。それと最後に、議会報告はするのかという話ですけれども、JR北海道との協議の内容にもよりますけれども、できるものであれば、形は別にしても報告をしながら進めてまいりたいと考えております。
答弁 建設部長 工藤裕司(建設部長は2015年3月まで)
まず、感覚につきましては、当然やるということを前提に、現在、事業計画を作成していると聞いておりますので、そのように感じております。あと、2010年のときのようなということについては、先ほど答弁したとおりでございまして、そのときと現在の小樽市とJR北海道の関係も若干違いますけれども、我々としてはバリアフリー化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
再々質問 7番 小貫元
再々質問いたしますけれども、やはり根底にはJR北海道が計画を出してこないことには何ともしがたいという姿勢が変わらずあると思うのです。そこがJR北海道任せでは、私はこの問題は早期に進む見込みがないのではないかと。2020年までにバリアフリー化を実施するというふうになった場合に、先ほどから言っているように、財政的には単年度の負担を徐々に減らしながらやっていかないと対応できないわけですから、そういう点で私は、再質問の中でも言いましたけれども、基本構想をやはりつくる必要があるのではないかと思うのです。それで、自治基本条例の第8条には、「市は、市民が主体的かつ自主的にまちづくりに参加することができるよう市民参加のための仕組みの整備及び充実を図るよう努めます。」と。やはりこういう方向性を打ち出しているわけですから、住民の自治という基本のところからも作成の方向で私は進めるべきではないかなというふうに思いますので、この点についてお答えいただきたいのと、もし検討されていたらでいいのですけれども、先ほど基本構想の問題でどういった範囲でというのも取り上げていましたが、仮に南小樽駅周辺だけでということになると、特別特定建築物というのはどのようなところが考えられるのか、お答えください。
答弁 建設部長 工藤裕司(建設部長は2015年3月まで)
まず、バリアフリー化につきましては、繰り返しになりますけれども、事業主体はJR北海道であるということであります。しかし、小樽市としてバリアフリー化には取り組んでいかなければならないということは十分認識しておりますので、今後ともJR北海道と十分協議をしながら対応していきたいと、そこのところは変わっておりません。それと、基本構想をつくるというのですけれども、必ずつくらなければならないという義務化ではございませんが、万が一つくる場合には広範な方の意見を聞きながらつくっていかなければならないという中で、特別特定建築物といいますと病院ですとか公共の施設、そういったものが考えられると思います。