みんなの議会

小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日

土砂災害について

2014年9月9日、小樽市議会の一般質問で、安斎哲也議員が「土砂災害について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
安斎哲也 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 安斎哲也

土砂災害について質問します。先ほども大変大きな雷が鳴りましたが、8月20日、広島市で豪雨による大規模な土砂災害が発生し、70名を超える死傷者が確認されるものとなり、土砂災害の犠牲者としては平成に入ってから最も多い災害となってしまいました。この場をかり、亡くなられた方の御冥福をお祈りいたします。さて、この土砂災害を受け、連日さまざまなニュースが取り沙汰されています。北海道においても、市町村と連携し、災害時に崩壊や土石流のおそれがある急傾斜地の土砂災害警戒区域の指定のスピードアップを図るという報道がされていました。小樽市は土砂災害危険箇所が519か所あり、道内2番目に多い都市です。このうち、さらに調査し、住民の同意を得て指定する土砂災害警戒区域は179か所で、より危険性が高い土砂災害特別警戒区域は174か所となっています。まず、伺います。これは道の調査が入って住民の同意を得て指定する区域指定にはまだ至っていないところが340か所あります。2006年以降、対象地域の指定を進めてきておりますが、土砂災害の警戒区域の指定はどのような基準によって行っていますか。各警戒区域の土質はどのように把握されていますか。道の調査が入り、区域指定に向け動いても、土地の資産価値が下がるなどの理由で警戒区域に指定できない地点が市内に5か所あるとのことですが、これまでの経過と今後の区域指定に向けた説明会の予定はありますか。また、指定は、あくまでもハザードマップを作成し、住んでいるところが警戒区域であり、どこが崩れ、どのように崩れていくかの範囲を記し、避難場所を示すというソフト的な対応で、住民にとって区域指定によるメリットが感じられないのではないでしょうか。区域指定をするだけでは広島のような大規模な土砂災害が発生した場合に十分ではなく、その運用が重要であると考えます。区域内の住民それぞれが日ごろから防災・危機管理意識を持ち、区域内の町会単位で災害を想定した訓練を繰り返し行う必要があると思いますが、いかがでしょうか。各警戒区域の降雨量は想定されているのでしょうか。また、深層崩壊が基本なのか、表層崩壊が基本なのか伺います。過去に小樽市において土砂災害が発生した事例がありますが、どのような事例であったか、また、その被害状況もホームページや広報おたるなどで周知し、小樽は災害が少ない、ここは大丈夫という意識を変えていくことが必要と思いますが、いかがでしょうか。防災対策は、一にも二にも、まず自分のことは自分で助ける自助が大事で、そのような意識が減災につながります。広島での災害は、ふだんからの防災対策以外に、避難勧告の遅れなど、行政の対応が後手に回ったことにより、大きな被害につながってしまったということがあります。内閣府は今年4月に市町村に対し、避難勧告等の判断・伝達マニュアルの作成を要請したとのことです。広島の災害は他人事ではなく、マニュアルの作成が急がれます。現在の進捗はどのようになっていますか。想定として、小樽市の上空に前線が張り、日本海側から雨量が供給され、1時間に100ミリとか1日に300ミリから400ミリの豪雨があった場合には、どのような災害が発生すると考えますか。また、崖地での土砂災害発生時には、どのような人員と態勢で対応するのですか。他市町村との連携はどのようになっているのでしょうか。災害で発生した土砂の処理はどのように考えておりますか。最後に、高齢化率35パーセントの小樽市では、災害弱者と言われる高齢者への対応について、特段の対策を講じる必要があります。独居高齢者をはじめ、福祉・介護施設に入所する高齢者などに対し、対策が必要です。市では、平成25年度において、防災対策の強化として、市内9か所の社会福祉施設と協定を結び、拠点となる福祉避難所の機能確保のための備品整備を行いました。厚生労働省の福祉避難所設置・運営に関するガイドラインでは、「少なくとも、地域における身近な福祉避難所については、小学校区に1箇所程度の割合で指定することを目標とすることが望ましい」とされています。今後、身近な避難所については、どのように取組を進めるおつもりでしょうか。3項目めの質問を終了します。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

ただいま、土砂災害について御質問がありました。まず、区域の設定基準についてですが、土砂災害警戒区域は3種類の土砂災害を想定し、北海道が調査を実施し、指定しております。それぞれの基準については、急傾斜地の崩壊では、勾配が30度以上、高さが5メートル以上で崩壊のおそれがあること、土石流では、土石流の発生のおそれのある渓流において、扇形の地形の頂部から下流で勾配が2度以上であること、地すべりでは、亀裂、陥没、隆起などの地すべりの兆候が見られるなど、地すべりしている又は地すべりするおそれがあることとなっております。また、各区域の土質の把握については、崖の高い位置を中心に目視により判断することとなっております。次に、警戒区域に指定できない地点でのこれまでの経過と今後の説明会につきましては、これまで2度の説明会を開催し、さらに個別にも説明を行い、理解を求めているところであり、今後も説明会を開催する予定と聞いております。次に、町会単位での訓練につきましては、本市におきましても、これまで国や北海道と連携し、土砂災害を想定した避難訓練を実施してきたところであり、今年度につきましては石山町会主催で図上訓練と実地訓練が行われる予定となっております。このような訓練は、地域の方々の災害に対する知識の習得や防災意識の向上を図り、被害の軽減につながることから、市としても、今後、他の町会などにも訓練の実施について働きかけてまいりたいと考えております。次に、各警戒区域における降雨量の想定についてですが、3種類の土砂災害のうち、土石流のみが想定されており、百年に一度降る程度の降雨量で区域を検討することとなっております。また、崩壊の種類についてですが、急傾斜地の崩壊、土石流につきましては表層崩壊、地すべりにつきましては深層崩壊を想定していると聞いております。次に、過去に本市において発生した事例などにつきましては、近年では、平成19年4月に朝里川温泉スキー場において融雪による土石流が発生したほか、平成22年8月には低気圧による大雨で市内13か所、平成23年9月には台風12号による大雨で市内9か所において土砂崩れが発生しておりますが、いずれものり面や石垣の崩壊によるもので、人的被害は発生しておりません。また、これらの事例の市民周知については、市のホームページで紹介するなど、注意喚起の方法について、今後、検討してまいりたいと考えております。次に、避難勧告に係るマニュアル作成の進捗状況についてですが、本年4月に国において避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン(案)が策定されたことを踏まえ、北海道は8月に、市町村においてマニュアルを作成する際の参考となるよう、土砂災害と津波災害に係る避難勧告等の判断・伝達マニュアル(案)を作成したところであります。本市におきましては、これらを参考にしながら、今年度内をめどにマニュアルの作成を進めていきたいと考えております。次に、1時間に100ミリ又は1日に300ミリから400ミリの豪雨が発生した場合の災害についてですが、本市では過去にこのような降雨を記録したことがないことから、具体での想定は困難であります。次に、崖地での土砂災害が発生した場合の人員体制につきましては、本市地域防災計画に非常配備の基準を設けており、災害の発生規模に応じて職員を動員することとしております。その内容は、小規模の災害や災害の発生するおそれがある場合には、関係する部署の職員が参集する第1非常配備で対応し、局地的な災害が発生している場合などは、災害対策本部の係長職以上が参集する第2非常配備としております。また、広域にわたる災害となった場合には職員全員が参集する第3非常配備態勢で対応することとしております。次に、災害発生時の他市町村との連携についてですが、本市では平成20年6月に災害時における北海道及び市町村相互の応援に関する協定を、平成25年3月には小樽市・半田市・日南市災害時相互応援協定を締結しており、これらの協定に基づき、本市で大規模な災害が発生した場合には、必要に応じ各市町村から食料、飲料水及び生活必需物資の提供や必要な職員の派遣を受けることができることとなっております。次に、災害で発生した土砂の処理につきましては、土砂処分場や遊休地へ運搬処理を行いますが、受入れ量を上回る土砂が発生した場合には、民有地の借り上げや北海道を通じて近隣市町村へ土砂の受入れを要請することで対応することとしております。次に、身近な福祉避難所についてですが、厚生労働省のガイドラインでは、身近な福祉避難所については、小・中学校等の指定避難所の中に介護や医療相談を受けることができる空間を確保することを想定しております。本市におきましては、小・中学校においてこのような空間を確保するために、災害時用の間仕切りの整備を今年度及び来年度の2か年で行うこととしております。

出典:小樽市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月9日 議事録 PDF(102ページ) 間違いを知らせる