小樽市議会 平成26年第1回定例会 2014年3月4日
教育問題について
2014年3月4日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「教育問題について」質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治、教育長 上林猛
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 高橋克幸
次に、教育問題についてであります。まず、教育行政執行方針についてであります。2月26日の本会議において、平成26年度小樽市教育行政執行方針が教育長より示されました。この中で、重点施策の一つである学力向上について何点か伺います。昨年の全国学力・学習状況調査では、小学校で算数A以外は全道平均を下回り、中学校では全て全道平均を下回る結果であり、厳しい状況でありました。このような学力の状況が続いているように思うところですが、主な要因について見解を伺います。また、2年前に秋田市へ教育委員会として視察されているようでありますが、その結果として、本市との違い、参考にした内容及びどのような対策を検討され実施したのか、お示しください。次に、学校や教職員への取組ですが、23の指針に基づき具体的な数値目標を設定し、自己評価を行うなど具体的な行動を確実に行うよう今後指導していくという内容がありましたが、教育委員会としてどのように把握し、指導されていくのか、それに対する評価と対策についてどのように検討されるのかお示しください。次に、学校力向上に関する総合実践事業であります。昨年に引き続きの事業となっていますが、この事業の目的と内容についてお示しください。また、今年度についてどのような効果や実績があったのか、あわせてお答えください。いずれにしても、本市にとって学力向上対策は重要な施策の一つであり、着実に結果がついてくる内容を望むものであります。次に、教育における地方分権の推進についてであります。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が、平成20年に施行され、5年が経過しました。この法改正は、教育基本法の改正及び中央教育審議会の答申などを踏まえ、教育委員会の責任体制の明確化や体制の充実、教育における地方分権の推進、国の責任の果たし方、私立学校に関する教育行政などの改正でありました。現行制度上、市長は教育関連に対して十分な権限がないわけですが、問題が生じた場合、結果的に総合行政をつかさどる市長に最終的な責任が問われることが多いようであります。学校の設置者であり、同時に総合行政をつかさどる者としての立場を考えるとき、この法改正により、現状から一歩踏み込んで検討し、新たな動きに出ている状況にあります。さて、この中で注目をしているのが教育における地方分権の推進で、文化・スポーツに関する事務の所掌の弾力化であり、いわゆる事務を市長が担当できるようにすることであります。改めてこの法改正や、これに伴う動向に対してどのように認識されているのか、市長、教育長の見解を伺います。また、他都市において教育委員会の社会教育に関する事務を市長部局に移行し、関連する業務の一元化や戦略的に文化振興を通じたまちづくりの観点、あるいは観光対策の活性化などを含めた「観光・文化スポーツ部」などの新たな統合の組織を新設する動向が見受けられるところであり、本市も検討が必要と考えます。歴史と文化のまち小樽の将来を展望するとき、小樽観光の土台である歴史・文化の政策なくして、観光も含めた小樽の魅力や地域力はないと思うものであります。これらについて、本市での今後の考え方や、そして課題や問題点について、改めて市長、教育長の見解を伺います。以上、再質問は留保いたします。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、教育問題について御質問がありました。教育における地方分権の推進についてですが、まず平成20年度に改正された地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正の趣旨につきましては、文化・スポーツ行政について、地域づくりという観点から、他の地域振興等の関連行政とあわせ、地方公共団体の長が一元的に所掌することができるようにしたものと認識しております。また、法改正に伴う動向につきましては、札幌市では法改正前に文化・スポーツ行政を移管し、観光行政をあわせて所管する観光文化局を設置しておりますが、札幌市を除く道内の主要8市では、いずれも移管は行われておりません。次に、社会教育に関する事務の移行の考え方などについてですが、先ほど観光問題でも答弁申し上げましたが、教育委員会の意見を聞きながら進めていくべきであると考えており、移管が適当との意見をいただいたときには、市として移管について検討したいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)
高橋議員の御質問にお答えいたします。ただいま、教育問題について御質問がありました。初めに、教育行政執行方針についてですが、まず小樽市における全国学力・学習状況調査の結果が低迷を続けている主な要因につきましては、これまで多くの学校においては指導方法の工夫改善や外部人材の活用などの新しい取組に消極的であり、前例踏襲といった意識から、授業改善などがあまり進んでいなかったことや、家庭にあっては朝食をとらない子供たちが多いことや、テレビを見る時間が長いことなどの状況にあって、学習習慣が定着していないことなどが要因であると考えております。したがいまして、平成23年度から学力の向上を重点課題として、教職員の授業力の向上と家庭の教育力向上を柱として、各般施策に取り組んでおり、徐々にその成果が表れてくるものと考えております。次に、秋田市への視察研修の結果として参考になった内容や本市との違い並びに視察後の対策についてでありますが、まず秋田市における特色としては、学校にあっては教員が小・中学校連携した9年間を連続したものと捉え、研修会を積み重ね、一人一人が情熱を持って指導に当たっております。また、児童・生徒の挨拶、靴の並べ方などの基本的な生活規律や、授業中の姿勢・集中力などの学習規律が身についていることなどが挙げられます。さらに、家庭学習においては、小学校で8割から9割、中学校で6割から7割の児童・生徒が家庭学習ノートを毎日学校に提出しており、小学校低学年から積み上げられた家庭学習の習慣が定着していることなどが挙げられます。この視察研修の後に、秋田市を視察した3名の教員が講師となり、小樽市内の教職員を対象に伝達のための研修会を行いましたが、十分に伝えきれなかったという反省から、平成25年度には各学校の教務主任などを対象に、道内のすぐれた実践校を視察する取組や、秋田大学の教授を招き、実際に授業を指導してもらい、公開研修会を実施するなどの取組を行ったところであります。次に、学校教育推進計画の23の指針における取組状況の把握と指導、それに対する評価と対策についてでございますが、本市においては、小樽市学校教育推進計画の実践項目を基に学校評価を行ってまいりましたが、これまでの実践項目が抽象的であったことから、各学校の目標が漠然とし、結果として自己評価が全体として高い傾向となっておりました。そのため、平成26年度の推進計画では、具体的な23の指針を掲げ、それに基づき学校経営目標を自校の目標として数値で設定し、達成度を評価するよう指導することといたしました。教育委員会では、2学期末に中間報告を受け、学校の自己評価結果を基に指導・助言を行い、確実な学校改善につなげていきたいと考えております。次に、学校力向上に関する総合実践事業の目的と内容及び今年度の成果や実績についてでありますが、まず本事業の目的と内容についてですが、本事業は管理職のリーダーシップの下で実践指定校と近隣校が連携しながら、学校の組織的な取組や実践的な研修を行い、将来のスクールリーダーを育てながら、学校の総合力を高める新たな仕組みをつくることを目的としたものであり、稲穂小学校が実践指定校、花園小学校と潮見台小学校が近隣校として今年度から取り組んでおります。実践指定校の稲穂小学校では、校内の組織的な取組として、学期ごとに計算や漢字などの定着確認テストを実施し、徐々に基礎学力の定着が図られており、また人材育成の取組として、初任者から3年目の教員を対象に、教科指導や生徒指導などについて近隣校と連携した研修会を開催し、若手教員の指導力向上に成果を上げております。また、今月11日には、教育委員会の主催による市内の小・中学校の管理職を対象とした実践報告会を開催し、実践校における成果を伝え、学校経営に生かすよう指導してまいります。次に、教育における地方分権の推進についてですが、まず教育における地方分権の推進に係る法改正やこれに伴う動向に対しての認識についてでありますが、この改正は、スポーツ及び文化行政について、地域の実情や住民のニーズに応じて、地域づくりという観点から、他の地域振興などの関連行政とあわせて、地方公共団体の長において一元的に所掌することができることとしたものであると承知しております。また、この改正に伴い、道内では平成21年度に石狩市でスポーツ行政を市長部局に、24年度には北海道が文化・スポーツ行政を知事部局に、それぞれ移行を行ったものと承知しております。なお、札幌市においては、平成17年度に文化・スポーツ行政を市長部局へ移行したものであります。私としては、文化・スポーツ行政を行う上で、高齢者の生きがいづくりや健康の保持増進、地域づくりや観光振興など、市長部局との連携がますます必要となっていると感じておりますが、移行を行うかどうかはそれぞれの地方自治体の実情により判断されるものと考えております。次に、社会教育に関する事務の市長部局への移行についてでございますが、平成19年10月に市の組織・機構の見直しに関連し、市長から教育委員会へ文化・スポーツ行政の移管についての意見を求められ、教育委員会としては20年10月に、「現状では適当ではないと考えるが、文化・スポーツ行政と観光との連携は重要であり、将来にわたっては検討を要する課題である」と回答したところであります。その後、文化・スポーツ行政が健康づくりやまちづくり、観光振興など市政全般との連携がますます求められているものと承知しておりますが、現在、国において地方教育委員会制度の見直しが検討されており、中央教育審議会から「今後の地方教育行政の在り方について」の答申があり、「文化財保護を除く文化に関する事務や学校体育を除くスポーツに関する事務は、原則として首長の事務としつつも、地方公共団体の判断で、教育行政部局が担当することができるようにすることを検討する必要がある」とされていることなどから、今後、国の動向などを注視してまいりたいと考えております。(「議長、10番」と呼ぶ者あり)
再質問 10番 高橋克幸
丁寧な御答弁ありがとうございます。1点だけ再質問させていただきます。公共施設等総合管理計画の策定についてです。先ほども述べましたけれども、公共施設の全体を把握して、長期的な視点を持って計画をする、私は非常に大事な視点だと思いますし、今までなぜなかったのかなというのが率直な思いです。これは学校の跡利用がどうしても絡んでくる内容でありますし、財政の見通しについても関連するという意味では、小樽の将来のまちづくりを総合的に見ても非常に重要な計画だと私は思っております。ただ、平成26年1月に出たばかりで、まだ概要案ですし、具体的なものはこれから出てくると思うので、スピード感を持って、これに当たっての準備をぜひ開始していただきたいと思っているわけです。私の印象ですが、学校の跡利用についても、どうしても何か場当たり的な、その地域の実情をよくお聞きしながらということもよく理解できるわけですけれども、では市としてまちづくりの観点から、小樽市の将来像から、それぞれの施設をどうしていくのかというものが見えないわけです。こういう計画がないからということもあるのでしょうけれども、そういうことを考えていくと、やはりこれは早急に手をつけていただいて、これは一部局でできる話ではないと思いますので、総合的に検討できるようなチームなり体制をとっていただいて、至急準備をして、先ほど言った財政的な問題、学校跡利用の問題、そして本庁舎も含めた小樽市の公共施設の全体像というものを市民に明らかにしつつ、どういう計画なのかを示していくべきだろうと思いますし、これができることによって、我々議員もこれからの施策の具体的な議論ができるのではないかと思っておりますので、この点についてもう一度市長からの御答弁をいただきたいと思います。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
高橋議員の再質問にお答えします。ただいまの問題につきましては全国的に大変問題になっておりまして、公共施設の老朽化というものが一つ大きくなっております。その老朽化施設の建物を除却するというのがなかなか起債でできないということがありまして、この4月から総務省が中心になって、除却することについての起債を認めると、こういうようなことであります、一部条件はありますけれども。今、お話があったように、本市においても学校施設も含めて老朽化している公共施設がたくさんあります。学校については、老朽化もあわせて適正配置の統廃合というような問題があるわけですけれども、そういったことを含めて早急に計画をつくってまいりたい、このように思っておりますので御理解いただきたいと思います。