小樽市議会 平成26年第1回定例会 2014年3月4日
観光問題について
2014年3月4日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「観光問題について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 高橋克幸
次に、観光問題についてであります。近年、本市の観光産業は基幹産業の一つとして成長し、小樽の経済にとって大きなウエートを占めるようになってきました。最近の観光入込客数の動向を見てみますと、ピークであった平成11年度の970万人から減少し、17年度760万人となり、24年度では660万人と減少傾向にありながらも、多くの方が観光に訪れております。ただ、この減少傾向には危機意識を感ずるところでありますが、これらの動向についてどのように認識されているのか、市長の見解を伺います。また、減少の要因と観光産業の本市経済への影響や位置づけについて、あわせてお答えください。次に、観光を推進する体制についてであります。ここ数年、観光関連の動きとして、クルーズ客船の誘致活動やまちづくり関連で、旧国鉄手宮線の工事着工や歴史的建造物の保全、北運河構想、天狗山観光構想など、観光施策とリンクする内容がありますが、所管の違いがあり、横断的な協議会についても、どこが主導していくかによって施策の方向性が変わっていくことが考えられるところであります。また、平成20年に小樽は観光都市宣言を行い、オール小樽の姿勢を示しましたが、残念ながらこれ以降、観光施策に大きな変化があまり見えない状況であります。現在、戦略的な観光施策の推進についてどのような体制で行われているのか、主なものの役割や内容についてお示しください。また、小樽観光協会との関係性や相乗効果については大きな課題であり、今後の観光施策についても重要な位置を占めているものと考えます。この点について少し懸念されるところがありますが、市としてどのように考えられているのか、見解を伺います。今後、小樽の重要的観光課題のこれらの観点から、総合的かつ体系的に推進していく上で、行政としても、組織体制を現在の観光振興室から文化・スポーツ部門も視野に入れた部局への昇格を検討すべき時期と必要性が既に到来していると思います。また、これに至るプロセスの中で、関連する組織の横断的な協議ができるテーブルの設定も必要と思いますが、それぞれについて市長の見解を伺います。さて、観光ニーズの多様化に伴い、さらに重要になるのがホスピタリティの問題であります。以前から議論されておりますが、大きな課題の一つであり、これまでもさまざまな取組が行われていると認識しています。自分の住んでいる土地の歴史や文化を知ることが地域愛につながり、交流面でも効果があると考えているところであります。そこで伺いますが、観光基本計画にある重要施策で、おもてなし意識のレベルアップと交流観光を担うリーダーの育成の項目があります。特に、おもてなしについては東京オリンピック誘致のプレゼンで有名になりましたが、言葉だけが先行していたのでは意味がありません。これらのホスピタリティの問題についてこれまでどのような対策が行われてきたのか、また今後の考え方や具体的な対策についてお答えください。さらに、先進地や他都市への視察や参考にしてきた内容があればお示しください。次に、大きな観光資源である歴史的建造物の保全であります。小樽観光の大きな特徴である懐かしさやノスタルジックな雰囲気を演出しているのは、歴史的な建造物やそれに伴うまち並みの景観であります。特に歴史的な建造物は時間の経過が老朽化を進め、残念ながら解体に至るケースがありました。小樽観光にとって重要な資源であるこの歴史的な建造物についてどのように認識されているのか、改めて見解を伺います。歴史的な建造物の保全については、今後の大きな課題であります。特に建物保有者の協力がなくては、将来にわたり観光資源の存続は考えられないところであります。また、本市においては、他都市に先駆けて条例を制定し、歴史的な建造物の保全に取り組んできたと認識をしております。この保全の課題と問題点についてお答えください。また、歴史的な建造物の保全に対しての助成金制度ですが、ここ10年間の予算の推移とその主な内容及び税の減免など、所有者に対して負担減になるような検討も視野に、今後の考え方について見解を伺います。5項目めの質問を終わります。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、観光問題について御質問がありました。初めに、観光客減少の要因と経済への影響についてですが、本市の観光入込客数が減少傾向にあることにつきましては、平成11年3月のマイカル小樽の開業などにより、道内客が大幅に増加した反動もあり、その後減少に転じたことにあると認識しておりますが、今年度上半期については、観光入込客数と宿泊客数はともにほぼ20年度の水準までに回復しております。次に、減少の要因につきましては、長引く景気の低迷や道内外観光地との競争激化、新たな集客力のある施設がオープンしていないなどのさまざまな要因が挙げられます。観光産業の本市への影響と位置づけにつきましては、観光は本市の基幹産業の一つであることから、飲食業や宿泊業などを中心に、本市経済に与える影響は少なからずあるものと認識しております。次に、観光推進体制とホスピタリティの問題についてですが、まず戦略的な観光施策の推進につきましては、クルーズ客船誘致では、昨年4月に国の関係機関や北後志の観光協会、市内経済団体、バス会社などから成る小樽港クルーズ推進協議会を設立し、誘致活動や受入れ態勢の整備、船社等への旅行プランの提案などを行っており、事務局は港湾室と観光振興室、NPO法人OBMの三者が担っております。北運河の戦略プランの策定につきましては、今年度OBMに委託した事業であり、商工会議所や観光協会、小樽商科大学などで構成する協議会を立ち上げ、作業を進めており、市からは港湾室、観光振興室、まちづくり推進課の職員が委員となっております。天狗山の「小樽の森」構想実現化につきましては、市と中央バス、観光協会、商工会議所などで構成する検討委員会で構想の実現化に向けた総合的な検討を進めており、事務局は観光振興室が担当しております。なお、毎月、商工会議所と観光協会、物産協会、OBM、そして市産業港湾部の五者で小樽観光全般についての会議を開催し、情報共有と意見交換を行っているところであります。次に、観光協会との関係性や相乗効果につきましては、本市の観光振興を図っていくためには、市と観光協会をはじめとした経済界とが連携して取り組んでいかなければならないと考えており、特に観光協会は観光推進の実働部隊として重要なパートナーであると認識しております。現状、観光協会においては財政基盤や事務局体制に課題があると認識しておりますので、市としても可能な限り支援してまいりたいと考えております。次に、観光振興室の部局への昇格などについてですが、基本的に部局への昇格については、業務内容や人員配置を含め、全庁的に考えていかなければならないものであり、さらに現在、教育委員会で所管している文化・スポーツ部門を市長部局へ移管し、観光部門を含めた新たな部署の設置には、その業務を所管している教育委員会の意見を聞きながら進めていくべきであると考えております。平成20年10月に、教育委員会では、移管については現状では適当ではないとの意見でありましたが、今後、国の教育制度の見直し等に伴い再度議論され、移管が適当との意見をいただいたときには、市として移管について検討したいと考えております。次に、ホスピタリティについて、これまで行ってきた対策につきましては、観光協会がおもてなし講習会や地域資源の勉強会、外国語講座などを開催したほか、観光客に対して傘の無料レンタル事業を行っております。また、交流観光を担うリーダーとして、小樽観光大学校でおたる案内人の育成を進めており、案内人の方々が昨年5月から10月までの土曜、日曜、祝日に運河プラザ内に観光案内デスクを開設し、サポートガイドとして観光案内を行いました。市としても広報おたるに観光特集を半年間連載し、おもてなし意識の重要性を発信してまいりました。今後の考え方や具体的な対策につきましては、観光客に対するおもてなし意識の一層の向上を図るため、観光協会と連携してホスピタリティ事業の充実に努めるとともに、おたる案内人などのさらなる活用を図ってまいりたいと考えております。次に、観光資源である歴史的建造物の保存についてですが、まず歴史的建造物の認識につきましては、歴史的建造物は先人が残した歴史的・文化的に大変重要な財産であるとともに、小樽らしいまち並みを形成する最も重要な構成要素であります。また、数多くの観光客が訪れる観光スポットにもなっており、本市の重要な観光資源の一つでもあると認識しております。次に、歴史的建造物の保存に関する課題と問題点につきましては、歴史的建造物の維持・補修には多額の費用を要することから、所有者の財政事情などによっては維持・補修が困難となるおそれがあること、また長期にわたって利活用が進まない建物は傷みが早く進行し、保全が難しくなるおそれがあることなどが課題と考えております。次に、歴史的建造物の保全に対する補助金の予算の推移等につきましては、この10年間の予算額の推移は、平成16年度から19年度の各年度は1,000万円、20年度は900万円、21年度から25年度の各年度は500万円で推移しており、主な工事内容は屋根や外壁の補修費となっております。今後におきましては、厳しい財政状況ではありますが、この補助制度を継続することとし、税の減免などの負担軽減の方策につきましては情報収集を行ってまいりたいと考えております。