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小樽市議会 平成26年第1回定例会 2014年3月3日

小樽市の財政の現状認識について

2014年3月3日、小樽市議会の一般質問で、北野義紀議員が「小樽市の財政の現状認識について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
北野義紀 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 22番 北野義紀

日本共産党を代表して質問いたします。初めに、財政問題です。小樽市の財政の現状認識について、人件費の独自削減の復元や新・市民プール、福祉灯油等の実現に関して、市長の見解を伺います。小樽市の財政の現状認識について、市長は、昨年の第4回定例会での小貫元議員の代表質問で新・市民プールの実現を求めたとき、累積赤字はなくなったが、他会計等からの借入残高が平成24年度決算で54億円もあり事実上の赤字だ、市財政は依然として深刻と答えていました。また、予算特別委員会で、川畑正美議員が福祉灯油実現を求めたとき、市長は何と答弁したでしょうか。平成24年度は借入れを行っていないけれども、年度末で残高が54億円になっていることを引き合いに、他会計から借入れがないから余裕があるのではないか、そういう質問ではないかと思うが、他会計からの借入れが膨らんでいったら、まさに財政再生団体に足を踏み込むことと同じことになる、こう言って福祉灯油実現を断ったではありませんか。平成16年度、職員給与を独自削減したときの累積赤字は決算で11億7,978万円、他会計、基金からの借入残高は13億5,000万円、合計25億2,978万円。現在はどうなっているか。確かに累積赤字はなくなりましたけれども、他会計からの借入残高は、平成25年度決算見込みで46億3,800万円で、16年度の二つの合計より多くなっています。市長のおっしゃるとおり、他会計からの借入れが事実上の赤字だとすれば、現在のほうがはるかに財政は深刻なのではないでしょうか。市長が新年度予算についての記者会見で述べたように、財政再建の道半ばというか入り口、それどころか、かえって深刻さは増しているのではないでしょうか。説明をしてください。また、昨年の第4回定例会のときと新年度予算編成時で、財政危機は少しでも緩和されたというのか、市財政の認識についての見解を求めるものです。職員給与・特別職給与の独自削減の復元に関してです。我が党は、平成16年度の職員給与削減のときも、財政が苦しいからといって一般職の給与削減はすべきではないと反対しました。今回の復元に関しても、一般職の復元には賛成です。市長が職員給与・特別職給与の独自削減の復元に踏み切ったのは、平成16年度よりも財政状況がよくなったと判断したからだと考えます。そうだとすれば、新・市民プールや福祉灯油実現の要求には背を向け、財政再生団体に足を踏み込むことと同じになるとおどしをかけ、その一方で累積赤字がなくなったからといってみずからの給与は復元を図る、到底、市民の同意を得られるものではありません。私は、市長たる者は弱者を最優先し、みずからの利益は最後に享受するのが本当だと考えますが、見解をお聞かせください。私が、市長が財政状況がよくなったと判断しているのではないかと指摘する根拠について、もう一つ尋ねます。ふれあいパスの利用者負担増に関してです。ふれあいパスの利用者負担増について、各会派代表者への説明のとき、原案のときですが、利用者である高齢者に1回の使用につき20円もの値上げをする案が示されました。私は、その場で、利用者の負担増は認められないと指摘をしたら、財政が大変だから、ふれあいパスでこれ以上の市の負担はできないと言い張っていたではありませんか。ところが、その後、与党からも言われたと、取ってつけたようにあっさりと市が10円の負担、新たに2,000万円の負担をすることにしたとの追加説明がありました。取ってつけたようにと言ったのは、これまで議会の各会派への説明は、共産党は最後のほうだからです。今回の第1回定例会の議案説明は最後でありました。ふれあいパスの利用者への1回につき20円負担は、与党の了解をもらった上での共産党への説明と理解するのが当然でしょう。だから、共産党への説明のとき、認められないと強く主張しても頑として聞き届けなかったではありませんか。話は横にそれましたが、このふれあいパスの議会への説明の経過を見ても、市長の財政認識は好転しているとの判断をせざるを得ません。そうであるならば、新・市民プールの実施設計など2,800万円や福祉灯油の1,200万円をはじめ市民が切実に望んでいる事業、今からでも遅くありません、実現をして市民を喜ばせてはいかがでしょうか。国の平成26年度地方財政計画に基づく小樽市の新年度予算編成を終えて、真の財政再建の見通しと課題について尋ねます。平成26年度地方財政計画では、国は、一般財源総額について、社会保障の充実分等を含め、25年度の水準を相当程度上回る額を確保した一般財源総額で、前年度比6,000億円上回ったと胸を張りました。地方税が伸びるとして、地方交付税は臨時財政対策債と合わせ約8,000億円も削減してしまいました。小樽市の新年度予算案で、一般財源の大宗を占める地方交付税と市税はどうなったでしょうか。地方交付税は、前年度比4億5,300万円の減、臨時財政対策債は1億600万円の減、合わせて5億5,900万円も減らされています。市税はどうか。法人市民税は、前年度比1億1,760万円増の13億5,080万円、個人市民税は、4,400万円減の42億8,720万円で、市民税全体では7,360万円の増にすぎません。このほか、4月からの消費税増税に伴う地方消費税交付金に期待をしたようですが、国は、増税初年度は経過措置として平年度ベースの0.7パーセントを見込まず0.2パーセントとしたため、前年度比1億5,200万円の増にとどまりました。地方譲与税は、国は17.4パーセント増を見込んでいますが、小樽市は逆に3,800万円の減です。その他の一般財源を含めても、小樽市の一般財源は前年度比で増加しているのかどうか、金額、比率にも触れてお答えください。また、小樽市の新年度予算を分析すれば、果たして国の言うとおりなのか疑問が先に立ちます。そこで、通常収支分の一般財源に関して、国の言い分に照らして小樽市の新年度予算編成ではどうなっているか、説明をしてください。次に、国の歳出特別枠、交付税の別枠加算は、20.1パーセント、38.4パーセントとそれぞれ削減されてしまいましたが、この二つについて、小樽市の予算編成にどのような影響となっているか、国の説明どおりの効果があったのか、具体的に説明してください。次に、中松市長の選挙公約である真の財政再建をなし遂げることが、任期1年を残してどこまで到達しているかを検証する時期と考えますので、真の財政再建をなし遂げることはどこまで来ているのか、具体的事例、金額等も示して見解をお聞かせください。あわせて、市長自身も財政再建は4年間でできるとは考えていないと思うので、次期市長選に中松市長は再度立候補するのかも市民がひとしく注目しているところです。市長の所見をお聞かせください。真の財政再建は、三位一体の改革を前後しての財政危機を脱することを指していますが、そうであるなら三位一体の改革のとき削減したあらゆる市民サービスを復元することが欠かせない課題と考えますが、市長の見解をお聞かせください。現在の地方財政危機は、2004年度からの3か年間の三位一体の改革で地方交付税を大幅に削減し、初年度だけでも2兆8,000億円もの大幅削減に起因しています。この3か年間で小樽市は、その減らされた総額が54億円を超えているのです。しかし、地方からの猛烈な反発を受けて政府も若干の手直しを行い、地方再生対策費、後の特別枠へ統合されたものですが、またリーマン・ショックを受けての地方交付税の1兆円上積みをやらざるを得なくなり、その後、政権交代がありましたが、基本的に継承されてきました。ところが、安倍内閣は、これらの財政の危機モードを平時モードに戻すと言って行ったのが今回の地方財政対策です。平時に戻すというのであれば、三位一体の改革のときに削減した地方交付税を改革以前に抜本的に戻すことでなければなりません。市長の見解を求めるものです。この4月からの消費税増税について伺います。1997年の消費税率5パーセントにしたとき、国の税収は、消費税という税金は確かに増えたが、所得税をはじめ、その他の税金が軒並み減少し、国の税収全体では、差引きで6兆円もの落ち込みとなったことは記憶に新しいところです。今回の消費税増税は、この比ではない事態が平成26年度に引き起こされる心配をするのは当然です。そうなったら、ますます地方交付税の総額が落ち込み、地方財政はますます困難になることは明らかです。そこで、市税の落ち込みにならないかの心配に対する見解をお聞かせください。また、増税によって市民生活に重大な影響を与えることについて伺います。みずほ総合研究所が昨年10月に、総務省の家計調査を基に消費税引上げに伴う家計負担を試算しています。消費税増税による世帯年収別の消費税負担額や、年収に対する消費税負担率を明らかにしています。これによれば、年収237万円の勤労者の世帯では世帯主の月給が17万円程度の世帯ですが、税率8パーセントになるだけで年間5万7,592円の増税となり、月給の3分の1が消えてしまう、税率が10パーセントになれば、月給の半分以上が消えると明らかにしています。非正規労働者がますます多くなる中で、こういう事態になればどうやって生活するのかと、市民のことを思うと胸が締めつけられる思いです。市長は、市民に塗炭の苦しみを与える消費税増税をどう考えているのか、見解をお聞かせください。消費税増税は、中小企業・商店の営業にも、深刻な事態を引き起こします。帝国データバンクの昨年9月の消費税引上げに対する企業の意識調査では、事業所の規模を問わず、半数以上が悪影響があると回答しています。また、取引先から納入価格の引下げの要請があった場合、つまり消費税増加分を価格に転嫁するな、価格転嫁拒否の要請ですが、承諾する、条件や相手によると回答した企業が半数を超えています。転嫁拒否は違法ですが、現在でも転嫁拒否を受けている中小企業・商店が多い中にあって、さらに自分でかぶる事業所が増えることになります。小樽市内の企業も例外ではありません。市長は、この現状をどう考えるか、見解をお聞かせください。消費税増税に伴う国の低所得者対策についてです。住民税均等割が課税されていない方に1人1万円の支給、そのうち基礎年金受給者などは5,000円を加算する臨時福祉給付金、児童手当の支給給付者、臨時福祉給付金の対象者は除かれますが、この支給対象者に対象児童1人当たり1万円の子育て世帯臨時特例給付金を支給することになりますが、1回きりで、負担増は解消されません。なお、これらの給付金は本人の申請によるものですが、給付時期は市町村の実情に応じて決めることになっています。小樽市ではいつ支給するつもりか、対象者はそれぞれ何人となるのか、お答えください。財政問題の最後に、消費税増税によって昨年12月に見直した小樽市中期財政収支見通しの一般会計収支見通しが狂ってこないかの疑問に対する見解も、あわせてお聞かせください。1項目めの質問を終わります。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

北野議員の御質問にお答えいたします。ただいま、財政問題について御質問がありました。初めに、市財政の現状認識についてですが、まず財政は深刻さが増しているのではないかということにつきましては、予算編成における財源対策として、平成23年度までは他会計や基金に頼らざるを得ない状況にあり、16年度と比べ、25年度末の他会計と基金からの借入残高の見込みは増加しておりますが、現在は他会計からの借入れを行わず、収支均衡予算を編成しているところであります。次に、市財政の認識につきましては、第4回定例会の際には国の地方財政計画が示されておらず、地方交付税の動向が不透明でありましたが、新年度予算編成時までの間で地方財政計画が示され、地方交付税をはじめとする一般財源の状況を見込むことができるようになり、財政調整基金の取崩しによる財源対策で収支均衡の予算編成となったものです。次に、特別職の給与の独自削減についてでありますが、特別職の給与は、平成9年10月に、当時の市長が政策的判断に基づき3パーセントの独自削減をはじめ、その後、段階的に削減率を増加させながら、現在、私で30パーセントの削減としております。職員給与の独自削減を始めた平成16年度当時は、他会計からの借入れや予算の一部計上留保を行っていましたが、現状においては、他会計からの借入金の償還はあるものの、予算編成のための財源として新たな借入れや計上留保は行っていない状況にあります。しかしながら、本市の財政は余裕のあるものとは言えないことから、私の給与につきましても、平成16年当時と同率の15パーセントの削減とし、また副市長と教育長は、私と同様に現在の削減率を2分の1とすることで、引き続き給与の独自削減を行うこととしたものであります。次に、市民のための事業ということにつきましては、限られた財源の中ではありますが、市民の「安全・安心な暮らしのための取組」や「市内経済の活性化に向けた取組」に加え、今回、新たに「次代を担う子どもたちへの取組」を優先的に取り組む重点施策として位置づけ、予算編成したところであります。次に、真の財政再建の見通しと課題についてですが、まず新年度の一般財源の状況につきましては、財政調整基金による財源対策前で335億6,000万円、25年度予算と比べ4億6,000万円、1.4パーセントの減となっております。次に、本市の主な一般財源を国の地方財政計画に照らした場合につきましては、地方税では、国は2.9パーセントの増と見込んでいるのに対し、本市は0.1パーセントの増、地方譲与税では、17.4パーセントの増に対して10.2パーセントの減、地方交付税では、1.0パーセントの減に対し2.7パーセントの減、地方特例交付金では、5.0パーセントの減に対し15.1パーセントの減、臨時財政対策債では、9.9パーセントの減に対し4.2パーセントの減となっております。次に、歳出特別枠、交付税の別枠加算の影響につきましては、国は、地方財政計画において歳出特別枠を1兆1,950億円としており、地域の元気創造事業への振替分3,000億円を含めると前年度水準を確保したとしておりますが、一方で、歳入では、地方税収の伸びを踏まえ、交付税の別枠加算を9,900億円から6,100億円に縮小したことなどから地方交付税総額が減少しており、本市の地方交付税が減少となる要因の一つであると考えております。次に、真の財政再建の到達度についてですが、私の考える真の財政再建とは、赤字団体に転落することのないよう、今後の中・長期的な収支を見極め、毎年度の予算編成時において他会計などからの借入れに頼ることなく財源不足の解消を図り、一般会計が本来の意味での収支バランスをとることと考えております。平成24年度以降は他会計などから新たな借入れは行っておらず、私が就任した23年度には約54億8,000万円であった借入残高も、26年度末では約42億3,000万円まで減少する見込みであり、財政再建に向け着実に前進しているものと感じております。しかしながら、この借入れの完済にはなお12年ほどかかる予定であり、現状といたしましては道半ばであると考えております。次に、次期市長選に対する私の考えでありますが、現在、財政健全化や市内経済の活性化への取組など、本市が抱える課題に全力で取り組んでいるところであります。私の進退につきましては、残された任期に全力を傾注し、その上で適切な時期に判断したいと考えております。次に、削減した市民サービスの復元につきましては、先ほどもお答えいたしましたが、真の財政再建の達成にはいまだ道半ばであると認識しており、財政健全化に向けた取組を継続していかなければならないものと考えております。市民サービスの推進のためには安定した行政運営と財政基盤が必要不可欠でありますので、そのためにも真の意味での財政再建をなし遂げることが重要であると考えており、財政健全化のため最大限の努力をしてまいりたいと考えております。次に、地方交付税の復元につきましては、これまでも、三位一体の改革の際の地方交付税の大幅な削減が現在のさまざまな地方行財政上の課題の対応を困難にしている原因の一つであることに鑑み、増大、多様化する地方の財政需要を適切に積み上げるとともに、地方税などの収入を的確に見込み、必要な地方交付税総額の確保を図るよう北海道市長会や全国市長会などを通じて要望してきたところであり、今後も引き続き、必要な地方交付税総額の確保を国に要望してまいりたいと考えております。次に、消費税増税と市税の落ち込みについてですが、国が作成した平成26年度地方団体の歳入歳出総額の見込額の市町村税では、法人住民税均等割と市町村たばこ税など以外は、いずれも増加と見込んでおります。本市では、これまで必ずしも全国と同様の傾向にはならないことから、一定程度、市税収入への影響はあると考えております。次に、消費税増税についてですが、国は、低所得者及び子育て世帯への対策として、臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の給付事業を実施するほか、政府与党では、生活必需品の税率を低くする軽減税率の導入も検討しておりますが、家計や市民生活に一定程度の影響があるものと考えております。しかしながら、真に国民が将来を託し得る持続可能な社会保障制度を国が責任を持って確立していく必要があり、その財源を安定的に確保するためには欠かせないものと考えております。次に、消費税の転嫁拒否等につきましては、国としても、このたびの消費税率の引上げに当たり、中小の事業者を中心に消費税の価格への転嫁について懸念が示されていることから、消費税を価格へ転嫁しやすい環境を整備するため、消費税転嫁対策特別措置法を平成25年10月1日から施行しております。この法律では、大規模小売事業者等に対し、商品や役務を供給する中小事業者等への減額や買いたたき、本体価格での交渉の拒否などを禁止しているほか、転嫁拒否等の行為に対する検査、指導等を行うことで違反行為を防止、又は是正することとなっております。本市といたしましても、国からの要請に基づき、同法に係る情報受付窓口を産業振興課に設置し対応しておりますので、市内中小企業者が消費税の転嫁拒否を受けることのないよう、適切に対応してまいりたいと考えております。次に、臨時福祉給付金と子育て世帯臨時特例給付金の給付時期につきましては、支給条件の一つが、平成26年度の市民税均等割の非課税者となっていることから課税業務が終了してからとなりますが、申請の受付や給付に係る準備業務を考慮しますと、早くとも8月以降になるものと考えております。また、対象者につきましては、国が示している計算方法に基づいて算出しますと、臨時福祉給付金が約3万2,000人であり、子育て世帯臨時特例給付金が約1万人となりますが、実数については、ただいま申し上げましたとおり、課税業務が終了していないことなどもあり、お示しすることができません。次に、消費税増税による中期財政収支見通しへの影響についてですが、昨年12月に見直しを行った収支見通しは、平成24年度決算及び25年度予算を基に見直しの時点で見込むことのできる一定の条件の下で試算したもので、消費税率の引上げも考慮して推計しており、影響はないものと考えております。収支見通しにつきましては、各年度の予算編成や決算の状況を踏まえ毎年度見直すこととしており、今後も国の動向などを的確に把握しながら、適切な見直しを行っていきたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成26年第1回定例会 2014年3月3日 議事録 PDF(47ページ) 間違いを知らせる