小樽市議会 平成25年第4回定例会 2013年12月9日
JR北海道の事故と並行在来線について
2013年12月9日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が「JR北海道の事故と並行在来線について」質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 小貫元
次に、JR北海道の事故と並行在来線の確保についてお伺いします。JR北海道では、2011 年5月に石勝線のトンネル内で脱線火災事故が発生しました。幸いに亡くなった方はいませんでしたが、一歩間違えば大惨事になっていたところです。その後、国から特別保安監査が入り、国土交通省としては業務改善命令を出しました。しかし、それ以後も事故や故障が続いています。今年に入ってからも、車両からの出火や線路下の砂利流出で貨物列車が脱線、運転手によるATS装置の破壊、レールの異常を放置など、とても安心して利用できる状況ではありません。さらには、木製枕木の交換基準などの安全基準の不整備や不徹底、レール検査データ改ざんなど、安全軽視の实態が明らかになっています。JR北海道には鉄道事業者としての資格が問われています。民営化後、JR北海道の社員は1万 3,000 人から 7,000 人に削減、JR北海道の検査周期の緩和などに象徴されるように、安全軽視の経営が続けられてきました。市長は、一連のJRの事故について、分割民営化との関係での影響はどのようにあると考えていますか。次に、北海道新幹線の札幌延伸との関係で伺います。小樽市は並行在来線の経営分離に同意し、9月 19 日の総務常任委員会では地元負担についての報告もありました。このように北海道新幹線の札幌延伸について進めています。新幹線・高速道路推進审の資料によれば、新幹線は大量輸送に適しているとされています。だとすれば、なおさら事故を起こさない体制が求められています。特に札幌延伸の場合、76 パーセントがトンネルであり、石勝線のような事故があれば大惨事です。市長は、事故やデータ改ざんを行うJR北海道の現状で北海道新幹線を運営することについて、どのようにお考えでしょうか。日本共産党は、並行在来線についてJRからの経営分離に反対し、JRと国が責任を持って住民の足を確保することを求めています。そもそも整備新幹線を進めていく条件の経営分離は、法律では何も規定がない条件です。しかし、市長は並行在来線の経営分離に同意をしました。それならば経営分離に同意した首長は、住民の足の確保、とりわけ鉄路の維持、安全に取り組むことが求められています。仮に経営分離されて、第三セクターによる鉄道の運営という形になったとき、JR北海道の現状を見れば、事故が多発するような線路、維持・管理がまともにされていない線路を沿線自治体に丸投げされることになりかねません。いい迷惑です。並行在来線はもとより、鉄路の安全、施設の更新をJR北海道に求めるべきではありませんか。一連のJR北海道の事故続きには、国の責任もあります。2005 年、兵庫県尼崎市の福知山線で起きた脱線事故では 100 名を超える人が亡くなりました。このような事故があり、安全統括官の設置が義務づけられました。しかし、10 月4日に国がJR北海道に出した改善指示では、業務を統括管理する体制が不十分であることが認められたとしています。つまり、国は、何度も監査に入っておきながら、安全統括管理が不十分なことを指摘してこなかったということです。現在、国は特別保安監査などを行ってきていますが、鉄道事業者に安全を守らせる責任は国にあります。JR北海道は、独立行政法人が全株を保有し、国が实質的に保有する鉄道事業会社です。その意味からも、JR北海道の安全軽視の経営を放置してきた政府の責任は重大です。このJR北海道の体制に対して、小樽市議会としても、さきの第3回定例会で、「JR北海道の重要事故・トラブルの徹底した原因究明と安全運行を求める意見書」を全会一致で可決しました。小樽市長として、国が鉄路の安全対策、原因解明と再発防止策を講じて輸送の安全を確保するため、責任を果たすように求めることを要望します。国では 1970 年代に大規模な公共事業が続き、そのような施設の老朽化対策などに、国土交通省の管轄だけでも 190 兆円がかかると言われています。老朽化対策ですから、新規事業が含まれていません。新規事業の中の整備新幹線だけでも3兆 7,600 億円かかります。消費税の増税で財政再建も行うと言っていましたが、増税のそばから大型公共事業にお金をつぎ込んでいったら、幾らあっても足りません。公共工事を生活密着型に切り替えていくことが求められています。被災地との関係でいえば、いまだに仮設住宅から出る当てもない被災者が多くいる中、被災地の復興が急がれなければなりません。予算編成でも大幅な財源不足が生じている小樽市財政において、今後、北海道新幹線建設費用をどのように捻出していこうとしているのでしょうか。公共工事は老朽化対策優先、被災地優先の原則から、札幌延伸は凍結することを求めます。お答えください。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
ただいま、JR北海道の事故と並行在来線について御質問がありました。初めに、JR事故と民営化との関係についてですが、旧国鉄分割民営化後、これまでJR北海道は多くの過疎地域を抱える道内において、国が設けた経営安定基金による運用益を活用しながら、地域の足の維持に貢献してきたものと認識しておりますが、このたびの一連のトラブルは、同社内部での安全基準の不徹底など、組織運営上のさまざまな要因が絡み合って発生したものと思われますので、分割民営化という組織形態との関係だけで論じることは難しいと考えております。次に、JRの安全確保についてですが、事故やデータの改ざんを行うJR北海道が北海道新幹線を運営することにつきましては、事故の多発やデータの改ざんなどは、安全運行に大きな責任を負う公共交通機関として決してあってはならないことと考えております。今後、JR北海道が鉄道事業者としての原点に立ち返り、抜本的な再発防止策の確立など、安全体制の再構築に総力を挙げて取り組むことが北海道新幹線の安心で信頼できる運営につながるものと考えております。次に、並行在来線はもとより、鉄路の安全、施設の更新をJR北海道に求めるべきではないかとの御質問ですが、JR北海道に対する要望については、北海道市長会として 10 月 17 日に文書により、安全対策に万全を尽くし、一日も早い信頼回復に努めるよう要請を行っております。また、今月には北海道市長会会長が同社を訪問して、直接口頭での要請を行う予定となっております。次に、国に輸送の安全を確保するため、責任を果たすよう求めることについてですが、これまで国は二度の特別保安監査を通じて、JR北海道に対して改善指示を出してきましたが、さらに新たにレール検査数値改ざん問題を受けて、11 月 14 日より無期限の特別保安監査を引き続き实施中ですので、市としては、国がJR北海道に対して今後どのような措置を行うのか注視していきたいと考えております。また、国としての鉄路の安全対策に係る要望につきましては、北海道市長会とも連携をとりながら、対忚を検討したいと思っております。次に、新幹線の札幌延伸についてですが、まず新幹線建設費用の財源につきましては、市の負担金は地方債の対象となり、元利償還金の 50 パーセントが普通交付税で措置されるものであり、他の公共事業などの地方債と同様に将来的な公債費の負担を勘案し、中・長期的な収支を見通す中で対忚してまいりたいと考えております。次に、公共工事は老朽化対策優先、被災地優先の原則から、札幌延伸は凍結すべきではないかとの御質問ですが、老朽化対策などは重要課題ではありますが、札幌延伸を含む新規着工区間については、国において収支採算性や投資効果などを確認した上で、認可されたものであります。新幹線の札幌までの延伸により、北日本全体の経済が活性化され、被災地復興についても後押しできるものと考えております。