小樽市議会 平成25年第3回定例会 2013年9月9日
教育について
2013年9月9日、小樽市議会の一般質問で、上野智真議員が「教育について」質問し、教育長 上林猛、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 上野智真 議員
- 答弁者
- 教育長 上林猛、市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 上野智真
教育についてお尋ねいたします。8月 27 日、平成 25 年度全国学力・学習状況調査結果が公表されました。全4科目の平均正答率は、小学校で 58.93 と全国 45 位、中学校は 38 位と依然低い順位で、小学校では全国平均正答率より3ポイント、中学校では 1.35 ポイント低い結果となりました。平成 26 年度までに全国平均以上を目指している北海道教育委員会は、平均正答率が小・中学校いずれの教科でも全国平均より低い状況となっており、厳しく受け止めているとコメントを出しています。まず、今回の結果について、教育長はどのように受け止めているのか、お聞かせください。また、小樽市の結果はまだ精査している段階とは思いますが、現段階でどのような状況にあるのか、お聞かせください。今回の結果では、小学校では全ての科目で全国との差は縮まりましたが、応用力を試すBの問題では、依然差が大きく、中学校においても基礎的な力を試すAの問題では差が縮まりましたが、Bの問題については、昨年全国平均を上回った国語Bも今年度は下回り、数学Bも依然差が縮まりませんでした。応用力を試す問題に関しては、小樽市も 24 年度調査結果で、全道同様に全国との差が大きく、また、中学校での学力の差は、全道平均よりさらに大きな差がありました。今回の学力・学習状況調査までに、この応用力について、どのような学力向上の取組をしてきたのか、また、特に中学校の学習については、どのような取組をしてきたのか、お聞かせください。北海道教育委員会では、道民全体で課題や危機意識を共有し、各市町村教育委員会や学校との連携をさらに深めるために、本年6月からほっかいどう「学力・体力向上運動」を推進していますが、この取組を市教育委員会はどのように認識し、今後どのような連携をお考えか、お聞かせください。今回の公表を踏まえ、市教育委員会ではいつごろ調査結果の公表をする予定か、また、公表の仕方についてはどのようにお考えか、お聞かせください。全国、また全道各地域で学力の差があるのは調査結果によって明らかですが、市内においても各学校での学力格差はあると考えるのが自然と言えます。今まで市教育委員会では、市内の学校間格差についての公表はしておりませんが、北海道はもとより釧路市においては、学力向上に関する学力保障条例が制定されるほど危機意識を持っています。市内全体の学力向上のためには、当然、各学校の学力を向上させなければなりません。市教育委員会では、学校間格差についてどう考え、その差を改善するためにどのような取組をしてきたのか、お聞かせください。これまでの結果を勘案すると、教員はもとより保護者にも依然学力に関する意識や認識が浸透していない現状も考えられ、今後、各学校の差についての認識と学力低下への危機意識をしっかり持ち、学力向上への意識醸成をしていかなければならないと考えますが、教育長の御認識をお聞かせください。今回の公表において、文部科学省は土曜授業復活の参考とするため、土曜日の過ごし方の実態調査も行い、その結果、北海道ではテレビやゲームといった回答が全国平均を上回りました。この結果は、土曜に一人で過ごす子供が多いことを示していると考えられます。文部科学省は今秋にも土曜授業を行いやすくする方向で関連省令の改正などを行いたいとしており、北海道も検討していくとのことですが、小樽市においても、家庭の状況などでなかなか学校以外での学習の時間がとりにくい現状も考えられ、学習時間の確保や学習習慣の定着のためにも、土曜授業の検討をすべきと考えますが、どのようにお考えかお聞かせください。市内公立高校の再編についてお尋ねいたします。生徒数の減少により、道内の公立高校の学級減や再編が行われており、市内においては、平成 26 年度に小樽潮陵高校が1学級の減、そして 28 年度には小樽商業高校が2学級となることが決定しました。この傾向は今後も続くと見られますが、小樽市教育委員会では、このようなことを踏まえ、市内における公立高校のあり方を考えるため、市内経済団体やPTA、その他さまざまな分野の方をメンバーとして懇話会が設置され、議論がなされてきたと聞いていますが、まず、この懇話会の設立の経緯についてお聞かせください。先月、この懇話会での協議を踏まえ、市教育委員会が道教育委員会に意見書を提出しましたが、その内容と懇話会でどのような協議がなされたのか、お聞かせください。9月3日、道議会文教委員会で自民党の佐藤禎洋議員が懇話会での意見を踏まえ、地元からの意見への対応を質問し、道教育委員会からは、地元地域の強い期待の表れと受け止め、今後の再編について地域の意見を聞きながらできるだけ早く検討していくとの見解が示されました。市内公立高校の再編は、小樽市の教育の将来にも多大な影響が出ることから、今後、小樽市教育委員会としての明確なビジョンを作成し、道教育委員会にさらに要望していくべきと考えますが、現在の高校再編への市教育委員会の認識と今後の取組についてお聞かせください。最後に、子供の安全についてお尋ねいたします。小樽市内の通学路に関して、市内の通学路には、歩道が設置されていないところや道路が狭い場所、また、見通しの悪い場所、交通量の多い場所など、さまざまな危険があります。先般行われた社団法人小樽青年会議所主催の子どもサミットでも、信号がないなど通学路に関する中学生の意見が出ていたことから、このような通学路への不安は生徒自身にもあると改めて思いました。道によっては、人通りが少なかったり、街灯などが少なく、夜間暗い道など犯罪に巻き込まれるおそれもあります。また、冬は雪のため、通学路の状況が夏などとは大きく変わります。このような不安に対し、児童・生徒に通学路の危険箇所を認識してもらい、安全な通学をしてもらう方法として、稲穂小学校でモデルケースとして、探偵会社の協力で安全マップがつくられています。市内各学校でも学校独自の安全マップはつくられているようですが、今後、このような専門的な視点を入れた安全マップを含め、児童・生徒の安全確保にさらに取り組む必要があると考えますが、児童・生徒の通学に関する安全への認識と今後の取組についてお聞かせください。以上、再質問を留保して質問を終わります。
答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)
上野議員の御質問にお答えいたします。初めに、公表された今回の全国学力・学習状況調査の結果についてでありますが、北海道の結果については、小学校は全ての教科で、中学校は国語A、数学Aで全国との差は縮まっているとはいえ、小・中いずれの教科においても全国の平均正答率を下回っている結果については、大変残念に思っております。また、小樽市の状況については、現在、教科及び児童・生徒質問紙等における調査結果の詳細な分析を進め、公表に向けて準備をしているところですが、教科による結果については、昨年度と比べ大きな変化はなく、私としては改めて学力向上の難しさを痛感しているところであり、これまでも学力向上に向け、さまざまな取組を行ってきましたが、今後とも各般事業の着実な実施を通して粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。次に、応用力を育成するための取組と中学校の学習についての取組についてでありますが、子供たちの応用力を育成するためには、まずは小学校において、国語では読む力や書く力を、算数では四則計算や図形といった基礎的、基本的な力が身につく授業を行うことが重要であり、それを土台として中学校ではより専門性を高め、生徒の学習意欲を喚起する授業を展開するといった小・中連携の取組が重要だと考えております。教育委員会としては、小学校においては、これまでも読む力や書く力を育成するために、音読や読書活動を奨励すること、言語活動を充実させた授業改善にかかわる指導資料の作成・配布や著名な講師を招いた研修会を開催しております。とりわけ、中学校では学習支援や生徒指導支援、指導方法工夫・改善などによる 11 名の加配を受けており、生徒一人一人の理解度に応じた習熟度別少人数指導を取り入れることや研究授業を伴う授業力向上研修講座を開催するなど、教科の専門力を高める取組を行ってきたところであります。次に、ほっかいどう「学力・体力向上運動」についての認識についてでございますが、学力・体力の向上は、学校だけで取り組むのではなく、学校、家庭、地域が連携してサポートしながら育んでいかなければできないことだとする道の取組は、今日的な教育を取り巻く状況から考えると的を射たものと認識しております。小樽においては、これまでもふるさと教育の観点から小樽観光大学校と連携したおたる案内人ジュニアの育成や学力向上の観点から小樽商大と連携した樽っ子学校サポート事業、音読運動への小樽商工会議所や青年会議所からの支援など、市民のお力添えをいただきながら子供たちの健全育成に努めており、今後とも学校、家庭、地域等と連携した取組を展開してまいりたいと考えております。次に、本市の調査結果の公表の時期及び公表の仕方についてでありますが、本市における教科及び児童・生徒質問紙などによる調査結果につきましては、9月下旬に公表する予定で調査結果の分析を行っているところです。また、公表の仕方につきましては、道教委や他都市の状況も勘案しつつ、できるだけわかりやすい内容としたいと考えており、9月の教育委員会で審議の上、公表したいというふうに考えております。次に、学力における学校間格差についての認識及び改善に向けての取組についてでございますが、私としては、学力に学校間格差があることを現実として受け止め、この差を改善するためには、学校の平準化を目指すのではなく、成果の上がっている学校をより伸ばして、その学校の教育実践の交流や人事異動によって他の学校へ波及をさせ、全体としてのレベルアップにつなげることが大事であると認識しております。8月下旬には、校長を含む 41 名の教員とともに学校力向上の指定校である登別市立幌別小学校を訪ね、校長の強いリーダーシップと教員の組織的な授業改善の取組を視察し、10 月には秋田大学の教授を招いた保護者や教職員向けの教育講演会などを開催するなど、今後とも、より質の高い教育に触れさせ、みずからの実践を振り返り、意欲を喚起するような研修を実施したいと考えております。次に、各学校の差や学力の低さへの危機意識についての認識についてでありますが、学力の向上は学校と家庭が一体となって取り組むことが重要であると認識しておりますが、まずは教員一人一人がみずからの授業力を改善し、校内での組織的な取組の意識を高めることが大切であると考えております。私としては、教員や保護者に対し、子供たちの学力の実態をより正しく認識させることや質の高い教育実践に触れる機会を提供することなどで、危機意識を高めたいと考えております。次に、土曜授業についてでありますが、文部科学省は、来年度、全国の約2割の公立小・中学校を対象に、講師やコーディネーター等への謝礼や教材開発の経費などを補助する事業を概算要求に盛り込んだと承知しておりますので、今後こういった国の動向や道、他市の状況について情報収集するとともに、本市においても校長会やPTAなどの御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。次に、市内の公立高校に関する懇話会の設立経緯などについてでありますが、平成 24 年9月、道教委から小樽市内の公立高校の再編について、職業学科の配置のあり方を含めた早急な検討が必要との見通しが示されたことを受けて、市教委とすれば、高校卒業者を受け入れる企業や高校に入学しようとする小・中学校、さらに保護者などから意見を聞くため、小樽商工会議所、小樽青年会議所、小樽市PTA連合会、小樽市校長会、進路担当教員などで構成する小樽市内の公立高校間口に関する懇話会を本年1月に立ち上げ、2回の懇話会を開催したところであります。次に、懇話会での協議内容や北海道教育委員会に提出しました文書についてでありますが、本年1月に開催した第1回目の懇話会では、道教委から高校適正配置を担当する職員を招いて、配置計画についての考え方や道教委が進める新しい学校づくりの説明を受け、それに対する意見交換を行ったところであります。2月には第2回目の懇話会を開催し、市内の職業学科の再編について、それぞれの団体などから個別の意見として、「小樽ならではの観光ビジネス科など即戦力となる学科が望ましい」「魅力ある高校を設置してほしい」「市内に総合学科の学校が欲しい」「子供たちが将来の夢を見られるような学科を提案する必要がある」「ガラス工芸科や観光学科が欲しい」など、さまざまな意見要望が出されましたが、総論としては、小樽市内の産業構造や市民の要望を取り入れた小樽にふさわしい魅力ある高校をつくってほしいとの方向が示されたところであります。6月に道教委から計画が示され、その後、道教委から懇話会での意見や各団体からの要望などについて文書で提出してほしいとの要請を受け、懇話会で示された内容や市P連からの要望、職員団体などから聴取した意見などを取りまとめ、文書で報告したものでございます。次に、現在の高校再編についての市教委の認識と今後の取組についてでありますが、今回、道教委が小樽商業高校の情報処理科の1間口減を決定しましたが、今後の生徒数の減少傾向や今年度の定員割れの状況などから、小樽商業高校の間口減についてはやむを得ないものと考えております。また、このたびの道議会の質疑の中で、道教委から小樽商業高校と小樽工業高校の再編を視野に入れた検討が必要であり、地域産業の特色を生かした学科の設置を含め、できるだけ早く検討するとの見解が示されましたので、今後、市教委としては、小樽にふさわしい学科や再編のあり方などについて幅広く市民の意見を聞きながら一定の考え方を取りまとめ、道教委へ要請してまいりたいと考えております。最後に、児童・生徒の通学に関する安全への認識と今後の取組についてでございますが、通学路の安全を確保する上で、通学路の安全マップは有用な手段であり、各小・中学校においては、PTAや地域と協力し、通学路の安全マップを作成しているところでございます。今回の稲穂小学校の安全マップは、探偵社がこれまでと違った観点から、不審者の出現場所や危険箇所を写真で具体的に示すなど、わかりやすい内容で好評を得ているところでございます。今後、各学校で作成している安全マップにこれらの手法を取り入れるなど、より充実した内容にするよう、情報提供をしてまいりたいと考えております。(「議長、14 番」と呼ぶ者あり)
再質問 14番 上野智真
1問だけ再質問をさせていただきます。IR構想に関しまして、市長から取り組んでいくという強い姿勢を御答弁でいただきました。既に釧路市は先般、7月 30 日に蝦名市長が高橋知事のところにみずから出向き要望しているのですけれども、市長は、道に対してもそうでありますけれども、今後、みずからどのような取組をなさるのか、具体的なところがあればお聞かせください。
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
上野議員の再質問にお答えいたします。今まで議会議論の中で言うと、小樽市としては調査研究あるいは情報収集という形で進めてきたところであります。しかし、このIR推進法案につきましては、国においては超党派による議員連盟でかなり議論を深めてきているということが情報として入ってきているところであります。そういった中で、今、上野議員がおっしゃるように、IR法案が成立したという前提であると思いますけれども、7月 30日に釧路市長が知事に対して、釧路市への誘致をしたということであります。私といたしましては、このカジノの問題につきましては、法案の成立ということがまず第一でございますので、この法案ができる前からああしよう、こうしようということは基本的にはできない状況だろうというふうに思います。しかし、ただいま申し上げましたように、超党派による議員連盟では、かなり成立に向けた議論を進めているということと、近いうちにこのIR法案が成立するのではないかということでございますので、今回、私といたしましても、このIRについて遅れをとらないように推進していきたいというふうに思っているところであります。そういった中で、9月 17 日でありますけれども、私以下、今小樽にあります小樽国際観光リゾート推進協議会の顧問であります商工会議所会頭、それから担当の副会頭、それから北海道第4区選出の国会議員、それから小樽市選出の道議会議員の皆さんにも声をかけながら、一体となって道に要望していきたいと、このように思っているところでございます。直接関係ないのですけれども、昨日、2020 年のオリンピックの東京開催が決定となりました。先ほど御質問にもありましたけれども、既に 120 か国を超えるところでカジノが行われているということですから、当然東京オリンピックが開催ということになれば、日本でもカジノ開催についての議論をさらに深めてくるのではないかと思っておりますので、そういった中では、前向きに取り組んでまいりたい、こういうふうに思っているところです。(「議長、14 番」と呼ぶ者あり)
再質問 14番 上野智真
具体的な御答弁をありがとうございます。ぜひ本当に御努力をされることを願っております。ほかの質問に関しましては、予算特別委員会で質問させていただきたいと思います。以上で終わります。