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小樽市議会 平成24年第2回定例会 2012年6月20日

(1)平成 24 年度本市地方交付税の見通し/(2)観光について/(3)商工会議所の観光、港湾、1次・2次産業各振興プロジェクトの答申と「まちづくり会社」について/(4)市民プールについて

2012年6月20日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「平成 24 年度本市地方交付税の見通し」「観光について」「商工会議所の観光、港湾、1次・2次産業各振興プロジェクトの答申と「まちづくり会社」について」「市民プールについて」について質問し、市長 中松義治、教育長 上林猛が答弁しました。

質問者
山口保 議員
答弁者
市長 中松義治、教育長 上林猛

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 18番 山口保

一般質問を行います。私は、昨年の第4回定例会の代表質問で、本市の財政運営の見通しについてお尋ねをいたしました。その際、ようやく累積債務の解消を果たすことができたものの、市税収入などの自主財源の減少の傾向に歯止めがかからず、また歳出では、扶助費をはじめとする民生費の増加が続いており、地方交付税の確保といった国の財政措置に頼らざるを得ない本市の財政運営の現状を述べられております。この間の地方交付税の推移を見てみますと、国の三位一体改革で、平成 16 年度以降減り続けていた臨時財政対策債を合わせた国の本市への交付税による財政措置は、平成 21 年度から増加し、21 年度 172億 8,414 万円、22 年度 191 億 3,024 万円、23 年度 186 億 1,748 万円と報告をされております。本市の財政力指数は5割を下回り続けており、平成 22 年度の 0.460 から昨年度は 0.445 と、ますます国の財政措置に強く依存しなければ成り立たない状況となっております。国の財政状況を考えますと、先行きが大変不安であります。本年度の本市への地方交付税の見通しはどのような状況になっておりますか、お話をいただける範囲で結構でございますので、お答えいただきたいと思います。いずれにしましても、本市の財政構造の脆弱性は、市内経済の低迷に起因していることは言うまでもないと思います。本市の経済の衰退は、特に 1990 年の日米構造協議以降、大規模小売店舗法など、数々の規制が緩和をされ、大手資本が地方経済に流入したことに始まり、大型商業施設の立地やコンビニの出店、フランチャイズ企業の進出など、地域の商業は壊滅的な打撃を受け、建設業界や不動産業なども、大手ハウスメーカーや大手不動産管理あっせん業の進出などで厳しい経営を迫られている現状を、以前にも議会の場で申し述べさせていただきました。地域経済のありようが、この 20 年ですっかりさま変わりしてしまったわけであります。本市のみならず、地方の中小都市は、同様の問題を抱え、中心市街地の空洞化や空き店舗対策に頭を抱え、近年では、空き家の増加で、その対策にも行政が対応せざるを得ない状況であることは皆さん周知のとおりであります。御承知のとおり、本市は、その間、急速に観光都市として成長を遂げ、衰退をする本市の経済の下支えになってきたことも事実であります。平成3年には、道外からの来客が 100 万人を超え、入り込み数も 493 万人、翌平成4年には 537 万人と初めて 500 万人を超え、名実ともに北海道を代表する観光都市として確立をしてまいったわけであります。その間の商業統計を見てみますと、卸・小売業とも、事業所数については平成3年を境に減少を続けており、市内経済構造の変化の波に洗われていることを表していると考えられます。一方、従業者数や年間販売額について見ますと、11 年まではあまり急激な変化は見られず、11 年を境に減少を続け、従業者数では、統計直近の平成 19 年には、11 年に対して 26.7 パーセントも減少しております。また、販売額も同様に、24.6 パーセントも減少しております。この間の人口の減少数は、11.4パーセントですから、いかに市内の、特に商業の衰退が顕著かと思います。観光入込客数の推移は、周知のとおり、平成 11 年をピークに減少をし続け、直近の統計の 23 年度は 603 万人と9年度の 606 万人を下回る現状であります。私は、本市の観光のこのような低迷が商業統計にも如実に表れているものと考えますが、どのように分析をされておりますか、まず伺っておきます。また、このような観光の衰退の原因をどのように分析、認識をされておられるのかも、あわせてお聞かせください。私は、誘致、宣伝だけでは、この現状は打開できないと申し上げてまいりました。これまで機会あるごとにるる述べさせていただいておりますので、ここでは詳しく申し上げませんが、私は観光の新たな魅力の創出こそが打開策だと確信いたしております。観光基本計画で示された数ある重点地域のうち、天狗山については、本市と中央バス株式会社、観光協会などでまとめられました「天狗山観光推進に向けた提言」を今後より具体化をされ、事業計画にまで練り上げられていくものと期待をしております。港につきましても、平成 19 年にまとめられました「小樽港将来ビジョン」を基に、北海道で唯一のクルーズ客船の寄港地にふさわしい整備と第3号ふ頭の海の交流観光の拠点としての整備を今後どのように展望するのか、港湾計画の改訂の作業が平成9年以来、15 年ぶりに始まっております。また、旧国鉄手宮線につきましては、跡地の整備について、本年度具体的な実施計画の策定に入られるとお聞きいたしております。課題は山積しておりますが、その実現に向け、私も微力でございますが、お手伝いをさせていただきたいと思います。先日、私は、小樽商工会議所に伺い、商工会議所が昨年年初から取り組まれ、本年1月から4月にかけてまとめられました観光振興プロジェクト、港湾振興プロジェクト及び1次・2次産業振興プロジェクト答申書をいただいてまいり、読ませていただきました。各プロジェクトとも会議所が始まって以来の取組で、それに参加をされた各委員の皆さんが各ワーキンググループに分かれて、多いグループでは月2回のペースで議論を重ねられ、さまざまな分析と提言をまとめられました。その御努力について敬意を表したいと思います。1次・2次産業振興プロジェクトには、ここにおられる鈴木喜明議員も参加をされておられます。観光振興プロジェクトでは、堺町や浅草橋を中心とする運河に偏在する観光拠点を、旧手宮線や運河公園、石造倉庫群の残る北運河に広げることが課題とされ、また近年増加している海外観光客の受入れ態勢の整備や札幌圏を中心としたリピーターの確保など、多くの課題が挙げられております。物産振興プロジェクトでは、商品の発信力の強化や既存商品のブラッシュアップによる小樽ブランドの確立、また海外に販路を拡大するための地域商社機能の必要性など課題を整理され、そのためには本市や商工会議所、観光協会、物産協会などの連携が必要との認識から、これらオール小樽でのまちづくり組織の設立を求めております。1次・2次産業振興プロジェクトでは、後志の1次産業圏との連携や、本市や後志の産品の情報発信や消費拡大、本市特産のシャコのブランド力の強化、近年漁獲量が復活した地場産のニシンの加工商品の開発などの課題を整理され、一部事業化に向けた試作品の開発も行うとされております。また、港湾振興プロジェクトでは、対岸貿易拡大による物流振興に向け、特別作業チームの編成の必要性が課題とされ、一方で北運河周辺の活用や、第3号ふ頭や第3号ふ頭基部の都市交流空間の創出による港観光の拠点づくりの必要性などが提言されております。いずれにしましても、私は、小樽商工会議所がこのような長期にわたる会員の議論を通して、本市経済の低迷を直視し、この低迷からの脱却の処方せんを生み出すべく真摯に取り組まれようとしていることに対して、エールを送りたいと思います。また、各プロジェクトが共通して課題とされているテーマは、本市の主要産業を観光として位置づけ、これを製造業、とりわけ食品製造業とリンクをさせ、いかに雇用を生み出していくのか、本市の観光のさらなる発展のためには新たな観光拠点の創出が不可欠で、それをどのように生み出していくのかなど、本市の行政が課題としているテーマと共通しており、今後、本市や各関係団体との連携が課題であることは言うまでもありません。市長は商工会議所の専務理事をお務めになったわけですが、この答申をどのように受け止めておられるのか、まずお聞かせください。また、商工会議所は、本年3月 28 日の通常議員総会で、本市や観光協会、物産協会などとともに、小樽まちづくりの新組織「小樽ブランディング&マーケティング(OBM)」を本年7月に設立する旨を報告されております。本市としてどのように臨まれるのかも、あわせてお聞かせください。私は、この組織をまちづくり会社として理解をいたしております。NPO法人としておやりになるのか、株式会社としておやりになるのか、組織の形態は別にしても、相当な決意を持って臨んでおられるものと感じております。私は、本年3月の第1回定例会の予算特別委員会で、手宮線沿線の日銀通りから仲見世通りの間にある廃屋群の再生について、まち並みの再生や、運河や堺町の観光中枢と中心市街地の結節点としての拠点づくりの重要性の観点から、手宮線整備に合わせて、国の地域住宅交付金の基幹事業である空き家再生等推進事業を活用できないか、お尋ねをいたしております。この廃屋群については、本市建設部で既に調査をされ、土地や家屋の権利関係が複雑で、一部に所有者も特定できないところもあることはお聞きいたしておりますが、このようなところだからこそ、私はこの交付金事業が力になると考えております。この事業は、民間事業者が行う場合は、土地の取得は除いて改修費の3分の1は国が補助をし、自治体も3分の1の補助をすることとされておりますから、事業者負担は3分の1で済むこととなります。私は、商工会議所が中心となってまちづくり会社を組織されるなら、こうした事業を本市と協働でおやりになることは可能と考えました。敷地面積合計で約 1,000 平方メートル、約 300 坪で、見た目よりも小さな土地でありますが、旧手宮線沿いに約 100 メートルの距離に林立をいたしております。1階は地場産の特産品などのショップや飲食店、2階や3階は若い人たちや市内で働く外国人の住める現代版の下宿、いわゆるシェア住居と旅行者の気軽な宿との混在した施設などに再生ができれば、若者の中心地居住と旅行者との交流も促進され、新たな本市観光の魅力になるものと確信をいたしております。また、まちづくり会社が新たな本市観光の魅力づくりの核として成長をされていくことを期待するものであります。市長の見解をお伺いいたします。最後に、市民プールの考え方についてお尋ねいたします。市営室内水泳プールが駅前再々開発に伴い廃止されて以降、多くの市民の皆さんから新設を求める陳情が出され、本議会でもさまざまな議論がなされてまいりました。これまでの教育長や市長部局の答弁などを聞いておりますと、総合計画の前期実施計画に盛られているとはいえ、この間、差し迫る学校耐震化や小・中学校の再編による改修や新設など、教育行政の財政需要が増大する中、踏み込んだ答弁ができず、逡巡されておられるのだと思います。私は、昨年の第4回定例会の予算特別委員会で、この問題に関連をして、プール建設の行政目的とは何か、お伺いをいたしております。その際、副市長は、競技用プールなのか、それとも健康増進のためのプールなのか、議論はまだしていない段階だと答弁されております。私は、市民プールの行政目的は、従来の青少年の体力向上や泳ぎの習得、スポーツとしての水泳の振興はさることながら、近年は中高年の健康増進や健康管理、リハビリとしての利用などに目を向けた施設設置に変わってきていると感じております。本市では、特に高齢化が進み、本年から団塊の世代が 65 歳を迎えることから、高齢化率が本年4月末現在の 32.4 パーセントから、数年で 35 パーセントに届くのではないかと心配をいたしております。予防医療の観点からも、プール設置は急がれるべきと考えます。これまでプールの議論は、新たな土地を探し、市民プールとして独立した施設としての建設をするという議論ばかりがなされてまいった感があります。新規に建設となると、近年の他都市の例などを見ますと、施設や駐車場の整備などで約8億円が必要と言われております。そのうち、2億円が国からの補助金として、約6億円が本市の負担となり、大半は起債となります。実は、この財政負担の重さが、建設に踏み込めず、逡巡されている理由だと推察いたしております。また、建設費のみならず、年間の維持費の負担も 5,000 万円から 7,000 万円かかると、副市長は答弁されております。このことも理由の一つではないかと推察いたします。私は、この際、もう少し視点を変え、合理性に立ち返り議論をすべきときではないかと考えます。要は、市民がかつての市営プールと同様の料金で、また利便性のよい場所で気軽に利用できればよいのではないでしょうか。現在、民間の施設を一定の時間借り受け、さまざまな水泳教室が行われていることは承知いたしております。しかし、ここでは、これ以上の利用拡大は難しいとも伺っております。ウィングベイ小樽にある民間プールについてはどうでしょうか。市が譲り受け、市民プールとして管理委託をお願いすることを検討の範囲に加えることも、選択肢の一つではないでしょうか。また、予定されております小・中学校の再編成に合わせて、中心部にも新設校の建設が予定されておりますし、それに合わせ市民も利用できる温水プールを設置することも選択肢の一つだと考えます。いずれにしましても、るる申し上げましたように、少し検討の幅を広げ、早期の実現に努められますよう求めるものであります。教育長の御見解をお伺いし、私の質問を終わります。なお、再質問は留保いたします。(拍手)

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、今年度の地方交付税の見通しについてでありますが、平成 24 年度の予算編成では、国の財政計画上の伸び率などを基本に、本市の特殊事情などを勘案しながら積算し、臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税は、前年度予算に比して 4.7 パーセント、8億 6,100 万円増の 190 億 4,900 万円を予算計上いたしました。地方交付税のうち、普通交付税と臨時財政対策債は例年7月に算定が行われ、決定されますので、現時点で見通しをお示しすることは難しいものですが、本市の財政構造は地方交付税の依存度が高く、財政運営に及ぼす影響が大きいことから、私としても予算額が確保されるよう、これまでも北海道市長会などと連携しながら、地方交付税総額の確保について国に要望してきているところであります。次に、観光について御質問がありました。まず、商業統計における市内の従業員数及び年間販売額の減少と観光入込客数の減少との関連についてでありますが、平成 16 年9月に公表した観光経済波及効果調査では、観光にかかわる年間総売上高が市民経済計算における市内算出額の 31.2 パーセントを占めるとの調査結果が出ており、観光入込客数の減少が従業員数及び年間販売額の減少に与える影響については少なくないものと認識しております。加えて、市内経済の低迷などにより、人口減少に歯止めがかかっていないことなども要因の一つであると考えております。次に、観光客減少の原因の分析についてでありますが、長引く景気低迷による国内観光旅行の減少のほか、円高などを背景とした海外旅行の増加や道内外観光地との競争激化などの要因も加わり、観光客の減少につながったものと認識しております。次に、小樽商工会議所がとりまとめた観光振興、港湾振興、1次・2次産業振興の三つのプロジェクトの答申に関して御質問がありました。まず、これらのプロジェクトに対する見解でありますが、人口減少や少子高齢化が進む本市にとりましては、地域経済を活性化させることは重要な課題であり、商工会議所の会員が会頭のリーダーシップの下、地域経済の振興を図るため、1年以上にわたり調査・検討を重ねた結果の答申であり、その努力に敬意を表するとともに、その内容について真摯に受け止めているところでもあります。次に、(仮称)OBMの設立に向けた本市の対応についてでありますが、答申書では、設立を目指す組織については、小樽商工会議所をはじめ、小樽観光協会や小樽物産協会、そして本市も運営に参画することが提案されております。今後、事業が具体的に進められる段階で、これらの関係機関との話合いが十分に行われ、観光振興や販路拡大に向けての事業が効果的に進み、オール小樽として機能が発揮できるよう、市としても関係機関との連携強化を図ってまいりたいと考えております。次に、本市観光の魅力づくりと(仮称)OBMのかかわりについてでありますが、事業提案内容にもありますように、国際観光の推進やイベントの企画、北運河のにぎわい創出などについて、まちづくり組織として小樽観光の魅力づくりとまちの活性化に大いに寄与されることを期待するものであります。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 上林猛(教育長は2015年12月まで)

山口議員の御質問にお答えいたします。新・市民プール建設については、市民の多くの要望を受け、総合計画の前期実施計画に位置づけられ、公認の 25 メートルプールで、敷地を 5,000 平方メートルと想定し、これまで先進事例の調査やプール利用者のアンケート調査などを行うとともに、建設用地の検討を進めてまいりましたが、適地が見つからない状況にあります。さらに、現在、教育委員会においては、新共同調理場の建設、学校の建替え、耐震化などの建設事業を抱えており、事業予算の平準化も考えなければならない状況になっております。教育委員会といたしましては、議員が御提案の趣旨も十分に踏まえ、引き続き市民のプールの利用状況や施設の効率的な運営のあり方などについて十分検討を行ってまいたいというふうに考えております。

出典:小樽市議会 平成24年第2回定例会 2012年6月20日 議事録 PDF(106ページ) 間違いを知らせる