みんなの議会

小樽市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月18日

(1)カジノ誘致について/(2)空き家の増加とその活用について

2014年6月18日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「カジノ誘致について」「空き家の増加とその活用について」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。

質問者
山口保 議員
答弁者
市長 中松義治

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 18番 山口保

一般質問を行います。まず、カジノ誘致について伺います。私は、平成20年第4回定例会一般質問で、カジノ誘致に対する質問を行って以来、平成25年第4回定例会会派代表質問において、本市へのカジノ誘致の問題点について、再度私自身の考え方を述べさせていただきました。その際、市民と行政が向き合い、一体となって書き上げられた小樽市観光基本計画や小樽観光都市宣言、また、平成25年第4回定例会で成立いたしました小樽市自治基本条例の前文にも述べられております本市まちづくりの精神にカジノ誘致は相入れないと申し上げました。これまで本市は、他市にはない歴史や風土を通して、市民と訪れる観光客が触れ合い、心を通わせ、そうした交流を通して、市民一人一人がより一層の郷土への愛着を深め、さらに誇りを持って暮らすことのできるまちづくりを官民一体となって努力を重ねてきたはずであります。今年で16回目を数え、冬の風物詩として北海道を代表する催しの一つとなった小樽雪あかりの路は、まさにそうした本市のまちづくりの精神が具現化されており、だからこそ多くの市民が10日間もの長きにわたり、冬の寒さの中、ボランティアとして参加をされているのだと思います。私はそうした努力が本市の観光の質を高め、また、本市のブランド力の下支えとなるとうとい力だと確信をいたしております。本市へのカジノ誘致はそうしたまちづくりの努力に水を差し、築き上げられてきた本市のイメージや、それを支えてこられた多くの市民への背信行為にほかならないと考えます。市長は、平成25年第3回定例会、我が会派の佐々木秩議員の会派代表質問において、「現段階でカジノを含むIRの誘致活動を進めてまいりますが、最終的な決定をしたとは考えておりません」、また、市の大きな財政負担を伴う場合や市民合意が得られないということであれば、撤退せざるを得ないというふうに思っているともお答えになっております。今もそのお考えに変わりはありませんか、お伺いいたします。また、市民合意を得るために、今後どのような努力をされるおつもりですか。あわせてお答え願います。佐々木秩議員の質問に対しては、「小樽国際観光リゾート推進協議会とともに説明会などを開催し、市民の皆さんにIRに対する理解を深めていただきたいと考えております」と述べられておりました。先日5月11日に設立されましたカジノ誘致に反対する小樽市民の会も交えた議論の場を設ける考えはありませんか、お考えをお聞かせください。さて、先日開催された小樽国際観光リゾート推進協議会の定期総会とあわせて開催されたセミナーでは、北海道の関係者も出席され、今後のカジノ誘致に向けた北海道の取組についても報告されております。「誘致地域と共に北海道へのIR実現に向け、具体的に検討を進める」と書かれた項には、誘致地域とともに今年度に進めていく課題として、「地域住民の合意形成」「道民へのIR理解促進」「IR事業者へのアピール」「国への制度設計の提案」となっております。そして、この間、市場可能性調査、経済波及効果調査、社会影響予測・対策整理をした上で、今年11月を目途に北海道型IRの基本的な考え方を整理するとされております。「誘致地域と共に」と書かれておりますから、本市も当然含まれているわけであります。こうした北海道の調査に本市としてどのように関与をされますか、お答えをいただきたいと思います。私は、こうした調査は本来誘致の是非を判断する前に行われるべきものと考えます。北海道のこうした調査はIR実現を前提とした調査となりますから、公平な調査にはならないと考えますが、本市で独自に調査をするおつもりはありますか。私は、誘致前提の調査ではなく、誘致の是非を判断するための市の独自調査を求めますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。私は、道の調査項目とは別に、本市観光への負の影響も調査をすべきと考えます。そうした意味で、平成25年第4回定例会予算特別委員会で、例えば小樽ふれあい観光大使の52名の方々や、小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例に寄附を寄せていただいています市内、道内、道外の1,008名の方々、また身銭を切って講座を受けられ、おたる案内人の資格を取得されたマイスターや1級、2級合わせて641名の方々に、本市のカジノ誘致の是非やお考えを率直に聞き取りされるべきと申し上げました。市長は、その際、IR推進法が成立した暁には本市をサポートしていただいている皆さんにもそういうことはしっかりお聞きしたいと思っているとお答えになっております。もう一度この本会議の場で確認をさせていただきたいと思います。市長のこのお考えに変わりはありませんか、お答えをいただきたいと思います。さて、市長は、4月23日から韓国のカジノ事情視察のため、済州島や江原道を訪問されております。まず、率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。江原道、カンウォンランドカジノについては、平成25年第4回定例会予算特別委員会で、私は2012年10月にYouTubeにアップロードされましたカンウォンランドカジノに関するレポートを基に質問をいたしました。誘致活動の中心的役割を果たされたチェ・ドンスン氏へのインタビューや、韓国賭博中毒予防治癒センターでのカンウォンランド常務取締役チェ・ドンニョル氏などへの聞き取り調査などに触れ、韓国最大のカジノであり、売上げも韓国17カジノのうち群を抜いてトップであるカジノを誘致したまちの信じられない荒廃をした現状を紹介させていただきました。今回、市長は現地に行かれたわけですから、どのような調査をされ、また、その具体的な内容についても、この場でお聞かせをいただきたいと思います。市民議論を進める上では、議論の材料となるさまざまな資料の提供が必要であります。さきの北海道による資料の中で、IR実施法案の目的は①観光振興、②経済の活性化、③財政への寄与と書かれております。市長も、おおむねそれらを誘致の目的として説明をされております。市長は誘致を表明されている以上、これらを具体的にどのように実現をされるのか、市民に説明されねばなりません。また、プラスの側面ばかりではなく、マイナスの側面も検討がなされるべきではないでしょうか。先ほど触れさせていただきましたカジノ誘致に反対する小樽市民の会は、シンガポールやマカオなど、先行するカジノのメリットとデメリットを検証した調査論文などもお持ちだと伺っております。私は、小樽市自治基本条例の本旨に照らして、推進派、反対派、行政の三者からパネラーを出し合い、公開の場での討論会を開催すべきと考えますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。カジノの項は終わりまして、次の項に移らせていただきます。市内空き家の増加とその管理、又はその活用についてお伺いをいたします。私は、平成26年第1回定例会予算特別委員会でも触れさせていただいておりますが、本市でも空き家の増加が社会問題化しつつあり、空き家管理条例を制定すべく検討がなされているところだとお聞きしております。一方で、市内空き家を都市資源として捉え、それを利用する施策については、たびたび議会の場で議論をさせていただき、平成20年、21年の市内空き家の調査を経て、空き家バンクの制度が本市でも発足しておりますが、なかなか成果が上がっていない現状であります。また、残念ながら、現状では空き家バンクへの登録はゼロともお聞きしております。私は、前定例会の予算特別委員会で、若年層の人口減対策と空き家対策を結びつけて考えられる施策として、札幌圏や市内の低所得若年層の持家対策としての市内空き家の活用を議論させていただきました。近年の不安定雇用と低賃金にさらされている若年層は、土地を取得し、長期の住宅ローンを借りて、家を新築することが大変難しくなってきております。一方で、築年数四、五十年が経過をして、不動産としての市場価値もなく、また解体費用も捻出できず放置されている物件は、結局、危険空き家として社会問題化することになるわけであります。こうした物件の中には、改修、リフォームすれば十分に住み続けることができるものも少なくありません。市内不動産業界では、そうした空き家でも駅に近いなど、利便性が高い地区では、近年リフォームをして販売、成約されているとお聞きをいたしております。また、新聞などの広告欄や折り込みチラシなどでも中古物件の売買が時折見かけられますが、築二、三十年以内のものがほとんどではないでしょうか。私は、そうした業界の網にかからず取り残される物件こそ、資源化できると考えるわけであります。中古住宅を取得し、リフォームをして、例えば七、八百万円で、また低利で25年程度のローンが組めるとなれば、借りている家賃の範囲で十分持家が可能ではないでしょうか。そうした空き家の情報を集め、整理し、訴求し、金融と建築業界ともつなぐことのできる窓口さえできれば、埋もれている需要が相当数顕在化するものと考えられます。本市の空き家バンク制度も、そうした仕組みをセットで持っていれば生きてくるのではないでしょうか。融資につきましても、中小企業向けにはマルタル資金など、金融機関とも連携をされている制度もあるわけですし、新たな政策的金融制度として検討できると考えます。ところで、本市の空き家情報につきましては、平成20年から21年にかけて調査をされて以来、5年が経過をいたしております。現在、準備、検討がなされている本市の空き家管理条例制定に向けても、新たにより詳細な調査が必要になるのではないかと考えます。また、これまで述べさせていただきました市内空き家の活用策も含めた新たな空き家バンク制度のリニューアルや活性化のためにも、新たな市内の空き家の調査が必要になると考えますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。また、私は、市内高台にある空き家の幾つかは、二地域居住誘致のための空き家ファンドとして政策的に可能ではないかと、これまでも議論をさせていただいております。ぜひ取組を検討してほしいと思います。これまで何度も詳しくお話申し上げておりますので、ここでは説明は省かせていただきますが、いずれも本市の政策的関与なしには実効性のないものと考えます。移住や二地域居住については、本市企画政策室でも、市民を交えて研究もされてこられていると承知をいたしております。さきに触れさせていただきました若年層の持家対策と二地域居住誘致の空き家ファンドについて、市内金融機関、建築業界、市内不動産業界などにも入っていただき、研究会などを立ち上げられないでしょうか。建設事業協会には優秀な本市のOBがいらっしゃいますし、小樽信用金庫は、近年、中古住宅取得に対する融資に熱心に取り組んでおられるとお聞きをいたしております。また、市内不動産業界の若手で私的な研究会が立ち上げられているともお聞きをいたしております。本議会にもこうした案件に興味を持たれる若い議員もいらっしゃいます。私も特色ある政策に仕上げていけると自負をいたしておりますので、ぜひ加えていただきたいです。市長のお考えをお伺いいたし、私の質問を終えさせていただきます。なお、再質問は留保をいたします。(拍手)

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、カジノ誘致について御質問がありました。まず、平成25年第3回定例会での民主党・市民連合、佐々木秩議員の代表質問に対する私の答弁につきましては、現在も基本的な考えに変わりはありません。また、市民合意を得ることにつきましては、今後とも北海道と連携を図りながら、IRに関する各種情報を収集するとともに、IR推進法が成立した後には、市民の皆さんに対する説明会の開催や市ホームページによる情報提供を行ってまいりたいと考えております。次に、今年度北海道が実施するIRに関する調査につきましては、本道におけるIRの経済波及効果等調査や社会的影響予測・対策調査など、北海道型IRの基本的な考え方の調査、道民の理解、促進を図る取組が実施されると聞いておりますので、市といたしましても、統計資料や各種情報の提供などの協力をしてまいりたいと考えております。また、北海道では調査結果を誘致に必要な材料の整理に活用するとしておりますが、本市での誘致に向けた判断にも十分参考になるものであり、現時点では市の独自調査を実施する考えはありません。次に、平成25年第4回定例会の予算特別委員会でのIR推進法成立後、いろいろな方の御意見をお聞きするという私の答弁につきましては、現在も基本的な考えに変わりはありません。次に、韓国IR視察の感想につきましては、外国人専用の済州島と唯一韓国国民が入場できるカンウォンランドの対照的な2か所のカジノ施設を中心に、カンウォンランドの中毒ケアセンターもあわせて視察してまいりました。済州島では、セキュリティレベルが高いことや、外国人観光客誘致に重要な役割を果たしていること、カンウォンランドでは、市街地から離れた廃鉱跡地にありながら、大規模で平日でも来場者が多いこと、中毒ケアセンターでは依存症対策が充実していることなどが印象に残っております。全体を通して、韓国IRのメリットとデメリットを視察できたことは、大変有意義であったと考えております。また、カンウォンランドでの具体的な調査内容につきましては、施設見学のほか、中毒ケアセンターの担当職員から、現況説明や依存症の予防、相談システムなどについての講義を受けてきたところであります。次に、推進派、反対派、行政の三者による公開討論会の開催につきましては、IR推進法が成立した後、市民の皆さんを対象とした説明会などを実施する予定でありますので、今後、具体的なあり方についても検討してまいりたいと考えております。次に、空き家の増加とその活用について御質問がありました。まず、空き家に関する新たな調査についてですが、空き家バンクに登録できるような空き家は再活用できる良好な物件でありますので、そのような空き家は不動産業界や建築業界において既に販売されているところであります。また、これまで検討を進めてきた空き家に関する条例は、危険とされる空き家に対応することを目的としており、改修までには至らない、再活用できない物件であります。これら危険な空き家につきましては、平成20、21年度の調査結果や、建設部と消防本部に寄せられている情報などから把握しております。このことから、御質問の調査対象となる空き家は、これら以外の大きなリフォームが必要となる空き家と考えられますが、民間の業界において流通対象にならない空き家を市の政策として仲介することには、仮に隠れた瑕疵があった場合には大きな問題となることが懸念されることから、調査につきましては慎重に対応しなければならないものと考えております。次に、低所得者向けの持家対策と二地域居住誘致のための空き家ファンドに係る研究会についてですが、空き家を持家や別荘のように活用することは定住促進、人口対策に結びつくとともに、増加する危険な空き家の発生を抑制することにもつながるものと考えておりますので、さまざまな業界が参加する研究会の立ち上げにつきましては、事業主体や市のかかわり、それぞれの役割分担も含め、研究してまいりたいと考えております。(「議長、18番」と呼ぶ者あり)

再質問 18番 山口保

再質問をさせていただきたいと思います。カジノについてです。前回の予算特別委員会でのことでございますけれども、小樽ファンの方々にアンケートをされるようなことで調査をしないのかということで質問した際に、お答えをいただいた分では、いろいろな方々からお話を伺いたいというふうにお答えになりましたけれども、私はこのとき、先ほども具体的に聞きましたけれども、観光案内人の方とか、それから道内、市外の小樽ファンが支えるふるさとまちづくり寄附条例に寄附を寄せていただいた方とか、小樽ふれあい観光大使の方とか、そういう方にお聞きをされないのかということを聞いて、そのときには市長は、そういうことをやりたいというふうにお答えをしているわけです。今回は具体的にそういうことに触れてお答えになったのか、その辺がちょっと不明ですので、再度確認をしたいということです。それからもう一点、江原道の視察にお行きになりましたけれども、代表質問での答弁や、今回の答弁もそうですけれども、基本的には中毒ケアセンターと、カジノ内部の話が多かったのですが、私が一番懸念しているのは、予算特別委員会でもお話をしましたけれども、カジノ周辺のまち並みが荒廃しましたということです。YouTubeの内容でも説明をさせていただきましたけれども、例えば質屋とか風俗など、そういうものが周辺にたくさんできていますよと。酔っぱらいがうろうろしていますと。浮浪者も二、三千人いますと。そうした都市の荒廃が人口のすごい減少に、半減したと言われていますけれども、そういうものにつながってしまっていると。だから、誘致を実行した中心メンバーでさえ、これは大失敗だったということでインタビューにお答えになっているわけです。一番大事なところはそこだと思いますが、そういうカジノ周辺についてもごらんになってこられたと思います。そういう印象が市長におありであればお答えをいただきたいと思っておりましたが、それには触れていただけませんでしたので、ぜひお答えをいただきたいと思います。その2点です。

答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)

山口議員の再質問にお答えしたいと思います。まず1点目、カジノ誘致についてのどういう人たちにいろいろと意見を聞くかということについては、今、議員がおっしゃったような方も含めてどういう方がよろしいのか、どういう方からであれば一番きちんとした意見を聞くことができるのかを含めて考えていきたいと思っております。ですから、当然、今、議員がおっしゃっている方も対象にして考えていきたいと思っております。それから、カジノの江原道の問題でありますけれども、私は以前のカンウォンランドを知らないのです。だから、炭鉱跡地にカンウォンランドができたということで、多少歴史のことを聞きましたけれども、荒廃したかどうかというのはわかりませんが、現在の状況だけ見ると、確かにカジノ施設のあるホテルの下のほうには質屋が何軒かありました。プレハブのような形の建物でありました。それから、風俗とか、そういったことについては特に感じなかったです。それから、昼間でございましたけれども、酔っぱらいがいたとか、治安の問題について心配するような、そういう感じはありませんでした。バスの窓からの視察であり、実際に土地におりたのは少しだけで、ずっと歩いていませんけれども、人通りなどを見ましても、そういうふうなことは私は特に感じませんでした。(「議長、18番」と呼ぶ者あり)

再質問 18番 山口保

これは質問ではございませんけれども、申し述べておきたいと思いちょっと今申し上げますが、市長、今そのようにおっしゃいましたけれども、北海道新聞の記者も随行されたのかわかりませんが、視察されて、まとめて記事にもされていらっしゃいます。江原道のカンウォンランドの周辺のことについて、私が予算特別委員会でYouTubeを見た上でいろいろ申し上げましたけれども、それにほとんど近い形で報告がなされております。ぜひ市長には、バスの中から見た程度では、まちの変化みたいなものはたぶんおわかりにならないと思いますので、また予算を使ってお行きになってもいいですから、これは大事なことですから、しっかり見ていただいて、その報告をまとめて、議会の場でも報告をしていただきたいと私は思います。

出典:小樽市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月18日 議事録 PDF(102ページ) 間違いを知らせる