小樽市議会 平成25年第2回定例会 2013年6月19日
(1)中期財政の見通しと国の地方交付税削減方針について/(2)北海道開発局「北海道国際輸送プラットホーム」の取組について/(3)商工会議所「第2期港湾振興プロジェクト答申書」について
2013年6月19日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「中期財政の見通しと国の地方交付税削減方針について」「北海道開発局「北海道国際輸送プラットホーム」の取組について」「商工会議所「第2期港湾振興プロジェクト答申書」について」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 山口保 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 山口保
一般質問を行います。初めに、本市の中期財政見通しについて伺います。本年3月に示されました一般会計中期財政収支見通しを読ませていただきました。今年度から平成29年度までの5年間、歳入では予測される地方税や地方交付税の減収、歳出では扶助費の増加など不確定要素は多々あるものの、何とか他会計や基金からの借入れなしに収支均衡を図っていきたいとの思いが込められた試算であります。一方で、政府によって平成26年度から導入が予定されている消費増税の地方増収分が26年度、27年度は、それぞれ約6億8,500万円、28年度以降は13億1,300万円が見込まれております。しかし、その増収分の多くが基準財政収入額の増額となり、地方交付税の減額の根拠とされ、地方には何の恩恵ももたらされないことが、この試算を通しても理解できるわけであります。6月5日、6日の新聞各紙の報道で、皆さんも御存じのとおり、政府は6日、国の経済財政運営の指針、いわゆる骨太の方針で、平成20年のリーマン・ショック後の21年度以降、特例措置として増額されていた地方交付税について来年度以降その特例措置を廃止し、減額する方針とのことであります。平成24年度は、全国で約1兆円、北海道では733億円が交付されているそうでありますから、その分が削減されると報道がなされております。これは本市にとっても、ゆゆしき事態であります。平成16年度、国の三位一体の改革で大幅に交付税が削減され、また地域の経済構造の変化で、地域経済は衰退し、税収減はとまらず、本市財政は破綻の瀬戸際まで追い込まれ、市職員の人員削減や給与、手当のカット、我々議員も給与や手当のカットをしたわけでございますけれども、市民サービスの一部カットや手数料の値上げ、指定管理者制度導入による合理化や普通建設事業費の縮減などの事業の見直し、手を尽くしてもなおおぼつかず、21年度からの交付税の増額や臨時財政対策債の積み増しで、ようやく財政の黒字化にこぎつけた経緯は、皆さん御承知のとおりであります。私は、昨年の衆議院議員選挙を控えた第4回定例会会派代表質問の冒頭で、今回の選挙でどの政党が政権を担うことになったとしても、地方交付税の削減だけは絶対にやっていただかないよう強く望むものであります。他会派の皆さんもそのことに対してだけは会派を超えて協力していただけるよう、お願いしたいと申し上げて質問に入らせていただいた経緯があります。私は議会も行政も一体となってこの政府の方針を変えていただくよう、声を上げるべきと考えます。全国知事会でもこの特例措置の維持を求めているとの報道がなされております。市長の御所見を伺います。また、この特例措置の廃止が実行された場合、さきに触れさせていただきました本市中期財政収支見通しにどのような影響が出るのかも、あわせてお答えいただきたいと思います。いずれにしましても、一般財源の5割以上を地方交付税などに依存せざるを得ない本市の財政の現状を地道な努力で改めていくしかないと思います。そのためには、地域の経済を少しでも活性化につなげるような方策を考え、実行していくほかはないと思います。次に、国土交通省北海道開発局が一昨年から取り組み始めた北海道国際輸送プラットホームについて伺います。北海道産品は、高い評価を受けているにもかかわらず、小規模生産者が多く、大ロット化が難しいため、東京経由で貨物が集約され、その分物流費が高くなり、輸出促進の障害となっているとの課題や海外市場のニーズの把握や料金回収、通関手続、検疫等、小規模生産者や事業者では手の届かなかった課題を解消し、このプラットホームがいわば商社の機能を果たすことによって輸出促進につなげていこうという実証事業であります。例えば、新規に輸出を検討されている事業者を募り、商業ベースでサンプルを送り、輸入者から評価を受け、注文につなげる事業として、昨年は9月にシンガポール、また12月には香港の飲食店経営者延べ120社に商材サンプルを送り、半数の68社から取引したいとの回答があったそうであります。こうして海外との商談がまとまった事業者に対して、段ボール1箱サイズから輸出ができる国際小口冷凍・冷蔵貨物の宅配輸送サービスも、香港は昨年9月に、シンガポールは昨年11月に開始されております。ヤマト運輸株式会社と提携され、段ボール一つから集荷、現地の取引先の店先まで冷蔵・冷凍で輸送され、週1便の定期航空輸送で集荷日を含め3日で届けられるそうです。通関、保険等の手続や現地での代金回収も代行する仕組みであります。台湾向けは本年5月から海外小口宅配サービスが開始されており、釧路和商市場などが参加されていると伺っております。また、台湾向けサンプル輸送も本年夏ごろに開始されると伺っております。なお、海外小口宅配サービスは段ボール1個口15キロまで縦横高さ120センチまで、シンガポール1万5,000円、香港9,000円、台湾8,000円となっております。また、今年度中には、小口貨物に対応する海上LCL輸送サービスも開始されると伺っております。全道各地で説明会が開催され、道産品の輸出にチャレンジする事業者を発掘するとされております。市内事業者への周知はどのようになっているのか、伺います。また、北海道開発局のこうした取組に対し、本市ではどのように対応されておりますか、また今後の対応についても、あわせてお答えください。次に、先月5月7日に本市に提出されました小樽商工会議所の第2期港湾プロジェクトの提言書について伺います。外航クルーズ日本海側拠点港に小樽港が指定されたのを受け、本市でも昨年7月から公募市民や関係企業、団体から推薦された委員から成る第3号ふ頭及び周辺再開発ワークショップが設置され、議論が重ねられ、本年2月にその検討内容がまとめられました。また、その報告書を受け、平成9年以来の小樽港港湾計画の改訂に向け、小樽市地方港湾審議会で議論、検討が始まっているところであります。さて、この商工会議所の提言書では、主に第3号ふ頭基部周辺を海の玄関口と港観光の拠点として捉え、現在の観光船乗り場前の船だまりは、かつて小樽運河が築造された当時の船入り間として整備され、石づくりの物揚場が当時の面影をとどめており、歴史遺構として保存、活用すべきとされ、この一帯の水辺空間を、海上に浮かぶ係船桟橋や海上遊歩道などを整備し、観光都市小樽にふさわしい親水空間の創出を目指すなど、熱心に議論がなされた構想として、拝見させていただきました。私は、大変意欲的な案として評価をしたいと思います。本市で今議論が進められ、計画の概要が示されている第3号ふ頭の旅客船ターミナルとしての整備は、現存し稼働している上屋などの施設の移転など、相当な年月を要するものと考えられます。一方で、今、天狗山の夜景眺望を生かした山頂のリニューアルの計画が中央バス株式会社を中心にまとめられようとしておりますし、旧国鉄手宮線は、この秋から跡地の整備が本市によって始められ、沿線の再生も具体的に議論がなされようとしております。それらが確実に実現され、本市観光が新たな魅力を創出することができたとき、商工会議所から今、提案されておりますような港観光の拠点としての整備、民間投資などさまざまな場面からも協力が得られる環境が醸成され、実現し得るものとなることを確信するものであります。市長の御所見を伺い、私の質問を終わらせていただきます。なお、再質問は留保をいたします。(拍手)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、中期財政見通しと国の地方交付税削減方針について何点かお尋ねがありました。まず、骨太の方針で示された特例措置の廃止に伴う地方交付税の減額に対する所見についてですが、特例措置の見直しは今後の景気回復を見極めながら、地方税収の動向や地方の経済状況を十分に把握すべきものと考えております。とりわけ地方交付税の減額は本市の財政運営に大きな影響を及ぼすことから、引き続き、北海道市長会や全国市長会などを通じて、国に対して必要な地方交付税総額の確保を図るよう要望してまいりたいと考えております。次に、地方交付税の特例措置廃止による中期財政収支見通しへの影響についてでありますが、本年3月に示した中期財政収支見通しは、平成25年度予算をベースに3月時点で把握し得る要素を基に試算したところであり、地方交付税の特例措置が廃止となった場合には、地方交付税総額の減少が想定されることから、本市の収支見通しは悪化することが見込まれます。なお、骨太方針では、新たに頑張る地方の支援として、地方交付税の算定に行革努力と地域活性化の成果に対する支援を一定程度の期間行うとしておりますが、その詳細が明らかになっておりませんので、現時点では収支見通しにどの程度の影響があるのか、算定できる状況にはありません。次に、北海道開発局の北海道国際輸送プラットホームの取組について何点か御質問がありました。まず、市内業者への周知についてでありますが、北海道開発局から参画事業者であるヤマトホームコンビニエンス株式会社を通じてヤマトグループの取引先企業のほか、商工会議所や中小企業家同友会にメール配信により周知されていると聞いております。また、この事業の説明会が道内各地で行われており、本市では3月19日に市内の食料品製造業や金融機関、農協や本市担当職員などのほか、後志管内の事業者等合計18名が参加して開催されたと承知しております。次に、北海道国際輸送プラットホームに対する本市の対応についてでありますが、市内企業の海外への販路拡大を支援していることから、先月、事業を推進する北海道開発局や参画事業者のヤマトホームコンビニエンス株式会社の各担当者と情報交換し、その中で、平成28年度までは事業が継続され、サービス内容を維持されることなどを確認したところであります。市としても市内企業がシンガポール、香港、台湾での商談会等に参加する際のサンプル品や海外観光客が市内で購入した土産品の輸送等でメリットになり得るサービス内容と思われることから、開発局等と連携し、より具体的な説明会や個別の企業訪問等により、市内企業への事業内容の周知を図ってまいりたいと考えております。次に、商工会議所の第2期港湾振興プロジェクト答申書についてでありますが、去る5月7日に商工会議所から私もその内容について説明を受けており、今後、第3号ふ頭及び周辺再開発ワークショップからの提言書や、この答申書を参考にさせていただきながら、市として再開発計画を取りまとめてまいりたいと考えております。この再開発については小樽港の振興のみならず、小樽観光の新たな拠点づくりにつながるものでありますが、計画の推進には民間の活力が必要不可欠なものと考えております。今後とも小樽観光の魅力づくりやクルーズ客船誘致によるにぎわいづくりに取り組むことにより、民間投資が導入しやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。