小樽市議会 平成26年第4回定例会 2014年12月9日
我が国の経済構造の変化と地方のあり方
2014年12月9日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「我が国の経済構造の変化と地方のあり方」について質問し、市長 中松義治が答弁しました。
- 質問者
- 山口保 議員
- 答弁者
- 市長 中松義治
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 山口保
民主党・市民連合を代表して質問いたします。質問に入ります前に、突然の入院騒動で皆様に御心配、御迷惑をおかけしましたことを、まずもっておわび申し上げます。さて、それにしても衆議院の突然の解散であります。政府の経済政策の失敗が言い逃れできないほど明らかになる前に解散しておこうという極めて身勝手な解散で、地域、国民にとっては迷惑極まりない話であります。政府の経済運営は、低迷する日本経済の成長を促し、長引くデフレ経済から脱却するためには、異次元の金融緩和を行って円安誘導し、輸出を増やし株価をつり上げ企業競争力を高め、結果、企業収益が上がれば賃金が上昇し、円安による輸入物価の上昇も吸収され、また、雇用も増えるであろう、結果、日本の経済は、急速に成長軌道に乗るであろうというものであります。株などを持っていない大多数の国民も株価の急騰に何となく日本の誇りを取り戻した気分に浸っているという昨今の国の景色ではないでしょうか。経済が成長し景気がよくなれば、雇用も増え国民の所得も増えるという常識は、もはや前世紀、正確に言えば1990年以前のものでしかありません。労働と資本の分配比率が変わらなかった1990年以前に比べ、経済のグローバリゼーションが始まり、資本が国境を越え、生産拠点を自由に選べるようになって以降、雇用の流動化が始まり、資本と労働の分配構造が限りなく資本の側に有利に分配されるよう変化してきたことは、国内でも戦後最長の実感なき好景気と言われたいざなみ景気時の各種統計指標を見れば、一目瞭然であります。景気回復もグローバルな資本、世界的企業には利益があっても、雇用者、国民には何の恩恵もなくなったと言わざるを得ません。財務省国税庁の民間給与実態統計調査によりますと、いざなみ景気、2002年2月から2007年10月の間、2003年の雇用者報酬総額は203兆6,827億円で2006年には200兆346億円。3兆6,500億円も減少しております。この間の法人企業経常利益は、財務省の年次別法人企業統計調査によれば、2003年度36兆2,000億円から2006年度54兆4,000億円と18兆2,000億円も積み増ししております。ちなみに、この間の2004年には、小泉内閣による労働法制の規制緩和により、製造業への派遣労働が解禁されております。安倍内閣発足前の2012年の雇用者報酬総額は191兆996億円であり、2013年には200兆3,597億円と9兆2,600億円増加していますが、これは一部大企業のボーナス増や若干の賃金増、それに雇用者数の増加が反映していると思われます。しかし、実態を見てみますと、正社員は3,327万人から3,305万人と22万人減少し、非正規社員は、逆に1,829万人から1,952万人と123万人増加しており、中身はパートや契約社員や65歳以上の高齢者であり、特に高齢者は2年前の365万人から424万人に増加しているというのが実態であります。また、年収200万円以下の人は1,090万人から1,120万人に増加、株・預貯金のない人の割合も26パーセントから30.4パーセントと増加いたしております。円安による物価上昇を加味すれば、実質賃金と家計の実質所得はさらに減少しているというのが実態ではないでしょうか。消費が6割を占める我が国のGDPが下がるのも、そうした実態を素直に反映しているのではないでしょうか。いずれにしましても、景気の動向によって多少の雇用者報酬の変化はあっても、1990年以降、グローバリゼーションが広がるにつれ、下がり続けていることは、先ほどお示しした民間給与実態統計調査の指標1998年を見ますと、222兆8,375億円あったものが、2013年には200兆3,597億円となっておりまして、22兆4,778億円も減少しているわけですから、消費は上向くはずもなくデフレは続くほかないわけであります。円安によるインフレ誘導は、消費に悪影響を与え、国内需要に依拠しているサービス業や国内産業の弱体化を招く結果となります。政府の経済運営は、国家の弱体化や不安定化につながりこそすれ、繁栄に向かうものでは決してないと私は断言していいと思います。また、衆議院解散によって不成立になったものの、非正規労働を拡大、常態化してますます低賃金労働者を増やす労働者派遣法の見直しや成果主義による企業経営を標準化する「残業代ゼロ法」の導入、法人税率の低減など、国民国家の崩壊は加速するばかりであります。特に、成果主義の企業への導入は、アメリカに倣っていち早く導入して、没落しつつあるソニーの教訓を思い起こすべきだと思います。本年8月、公表された厚生労働省の労働経済白書原案の中では、就労意欲と企業の売上高に占める経常利益の相関関係の結果が示されております。就労意欲が高い企業の利益率は4.7パーセントに対し、就労意欲が低い企業の利益率は3.0パーセントとなったと報告されております。短期利益を追い求める成果主義は、こうして失敗をするわけであります。私見ですが、私は、労働者の直接雇用が大原則だと考えております。労働基準法第6条には、「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」とあります。たとえ経済のグローバリゼーションによって労働環境が世界的に変化したとしても、正規労働者の平均賃金の半分にも満たない非正規労働者の実態は放置されていいはずがありません。少なくとも同様に労働者派遣法を制定したドイツやフランス、オランダなど、派遣元企業や派遣先企業の責任を法律で明確に義務づけ、正社員に与えられているのと同じ賃金と労働条件であることを派遣労働者に保障することが義務づけられているEU諸国並みに制度をこの国も整えなければ、非正規労働者の多くを占める若年層の将来不安はますます増大し、社会の不安定化につながることは目に見えております。そして、少子化はますます進み、また、低所得者層の増加は国内経済を縮小させ、社会保障制度の維持は困難となり、国の変質、崩壊につながっていくことは自明であります。今世紀に入って以降、経済成長神話は人々を豊かにすることはなくなったのではないかと私は考えるようになりました。そしてまた、リーマン・ショックで見られた金融の暴走は再び引き起こされ、グローバリゼーションにより国家の足かせを解かれた企業は、国民国家の利害を無視した経営に向かわざるを得ず、結果、国民国家は、ますます劣化、崩壊に向かっている、それが今日の現状ではないかと考える次第であります。一方、地方の現状はどうでしょうか。データでは、資本金10億円以上の製造業では給与、賞与ともにわずかに上昇しておりますが、資本金1億円未満1,000万円以上では下がり続けております。地方の景況感が悪いわけであります。公共事業拡大による地方経済対策は、景気対策の常套手段でありますが、高度経済成長の時代でさえ、地方には恩恵が薄かったことは、内閣府で公表された都道府県別社会資本ストックの実質額、1960年から2009年によって明らかになっております。ここでは、2009年には1人当たり実質県民所得が小さい都道府県ほど人口1人当たりで多くの社会資本ストックを持っているにもかかわらず、そうした社会資本の地域的重点配分が地域の生産性向上、所得の向上に結びついていないことが示されております。2013年の県民所得は、東京都で437万円、沖縄県をはじめ北海道でも東京都の半分の所得でしかありません。また、社会資本が増加した場合の生産の変化率では、東京都で0.63、最も低い島根県、高知県では0.13と、地域経済に必ずしも恩恵を与えていなかったことが実証されております。低成長時代に入って以降、地域の土建建設業は縮小、公共事業が拡大されても大手事業者が事業を受注するばかりで、わずかな恩恵を下請、孫請で奪い合う構図は皆さん御承知のとおりであります。また、地域に所得が残らない構造は、本市のように、これといった製造業に乏しく、卸・小売の商業に依存してきた地域には、はっきりと表れてきております。2000年の6月、大規模小売店舗法が廃止されて、出店規模がほぼ無審査で自由に立地が可能となって以降の地方都市や郡部の商業は、壊滅的な打撃を受け、廃業や事業縮小で地域経済に深刻な影響を与えております。本市への影響については、これまでも機会あるごとに触れさせていただき皆さんも御承知と思いますが、いま一度、本市各種統計資料で確認をさせていただきたいと思います。卸・小売業の年間販売額の推移で見ますと、2000年以前は、おおむね卸・小売合わせて4,000億円台で推移していたものが、2000年以降、急速に下がり始め、統計上、2000年に近い1999年の3,887億1,000万円から8年後の2007年2,929億6,000万円と大幅減、実に957億円の減少、率にして約25パーセントも減少しております。2012年が直近のデータとなりますが、2012年の調査は国の経済センサス活動調査によるデータに変わっておりまして、それまでの調査との若干の相違が出たとしても、2012年の年間商品販売額は、2,144億8,000万円と2007年の前回調査時の2,929億6,000万円から784億8,000万円も減少しており、5年間で26.8パーセント減少と、急速に地域経済の縮小が起きていることがわかります。この間の人口減少は、おおむね5年間で5.5パーセント減、労働力人口も約11パーセント減ですから、地域経済の衰退のスピードが、いかに急激なものかが理解できると思います。市民所得についても見てみますと、市民税所得区分別所得金額では、2009年度1,364億2,339万1,000円に対し、2013年度1,213億1,307万9,000円ですから、5年間で約11.1パーセントの減少となっております。地域に所得が残らない構造が進み、行政の運営もますます地方交付税頼みとなり、硬直化が進むという現状ではないでしょうか。先ほどの卸・小売業年間販売額の推移で、卸売と小売と分けて見てみますと、2007年から2012年の5年間で卸売は実に35.6パーセントの減少に対し、小売は17.3パーセントの減少であります。2011年の東日本大震災・原発事故の影響を考慮すれば、小売の落ち込みは、相対的に小さくなっております。私は、本市は、観光を持っている分だけ、それだけ幸せだと言わなければならないと思います。かつて2000年と2004年に本市観光の経済波及効果が調査されております。おおむね本市経済に占める観光の効果は35パーセントとなっておりました。一方で、観光産品の地場調達率は、2000年65パーセント、2004年49.3パーセントと減少しております。それ以来、調査がないので推測するしかありませんが、ますます地場調達率は下がっているのではないかと危惧いたしております。観光の産業化がうまくいっていない証左であります。私は、これまで菓子製造業や食品製造業の既存商品の評価見直しや包装デザインの見直しなど、観光土産品や贈答品などの商品力の向上には、専門家による評価や助言が必要ではないかと申し上げてまいりました。単年度の事業としてではなく、行政の施策としてしっかりと政策に組み立て、実行されるときではないかと考えております。先日、私はちまたで評判になっているというので、日本総研の藻谷浩介さんとNHK広島取材班が書かれた里山資本主義という本を読ませていただきました。先ほど述べさせていただきました経済のグローバリゼーションの中で、ノルマに追われ短期の成果を求められ疲れ果てる正社員や、低賃金で人間の尊厳も奪われ使い回される非正規で働く若者も、多少多くの賃金を稼げるにしても、生活物価が相対的に高い都会で暮らし続けるより、水も食料もエネルギーも自給できる方法が残され、住まいも格安で借りたり手に入れられる田舎に生活を求めるほうがいいのではないか、都市と地方との格差が広がり、郡部では過疎化が進む今こそ可能になった生き方ではないか、過疎となった地域では、行政によるさまざまな移住支援も行われており、そうした選択が日本の経済のサブシステムとしてもう一度機能するのではないか、本書ではさまざまな事例が紹介され、静かにそうした流れが始まっていると感じさせていただきました。本年10月末、会派の視察で、人口約2万4,000人、高齢化率40.8パーセント、九州の九重連山の山合いにある竹田市に行ってまいりました。2009年、新市長の誕生を受けて、農村回帰推進室を新設、専任職員2名が配置され、2010年には地域住民を集落支援員として組み入れ、農村回帰支援センターが設立され、移住・定住の支援体制の整備がなされております。空き家バンク制度は、2005年から始められておりますが、固定資産税の納入通知書を発送する際に、空き家バンクへの登録のお知らせを同封し、空き家バンクへの登録を促して以降、2010年には26件、2011年には20件、2012年には50件と多くが登録され、一方で登録空き家の利用申込みは2013年度151世帯、世代別内訳を見ますと20代5世帯、30代51世帯、40代21世帯、50代26世帯、60代以上38世帯となっており、20代から40代が約6割を占めるという成果を上げておられます。空き家バンク制度が発足した2005年から2014年9月末までの延べ登録件数は188件、成約済数123件、現在公開中が30件だそうであります。移住支援や空き家利用については、さまざまな支援制度が設けられておりますが、移住目的で空き家を購入した移住者が、その空き家を改修する際には費用の2分の1、上限100万円を助成、空き家の所有者と移住者の間で売買若しくは賃貸借契約が成立した場合、空き家の所有者に対して10万円を支給、お試し移住のために市内に連続して2日以上宿泊する場合、1人当たり1泊分3,000円を助成するなど、手厚い制度となっております。ほかにも、起業支援として地域で培われてきた歴史文化に根づいた起業を目指す各種工芸家などクリエーティブな移住者への100万円を上限とした2分の1の助成なども実施されております。これらに対する各年度の決算状況は2010年度273万3,000円、2011年度317万2,000円、2012年度764万5,000円、2013年度1,010万6,000円となっており、一般財源から手当てされているとのことでありました。移住実績では、2010年度12世帯21名、2011年度20世帯42名、2012年度30世帯59名、2013年度18世帯31名となっており、地元大分市内からの移住はもとより、全国各地からさまざまな業種での移住者の構成となっており、人口減対策や空き家対策というより、地域に新たな多様な人材を受け入れ、それが地域の刺激となり、将来のまちづくりにつながると理解をいたした次第であります。空き家の活用につきましては、これまでもさまざまな議論をさせていただきましたが、本市でも新たな取組が必要だと感じております。いかがでしょうか、御所見を伺います。次に、政府の原発を中心としたエネルギー政策と地域のエネルギー自給について触れさせていだたきたいと思います。2011年の東京電力福島第一原子力発電所の大事故は、地域に重大な傷跡を残し、今なお収束しておらず、また、収束のめどさえ立っていないことは皆さん御承知のとおりであります。原発はエネルギーコストの安い電力と宣伝されてきましたが、先進国で最も高い電気料金を企業も家庭も払わされていることが、ようやく理解されることとなりました。政府は、相変わらず原発を国内エネルギーのベースロード電源と位置づけ、国内のみならず輸出にも力を注ごうとしております。私は、EUを中心に自然エネルギーの利用のみならず、ガスや褐炭、これは亜炭とも言いますが、これらを利用した火力発電にシフトし始めているときに、我が国のこうした選択を大変奇異に感じております。特に、褐炭の利用については、国内でも2013年11月、日本経済新聞朝刊で紹介されているように、東電が福島県広野町に出力50万キロワットの石炭ガス化コンバインド発電2基を新設、2020年から運転を始めると伝えられております。褐炭は、かつて亜炭とも呼ばれ、戦前には日本各地で、また、北海道でも夕張などで採掘されてきた低品位の石炭のことであります。褐炭は、歴青炭など炭素の含有量が高い石炭とは違い、地表に近い層に集中しており、露天掘りで採掘されますが、重量の半分を水分が占め、発熱量も非常に低いために国内では全く利用されておりません。こうした褐炭を利用した石炭ガス化コンバインド発電とは、IGCCといいますが、まず褐炭を蒸し焼きにした際に発生する一酸化炭素や水素などの可燃ガスを燃料としてガスタービンを回して発電し、その際の排熱を利用して、もう一度蒸気タービンを回して発電する高効率の発電方式だそうであります。東電広野発電所は三菱重工業株式会社が建設を担うそうですし、株式会社IHIはドイツのシュタインミュラー・エンジニアリング社を買収し、褐炭だきボイラーの開発を加速させるとのことであります。三菱日立パワーシステムズ株式会社は、ポーランドで褐炭だき臨界圧火力発電所建設プロジェクトの契約を本年7月に締結したと企業情報に報告されております。また、こうした低品位の石炭は、世界各地のどの地域にも資源として埋蔵量が十分にあるとのことであります。国内重工業各社は、一方でこうしたエネルギーのシフトを原発などから切り替えつつあるのは、皆さんもあまり御存じないのではないかと思います。北海道は、かつて国内有数の産炭地であったわけですから、こうした低品位炭である褐炭の利用が進めば、私はもう一度産業として成立し、エネルギーの自給も期待できるのではないかと考える次第であります。地域のエネルギー自給の動きは、木材の関税撤廃以降、放置され、保水力を失って土砂災害の一因ともなっている我が国の森林資源を間伐により手を入れ、山の復活と並行して得られた間伐材などの木質バイオマスを燃料とする発電が各地で始められております。岡山県真庭市は、その先進地として全国的に注目されているまちであります。人口は約5万人、中国山地の山合いの、かつては林業で栄えたまちだということであります。今年9月8日の日経電子版によりますと、集成材大手の銘建工業(本社岡山県真庭市)など官民9団体は、間伐材などの木質バイオマスを燃料とする発電会社真庭バイオマス発電を設立、出力は1万キロワット、2015年4月の稼働を目指すとありました。総事業費は41億円、補助金16億円、借入れで23億円を調達し、燃料は真庭市を中心とした地域から間伐材など未利用材を年間9万トン、製材所から出る端材など5万8,000トンを集め、燃料購入費として年間13億円、そのほとんどが木材収集のための人件費に回ることから、雇用効果は200人から300人に上り、地域経済の活性化につながると期待されているそうであります。この発電所による電力は、真庭市の半数の世帯の1年間の電力を賄えるそうであります。また、この発電を中心的に担う銘建工業は、木質ペレットも製造しており、1キログラム20円で販売、近隣の農家は、ハウス栽培の燃料を重油からペレットボイラーに切り替え、コストを切り下げて利益を上げているとの紹介もあわせてありました。一般家庭でも灯油からペレットストーブへの転換も進んでいるとのことであります。こうした地域のエネルギー自給は、地域の所得を上げ、地域社会の再生を促す試みとして注目すべきだと考えます。北海道でも、上川町で間伐で出た木材をバイオマス燃料用のチップにする事業が始められております。本市を含む後志圏でも、豊かな森林資源がほとんど未利用となっております。北海道に働きかけ、本市もかかわり、真庭市のような取組が可能か検討を始めることが必要ではないでしょうか。市長のお考えを伺います。最後に、本市まちづくりの根幹にかかわる問題について述べさせていただきます。10月7日の北海道新聞に、民間シンクタンクのブランド総合研究所が発表した2014年都道府県・市区町村魅力度ランキングが掲載されておりました。市区町村の項で、本市は、昨年の6位から京都市に次いで4位と上がっておりました。近年、本市議会でも、本市の人口減対策について多くの質問がなされております。都市の衰退は、長らく難問として残されております。先ほどから述べさせていただきましたように一自治体の努力だけでは解決は難しいと実感いたしております。しかし、これだけは肝に銘じておかねばならないと思います。それは、都市の持つ固有の魅力を持続的に高めていく努力だけは怠ってはならないということであります。その国の光を見るというのが観光だと申し上げてまいりました。これまで機会があるごとに本市のカジノ誘致については述べさせていただいておりますので、今回は多くを申し上げるつもりはありません。ただ、運河論争から今日に至るまで、官民挙げて築き上げられてきた本市観光のブランド力をおとしめることだけは絶対に認めることはできないと申し上げておきます。私の本会議における質問は、今日で最後となります。これまで多くの機会を得て、長々と本市まちづくりに係る議論をさせていただきました。私のさまざまな提案に真摯に耳を傾け、さまざまな事業や施策に結びつけていただけたことを心から感謝申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。まことにありがとうございました。(拍手)なお、再質問は留保いたします。(発言する者あり)
答弁 市長 中松義治(市長は2015年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。ただいま、我が国の経済構造の変化と地方のあり方について御質問がありました。初めに、空き家利用と移住・定住についてですが、現在、人口対策を検討するための会議を立ち上げ、本市の現状に即した効果的な対策の立案に向けて検討を始めているところであります。移住・定住促進に向けた取組は、人口対策の一つとしても重要であると考えているほか、新たな住民の定住は、まちの活性化にも寄与いただけるものと考えております。まちづくりは人づくりとも言われております。御質問の中では、都市住民の地方への回帰の可能性や空き家利用に向けた支援、起業支援などの事例を挙げられ、御提案がありましたが、そういった取組も参考としながら、また、空き家を資源として捉え活用する視点も踏まえ、移住・定住促進に向けた取組を検討してまいりたいと考えております。次に、国のエネルギー政策とエネルギーの地域自給についてですが、真庭市の事例を参考とした本市を含む後志圏でのエネルギー自給の取組につきましては、真庭市のバイオマス発電は、間伐材や製材過程で発生する端材などを燃料として活用しているものであり、その導入によって地域の未利用資源の有効活用が図られ、地域の活性化につながるなどの利点があるものの、森林資源は広い地域に分散しているため、収集や運搬コストが高くなることや、燃料となる間伐材などを持続的に調達していけるか、設備投資に対して採算がとれるかなど課題もあるものと考えられます。このことから、エネルギーの地域自給の取組の可能性について検討を行うに当たっては、事業性についてなど、十分な情報収集を行う必要があると考えておりますが、地域で利用されていない資源などを有効に活用して、雇用の創出や地域内の富の循環を高めることは、地域の自立と活性化に向けて大変重要な視点であると考えております。(「終わります」と呼ぶ者あり)