小樽市議会 平成23年第1回定例会 2011年2月28日
(1)財政問題/(2)病院問題/(3)国民健康保険料引下げ/(4)港湾問題
2011年2月28日、小樽市議会の一般質問で、北野義紀議員が「財政問題」「病院問題」「国民健康保険料引下げ」「港湾問題」について質問し、市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、財政部長 貞原正夫、経営管理部長 吉川勝久が答弁しました。
- 質問者
- 北野義紀 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、財政部長 貞原正夫、経営管理部長 吉川勝久
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 22番 北野義紀
質問に先立ち、山田市長が、3期12年、小樽市長としての任務を全うされようとしていることに対し、政治的立場の違いを超えて敬意を表するものであります。12年前、山田市長が初めて市長に当選されたとき、開票日の翌日の早朝、錦町で事務所を構えていた私の事務所にあいさつに訪れていただきましたが、私は、当選のお祝いを申し上げるとともに、財政困難な小樽の市長になぜ立候補されたのですかと尋ねました。山田市長は、私は小樽市の財政を立て直すことに力を注ぎますと断言されました。市長の提案説明でも触れられておりましたけれども、当時、既に小樽市の財政は困難な状況に置かれておりました。しかし、市長の予測を超えて、平成16年度から始まった三位一体改革で地方交付税が大幅に削減され、山田市長の財政再建の努力は困難をきわめました。これらを乗り切るために、みずからの給与削減はもとより、前任市長時代の職員の不祥事が明らかになったときも、みずから減俸し、職員に範を示す姿勢をとられました。私は、政治的立場は違いますが、私心なく職務に全うする政治姿勢に、陰ながら敬意を抱いた次第です。今後も、体に気をつけられ、一市民として小樽市の発展のためにお力添えをいただきますことを希望するものです。質問に入ります。財政問題で伺います。本市の財政危機は、平成16年度から3か年間の国の三位一体改革で地方交付税の大幅削減を主因とするものでした。この3か年間の地方交付税の削減の累計は56億円にも及びます。この危機打開のため、市長は、あらゆる市民サービスや職員給与の削減を行いました。この二つにつきましては、これまで何回かこの場でも議論させていただきましたので、ここでは、国の投資的経費の削減方針の下、小樽でも普通建設事業費が大幅に削減された問題で伺います。普通建設事業費が三位一体改革前の平成15年度一般会計で幾らか、全会計では幾らか、三位一体改革の最終年度の平成18年度の一般会計では幾らか、15年度比何パーセントに削減されたか、同じく全会計では幾らで、比率はどうなっているか、それぞれ説明してください。その後、徐々に地方交付税は増額されつつありますが、平成22年度決算見込みで幾らになるか、お答えください。普通建設事業費の削減が小樽市の経済にも深刻な影響を与えたことは明らかです。しかし、昨年の第1回定例会で市内経済に与えた影響をただしましたが、市長は、影響を否定はしませんでしたが、赤字団体への転落を免れるための苦渋の選択であった、御理解いただきたいとのことで、市内経済への影響の具体的な説明はありませんでした。そこで、本日は、具体的影響について改めて伺いますので、説明をしてください。この間の一般会計の決算は、実質収支は赤字続きで、16年度11億7,980万円、17年度14億871万円、18年度11億8,400万円、19年度12億9,660万円、20年度6億5,950万円、21年度は3,073万円まで赤字を圧縮することができています。平成22年度決算見込みでは、病院事業会計へ2億9,600万円を新たに持ち出しを行い、さらに、除排雪予算の2億2,500万円の補正を行っても、当初の健全化計画より2年早めて累積赤字を解消する見通しとのことです。平成22年度で、病院事業への繰出しや除排雪予算の補正を行っても3,073万円の赤字が解消できる主な理由について説明してください。また、新年度以降の財政運営で留意しなければならないことは何か、市長の見解をお聞かせください。14億円余りあった累積赤字解消の要因は、これまでも触れてきましたけれども、職員の人件費削減、市民サービスの削減、普通建設事業費の削減、他会計からの借入れでした。この四つの財政再建対策の16年度から21年度までの6年間のそれぞれの効果額の合計について説明してください。また、その総額は幾らかについても説明ください。次に、真の財政再建とは何かについて伺います。市長も認識しているとおり、累積赤字が解消すれば、それで真の財政再建とは言えません。私は、これまで、この間の財政再建の四つの対策に関して、基本的に、最小限これが復元されなければ財政再建とは言えないと指摘してきました。市長も、削減した事業を機械的に復元するのではなく、厳選する必要を強調しています。財政が国によって不当に削減されている中では、この市長の指摘もうなずけます。しかし、この問題を考える場合、憲法第25条の定めるナショナルミニマムに照らして、小樽市における市民サービスの何を優先的に復元しなければならないか、これを検討することが必要です。財政が依然として厳しい中、市長は何を優先して復元していくことが現在の小樽市の財政状況の中で必要と考えているのか、見解を伺います。次に、平成20年度以降の財政運営に関して伺います。三位一体改革で、平成16年度以降、地方いじめを行った自公政権が、国政選挙で有権者の厳しい審判を受け、政権交代となりました。このことを直接的なきっかけとして、平成20年度から平成22年度にかけては、3年連続で臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税が増加されるなど、地方財政が増やされてきました。この下で、平成20年度以降の市の財政の運営とその結果について具体的に説明をしてください。平成22年度決算見込みでの一般会計の累積赤字の解消が確実になったとのことですが、ここまで収支の改善が図られたのは、財政対策の一つであった他会計からの借入れがあったことは明らかです。他会計からの借入れの経過について、また、借入返済の完了時期についても説明してください。平成22年度の実質収支で赤字が解消されると言っても、他会計からの借入金の残高が平成20年度以降増え続けていることが気がかりです。この点に関しても説明を求めます。新年度予算編成について伺います。新年度予算は、地方財政対策で前年度比で地方交付税が増額になったものの、臨時財政対策債はその3倍以上も削減されました。これは、社会保障関係費の自然増を中心に地方の行政経費が増大するのに、それに見合った財源保障を菅内閣は全くしていないからです。小樽の新年度予算では、昨年度と比べ、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は10億8,600万円もの減となっています。特別交付税が第2回定例会以降の財源として留保されたと言っても、市税が伸びない本市財政にとっては、まことに大きな打撃とならざるを得ません。民主党政権の地域主権改革は、財源保障の点から言っても、住民福祉の増進を図るものでも、地方自治を拡充するものでもないことは事実で、明らかです。市長の見解をお聞かせください。また、市税が大幅減となった場合、国は小樽市にどういう財源手当てをとってくれるのかについても説明してください。市長は、財政の健全化を念頭に置いて新年度予算を編成したとのことですが、病院問題に見られるように、行政の継続ということもあり、骨格予算と言いつつも、約9億円弱の実質的な財源不足を引き続き他会計からの借入金により収支の均衡を図ったとの説明です。これ以外に、新年度予算編成に関してコメントすることがあればお聞かせください。こういう最近の財政運営の経過に照らして、小樽市の財政の現状と今後の見通しについて、財政運営で12年間苦労されてきた市長はどのような見解をお持ちか、お聞かせください。病院問題で伺います。質問するに当たって、我が党の立場を改めて明らかにしておきます。自治体病院は、その責務として、地域によって異なりますが、高度、先進、小児、周産期、救急医療、感染等を担うためです。したがって、一般会計から病院事業会計への繰入れは、単なる赤字穴埋めではなく、地域医療の公的部分を担うためであると考えます。この点に立てば、一般会計からの繰入金は、地域にとって欠かすことのできない不採算医療を担っているがための赤字である、この点では、本来、市民の理解は得られるものと考えます。しかし一方では、巨額の赤字が病院の経営努力の不足で生じてはいないかが、今、問われています。自治体病院に対するバッシングは、国の社会保障費削減に端を発している医療費削減のため、自治体病院の縮小、廃止、民間移譲を推し進める立場からの世論操作が根底にあります。しかしながら、そこに安易に自治体病院関係者や市の幹部が逃げ込んではなりません。現在の自治体病院に対するバッシングは、自治体病院が本来やって当たり前の独自の努力の不足に向けられていることも謙虚に受け止め、市立病院の経営改善に努力しなければなりません。当然のこととして、議論の大前提が赤字解消のみに矮小化させてはならないことは言うまでもありません。これは、地方公営企業法第3条でも、「地方公営企業は、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営されなければならない」との定めにも合致するものです。昨年の第2回定例会予算特別委員会で、市長は、自治体病院は国の社会保障費削減でいろいろ厳しい状況にあるけれども、自治体病院が本来やって当たり前の独自の努力の不足に向けられていることを謙虚に受け止めるべきであると答弁しているのは、正しい認識と考えるものです。以上が、自治体病院に対する我が党の基本的立場ですが、市長の見解を改めてお聞かせください。平成22年度一般会計補正予算に関して伺います。一般会計からの2億9,600万円の病院事業会計への繰入れをどう見るかについてです。一般会計からの繰入れについては、これまで赤字を毎年生み出す病院事業について、マスコミなどを通じて、赤字を生む病院なら必要ない、もっと人件費を大幅に削減して黒字にせよなどの厳しい意見が紹介されてきました。これらの意見は、小樽市の財政を真剣に考える立場からのものも圧倒的ですが、しかし、主観的意図がどうあれ、客観的には、国の医療費削減の一環である自治体病院つぶしに呼応するものにならざるを得ませんでした。我が党は、これまでこの問題をどう見るかについて態度を明らかにし、市長の見解を求めてきました。本日は、この問題を整理し、改めて市長に伺うものです。国は、自治体病院への繰出基準を設けています。その理由を説明してください。また、この繰出基準に合致する診療科目は何々か、あわせて説明してください。この繰出しは、市立病院が高度先進医療、小児、救急、感染症などを担うためであります。したがって、一般会計から病院事業会計への繰出しは、単なる赤字穴埋めではなく、地域医療の公的部分を担うためと考えますが、市長の見解を伺うものです。ところで、なぜ山田市長になって病院事業会計に毎年度、一般会計から繰り出しをしなければならないのか、この問題で市民の理解を得ることが必要と考えます。このためにも、病院事業会計に44億円もの不良債務がなぜ生まれたのか、明らかにする必要があり、市民の共通の理解にすることが求められています。新谷前市長の任期中、病院事業会計の赤字解消に、それまで一般会計から億単位の繰出しを行っていたのを、平成5年度から11年度まで基本的にやめてしまいました。この7か年間で病院事業会計の赤字は幾らに膨らんだか、また、なぜ病院事業会計への繰出しをやめたのか、その理由について説明してください。私の考えでは、繰出しをやめた時期、大スーパーマイカル誘致に当たり、巨額の予算を必要としたために、病院の赤字が大幅に増額した、一般会計も財政が厳しい、病院の経営改善を期待するなどと、これを表向きの理由としてそれまでの病院事業会計への繰出しをやめ、市民の命を預かる市立病院を犠牲にした結果にほかならないと考えます。市長の見解をお聞かせください。国が実施した、一般会計から不良債務解消のため病院事業会計へ繰り出した半分を特別交付税で措置する病院事業経営健全化措置に対しても、平成5年度以降、一般会計から病院事業会計に繰入れを行っていない小樽市は、申請さえできませんでした。過去には、昭和54年度から60年度までの第2次病院事業経営健全化措置で億単位の特別交付税が措置され、当時、21億4,900万円の不良債務を解消した実績があります。以前のように一般会計から繰り出し、病院事業経営健全化措置を適用していれば、さらに億単位の特別交付税が措置され、したがって、44億円もの不良債務が生ずることもありませんでした。この私の指摘に対する市長の見解をお聞かせください。次に、病院事業の経営難の基本的要因についてです。医師不足、交付税減額、診療報酬のマイナス改定の影響についてです。この問題は、昨年の第2回定例会予算特別委員会で私が質問し、市長や病院局長から答弁をいただいています。結論から言うと、予算特別委員会で答弁をいただいたように、医師不足による医業収益減収額は、過去10年間の平均で5億6,500万円、診療報酬のマイナス改定で4億2,000万円、交付税の影響額が1億9,000万円、これらの合計は11億7,500万円です。平成23年度の病院事業会計予算の医業収益は81億3,000万円ですから、医業収益の15パーセントに相当する額です。医療費削減の政府の方針の下で、自治体病院としてこれだけマイナスの影響を受けたわけですから、今後の地域医療を守るためにも、国の責任でこの復元、回復が必要と考えますが、市長の見解をお聞かせください。市立病院に向けられている批判にどう対応し、改善していくかについて尋ねます。平成19年度から22年度まで、両病院で患者満足度調査が行われ、その結果は院内に提示されています。また、小樽市立病院改革プラン評価表などで改善すべき課題が列挙されています。また、日本共産党が行ったアンケートでも、市立病院への要望は、札幌へ行かなくてもしっかり検査できる設備を備えてほしいとの期待のほかに、職員の患者に対する対応のまずさについても、具体的で厳しい批判が寄せられています。これらは、いずれも改善しなければならない課題であります。特に、患者満足度調査についてですが、医療センターの調査結果は、22年2月の調査しか入手していませんので、改善されたかどうかの比較はできませんでした。しかし、小樽病院の外来患者対象の調査では、21年7月の調査より22年2月の調査結果のほうが医師、看護師、その他職員への満足度では改善されていることは救いでした。しかし、改善されたとは言っても、「やや不満」と「不満」がまだあり、共産党のアンケートにも厳しい批判が寄せられていることからいっても、まだ改善の余地がある課題と言わなければなりません。新市立病院建設に向けて、今、指摘したことをはじめ、改善しなければならないと認識している課題に病院局はどう取り組もうとしているか、具体的に説明してください。夜間急病センターについて尋ねます。2月24日の新聞報道では、病院併設は困難とのことです。小樽市は、医師会と定期的に協議していくとしていますが、これまで夜間急病センターを併設する病院としては、市立小樽病院、済生会小樽病院、小樽協会病院、小樽掖済会病院の4病院が挙げられていましたが、いずれも併設に否定的とのことです。夜間急病センターの開設時間帯をどうするかは別として、単独での設置となれば、これまでとどう違った問題が派生するのかを含めて説明してください。また、夜間急病センターをなくすことはできません。どうするつもりか、市長の見解をお聞かせください。病院問題の最後に、議案第38号平成23年度病院事業会計補正予算に関連して尋ねます。実施設計1億2,000万円が提案されていますが、以前から我が党が指摘しているように、建設単価が高いことが問題です。今定例会に基本設計のあらましが公表されました。この中で、建設工事費が89億4,600万円、1平方メートル当たり29万9,700円とのことです。我が党は、以前から、国立病院機構の病院建築仕様等の策定に関する検討会の報告書の単価を基準にすることについて、この報告書自体の単価が民間病院の建築単価と比較して5割も高いことを指摘してきました。基本設計のあらましで、建設工事費が89億4,600万円です。報告書では、新築の場合の投資枠は、民間病院の実績を考慮し、1床当たり1,500万円から2,000万円の範囲とするとなっていますが、これを新市立病院の388床で推計すると建設費は58億2,000万円から77億6,000万円となります。なぜ報告書の範囲を超える建設費となったのか、説明をしてください。国立病院機構の単価にこだわるのは、この単価を基準にしなければ国は起債を認めてくれないと言っているのでしょうか。単価が起債許可に関係ないと言うならば、少しでも安い単価で発注すれば起債償還で市民負担が軽減されるわけですから、そうすべきではないでしょうか。説明をしてください。国民健康保険料1世帯1万円引下げを求めて質問します。北海道社会保障推進協議会が昨年実施した道内の自治体アンケートでは、国民健康保険の深刻な実態が明らかにされました。対象は、道内の176自治体と1広域連合で、回答率は約7割です。2000年度から2009年度までの10年間の平均所得と1世帯当たり、1人当たりの保険料の推移を見ると、10年間で平均所得は73パーセントの自治体で減少しており、1人当たりの保険料は76パーセントの自治体で引き上げられています。2008年度から低所得者の多い75歳以上の加入者が後期高齢者医療制度に移行するという所得動向に大きな変化がありましたが、それでもなお、加入者平均で所得が下がって保険料率が上がるという状況です。小樽市は、道内の類似都市に比べ、所得が低い上、高齢化率が高く、医療費がかさんでいると認識しています。小樽市の国保加入者の1世帯当たりの所得額と所得に占める国民健康保険料の割合を、累積赤字が一番多かった平成13年度と平成22年度の比較でどう変化しているか、説明してください。また、道内類似都市と比較できる数値があればお示しください。小樽市の高い国保料の原因は、多額な累積赤字の解消にあります。小樽市国保の平成13年度決算以降の累積赤字を8年間で30億円も解消した推移と、その要因について説明してください。この間の累積赤字の原因は、昭和59年に国保の国庫負担金を、窓口負担を含む医療費ベースで、当時、45パーセントから38.5パーセントに大幅に削減し、納入率が低いとペナルティーをかけ、事務費の負担金まで削減した結果です。累積赤字の最大の原因は国であるのに、これを国保加入者に不当に高い保険料をかぶせて億単位の黒字を出す、赤字解消の財源にしてきたことは許されません。市長の見解をお聞かせください。高い国保料が払い切れないために、市民からはさまざまな相談が寄せられています。建設関係の仕事をしている方は、2年前にリストラで仕事をなくした後、アルバイトで生活し、その給与も遅れぎみで、いつ支給になるかわからない、国保料の支払いが約束できないので国保に加入できませんでした。10歳と12歳の子供がいて、長女がインフルエンザにかかったときは10割負担で受診しましたが、今回は、子供が学校で前歯を折る事故に遭い、とりあえず国保に加入したいと相談に行きましたけれども、保険料を払う計画が立てられず、加入手続ができずに歯医者に行ったとのことです。保険料支払いが最優先で医療が受けられない、こんな事態は許されません。保険料の引下げは急務です。今、各地で国保料の引下げを求める取組が始まっています。2011年度予算で、国保料引下げが始まっています。福岡市、朝霞市は1人当たり年間2,000円、堺市は年間1人4,500円から4,700円、旭川市は2万856円、栃木県那須塩原市9,300円など、それぞれ2011年度の国保料の引下げを行うとのことです。財源は、国保会計の基金取崩しもありますが、多くは一般会計からの繰入れです。保険料を引き下げている自治体で、一般会計から繰り出している自治体名とその額を説明してください。今定例会に提案された平成22年度補正予算で、先ほども引用しましたが、病院事業会計に2億9,600万円の繰出し、さらに除雪費を2億2,500万円補正しても9億円弱の他会計からの借入れで収支をとんとんに合わせることができているとのことです。1世帯1万円の国保料引下げに必要な財源は2億2,000万円です。一般会計では、毎年、決算で不用額が億単位で出ています。これを国保会計に繰り出して財源にすれば、23年度から国保料1世帯1万円の引下げはできます。市長の見解をお聞かせください。最後に、港湾問題について伺います。日本海側拠点港について尋ねます。国土交通省は、ロシア、中国などと日本海の対岸貿易をより促進、活発化させるため、国としてその港湾を重点的に支援するため、日本海側拠点港を今年の夏までに選定する方針とのことです。まず、この国の方針について詳しく説明してください。小樽港の港湾管理者の長である市長は、この拠点港に応募すると思いますが、その場合、石狩湾新港との関係はどうするつもりか、見解をお聞かせください。民主党政権になってから、ついせんだっては、重要港湾の中に重点港湾を決め、港湾の選択と集中を行い、小樽港はこれから外されてしまいました。今度もまた、港湾の集中と選択と称して、港湾間の格差をさらに拡大する方向です。こういうやり方について、港湾管理者の長としてどういう見解をお持ちか、お聞かせください。石狩湾新港については、以下、指摘する問題点を含んでいるのに、なぜ新年度予算案に賛成したのか、大いに疑問です。何点か、お尋ねします。新年度予算の北防波堤の延伸事業で、直轄事業として40メートル分の基礎工事予算5億円が2月15日の管理組合議会で議決されました。これは、海底が砂地のため、マウンドやケーソンを乗せるのに不安定なため、地盤改良工事で海底を安定させるためとのことです。北防波堤延伸の海底は砂地ですが、地質調査で、海底より約32メートルから33メートルが、土質工学上、軟弱な粘性土層が厚く堆積しているという複雑な構成で、この下にかたい支持層があるとのことです。しかも、今回の基礎工事は、このかたい支持層までくいを打ち込まない方式です。市長に伺いますが、北防波堤延伸の地盤改良工事は、具体的にどんな工事なのか、説明をしてください。あわせて、この方式で、将来、地盤沈下などによる防波堤の崩壊、傾斜などの不都合が起きないのか、説明してください。また、支持杭であれば、費用はどの程度増額になるのか、説明を求めます。次に、小樽港の防波堤工事は地盤改良が行われていたのか、仮にこれから小樽港で防波堤の工事が施工されるとすれば、どんな工法がとられるか、説明してください。小樽港は、海底地盤がかたいから新港のように海底を固める地盤改良工事は行われないだろうと私は考えますので、費用は大幅に安くなると考えますが、市長の見解を伺うものです。市長も御承知のように、石狩湾新港は砂地に建設された巨大港湾ですから、これまでも防砂対策に約100億円の税金が投入されてきました。加えて、新年度予算にあるように、防波堤を延長しようとすれば、海底地盤の強化の費用が小樽港で施工するより余分にかかります。伺いますが、石狩湾新港のこれまで建設された北防波堤で地盤改良工事が行われた箇所があるでしょうか、あるとすれば、その延長と費用について説明をしてください。石狩湾新港の港湾計画改訂について伺います。新港管理組合議会第1回定例会の議員協議会で、港湾計画改訂のスケジュール(案)が配付され、平成26年度にも決定するとしています。新年度予算で2,800万円で港湾計画改訂の基礎調査をやるとのことですが、その内容を説明してください。次に、市長は、石狩湾新港の次期港湾計画改訂にどういう立場で臨むのか、見解をお聞かせください。市長は、この4月で任期が終わりとのことで、任期後の話になると思いますけれども、これまで苦労された市長ですから、その思いはあると思いますから、見解を述べてください。私は、新港でフェリーを取り扱わないこと、新港の整備については大企業優遇にならないようにすることは、小樽として最小限要望していかなければなりません。また、既存港湾の機能を奪うことをしないのは、当然と考えます。なぜこのことをあえて指摘するかといえば、管理組合議会で、港湾計画の改訂に当たって貨物を増大させなければならないとして、石狩湾新港に対するさまざまな要請についても検討してまいりたいと、貨物を集めるためにはなりふり構わない見解が示されているからです。この見解は、フェリーを新港で取り扱ってくれと要望があれば検討することも含まれていると受け取れるからです。あわせて、見解をお聞かせください。平成9年の石狩湾新港の港湾計画改訂のとき、マイナス14メートルバースで大型船による取扱貨物量の判断間違いが、現在、各母体に莫大な財政負担をかけていることを教訓としなければなりません。240億円をかけたマイナス14メートルバース関連の公共施設の元利償還が終わる2030年までの使用料の推計を差し引いた管理者負担の総計は、62億7,500万円にも及ぶのです。公債費に占める管理者負担の割合は、何と94パーセントであります。異常と言うほかありません。こんなことにならないように、市長としてどう対応するか、見解をお聞かせください。最後に、小樽港の近代化と整備についてどういう方針で臨むのか、政府の動きとも関連させてお答えください。市長は、提案説明に先立って、3期12年間の市政運営を振り返り、所信の一端を語りました。この中で、日ロ定期航路の再開と航路の延長に続き、平成14年には中国との定期コンテナ航路を開設するなど、積極的なポートセールスに努めた、また、小樽港は、本道において最もクルーズ客船の寄港隻数が多い港となり、これとあわせて、第3号埠頭周辺の整備を進めるとともに、さらなる客船の誘致促進や歓迎体制の整備を進めてまいりましたと述べていました。小樽港の中央地区再開発事業の2期工事が進んでこそ、クルーズ客船を迎えるにふさわしい第3号埠頭周辺の整備が整ったと言えるのではないでしょうか。小樽市の財政問題もありますが、石狩湾新港の整備と比べ、小樽港の近代化再開発は、中央地区再開発事業の2期工事の計画が棚上げされていることに見られるように、遅れているのではないでしょうか。私は、石狩湾新港の北防波堤延伸事業などを一時中断してでも小樽港の近代化再開発を優先すべきであると考えますが、市長の見解をお聞かせください。再質問を留保して、終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
北野議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題に関して、まず、市の普通建設事業費についてでありますけれども、平成15年度の普通建設事業費は、一般会計で約27億1,300万円、全会計で約63億6,300万円であり、平成18年度では、一般会計で約14億7,400万円、全会計では約36億1,800万円となっております。平成18年度の事業費を15年度と比較いたしますと、一般会計では45.7パーセントの減、全会計では43.1パーセントの減となります。また、平成22年度の決算見込みでありますが、繰越明許費を考慮した最終予算額ベースで申し上げますと、一般会計で約17億9,500万円、全会計で約50億3,000万円となる見込みであります。次に、平成16年度以降の普通建設事業費の減少に伴う市内経済への具体的な影響についてでありますが、昨年も申し上げましたとおり、普通建設事業費の厳選などにより、建設業を中心に市内企業への発注が一定程度減少したことは間違いなく、そのことによる市内経済への影響を否定するものではありません。しかしながら、市内経済動向が厳しい状況にあるのは、原油高騰などの国際情勢や円高、株安などといった国内経済が抱える諸問題なども大きく影響していることと考えますので、本市の建設事業費の減少のみをとらえた具体的な市内経済への影響について申し上げることは困難であると考えております。次に、平成22年度の決算見込みにおいて一般会計の累積赤字解消が確実になった理由でありますが、まず、このたび提案いたしました最終の補正予算におきまして、市債や地方譲与税などについて増額計上ができ、一方で、公債費や職員給与費について減額計上ができたことなどから、病院事業会計の追加繰出しを行っても形式計上していた雑入をすべて減額することができまして、補正後の予算上、実質的にも収支均衡とすることができたところであります。また、除雪費予算等の追加計上に係る財源といたしましては、国庫補助金と緊急的に水道会計からの借入れで対応することといたしましたし、今後は、例年どおり、一定程度の歳出における不用額を見込むことができますので、22年度決算における黒字化は確実になったと考えているところであります。また、新年度以降の財政運営で留意しなければならない事項でありますが、これまで、私は、常にみずからの歳入に見合った歳出構造と、不測の財政需要にも柔軟に対応し得る財政体質の構築を念頭に置いて、精いっぱいの努力をしてまいりました。残念ながら、基本となる一般会計においては、まだ実質的には収支バランスが図られた状態とは言えませんが、念願の累積赤字を解消してきている現状を踏まえますと、確実に健全化の道を進んでいると考えておりますので、今後とも、ただいま申し上げましたような財政運営の基本に立って、いましばらくの間、財政健全化の取組を緩めることなく継続していくことが重要ではないかと考えております。次に、職員給与費削減など四つの財政健全化策の効果額でありますけれども、平成16年度から21年度の一般会計決算ベースで申し上げますと、職員給与費につきましては、独自削減分の合計で約34億円、事務事業の見直しにつきましては約44億円となっております。また、普通建設事業費につきましては、平成15年度の事業費をベースとして、各年度の減少分を合計いたしますと約67億円となり、他会計からの借入れにつきましては、21年度末の残高で約24億円となっております。なお、他会計からの借入れにつきましては、財政効果という観点からは意味合いが異なるかと思いますが、御質問にありましたので、単純にそれらを合計しますと約169億円となります。次に、何を優先して復元していくかということでありますけれども、すべては選挙後の新しい体制の下で御判断いただくことではないかと思いますけれども、いずれにいたしましても、みずからの歳入の範囲の中で、市民生活の向上と市内経済の活性化のため、単に従前の施策の復元ということに固執することなく、新たな感性で市民ニーズを把握し、小樽市の将来を見据えた上で、大胆に施策等の選択をされるのが肝要かと考えております。次に、平成20年度以降の市財政の運営とその結果でありますけれども、まず、平成20年度から申し上げますと、一般会計当初予算は、職員給与や管理経費などの歳出削減はもとより、他会計などからの借入れや公的資金の借換えなどの財源対策を講じましたが、なお、財源不足の解消には至らなかったことから、緊急避難的な措置として、職員や議員の期末手当削減などにより収支均衡予算を編成いたしました。最終的な決算では、予算に対する市税収入の落ち込みが例年ほどではなかったことや燃料費の高騰が一時的なものであったことなどから、実質単年度収支は約6億3,800万円の黒字となって、累積赤字額は約6億5,900万円まで圧縮することができ、国保事業会計や病院事業会計においても累積赤字が減少いたしました。次に、平成21年度の状況を申し上げますと、当初予算は、前年度に引き続き職員給与の削減や事業の厳選などによる歳出削減に努めましたが、なお多額の収支不足が生じたことから、他会計からの借入れのほか、期末手当の削減継続などにより収支均衡予算を編成いたしました。最終的な決算は、歳入では、市税収入が予算を下回ったものの、普通交付税が増額となり、職員給与費や公債費等の歳出において不用額が生じたことなどもあって、実質単年度収支は約6億2,900万円の黒字となり、累積赤字は3,100万円程度まで減少いたしました。最後に、平成22年度の状況でありますが、当初予算は、前年度に引き続き他会計からの借入れや期末手当の削減などにより収支均衡予算を編成いたしたところであり、その後、他会計借入金の増額はありましたが、市税収入が予算額を確保できそうなことや、普通交付税が増額となったこと、また、今回の最終補正予算で示しました歳入歳出それぞれの増減要因により、第4回定例会までに形式計上していた雑入につきましては、すべて減額補正できることとなり、実質的には22年度決算での一般会計の黒字化が確実になったところであります。次に、一般会計において財源対策として行っている他会計からの借入金の経過でありますが、平成15年度の予算編成に当たり、市税をはじめとする歳入の減少や、公債費、扶助費などの歳出の増加がそれまで取り組んできた財政健全化の財政効果を上回り、収支の均衡が図れない見込みとなったため、やむなく、水道事業会計と産業廃棄物等処分事業会計から合わせて8億円を借り入れたのが始まりであります。その後、平成16年度には、三位一体の改革による地方交付税の大幅削減もあっていわゆる赤字団体となったわけでありますが、その後も地方交付税等の減少やさまざまな財政負担の増加要因もあり、収支のバランスを図るため、やむを得ず、これまで借入れを続けてきたものであります。平成22年度末の借入残高は約31億円となる見込みであり、平成23年度当初予算において計上した8億8,000万円の借入れまでで申し上げますと、返済が完了するのは平成38年度となります。このような他会計からの借入れは、財政調整基金や減債基金の残高がない現状で、歳入と歳出のバランスをとるため、やむを得ない措置として行ってきたものであり、今後、累積赤字が解消された後、発生する剰余金については新たな財源として活用できることとなりますので、これまでの健全化の努力を続けることにより、徐々にではあってもこのような手法による財源対策は解消していけるものと考えております。次に、新年度予算編成に関連して、国の地方財政対策と民主党政権による地域主権改革に関する見解でありますが、平成23年度の地方財政計画では、地方税収入は、景気の持ち直しによる企業収益の回復等により、22年度との比較で約8,900億円、2.8パーセントの増加が見込まれるとし、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税額を今年度と比べ約1兆円、4.3パーセントの減としても、なお、地方一般財源総額は今年度並みの水準が確保できるとしたところであります。地方の借金となる臨時財政対策債の縮減を評価する声もありますが、この地方財政計画は、地方自治体の財政運営の指針として、あくまで全国ベースでの歳入歳出総額の見込額が示されたものであり、本市においては、平成23年度の市税収入は22年度とほぼ同程度しか見込むことができず、実質的な地方交付税の減少のみが顕在化する形となりましたので、大変憂慮しているところであります。地域主権改革の面から見ましても、依然として地方交付税自体の復元、増額には至っていない現状からしますと、安定した地方財政運営を図る上では、いまだ道は半ばであると感じております。また、本市の税収が大幅な減となった場合の国の財源手当てについてでありますけれども、現状の交付税制度の中では、法人市民税等において国が想定した税収の伸びが確保できない場合の精算措置はありますが、まだ不十分なところもありますので、今後も、より地方の実情に即した地方財政対策がとられることを、さらには、よりしっかりとした財源保障がなされていくように強く願っているところであります。次に、新年度予算編成に関するコメントということでありますけれども、今回は、私にとりまして12回目の、そして最後の予算編成となったわけでありますが、作業に当たりまして、新規事業を含め、政策的な予算につきましては可能な限り新しい体制の下で御判断いただくこと、また、できる限り一般会計の赤字解消を確実にすること、さらには、第2回定例会以降に活用できる財源を少しでも確保することなどを念頭に置いて進めたところであります。結果として、22年度決算での一般会計の黒字化の見通しは立ちましたが、ただいま申し上げましたとおり、地方交付税等の減少が見込まれる厳しい財源見通しの中で、ソフト事業や補助事業を中心に一部の予算計上を見送ったものの、既に計画のある事業や懸案事項などもあり、それらを含めた財源確保には大変苦慮したところであります。一方で、一般会計において、22年度からの一定程度の繰越金を見込めることや、地域経済活性化等推進基金や小樽ファンが支えるふるさとまちづくり資金基金に合わせて約1億8,000万円近くの資金を残すことができましたので、現状の中ではできる限りの財源の留保ができたものと考えております。財政問題の最後に、本市の財政の現状と今後の見通しでありますけれども、私自身、市長としての3期12年間の任期中、常に最重要課題として取り組んできたのが市財政の健全化でありましたが、やはり、地方交付税等の国の財政措置に左右され続けた大変苦しい期間でありました。この間におけるさまざまな対策につきましては、先般も申し上げましたとおりでありますが、現状においては確実に健全化の方向に向かっていると考えておりますので、このようなこれまでの努力が、今後、無に帰すことのないよう、まずは地方交付税等の充実、確保を強く期待しておりますし、今後とも、国と地方の話合いの場において、常に国に対し強く訴えていくべきではないかと考えております。また、北野議員からは、普通建設事業費の縮小に伴う市内経済の影響について御意見もありましたが、私といたしましては、過去の市債発行に伴う返済財源の負担がその後の市財政に与える大きな影響を考え、この厳しい財政状況を何としても乗り切るためには避けられない選択肢として、まず、新たな借金を極力控えることが重要と判断したものであり、今後も当分の間の財政負担の軽減にもつながっていくものと考えております。先日の提案説明の際にも申し上げましたが、真の財政健全化にはいましばらくの努力が必要であります。選挙後の新たな市長、市議会におきましても、改めて本市の歳入状況を見極めながら、将来を見据えた政策判断と施策の選択に努められ、あわせて、財政健全化にも引き続き協力して取り組まれますことを心から願っているところであります。次に、病院問題について何点か御質問がありましたが、私が答弁したもの以外は、病院局長からお答えいたします。初めに、自治体病院問題に対する認識でありますけれども、自治体病院は、地域住民の健康に責任を持つ自治体の長が議会の議決によって開設するものであり、民間や他の公的病院とは開設の趣旨が異なっております。自治体病院は、それぞれ開設の経緯や背景はさまざまであると考えますが、地域住民の生命と健康を守る重要な役割を担うもので、地域住民の意向に沿って運営されるべきものと考えております。また、経営面におきましても、企業会計でありますので、病院自身の経営努力というものは当然求められますし、一方で、一般会計からのルール分の繰入れの範囲で運営できるよう経営に努めることは当然であると認識しております。次に、いわゆる繰出基準についてでありますけれども、自治体病院は、地方公営企業として独立採算を基本としながらも、その性質上、経営に伴う収入をもって充てることが適当でない経費と、当該病院事業の性質上、効率的な経営を行っても、なお、その経営に伴う収入のみをもって充てることが客観的に困難であると認められる経費については、地方公営企業法において一般会計等が負担するものとしているもので、その経費負担の基本的な考え方を示した繰出基準が、毎年度、総務省から通知されているものであります。繰出基準では、いわゆる政策医療と言われる診療について例示されており、本市の病院事業では、救急医療、結核医療、精神医療、高度医療、リハビリテーション医療、感染症医療、小児医療が該当しております。次に、一般会計からの病院事業会計への繰出しについてでありますけれども、自治体病院は、いわゆる政策医療を担っており、不採算あるいは採算性を追求すると質の低下が危惧される、又は、高度医療など民間病院では担えないもので、地域にとって必要な医療を提供する役割を持っております。それに要する費用のうち、国で定めるものについて一般会計から繰出しを行うことは、単なる赤字補てんとは性格の異なるものであり、地域医療を確保する上で必要かつ正当な財源措置であると考えております。次に、平成5年度から11年度までの一般会計から病院事業会計に対する繰出金の一部を貸付金へ変更した理由でありますが、平成4年度までは、病院事業会計の資金不足に対する赤字補てんとして一般会計からの繰入金を増額してまいりましたが、当時の病院事業会計の赤字が大幅に増加したことや、一般会計においても平成5年度から財政調整基金の取崩しが避けられなくなるなど、大変厳しい財政状況にあった中で、病院事業会計の経営改善への取組を期待し、繰出金と貸付金の併用ということになったものと承知しております。次に、病院事業経営健全化措置でありますけれども、直近では、平成14年度から平成20年度にかけて第5次病院事業経営健全化措置が行われております。その内容としましては、不良債務を10パーセント以上持っている自治体病院に対して、一般会計からの繰出しによって解消した場合、特別交付税で財政措置を講じる制度であります。本市では、御指摘のとおり、平成5年度から11年度まで一般会計から病院事業会計に対して長期貸付金の処理をしておりましたが、当時、長期貸付金は不良債務とみなさないという北海道の判断もありましたので、この制度を導入することができなかったものであります。次に、医療費削減の政府方針に伴う影響でありますけれども、確かに、診療報酬のマイナス改定や交付税の減、また、近年の全国的な医師不足は、本市のみならず、各自治体の病院経営に重大な影響を与えたと言わざるを得ません。地域において必要な医療提供体制を安定的に確保するためには、自治体病院に限らず、地域の中核的な病院の健全な経営は欠かせません。そのため、今後も、全国市長会や自治体病院開設者協議会を通じて、地域医療を守るための財政的な基盤の確立を要望していく必要があるものと考えております。次に、夜間急病センターが単独設置となった場合、考えられる課題でありますけれども、現在は利用者の病状に応じて、検査機器の利用や2次救急を必要とする場合には、併設されている済生会病院へ依頼することが多い状況にあります。今後、夜間急病センターが単独の設置となった場合には、これまでの利点を生かすことができないため、公的病院等を中心としたより円滑な2次救急体制の確立等が必要であると考えており、今後医師会並びに関係医療機関と体制づくりに向け、協議をしていかなければならないものと考えております。また、夜間急病センターは、小樽市における救急医療のかなめとして重要であると認識しておりますことから、今後、単独設置に向けて早急に検討する必要があるものと考えております。次に、国民健康保険について何点か御質問がございましたが、初めに、国保加入者の平均所得と所得に占める保険料の割合についてでありますが、1世帯当たりの所得額については、平成13年度が111万6,000円、平成22年度が80万7,000円となっており、所得に占める保険料の割合については、平成13年度が12.8パーセント、22年度が16.9パーセントとなっています。また、道内10の主要都市との比較でありますが、平成22年度の確定賦課時の1世帯当たりの所得割算定基礎額の比較で申し上げますと、小樽市が53万5,000円に対し、一番高い北見市では100万8,000円、小樽市以外で一番低い室蘭市で61万4,000円となっております。次に、累積赤字の解消の推移とその要因でありますが、累積赤字額は、平成13年度末の33億8,723万円をピークに、平成14年度以降は、毎年、単年度収支で黒字となり、平成21年度末では2億912万円に減少しております。また、累積赤字解消の要因でありますが、累積赤字の解消に先駆けて単年度収支の均衡をいかに図っていくかが重要であると考え、財政運営を進めてきたところであります。こういった中、国におきまして、老人保健制度の見直しや国保財政の基盤安定強化策などの施策が講じられる一方、本市におきましても、レセプト点検などの医療費適正化対策、さらには、収納率向上対策の推進に積極的に取り組んだことから、平成14年度以降は単年度収支の黒字が確保され、結果として累積赤字が徐々に縮小してきております。次に、高い保険料を賦課して黒字を出し、赤字解消の財源にしたとの指摘でありますけれども、累積赤字が発生したのは、平成元年度以降、増高する医療費やペナルティーによる調整交付金の減額などによる収支不足に見合った保険料の賦課を行っていなかったことが大きな要因と考えており、単年度収支の均衡を図るため、それに見合う保険料の賦課に努めてきたところであります。しかし、平成14年度以降、老人保健制度の改正や後期高齢者医療制度の創設などにより、各年度の医療費の見込みが立てづらい状況であったことや、都道府県単位で行っている一定の額以上の高額医療に係る共同事業のように、対象となる医療の予測が難しい項目などで予算との乖離が生じたことから、結果的に単年度の黒字が生じたものでありまして、意図的に保険料を高くして赤字を解消したとは思っておりません。次に、保険料の引下げのために一般会計から繰り入れている自治体の状況でありますが、道内主要都市の平成21年度決算では、札幌市が22億3,000万円、旭川市が12億5,000万円、帯広市が1億5,000万円ほど繰り入れていると把握しております。また、先般、厚生労働省が発表した21年度の全国の市町村国保の財政状況では、保険料の負担軽減を図るためとの目的の繰入金が合計で822億円と発表されていますが、個々の自治体についての詳細は公表されておりません。次に、一般会計からの繰入金で1万円の国保料引下げをとの御指摘でありますが、制度本来の考え方では、一定のルールに基づく公費の負担のほか、被保険者の保険料で賄うべきとされていることから、国保加入者以外の方々も間接的に負担することとなる一般会計からの法定外繰入れは、慎重に対応していかなければならないものと考えております。また、今年度末に一般会計の累積赤字が解消される見込みでありますけれども、依然として他会計からの借入れを伴うなど財政状況には厳しいものがありますので、私といたしましては、このような状況の中では保険料軽減のための繰入れは難しいのではないかと思っております。次に、港湾問題について何点か御質問がございましたが、まず、日本海側拠点港についてでありますけれども、昨年11月に、国土交通省が日本海側拠点港の形成に関する検討委員会を設置し、対岸諸国の経済発展を我が国の成長に取り込むための日本海側港湾のあるべき姿などについて検討を進め、港湾管理者からの提案募集を行った上で拠点港の選定を行う予定としております。日本海側拠点港の定義や具体の内容に関しましては現時点で明らかにされておりませんが、これまでの検討委員会で、対象港湾を北は稚内港から南は長崎港までの離島を除く重要港湾以上の26港を対象港湾とすることが決定されております。今後につきましては、日本海側港湾のあるべき姿や提案募集の手順、選定基準などについて次回の検討委員会で取りまとめ、その後、港湾管理者からの提案を募集した上で、夏ごろに検討委員会としての結論を得る予定とされております。次に、応募する際の石狩湾新港との連携でありますけれども、検討委員会では、港湾の連携についての意見も出されているようでありますが、それについての具体の内容は明らかにされておりませんので、今後示される選定基準の内容を見た上で対応してまいりたいと考えております。次に、港湾の選択と集中という考え方でありますけれども、厳しい財政環境の中では、選択と集中により投資効果を早期に目指すことも必要と考えますが、選択基準や選考過程が明確で、納得のいくものでなければならないと考えております。また、港湾は、それぞれの地域の産業、経済を支える重要な社会資本であることや、取り巻く環境も常に変化していくことを踏まえますと、このたびの選択と集中に関しましても一定の時期に見直しが行われるべきものと考えております。次に、石狩湾新港についてでありますけれども、最初に、北防波堤の延伸に伴う基礎工事につきましては、学識経験者や北海道開発局などの関係機関から成る石狩湾新港港湾構造物技術検討委員会において各種工法の比較検討が行われた結果、経済性、施工性にすぐれたサンドコンパクション工法が決定されたと管理組合から聞いております。この工法は、良質な砂をくい状に地盤の中に振動させながら強制的に圧入することで地盤支持力を増加させることなどを目的としたものと聞いております。また、将来、地盤沈下などによる防波堤の崩壊、傾斜などの不都合が起きないかとのことでありますけれども、現地の地質調査結果に基づき、地盤支持力と円弧滑りなどについて技術検討委員会で検討を行った結果として、サンドコンパクション工法において防波堤の機能を損なう現象は起きないものとの結論が出されたと聞いております。次に、小樽港の防波堤についてでありますが、既存の防波堤では、地盤改良が行われておらず、今後新設する場合においても、建設位置に大きな変更がない限り、現在と同様の工法になると思われます。また、石狩湾新港との工事費用の比較に関しましては、設置条件が異なるため一概には比較できませんが、地盤改良が不要であれば、その分のコスト削減効果は大きいものと考えております。次に、これまで建設された石狩湾新港北防波堤の地盤改良工事についてでありますけれども、過去において地盤改良工事が行われた箇所は、既設の北防波堤東側先端部600メートル区間で、費用が約5億円と管理組合から聞いております。次に、石狩湾新港の港湾計画改訂についてでありますけれども、最初に、港湾計画の改訂に向けて、平成23年度に予定されている基礎調査の内容についてでありますが、まず一つ目として、気象、海象などの港湾周辺の自然条件等の整理や、貨物需要の動向と流動実態調査などの新港を取り巻く諸情勢の把握、二つ目として、港湾施設などの現況における課題の整理、三つ目として、港湾空間利用の検討や長期的展開方策などのあり方検討など、新港の向かうべき方向性の整理を行うこととしております。次に、石狩湾新港の次期港湾計画の改訂に向けての姿勢でありますけれども、平成23年度に基礎調査を行い、本格的な協議は24年度以降になる予定であります。私の任期中に直接意見を申し述べる機会はないわけでありますが、小樽市の基本的な考え方としては、小樽港との連携を十分図りながら両港の発展を目指すとともに、港だけではなく、地域の発展に寄与する計画となる必要があるものと考えております。次に、石狩湾新港の港湾計画におけるフェリーについてでありますけれども、小樽港におけるフェリー貨物は、取扱貨物量の大部分を占め、背後地には多数の関連事業者が立地している状況を踏まえますと、過大な二重投資を避けることは当然のことであり、小樽港の既存機能の活用を図りながら、これまで同様、フェリーは小樽港で取り扱うという考え方を堅持すべきものと考えております。また、特定の企業が独占的に使用する施設の整備については、その企業が専用施設として整備することが原則でありますことから、それを十分踏まえながら計画を策定する必要があるものと考えております。次に、港湾計画の改訂に伴う施設の整備についてでありますが、改訂作業に当たりましては、背後圏の社会経済情勢や企業動向などを勘案し、基本的には、実態に即した取扱貨物の品目や量を設定し、荷役方法などに応じた合理的な施設規模、配置を定めていくことが重要であると考えております。なお、公共性や公益性を持つ港湾の性格上、一定の管理者負担が生じることは避けられないところでありますが、将来的な各母体の財政負担に十分配慮した計画づくりをする必要があると考えております。次に、小樽港の近代化と整備についてでありますが、これまでも老朽施設の更新、改良や中央地区再開発事業の1期工事などにより近代化を進め、中国定期コンテナ航路の誘致とあわせて、効率的な荷役機械の整備も行ってまいりました。しかしながら、道内一の寄港実績を誇るクルーズ客船への対応につきましては、第3号埠頭や周辺地区の老朽化が著しく、今後、クルーズ拠点港としての地歩を固める上でも、再開発による近代化が必要となっております。そのため、日本海側拠点港への応募に際しましては、クルーズ拠点港としての優位性と今後の需要動向を踏まえた機能強化の必要性を訴え、再開発の実現に向けた国の支援を強く求めてまいりたいと考えております。次に、石狩湾新港の北防波堤の延伸を中断して小樽港の近代化、再開発を優先すべきとのことでありますが、両港は、これまでも、それぞれが抱える課題解決に向けて、事業の優先度や費用負担の問題などに配慮しながら港湾整備を進めてきております。今後につきましても、石狩湾新港管理組合には、効率的な港湾整備と母体負担金の軽減に努めるよう強く求めてまいりますし、小樽港におきましては、生かすべき強みや時代のニーズを的確にとらえながら再開発に努め、近代化を図ってまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
北野議員の病院問題の質問についてお答えいたします。初めに、平成5年度から11年度の赤字額についてです。この7年間は、これまでの一般会計からの繰入金について、その一部を一般会計と病院事業会計の間で長期貸付金という形で会計処理をしており、その累計額が44億円となり、平成18年度決算で会計処理の見直しにより不良債務となったと承知しております。次に、市立病院の改善すべき課題についてでありますが、やはり、患者や御家族に選ばれる病院になることが必要と考えております。そのため、患者サービス向上に向けた取組の一つとして、患者満足度調査を実施しております。両病院とも、接遇面については、調査結果を踏まえた研修会や個別指導などの実施により質が向上し、評価も上昇しているものと考えております。また、御意見箱を設置し、御利用者の声をお聞きしており、寄せられた御意見にも対応し、接遇面のみならず、清掃面、待ち時間の短縮など院内環境の整備につきまして、改善できる部分は日々改善に努めてきております。建物の老朽化により改善困難なところもありますが、引き続き、接遇の質の向上など患者サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。次に、建設工事費が国立病院機構の報告書で示されている建築費を超えることとなったことについてであります。基本設計のあらましで示しました建築工事費につきましては、今回計画しました建物の機能や面積、構造などをもとに、災害拠点病院として求められる安全性や耐久性などのほか、省エネルギーや環境負荷の低減など公共建物に求められる要素などを考慮し、設計者が持っている建設費算定のノウハウ等を用いて算出したものであり、この金額を基本設計時点での概算建設工事費としたところでございます。同機構が報告書で示しております1床当たりの金額や1平方メートル当たりの単価につきましては、契約時点での価格のため、基本設計段階での概算工事金額との比較はできませんが、1床当たりの金額につきましては、1床当たりの面積設定が、同機構では65平方メートルであるのに対し、新市立病院は、災害拠点病院であり、脳神経外科や心臓血管外科などの急性期医療を担うこと及び入院患者の快適性を考慮したことなどから76.9平方メートルと計画しておりますので、この違いによって差が出ているものと考えております。また、1平方メートル当たりの単価につきましては、今回のあらましで示しました概算工事費の段階で、既に同機構が示す1平方メートル当たり30万円を下回っておりますので、入札等の結果にもよりますが、さらに下がることを期待しております。次に、国立病院機構が示す単価と起債許可についてであります。同機構が示す単価は、民間医療機関における実績を勘案し、各病院の規模・機能や、それぞれの地域における医療需要、将来の収益見通しに応じて投資額を定めたものと聞いており、起債許可と直接には関係ないものと考えております。また、建設工事費を圧縮することにつきましては、今後の市民負担や病院の将来的な負担を軽減する観点から重要と考えておりますので、実施設計を進める中で、病院施設の安全性や耐久性など建物の質を確保しながら、できる限り設計工事費の圧縮を図ってまいりたいと考えております。(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
再質問 22番 北野義紀
何点か、再質問させていただきます。まず、一つは、財政問題でありますけれども、市長は、財政再建は、現在、道半ばだというふうにおっしゃっていますが、民主党政権の地方財政計画の中で、やはり、小樽市にとっても歳入で影響を受けるということは事実なのです。ですから、民主党政権のこれまでの、短い期間ではありますけれども、地方のお金を削るということが、例えば、国庫支出金を3割削るとか、5割削るとか、いろいろなことを代表選挙で議論していました。しかし、世間の批判が余りにも強いものだから、そうではなくて、今回の平成23年度の地方財政計画になっているわけです。それで、小樽では、市税は22年度と同じと見込んでいるから、もし市税が落ち込んだ場合の財源対策を国はやってくれるのかということについてはお答えがなかったというふうに理解しているのです。それで、こういう状況が続いていくとすれば、今までの私が指摘した四つの財政再建策の対策を基本的に堅持していかないと小樽市の財政は再建されないのではないかという危惧があるわけです。市長がおっしゃるとおり、歳入の範囲内で考えるということになると、これはどうしてもそうならざるを得ないのです。そうなると、地方交付税の二つの機能ですね。調整機能と財源の補てんの機能、これらは一体何なのかと。いわゆる財政基盤の弱いところに全国平均の市民生活を維持するためのお金が地方交付税として来るわけですから、この地方交付税の機能を発揮していただかないと、小樽市の財政再建の道は見えてこないのではないかと思うのですが、この点での市長の見解を改めて伺います。次は、三位一体改革以降の教訓から、地方六団体が相当強い意見を政府に申し述べて、平成20年度以降、地方財政が少しずつ増えつつあるわけです。ですから、世論の高まりというか、地方六団体の対応がどうなのかということが一つ大きな焦点になるので、全国市長会あるいは北海道市長会で、民主党政権になってから地方財政計画に対してどういう注文をつけておられるのかお伺いしたいということです。次に病院問題です。先ほど、局長から、国立病院機構の報告書で1床当たりの金額が1,500万円から2,000万円と、幅のあることにかかわって、いわゆる1床当たり、国立病院機構は65平方メートル、新市立病院は76.9平方メートルで、この違いが上回ったことだという趣旨の説明があったのですが、これは局長が先ほどおっしゃったような地域のさまざまな事情もあるから、幅を持って出されているというふうに私は理解しているのですが、そういう理解は間違いでしょうか。単に1床当たりの床面積の違いがこうなったということについては、話はわかりますけれども、納得ができませんので、前段指摘したこととあわせてお答えください。それから、夜間急病センターですが、結局、このままでいったら単独設置ということにならざるを得ないわけです。そういう場合、市長は、2次救急との一定の対応を密にしておかないと、これまでのように夜間急病センターが済生会病院と併設になっているときと比べて、2次救急をどうするか、相当きめ細かな対応をしておかないと、市民の命にかかわる事態が起こってくると思うのです。厚生常任委員会と医師会で懇談したことが何回かありますが、そこでも、仮に単独設置となった場合、公立病院の近くにあるのが望ましいと言っているのです。前は、公立病院でなくて市役所本庁の付近、図書館の下のところに夜間急病センターがありましたが、これでは、何かあった場合に公立病院の設備のいいところに搬送するという時間が当然出てくるわけですから、市民にとってこれは心配の種になると思うのです。市長が単独で設置せざるを得ないというのは、医師会との話の中でそういう腹を固められたのですか。そうすると、旧日赤会館、図書館の下に夜間急病センターがあったとき、いろいろ不都合があって、設備のいい公立病院と併設すべきだということで話が一歩前進してこういう形になったのです。それが、またもとに戻るということになったら、市民は何と言うかと。市民の命を守る上で責任を持てるのかということになるわけで、これは医療関係者の間での話合いになると思うのですが、市民の側からの心配がありますから説明をいただきたいということです。次は、国保についてでありますけれども、30億円の累積赤字を解消してきたけれど、そのために単年度黒字にしたのではないのだ、国保の歳入見込みが複雑な事情があって立てづらかったからそうなったと。それは、1年や2年はその話が通用するかもわからないけれども、連続して億単位の黒字を出して、あっという間に33億8,000万円あった赤字が30億円も解消されているのです。こんな話が通用しますか。歳入の見込みが複雑で、言ってみれば、安全をとって少し多めに歳入を見込んだという説明だと思うのだけれども、そんなことが何年も続いて、市民の納得を得られるのですか。単年度くらいなら歳入の見込みが狂ったということもあるかもわからないけれども、気がついてみたら30億円の赤字が消えているのだから、こんなことは市民の納得を得られないです。結局、国の責任で生じた赤字を何の責任もない国保加入者に余計に保険料をかぶせて、黒字を出して赤字を解消してきたことになるのではないですか。これは、今の説明は納得できませんので、もう一度お答えいただきたいと思います。それから、病院の問題で、市立病院として改善すべき課題は、局長の答弁では真っ先に患者に対する対応、患者やその家族から選ばれる病院にならなければならないというお話がありましたが、それは私も賛成だし、そうあっていただきたいと思うのです。そういう方向へ、医師を含めて看護師、職員が一丸となって努力していかなければ、新市立病院を建てても、患者に選ばれる病院にならないと思うのですけれども、病院自体が行っているアンケート調査、それから、共産党のアンケートにも厳しい意見を寄せられているわけですが、そういう具体的なことをどのように改善しようとしていくのか。職員の間でも、窓口があるし、検査があるし、薬局があるし、いろいろなところがあるのですけれども、どういう努力をされているのか、もう少し踏み込んで説明をいただきたいということです。それから、石狩湾新港の問題ですけれども、確かに市長はこの4月までの任期ですから、石狩湾新港の次の港湾計画改訂に直接意見を述べる機会はないということはわかりました。当然のことです。しかし、これまでも、小樽市は、例えば平成9年の港湾計画の改訂、私は議員ではありませんでしたけれども、しかし、ここに小樽市のメンバーである当時の港湾部長が入ってあの計画を承認しているのです。それが、先ほど一つの例として指摘した深さ14メートルの岸壁を240億円、当時は330億円と言っていましたが、240億円かけてつくって、その元利償還の95パーセントが母体負担になっているのです。石炭は取り扱われない、原木は1隻だけ入りましたけれども、1回しか入っていない。水産品だって3万トンから5万トンの船で入ると言うけれども、何も小型船でちょこちょこカナダとかアメリカ、ロシアとかから入って、大型船は今後も入る見通しがないということです。とうとう、最近、石炭は、北電は対象でないと言い出したのです。変わってきているのです。北電以外にも石炭を燃料として使う会社があるから、そこに利用してもらうと、何か、雲をつかむような話を言い出しているのです。港湾計画の改訂は具体的な計画を決めるわけですから、そのときに、事務局がつくった案をうのみにするということをやっているのではないかというふうに思うのです。ですから、もっと率直に意見を出して、こういう小樽港に直接影響があるような、あるいは、影響がないまでも、母体負担が出てくるような、そういう港湾計画の改訂に反対すると、明確に言わなかったらだめだと思うのです。石狩湾新港地方港湾計画審議会では、今のメンバーを基本にすれば、恐らく、小樽では産業港湾部長、それから石狩湾新港管理組合の副議長の横田議員がメンバーになるのです。この2人が頑張らないとだめなのです。間違ったって、仮に石狩湾新港管理組合議員でも私を地方港湾審議会のメンバーに入れてくれるなんていうことはあり得ないですから、横から言う以外にないのです。だから、入っているメンバーが真剣な対応をしていただかなかったら前回と同じことを繰り返すことになりますので、この決意のほども含めてお聞かせいただきたい。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
再質問にお答えいたします。最初に、財政の関係で、基本的には交付税の持っている財政調整機能、財源保障機能は、当然堅持されるべきと思っておりますし、これからも引き続き国に対して強く要望していきたいと思います。今、民主党政権にかわってから、国庫補助金の一括交付金とかと言っていますけれども、実質、補助金の一括交付なんていうのはそう簡単ではないのです。公共事業に使っている財源などはわずかなのです。平成23年度は都道府県を対象にやって、24年度からは市町村も対象にすると言っているのですけれども、そのあたりはこれからきっちり国に申し入れていくべきものだと私は思いますので、多分、そういう対応は全国市長会でするものと思っております。それから、2点目ですけれども、全国市長会、北海道市長会では、民主党の今の地域主権改革に伴って申入れしているのは、地方税収に地域間格差が拡大して財政力格差が生じていることに対して、偏在性の少ない消費税を含む税体系の抜本的改革を早期に行って格差是正をしてほしいと。それから、地方交付税についても、今申し上げましたとおり、財政の調整機能、財源の保障機能の両機能が十分に発揮できるようにするとともに、地方交付税総額を増額し、法定率の引上げによって一般財源の充実を図ること、それから、地方交付税というのは、国から恩恵的に与えられるものではなく、地方自治体の固有の財源だということで、これを明確にして、特別会計へ直接国からではなくて、地方の共有税こそ早期にやってほしい、こういったことを国に対して要望しているところでございます。それから、夜間急病センターですけれども、併設することがなくなるようなことですから、これは単独設置になりますので、医師会からの要望もありますし、私も、やはり公立病院に近いところに設置をすべきだというふうに思っていますし、そういう方向で今検討を始めるように指示しております。それから、国保の問題で、確かに赤字解消が早すぎる、順調に来たというか、そのことについては、確かに御指摘のとおりですけれども、我々も、いろいろな方策を考えまして、もちろん担当とヒアリングしていますし、ヒアリングの内容については予算措置のときに皆さん方にも説明しているわけです。それで、医療費の見積もりが非常に難しいという話もしていますし、そのほかに、我々としては、ペナルティーをどう解消するか、収納率を上げてペナルティーがかからないように収納率を何とかしようと、そういう努力も、特に年度末になったら、毎月のように今年度の収納率はどうなるのかということを気にしながら、いろいろな対策を考えながらやっているということで、決して意図的にやっているということではありませんので、御理解願いたいと思います。それから、石狩湾新港の港湾計画の問題ですけれども、平成9年の改訂時に私はいませんでしたので、わかりませんけれども、どうも見ていますと、港湾計画の改訂には相当の時間がかかるのです。それで、計画の原案の策定時と実際にできたときのタイムラグというのがあるように思うのです。ですから、最初の計画が、その後の経済情勢の変化によってどんどん変わっているのに、最初の計画をずっと引っ張っていって最終案にするというように思うものですから、港湾計画の改訂というのは、やはり慎重に、時代に合ったようなものをつくらないと非常にまずいという感じは私も受けますので、これから策定する場合には、十分、母体負担のことも気になりますから、そのことも考えながらつくってほしいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 財政部長 貞原正夫(財政部長は2011年7月まで)
再質問にお答えいたします。今の答弁の中で、市税が大幅に減となった場合の国の財源手当てについて答弁がなかったのではないかというような御発言があったかと思いますけれども、地方交付税制度の中で、法人市民税などにおいては、国が想定した税収の伸びがない場合には精算措置はあるけれども、まだ不十分なところがあるので、国に対して要望していきたいというようなことを答弁させていただいております。この理由といいますのは、申し上げましたように、法人市民税とか利子割交付金というものについては精算制度があるのですけれども、個人市民税の所得割というのは、以前ちょっと問題になりましたけれども、そこの部分についての精算制度がないものですから、これについては、私どもだけではなく、市長会のメンバーとも共通の認識の中で国のほうにきちんとした精算制度をとってほしいということは申し上げているということでございます。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
満足度調査を含め、接遇面について具体的にどういうことをしているかという御質問でございますけれども、その都度出ました問題は私のところまで来ますので、それを各部署に直接話して改善を求める、あるいは、御意見箱の場合は出された方々に返答をするようにしております。私としましては、月に2回は経営戦略会議でいろいろな問題点を検討しますし、それから、月に1回、両病院の経営運営会議に出席しまして、そういうふうな苦情あるいは接遇面での改善につきましては指導しているところであります。必要に応じ、私の下に呼びまして直接指導をしているところであります。要するに、両病院の職員には、これから一つの病院になるということで、どういう問題がそれぞれの病院にあるかということを認識すべきだということで、先週の金曜日、第1回の小樽病院合同研修会というものを開きまして、それぞれの病院で、患者対応を含めてどういうことをしているかということの発表会などをしておりまして、そのとき私が言ったのでございますが、皆さん方がやっていることが、客観的に見て、対外的に見て本当にどうなのだということを知るために、どんどん、道内、道外へ行って発表して、そういうところから見て自分たちのことをさらに改善していくことが大切だと、そういう指導をして今やっているところであります。これからますます、4月からは広報活動に力を入れていきたいと思いますので、できるだけいろいろな苦情あるいは対応につきまして一生懸命やっていきたいと思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 経営管理部長 吉川勝久(経営管理部長は2011年2月まで)
北野議員の1床当たりの単価についての再質問にお答えいたします。御指摘のように、国立病院機構の報告書には、価格的なものは2か所載っておりまして、今、議員のおっしゃった、1床当たり1,500万円から2,000万円という範囲と、それと1平方メートル当たり25万円から30万円という二つの指標が載ってございます。それで、先ほどの答弁の中で65平方メートルと申し上げたのは、これは、厚生労働省の独立行政法人評価委員会の国立病院部会の中で、国立病院機構の財務部長がこの基準についての説明をしております。県立病院は1床当たり100平方メートルくらいありますが、それを、今、目標にしているのは1床当たり65平方メートルということで説明しております。今回の1平方メートル当たり25万円から30万円というのは、1床当たりを65平方メートルとして想定しますと、1床当たり約1,500万円から2,000万円ということで、ほぼこれが相応した値になっております。それでは、65平方メートルで病院ができるかというところなのですけれども、病院には、当然、答弁申し上げましたように、今計画している病院のように災害拠点病院、脳外科、心臓血管外科というちょっと重装備の病院から療養型の病院までありますので、それを一律65平方メートルというのは非常に難しいというふうに考えてございます。この数年の道内の市立病院を見ましても、例えば、苫小牧であれば72.7、砂川であれば84.4、滝川であれば75.7、根室は90を超えているという中で、なかなか1床当たり65平方メートルというのは、今、計画している病院の中でも難しいというふうに考える中で、極めてコンパクトに考えておりますけれども、76.9平方メートルというふうになってしまい、そこが、議員の御指摘になっている、1床当たりの範囲内から出てしまった理由というふうに考えてございます。もう一つは、やはり病床数を極めてコンパクトに抑えたものですから、逆にそういう計算も出てくるということかと思ってございます。(「議長、22番」と呼ぶ者あり)
再々質問 22番 北野義紀
再々質問です。一つは、国保の問題ですが、収納率の向上でペナルティーを受けないように努力すると。これはそうなのですけれども、国が国庫支出金を大幅に削っているという事実を前提にして高い保険料になっているのです。答弁にあったように、比率は言っていないと思うのですが、加入世帯の1世帯当たりの所得に占める保険料の割合が1割5分くらいまでいっているところもあるのです。そうしたら、保険料を払ったら窓口負担があるから医者へかかれないと。こんな逆立ちしたようなことになっているから、今、私たちのところには、毎日のように、保険料を払うのが苦痛だ、できないという苦情が殺到しているのです。ですから、収納率を上げてきたという実績を、市長はもとより、担当者も誇らしげに語るのですが、これはなかなか厳しい取立てです。我が党の古沢議員も道税事務所にいたときに取立てをやっていましたけれども、あんな取立てはしていないと言っています。中には、怒り狂って、小樽市の職員はサラ金の取立てより厳しいと痛烈な批判が出るのです。これは、やはり所得に対して保険料の割合が異常に高いというところに根源的な問題があるわけですから、どう保険料を引き下げていくかということが大事だし、そのことのほうが安定して収納率の向上にもなるというふうに思うのです。ですから、そう考えれば、国に対して必要なお金を要求していくということをしなかったらこの問題は解決しないと思います。全部、加入者に負担をかぶせるという結果にならざるを得ないわけですから、そういうことをすべきではないということを私たちは基本的立場から申し述べているわけで、こういう立場で国保の特別会計の改善に取り組むということが必要ではないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。その点で、国の支出金を増やしていかないと、そうはならないと思うのです。この点をあわせてお答えください。それから、財政問題でありますけれども、市長会で安定的な地方消費税の割合を大きくするということを言っているのですが、私たちは前から指摘していますが、現行の5パーセントの税率を前提にして地方の割合を増やすというのならまだいいけれども、地方六団体からそういう地方消費税の割合を高めろと言ったら、それを逆手にとって消費税増税に持っていかれる危険性があるから、それは、論理上、明確にしていかないとだめですということを申し上げているわけです。何よりも、地方交付税の二つの機能を、市長も指摘になっていますが、これをきちんと発揮する、そういう地方財政計画であってほしいということなので、この点について市長の考えをお伺いしたい。それから、病院の問題ですけれども、病院の建築費にかかわって、災害拠点病院とか免震構造とか、そういうことで国から8億円の予想しないお金が入りました。これは喜ばしいことなのです、現金ですから、起債ではないですからね。これは、一体どういう効果が今度の単価との関係で出てくるのですか。そういうことを勘案すれば、先ほど詳しく説明されましたけれども、そうしたら8億円はどういう効果があったのかということについて触れてしかるべきではなかったかと思うのです。8億円の関連について説明をしてください。それから、もう一つは、小樽市の場合、過疎対策事業債が適用になると。病院の起債は、丸々、過疎債ではありません。半分しか過疎債は適用になりませんけれども、普通の起債と違って、7割以上を交付税措置してくれるという話です。きちんと来るかどうかという問題はありますけれども、建前上はそういう有利な点があるわけですから、そういうことも含めて、総合的な資金計画、資金運用をどういうふうに考えておられるか、もう少しわかるように説明をしていただきたい。それから、最後に、港湾問題ですけれども、市長からお話があったように、言ってみれば、一番直近の状況に合わせた計画にすべきだと。当初の平成9年のときは4年間の準備期間があったわけですから、最初のベースをそのまま踏襲していると。これは、私もいかがかと思うのです。しかし、市長のおっしゃるとおり、直近のいろいろな、例えば港湾の輸送形態、その他も勘案していくということになると、小樽に不利になるような材料が出てきはしないかということを危惧するのです。というのは、輸送形態で最も著しいのは一般貨物のコンテナ化です。市長も御承知のとおり、大量ばら荷貨物は石狩湾新港、一般雑貨は小樽港と機能分担したのだけれども、その後、輸送形態がコンテナに変化し、進展したと。コンテナの中身を見たら、ほとんどは一般雑貨ばかりです。こうなると、市長のおっしゃることもわかるのですけれども、小樽港に影響を受けないような形で進んでいかなければ、貨物がどんどん石狩湾新港にシフトしていっているというのは取扱貨物量の推移から明白なのです。ですから、その辺をどういうふうに考えて臨んでいくかと、言ってみれば、難しい課題もありますから、その辺も考えた上でどういう対応をされるか、基本的方向でいいですからお示しをいただきたい。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
国保の問題ですけれども、決して私も国保料が安いと思っていないし、高いと思っております。ですから、この問題については、やはり国も抜本的に考えていただかなければならない問題ですし、最近の情報では、厚生労働省におきましても、先ほども話がありましたように、一般会計でかなり入れているところが増えてきているという話があって、今、厚生労働省と、それから市町村の間の事務方でこういった問題をどう解決していくかという検討会が始まったみたいですから、そういった検討の中で解決されていくのかというふうに期待をしております。確かに、高齢者医療制度改革会議なども今いろいろな報告書を出していますけれども、制度自体はやはりこれから大きく変わっていくというふうに思いますので、今、厚生労働省で議論しているのは、国の支援のあり方とか、それから、低所得者に対する負担軽減をどのように図っていくか、このことを中心に議論が始まったようですから、それに期待したいと思います。それから、財政の問題、交付税の問題は、先ほどお話がありましたように、私も申し上げましたが、原則どおりきちんとやってほしいと。財源の保障機能など、二つの機能を十分発揮できるようにしてほしいと。それから、港湾計画の問題ですけれども、確かに、これは経済状況に大きく左右されますので、小樽港が今扱っているものだって、いつ、どこかに持っていかれるかわからないというような問題です。それから、私もいつも言われるのですけれども、苫小牧からコンテナ航路を持っていったと、そう言われるわけです。ある面ではそうとらえられるということもありますので、そこは、十分、そういったことも含めてこれから考えていかなければならない。貨物の問題というのは非常に経済の動向に左右されるという状況ですから、非常に難しい問題ですけれども、小樽港の支障にならないといいますか、母体負担が増えないような、そういった計画にしてもらうことが一番適切であるというふうに思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 経営管理部長 吉川勝久(経営管理部長は2011年2月まで)
北野議員の再々質問にお答えいたします。先ほど単価と耐震化の交付金の御質問がございましたけれども、耐震化交付金は財源として入ってきますので、その分で建設工事費自体が落ちるということではありませんので、いわゆる単価のほうには影響がないと考えております。今回、あらましの概算工事費で示しておりますけれども、例えば約139億円の事業費だとしますと、耐震化で8億円入りますとそれは財源になりますので、起債はその分少なくて済むということになります。非常に大ざっぱな算定ですけれども、今回はあくまで基本設計の中の概算工事費という前提ですが、8億円が入りますと起債総額で128億円ぐらいになるかと思います。それを、償還に当たりましては、過疎債が半分入るという中で交付税としては60億円ぐらいが入ってくる、その残りの分を一般会計と病院事業会計、もちろん利息を付してということですけれども、償還していく、そういう形になろうかと考えてございます。