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小樽市議会 平成22年第4回定例会 2010年12月7日

(1)経済、財政問題について/(2)市立病院の統合新築について/(3)総合的なうつ対策と自殺防止対策について/(4)地域見守りネットワークについて/(5)忍路環状列石の保存と利活用について

2010年12月7日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「経済、財政問題について」「市立病院の統合新築について」「総合的なうつ対策と自殺防止対策について」「地域見守りネットワークについて」「忍路環状列石の保存と利活用について」について質問し、市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
斉藤陽一良 議員
答弁者
市長 山田勝麿、病院局長 並木昭義、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 10番 斉藤陽一良

平成22年第4回定例会に当たり、公明党を代表して質問いたします。まず、経済・財政問題に関連して、何点かお伺いいたします。2008年9月15日のリーマンショック以降、世界経済は、アメリカをはじめとして、EU各国においても、大規模な財政出動による景気刺激策にもかかわらず、当初の信用収縮に伴うデフレとその後の実体経済面での需要減退や雇用の悪化などの後遺症から、いまだに十分抜け出せているとは言えない状況であります。我が国は、第1次的な金融面での影響は比較的少なかったと言われますが、その後の輸出の落ち込みから回復しきれないうちに円高、ドル安の外圧にさらされ、デフレ基調を脱することができず、さらに、景気の下ぶれリスクも払拭されず、株価は低迷し、政治的な不安定さからくる経済対策の不徹底も加わって、失業率の推移や新規学卒者の就職内定率の極端な落ち込みなど、経済状況は非常に深刻な情勢となっています。政府は、23年度予算編成において、都市再生、環境・エネルギー技術、医療・介護分野の需要・雇用創出、観光などの地域活性化、国を開く経済戦略など五つの柱を設けて政策コンテストを行い、元気な日本復活特別枠の活用などを打ち出しておりますが、市長は、日本経済の現状を打開するため、地域経済振興の観点から見てどのような戦略が求められるとお考えでしょうか、御所見をお示しください。また、北海道経済産業局が11月12日発表した管内経済概況によりますと、個人消費は持ち直しの動きがあるものの、一部に厳しさが見られ、公共工事は減少、住宅建設、民間設備投資は低調ながら持ち直しの動きが見られる程度で、生産活動は全体として持ち直しの動きが鈍化し、横ばいとなっています。有効求人倍率は、平成22年10月で、全国が0.56倍であるのに対して、北海道が0.45倍、小樽公共職業安定所管内で0.48倍と、小樽管内は4-6月期の0.38倍に比べて改善の兆しは見られるものの、依然厳しい状況が続いています。各種経済指標から見た本市の経済状況について、市長はどのように認識されているか、お示しください。このような状況の下で平成23年度予算の編成作業が始まるわけですが、まず、本年度の税収見込みを含めた収支状況についてお示しください。また、来年度予算編成に対する基本的な考え方についてもお示しください。平成21年度決算は、前年度の赤字6億5,948万円を引き継ぐ中で、実質収支3,072万円余りの赤字と赤字幅を大幅に圧縮することができたことについては、市長をはじめ、財政再建のために協力されたすべての職員、さらに、広くは全市民の御協力のたまものであり、山田市長指揮の下、安逸に流されずに毅然として赤字解消のために財政規律を貫かれた姿勢と御努力に心から敬意を表するものであります。現時点で財政健全化計画の目標を2年前倒ししての平成22年度決算での赤字解消の見通しについて、現段階での判断をお聞かせください。しかし、それはそれとして、平成21年度決算における赤字圧縮においては、職員給与費、生活保護費、公債費、他会計への繰出金などでの不用額の寄与が大きかったわけですが、平成22年度決算においては、この点はどうなのか。さらに、赤字脱却の主な要因を不用額に求めるということに結果的にそうなった、あるいは、そうせざるを得なかったという面のあることは理解するにしても、そのような形での赤字脱却は、本来の赤字脱却とは言いにくいのではないか、あるいは、また再び赤字体質に逆行する危険を常にはらんだ不安定な財政体質であると言わざるを得ないと考えますが、市長の御所見をお示しください。次に、市立病院の統合新築に関連してお伺いいたします。去る11月22日、市病院局から、新市立病院の基本設計のうちの平面プラン(案)が発表されました。6月に示された新市立病院建設計画概要における院内標榜を含む23診療科、病床数388床、1病床当たり約75平方メートルとして、総床面積2万9,100平方メートルという内容に沿ったもので、コストを抑えたほぼ正方形のプランで、地上7階地下1階で免震構造となっております。今後、実施設計をはじめ、建設工事の発注方法などの検討が進められていくものと承知いたしております。当面、実施設計からは過疎対策事業債の起債対象になるとのことでありますから、23年度予算編成と並行して病院事業債、過疎債それぞれについて起債の許可に向けての北海道との協議が行われるものと考えます。まず、この起債許可に至るプロセスとクリアすべき条件、スケジュール、今後の見通しなどについてお示しください。実施設計をどのように発注するかは建設工事全体の発注方法の選択を大きく左右するものであり、言いかえれば、実施設計をどのように発注するかは、工事全体の発注方法の選択を十分念頭に入れた上で行わなければならないということでもあります。建設費の面からは、本市の厳しい財政状況や新市立病院建設、開院後の病院経営の安定のためには、少しでも建設費を抑制し、後年度への起債償還の負担を軽減することが望ましいことは言うまでもありません。その意味で、建設工事費を圧縮できる発注方法はどのようなものがあるのかは大きな論点となります。しかし一方で、公共工事の減少にあえぐ市内建設関連業界においては、新市立病院建設は数十年に一度の受注機会であり、市内業者の参入に道を開く配慮は当然あってしかるべきものであると考えます。そこで、実施設計と建設工事を一体として発注して建設費を圧縮する方法と、建設費が割高になる可能性はあっても、実施設計と建設工事を分離して発注し、地元業者の入札参加の可能性を開く方法の幾つかについて、その利害得失を判断することになります。一体発注と分離発注について、それぞれ、一般的なメリット・デメリット及び地元業者が入札に参加できるかどうかの可能性についてお示しください。一体発注は、建設費が圧縮できる可能性があるのに対して、現在、基本設計が進んでいる段階の本市にあっては、基本設計とは別の施工業者が実施設計を行うため、施工者側に偏った設計となりがちで、基本設計の設計者や発注者である市の意向が伝わりにくくなる可能性があり、チェック機能が十分働かないおそれがあると指摘されています。また、受注者は、設計部門を有し、同規模病院の設計実績と施工実績を持つ大手建設業者に限られ、現実には市内業者の入札への参加は不可能に近いと思われます。一方、実施設計と建設工事を分離して発注する方法には大きく分けて2種類あり、実施設計と建設工事は分離するものの、建築、機械、電気工事、設備、配管などの建設工事を一体として発注する場合と、建設工事の中の建築、機械、電気工事などの工事区分ごとにそれぞれ分離して発注する場合とがあります。これらの場合は、市内業者の参加の可能性はあり得ると思われます。しかし、建設費は割高になることは避けられないようであります。現在、試算されている建設費は附帯工事を含めて98億5,300万円ですが、実際の積算が行われる基本設計完了時の設計金額に対して、それぞれの発注方法をとった場合に、金額や割合でどの程度の圧縮あるいは増加などの変動が考えられるのか、また、発注方法以外に、積算単価を再検討することなどによる建設費の圧縮は考えられないのかなども含めて、総合的な判断として現時点での基本的な考え方をお示しください。次に、地域医療連携とネットワーク化について伺います。昨年、9月11日、市立病院改革プラン再編・ネットワーク化協議会がまとめた最終報告、市立病院改革プランに係る再編・ネットワーク化についてを基に、同年11月、市立病院改革プランが一部追加、修正されています。改革プラン策定当初から記載されていたプラン策定の趣旨、市立病院の果たすべき役割の項では、他の医療機関との役割分担により地域完結型の医療体制を確立する、他の医療機関との役割分担により適正な規模・機能へのスリム化を図るなどの表現においては、役割分担による公的病院そのものの再編のほかに、各公的病院相互間での話合いによるそれぞれの規模・機能の調整、見直し、そういった規模・機能的側面での再編も含めて再編・ネットワーク化協議会に期待されていたと考えますが、御所見をお伺いいたします。新市立病院の早期建設は市民の強い願いであり、計画を進める立場に変わりはありません。本年第2回定例会における我が党の千葉美幸議員の代表質問に対する御答弁にもありましたが、今後、総人口は減少するものの、有病率の高い65歳以上人口は15年後の平成37年においても現在と同じ約4万2,000人ということで、現在の入院患者数を考慮すると、当面は現在の両市立病院合計の許可病床数445床を圧縮した新市立病院の388床が過大であるとは考えません。しかしながら、将来的な人口減の予測を考慮しますと、新市立病院建設後において388床という病床数の見直しが必要な時期が来ることが考えられます。その際には、安定的な地域医療体制の確保のためにも、他の医療機関などとの連携や役割分担がより求められることとなり、さらに一歩進んだ再編が必要となるのではないかと考えます。改革プランの追加修正された部分では、再編について、三つの公的病院はそれぞれ経営母体も異なり、独自の理念、経営方針を持って運営され、これまで、それぞれがその役割分担と連携を図る中で運営されてきたので、現時点では特段の再編をせず、現在の体制を継続する中でネットワーク化を推進するとしており、ここでの再編という言葉は、病院統合の意味に限定しているように見受けられ、機能的側面での再編、例えば、市立小樽病院の呼吸器内科の医師を小樽協会病院に集約した事例などのような意味での考え方が欠けているのではないでしょうか。改革プランの再編・ネットワーク化計画の中では、末尾にⅣその他として、地域医療を取り巻く環境は流動的であり、今後、それぞれの医療機関の状況も変化することが想定されるので、再編・ネットワーク化計画については、必要に応じ市内医療機関等との協議を行い、見直すとしています。新市立病院の建設に当たっては、ハード的には将来的なダウンサイジングに備えた工夫をする必要があり、具体的に検討をいただきたいと考えております。また、ソフト面では、完成後においても役割分担や連携からさらに一歩踏み込んだ機能的側面での再編についての協議を進めていただきたいと考えます。機能的側面とはいえ、この協議には各公的病院が互いに身を切る覚悟を持って臨む必要もあると考えます。将来的な地域医療体制の安定的確保のためにも、再編・ネットワーク化の協議は深めていただく必要があり、このような再編こそが公立病院改革ガイドラインの求める経営改革に沿うことにもなると考えます。入院患者数の減少が始まるのを待つのではなく、より長期的な視野に立って早い時期からの協議が必要になると考えますが、将来的な再編に対する現時点での考え方をお示しください。次に、総合的なうつ対策と自殺防止対策に関連してお伺いいたします。警察庁のまとめによると、2009年の自殺者数は、全国で3万2,845人と12年連続で3万人を超え、40歳代から60歳代の男性が40.8パーセントを占めたとのことであります。国際比較においても、人口10万人当たりの自殺者数である自殺率が2007年統計で24.4と、世界でベラルーシ、リトアニア、ロシア、カザフスタン、ハンガリーに次いで103国中で第6位と非常に高くなっています。その背景には、バブル崩壊後の年功序列型終身雇用の崩壊や成果主義による社会の格差の拡大が国民全体に大きなストレスを与え、うつ病など心身の健康を損なわせていることが挙げられています。公明党は、現代日本が抱える新しいリスクに対応した新しい福祉政策を提案しており、児童虐待やDV、いじめ、不登校、孤独死などとともに、自殺防止と総合的なうつ対策について具体的な提言を行っています。公明党は、2008年4月、他党に先駆けて党内にうつ対策ワーキングチームを設置し、認知行動療法の普及などを柱とする総合うつ対策を発表し、政府に実施を求めて来ました。認知行動療法は、薬物療法のみに偏ることなく、カウンセリングを組み合わせたうつ病の有効な治療法で、本年4月、健康保険適用が実現しました。しかし、1回の診療時間が30分を超えないと診療報酬に算定されないことや、保険が適用されるのは医師に限られている現状に対して、多くの患者を抱える医師にとって1回30分の診療は現実的でなく、臨床心理士にも保険適用すべきなどの課題も多く、英国では認知行動療法の専門家を育てるための年間予算が130億円であるのに対して、日本は約1,000万円にすぎないなど、日本の対策は諸外国に大きく遅れをとっています。公明党の提言のうち、同療法の実施者の養成研修やかかりつけ医うつ病対応力向上研修などは既に実施されて成果を上げつつありますが、国のみならず、各自治体における積極的な取組が求められています。まず、本市における自殺者数、自殺率について、最近10年程度の推移を全国、全道と比較してお示しください。また、その主な原因別の内訳、さらに、死亡原因別標準化死亡比、SMRにおける自殺の値の推移と最近の本市における傾向、特徴についてもお示しください。全国におけるこのような自殺あるいは自殺率の現状、また、本市の実情について、市長はどのように考えておられるか、御見解をお聞かせください。次に、本市における自殺防止対策、その中でもとりわけ重要と考えられる総合的なうつ対策の現状について伺います。現在、本市においては、講演などのメンタルヘルス関連普及啓発事業、相談事業としての精神保健福祉相談、さらに、国の自殺予防対策緊急基金を活用したうつ病及び自殺予防対策事業としてポスターやリーフレットの配布などが行われておりますが、各事業の実施状況をお示しください。また、本市で実施している障害者自立支援法に基づく障害福祉サービスにおいて、精神障害のある方が利用している主なサービスの概要とその利用状況をお示しください。さらに、本市における精神科医療機関の数と病床数、病床利用率をお示しください。また、精神科標榜医師数及び臨床心理士の数、精神保健福祉士数をお示しください。うつ病を含む気分障害の患者数は、この10年間で43万人から92万人へと倍増し、我が国におけるうつ病の生涯有病率は6.3パーセントと、国民15人に1人が経験するいわば国民病となってきています。また、うつ病は発症期間が長くなれば長くなるほど回復率が低下するにもかかわらず、うつ病患者の1年以内の受診率は2割にとどまっています。この原因としては、患者本人の精神科外来を受診することへのためらい、おっくうさがあると考えられます。また、保健所などの心の健康相談窓口などがあまり周知されていない、知ってはいても何となく敷居が高いなどの声が聞かれます。したがって、受診率を高めるためには、かかりつけ医うつ病対応力向上研修など医療機関側の対策と同時に、身近なところであって、しかも、あまり目立たない場所に気軽に利用できる相談窓口があり、抵抗なく精神科外来を受診できるようアドバイスできる精神保健サポート体制をつくることが重要と考えます。しかし、そのためには、既存の医療機関、保健所、精神保健福祉施設のマンパワーには限界があり、新たな人材も活用した相談体制の構築が必要と考えます。そのような相談窓口の担い手の一つとして精神対話士の活用があります。精神対話士は、財団法人メンタルケア協会が認定する資格で、現在、全国に800人の有資格者を擁し、協会から派遣される形で学校、企業、自治体などでの精神保健相談などに当たっています。本市においても、医療機関、保健所、精神保健福祉施設の専門職員に精神対話士なども加わってチームをつくり、心のリフレッシュ健康相談窓口などの形で相談業務に取り組み、必要に応じてアウトリーチとして訪問相談なども行える体制の早期の確立を図るべきと考えますが、御所見をお示しください。次に、高齢者などに対する地域見守りネットワークについてお伺いいたします。去る11月24日、平成22年度高齢者見守りネットワーク会議が市総連合町会、市老人クラブ連合会、蘭島ふれあいネットワークなど関係の事業者、行政機関も含めて約60団体の代表が参加して開催されました。この会議は、独居高齢者や高齢者夫婦世帯などが増加し、核家族化や住民のつながりの希薄化により、孤独死や体調急変時に放置されやすい社会環境に対処するため、昨年7月に設置されたもので、通称おたるルールを取り決め、異変があったときの対応、地域団体や事業者等による日常の声かけや見守り、ボランティアや事業者、行政機関による配食サービス、緊急通報システム、家庭ごみのふれあい収集などを充実、拡大していくことを目指しています。まず、本市における高齢者の孤独死の状況をお示しください。また、異変に気づいた場合の、いわゆるおたるルールについてお知らせください。さらに、今回の会議で、取組として新たに拡大された点があればお知らせください。また、市の事業として、独居高齢者等給食サービスは、20年度に対して21年度、22年度と大きく拡大され、成果を上げておりますが、この取組についてお知らせください。公明党小樽市議団は、去る10月、倉敷市の介護支援いきいきポイント制度を視察させていただきました。この制度は、お元気な高齢者が介護施設等でボランティア活動を行った場合、その実績に応じて付与されるポイントを、本人の申出により年間5,000円を限度として換金できる仕組みです。元気な高齢者にボランティア活動で地域に貢献してもらうことを奨励し、高齢者自身の健康増進を図り、生き生きとした地域づくりに資することを目的としています。介護保険事業の地域支援事業に位置づけ、市内に在住する介護保険第1号被保険者のうち、要介護1から5の要介護認定を受けていない方が対象となっています。具体的な活動内容として、介護施設でのお誕生会等の会食会の食事の盛りつけ、配ぜん、デイサービスの利用者への昼食の盛りつけなどがありました。本市においても、独居高齢者等給食サービスの分野などでお元気な高齢者の方々に力を発揮していただけるような場を用意して、しかも、それが目に見えるものとして還元されるような仕組みを工夫してはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。最後に、忍路環状列石の保存と利活用についてお伺いいたします。忍路環状列石は、忍路2丁目のフルーツ街道からわずかに山側に入ったところに、三笠山のふもとの標高20メートル程度の緩やかな海岸段丘状の斜面をさらに水平に削り取ったような形で存在します。12月2日の午後3時15分ごろ、現地に足を運んでみましたところ、周辺の畑は一面に雪が積もった状態で、遺跡に接する道路だけがやっとところどころ土が見えているという状態でした。曇り空でしたが、西の山際に沈みそうな夕日が大変美しく輝いておりました。三笠山を背にして、北西側には緩やかな下り斜面が開け、鉄道線路の向こうにはかすかに遠く海も望めるすばらしい眺めでした。なぜこのようなことを長々と述べたかと言えば、これがこの遺跡をつくり上げた縄文人も見たであろう風景だからであります。現在も、忍路環状列石の中に立って周りを見回すと、農業を営む人間の生活と小高い丘から海へと緩やかに開けていく自然環境が穏やかに調和した雰囲気が感じられます。道内では、駒ヶ岳を臨む森町の鷲ノ木5遺跡、青森県青森市の小牧野遺跡、秋田県鹿角市の大湯環状列石など、環状列石の多くは山や海を望む眺望のよい場所が選ばれているようであります。このような眺望のよさと環状列石のつくられることとは何か関係があるのでしょうか。忍路環状列石は、昭和36年3月10日、国の史跡に指定され、小樽市総合博物館が管理する遺跡で、今から約3,500年前の縄文後期の配石遺構と言われます。南北に約33メートル、東西に約22メートルの楕円形で、外側には15センチから30センチ程度の小さ目の石が環状に置かれ、その内側には1メートル前後の大きな石が配置され、ストーンサークルの中心付近には角柱状の石材二、三本が突き立てられているように見えます。まず、日本の考古学上、初めて学会に報告されたストーンサークルとして有名だそうでありますが、発見から初期の発掘調査、現状までの保存の経緯などについてお聞かせください。また、忍路環状列石の石材の種類や搬入方法、つくられた目的、縄文人の生活とのかかわりなどをお知らせください。さらに、フルーツ街道の北側に隣接している、同じく縄文後期の忍路土場遺跡は、どのように発掘され、どのような遺物が出土し、忍路環状列石とのつながりはどうかなどについてもお示しください。また、現在、忍路土場遺跡の保存と管理はどうなっているのか、案内板などはあるのか、忍路環状列石と関係づけた利活用は可能かどうかなど、利活用の実際についてもお示しください。もう一つの問題として、現在、青森県の大きな集落の遺跡として有名な三内丸山、また、大規模な二つのストーンサークルから成る大湯環状列石、また、道内の中空土偶が出土した著保内野遺跡や鷲ノ木5遺跡のストーンサークルのような北東北から噴火湾沿岸にかけての縄文遺跡を一連のものとして見る見方がありますが、これについてどのようにお考えか、御所見をお示しください。また、これらの遺跡群とママチ、カリンバ、キウスなどの石狩低地帯の縄文遺跡や日本海側に位置する忍路地鎮山、西崎山などの環状列石や、市内の多くの縄文遺跡とのつながりはどのように考えるべきなのかについても御所見をお聞かせください。この項の最後に、保存と利活用について、教育長は、昨年の御答弁で、貴重な里山の風景や遺跡を取り巻く自然環境や営農風景も生かした遺跡探勝コースの提案などを研究されるとのことでありました。その結果について伺うとともに、遺跡の特性である縄文後期の配石遺構という面に注目して、里山の環境と縄文文化などのテーマを立てて、より深く縄文人の生活感覚や世界観、死生観などに思いをいたし、うかがい知ることができるような遺跡探勝、活用の方法などについてもお考えをお示しください。また、冬期間の管理と利活用についてはどのようにお考えか、お伺いいたします。以上、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。初めに、経済・財政問題について、何点か御質問がございました。まず、日本経済の現状を打開するための地域戦略という大変大きな問題でありますけれども、我が国の経済状況は、円高、株安などの影響により景気の回復が急速に弱まっており、地方においては、景気回復の遅れから、より厳しい状況にあると考えております。我が国の景気が回復するためには、まず、地域経済が活性化することが必要であり、そのためには、地域が連携することにより、その強みを生かし、弱みを補完しながら経済循環を高める施策が重要であると考えており、国において、地域がその実情に応じてきめ細やかな経済対策が行えるよう自由度の高い財政支援を行う必要があるものと考えております。次に、市内の経済状況でありますけれども、小樽商工会議所のほか、日本銀行札幌支店の経済調査でも業況が好転したとする企業が増えるなど、一部に持ち直しの動きが見られるとしており、ハローワークによる10月の小樽管内の有効求人倍率も0.48倍と前年同月より0.11ポイント上昇するなど、雇用情勢も厳しい状況にあるものの、回復傾向にあるとしております。しかしながら、北海道信用保証協会による代位弁済金額が高い水準で推移しており、多くの企業が消費の低迷や受注の減少などによる業況の悪化に苦慮しており、先般、小樽のしにせ企業が民事再生法の適用を申請するなど、市内企業の経営環境は依然として厳しい状況にあると認識しております。次に、本年度の収支状況についてでありますが、市税収入は、法人市民税など年度末に向けての申告の状況にもよりますが、現時点での収入状況から推計いたしますと、予算額は確保できるのではないかと考えております。一方、歳出面では、これから冬期間にかけて除雪費や燃料費の動向など不確定要素も多くあり、加えて、まだ年度末にかけて4か月ほど残し、現時点では各事業の執行見込みを判断しにくい状況であるため、具体的な収支見込みをお示しできる段階ではありませんが、いずれにいたしましても、残された期間におきましても歳入確保と事業の効率的な執行等に最大限努めてまいりたいと考えております。なお、このたびの国の補正予算に伴い、普通交付税の追加交付が予定されておりますが、その取扱いにつきましては、交付額の内訳や今後の財政需要等をよく見極めた上で判断してまいりたいと考えております。次に、来年度の予算編成についてでありますが、国は、本年度後半から23年度にかけて3段構えの経済・雇用対策を実施していくこととしておりますが、その効果は未知数であり、いわゆるひもつき補助金の一括交付金化や国における事業仕分けの反映の問題など、今後の展開が極めて不透明な状況にあります。とりわけ、来年度の地方交付税が本年度の国勢調査の結果を反映して減額要因となることも懸念される中で、総額がどのように確保されるかが最大のポイントであり、いずれにいたしましても、予算編成上の財源対策には引き続き苦労が予想され、例年に変わることなく大変難しい編成作業になるものと考えております。一方で、平成23年度は、市長及び市議会議員の改選期でありますことから、当初予算は義務的経費や経常経費などを中心としたいわゆる骨格予算となりますが、財政再建の取組は継続していく必要がありますことから、歳入の確保や経費の節減など収支改善の取組を引き続き強力に実行することを基本とし、あわせて、第6次小樽市総合計画の実施計画との整合性に留意するとともに、行政の継続性を踏まえた上で、本市が抱える諸課題の解決に向けて最大限の工夫に努めてまいりたいと考えております。次に、平成22年度決算での一般会計の累積赤字解消の見通しについてでありますが、平成21年度決算において累積赤字が約3,100万円まで圧縮できたことに加え、ただいま申し上げましたが、今年度は、市税収入が予算額を何とか確保できそうな状況であることや、他の収入項目において大きな減少要因がないことなどから、これからの不確定要素である除雪費や燃料費などの動向にもよりますが、累積赤字の解消はほぼ達成できるのではないかと考えております。次に、平成22年度決算における不用額の見込みでありますが、職員給与費などにおいて多少の不用額が見込まれ、扶助費関係など他の項目においても例年の状況を勘案いたしますと一定程度の不用額が出ることは予想されるものの、現時点では年度の途中でもあり不透明でありますので、現段階においてその見込みについて具体的にお示しすることは困難であります。次に、本市の財政体質についてでありますが、一般会計における今年度の累積赤字の解消はほぼ確実になったとはいうものの、一方では、財源不足を補うため他会計や基金から借入れを行っており、御指摘にもありましたとおり、不安定な財政体質であるため、歳入に見合った歳出構造をつくり上げる真の財政再建には残念ながらまだ至っていないのが現実であります。また、不用額による赤字脱却ではないか、こういう御指摘もありましたが、歳出予算における不用額の発生はあくまでも事業執行の結果であり、財政再建に向かいつつある最大の要因は、やはり何といっても将来の公債費負担の圧縮を考えた建設事業費の厳選や事務事業の見直しのほか、職員給与費等の削減などによるものであることは間違いなく、今後とも財政健全化の取組については緩めることなく継続していくことが必要であると考えております。次に、総合的なうつ対策と自殺防止対策という点で何点か御質問がございました。まず、本市における自殺者数、自殺率の最近10年間の推移ということでありますが、自殺者数は毎年20から30人台であり、人口10万人当たりの自殺率はおよそ17から25人で推移しています。一方、全国の自殺者数は毎年3万人、全道では1,500人前後であり、自殺率は、全国で人口10万人当たり24から25人、全道では25から28人で推移していることから、本市における自殺者数については全国、全道と同様に横ばい傾向となっており、自殺率については全国、全道よりも低い水準で経過しております。本市における自殺原因の内訳につきましては、警察庁のデータによりますと、原因不詳のものが最も多く、次に健康問題や経済問題の順になっています。標準化死亡比につきましては、平成8年から平成17年の10年間では男性87.1、女性67.3となっており、全国よりも低い水準となっております。次に、全国や小樽市における自殺の実情に対する私の見解ということでありますが、全国における自殺者数は高い水準で推移しており、また、本市における自殺者の実情については、相対的には全国や全道よりも低い水準であるとはいえ、減少傾向にはなく、まことに残念なことと思っております。次に、うつ病及び自殺予防対策事業の実施状況でありますが、平成21年度の実績で見ますと、メンタルヘルス関連普及啓発事業は、学校や企業を対象とした講演、健康教育を26回実施し、参加者数は1,269人、精神保健福祉相談は延べ511件の相談を受けております。また、自殺予防対策緊急基金を活用したうつ病及び自殺予防対策のポスター、リーフレット等の配布は、今年度、11月末現在で企業、病院等700か所に対し3,500枚を配布しております。次に、精神障害のある方が利用している主な障害福祉サービス等の概要と利用状況でありますが、平成21年度の利用登録者数で見ますと、日常生活を営む上で必要とする支援が受けられる訪問系サービスが23人、就労の支援や自立した生活に必要な知識や技術を身につける日中活動系サービスが84人、グループホーム等に入所して援助が受けられる居住系サービスが27人、また、社会生活への適用性を高める創作活動等の機会が提供される地域生活支援事業が61人となっております。次に、精神科を標榜する医療機関、病床数でありますが、市内には病院、診療所を合わせると9か所の医療機関があり、病床数は953床となっております。病床利用率は、平成21年で87.9パーセントとなっております。また、医師数については28名、精神保健福祉士については10名在籍しております。なお、臨床心理士については、届出の対象ではないため、把握しておりません。次に、うつ病等患者の早期受診を促すための相談体制でありますけれども、現在、保健所では、こころの健康相談において精神保健福祉士や保健師が市民の相談に当たるとともに、状況に応じて訪問を含む支援を行っているところであります。また、うつ病など精神疾患への早期支援を行う人材育成を目的として、国の自殺予防対策緊急基金を活用した自殺予防の相談技術研修会を予定しており、この研修は医療、福祉、労働、教育などの相談実務者を対象としており、今後は、こうしたさまざまな分野の方々と連携し、相談体制の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。次に、高齢者に対する見守りネットワークについての御質問でありますけれども、まず、本市における高齢者の孤独死の状況でありますけれども、市としてはいわゆる孤独死については把握できませんが、自宅などで一人で亡くなった場合には、警察署が変死の疑いがあるとして検視を行っており、高齢者の昨年までの取扱件数としては増加傾向にあると聞いております。次に、高齢者などに異変があった場合の対応でありますけれども、高齢者見守りネットワークを立ち上げた目的の一つとして、対応方法を統一することであり、異変などに気がついた場合は、基本的にはその地区を担当する地域包括支援センターに連絡することとし、連絡を受けた支援センターは職員を現地に向かわせることにしています。ただし、夜中や休日の連絡先については、小樽警察署生活安全課としたところであります。次に、このたびの会議で拡大した取組ということでありますけれども、これまで、構成団体であります新聞、郵便、電気、ガス、水道、乳飲料や配食などの事業者に加え、新たに商品の宅配サービスを行っているスーパー9社15店舗に加入していただいたほか、関係機関として消費者協会と保健所が加入し、消費者被害や認知症高齢者の関係も連携が可能となったものであります。次に、独居高齢者等給食サービスについてでありますが、平成20年度までは、社会福祉協議会に委託し、町内会の配食ボランティアが、見守り事業として毎週金曜日に自己負担300円で夕食のお弁当を届けておりました。しかし、配食ボランティアがいない地域から給食サービスを利用できないという声があり、平成21年度からは、町内会の配食ボランティアに加え、民間会社にも委託することにより、利用者の希望する曜日に市内全域で給与サービスを利用できるようにしたところであります。この結果、平成20年度の登録人数が203人であったものが、21年度には706人、22年10月末現在では774人と、20年度に比較して約3.8倍に増加したものであります。最後に、高齢者のボランティア活動に対する支援の仕組みについてでありますけれども、御指摘の制度は、平成19年に東京都稲城市で始まり、町田市や横浜市など都市部を中心に広がりを見せております。本市でこの制度を実施することにつきましては、ボランティアを管理する組織づくりなどさまざまな課題が考えられますので、平成23年度に実施する第5期介護保険事業計画策定に当たってのアンケート調査においてボランティア活動に関する市民ニーズを見極めた上で判断していきたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)

斉藤陽一良議員の市立病院の統合新築についての御質問にお答えいたします。最初に、起債許可に至るプロセスについてであります。北海道との事前協議につきましては、現在の基本設計で概算の事業費を算出した後に行っていきたいと考えております。その後は、平成23年度の予算議決後、5月ごろに起債計画書を北海道に提出し、北海道、総務省とのヒアリングの後、許可予定額の通知、許可申請の手続を経て北海道の許可を受けるという流れになります。また、許可のためのクリアすべき条件としましては、平成22年度の不良債務解消及び平成25年度の地方財政法上の資金不足解消をそれぞれ達成することに加え、給与の適正化としまして、自宅にかかわる住居手当の廃止、医療職給料表(2)・(3)の導入を指導されております。いずれにいたしましても、起債導入は新市立病院の建設財源として必須でありますので、導入に向けての条件整備にこれまで同様に万全を期してまいりたいと考えております。次に、実施設計と建設工事の一体発注と分離発注についてのメリット・デメリットと、地元業者の入札参加の可能性についてであります。設計・施工一体発注の場合におけるメリットとしましては、設計と施工を一元化することにより、施工者のノウハウを反映した現場条件に適した設計等が可能となります。デメリットとしましては、議員が御指摘のとおり、施工者側に偏った設計となりやすく、チェック機能が働きにくいと言われております。また、地元業者につきましては、入札の参加条件である新市立病院と同規模の設計及び施工実績がありませんので、参加することはできません。一方、設計・施工分離発注の場合におけるメリットとしましては、設計と施工を分離することにより、基本設計の考え方が正確に実施設計に反映され、工事監理についても、分離して発注することで工事施工へのチェック機能が確保されます。デメリットとしましては、建設工事費は、設計の段階で施工者の意向を取り入れることができる設計・施工一体発注の場合と比べ、高くなる傾向があります。また、建設工事への地元業者の入札参加につきましては、共同企業体へ発注する場合において、その構成員として参加することが可能になります。次に、基本設計の完了時点で算定される概算設計金額に対する発注方法ごとの金額や割合の違いについてであります。基本設計業務では、業務が完了する来年2月までには病院建物の概算工事金額を算定することとしております。このため、現時点では発注方法ごとの違いについてはお示しすることはできませんが、業務の完了時点には、基本設計段階での概算金額とともに、発注方法ごとの試算についてもお示しすることができるものと考えております。また、積算の際に使用する単価につきましては、基本的には、公共工事の資材単価を採用することになるものと考えております。また、建物が大規模となることから、使用する建設資材も数量が多くなりますので、個々に建設資材についての見積りをとり、その価格との比較を行った上で採用価格を決定するなど、工事設計額の圧縮に努めてまいりたいと考えております。次に、市立病院改革プラン策定当初の再編・ネットワーク化協議会に対する期待ということであります。再編・ネットワーク化の検討の必要性は、改革プランにも示してありますように、市立病院のみならず、市内の医療機関においても医師不足等による厳しい経営環境にあることを踏まえ、市立病院の果たすべき役割を明確化し、それに応じた規模や機能を適切に見直すこと、限られた医療資源を有効に活用するためにも、地域の医療機関相互の連携を図り、その役割分担を検討することとし、市内医療機関の再編・ネットワーク化を協議することといたしたところであります。同協議会からの最終報告におきましては、二つの市立病院は再編の必要性があること、市立病院と公的病院とは、現時点では再編せず、ネットワーク化を推進すること、がん診療の充実を含め、市立病院の役割の明確化、市立病院の統合新築の必要性と新市立病院の病床数などの方向性、各公的病院の特色の明確化による役割分担、連携の強化、共通の部門についてそれぞれ切磋琢磨することにより医療水準の向上などが打ち出されましたので、当初の同協議会の設置目的に沿った答申が得られたものと考えております。次に、将来的な再編に対する現時点での考え方についてであります。財団法人統計情報研究開発センターの推計によりますと、小樽市の総人口は減少するとはいえ、15年後の平成37年においても有病率の高い65歳以上の人口は減少しておりませんので、少なくともそれまでは現状と同程度の医療ニーズがある状況が続くと考え、新市立病院の病床数を決定したところであります。将来的には、確かに、議員の御指摘のとおり、病床数の見直しが必要となる時期が来ることも予想されます。しかしながら、現状においても医療環境の変化は目まぐるしいものがありますし、また、将来的には医療のあり方そのものも変化してくるのではないかと考えられますので、現時点で将来の再編について明確にすることは難しいものと考えております。私といたしましては、安定的な地域医療体制は将来にわたって確保していかなければならないものですし、そのためには、将来的にも市内医療機関等が協議を重ねていくことが有意義であり、そのような場は設けられるべきだと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。初めに、環状列石の立地についてでありますが、このことについて、近年の研究者の意見を紹介いたします。現在、各地の環状列石にはさまざまなバリエーションがあり、立地についても明確な統一性は見られません。ただ、環状列石は葬送儀礼に伴う視覚に訴える構造を持つ遺構であることが基本的な説であることから、周囲からよく目立つ場所につくられたのではないかと考える研究者もございます。次に、忍路環状列石の発見と保存の経緯についてでありますが、幕末に忍路場所に来ていた和人にこの存在が知られていましたが、明治19年に人類学会報告に渡瀬荘三郎が田内捨六の行った調査を初めて全国に紹介しております。戦後になって当時の北海道学芸大学の小規模な発掘調査も行われましたが、詳細は明らかにされておりません。昭和36年には、国指定史跡となりましたが、それまでの間、中村子ノ吉氏ら地元住民の地道な保存活動によって守られてきたものでございます。次に、使用されている石材などについてでありますが、環状列石に使用されている石材は、主に安山岩で、肉眼観察によりますと余市町シリパ岬付近のものと類似しており、恐らくそこから運ばれたものと考えられております。次に、忍路土場遺跡と環状列石とのかかわりについてでありますが、忍路土場遺跡は、昭和60年から62年、北海道埋蔵文化財センターによってその一部が調査されております。その結果、30万点を超える土器や石器のほか、漆器、多量の木製品、繊維製品などが出土しております。環状列石は、一般的に、先ほど申しましたように葬送にかかわる遺構であり、忍路環状列石の場合は、それに加えて、周辺の地域の当時のムラの人々が共同で管理を行う場であったとされております。また、隣接する忍路土場遺跡は、交易や作業の場であったと考える意見が有力であります。市教育委員会では、現在、忍路土場遺跡と忍路環状列石は一体の遺跡であると考えており、段丘の上の部分を忍路環状列石、低湿地を含む段丘の下を忍路土場遺跡と区分しております。次に、忍路土場遺跡の保存などの現状についてでありますが、先ほどお答えしました北海道埋蔵文化財センターによる調査は、遺跡の一部のみの調査であり、調査終了後は広域農道となっております。また、その他の部分は、水田等の地下に現在も埋没されております。次に、案内板や利活用の実際についてでありますが、現在、未指定の遺跡であるため、案内板等は設けてはおりませんが、忍路環状列石のパンフレットの中で紹介しており、ここから出土した土器や木製品の一部は総合博物館運河館で展示、活用をしております。次に、北東北と噴火湾の縄文遺跡とのかかわりについてでありますが、日本列島の縄文文化を大きく分類した場合、東北地方から道央部にかけては縄文時代各期を通じて共通の基盤を有しているものと考えられます。このことは、噴火湾沿岸に限ったことではなく、日本海側においても東北地方との関連をうかがわせる遺跡が知られています。次に、市内の遺跡などとの関連についてでありますが、縄文時代後期の大型の土木遺構を持つ点や、漆製品が出土した点など、東北、道南の遺跡と共通する点もあります。一方、恵庭市カリンバ遺跡や千歳市キウス周堤墓などと同様、他地域には見られない特色を指摘する研究者もおります。忍路環状列石は、余市湾周辺に広がる環状列石群の中核をなすもので、後志北部の地域色を強く持つものと理解することもできますが、今後、考古学の研究の成果を待ちたいと考えております。最後に、忍路地区の遺跡探勝コースの研究状況についてでありますが、現在、他地域の実例について資料の収集を検討している段階にあります。道内では、釧路市北斗遺跡、標津町ポー川史跡自然公園などが参考事例になるものと考えております。また、縄文時代の生活感覚などをうかがうことができる遺跡探勝の考え方についてでありますが、従来の出土した土器や石器を単に展示する方法だけではなく、新しいアプローチが必要であろうと考えております。また、考古学の新しい研究成果を取り入れるだけではなく、宗教学、民俗学、社会学など、他の研究分野の成果も取り入れることが肝要であろうと思いますが、これらについては将来的な課題としたいと思います。なお、冬期間の管理についてでありますが、郊外にある遺跡で積雪の対応もありますことから、現在、冬期間の利活用については、他の市町村同様に取り組むまでには至っておりません。(「議長、10番」と呼ぶ者あり)

再質問 10番 斉藤陽一良

1点だけ再質問させていただきます。うつ対策に関してですけれども、いわゆる精神科外来というのが、ちょっと敷居が高いといいますか、特別な場所ではないのだということを必要な方に知っていただくようなメッセージを出すということが非常に大事なのではないかと思います。そういうケアの必要な方が必要なときに診療所あるいは病院の精神科の外来を受診できるように持っていくことが大事だというふうに思います。そういった意味で、いわゆる病院ということではなくて、メンタルケアといいますか、そういった相談をする場所が、例えば、商店街ですとか商業施設の一角だとか、そういう入りやすいところ、非常に身近なところで、しかも、あまり目立ちすぎないといいますか、わかりやすくて目立ちすぎなくて、入りやすい、ちょっと難しい条件もあるのですけれども、そういったところに気軽に利用できるような相談の窓口が必要なのではないか、そういったことが、予防といいますか、治療の効果をよくするのではないかと。そういう問題点が非常にあると思います。それで、今言いましたようにちょっと難しい条件はありますけれども、本市として、新たに、入りやすい形の相談窓口をつくるという面で具体的な検討をお願いしたいというふうに思いますが、再度の御答弁をお願いしたいと思います。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

先ほどもお答えいたしましたけれども、うつ病患者の早期受診を促すということは非常に大事なことでありますので、今のお話にあったそういう相談の場所も、どういった場所がいいのか、比較的簡単に相談できるような場所について今後検討させたいと思います。

出典:小樽市議会 平成22年第4回定例会 2010年12月7日 議事録 PDF(50ページ) 間違いを知らせる