小樽市議会 平成21年第2回定例会 2009年6月17日
(1)自治基本条例について/(2)小樽観光と地場産品の販路拡大について/(3)教育問題について/(4)小樽市文化芸術振興基本計画について
2009年6月17日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「自治基本条例について」「小樽観光と地場産品の販路拡大について」「教育問題について」「小樽市文化芸術振興基本計画について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 斉藤陽一良 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 斉藤陽一良
一般質問を行います。まず、自治基本条例についてお伺いいたします。本年は、平成11年7月の地方自治法大改正及び翌年4月の地方分権一括法の施行から10年という節目の年に当たります。本市議会においては、他会派からも熱心な議論がありますが、我が党の佐藤利幸前議員は、平成19年第1回定例会代表質問で、三鷹市の具体的な例を挙げながら、市長の御見解をただしております。21世紀の我が郷土小樽のまちの姿を決める大事な問題と考えますので、基本的な点を二、三お伺いいたします。この10年は地方分権一括法の施行と並んで、三位一体改革、平成の大合併など、地方自治の内実が問われる10年であったと思います。平成11年の地方自治法改正は、自治制度に関して国と地方の対等、平等の関係の確立、真に住民主体の自治の実現など、いわゆる地方自治の本旨として団体自治の原理、住民自治の原理の両面にわたる前進を目指した大改正でありました。前者については国と地方の対等、平等の観点から、機関委任事務が廃止され、自治事務及び法定受託事務が設けられ、国の関与に制限が加えられるなど、多くの前進が見られました。しかし後者については、第1条の2に地域における自主的かつ総合的な自治体行政が強調されたのみで、生活者・住民の参加による真に住民主体の自治の推進は具体化されておりません。その後、地方分権改革推進法による各種権限の自治体への移譲などがわずかに進んできたというのが現状であります。そこで、今回、本市において自治基本条例の制定を議論するに当たって、平成11年の地方自治法改正では、ある意味で先送りされてきた自治の主体としての生活者・住民による住民投票権など、直接行政参加権を規定し保障するという観点が、自治基本条例制定に当たっての基本精神として重要であると考えます。生活者・住民の参加による住民自治の推進は、地方自治は民主主義の最良の学校といわれるように、直接民主制的な直接請求権の保障としての住民投票制度や議会を前提とする間接民主制における審議会等の行政の意思決定過程への市民参加の制度化、行政情報の公開や共有、意見表明や行政処分への不服申立ての機会などを保障する制度としてのパブリックコメント手続や行政手続の一般原則の明文規定の制度化などを内容とするものと考えます。市長は、前回、市長選の公約の一つとして、自治基本条例の制定を挙げておられます。私も多くの市民とともにその議論を深めることに賛意を表するものでありますが、市長は本市における自治基本条例の制定の必要性について、どのような認識をお持ちでしょうか。また、その内容として、どのようなものが盛り込まれるべきであると考えておられるか、お示しください。個々の自治体の例を見ますと、住民投票制度やパブリックコメント手続、行政手続一般について、それぞれ個別の条例を定めているところもあります。本市においては、現在、住民投票についての定めはなく、パブリックコメント手続については昨年4月から実施された行政内規である要綱で対応し、行政手続一般や情報公開については個別の条例を定めています。自治基本条例の制定に向けて、この際、生活者・住民の参加による真に住民主体の自治の推進という観点から、これらの課題を整理し、市民みずからの手で本市にとって最適なバランスで、一つの条例の中に位置づけるという作業が必要になってくると考えます。市民との協働によって、そのような機会をつくる役割自体が自治基本条例の制定ということには期待されており、制定の過程において多くの市民がその議論に加わることによってこそ、自治体の憲法といわれる本来の自治基本条例の姿が実現されるのではないでしょうか。市長の御所見をお示しください。この項の最後に、第6次小樽市総合計画基本計画は、「Ⅳ 市政運営 3つの基本姿勢」において、「1参加・協働によるまちづくりの推進」という項を設け、その「現状と課題」では、都市化や核家族化の進行、人間関係の希薄化によって子育て環境や災害に対する不安が広がり、町会や地域コミュニティの維持が課題となっているとの認識を示しています。それを受けて、「自治基本条例」の制定が求められるとし、「基本的な考え方」で、同条例により市政運営のあり方や進め方を明らかにし、市民、議会、行政が連携したまちづくりを進めるとしています。現在の地方財政の危機に対しては、むしろ国が地方税財政改革により自治体の財政自治権の確立を図るべきであり、財政難を理由に行政サービスを削減することは許されません。しかし、現状認識において、都市化、核家族化、人間関係の希薄化、さらに少子高齢化などを視野に入れた場合、自治基本条例の制定に向けた議論の中で、自治体が担うべき行政サービスの範囲について、いわゆる自助、共助、公助など、個人や地域コミュニティが担うことが可能な、又は担うことがより有効であるような分野等について市民に注意を喚起し、建設的な意見を募るなどの取組が必要と考えますが、御見解をお示しください。また、第6次小樽市総合計画基本計画の具体化を図る実施計画の策定における自治基本条例の取扱いについての考え方と制定に向けて、庁内検討や市民との論議など、今後どのようなスケジュールで進められるのか、お示しください。次に、小樽観光と地場産品の販路拡大についてお伺いいたします。「新・いいふりこき宣言」こと小樽市観光基本計画が平成18年4月にスタートして3年余りとなります。来訪する観光客の満足度アップ、立ち寄り型から時間消費型、ひいては滞在型への移行、さらに本市基幹産業として経済波及効果の一層の拡大を質的目標として設定し、4分野28項目の施策を掲げております。まず、これらの現在までの進ちょく状況をお示しください。また、本年策定された第6次小樽市総合計画基本計画においても、「Ⅲ 元気づくりプログラム」の戦略1、戦略2及び戦略3において、地場産品や産業技術、旧国鉄手宮線などの産業遺産などの総合的な情報発信の強化に努めることや、観光による経済波及効果拡大のため、夜のにぎわいづくりなど、さまざまなニーズに対応した時間消費型観光の促進や地場産品の高付加価値化や地産地消の推進などが取り上げられております。まず、旧国鉄手宮線の整備と利活用については、昨年2月に発足した旧国鉄手宮線活用懇話会が鋭意検討を重ねておられるとお聞きいたしますが、平成20年2月からの協議の経過と内容、また今年度の進め方や予定などをお示しください。また、観光による経済波及効果の拡大では、夜のにぎわいづくりなどの具体的なニーズに対応した着地型旅行商品の開発など、時間消費型観光への取組として、「新しい観光の魅力発掘事業」が平成20年度で行われ、21年度には小樽市地域魅力度アップ観光イベント創出事業や第1回小樽ショートフィルムセッション2009が企画されております。20年度における事業の成果と21年度における事業のねらいや応募の状況、助成対象イベントの内容などについてお知らせください。観光による経済波及効果という場合、移動による交通機関の利用や宿泊、飲食などによる時間消費型観光としての多方面への波及効果と並んで、土産物としても付加価値の高い地場産品の開発などに取り組む小樽ブランド普及事業は、観光による製造業への波及効果の例と言えます。事業内容と現在までの小樽ブランド該当商品数、品目別内訳、企業数をお示しください。さらに、地場産品の販路拡大については、平成20年度中国やロシアへの販路拡大をねらった東アジア等・マーケット開拓事業に取り組んでおりますが、この結果と21年度の計画についてお示しください。国内向けでは、これまでも小樽物産協会による全国各地の百貨店などにおける北海道物産展への出店、参加があります。最近の百貨店業界の全般的な不振の影響が心配されますが、ここ数年の売上高や出店企業数などの業績の推移についてお示しください。また、側聞するところによりますと、このような悪環境の中でも、小樽物産協会は全体的な実績を大きく伸ばしておられるとのことですが、その理由についてもお聞かせください。昨年度、近隣自治体への販路拡大のため、札幌市手稲区の商業施設などで「小樽の観光と物産フェア」などを開催されたとのことですが、出店企業数や品目、売上高などの実績と今年度の予定をお知らせください。この項の最後に、去る6月4日、平成20年度の小樽市観光入込客数が発表されました。年度合計で714万4,500人と昨年を26万1,300人下回り、対前年度比96.5パーセントと厳しい結果でした。上期はわずかに400万人を割り込み、下期は世界的な経済危機の影響を大きく受けた形ですが、市長の受止め方及び今年度への見通しと対策をお示しください。また、今年の観光入り込みへの新型インフルエンザによる影響と観光分野における今後の感染防止対策また過剰反応による観光入り込み減少の抑制への考え方をお示しください。次に、教育問題について何点かお伺いいたします。まず、本市の子供の学力低下について伺います。去る4月21日、本市でも、平成21年度の全国学力・学習状況調査が行われました。しかし、この調査の目的やその性格、結果の意味するものをどのように理解すべきかという点について教育関係者はともかく、私も含め多くの市民にとっては、いまだ正確に伝わっていないように感じられます。特に、相対評価か絶対評価かという長い論争の果てにやっとたどり着いた到達度評価という評価の方法の特性については、一般的にわかりづらく、丁寧な説明が必要と考えます。要点をお示しください。一般的な到達度テストの意味合いを踏まえて、今までも関係者の間では一定の共通理解があったとは思いますが、その意味合いをより強調する形で、本市の児童・生徒の学力は低下しているのか、向上しつつあるのか、どこができてどこができていないのか、またそうした状況はどのような原因で起こったと考えられるか、その改善の方策のキーワードは何か、本市における平成19年度、20年度の全国学力・学習状況調査の結果を基に、概括的に御説明ください。その場合、本市においては、平成18年度に独自の小樽市学習到達度調査を中学校第1学年において行っていることも大変意味があると考えますので、それとも関連づけて説明をお願いいたします。次に、本市の小中学校の規模・配置と耐震化の問題についてお伺いいたします。小樽市立小中学校学校規模・学校配置適正化基本計画の素案が、本年2月市教委から発表になりました。市立学校の適正配置については、平成11年2月に小樽市小中学校適正配置計画基本方針、8月に同実施方針が定められ、13年4月、中学校3校を対象とする適正配置が実施されました。小学校については15年度から進められた検討協議の過程で、関係者の理解が得られず計画が撤回されるなどのことがあり、18年3月に市内中心部の小学校1校が閉校したのみにとどまっています。今回の素案は11年の基本方針及び実施方針を廃止し、新たに「市立小中学校の学校規模及び学校配置の在り方に関する基本方針」を定め、学校の再編成に当たり、その進め方を示す小樽市小中学校再編計画を策定しようとするものであります。学校配置については、基本方針の中で、本市の教育環境は児童・生徒の減少による小規模化に加えて、老朽校舎の改修・改築・耐震化の問題を抱えるとして、そのためには多額の経費を要することから、適正な学校配置の見通しを持って対応しなければならず、小中学校全体の配置に関しては、望ましい学校規模を確保し、あわせて学校施設の改築や耐震化を進めるため、学校統合による再編成を基本とすることが必要としております。再編計画の期間は、前期、後期合わせて15年とされております。一方で、学校配置の再編成のためには、保護者、教育関係者、地域の十分な理解が必要であり、強引、拙速な実施は避けなければなりません。しかし、学校施設の老朽化は激しく、耐震補強工事の必要性は待ったなしの状態であります。さらに、国は学校の耐震化を早急に進めるため、期限つきで緊急に国庫補助を手厚くしており、可能な限りそのメリットは生かすべきであります。現在、耐震補強工事あるいは耐震診断が予定されている学校以外についても、前倒しで作業を進めるべきであり、また進められるところがあると考えます。ぜひ英断をもって積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、御見解を求めます。また、耐震補強以外の工事についても、応急的に又は施設使用上欠くことができない必要性のある工事については、学校配置の問題とは切り離して的確な対処を求めたいと考えますが、御所見をお示しください。また、現在行われている素案の説明会では、耐震化に関する質問や意見は出されているのかもお知らせください。最後に、小樽市文化芸術振興基本計画の進ちょく状況について伺います。本計画は、平成18年3月に制定され、同年7月1日に施行された小樽市文化芸術振興条例第7条に基づいて、文化芸術振興施策の総合的かつ計画的な推進を図り、その実効性を確保するため、文化芸術審議会の議を経て、計画期間を平成20年4月から30年3月までとして、昨年3月策定されました。まず、計画期間について上位計画に当たる小樽市社会教育推進計画、第6次小樽市総合計画基本計画が、ともに平成21年から30年であるのに対して、本計画は1年先にスタートした形ですが、これについては今後の進行管理上で問題はないのかどうか、お示しください。また、総合計画のまちづくり五つのテーマのうち、生涯学習の3、文化・芸術において、アーティスト・バンク登録者数が成果指標とされ、平成30年の目標値が140件とされていますが、この積算の根拠をお示しください。本計画では、文化芸術振興の基本理念として、「豊かな郷土文化を礎にした『文化の香り高い街おたる』を創造する」を掲げ、文化芸術振興の基本方向としては、1、文化芸術と産業が共存する魅力のあるまち、2、文化芸術による地域づくり、人づくりのまち、3、文化芸術を通じた次世代育成のまちを定めています。続いて、基本計画として、「1、市民だれもが多様な文化芸術に触れる機会の拡充と文化芸術活動を行う者の育成・支援に関すること」など7項目に対して、それぞれ視点と施策の方向が意識の高揚、参加機会の拡大、人材の育成、連携の促進などのような課題ごとに具体的に述べられております。この触れる機会の充実と育成・支援について、今年度の具体的な取組をお示しください。関連して、アーティスト・バンクの現在までの最新の登録者数と更新数の累計、また不登録や抹消などの事例はあったかどうか、アーティスト・バンク登録者がアーティスト・バンクに登録をしたことを契機として、出演や展示を行った例などがあればお知らせください。この項の最後に、基本計画の5で「文化芸術に係る施設の整備及び充実に関すること」が掲げられており、視点、施策の方向で市の施設の充実、他の施設の充実に分けて述べられておりますが、今年度あるいは来年度に計画されている文学館、美術館の整備について現在想定されている事業規模、事業内容等についてお示しください。以上、再質問はいたしませんので、明快な御答弁をお願いいたします。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。初めに、自治基本条例の必要性についてでありますが、これからの自治体運営は、みずから決定し、行ったことについて責任を持つという地方分権の考え方が求められます。このため、市民と行政の協働により行政を運営していくことが一層重要となることから、市政の現状や課題について情報を積極的に公開し、市民とともに考え、行動するための基本的なルールは必要なものと考えております。次に、自治基本条例に規定する内容でありますけれども、まちづくりを進めるための基本となる考え方や市民、議会、行政のそれぞれの役割、市民参加の仕組みなどについて定めるものと理解しております。既に制定された自治体の条例を見ますと、その目的、規定項目、構成などさまざまでありますが、自治基本条例は行政のみでつくるものではなく、広く市民や団体との話合いの中で制定するものと考えておりますので、盛り込まれるべき項目についても、市民や学識経験者などによる策定委員会の中で協議を進めていきたいと考えております。次に、自治基本条例の策定方法でありますが、現在、庁内において自治基本条例研究会を立ち上げ、有識者2人のアドバイスを得ながら、他都市の先進的な取組の調査・研究をし、条例の必要性、あり方について基本的な考え方を整理しているところであります。まちづくりにかかわる条例は、行政だけでつくるものではなく、市民と協働してつくらなければならないものと認識しておりますので、制定に当たりましては、市民や市民団体との意見交換など積極的に多くの皆さんの声を聞いていきたいと考えております。また、自治体や個人、地域が担う役割についての意見を募る取組でありますけれども、今後、条例を制定するに当たり、まずは市民の皆さんに条例の趣旨を御理解いただき、市民の皆さんと条例を策定していく過程の中で本市の将来のあるべき姿、行政と市民の役割などについて多くの市民の皆さんから御意見をいただくことが必要であると考えております。次に、第6次小樽市総合計画実施計画への掲載内容と今後のスケジュールでありますが、実施計画には条例制定に係る期間を掲載することになっており、その期間は道内他都市の事例を見ても、市民の皆さんとの本格的な議論をスタートしてから3年ほどの時間がかかっていることから、本市においても同程度になるものと考えております。また、先ほども申し上げましたが、現在、庁内の自治基本条例研究会で基本的な考え方を整理しているところであり、その報告を受け、有識者と市民から成る懇話会を年内に立ち上げ、市民の皆さんとの議論をスタートしたいと考えております。次に、小樽観光と地場産品の販路拡大についての御質問でありますけれども、初めに小樽市観光基本計画の進ちょく状況についてでありますが、この計画は総合計画のように実施計画を策定しておりませんので、進ちょく状況を数字的に示すことは困難でありますが、主要施策に掲げられている28項目につきましては、市民、観光事業者、観光関連団体、経済界、そして行政がそれぞれの役割の下、官民協働により進める中で、ほぼ全般にわたり着手しているところでありまして、一定の推進が図られているものと考えております。具体的な例といたしましては、夜の魅力づくりの実施に向けた堺町地区における夜のにぎわいづくり事業や交流観光を担うリーダーの養成を目指した小樽観光大学校の開校によるおたる案内人検定試験の実施、国内外への観光プロモーション活動や小樽ふれあい観光大使の制度の創設などが挙げられます。また、平成19年8月には、観光基本計画の推進体制であります小樽観光プロジェクト推進会議を設置するとともに、昨年10月には、市民が観光振興にまちを挙げて取り組むことの意思表示として議会で議決をいただきました小樽観光都市宣言もその一つであります。次に、旧国鉄手宮線活用懇話会における平成20年からの協議経過と内容でありますが、この懇話会は市が策定する旧国鉄手宮線の活用計画策定の参考とするために設置したもので、まちづくり団体や地域住民の方々など15名の委員で構成されており、昨年2月から本年2月までに5回の懇話会を開催いたしました。懇話会からは、旧国鉄手宮線は本市の重要なシンボルであり、貴重な観光資源と位置づけられること、また、その活用につきましては、旧日本郵船小樽支店の裏など主要な箇所に、駅をモチーフとした拠点の整備や鉄道遺構の活用などの提案がされております。次に、今年度の進め方や予定でありますが、懇話会で取りまとめられました報告書を市のホームページで公開をし、市民の皆さんから御意見をお伺いするとともに、庁内関係部局で構成する検討会で活用計画の素案を取りまとめることとしております。その後、再度素案を懇話会に提示し、御意見をいただいて、新たな魅力の創出と集客力や回遊性の向上につながるよう、今年度内に市としての活用計画を策定したいと考えておりまして、今議会に策定経費を計上したところであります。次に、観光による経済波及効果を拡大するための取組でありますけれども、平成20年度の新しい観光の魅力発掘事業は、三つの事業から構成されております。まず、周遊型観光コース創出事業では、おたる案内人マイスターの発案による北運河コースでございます。これをはじめとした新しい観光コースが完成しまして、現在、マイスターみずからがガイド役となってめぐるツアーが検討されております。二つ目は、冬の小樽であったまる実行委員会が11月から2月までのロングランで取り組んだクーポン事業でありますが、市内の飲食店、物販店でのクーポン利用者のうち20パーセントが市外の方々で占められるなど、市内における観光客の回遊性の向上をはじめ、いわゆる冬の閑散期におけるにぎわいづくりの創出に寄与したものと考えております。三つ目として、札幌圏情報発信調査事業では、札幌市手稲区民の皆さんに対し、小樽ロングクリスマスのパンフレット配布や小樽観光に関するアンケート調査などを実施いたしましたが、これによりまして、本市の冬期イベントや観光施設等に対する手稲区民への周知が少なからず図られたものと考えております。次に、平成21年度に取り組む事業でありますが、まず小樽市地域魅力度アップ観光イベント創出事業につきましては、地域の魅力を高めるとともに、時間消費型観光の推進に向けた新規のイベントを行う団体に対し、支援を行おうとするものであります。今年度は半期ごとに公募を行う中で、上半期につきましては、「おたる祝津にしん祭り」実行委員会からの申請があり、審査の結果、効果的な取組として補助金の交付を決定したところであります。イベントの内容としましては、5月23日、24日の両日実施をしました番屋めぐりツアーやニシン1,000匹の無料提供、祝津海産市場の開設、地元の魚介類を用いたカレーライスなどの御当地メニューの提供などニシン漁で栄えた祝津地区の歴史や文化を生かしたものであります。次に、小樽ショートフィルムセッション2009につきましては、今までにない魅力あふれる小樽の短編映像を募集するものであり、コンテスト方式を採用する中で、すぐれた映像作品については、今後のロケ誘致の活動や観光キャンペーンに活用することとしております。なお、応募期間は6月15日から12月4日までとなっております。次に、小樽ブランド普及事業でありますけれども、この事業は市内の企業が製造しました商品のうち、全国、全道規模の品評会や展示会などで受賞したものを、「お墨付き」の小樽ブランドとして昨年9月から市のホームページに掲載を開始し、広く紹介を行っているものであります。また、本年5月には実施要綱を改定し、国や北海道などが選定し、又は表彰した優秀な技術を有する企業なども新たに紹介することといたしました。現在、市内の12社が製造する20品目を掲載しており、その内訳は、菓子類が4点、水産加工品その他の食品が4点、ワインなど酒類が9点、ゴム長靴など工業品その他が3点となっております。次に、東アジア等・マーケット開拓事業でありますが、この事業はロシアの沿海地方と小樽港との間を往来している在来貨物船や中国と小樽港を結ぶ定期コンテナ航路を利用して、地場産品の販路拡大と小樽港の利用促進を図ることを目的に実施をしております。昨年度は、ロシア沿海地方と上海において量販店や貿易会社を訪問し、新たな市場としての可能性を探るとともに、島根県の浜田港を視察し、民間企業と行政が進めるロシア貿易について調査を行いました。本年度は、ロシア沿海地方での市場調査を継続するとともに、定期コンテナ船を運航している神原汽船が、本年8月上海の中心部に物販施設を開設することから、同所において小樽フェアを開催し、地場産品の展示・販売や観光PRを行い、小樽港における新たな輸出貨物の創出や小樽を訪れる観光客の増加につなげてまいりたいと考えております。次に、小樽物産協会の物産展等における売上額と出店企業数の推移でありますが、売上額は平成16年度6億4,700万円でしたが、18年度は9億6,600万円、19年度は10億8,500万円、20年度は12億700万円と好調に推移しており、出店企業数は18年度は69社、19年度は66社、20年度は73社となっております。また、売上げが好調な理由としましては、北海道の産品が全国的に好評の中、小樽産品のすぐれた品質が評価されたこと、また小樽の高い知名度を生かした小樽単独の物産展の開催など、戦略的な取組が大きな要因であると考えております。次に、昨年、札幌市手稲区の商業施設で行った小樽の物産と観光フェアでありますが、出店企業数は6社で、取扱品目は96品目、売上額は約180万円でありました。今年につきましては、既に4月25日から27日の3日間、昨年と同様に手稲区の商業施設で開催しており、出店企業数は6社で、取扱品目は114品目、売上額は約270万円でありました。なお、昨年は1会場のみの開催でしたが、今年は3会場で開催することとし、本日から22日までの6日間、札幌市東区の商業施設で、さらに秋には9月18日から23日の6日間、札幌市西区の商業施設で開催する予定であります。次に、平成20年度の観光入込客数でありますが、原油価格の高騰や世界的な経済不況の影響によりまして、国内外の観光需要の減少に歯止めがかからなかったほか、下半期の入り込みに貢献してきた小樽雪あかりの路への来場者が大きく減少したことにより、昨年度を下回る結果になったと認識しております。今年度の見通しでありますけれども、世界的な景気後退が続く中、円高傾向や国際線の減便などから、訪日外国人観光客の大幅な減少が伝えられておりまして、近年堅調に推移してきた外国人観光客の入り込みへの影響は大きいものと予測されます。また、今後の対策でありますけれども、国内におきましては、高速道路のETC割引制度を利用したドライブ観光が好調であることから、旭川方面からの観光客の誘致に向けたプロモーション活動を展開するとともに、今後とも観光入り込み客の半数を占める道央圏の方々に向けた効果的な情報発信を逐次行ってまいりたいと考えております。次に、観光入り込みに対する新型インフルエンザの影響でありますけれども、市内の宿泊施設に対しましては、5月から6月にかけて聞き取り調査を行ったところでは、関西方面からの修学旅行や団体旅行については、若干の中止や延期の申入れがあったとのことであります。一方で、海外や関西方面への修学旅行先を北海道に振り替えるといった動きもあることから、これまでのところ、観光入込客数については大きな変動はないものと考えております。しかし、6月11日に道内で初めて感染が確認されたことから、今後、北海道観光全体に与える影響が懸念されるところであります。また、観光分野における今後の感染防止対策でありますが、国内外から来樽する観光客の新型インフルエンザに対する不安が、地域経済に与える影響も大きいことが予想されるところであり、このため観光事業者、ホテル関係者を対象とした説明会を開催する中で、感染の可能性が懸念される観光事業者の方々に対して、マスクの着用、手洗い、うがいの徹底といった感染予防対策をお願いしております。また、過剰反応による観光客の減少抑止についてでありますが、観光客の皆さんに対しましては、市のホームページや報道機関を通じて正確な情報を発信していくことが極めて重要であると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。初めに、到達度評価についてでありますが、評価については1970年代の中ころから通知表のあり方について、相対評価や絶対評価が問題視され、保護者の注目が注がれてきたものです。これとは別に、到達度評価については、児童・生徒が目標に対してどれだけ達成しているかを確認し、次の学習への動機づけをしたり、学習指導の改善に役立てることを目的とするいわゆる指導と評価を一体化するための評価とも言えます。例えば国語科において新しい漢字、読替え漢字を読んだり書いたりすることができるというように、児童・生徒が何を習得しなければならないか目標を示して、この漢字を90パーセントですとか80パーセント読んだり書いたりできるという達成基準を定めて、これに対する児童・生徒の達成の状況を把握し、指導に当たる評価であります。次に、本市の児童・生徒における学力の状況等についてでありますが、全国学力・学習状況調査は、国語科や算数、数学科の学習指導要領の目標や内容をどれだけ身につけているのかを把握し、今後の指導の改善を図ることを主な目的として実施しております。平成19年度から2回の調査の結果から、年度ごとに問題の難易度も違い、単純にこれらを比較することはできませんが、本市の児童・生徒は、国語科においては漢字の読みについてはよくできているものの書くことが苦手であり、また算数、数学科においては図形の性質の理解はできているものの分数や小数が苦手な結果となっており、これは平成18年度に実施した市独自の学習到達度調査結果と同様の傾向にあります。子供たちの学力は一朝一夕に身につくものではなく、小学校1年生からの積み重ねによって定着していくものであり、全校で取り組む必要があります。こうしたことから、市教委では、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえ、指導改善への5ポイントを示し、これに基づきそれぞれの学校では学校改善プランを作成して、保護者に公表するとともに、学力の向上に向けた取組を進めているところであります。今後も学年ごとの基礎・基本の確実な習得と日常生活と関連を図った活用、さらには学習を深める探求の活動を意識した授業が展開されるよう、指導方法の工夫改善に取り組んでまいります。次に、小中学校における耐震化促進についての見解でありますが、昨年5月の中国四川省の大地震で大きな被害が発生したこともあって、公立小中学校施設の耐震化が加速されることとなりました。本市におきましても、昨年7月に実施した学校規模・配置にかかわる地域懇談会で、耐震化について出席者の皆様から多くの御意見をいただきました。また、昨年の市議会第3回定例会では、学校施設の耐震化に向けた国や道の措置を求める意見書を、全会一致で議決していただいたところであります。これらを受けまして、10月に長橋小学校など5校の校舎耐震診断事業費を専決処分により予算措置し、その診断結果を本年5月8日の総務常任委員会で報告いたしました。結果的に5校とも耐震補強工事が必要となったことから、さきの市議会第1回臨時会で5校の実施設計予算を議決していただきました。実施設計には約半年程度を要し、設計終了後、耐震補強工事を行ってまいります。さらに、今議会におきましても、新たに長橋中学校と桜町中学校の耐震診断予算を計上させていただいております。学校の耐震化につきましては、小中学校再編計画との関連もありますが、国の予算措置の動向も見極めながら、随時進めていかなければならないものと考えております。次に、耐震化以外の学校施設にかかわる工事についてでありますが、耐震補強を実施する棟につきましては、その工事とあわせて、屋根の改修や外壁補修などを行いたいと考えております。このほか、各学校施設につきましては、日常的な維持補修はもちろんのこと、体育館の屋根の改修と塗装、雨漏り防止、外壁の補修、暖房などの施設や電気関係の改修などについても緊急性を考慮しながら、計画的に実施しているところであります。今後も同様に各学校の教育環境に配慮し、施設の状況に応じた適切な対応に努めてまいります。次に、学校規模・学校配置適正化基本計画(素案)の説明会における耐震化に関する質問や意見についてでありますが、「後期に再編を行う学校の耐震化はどのように進めるのか」「優先度調査でランク①となった学校の耐震化は行わないのか」「国の経済危機対策の交付金を活用して耐震化をもっと進めてほしい」といったことなどがこれまでに出されております。次に、小樽市文化芸術振興基本計画についてでありますが、この基本計画は第6次総合計画や社会教育推進計画より1年早く、平成20年4月にスタートしております。この基本計画と総合計画や社会教育推進計画の方向性にはそごはなく、それぞれの計画に基づく事業は、単年度ごとに作成する社会教育事業計画に位置づけて進めているため、進行管理に問題はないものと考えております。次に、総合計画の文化芸術に関する施策の成果指標としたアーティスト・バンク登録者数の目標値の根拠についてでありますが、平成20年度の登録が88件であり、今後年平均5件程度の登録者増を目指し、30年度には140件を目標値としたものであります。次に、文化芸術振興基本計画に掲げている具体的な取組についてでありますが、まず文化芸術に触れる機会の拡充では、今年度の社会教育事業計画に記載しております小樽市文化祭や現在好評をいただいている小樽美術館開館30周年記念の特別展「画家たちのパリ」などがあります。また、文化芸術活動を行う者の育成・支援では、小樽市文化団体協議会への支援や生涯学習プラザや学校施設の文化開放、アーティスト・バンク登録者の施設使用料減額などの支援を通じて、活動を行う方の育成を図ってまいります。次に、アーティスト・バンクの登録者数についてでありますが、これまで90件の登録がありましたが、そのうち1件が登録をやめたため、最新の登録者は89件となっております。また、これまで文化芸術振興条例第11条に定めております反社会的な活動を助長するおそれがあるなどの理由で、アーティスト・バンクに不登録や登録抹消となった事例はございません。次に、アーティスト・バンクへの登録を契機とした出演や展示の例ですが、登録者への依頼は市を通さずに直接本人に行うこととなっておりますので、すべては把握しておりませんが、一昨年から都通り商店街が9月に開催している「アートストリートin都通り」というイベントにおいて、昨年はアーティスト・バンク登録者6人が作品展や作品づくりの実演をした例がございます。最後に、文学館や美術館の整備についてでありますが、分庁舎を文学館や美術館の専用施設として1階部分を文化芸術活動など市民のさまざまな活動の場とする方向を想定しております。現在、その具体的な内容については、文学館や美術館の利用者や関係団体などの御意見をお聞きしながら検討しているところであり、現段階では御質問の事業規模、事業内容についてはお答えすることができません。来年度から整備に着手できるように、今年度中に事業規模、事業内容を詰めてまいりたいと考えております。