小樽市議会 平成20年第3回定例会 2008年9月18日
(1)観光問題について/(2)若年者の定住問題について/(3)家庭用廃食油のリサイクルについて/(4)全国学力・学習状況調査について
2008年9月18日、小樽市議会の一般質問で、高橋克幸議員が「観光問題について」「若年者の定住問題について」「家庭用廃食油のリサイクルについて」「全国学力・学習状況調査について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 高橋克幸 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 高橋克幸
一般質問を行います。初めに、観光問題についてであります。本市の観光産業は、基幹産業の一つとして成長し、小樽の経済にとって大きなウエートを占めるに至っております。また、年間700万人を超える観光客が訪れる全国有数の観光都市として成長してまいりました。しかし最近の傾向では横ばいの状況が続いており、内容もさらに短時間の通過型観光が進んでいるため、今後の小樽観光が懸念されるところであります。初めに、この点についてどのように認識をされているのか、市長の見解を伺います。観光の経済効果の推移と現状についてであります。平成12年度と平成16年度の調査結果によりますと、年間観光総消費額は約1,351億円から約1,319億円になっており、これに経済波及効果を加えた総売上高は約3,046億円から約2,668億円であり、約378億円の減となっております。これらの要因についてお示しください。また、最近の状況はどのように推移しているのか、特徴や消費額、効果などの現状についてお答えをいただきたいと思います。観光都市宣言についてであります。昨年の第2回定例会の代表質問の中で、この観光都市宣言について大きな意味と重要性を感じ、質問をさせていただきました。そのときの御答弁では、できるだけ早い時期に宣言をしたいという内容でありました。改めて伺いますが、この観光都市宣言の経緯と背景及びその意義についてお示しください。観光都市宣言の素案にあります「今こそ」の副題は、極めて重要なキーワードであり、これからの観光に対する姿勢に反映をさせていかなければ意味がありません。宣言については、小樽市全体でオール小樽で取り組むことが必要と考えられます。いつどのように観光都市宣言を行おうと考えているのか、市長の決意も含め、お答えをいただきたいと思います。また、できるだけ多くの市民に知っていただくことも必要と考えます。PR、周知についてどのように検討されているのか、お答えください。観光基本計画についてであります。平成18年、小樽市観光基本計画が策定されました。キックオフ宣言をした後に具体的な計画の確実な実施が重要であります。そこで何点か伺います。1点目ですが、時間消費型観光の推進の施策であります。先ほども述べましたが、小樽観光の滞在時間について、最近の旭山動物園のブームにより、以前より短縮される傾向があるようであります。運河周辺地区から外への広がりとして、新たな魅力ある観光資源の発掘、多様なニーズに対応するメニューの検討が求められておりました。これらについてはどのように検討されているのか、お示しください。また、大きな課題である滞在型への増加対策も含め、お答えください。さらに、観光情報提供ネットワークの拡充について、ガイド組織と観光案内所の連携を強化するとありましたが、具体的な対策はどのように検討されているのか、お答えください。2点目に、おもてなし意識の向上の施策であります。観光都市の共通課題でもある、おもてなし意識の向上が常に求められています。特に観光客に接する観光事業者などの関係団体の接客サービスの向上が求められています。先月、知人の個人タクシーに乗車する機会がありました。その中で観光客の女性グループを乗せたときに言われたことが印象的だったという話を教えてくれました。その観光客の方は、北海道内の観光地での印象として、「北海道の人は、人はいいと思うけど愛想がないね」という話をされたようです。つまり、接客サービスの内容であります。その運転手は、いつも気軽に観光客の方に声をかけていたので、そういう会話ができたようであります。小樽観光では、以前と比較して少しずつこの点はよくなっていると思いますが、キックオフ宣言以降、確実な推進が必要と考えます。リピーターの多い小樽観光にとって満足度の高いものを目指すに当たり、おもてなし意識の向上は大きな課題であります。これまで接客サービスについてのクレームやその対策、そして質的向上への取組について、今後の具体的な施策についてお答えいただきたいと思います。次に、市民の観光に対する意識であります。市民の観光意識は、平成15年度実施の小樽市民観光意識調査によりますと、市民の観光を通したまちづくりに対する思いは、次の内容であります。観光客に道を尋ねられたら「親切に教えたい」は9割以上が同意、「ボランティアガイドとして接したい」が3割、「穴場情報を教えたい」が7割弱なのであります。ただ、実際に観光とは隔たりを感じている方も多くおり、共通認識と市民への広がりが必要と考えます。御当地検定などの工夫もされているところですが、さらなる市民との共通認識の向上にどのような対策を考えられているのか、お示しください。3点目、港の活用についてであります。最近、豪華客船誘致の積極的なポートセールスの展開があり、大きなクルーズ客船の入港が見受けられます。前年度と比較してどのように推移をしているのか、ポートセールスの特徴と効果についてお示しください。また、これらの観光客の小樽観光に対する感想や要望はどのようなものがあるのか、お答えください。さて、市民の観光客が気軽に海に親しめるウォータフロントを創出するための整備対策が課題となっております。この点については、小樽港将来ビジョンに関連すると考えられますが、具体的な内容と今後の方向性についてお示しください。また、港での多彩なイベントが施策として計画されておりますが、どのような内容があるのか、今後の予定や考え方も含め、お答えください。さらに、物流機能と観光機能のあり方や共存の考え方について御見解を伺います。4点目、国内外の観光プロモーションの推進であります。単一的なプロモーションではなく、多様なニーズに対する目的別を基本に、またターゲットを明確にしたプロモーションが必要と考えます。ホームページなどいろいろと検討されていると思いますが、今後の考え方と検討されている内容についてお示しください。次に、観光に関連する社会教育施設についてであります。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正に関連して、教育委員会所管である文化施設の市長部局への移行の考え方について、本年第1回定例会で質問をさせていただきました。まず、この点について、どのように検討されてきたのか、経緯とその内容についてお示しください。観光に関連する社会教育施設の中で小樽市総合博物館、文学館、美術館は、小樽観光にとって重要な施設であります。それぞれの施設においては、館長を中心としていろいろな努力をされていると認識をしています。ただ、観光行政やまちづくりの観点から、これらにリンクした考え方や積極的、戦略的な協議については、極めて少ないと感じます。ゆえに単なる組織移行という問題ではなく、観光行政を含めて大きな観点で先ほどの協議の場が重要であると考えて以前も質問をしたところであります。この点について、観光に関連する社会教育施設、先ほどの3館について、それぞれどのような考え方をされているのか、今後の予定も含めお示しください。また、全体観に立っての今後の考え方や方向性も含め、市長の見解を伺います。次に、若年者の定住問題についてであります。小樽市の若年者の人口でありますが、平成10年9月末と平成20年7月末との比較では、15歳から24歳までの人口が1万9,596人から1万2,055人と、約4割減少しております。少子化現象もありますが、大幅な減少傾向にあります。将来の小樽像を考えるとき、大変大きな問題であります。これらについてどのように認識をされているのか、市長の御見解を伺います。また、この状況の要因と傾向についても含め、お答えいただきたいと思います。次に、新卒者も含めた若年者の定住対策についてであります。本市においても、今までにさまざまな対策を検討し、施策を実施されてきたと思います。これらの効果と今後の課題や考え方についてお示しください。北海道の若者は東京などの大都市圏をはじめ、他都市より道内に定着したいと考える傾向があると言われています。本市においても同様の傾向が考えられ、地元に就職先があれば、小樽で仕事につきたいと思っている新規学卒者は多いと思われます。ただ、実態は就職先の多くある大都市圏に集中している状況であります。さて、本市の状況でありますが、平成19年度小樽市内の高校、大学の新規学卒者の就職状況はどのようになっているのか、人数と地元の就職率についてお示しください。次に、就職先である企業誘致対策であります。本市では、企業誘致について、税制の優遇などさまざまな対策を検討されていると思いますが、最近の対策内容と、その効果についてお示しください。また、現状の課題と今後の考え方についてお答えください。次に、産学官の協力体制についてであります。最近のIT化時代とともに新たな起業家や新事業を検討する若者も見られる状況にあります。本市の最近の状況はどのようになっているのか、件数と内容についてお示しください。また、起業のサポート体制や以前進められていた産学官の協力体制での商品開発や観光など経済産業にかかわる協力関係の拡充について、どのように考えられているのか、今後の考え方や展望も含め見解を伺います。次に、家庭用の廃食油のリサイクルについてであります。近年、環境問題の意識向上から、ごみの減量や資源化などが多く実施されるようになってきました。廃食油リサイクルは、他都市でも試験的に実施しているところもあり、道内では札幌市が平成18年10月から本格的に家庭用廃食油資源化促進事業がスタートをしております。この目的は、家庭からの廃食油の減量、資源化を目指し、リサイクルによりBDF(バイオディーゼル燃料)として使用することで、自動車の排気ガスによる大気汚染、地球温暖化の防止を促進するという内容であります。これらについてどのように認識をされているのか、市長の御見解を伺います。現在、学校給食など、市関連施設で多くの廃食油が排出されております。これらについてはどのように処理をされているのか、年間の処理量や処理費用で主なものについてお示しください。また、札幌市の廃食油資源化促進事業の関係で、これらの廃食油が産業廃棄物の処理から資源物として売却の動きもあるようですが、この点について内容も含めお答えください。さらに、廃食油リサイクルでありますが、本市においても地球環境問題の課題として検討が必要と考えます。また、環境リサイクルを推進する行政のかかわりも重要であります。この点について、現状の課題や問題点と今後の考え方や方向性についてお答えください。最後に、全国学力・学習状況調査についてであります。昨年度から全国的に実施されておりますが、本年4月に行われたこの調査の結果が8月29日、文部科学省から発表されました。この内容によりますと、都道府県別の順位は、小学校6年生が46位、中学校3年生が44位で、昨年度と同じ結果となっております。まず、この結果についてどのように受け止めておられるのか、教育長の率直な御見解を伺います。また、この目的と本市の実施状況についてお答えください。本市の結果については、昨年度も全道とほぼ同様な傾向にあるとの教育長の御答弁でありましたが、今年度も同様な結果と予想されるところであります。これらの公表についてどのように考えられているのか、御見解を伺います。さて、昨年度は、あおばとプランにある学力向上検討委員会から、この全国学力・学習状況調査の結果について、全体の傾向と指導上の改善点の指針が出されております。これについて具体的な対策はどのように検討され、各学校で実施されたのか、また保護者に対してどのような説明をされたのか、保護者からはどのような意見・要望があったのか、お示しください。今年度については、昨年度の内容を点検し、新たな指針と対策の検討を考えられていると思いますが、これらについて教育長の御見解を伺います。次に、あおばとプランの重点の1「確かな学力の育成」ですが、この中で基礎・基本の確実な定着という観点から、きめ細かな指導の充実の取組が計画されています。この取組で、基礎・基本の定着、「1校1実践」の実施と指導方法工夫改善連絡協議会の開催について、どのように行われてきたのか、それぞれの内容と各学校への影響についてお答えください。また、これらについて課題や今後の考え方についてお示しください。以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
高橋議員の御質問にお答えいたします。初めに、観光問題でありますが、平成16年度の観光基礎調査における観光総消費額に経済波及効果を加えた総売上高が平成12年度に比較して減少したことでありますけれども、市内から調達される観光関連産業の原材料の割合が低下したことにより、経済波及効果に影響を及ぼしたことが大きな要因であると考えております。また、最近の状況につきましては、平成16年度以降、同様の調査を実施していないため把握しておりませんが、観光入り込み客数に大きな変化はないものの、依然として通過型観光から脱却できないことや、滞在時間がますます短縮傾向にあるとの現状を勘案しますと、総売上高については引き続き減少傾向にあるものと推測されます。次に、観光都市宣言の経緯と背景でありますけれども、本市は昭和61年の小樽運河の整備完了を契機に、近年、年間700万人を超す観光客が訪れる全国有数の観光都市に発展しておりまして、今や観光は本市の基幹産業の一つと言えるまでに成長いたしました。こうした中で平成18年4月に策定しました小樽市観光基本計画では、観光振興にまちを挙げて取り組むことの意思表示として観光都市宣言を行い、観光都市小樽を市内外に広くアピールすることの必要性を明言しているところであります。また、昨年4月には、小樽観光協会と小樽観光誘致促進協議会との統合により、オール小樽での観光振興の推進体制が確立するとともに、本年7月に開催された北海道洞爺湖サミットにより本道が世界的に注目されるなど、まさに今が小樽観光にとって新たなステップを踏み出すにふさわしい時期であると判断いたしました。このたび観光都市宣言を行うには、小樽観光のさらなる発展はもとより、本市のまちづくりに大きく寄与し、意義あるものと考えております。次に、宣言を行う時期でありますが、この宣言につきましては、本市が観光振興にまちを挙げて取り組むことの強い意思表示であることから、オール小樽としての取組をより明確にするためにも、議会の皆様の御賛同をいただき、本定例会において決議案の決議をいただき次第、直ちに宣言を行ってまいりたいと考えております。また、市民への周知方法につきましては、広告塔への掲出や横断幕の掲示を行うとともに、市広報誌や「きらっと小樽」などの観光情報誌、観光ポスター、観光パンフレット、さらには市のホームページへの掲載など、あらゆる機会を通じて観光都市小樽の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。次に、時間消費型観光の推進施策でありますけれども、現在、小樽観光プロジェクト推進会議において、既存の観光資源を効果的に活用するという考えの下に、具体的なメニューづくりを行っております。その中でも、滞在型観光への移行策として夜の魅力づくりを中心テーマに据え、即効性のある取組を検討しております。市といたしましては、6月からの奥沢水源地「水すだれ」を観賞していただくために、水管橋を一般開放したほか、ブームとなっている「蟹工船」の作者、小林多喜二関連の施設をめぐるツアーや来ぶらり百選を基に、おたる案内人を活用した新しい回遊コースの創出など、多様なニーズに対応する取組を進めることにしております。また、ガイド組織と観光案内所の連携強化でありますが、平成18年度にJR小樽駅内の観光案内所の運営をガイド組織にお願いいたしましたが、ガイド業務と案内業務の違いなどから、十分な効果を上げることができなかったという経緯があります。今後とも、将来的な案内所のあるべき姿や、機能充実に向けて観光協会と協議を進めてまいりますが、その中でガイド組織との協力体制について、さらに検討してまいりたいと考えております。次に、おもてなし意識の向上についてでありますが、まず接客サービスに対するクレームにつきましては、総体の件数としては特に多いという状況にはありませんが、これまでも苦情が寄せられた場合には、観光協会と一体となり、問題の解決に当たってきたところであります。また、質的向上への取組につきましては、例年、商工会議所が中心となり、商店街振興組合連合会や観光協会の協力を得ながら接客・接遇セミナーを開催しているところでありますが、市といたしましても、このたびの観光都市宣言を契機に観光関連団体との連携を図りながら観光事業者等に対する、より実践的なセミナーを開催するなど、接客サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。次に、市民の観光に対する意識の向上でありますけれども、本市におきましては、これまでおたる潮まつり、ポートフェスティバル、サマーフェスティバルなど、さまざまなイベントが民間レベルで実施され、これらの場を通じて市民と観光客が交流してきたことが市民の観光に対する意識を高める要因の一つになっているものと考えております。特に平成11年から開催されました小樽雪あかりの路では、年々たくさんの市民の皆さんがボランティア活動に参加されるようになり、このイベントを契機に、その後、観光ボランティア団体が組織されております。また、平成18年5月に開校した小樽観光大学校では、小樽の歴史や文化などの幅広い知識を有した地域に誇りを抱く市民や産業人の育成を目指し、おたる案内人検定を実施してきたところであります。これまで市民の方々を中心にマイスター18人、1級取得者123人、2級取得者112人の、あわせて253人もの方々が合格されておりまして、このことは何よりも小樽市民の観光に対する意識の高さを顕著にあらわしているものと言えます。今後とも、観光関連団体と一体となり、おもてなし意識のレベルアップにつながる市民参加型イベント等の創出に努める中で、より一層の市民ホスピタリティの向上を図ってまいりたいと考えております。次に、クルーズ客船についてでありますけれども、昨年度のクルーズ客船の入港隻数は9隻で、今年度は10隻となっております。クルーズ客船の誘致につきましては、主に東京の船会社やクルーズ旅行会社を訪問し、小樽及び周辺観光地などをアピールするとともに、入出港時の歓迎体制や停泊中の歓迎行事、観光コースの提案などを行っております。その効果として、小樽港を起点に航空機とクルーズ客船を組み合わせた「飛んでクルーズ北海道」が今年度で3年目を迎え、1年ごとに1航海ずつ増加しておりますし、また8月31日に、にっぽん丸とぱしふぃっくびいなすの2隻が同じ日に寄港するなど、日本のクルーズ客船4隻すべてが今年小樽港に寄港しております。小樽観光への感想といたしましては、歴史的景観とまち並みはもとより、すしなどの食べ物やガラス製品などの土産品、さらには天狗山や祝津などの自然の美しさに満足されております。また、要望といたしましては、地元市民との懇談会や文化活動などの交流機会の提供や短い寄港時間で回遊できる見やすい市内マップの作成などが上げられております。次に、海に親しめるウォータフロントを創出するための整備や対策でありますけれども、小樽港将来ビジョンでは、第3号ふ頭周辺や若竹地区周辺などのウォータフロント空間を交流・生活ゾーンとして位置づけており、これらの地区を中心に親水空間としての整備や活用に努めてまいりたいと考えております。なお、現在、第3号ふ頭周辺については、小樽運河の浄化や小樽地方合同庁舎の建替えに合わせた周辺道路の整備など、ウォータフロントの環境改善を進めております。また、港でのイベントや物流機能と観光機能のあり方についてですが、マリンフェスタ、花火大会などの海に親しむイベントや小樽港に寄港するクルーズ客船の船内見学など、関連イベントが年々増加しております。今後とも、市民や観光客の港湾活動への理解を深めながら、親水性を生かしたイベントの拡大に努めるとともに、交流空間として秩序ある利用を図ってまいりたいと考えております。次に、国内外への観光プロモーションでありますけれども、国内においては、道内の観光入り込み客の7割を占める道央圏からのリピーター対策が重要と認識しており、その意味から、札幌市手稲区をターゲットにした新たな取組として小樽ロングクリスマスなどの観光イベントのチラシ配布や、年末年始に向けて主に市内宿泊施設等を利用した忘・新年会プランの情報提供を行ってまいりたいと考えております。国外については、香港、台湾、韓国などの東アジア圏に対する積極的なプロモーション活動を継続するとともに、今後とも観光関連団体との連携を図りながら、新たに中国、極東ロシアなどに対してもプロモーション活動を展開し、一層の外国人観光客の誘致に向けて取り組んでまいりたいと考えております。次に、観光に関連する社会教育施設についての御質問でありますけれども、教育委員会所管の文化施設等の市長部局への移管につきましては、現在、教育委員会において検討をいただいている段階ですので、その推移を見て判断してまいりたいと考えております。また、総合博物館や文学館、美術館は、小樽の観光やまちづくりの観点からも重要な施設と認識しており、旧手宮線と分庁舎の接点の周辺整備などについても関連部局での協議を始めております。また、観光振興室と文学館の連携によりまして、11月から大手旅行代理店による小林多喜二関連のツアーが実現するなど、具体的な成果も現れております。今後とも観光、文化、まちづくりの連携による地域振興に取り組んでまいりたいと考えております。次に、若年者の定住問題でありますけれども、まず若年者の減少につきましては、将来の本市の人口に大きな影響を及ぼすだけでなく、市内の生産力や購買力、さらにはまちの活力の面にも影響を及ぼすものと認識しております。また、若年者の減少につきましては、過去10年間の社会動態による傾向を見ますと、減少全体のおおむね40パーセントから50パーセントを占める状態であり、毎年500人前後の減少が続いております。減少の要因につきましては、複合的な要素があるため、一概には申し上げられませんが、少子化による減少のほか、本市の厳しい雇用環境から生活基盤を隣接する札幌市に求める傾向が強いのではないかと考えております。次に、若年者の定住対策でありますけれども、これまでも雇用、住宅、子育ての各分野でさまざまな対策を講じてまいりましたが、急速な人口減少社会の影響などにより、残念ながら若年者の減少に歯止めをかけるまでには至っておりません。近年の小樽市における社会動態の実態を見ますと、札幌市の転出入の差による人口減少が圧倒的に多いことが課題として挙げられます。現在、手稲区とのさまざまな交流事業を進める中で、小樽の魅力をアピールしてきておりますが、今後とも札幌市域との交流を積極的に展開し、少しでもこのような状況を改善していきたいと思っております。次に、平成19年度の市内の高校、大学の新規学卒者の就職状況でありますが、平成20年3月末時点では、高校は道外が71人、道内は107人、市内は141人で、地元への就職率は約44パーセントとなっており、同様に小樽商科大学の状況は道外が291人、道内が167人、市内が9人で、地元就職率は約2パーセントとなっております。次に、企業誘致でありますけれども、まず企業誘致に係る優遇措置とその効果でありますが、平成18年制定の企業誘致促進条例によりまして固定資産税と都市計画税の課税を2年間免除することとし、平成18年度、19年度合わせて16件の申請があり、投資額は約80億円でありました。今年度は既に6社が工場等の新築に着手又は完工しているほか、今後、1社の新築が予定されており、高い効果を上げているものと考えています。このほかにも、いわゆる企業立地促進法に基づき法人税の設備投資減税など、国による新たな支援策が適用されることになりました。次に、現状の課題と今後の考え方でありますが、昨今の原油、原材料の高騰などにより、企業の設備投資に対する意欲が減退することが予想され、進出計画を中止又は延期するなど厳しい状況となることが懸念されます。加えて、銭函工業団地及び石狩湾新港地域においては、通勤時間などの関係から必ずしも市民の雇用につながらないなどが課題となっています。今後、新規に立地しやすい環境を整えるため、市内中心部における空き工場の情報提供や操業環境のフォローアップなどを行い、市内中心部への誘導を積極的に進めてまいりたいと考えております。また、銭函や石狩湾新港地域につきましては、先ほど申し上げました企業立地促進法に基づき、誘致活動を推進し、立地した企業に早期操業を促すとともに、進出企業と地元企業のビジネス交流を促進するなど、地域経済の活性化が図られるよう積極的に取り組んでまいりたいと思います。次に、最近の新規開業による起業の状況でありますが、個人と法人に区分される経営形態のうち、市では、法務局での商業登記簿を基に法人の新規開業について調査を行っております。この調査によりますと、平成19年度の市内における新設法人の件数は57件、主な業種としては卸・小売業が16件、製造業が12件、サービス業が10件などとなっております。次に、産学官による経済産業に係る協力体制でありますが、市といたしましても、これまでも地域経済の活性化を目的として東アジア・マーケットリサーチ事業や異業種交流事業などを産学官で推進するとともに、新規開業の相談があった場合には、小樽商大のビジネス創造センターや金融機関などとも連携を図りながら、開業に向けた支援を行っているところであります。産学官による協力は、企業にとって事業に必要となる経営ノウハウや技術、情報など、自社にはない外部の経営資源を活用できるメリットがあり、既存事業の高度化、新商品の開発、さらには新たな市場の開拓などに有効と考えられます。このため、市といたしましては、今後とも産学官の取組を強化することにより企業活動を支援し、地場産業の活性化を図ってまいりたいと考えております。次に、家庭用の廃食油リサイクルについての御質問でありますけれども、初めに家庭から排出される使用済食用油、いわゆる廃食油の減量や資源化についてでありますが、廃食油のリサイクルは近年、環境問題に対する関心が高まる中で、札幌市をはじめ道内各地で既に実施されており、資源の有効利用のみならず、地球温暖化防止など地球環境問題の観点からも効果が期待できますので、本市においても取り組むべき課題と認識しております。次に、市の施設から排出される廃食油についてでありますが、多量に排出している学校給食施設と病院給食施設について申し上げますと、学校給食施設では平成18年度の排出量は1万6,550リットルで、処理費用は14万8,554円であり、19年度は排出量1万6,500リットルで、無償での引取りとなっています。病院給食施設では、18年度の排出量は1,170リットルで処理費用は1万9,828円で、19年度は排出量1,116リットルで、こちらも無償引取りとなっております。また、廃食油リサイクルの取組が広がる中で、昨今においては原油価格高騰の影響などにより、事業所から大量に排出される比較的品質の安定した廃食油については、資源として有価で取引されるようになってきておりまして、本市の学校給食施設においても、今年度から1リットル当たり33円で売却をしております。最後に、家庭用の廃食油リサイクルの推進でありますが、本市の現状における課題としましては、効率的な回収方法や安全管理の体制づくり、またバイオディーゼル燃料の製造を含めた安定的なリサイクルルートの確立などが挙げられますが、廃食油リサイクルは本市としても取り組むべきものと認識しておりますので、民間とも連携を図りながら、課題解決に向け、今後とも検討を進めてまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
高橋議員の御質問にお答えいたします。最初に、教育委員会所管の社会教育施設の市長部局への移管についてでありますが、今年4月1日に施行となった地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正及び本年6月の社会教育法、図書館法、博物館法などの改正内容も含め、現在、教育委員会及び社会教育委員会議で検討を進めているところです。今回の改正では、文化・スポーツ行政は権限の特例により市長部局への移管が可能となりましたが、図書館、博物館等は従前どおり教育委員会の所管となっております。この法改正とほかの市の動向も踏まえ、社会教育委員会議において、移管した場合のメリットとデメリットについて検討をしております。10月に開催を予定しております次回の社会教育委員会議において一定の考えをまとめ、教育委員会としての結論を出してまいりたいと考えております。次に、観光資源としての社会教育施設についてでありますが、総合博物館においては観光的な要素も十分視野に入れており、希少で価値の高い鉄道保存車両に加えて、本年開催のクラシックカーフェスティバルでは1日で1,400人、ラジコンカーグランプリでは2日で3,300人の集客を得たところであります。また、文学館、美術館においても、伊藤整、小林多喜二、中村善策など、小樽出身の作家の作品が観光資源としても来館者から注目されているところであります。伊藤整の処女詩集から名づけられた冬の祭りである雪あかりの路も、市民と観光客の皆様に支えられて10年間継続してきましたが、これらの施設と作家及び展示資料を道内外の方々に知っていただくことが重要であると考えております。次に、全国学力・学習状況調査にかかわる北海道の結果の受け止めや本調査の目的などについてでありますが、文部科学省が公表した本年度の結果を見ますと、全国的に見て北海道の状況は教科に関する調査において昨年度と同様、かなり下位に位置しております。このことから、本市も含め、昨年度の調査結果を踏まえたこれまでの学力向上に向けた取組が、必ずしもよい結果には結びついていなかったことに危機感を持っており、重く受け止めているところであります。本調査は、教育委員会や学校がみずからの教育活動の成果や課題を的確に把握し、その改善を図ることや児童・生徒の学力や学習状況を把握して、学習指導や学習状況の改善に役立てることを目的としております。本市の実施状況は、すべての小学校6年生と中学校3年生を対象としており、調査を受けた児童・生徒数は1,959名で、全対象児童・生徒数の96.7パーセントとなっております。小樽市での調査結果については、昨年度同様、実施要領に示されているとおり、序列化や過度な競争により調査の意義が失われることから、文部科学省の通知や道教委の指導も踏まえ、市全体や各学校の結果については公表はしませんが、結果を十分に分析し、指導していく上での改善点について各学校に示してまいります。次に、指導改善の具体的な対策と保護者への説明や保護者からの意見・要望等についてでありますが、昨年度、本市では学力向上検討委員会を立ち上げ、ここで学力・学習状況調査の結果を分析し、指導改善のポイントを五つ示しました。各学校においては、これらの五つのポイントと自校の結果を基に、校内で検討委員会を組織するなどしながら、学力向上に向けた改善プランを作成して取組を進めております。また、保護者への説明については、校長からの学校だよりや保護者会などの場において課題や改善方策について説明し、御理解をいただいております。保護者からの御意見・要望については各学校から伺ってはおりませんが、各家庭に個人の結果を2年継続してお知らせしてきましたことから、今後、保護者の御意見も参考にしながら学校と家庭、そして教育委員会が協力して、学力向上に向けた取組をしなければならないものと考えております。次に、今年度の結果を踏まえた改善策についてでありますが、この8月29日に調査結果が届いてから、市教委はこれまで5回、学力向上に向けた検討委員会を開催し、本市の状況について分析作業を進めているところであります。ここでの分析結果や指導に向けた改善点を整理し、10月上旬を目途に示す予定です。今回は2回目の調査でもあり、昨年度に学力向上検討委員会から示された指導上の改善点や各学校のこれまでの取組状況を詳細に分析し、どこに問題があったのか、何が原因なのか具体的に検証し、道教委からの資料も取り入れながら、より実効性のあるものになるよう作業を進めてまいります。最後に、「1校1実践」や指導方法工夫改善連絡協議会についてでありますが、1校1実践とは、あおばとプランに示した1つ目の重点「確かな学力の育成」を図るため、実態に応じた各学校の取組であります。例えば、小学校では漢字や計算ドリル学習、朝の読書、中学校では朝自習やティーム・ティーチングによる補充的指導などが行われており、基礎的・基本的な学力の定着や学習意欲の向上に努力をいただいております。指導方法工夫改善連絡協議会とは、道教委からティーム・ティーチングを実践するための教員の加配を受けている小中学校11校が中心となって、その成果や課題を学期ごとに交流するものであります。ここでは11校がそれぞれ授業交流会をしながら、個に応じたきめ細かな指導方法などについて研修を深めております。また、その成果を実践事例集にまとめ、活用いただくよう、各学校に配布するとともに、学校経営交流会の場で紹介するなどしながら、その普及に努めております。しかしながら、実践の結果がほかの学校に十分浸透しない実態も見られますことから、各学校の取組をホームページなどに掲載し、広く保護者や市民に理解していただくとともに、指導方法工夫改善連絡協議会が行っている授業交流に他校の多くの教員が参加し、指導方法の工夫・改善がより確かなものとなるよう取り組んでまいります。(「議長、9番」と呼ぶ者あり)
再質問 9番 高橋克幸
2点ほど再質問をさせていただきます。1点目は、若年者の定住問題でして、先ほど質問のときも述べましたけれども、この10年間で4割弱の若者が減っているという、これを調べて私は大変驚いたわけです。それで、今までの定住対策は、やはり弱かったのではないかというふうに感じております。先ほど市長も言っていましたけれども、人口問題にも関係する、そして生産人口も減少するという中で、財政問題にも影響してくるということを考えると、これはもう小樽市の将来像を考えると、本当に重要な課題としてもう一度練り直すべきだというふうに私は思っております。その点で、今後のできるだけきちんとした方向性と、それから具体的な対策、少しずつでもやっていかなければ10年後、20年後、本当に厳しいというふうに思っていますので、もう一度この辺の御見解をお願いしたいと思います。もう一点は、教育長にお聞きしたいと思いますが、先ほど教育長は調査結果について危機感を覚えたというふうにおっしゃいました。以前の報道でも、道教委の教育長も危機感を覚えたというふうにたしか発表されたと思います。ただ、昨年度実施した結果をある教員の方に聞いたことがあります。教育長のおっしゃったその危機感と学校現場の危機感といいますか、受け止め方、考え方がかなり差があるのではないかと私はそのときに感じました。ですから、今、教育長がおっしゃったその危機感というのは、どこまで実際の学校現場に反映できるのかというのが非常に疑問があります。そういう面で、なるべく具体的にお示しいただきたいのですが、これから教育長としてこの結果を踏まえてどうしていくのか、自分としてはどういうふうに進めていくのかという、その思いといいますか、考え方をぜひお聞きしたいと思います。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
若年者の定住対策というお話ですけれども、先ほども申し上げましたとおり確かに非常に大きな問題です。就職の話で申し上げましたけれども、新卒者の7割、8割の方は地元に就職したいという希望を持っているのですけれども、実際には市内で就職できる人が50パーセントを切る、先ほどの数字で言いますと44パーセントです。したがって残った方は札幌なり道外へ行ってしまうという状況なものですから、やはり何といっても若年者を地元にとどめるためには、働く口をまずつくるという、そこが一番だろうというふうに思っていますけれども、これはなかなか経済との絡みがありますから、そう簡単ではありませんけれども、いずれにしてもそういった視点でこれから取り組んでいくということが必要だというふうに痛切に感じております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
再質問にお答えいたします。結果の公表等につきましては、連日新聞で書いてございますように、賛否いろいろあると思いますが、議員の御質問に対応しまして、私としては、その結果の公表うんぬんよりも、まずどういう状況にあるのか、それをきちんと分析することが第一ではないかと思います。当然十分理解できているところは、それにさらに上積みしていくことでありますし、やはり何よりも、結果が結果でございますので、不足している部分の原因が何なのかというのをまずきちんと見極めまして、その後、それに対してどういうふうな対策を打っていくかという、その対策を明確に持ちながら、それぞれの教員に子供たちのために力添えをいただく、そういう方策にしていきたいというふうに考えているところでございます。