小樽市議会 平成20年第2回定例会 2008年6月18日
(1)企業誘致について/(2)北海道洞爺湖サミットの波及効果について/(3)後期高齢者医療制度について/(4)教育について
2008年6月18日、小樽市議会の一般質問で、井川浩子議員が「企業誘致について」「北海道洞爺湖サミットの波及効果について」「後期高齢者医療制度について」「教育について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 井川浩子 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 井川浩子
一般質問をさせていただきます。初めに、企業誘致に関連して何点か質問いたします。国内の経済状況を見ますと、本州方面においては、これまで首都圏や名古屋方面での景気が好調に推移しており、特に名古屋地域においては、トヨタ自動車に代表されるように、ものづくりの伝統技術に裏打ちされた企業の集積が進むなど、好調な経済活動が展開されてきました。しかし、昨年来の原油価格の高騰により、現状の景気回復は、停滞気味に推移していると言われています。一方、本市においては、4月の有効求人倍率は、全国平均の0.86に対し0.42と大きく下回り、さらに製造業においては、原油価格の上昇や原材料の高騰などから採算が悪化するなど、景気回復の兆しがなかなか見えない状況であります。今後、少子高齢化が進む中で、一段と厳しい経済状況が待ち構えている可能性があり、こうした中で、経済環境の好転をただ待ち続けるのではなく、経済活性化に向けた施策に積極的に取り組むなど、この難局を自力で乗り切っていくことが重要なことであると考えます。本市の経済活性化の方策の一つとして、雇用を拡大することや企業の設備投資を促進することなど、資本が地域内で循環することが求められており、こうした中で即効性のある企業誘致を進めることは、本市経済の活性化に大きな効果をもたらし、景気回復の起爆剤となるものと考えております。本市には、古くから水産加工品などの食料品製造業や機械製造、金属加工、ガラス製造などの技術集積が進んでいるという特性があります。また、銭函工業団地や石狩湾新港地域の二つの大きな工業団地を有しており、同地区への立地、操業する企業も年々増加傾向にあります。近年、企業誘致の地域間競争が激化する中で、本市の持つ特性など地域の強みを生かし、効果的なトップセールスを含めた誘致活動が必要であると考えておりますが、これまで行われてきた企業誘致対策と今後の新たな取組についてお聞かせください。また、誘致した企業を生かした地域全体の持続的な産業の発展へと結びつけるような方策が必要であると考えられますが、誘致した企業へのアフターケアについて、これまでの施策と今後の取組についてお示しください。次に、北海道洞爺湖サミットによる小樽への波及効果について質問いたします。御承知のとおり、北海道洞爺湖サミットは、地球温暖化対策など環境問題を主要テーマとして開催されますが、それに先立ち、去る4月21日には、高橋はるみ北海道知事が環境保全などに関する道民意識の向上と官民一体となったさまざまな取組の推進に向けた北海道発の環境メッセージとして、北海道観光宣言を発信するとともに、道民に向け「環境にやさしい8つの行動」の実践について呼びかけたところであります。このようにサミットで各国首脳が集中的に議論する議題は環境問題であり、これはこれで極めて重要なことでありますが、一方で、多くの道民が期待しているのは、サミットという大規模な国際会議の開催そのものによる地域への波及効果であります。もちろんサミットの主要テーマと関連する環境関連産業の振興などにも期待がかかるわけですが、さまざまな期待の中で最も期待が集中し、その結果が目に見えて現れやすいのが観光分野での波及効果であると考えられます。各国首脳と多数の同行者もさることながら、サミットの取材のために来道する外国人プレスの数は1,000人とも言われ、仮にこれら世界中のメディアに洞爺湖を中心とする北海道の観光資源が取り上げられたとすれば、北海道の知名度が国際的に上昇するなど、その宣伝効果ははかり知れないものになる可能性があります。そのため、北海道は昨年、道内の経済団体などに呼びかけ、官民協働による「サミット道民会議」を設置し、既に東京に駐在する外国人報道関係者向けへのツアーの実施や道内観光に関して専門知識を有する通訳ガイド資格制度の創設など、いわゆる情報発信を中心にしてさまざまな取組を行っております。そこで、私はこうした動きの中での後志や小樽での具体的な取組についてお尋ねしたいと思います。まず、後志においては、後志管内の市町村や経済団体などを構成員とする「後志支庁サミット推進会議」が設置され、今年に入って後志独自の取組が計画されているとお聞きしていますが、その事業概要と小樽にもたらされると考えられるメリットについてお示しください。次に、小樽でサミットを契機に実施される環境保全に関する取組の一つとして、サミット記念植樹祭が行われるとお聞きしていますが、その趣旨及び事業の概要、進ちょく状況についてお聞かせください。また、今や小樽経済の中で重要な位置を占める観光分野における具体的な取組について、その内容と進ちょく状況をお聞かせください。最後に、これらの取組により期待される本市への波及効果はどのようなものであるとお考えか、お示しください。サミットを通じて小樽にもたらされるさまざまな波及効果を今年以降も持続、発展させてほしいという観点からの質問でありますので、よろしく御答弁をお願いいたします。次に、後期高齢者医療制度、通称長寿医療制度についてお尋ねします。我が国は、国民皆保険の下、だれもが安心して医療を受けることができる医療制度を実現し、世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきました。しかしながら、近年、急速な少子化、経済の低成長、国民生活や意識の変化など大きな環境変化に直面しており、また老人医療費を中心に国民医療費が増大する状況にあります。平成17年度の国民医療費は、総額およそ34兆円で、前年度より約1兆円増え、そのうち70歳以上の高齢者の医療費はその3分の1の約11兆円であり、高齢者の医療費が国民医療費全体に占める割合は、年々上昇する傾向にあります。このような状況の中で、国民皆保険を維持し、医療保険制度を将来にわたり持続可能なものとしていくため、高齢者世代と現役世代の負担を明確化し、公平でわかりやすい独立した医療制度として長寿医療制度が創設されたものと承知しております。さて、4月1日から長寿医療制度がスタートして以来、連日、テレビ、新聞などのマスコミで報道され、さまざまな意見が交わされてきております。全国的には、制度の説明不足、75歳以上の方を切り離したことへの疑問、年金からの自動引き落としや地域間の公平性の確保など、さまざまな問題点が取り上げられておりますが、現在、指摘されている問題点とこれに対する国の対策は、どのようになっているのか、お示しください。次に、小樽市も制度が開始されて以来、大変問い合わせが多かったと聞いておりますが、どのような問い合わせ状況であったのか、件数、内容についてお聞かせください。あわせて、これら市民の声などを考慮し、市として今後どのように取り組んでいこうとしているのかもお示しください。私は、何よりも高齢者が将来に不安なく安心して医療を受けられる制度を守り続けていくことが、一番大切なことと考えております。現在、さまざまな課題、問題点などが取りざたされ、この制度を廃止せよとの意見も出されておりますが、以前の老人保健制度の仕組みでは、高齢者の医療費がこのまま増え続けていけば、いずれ負担に耐えきれなくなっていくと危ぐしていた一人であります。このような状況の中で、この新たな制度に対する市長のお考えをお示しください。次に、教育についてお伺いします。教育基本法第1条には、教育の目的を「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」と規定しています。すなわち教育の目的は、一人一人の人格の完成であり、国家社会の形成者の育成であります。このことは、いかに時代が変化しても変わりはなく、普遍的なものであります。小樽市の学校教育の推進においても、この目的の実現に向け、これからの教育の進むべき方向をしっかり見据え、小樽の子供たちのためにしっかり取り組んでいただきたいと考えています。本市においては、平成18年度に小樽市立学校教育推進計画いわゆるあおばとプランを策定し、3年計画で学校教育の改善、充実に取り組まれており、本年度がこの計画の最終年度となっております。そこで、教育長にお伺いいたします。あおばとプランのこれまでの達成状況及び成果と課題について、感想も含めてお聞かせください。また、あおばとプランは、本年度で終了するため、新しい計画を策定しなければならないと思いますが、計画の策定に当たっては、できるだけ多くの市民の方々の意見を聞き、より一層学校、家庭、地域が一体となって取り組むことができるよりよい計画を策定していただきたいと考えております。新しい計画を策定するに当たっては、どのような工程で策定されるのでしょうか、お聞かせください。次に、あおばとプランの重点にも示されている確かな学力の育成について伺います。昨年度の全国学力・学習状況調査に引き続いて、本年度も全国学力・学習状況調査が実施されました。本年度の調査結果については、まだ発表されておりませんが、昨年度の調査結果では、北海道全国47都道府県の中で、小学校は46位、中学校は44位と、いずれも下位に位置しております。小樽の調査結果もほぼ北海道の状況と同様であるとお聞きしています。これは、小樽の子供たちに十分な学力が定着していない実態が明らかになったということではないでしょうか。子供たちが将来世界中に羽ばたき、自分の力を発揮し、主体的に生きることができるようにするためには、義務教育段階で基礎的、基本的な内容を確実に身につけさせておく必要があります。道教委は、昨年度の全国学力・学習状況調査の結果を分析し、明らかになった成果や課題に基づいて、本年1月に北海道学校改善支援プランを作成しております。このプランは、児童・生徒や学校の現状を踏まえて、「主体的に学び、学ぶ意欲や価値を理解する」「基礎・基本を確実に習得する」「日常生活を充実する」の三つの柱を示し、各学校の学力向上に向け、具体的改善が図られるよう活用を促しています。そこで、教育長にお伺いいたします。この改善プランに対して、市教委として、どのように受け止め、どのようにかかわり、学力向上に向けて、どのような取組をしているのか、お聞かせください。次に、新しい学習指導要領についてお伺いいたします。本年3月、新しい学習指導要領が告示されました。教科書を使わなくてもよい総合的な学習の時間や道徳、特別活動などは、来年度から新しい教育内容でスタートし、小学校は平成23年度、中学校は平成24年度から全面実施されると伺っています。これまでの学習指導要領でも、子供たちの生きる力、すなわち知・徳・体のバランスのとれた力をはぐくむことを目指してきましたが、これからも生きる力をはぐくむという理念は変わらないものと承知しております。そこで、教育長にお伺いしますが、今回の学習指導要領の改定により、何が変わるのか、改定のポイントについてお教えください。また、来年度から新しい教育内容を実施するためには、本年度中に新学習指導要領の内容について、教員がしっかり研修し、各学校の指導計画を作成するとともに、保護者などに新しい教育内容について周知したり、学校、家庭、地域が一体となって取り組むことが、これからの小樽の学校教育の充実のために必要と考えます。市教委は、このことについて、どのような方策を考え、取り組んでいるのか、お示しください。最後に、道徳教育について伺います。教育とは、人格の完成を目指すものであり、みずからを律しつつ、他者とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心などの豊かな人間性をはぐくむことは、学校教育の基本であると思います。このため、豊かな心の育成は、重要な課題となっております。本年1月に発表された中央教育審議会答申の中で、道徳教育について、学校、家庭及び地域の役割分担と連携が重要であり、特に家庭の果たすべき役割は大きい。しかしながら、今日、社会規範自体が大きく揺らぐといった社会の大きな変化や家庭や地域の教育力の低下、親や教師以外の地域の大人や異年齢の子供たちとの交流の場や自然体験などの体験活動の減少などを背景として、生命尊重の心や自尊感情が乏しいこと、基本的な生活習慣の確立が不十分、規範意識の低下、人間関係を築く力や集団活動を通した社会性の育成が不十分などといった指摘がなされています。また、小中学校の道徳の時間についても、指導が形式化している、学年の段階が上がるにつれて子供たちの受止めがよくないとの指摘がされており、何よりも実効性が上がるような改善を行うことが重要であると記されております。本市における道徳教育の現状については、これまでも我が党から質問を繰り返し、改善を求めてきたところでありますが、本市では道徳教育の充実に向け、どのように取り組もうとしているのか、実態も含め、教育長の御見解をお聞かせください。再質問はいたしませんので、明快な御答弁をお願いし、私の質問は終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
井川議員の御質問にお答えいたします。初めに、企業誘致についてでありますけれども、これまでの企業誘致施策につきましては、企業を訪問した際、あるいはまた企業立地セミナーの際に、小樽市の知名度の高さや機械・金属工業、食品加工などの製造業に代表されます企業の集積のほか、人材確保の優位性、交通アクセスのよさ、道央圏の市場規模の大きさをPRするなど、小樽市の強みを生かした誘致活動を展開してまいりました。また、平成18年4月に制定しました小樽市企業立地促進条例により、立地を検討している企業に対して、創業後2か年間の固定資産税・都市計画税の課税免除の優遇措置を示し、立地を勧誘してまいりました。私自身も新たに立地を検討している企業や立地の可能性がある企業についての情報をキャッチした場合には、タイミングを見計らって、みずからセールス活動を行うこととしておりますし、一昨年、名古屋地区で開催された「北海道自動車関連ビジネスセミナー」において、北海道知事とともにプレゼンテーションを行い、小樽市をPRしてきたところであります。その結果、銭函工業団地においては、平成18年度に6社、19年度には4社が新規操業し、石狩湾新港工業流通団地の小樽市域では、18年度に3社、19年度には5社が新たに操業をしておりまして、新規立地は堅調に推移をしております。今後の誘致活動についてでありますけれども、平成19年6月に施行されたいわゆる企業立地促進法に基づき、国に提出をしておりました小樽市を含む道央中核地域の「産業集積の形成又は活性化に関する基本計画」及び「札幌臨海小樽・石狩地域産業活性化基本計画」が、それぞれ本年3月25日と6月16日に同意を得たところであります。この二つの計画に基づき、法の基準に合致した新たな企業が立地した場合、法人税の設備投資減税や地方税減免額への普通交付税による補てんなど、企業や自治体に対して支援策が適用されます。市といたしましては、従来にも増したPR活動を展開することはもとより、これらの優遇措置などの周知に努めるとともに、企業立地セミナーなどの各種事業を北海道、石狩市などと連携して開催をし、小樽市の優位性を広く発信をして、積極的な企業誘致活動に取り組んでまいりたいと考えております。次に、誘致した企業へのアフターケアについてでありますが、操業を開始した企業へは、担当職員が随時訪問を行い、立地地域の操業環境についての課題や要望などの把握に努め、関係機関と連携を図りながら適切な対応をしてまいりました。私も機会を見て、工場等の視察を行い、立地企業の状況を把握する中で、操業環境の一層の向上や信頼関係の構築に努め、地域への定着化や地元企業との技術提携の誘導などを図っているところであります。今後につきましては、企業訪問による状況把握をより綿密に行うとともに、今年度、小樽市が新たに実施する「ものづくり市場開拓支援事業」で、市内企業の技術や製品を紹介するPR冊子を作成し、「北海道技術・ビジネス交流会」への出展や新規立地企業へ地場産業を紹介するなどの取組を通して、市内外の企業との新たなビジネス交流と市場開拓に結びつくよう、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。次に、北海道洞爺湖サミットについての御質問がありましたけれども、初めに後志支庁サミット推進会議が取り組んでおります事業でありますが、後志の自然や食の魅力を世界に発信するとともに、海外報道関係者をはじめ管内を訪れる方々をおもてなしの心を持ってお迎えするため、今年3月に「しりべしサミット・ウェルカムプロジェクト実行委員会」が設立されました。主な事業としましては、後志の食材の魅力をPRするための市場「北のまるしぇ」や外国人プレスを対象とする「しりべしプレスツアー」などを実施することとなっております。この中で、「北のまるしぇ」には、ワインや日本酒、海産物など小樽の特産品を出展することとなっておりまして、また、「しりべしプレスツアー」においては、小樽が独自に企画している無料直行バスツアーについての案内パンフレットを海外の報道関係者に配布するなど、小樽の魅力を世界に発信する貴重な機会が得られるものと考えております。次に、記念植樹祭でありますけれども、このイベントは、北海道洞爺湖サミットを記念し、小樽発の地球環境保護運動を世界にアピールすることを目的に、昨年から市内で植樹に取り組んでおります団体「北海道千年の森プロジェクト」と共催するものであります。来る6月29日に朝里ダム湖畔園地において、市内外からの約1,000人のボランティアに参加をいただき、5,000本の苗木を植えることを企画しております。現在、ボランティアの募集や植樹場所の土壌整備など準備作業を行っておりますが、おおむね順調に進行しており、計画どおり実施できる見込みであると聞いております。次に、観光分野における取組でありますけれども、市といたしましては、民間事業者や観光関連団体と連携し、サミット終了翌日の7月10日に外国人プレスに向けて通訳つきの無料直行バスを運行することとしており、このツアーを通じて市内の代表的な観光施設等を見学をし、小樽の魅力を世界に向けPRをしていただくことを企画しております。現在、乗車場所の選定に向けて留寿都村の国際メディアセンターやニセコの宿舎周辺の警備体制について情報を収集するとともに、効率的な募集方法や案内ルートなどについて、最終的な検討に入っているところであります。次に、本市への波及効果でありますけれども、サミットによる具体的な波及効果を数値等で明確に表すことは困難でありますが、一つには記念植樹祭に参加される方には、市外から訪れる方も多く、その中には、市内に宿泊される方も相当数いると聞いております。また、植樹と小樽運河周辺の観光がセットになった団体ツアーもあると聞いておりまして、こうした方々の消費による直接的な経済波及効果が考えられます。また、来樽した外国人プレスを通じて、観光都市小樽が世界のメディアに紹介された場合には、これまで東アジア圏が中心であった外国人観光客に加え、欧米各国からの観光客が増加するなど、今後の観光振興につながる可能性が高まるものと期待いたしております。いずれにいたしましても、今年は、サミット期間中をはじめ、その前後において一時的に観光客の行動が制限されることから、観光客の入り込みに影響が出ることが予想されますが、これらの取組が実効性のあるものとなるよう、今後とも後志支庁サミット推進会議など関係団体との連携を密にして、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。次に、後期高齢者医療制度についての御質問でありますけれども、まず現在指摘されております主な問題点と国の対策についてでありますけれども、一つ目としましては、所得の低い方の保険料負担増に対して、均等割額の7割軽減世帯のうち、後期高齢者医療制度の被保険者全員が年金収入80万円以下の世帯について、9割軽減するというものであり、また年金収入が210万円程度までの方の所得割額を50パーセント程度軽減するというものであります。なお、これらの措置は平成21年度から実施するものであり、今年度においては、経過的な軽減措置を講じることとなっております。二つ目としまして、年金からの保険料徴収に対して、本人が国民健康保険料を確実に納付していた場合は、年金からの徴収ではなく、口座振替により納付することができること、また年金収入が180万円未満で、世帯主や配偶者がいる方は、世帯主である子供や配偶者の口座からの振替がともに申出によりできることとされております。三つ目としましては、診療報酬に対して、終末期相談支援料について、当面凍結することを含め、中央社会保険医療協議会において議論・検証し、後期高齢者診療料についても検証作業に着手することとしております。なお、制度の周知につきましては、国、都道府県、広域連合、市区町村を通じて、一層の広報活動を行うなど、種々の対策が示されており、その他の指摘事項についても今後とも引き続き検討することとされております。次に、小樽市への問い合わせ状況などでありますけれども、制度がスタートしました4月1日から30日までに延べ2,737件、1日平均170件、5月に入り1日平均50件ほどとなり、現在は落ち着いております。主な問い合わせの内容といたしましては、制度の内容に関するものが278件、保険料に関するもの2,057件、その他、制度の周知、広報の不足に対する苦情などが402件となっております。市といたしましては、これらの市民の声を受けまして、問い合わせの多かった事項を広報おたる6月号で、Q&A形式で掲載をし、また、これまでも実施してきた出前講座による積極的なPRや窓口での親切・丁寧な対応を行っていくほか、今後新たな問題点等があれば、全国市長会や北海道後期高齢者医療広域連合を通じて国に要望してまいりたいと考えております。次に、後期高齢者医療制度についての考え方でありますけれども、後期高齢者医療制度は、これまでの老人保健制度の問題点を解決するため、長年にわたり多くの関係者が議論を積み重ねた上で、高齢者の方々が将来にわたって安心して医療を受けられる制度として創設されたものであります。しかし、残念なことに、4月1日に制度がスタートしてから、制度の説明不足に端を発し、さまざまな問題点や課題が指摘されてきております。これらの制度に対する不信、不満、問題点等については、まず国において、しっかりと対応し、高齢者の方々の声に耳を傾けながら、信頼を回復し、制度の円滑な運営と定着を図るべきであると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
井川議員の御質問にお答えいたします。初めに、あおばとプランの達成状況及び成果と課題についてでありますが、あおばとプランでは、主な取組として、3年間に六つの目標を65項目に分け実践することにしており、それぞれの項目がどれほど実施できたのかどうか、各学校の状況を学期ごとに評価しながら、その改善に向けて努力をしていただいております。平成19年度末までの進ちょく状況は、全体で88.7パーセントの実施率となっており、現在、3年目でもありますことから、100パーセントの達成を目指し取り組んでいます。学校教育推進計画いわゆるあおばとプランを進めてからの成果として、小樽市立小中学校の目指すべき方向性が明確になり、校長をはじめ教員の学校改善に向けた意識の高まりが何よりの収穫ではないかと思っております。また、具体的に取組内容を示したことにより、従前の推進計画に比べ、各学校における「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の育成に向けた取組はもとより、地域への授業公開、外部人材の活用、職場体験学習の実施、ホームページの開設など、地域に開かれた学校づくりを着実に進めているものと実感しております。この2年間の課題として、学校によっては、一部の活動にとどまっている項目や内容面で一層の工夫が必要とされるものなどがあり、一方、保護者や地域の方々にあおばとプランが十分周知されていないのではないかとの指摘もありますことから、今後もそれぞれの課題の解決に向けて努力してまいります。私は、義務教育の質の保証やその向上に責任を果たしていく上からも、市として独自の教育方針や基準を設定するなどしながら、実情に応じた教育を進めていくことが必要であると考えており、あおばとプランはその意味からも、市内の学校教育の改善に大きな役割を果たしていると思っております。今後もふるさとに夢と誇りを持つ小樽の子供の育成を目指し、学校、家庭、地域、社会がみずからの役割を果たしながら、一体となって本市の教育の改善・充実に取り組んでまいります。次に、新しい計画の策定についてでありますが、現行のあおばとプランについては、保護者や地域の方々などからなる委員会の答申に基づいて策定しましたが、平成21年度からの新しい計画では、より広く学校関係者や保護者の方々をはじめ、市民の皆様からの御意見をいただき、計画をつくっていきたいと考えております。市教委では既に新しい計画の策定に向けて、校長、教頭、教諭、教育委員会職員から成る「小樽市立学校教育推進計画作成委員会」を組織し、第1回目の会議を開催したところであります。今後の日程として、7月末までに市内の教育の日推進構成団体などから、本市の学校教育のあり方について意見をいただきながら、計画案の作成に着手することになります。その後、10月から11月には、計画案についてのパブリックコメントを実施し、12月までには新しい計画を示す予定であります。次に、北海道学校改善支援プランについてでありますが、この改善プランは、平成19年度全国学力・学習状況調査結果における北海道の状況を分析し、明らかになった成果や課題に基づいて、北海道検証改善委員会が作成したものであります。それぞれの市町村教育委員会や学校が抱える課題に応じて、学校改善を図る際に活用するための資料であると受け止めております。本市においては、これとは別に学力向上検討委員会を設置し、調査結果を分析するとともに、小樽版の指導改善の方策を提示しておりますので、改善プランに示されております具体的な事例なども参考にしながら、独自に取り組んでいるところでございます。また、この学力向上検討委員会から提示された指導改善の五つのポイントに基づき、学習指導改善のための研修会の開催、基本的な生活習慣や学習習慣の育成に向けた家庭向け啓発資料や教員向け研究資料も発行しております。各学校では、これらを活用して学校独自の課題に対して、例えば計算や漢字ドリル学習や読書活動の充実、さらには家庭学習の定着などに取り組み、学力の向上に努めていただいているところでございます。次に、新しい学習指導要領の改訂のポイントについてでありますが、新しい学習指導要領では、子供たちに「生きる力をはぐくむ」という現行の理念を引き継ぎ、より具体的な手だてを提示するといった考えの下に改訂が行われたものであります。そのため、改正された教育基本法などに示された教育の基本的な考え方を踏まえつつ、子供たちの課題に対応すべく基礎的、基本的な知識の習得はもとより思考力、判断力、表現力等の育成や学習意欲の向上、学習習慣の確立、さらには豊かな心や健やかな体の育成に向けた指導の充実を重要なポイントとしております。なお、具体的な改善内容として、学習指導をより充実するために、国語、社会、算数・数学、理科などの授業時数の増加や小学校5・6年生に外国語活動の創設、さらにはすべての教科等での言語活動の重視や理数教育の充実などを示しております。次に、新しい学習指導要領にかかわる教員の研修や保護者への周知などについてでありますが、国において、保護者向けパンフレットを作成したことから、これらを市内の各小中学校を通して、全保護者に配布しております。また、関係者に説明会を開催したり、学習指導要領の冊子をすべての教員に配布する予定であると伺っております。本市においては、各学校で教育活動が円滑かつ確実に進められるよう、昨年12月に校長、教頭による新教育課程検討委員会を立ち上げ、既に本年2月には、学習指導要領改訂のポイントを冊子にまとめ、これを校内研修等で活用するよう全教員に配布したところであります。また、来年度からの移行措置告示案が公表されましたことから、この5月の校長会議において、これらを提示し、各学校での計画的な取組を指示しております。今後も校長会や教頭会と連携しながら、新しい学習指導要領の円滑な実施に向け、展望を持って着実に移行措置がなされるよう指導してまいります。最後に、道徳教育の充実についてでありますが、本市では、あおばとプランにおいて豊かな心の育成を重点目標の一つとして掲げ、その充実に努めております。とりわけ昨年度は、国における道徳教育指導者養成研修会に参加した教頭を中心に、道徳教育研修会を開催したり、教育状況視察研修においては、8名の教員を全道道徳教育研究大会に派遣し、その成果を全小中学校に伝える取組を行ってまいりました。また、道徳教育を進める上で、課題となります基礎的内容をQ&Aの形式でまとめた冊子を作成し、指導力の向上に資するよう、すべての教員に配布しております。一方、各学校においては、校長や教頭が率先して、道徳の授業を実施するなどしながら、担任の道徳教育に対する意識の向上に努めるとともに、宿泊活動や職場体験活動、ボランティア活動などの体験活動を通して、子供たちの心を耕す取組を積極的に進めているところでございます。また、昨年8月には、市内で初めて道徳教育研究会が立ち上げられ、会員による幾つかの公開授業や講習会も行われています。しかしながら、あおばとプランの中で、道徳性の育成が一番落ち込んでいることから、校長を中心に一丸となって取り組むことはもとより、これと並行して家庭や地域社会においても、生活習慣や礼儀、マナーを身につけるための取組なども積極的に行われるようアピールしていくことが重要であると考えております。今後も学校、家庭、地域社会との連携を深め、子供たちの心に響く道徳教育が一層充実するよう取り組んでまいります。