小樽市議会 平成18年第3回定例会 2006年9月11日
(1)財政問題/(2)少子化対策/(3)経済対策/(4)まちづくりと旧手宮線/(5)ごみ行政について/(6)道立小児総合保健センター等について
2006年9月11日、小樽市議会の一般質問で、井川浩子議員が「財政問題」「少子化対策」「経済対策」「まちづくりと旧手宮線」「ごみ行政について」「道立小児総合保健センター等について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 井川浩子 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 井川浩子
平成18年第3回定例会に当たり、自由民主党を代表して、市長、教育長、関係理事者にお尋ねいたします。さきの第2回定例会のさなかの6月10日、「夕張市が財政再建団体申請へ」のニュースが全国に駆けめぐりました。後藤健二市長は10日後の6月20日に、夕張市議会で「夕張市の行政執行の責任者として、自治体存続並びに行政遂行の根幹にかかわる重い決断に至りました」と切り出し、「結論の先延ばしでより負担が増えることは確実で、資金繰りの安定には透明な計画が不可欠だ」と述べ、国に自治体としての倒産に当たる財政再建団体の指定を申請する考えを正式に表明いたしました。「炭鉱から観光へ」を合い言葉に夕張国際映画祭の開催や石炭の歴史村をはじめとした積極的な政策を展開し、再建団体入り表明の1か月前の5月17日には、「夕張メロンの初競りが2個で80万円」との報道が話題を呼んだまちの突然の破たんは「夕張ショック」とも言われ、多くの自治体関係者に衝撃を与えました。その後も同市の会計処理方法ややみ起債の発覚など、連日のように報道されているところでございます。財政再建団体申請に先立つ前倒しの再建策として、市長をはじめ、職員の大幅な給与カット、議員数の大幅削減、17年続いた国際映画祭の中止、平成18年度予定事業の中止、市立病院や第三セクターの存廃問題など、市民生活を直撃する厳しい対応が次々と打ち出され、財政再建団体への転落がいかに大変な事態なのかが現れてきており、市民の不安は尽きないことと感じております。また、皮肉なことに、これらの報道は多くの国民に、地方財政についての関心を呼び起こすことにもなりました。私のところにも小樽の市民の方から、「黒字の夕張が再建団体になるのに、赤字の小樽は大丈夫なのか」、「夕張では議会のチェック機能が働かなかったとも言われているが、小樽市議会はしっかりやっているのか」という不安や懸念の声が寄せられております。今定例会は平成17年度の決算を審議する、いわゆる決算議会です。本市の決算は平成16年度に続いて2年連続の赤字決算という大変厳しい状況に陥っておりますが、我々議員は足元を見据えた上で、夕張から何を学ぶかを考えなければなりません。小樽市政の自治を維持する上からも、同市の破たんを対岸の火事とすることなく、決算に表れる数字はもとより、各事業施策の内容や今後にもたらす影響など幅広く慎重審議をし、市民の負託にこたえ、議会としての役割を果たさなければならないと改めて感じ、質問に入ります。初めに、財政問題について伺います。先ほども触れましたが、市民の中にはこれまで黒字を保ってきた夕張市が破たんした。赤字決算を続けている小樽市は大丈夫なのかという素朴な不安が生じております。また、一連の報道を通じて数々の財政用語が頻繁に紙面上に現れ、本市の財政指標についても、他都市との比較で取り上げられることにより、市民から私たち議員の下にそれらについての質問が寄せられるようになり、この問題に対する市民の関心の高さを実感しているところであります。そこでまず、今回の夕張市の破たんについて、市長はどのような感想をお持ちなのか、率直なお気持ちをお聞かせください。次に、本市は財政再建団体に転落する懸念と財政非常事態宣言の両方を表明しており、厳しい財政状況を受けて当然のこととはいえ、自治体の長として苦しい選択であるとお察しいたします。2年連続の赤字となった平成17年度決算を受けて、この表明に対する市長のお気持ちを改めて確認させてください。また、一連の報道では、経常収支比率、公債費負担比率、起債制限比率がいずれも危険水準にある自治体として本市も名を連ねております。これらの指標について本市はどのような状況にあり、今後その改善をどう図っていくのか、お考えをお示しください。さらに、今年度は地方債の発行が許可制度から協議制度へ移行し、財政の健全度を示す実質公債費比率という新たな指標が用いられることとなり、それにより本市も地方債の発行は許可が必要な団体として報道されたところであります。この新たな指標である実質公債費負担比率についてわかりやすく説明してください。また、今年度から協議制に移行したにもかかわらず、この比率によって本市はなぜ許可が必要な団体となっているのか、この点についてもあわせて説明してください。財政問題の2点目は、ゼロ金利解除についてです。日本銀行は7月14日金融政策決定会合でゼロ金利政策を解除し、市場の短期金利の誘導目標をゼロパーセントから0.25パーセントに引き上げました。5年以上にわたり預金に金利がつかない状況から、預金金利が100倍にも上がったと歓迎する高齢者の声も聞こえますが、一方で、住宅ローンや企業の運転資金の借入金利の上昇を危ぐする声も上がっております。本市も約1,300億円の市債を抱え、年度内の資金繰りのための一時借入金も100億円以上にも上ると聞いており、このゼロ金利解除の影響が心配されますが、御見解を伺います。また、景気の回復が遅れている本市経済や市民生活への影響も心配されますが、この点についての御所見もお聞かせください。財政問題についてはまだまだ多くの論点がありますが、それらは委員会での論議に譲り、次の質問に移ります。次は、少子化対策について伺います。7月7日、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」、いわゆる「骨太の方針2006」が示されました。骨太の方針イコール三位一体の改革と思われるほど、自治体関係者はこの方針に示される地方財政問題に注目してきましたが、私はこの骨太の方針の別の項目に目を向けたいと思います。この方針の「第1、日本経済の現状と今後の課題」の章の中では、直面する国内の課題として、人口減少、少子高齢化を取り上げております。その一部を要約して引用しますと、一つ目に人口減少、少子高齢化の経済負担が本格化するまでに残された時間は10年程度であり、この期間中に人口減を克服する新たな成長モデルをつくり上げなければならない。二つ目に、バブル崩壊の衝撃を緩和するための対策は、巨額の借金を政府に残し、その返済を後世代に先送りする構造となっている。三つ目は、全力を挙げ少子化対策に取り組み、歯止めをかけなければならないとし、少子高齢化の進行する過程の下では、深刻な世代間の不公平を生じるので、その負担を声なき後世代へ先送りすることは許されないと結論づけております。次に、少子高齢化の現状についてです。少子化問題を議論する前に、現状を認識しておく必要があります。まず初めに、本市の少子高齢化の直近の状況をお示しください。一部報道では、平成18年になって全国的には出生数が若干増加しているとのことですが、本市の場合はどうなのかもあわせてお示しください。骨太の方針の「第4、安全・安心の確保と柔軟で多様な社会の実現」の章の中、総合的な少子化対策の推進の項では、子供、子育て応援プランの着実な推進に合わせ、妊娠、出産から、高校、大学生時代まで、子供の成長に応じた総合的な子育て支援策と働き方の改革を推進する。社会意識改革を進めるため、「家族・地域の絆」を再生する国民運動を展開するとしております。「家族と地域の絆」、これは大変意味深い言葉だと思います。そこで、私はこの「絆(きずな)」をキーワードとして、本市の少子化対策について質問したいと思います。今から40年前の昭和40年8月1日に制定された小樽市民憲章には、七つの目標が掲げられております。その中に「健康で働き、心ゆたかな楽しい家庭をつくりましょう。おたがいにまごころをつくし、あたたかい社会をつくりましょう。次代をになうこどもの未来に、ゆめと誇りをもたせましょう」と記されており、家庭、地域や社会、子供など、まさに市民憲章は「絆」で結ばれています。そこで、私なりに「家族と地域の絆」とはどんなことかを考えてみました。まず、「家族の絆」です。家族をつくる初めは夫婦であり、結婚する若い男女を取り巻く状況を考えておく必要があります。安倍晋三官房長官は、自書「美しい国へ」で近年ジェンダフリーの名の下に端午の節句やひな祭りで男らしさ、女らしさを押しつけると言って否定するような教育が行われていることを指摘し、行きすぎた男女平等に疑問を呈しています。少子化問題に先だって、男女共同参画の本当の意味は何か、女性の地位向上が着実に成果を上げている今、改めて考えることも必要ではないでしょうか。そこで初めに、本市の男女共同参画の取組について伺います。本市では、平成15年3月、小樽市男女平等参画基本計画を策定し、男女がともにつくる豊かな社会を目指して、さまざまな取組がなされてきておりますが、この3年間の取組を市長はどのように感じておられるのか、また活動を振り返り、その成果はどうであったのか、お示しください。また、安倍官房長官は同書の中で、家庭科の教科書が典型的な家族のモデルを示さず、家族には多様な形があっていいと説明しているという例を挙げた上で、子供たちにしっかりした家族のモデルを示すのは教育の使命ではないだろうかと述べております。教育長に伺いますが、小樽の学校教育の現場では家族についてどのような指導がなされているのか、実態をお聞かせください。さらに、安倍長官は若者のモラルの低下について学力の低下より心配だとし、若者が未来を信じなくなれば社会は活力を失い、秩序はみずから崩壊していく。モラルの回復には時間がかかる。ある世代に効果が現れたとしても、その世代が親になり、次の世代が育つころにならなければ、社会のモラルは回復したことにはならないからだと述べています。同書では、家庭や社会が担うモラル教育の重要性を説いておりますが、教育現場での取組も含めて、教育長の御所見を伺います。次に、父親参観についてですが、子育てには父親が果たす役割も重要です。多くの父親は、仕事で平日の学校行事に参加できないのが実情と思われます。父親が子供の授業を見学し、教師と我が子はもちろん、教育論などについて意見交換することは大切なことだと思います。そこで伺いますが、小樽の小学校の授業参観日の父親の出席状況、PTA活動での父親、母親の参加状況をお示しください。あわせて、教育長は父親の学校へのかかわりについてどのようにお考えなのか、御所見を伺います。「家族の絆」を強めるためには、親子や夫婦がともに過ごす時間が大切です。また、若者や子供たちのモラルについて地域や家族が責任を担い、ともに支える仕組みも必要です。男女共同参画の取組の成果もあって、女性の地位の向上が図られ、高学歴化も進んだ現在、夫婦2人で職につく場合も珍しくありません。このような家庭では、子育てに対して家庭と仕事の両立の困難さ、育児についての不安など、子供たちを生み育てることをためらわせる心理的な負担感が強いのではないでしょうか。これらを解決する方策として、世代間交流ができ、祖父母と同居できる環境の整備は有効ではないでしょうか。そこで伺いますが、本市における3世代住宅の現状についてどのように認識されているのか。また、3世代住宅を奨励するという提言に対して、市長の御所見をお聞かせください。次は、「地域の絆」です。子育てを地域で支えるための基本計画があります。小樽市では、平成17年3月に小樽市次世代育成支援行動計画、いわゆるおたる子育てプランをまとめ、子育て支援施策の充実を目指しております。私も子育ての経験を持つ一人として、この子育てプランに寄せる期待は大変大きなものがあり、プランの着実な実施が地域特性となって子育て世代の市民の皆さんが小樽に住んでよかった、安心して子育てができる環境があると、このまちに愛着を持って生活してくれるものと確信しております。また、子育て環境の充実は、市外からの移住にも結びつき、人口減少と少子高齢化に悩む本市にとりましても、好影響をもたらす政策となろうと思います。この子育てプランは、三つの基本理念、七つの基本方針、そして21の基本施策で構成されておりますが、中でも今回私が注目をしているのが、子供の心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、地域における子育て支援の推進と子供たちの安全の確保という三つの基本方針についてであります。まず、教育環境の整備という点では、全国的に核家族化が進む中、子供を中心に親同士が交流を図るという、これまでのコミュニティが不足しているように思われます。子供が成長する上で大切なことは人と人との触合いであり、それらの機会を提供してくれる家族や地域の教育力ではないでしょうか。こうした人と人との交流機会や地域や家庭の教育力の低下は、将来の小樽を担う子供たちの健全な成長を妨げているのではないかと懸念しております。教育長はこの子供の心身の健やかな成長に資する教育環境の整備をどのように考え、どのような施策によって充実を図っていこうとしているのか、主な事業をお示しください。また、地域の教育力という点では、学校を中心とした地域全体の果たす役割は大きいと感じております。例えば「学校と地域の絆」、「教師と児童・生徒との絆」、「地域と児童・生徒との絆」など結ばれる関係は幾つも考えられます。特に近年の著しい少子化に伴い、小中学校の規模・配置のあり方そのものも教育環境の充実に欠かすことのできないものと思います。昨年、教育委員会は小学校の適正配置実施計画案の取下げを行いました。その際の教育委員会の説明では、計画案への地域理解の広がりが見られなかったこと、もう一つは社会情勢や教育を取り巻く環境が変化していることから、見直しの必要があるとのことでした。こうした理由から、一時は取り下げた小学校の適正配置実施計画案でしたが、今年度早々に、小樽市立学校の規模・配置の在り方検討委員会を設置したことは、やはり教育環境の整備・充実が緊急課題であるとの判断だったと思っておりますが、教育長の御見解をお示しください。また、今回の在り方検討委員会は、前回の反省から市民公募委員も入った中で議論が進められていると思います。この間の検討委員会の主な議論内容と今後のスケジュールについてお示しください。次に、地域における子育て支援の推進についてです。私は銭函に住んでおりますが、銭函市民センターで定期的に開催されております地域子育て力強化事業は、地域の親御さんには大変好評です。地域の民生委員やボランティアの皆さんの熱意と市の保育士の連携で、中心市街地から遠いこの地区に住む若いお母さんたちに、子育ての安心を与えるすばらしい事業と感じております。そのほかにも「地域との絆」で考えると、「杜のつどい」が子育て支援事業として本年度「杜ひろランド」を開設し、大変好評であると聞いております。そこで伺いますが、この「杜ひろランド」の開設経緯と現状をお聞かせください。また、そのほかの具体的な施策があればお示しください。市長は、この地域における子育て支援の推進を、どのように考えているのかの御所見もあわせて伺います。次に、子供たちの安全確保についてです。子供たちを取り巻く悲惨な事件や事故の報道が続いています。これらの事件・事故は親の心配、子供の不安を膨らませ、子供たちを外遊びから家の中へ閉じ込める原因にもなっているのではないでしょうか。近所の公園や路地から子供たちの歓声が聞こえないのは、少子化で子供たちの数が少なくなったことばかりが原因ではありません。地域で子供が遊び、親やお年寄りがいろいろな地域のルール、社会の仕組みを教える、そんな循環が今失われているような気がします。近所で遊ばない子供たちは、大人になっても近所づきあいがうまくできなくなるというのは心配のしすぎでしょうか。そこで伺いますが、市長は子供たちの安全確保をどのように考え、どのような施策によって充実していこうとしているのか、御所見をお聞かせください。少子化対策の最後にお伺いしますが、この子育てプランの中で、平成17年度から平成21年度までの前期実施計画の中で、実施若しくは実現しようとしている具体的施策の中でも、市として緊急度が高いと思われているもの、市民要望が高いものはどのような施策で、どのような事業なのか、お示しください。あわせて、市長の少子化対策に対する御所見を伺います。次は、経済政策です。20年間で2割という急激な人口減に追い打ちをかけるかのような財政難、さらには丸井今井小樽店の撤退に代表される中心市街地の衰退など、あまりよい話が聞こえてこない今日の小樽の現状があります。まちの活力を取り戻すには何よりも経済の活性化が重要と感じ、何点かお尋ねいたします。初めに、小樽観光についてです。運河、ガラス、すしの三点セットはもうマンネリ化しています。日帰りの通過型観光地から滞在型への変身を図るという方針は、もうずいぶんと前から盛んに言われてきているところですが、その効果が上がってきているという感じがほとんどないのが実情ではないでしょうか。外国人宿泊者数が順調に増加しているとはいっても、全体に占める割合は小さく、小樽の観光産業はまだまだ国内客の消費に依存している部分が強いと思います。団塊の世代の方々は定年を間近に控えており、比較的裕福で時間的なゆとりがある60歳代がここ数年で急激に増加することは明らかです。「安らぎのまち小樽」が本市のキャッチフレーズでもありますので、やっと仕事から解放された中高年層にもっと来ていただき、人生の安らぎと潤いを、この地小樽と後志で満喫できるような広域連携的な観光メニューを開発、充実させるべきと考えますが、現在、近隣自治体などとどのような取組がなされているのか、またなされる予定なのか、お聞かせください。次に、小樽市民のおもてなしの心と郷土愛の育成についてお尋ねいたします。先日、外国人観光客の方が地図を片手にまちなかで行きたい場所を探せずに困っている様子でした。ところが、近くにいるだれ一人として声をかけようとしません。私が思いきって日本語で、「何かお手伝いしましょうか」と話しかけたところ、その方はとても安心した様子で、笑顔を見せてくださり、お互い身振り手振りに片言の英語での会話が始まりました。たとえ言葉が通じなくても、このような旅先での人と人との触合いこそが、この地での思い出をより美しいものに変え、声かけした側もされた側もお互いに優しい気持ちになれると思うのです。外国の方向けの標識やパンフレットを整備していくことももちろん大切なことです。しかし、一番大事なものは、真心を込めてお客様をお迎えするという市民のおもてなしの心ではないでしょうか。また、第2期山田市政のスローガンの一つに、「わが街小樽に愛着を持つ市民の『日本一の郷土愛』」を掲げておられますが、これからの観光、まちづくりを進めていく上で、このおもてなしの心と郷土愛の育成について、市としては現在どのような位置づけをされ、そして今後どのように取り組まれていくのか、お聞かせください。3点目は、中心市街地のシャッターの目立つ商店街についてです。午後7時以降はもちろん、昼間でさえシャッターをおろしたままの店舗が目立っています。入船から花園にかけての国道沿いなどは、薄汚れたシャッターの上に張られた「売り物件」、「貸し物件」という不動産業者の広告が目に余るのですが、バスの中から毎日その光景を見せられる学生たちは、一体どのような夢をこのまちに描いていけるのか、果たしてこの小樽に定着していただけるのか、それを考えると不安でなりません。原状復帰の費用をどこから持ってくるのかという問題があるかとは思いますが、空き店舗のシャッターを高校の美術部、美術系の大学や専門学校の学生たちのキャンバスとして提供し、街角美術館などと称して、せめて市街地や商店街の雰囲気だけでも明るくするというアイデアはいかがでしょうか。先日、道央のある温泉街で、そのような光景を見かけましたが、シャッターが多かったにもかかわらず、寂しい気持ちにならないでまち歩きを楽しむことができました。まちの明るいイメージづくりは旅行者のためばかりではなく、市民の皆さんのために必要なことです。空き店舗シャッター活用策についての御所見を伺います。最後に、本市への企業誘致についてお尋ねいたします。本州、特に首都圏や名古屋方面では、はっきりとした景気回復の兆しが見られると報道されてからずいぶんと時間がたっているように思われますが、北海道で生活している身としては、全く景気の回復が感じられないばかりか、たまにタクシーに乗っても、運転手から景気のよい話を聞くことはありません。水産加工や食品関係やガラスなど、物づくりの関係で小樽の個性や特徴を生かすことのできる業種の集積を図ることは、物産と観光の振興に直接結びつく大切なことと考えられますが、ここはひとつ好景気と言われている自動車関連などの大きな企業に進出していただいて、景気回復の起爆剤としたいところです。いずれにしても、企業誘致はトップセールス能力に負うところが大きいと思います。苫小牧東部地域へのトヨタ関連会社アイシンの進出は、高橋北海道知事のトップセールスが功を奏したものとお聞きしました。小樽市も道庁その他の機関と連携しながら、効果的な誘致活動を進めていくべきと考えますが、現状とこれからの企業誘致の展開についてお聞かせください。財政問題、少子化対策、経済政策とお伺いいたしましたが、小樽市の課題はまだまだ山積しております。時間の関係でそのすべてをお尋ねすることはできません。それらについては委員会の議論に譲ることとして、残された時間の中で何点かお伺いいたします。初めに、まちづくりと旧手宮線についてです。今回の補正予算に旧手宮線の不動産鑑定に関する予算が計上されております。小樽のまちづくりの歴史を語るとき、欠かすことのできないものの一つとして、旧手宮線があります。我が国のエネルギー政策の担い手として、空知地方を中心に道内には良質の石炭が掘り出される炭鉱が次々と誕生しました。この石炭を本州に輸出するため、積出し港である小樽に運ぶことを目的として、明治13年に手宮から札幌までの区間に幌内鉄道として、道内では初、日本では3番目となる鉄道が敷かれたことは、小樽のまちの発展はもとより、北海道の発展にもつながった歴史的な出来事であったと思います。そんな手宮線も国のエネルギー政策の転換や物流機能の変化などに押され、昭和60年には本来の使命を終えたとして営業を廃止したわけであります。その後、旧手宮線の活用については、多くの市民の皆さんから意見が出され、市として平成13年に駅前通りから寿司屋通りまでの区間を取得し、散策路として活用を図ることとし、今に至っております。このことは、小樽のまちづくりの特徴でもあります歴史的なまち並みへの配慮や景観行政の推進などに影響を与えており、観光のまち小樽に残された歴史遺産として、多くの観光客を魅了するとともに、市民の憩いの場としても利用されており、ますますこうした近代化遺産・産業遺産は観光都市として成長する小樽にとりましては、重要な要素であると考えます。そこでお伺いしますが、今回上程されました不動産鑑定費用の対象区間は中央通から旧交通記念館までの区間と聞いておりますが、いつ取得を考えておりますか。また、取得後の整備については、従来から交通系、軌道系の議論があったように思いますが、今回取得する区間から考えると、軌道系については困難であると考えます。今後どのような整備をお考えでしょうか、市長の御見解をお示しください。次に、ごみ行政についてです。今議会には、北しりべし廃棄物処理広域連合へ職員を派遣することに伴うごみの収集運搬の委託拡大に係る予算が計上されております。そこで、本市のごみ行政について何点かお尋ねいたします。本市のごみ行政は、昨年4月に家庭ごみの減量化・有料化を実施し、大きな転換を遂げました。市民の中には、有料化の実施に当たって、ごみの出し方をめぐって地域に混乱が生じるのではないかと懸念する声も聞こえましたが、大きな混乱もなく、非常にスムーズになされたことに対し、関係者の努力を高く評価しております。有料化から1年以上が経過した今、有料化のごみ減量効果についてどう評価しているのか、また、成功の要因は何だったのか、御所見を伺います。また、今回の補正でごみ収集運搬の委託化がどこまで進んだのか、これまでの推移も含めてお示しください。次に、北しりべし廃棄物処理広域連合についてです。北しりべし廃棄物処理広域連合の焼却施設がこの秋から、またリサイクルプラザ においても年明け早々からそれぞれ試運転を開始すると聞いておりますが、今後の試運転開始までの具体的なスケジュールと工事の進ちょく状況をお示しください。また、来年の本格的供用開始後のそれぞれの施設のランニングコストはどのように見込まれているのか。そのうち小樽市の負担はどうなるのかの見込みについてもお示しください。質問も最後になりますが、北海道立小児総合保健センター跡利用について何点かお尋ねいたします。北海道は、平成10年に道立小児保健センター及び道立肢体不自由児総合療育センターの整備方針を策定し、両センターを医療と福祉が連携した総合的な治療・療育の提供施設として整備することにしました。平成14年2月には、道立小児総合保健センターを手稲区金山にある療育センター隣接地へ移転することを内容とする、北海道立小児総合医療・療育センター基本計画を策定し、この計画に沿って手稲区金山に(仮称)小児医療・療育センターが来年度に供用開始される予定となっており、これにより小児総合保健センターは、昭和52年の開設から30年をもって銭函から姿を消すことになっています。これまでの間、小児総合保健センターの移転については、北海道の施設とはいえ、市としてさまざまな取組がなされてきたところは承知しておりますが、銭函地区からの移転は地域のまちづくりに大きな影響を与えるものです。この観点からお伺いしますが、この跡利用についての市の取組についてお答えください。また先般、併設する道立中央乳児院の社会福祉法人への移譲について報道がなされました。北海道では平成15年度から中央乳児院のあり方について検討を進めてまいりましたが、今般、道立中央乳児院の見直し方針案がまとまり、来年度から中央乳児院の運営を民間の社会福祉法人に移譲することにしたとのことであります。そこで伺いますが、乳児院の民間移譲に当たり、これまでの経緯を説明してください。あわせて、本市の入所児童もおり、入所児童の家庭にとっては入所場所も含めて、不安があるものと推察されますが、民間移譲に対する市の考え方についてお聞かせください。以上、再質問はいたしませんので、明快な御答弁をお願いし、代表質問を終わらせていただきます。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
井川議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題について何点かお尋ねがありました。まず、夕張市の財政破たんについてでありますけれども、私としても非常に衝撃的な出来事であり、重く受け止めております。夕張市に限らず、道内の各自治体は長引く景気の低迷による税収減や公債費の増などにより、厳しい財政運営を余儀なくされ、危機的な財政状況に置かれております。本市におきましても、平成16年度に引き続き2年連続の赤字決算となりましたが、財政状況は依然として厳しく、まさに非常事態であると言っても過言ではありません。私としてはこのたびの夕張問題を肝に銘じ、今後の財政運営に当たっていかなければならないものと、改めて決意をしたところであります。次に、経常収支比率などの財政指標に関してでありますけれども、報道された財政指標はいずれも平成16年度の決算数値であり、経常収支比率は102.4パーセント、公債費負担比率は22.1パーセント、起債制限比率は15.1パーセントとなっております。今議会に平成17年度決算報告を提出させていただいておりますが、平成17年度決算数値では、経常収支比率は平成16年度と比較して3.3ポイント改善し99.1パーセントとなりました。公債費負担比率は0.1ポイント増加し22.2パーセント、起債制限比率は0.8ポイント増加して15.9パーセントとなりました。このように、平成17年度数値は経常収支比率が改善されましたが、公債費負担比率と起債制限比率が増加している状況にあります。今後の改善についてでありますけれども、経常収支比率につきましては、退職者の不補充や給与の適正化などにより、義務的経費である人件費総額の抑制に努めるとともに、地方税などの一般財源の確保に努め、その改善を図ってまいりたいと考えております。公債費負担比率と起債制限比率につきましては、事業の必要性や緊急性を十分に勘案し、将来の公債費負担を見据えながら、適正な市債導入を図っていくことが肝要であると考えております。次に、実質公債費比率の問題でありますけれども、これまでの地方債の許可制度においては、起債制限比率を用い、この比率が20パーセント以上になりますと、原則として一般単独事業などに係る地方債の発行が制限されておりました。起債制限比率は、地方税や普通交付税などのように使途が特定されておらず、毎年度経常的に収入される財源のうち、公債費に充当された割合を示す指標であり、財政の健全性を表すものでありますが、あくまでも普通会計ベースであるため、市町村における公債費負担の全体像がわかりにくい仕組みとなっておりました。このため、今年度から地方債の発行が協議制度に移行することに伴い、市場の信頼や公平性の確保、透明化などの観点から、これまでの起債制限比率の見直しが行われました。新たな要素として、水道事業や病院事業などの公営企業の元利償還金への一般会計からの繰出し、一部事務組合や北しりべし廃棄物処理広域連合などの公債費への負担金なども指標の算定に加えられ、実質的な公債費に費やした一般財源の額が、標準財政規模に占める割合を示す実質公債費比率が新たに設けられたところであります。実質公債費比率は、3か年平均の数値を用いることとなっており、起債制限比率と同様に一定の比率、25パーセント以上の場合は、一般単独事業などへの地方債の発行が制限され、18パーセント以上25パーセント未満の場合は、自主的に策定した公債費負担適正化計画の内容やその実施状況等を勘案して許可がなされ、また、18パーセント未満の場合は許可を得る必要がないとされています。本市においては、この実質公債費比率が19.2パーセントであるため、許可が必要な団体の区分となっているところであります。次に、ゼロ金利解除の市財政への影響でありますけれども、まず長期の借入れである市債に対する影響でありますが、既に借入れしている全会計の市債残高は、平成17年度末で約1,273億円で、ごく一部を除き固定金利で借入れを行っておりますので、金利変動の影響はほとんどありません。しかし、本年度新たに建設事業の財源などとして全会計で約64億円の借入れを予定していますが、仮に金利が0.1パーセント上昇しますと、借入金をすべて返済するまでの間に約9,000万円の金利負担が増えるものと試算しております。また、一時借入金につきましても、仮に0.1パーセント金利が上昇しますと、年間で約1,000万円の金利負担が増えるものと試算しております。このようにゼロ金利解除による影響は、本市の財政にとって大変厳しいものであると認識しておりますので、引き続き市債の借入額の抑制を図るとともに、一時借入金についても日々の収入と支出の的確な把握に努め、資金繰りを行うことで金利負担を極力軽減してまいりたいと考えております。次に、ゼロ金利解除後の市内経済や市民生活への影響でありますけれども、本市におきましては、ゼロ金利解除による経済や市民生活の影響は、現在のところ特に現れておりませんが、むしろ原油の価格の高騰による灯油やガソリンなど、燃料費の値上がりが顕在化しており、ゼロ金利解除とあわせて複合的な要因による設備投資や消費の減退など、今後の市内経済や市民生活への影響を懸念しているところであります。次に、少子化対策についてのお尋ねでありますけれども、初めに本市の少子高齢化の直近の状況でありますけれども、平成18年8月末の住民基本台帳人口は14万1,536人で、ゼロ歳から14歳までのいわゆる年少人口は1万4,800人、構成比は10.46パーセント、65歳以上の老年人口は3万9,400人、構成比は27.84パーセントとなっております。5年前の平成14年12月末の構成比と比べ、年少人口では0.58ポイントの減、老年人口では2.94ポイントの増となっており、少子高齢化が進行している状況にあります。また、本市の出生数については、近年、減少傾向にありましたが、本年1月から8月末まででは549人であり、昨年同時期の473人と比べ76人増となっており、全国同様、増加の状況となっております。次に、小樽市男女平等参画基本計画の取組でありますけれども、平成15年3月、145の事業の計画を策定し、情報誌ぱるねっとの発行、パネル展や講演会の開催、参画プラザの開設、さらには全庁的に取り組んだ子育てプランの策定など、142事業が実施済みで、残り3事業についても今年度中に実施を予定しており、着実に推進してきたものと考えております。また、成果についてでありますけれども、延長保育や放課後児童クラブの開設時間の延長など、女性が働きやすい環境づくりを行うとともに、男性の料理教室や男女が参加できる各種講座が定着してきているほか、市の審議会や委員会等への女性の登用率も徐々に向上しているところであります。次に、3世代同居住宅についての御質問でありますけれども、市独自の調査はしておりませんが、平成12年の国勢調査によりますと、本市の3世代世帯の割合は5.96パーセントで、全国672の市の中で542番目と低く、道内34市中13番目となっております。平成15年版の厚生労働白書では、3世代同居率の低い地域は、出生率が低いという順相関関係が見られると分析しておりますのも、夫婦共働き世帯では子育てへの負担感があることの現れと考えております。本年6月に国の少子化社会対策会議が示した新しい少子化対策では、3世代同居住宅の推進が重要な施策の一つとして位置づけられておりますので、今後の国の支援策等に注目するとともに、小樽市としてどういった取組ができるのか、研究してまいりたいと考えております。次に、地域における子育て支援の推進についての御質問でございますが、初めに「杜ひろランド」の開設経緯と現状でありますが、昨年4月に設立されました「杜のつどい」の新たな事業の一つとして、本年6月から「杜ひろランド」を実施いたしました。この事業は乳幼児とその親が気楽に集い、「杜のつどい」に参加する高齢者と交流を図るとともに、高齢者が持つ子育て経験などを生かした育児相談などを行うことで、子育てへの負担感の緩和を図り、地域の子育て機能の充実を目的に行っております。実施に当たりましては、子育て支援センターの職員の協力も得ながら、「杜のつどい」の会員10名程度により月1回実施しております。駐車スペースのない市内中心部での取組であり、参加について心配もあったようでありますが、第1回目の6月が親子46組95人、7月が51組105人、8月が12組27人の参加があり、楽しかったとの声が圧倒的で、開催回数の増加を望む声もあります。今後、「杜のつどい」としては事業の検証を行い、事業内容について検討していきたいとしております。次に、現在、取り組んでいる子育て支援施策でありますけれども、子育て中の親子が気軽に集い、保育士や子育てボランティアに育児の悩みなどが相談できる地域子育て支援センター事業やつどいの広場事業、保育所児童と地域のお年寄りや年齢の異なる子供が交流する保育所地域活動事業、土曜や放課後に学校施設を利用して地域のボランティアが子供にスポーツなどの指導を行う地域子供教室推進事業などを実施しているところであります。次に、地域における子育て支援の推進についての考え方でありますが、少子化や核家族化の進展に伴い、地域での交流が薄れる中で、育児への負担や子育てに不安を感じる方が増えていることから、利用者のニーズにこたえる保育サービスの充実、子育て家庭の交流の場や子供たちが安心して過ごせる場の提供に努めるなど、今後とも地域の町会やボランティアなどとの連携を深めながら、子育て支援策の充実に努めてまいりたいと考えております。次に、子供たちの安全の確保でありますけれども、安全で安心な地域社会づくりは行政として大切な責務であります。同時にみずからの安全はみずから守り、地域の安全は地域で守るという市民意識の醸成も大切になってくるものと考えております。また、このような状況の中で、地域での安全パトロールや子ども110番の家、子供たちを見守る運動など、地域ぐるみで子供の安全を守る機運が高まってきております。今後は子供を含めた市民の安全を守る条例を定め、町会など関係団体・関係機関の協力を得ながら、子供たちの安全確保に向け、努力をしてまいりたいと考えております。次に、おたる子育てプランに掲げた施策や事業でありますけれども、このプランは従来の子育てと仕事の両立支援に加え、専業主婦家庭への子育て支援、児童虐待防止や子供を犯罪等から守る取組など、幅広い観点から総合的に子育てを支援するため策定したものであります。プランの策定後、直ちに取り組んだ事業としては、待機児童解消のための保育所の定員枠拡大や延長保育事業、さらには町内会館などを利用した地域における子育て支援事業などが挙げられます。また、市民要望についてでありますが、プラン策定時に実施しましたニーズ調査の結果では、保育施設の改善や充実、安心して遊べる公園等の整備、民間企業への子育て家庭に対する理解や配慮の啓発促進などの要望が多かったところであります。今後、少子化対策を進めるに当たっては、市民の皆さんや地域、関係団体をはじめ、国、道、企業など、それぞれの役割と相互の連携を図りながら、おたる子育てプランの着実な推進に努めてまいりたいと考えております。次に、経済政策について何点か御質問がございましたが、まず広域観光についてでありますが、現時点では特に中高年齢層を対象とした広域観光メニューはありませんが、平成15年度に小樽開発建設部、後志支庁のほか、後志20市町村の連携による後志地域広域連携交流推進協議会を設立し、これまで各市町村の道の駅や直売場を会場に、後志の特産品や農水産物の販売を目的としたイベント、「しりべし味覚めぐり」を開催し、幅広い年齢層に喜ばれているところであります。また、道内外の旅行会社を招へいし、現地視察やプレゼンテーションを通じて後志の魅力を紹介するなど、後志広域観光の商品化を目指す取組も行ってきたところであります。今後、日本海沿岸の特徴である漁業や水産加工業が観光に結びつくような施策や各地域のいわゆるお宝の発見を目指していくこととしており、本市としてもこれらの施策に積極的に参画するとともに、中高年齢層向けのメニューづくりについても提言をしてまいりたいと考えております。次に、おもてなしの心と郷土愛の育成でありますけれども、これからの観光まちづくりを進めていくに当たっては、市民の観光まちづくりに向けた一層の意識改革が求められております。例えば観光客を温かく迎え入れるホスピタリティの確立やまちの美化、PRなど、郷土愛の意識づくりが何よりも必要であると考えております。このことは本年4月策定の小樽市観光基本計画の中でも示されておりますが、既に昨年度から民間主体で英語、韓国語、中国語の語学研修スキルアップ事業を行っておりますし、本年6月からは市民ボランティアとの協働によるポイ捨て防止の啓発や清掃活動などを行っております。また、小樽の歴史や文化などを深く理解していただくことで、ホスピタリティの向上を図る小樽観光大学校の開校も予定されております。今後ともオール小樽の観点からおもてなしの心、郷土愛の育成に努めてまいりたいと考えております。次に、シャッターの目立つ商店街でありますけれども、特に国道沿いの商店街では売上げ不振や後継者難などにより、廃業をする店舗が増えており、空き店舗が埋まらないままシャッターがおりている状況にあります。全国の商店街の中には、この空き店舗のシャッターをアートシャッターとするなど、商店街のにぎわいづくりに取り組んでいる事例があると聞いており、本市におきましても所有者の了解を得なければならないなど課題はありますけれども、商店街が事業として取り組む際には、商店街活性化支援事業の対象として助成をしてまいりたいと考えております。次に、企業誘致でありますけれども、企業誘致を実現させることは、雇用や税収の確保のみならず、地域経済全体に刺激を与え、多くの波及効果が期待できるものと受け止めております。本市には古くから培ってきた物づくりのすぐれた技術やノウハウがあり、企業の進出を下支えする力は十二分にあることから、この技術力を積極的にPRし、さまざまな機会を通して誘致活動を展開していくことが重要であると考えております。特に好況と伝えられている自動車関連産業の誘致につきましては、このほど発足した産学官からなる北海道自動車産業集積促進協議会に本市も入会し、先月7日には、北海道知事をはじめ政財界の方々とともに、名古屋で自動車関連産業の誘致に向けたプレゼンテーションを行ってきたところであります。今後も道庁、その他の関係機関と連携を図りながら、積極的な企業誘致活動を行ってまいりたいと考えております。次に、旧手宮線の中央通から旧交通記念館までの区間の取得の時期や整備についてでありますが、旧手宮線は本市にとって歴史的遺産であり、市民の貴重な財産であるとともに、中心市街地と旧交通記念館や手宮地域を結ぶ動線として位置づけがなされており、これを整備することは本市のまちづくりにとって重要な課題であると認識しております。これまで旧手宮線の取得は長年の懸案でありましたが、このたびJR北海道から改めて旧手宮線の早期取得について強い要請があり、今後敷地面積や購入価格についての協議を行い、平成18年度中に取得したいと考えております。また、取得後の整備につきましては、これまで多くの議論がありましたが、本市は当面の活用方針を将来の輸送機関としての可能性を残しながら、オープンスペースとして活用を図ることとし、平成13年に中央通から寿司屋通りの区間の用地取得及び暫定整備を行ったところであります。今後、取得する区間の整備につきましては、これまでの暫定整備を行った経緯を踏まえ、財政状況等を考慮しながら、今後3年をめどにその整備方策について検討してまいりたいと考えております。次に、ごみ行政についての御質問でございますが、初めにごみ減量化の効果等でありますが、平成17年度の家庭ごみの収集実績は、平成16年度に比べ、約42.6パーセントの減少となる一方、資源物の収集実績は約9.6倍の大幅な伸びとなり、本年4月から7月までのごみ収集量では、昨年度の同期間と比べ、おおむね同程度の実績となっており、いわゆるリバウンド現象も見られないことから、減量化に大きな効果があったものと考えております。この施策が効果を上げた要因につきましては、幾つか考えられますが、まず資源化の促進とともに減量意欲を高めるため、資源物の収集品目をこれまでの6品目から新たにプラスチック製容器包装などを追加し、12品目に拡大したことや収集回数を増やしたことが挙げられると考えております。また、家庭ごみ減量化・有料化実施前に、懇談会を開催して市民の皆様の御意見などを取り入れ、家庭ごみ減量化・有料化実施計画に反映させたことや有料化分別説明会を通して、分別方法についてできるだけ具体的な説明に努めたことも一因であると考えております。有料化実施後は、地域環境美化協力員によるごみステーションでの適正排出への助言などのほか、市民サービスの向上策として祝日収集やふれあい収集に加え、ごみネット購入費の助成等を実施したことなども市民や町会など、皆様の御理解と御協力を得られ減量化に結びついたものと考えております。次に、ごみ収集運搬の委託化の推移でありますけれども、平成16年度末では1日平均で直営車13台、委託車10台の計23台が、平成17年4月の家庭ごみ減量化・有料化の実施に伴い、ごみ量が大幅に減少することが予想されたことから、直営、委託とも減車を進め、17年度末では直営車8台、委託車9台の合計17台とし、さらに本年度当初で直営車を1台減車し、現在は直営車7台、委託車9台の計16台の収集体制としたところであります。さらに、平成19年4月に供用開始予定の北しりべし廃棄物処理広域連合ごみ焼却施設・リサイクルプラザへ廃棄物事業所職員を派遣することに伴い、直営車を本年10月に1台、19年1月に5台の計6台を民間委託する予定であり、この結果、本年度末では直営車1台、委託車15台、計16台の収集体制になるところであります。次に、北しりべし廃棄物処理広域連合の施設に係る試運転のスケジュールと工事の進ちょく状況でありますけれども、焼却施設につきましては、9月15日から受電、受水し、各機器の単体調整などを行い、11月1日から実際のごみを受け入れての負荷運転を開始する予定であります。実際のごみの受入れ当初は、焼却炉への負荷を低く抑えるため、小樽市を除く5町村からのごみを受け入れ、年明けの1月からは小樽市からのごみも受け入れて、フル稼働による試運転を行う予定であります。また、リサイクルプラザにつきましては、11月初旬から各機器の単体調整を行い、年明けの1月中旬から缶やペットボトルなどの品目ごとに受け入れ、処理ラインごとに試運転を行う予定であります。なお、工事の進ちょく状況につきましては、設備機器の据えつけ調整もほぼ終了し、両施設ともそれぞれの試運転のスケジュールに合わせ、順調に工事が進ちょくしております。次に、平成19年度の本格的供用開始後の施設のランニングコストにつきましては、先般、開催されました北しりべし廃棄物処理広域連合議会臨時会におきまして、平成33年度までの15年間の業務委託契約に係る債務負担行為が議決されたところであり、平成33年度までの債務負担行為の限度額の総額としましては、焼却施設が約115億9,100万円、リサイクルプラザが約49億8,300万円、合わせて約165億7,400万円と見込まれております。これに係る小樽市の負担分としましては、総額で約143億4,900万円と見込まれております。次に、道立小児総合保健センター跡利用でありますけれども、小樽市は道が設置します小児総合保健センター跡利用に関する連絡会議に参加をし、地元の意見・要望等を申し述べてきたところであります。北海道では今年2月から民間事業者も対象に施設の利用意向調査を行っておりますけれども、利用の要件としましては、土地建物を含めた利用であること、医療福祉関係を優先すること、地域の活性化に寄与し、周辺によい環境を提供できる利活用であることなどが挙げられており、これまでの要望の趣旨を酌み取っていただいたものと理解しております。現在までのところ、具体的な利用意向を示した回答はないと聞いておりますが、道としては来年夏までには一定の方向性を出すとしており、市といたしましても、この連絡会議を通して、引き続き地域振興に寄与する活用をお願いしてまいりたいと考えております。次に、道立中央乳児院の民間移譲についてこれまでの経緯でありますけれども、道は本年6月に道立中央乳児院の見直し方針案を公表しました。この方針案は、隣接する道立小児総合保健センターの移転決定を契機に、平成15年度から検討が進められ、平成16年度に民間の有識者等からなる懇話会の提言、さらに道の民間開放推進計画や中央乳児院を取り巻く環境を踏まえ、取りまとめたとのことであります。移譲先としては、現に医療機能を持ち、児童福祉施設を運営する社会福祉法人で、あわせて可能な限り家庭に近い環境で処遇する療育機能や地域における療育支援の確保が可能なものとし、施設の設置は道央圏で、移譲時期は平成19年度中をめどに進めるとのことであります。次に、中央乳児院の見直し案に対する市の考え方でありますけれども、乳児院の運営は全国的にも社会福祉法人による運営が8割以上を占めており、民間での担い手が十分形成されていることや、民間が運営することで地域への子育て支援サービスなど、多様な療育ニーズへ柔軟な対応が期待できること、運営費の超過負担が改善されることから、見直しはやむを得ないものと考えております。なお、見直しを進めるに当たっては、今後も市内の社会福祉法人が移譲を受け、引き続き市内で存続ができるよう、この8月に北海道知事あてに要望書を提出したところであります。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
井川議員の御質問にお答えいたします。まず、学校での家族にかかわる指導の内容についてでありますが、小学校低学年、中学年では道徳の時間において、集団と社会のかかわりの中で、例えば家族のために役立つ喜びなどを学んでおります。また、家庭科の学習において、小学校では家庭生活に関心を持って家族の一員として家庭の仕事を分担し、主体的に家族に協力しようとする態度を育てるよう指導しております。さらに、中学校では家庭は家族の生活の場であり、衣食住や安全保護などの基本的な要求を充足し、家族とのかかわりの中で安定や安らぎを得ていることについて考え、家庭や家族の重要性が理解できるよう指導しております。その際、家族環境をよりよくするためには、どのような方法があるのか、家族の一員としてどのようなことができるのかを具体的に考え、生徒の生活にかかわりの深い課題を取り上げまして、実習や観察、ロールプレイングなどの学習を行っております。次に、モラル教育についてですが、近年、青少年にかかわる痛ましい事故が多発しており、生命を大切にする心や思いやりの心などの倫理観や規範意識、社会性の育成は、学校、家庭、地域社会がともに取り組むべき課題であると受け止めております。それぞれの学校では、各教科や特別活動の指導はもとより、道徳の時間において具体的な題材を基に、よいことと悪いことの区別をするなどの規範意識について学んだり、生徒会が除雪ボランティアやリングプルの回収運動に取り組み、社会貢献の精神を培ったりするなど、教育活動の工夫・改善に努めています。家庭においても文部科学省が保護者に配布しております家庭教育手帳を活用していただいたり、日常の触合いを通して、親と子のきずなを深め、豊かな情操、善悪の判断など、子供の心に響く体験活動を大切にするよう願っております。今後、PTAや学校評議員の協力と理解を一層得るなどしながら、学校と家庭、地域社会が連携して豊かな心をはぐくむ教育の充実に努めてまいります。次に、父親の学校へのかかわりと果たす役割についてですが、少子化の進行などに伴い、保護者の子育てへの関心は次第に高まっており、入学式、卒業式はもとより、参観日には多くの保護者が学校を訪れるようになり、とりわけ日曜参観には父親の姿も以前に比べて多く見られるようになったと伺っております。また、家族の形態も多様化していますが、父親も家庭の中での役割を積極的に担うなどしながら、PTA活動にも進んで参加する姿が見られるようになりました。子育てでは、社会のルールなどを教える厳しさを持った父親的な役割と子供を包み、情緒的な安心感を与える優しさを持った母親的な役割のバランスが大切であると考えております。今後も子育てを社会全体で応援し、支えていくことが必要になります。次に、子供の心身の健やかな成長に資する教育環境の整備についてでありますが、将来の小樽の担い手であります子供たちの教育環境の整備・充実を図ることは、極めて重要なことであります。そのためには、市民一人一人が、子供たちを地域社会全体で育てるという認識の下、家庭と学校、地域社会がそれぞれの役割を自覚し、相互に連携・協力して心豊かに学び、ふるさとに夢と誇りを持つ小樽の子供の育成に意を注ぐ必要があると考えております。教育委員会としましても、先ほども申しました小中学生を持つ保護者のために、文部科学省が発行する家庭教育手帳を毎年小学校1年生と5年生に配布し、家庭での教育やしつけに関して、それぞれの家庭で考えていただきたいことや情報提供、相談の窓口などを紹介するなどしております。また、地域に根差したPTA活動を支援するほか、毎週土曜日に地域ボランティアの協力を得て、市内全小学校での地域子供教室、地域ぐるみで子供を守る子ども110番の家の充実、また、スポーツを通した健全育成事業として、スポーツ少年団活動の充実・拡大、さらには総合型地域スポーツクラブの創設に向けて取り組んでまいります。次に、小樽市立学校の規模・配置の在り方検討委員会の設置についてでありますが、少子化が進む中で、児童・生徒の減少に伴う学校の小規模化が進行しており、児童・生徒の社会性をはぐくむ上での教育環境や学校運営など、さまざまな面で影響を及ぼすことが懸念されております。こうしたことから、ソフト面でのよりよい教育環境を整備していくことやハード面での校舎の老朽化や耐震化など、施設設備を早急に進める必要があるといった認識に立ちまして、できるだけ早い時期に今後の学校規模や学校配置について検討していかなければならないものと考えております。そのため、市民の皆さんによる小樽市立学校規模・配置のあり方を検討していただく検討委員会を本年度設置し、議論をしていただいているところであります。次に、主な議論の内容と今後のスケジュールについてでありますが、7月から月1回のペースで現在2回検討委員会を開催しております。現在のところ、主に委員会の進め方や小中学校の現状などについて、共通に認識していただく内容について話し合っている段階でありますが、とりわけ学校の規模についてメリット、デメリットの両面から委員の意見交換をしているところであります。スケジュールにつきましては、来年6月をめどに中間まとめを公表し、最終的には来年の9月ごろをめどに答申をまとめていただく予定で考えているところでございます。