みんなの議会

小樽市議会 平成19年第3回定例会 2007年9月13日

(1)財政問題について/(2)子育て支援にかかわる問題について/(3)地域防災対策について/(4)新市立病院について/(5)小樽水族館公社について/(6)教育問題について

2007年9月13日、小樽市議会の一般質問で、吹田友三郎議員が「財政問題について」「子育て支援にかかわる問題について」「地域防災対策について」「新市立病院について」「小樽水族館公社について」「教育問題について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
吹田友三郎 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 4番 吹田友三郎

平成19年第3回定例会に当たり、平成会を代表して、市長、教育長及び関係理事者に対しまして質問をさせていただきます。さきの参議院議員選挙におきまして、小泉前首相から安倍首相へと、赤字国債からの脱却、そして民間活力による景気回復、財政の健全化などを目指して、さまざまな政策を行ってまいりましたが、一部経済指標から、景気の回復傾向は見られますが、このような中で国と地方の格差問題、正規雇用と非正規雇用と言われる働く者の二重構造の進行が、一般社会の中での格差を生み、勤労という経済活動の中で適正な所得を受けられず、日本という経済的には世界のトップクラスにある国で、その豊かさを感じることができない若者を中心とした多くの者が存在すること、また、年金問題を含め、税金の使い方への不信、政治と金の問題等々により、自民・公明の連立与党は大敗し、政策の見直しも視野に入ってきたのではないかと思われますところ、昨日、安倍首相が突然退陣表明をされ、国政に大きな空白を生むのではないかと懸念されます。このような不透明さが見てとれる状況となっている中で、本市の行政にかかわって質問をさせていただきます。まず、財政問題について、本市は赤字決算となっている中で、財政再建推進プランに基づき、赤字体質の解消に向けて努力されてきたと思います。平成18年度から平成24年度までの7年間で進めてまいります財政健全化計画についてお伺いします。18年度に取り組みました内容について、人件費の削減におきましては、退職者不補充、特別職並びに一般職の俸給の削減について、実質の削減効果をお示しください。職員手当の削減も行われたと思いますが、その内容と効果額、管理経費の見直しのことにつきましても、その実施結果の内容についてお伺いします。特別会計への繰出金の縮減もされた、その内容と効果額、そのほか18年度に取り入れました方策の効果の中で、財政に大きく貢献したものにはどのようなものがありましたか。18年度一般会計歳入歳出決算書の数字を見ますと、収入において、それぞれの款項目におきまして収入未済額があり、その額も膨大であります。未済額のうち、大部分を占める市税関係の対象件数はどれほどとなっておりますか、お伺いします。また、不納欠損額につきましても、その対象件数をお知らせください。本市が取り組んでおります財政健全化の努力は、まず第一に、この収入未済額33億4,200万円ほど、不納欠損額2億6,900万円を実質の収入となるように進めることが最優先課題と思われます。毎年、この項目の数字になれてしまっているように思われます。本市の財政悪化の原因となっている市税を含め、各種の負担金、手数料等の滞納につきまして、平成18年度以前の滞納となっている主な項目別の金額と収納率の推移、そして悪質滞納者への対応について、どのような考えで実施しておられたのか。また今後、差押えなどの司法手続を使う手法など、どのようにされるのか、お伺いいたします。次に、保育所問題について質問をさせていただきます。本市の人口は、毎年、社会動態で1,000人、自然動態で1,000人規模の減少を続けております。また、出生数も減少傾向からの反転が見られない状態にあります。本市におきましては、地域社会を継続させるためには、次世代を担う新生児が年間最低1,800人は必要であり、このことは人間社会の永続性の最優先課題となります。子供を産み育てる環境は、物心両面でサポートする必要があります。現在、国で検討される中では、消費税、子供保険などを財源として取りざたされております。私は、世代間で支え合う、子供たちの子育て費用を社会が保障することが必要であると考えますし、このことにつきましては、私も議会におきまして、具体的な数字を示しているところであります。このたび、公立保育所の民間移譲の提案が出され、今後、具体的に移譲の条件、そして移譲先についての選定委員会を設置して作業に入るものと思われます。私は公立保育所の老朽施設の建替えは急務であり、また、国の制度の中で、地方自治体が建て直す場合には、建築費は全く負担しないこととなっております。財政的に厳しい本市におきましては、現在、国は保育施設の民間委託推進のため、民間保育事業者にのみ保育所定員等に応じ交付金として配分することとなっており、本市の負担は国の交付金の2分の1で、そのほかは民間事業者の負担で新しい保育所が建つこととなるものです。その上、今回、移譲される真栄保育所についても、高額な人件費が運営に大きく影響しております。このたびの民間移譲は、真栄保育所に通う保育園児のハード面の保育環境を大きく改善することが一番の目的であります。本市の財政赤字体質の好転に向けての一歩ともなり得るものであります。現在、国が行っている委託運営費のやり方は、民間保育所が受けた場合には、委託運営費は90名定員単価となるため、定員80名では定員割れの保育所となります。委託運営費は使用目的を制限されており、その積算根拠を見ますと、30名、45名、60名、90名、120名、150名と定員を設定し、この人数の園児が在籍していることで、施設長をはじめ保育士、調理員等の給与が支払われるシステムとなっております。公立保育所は、委託運営費相当額の一般交付金だけを財源として職員の処遇を行っておらず、不足分は一般財源からの調整となっており、先ほども申し上げましたとおり、公立保育所は民間保育所に比べ、高コストで運営されているので、民間がそのような運営をしたのであれば、その年で事業が成立しなくなります。また、建築費の法人借入金の返済については、国は近年、運営費の弾力運用についてなどとの通知文書を出し、保育園の運営に余裕があったときは返済資金として使用してもよいとの方針を打ち出し、全国各地の民間保育施設の建替え、公立施設の民間移譲の建替えに、このような資金の使い方をしているものです。施設整備資金の借入金の金利負担については、ほとんどの地方自治体が負担しておりますが、真栄保育所を現在のやり方のまま移譲することとなった場合には、立ち行かないことが懸念され、破たんすることが予想される形での移譲には、慎重な対応が求められます。今後、公立保育所の民間移譲は随時進めなければならないと考えられますが、このことについてどのようなお考えを持っておられるか、お尋ねいたします。現在進んでいる少子化の中で、保育所の統廃合も老朽改築とあわせて検討が必要と思われますが、市長の今後の家庭の子育て支援を含め、さまざまな保育ニーズに対応することが求められる、保育所という児童福祉施設のあり方についての将来展望について、お尋ねいたします。北海道の多くの自治体では、公立施設の民間移譲などによる財政負担の軽減分を子育て支援の有効な財源として活用することを考慮しており、本市につきましても、確実な財政効果を生み出し、子育て支援事業に反映させていただきますよう要望いたしますが、市長のお考えをお伺いいたします。次に、防災対策についてお尋ねいたします。私ごとでございますが、前回、平成16年第4回定例会におきまして、代表質問をする機会がございましたが、その少し前に新潟県中越地震があり、その折の復興はいまだ完全となっておりません。このたびの代表質問の機会を得ましたが、このたびも直前に新潟県中越沖地震が発生し、柏崎市を中心に甚大な被害が発生し、一月半ほどたって、やっと家屋の全壊被災者のうち、希望した皆様が仮設住宅に入居される状態にまで復旧が進んでおりますが、被災された住民の皆様が元の生活に戻られるには、今後、相当の日時が必要と思われます。本市におきましても、災害対策基本法に基づき、小樽市防災会議により、地域防災計画が策定されております。しかし、実際に震度6程度の地震が発生したときや大きな風水害に見舞われたときに、この計画にかかわる市職員、消防職員、消防団、福祉団体、町会との連携が確実に行われることができるものであろうか、一抹の不安をぬぐえません。本市には、65歳以上の高齢者は5人に1人以上であり、特に独居世帯となっている高齢者の皆様、また、障害者を含めた災害弱者などの把握の方法などにつきましては、現在どのようにされておられますか。そして、高齢者、障害者を含めた防災訓練が必要と思われますが、どのように進めておられますか。災害による生活基盤の消失により、経済的、精神的な負担を抱えている被災者に対する対策は、どのようにとられることとなっておりますか。本市は災害の少ない地域となっており、高齢者を含め、防災意識が低いと思われます。防災意識の高揚のための防災訓練などの実施について、どのような方策をとられておりますか。また、今後どのように進められますか、お伺いします。市、消防など、公共機関の連携はもとより、消防団を含む町会等自治会、地域住民の協力と連携が必要と思われ、また、自衛の原則の下、非常持ち出し袋の常備などについての啓発、普及について、どのような対策をとられておりますか、お伺いします。東京都下の各地域において、盛んに火災の初期消火のため、地域ごとに設置した小型ポンプを使っての訓練に、一般住民が参加している姿が映像で紹介されておりました。本市におきましても、十分取り入れることが可能と思われますが、御見解をお伺いします。本市において、震度6強の地震が発生したときに、倒壊するおそれのある建物はどの程度と想定されておりますか。また、倒壊を防ぐための危険度など、市民への情報の提供はどのようにされておりますか。そして、実際の災害時に想定される被災者の住所、氏名等の情報を、救出にかかわる皆様にどのように伝えることとなっておりますか、お伺いします。この項の最後に、このたび消防団の定年の延長について上程されましたが、長年にわたる消防団活動の経験については、とても大切なものと認識しておりますが、消防団員は災害時の実動部隊としての役割があり、若い団員の確保に積極的に対応されたほうがよいと考えられますことを意見として申し述べさせていただきます。次に、新市立病院についてお尋ねいたします。小樽の市民の中で、健康を害している人、また、御自身の健康に不安を持っている方、そして高齢の方のいらっしゃる家族にとりまして、安心して受診できる総合病院の機能を持った基幹病院として新市立病院の建設が、早期にできることを待ち望んでいることと思います。そこで、現在、基本設計を進めておられますが、その進ちょく状況はどのようになっていますか。また、新病院の建設に当たって、市内の各団体、また個人から、さまざまな意見・要望も寄せられているものと思いますが、どのようなものがありましたか、お伺いします。そして、その意見・要望を今後どのように反映させていきますか、お伺いします。現状、自治体病院はすべてが赤字体質となり、病院事業として成り立たないとマスコミ等で報じられておりますが、基本的にすべての民間病院により医療を守ることはできないものと考えられます。民間病院はあくまでも経営をしなければならないため、赤字部門は基本的には担うことができず、不採算部門であっても、国からの病院の運営の不足分を補てんするための交付金を投入し、市民の健康を守ることが必要となる場合があると考えます。これからの公立病院は経営的手法を積極的に取り入れ、市民への不要な負担を避けることが十分できるものと考えております。このたび、新市立病院の市民説明会を開催しましたが、その説明会に参加された人数、そして意見・要望等について、議会での議論に必要と思われる情報についてお知らせください。このたびの新市立病院の建設につきましては、上級官庁との折衝の中で、起債の承認等について、調整の努力をされておられることと思いますが、この中で北海道は新市立病院の建設場所などについては、どのような見解を持っておられるのか、このことにつきまして知り得る範囲でお答えください。次に、株式会社小樽水族館公社につきまして質問をさせていただきます。現在、公社の代表を市長が受けておられ、今後、公社が抱えている問題として、老朽建替え又は大規模改修等が考えられます。おたる水族館は小樽観光の一翼を担っており、今後の事業の拡大により、観光客の集客の柱となっていかなければなりません。私は建替えをするときなどは、小樽観光の目玉として、港湾の再利用の中での位置づけを検討してはと考えております。第三セクターと言われる現在の公社方式でなく、完全な民営の株式会社として小樽市民の出資を広く募り、昨年のおたる水族館の入館数は32万1,195人とのことですが、小樽観光の入込み数の1割を確保することを目標に、より一層の民間活力を使っての事業の発展を推し進めてはいかがでしょうか。小樽水族館公社の最高責任者であります市長の御所見をお伺いします。次に、教育委員会にお尋ねいたします。私は、基本的に児童・生徒の教育は学校が確実に行うことであり、現在、ややもすると学力のレベルを上げることを民間の塾というところに担わせているように思われ、家庭の子育て費用の大変な負担になっていることは明白と思われます。教育は社会の中で特別なものとして、教職員は昔から聖職者として地位も待遇も特別に受けておられると考えております。近年、出生数が減少し、現在の社会の構造を支えてくれる次世代が存在しなくなることが現実に進んでおります。少子化の問題は、子供を産み育てようとする方々がもう一人産んでも大丈夫と背中を押してあげることができる社会構造が必要であります。その中では、財政的な支援としての児童手当の充実や、仕事をしながら子育てする人への支援としての保育所の充実等々がありますが、教育での費用負担を減少させることも必要であります。このことは、学校の教育で基礎的な教育をしっかり行うことであり、学校現場を中心に意識改革が求められます。小樽の教育レベルは決して高いレベルであるとは思いません。教育委員会は現在、小樽市内の小中学校全体の習熟度についてどのように確認されておられますか。その結果について、教育の現場にどのような形でフィードバックし、現場の校長を中心とした教職員の皆さんがどのように取り組むようになっておりますか、お伺いします。現在、学校評議員制度がとられておりますが、その内容、そして学校現場にどのような好影響を及ぼしているのか、その成果を実例を挙げてお知らせください。私は、教員の資質のよしあしがそこで学ぶ児童・生徒への勉学意欲に大きく影響すると考えております。学校教育では伝統的に教育のノウハウを現場の中で伝えてきているものと考えておりますが、現在、若い教育者の指導はどのような形で行われておりますか、お尋ねします。私は、教育現場において、校長、教頭、そして一般教員の皆さんがどのように協力し合い、子供たちの教育に取り組んでおられるかについて、第三者評価を行うための委員会を立ち上げ、しっかりとした確認を行うことが必要と思います。このことは、職務意識の向上と教育のレベルアップにつながるものと考えますが、教育長の見解をお尋ねいたします。現在、教育を学校任せにしている保護者が多く見られる状況にあります。教育は家庭と学校が共同で進める必要があり、教育委員会は、家庭での児童の教育時間の確保等についての保護者への指導はどのようにされておられますか。小学校低学年から予習・復習を繰り返すこと、そして習慣化されることにより、しっかりとした基礎学力をつけ、一段一段と階段を上っていくもので、勉強を楽しいものと思わせることにより、向学心が持続されることであり、教職員と保護者が連携をとる上での教育委員会の役割は大と思われますが、教育長の御見解をお伺いします。私は、現在、児童・生徒が暮らす社会的環境は最悪なところにあると思っております。夜間のはい回を放置する問題、携帯電話によるさまざまな犯罪者、犯罪被害者の発生、子供にとって必要な家庭での時間に入り込むゲーム機、そしていつでもどこでもお金があれば購買の機会がある等々、行政が子供たちのために取り組むことができるものは多々あります。その先頭に立つことができるのは教育委員会であると考えているところです。本市の教育にもかかわります。児童・生徒の環境の改善の重要性につきまして、教育長のお考えをお聞かせください。最後になりますが、学校現場を管理監督する市町村教育委員会は、現場の校長をはじめ一般教員の優秀な人材の確保のための人事権を持つことが必要と思いますが、教育長の御見解をお尋ねいたします。市民一人一人が安心して暮らせるための必要と思われる質問をさせていただきました。本日の質問に対する答弁にかかわっての再質問はいたしません。今後開催される予算特別委員会、常任委員会にて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。港小樽の情緒あるまちに住む市民の明るい未来を想像できる積極的な御答弁を期待申し上げ、私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

吹田議員の御質問にお答えいたします。初めに、財政問題についての御質問であります。まず、財政健全化計画に基づく平成18年度の人件費の削減でありますけれども、前年度と比較した一般会計の削減効果は、退職手当を除き、約3億円で、その主な内訳は、退職者不補充による職員数削減で約1億3,000万円、特別職及び一般職の給料削減率の拡大分などで約1億6,000万円となっております。また、管理職手当や特殊勤務手当についても、平成17年度と同様の削減を行っております。次に、管理経費の見直しでありますが、清掃・警備などの委託業務内容の見直しやコピー機の賃貸における庁内統一単価の設定、事務経費の削減などで、約1億円の圧縮を図ったところであります。次に、繰出金の縮減でありますけれども、平成18年度の繰出金総額は87億483万円で、前年度と比較すると5億108万円の減となっております。各特別会計、企業会計においても、事務事業の見直しや業務の簡素化などを進める中で収支改善を図り、一般会計からの繰出金の縮減に努めております。18年度に繰出金が減少した主な会計といたしましては、港湾整備事業特別会計において、資本費平準化債を導入したことなどにより、約2億4,000万円の減となったほか、下水道事業において、国の下水道事業に係る財政措置の見直しに伴い創設された起債を導入したことなどから、約4億4,500万円の減となったところであります。次に、市税の収入未済額及び不納欠損額の対象件数等でありますが、収入未済額の対象件数は2万3,407件、不納欠損額の対象件数は6,917件で、人数では2,291人であります。次に、平成16年度から18年度の主な科目別の収入未済額と収入率の推移でありますが、市税については、平成16年度で28億258万円、82.6パーセント、平成17年度、30億7,028万円、81.7パーセント、平成18年度で31億4,900万円、80.9パーセントとなっております。また、一般会計の主な税外収入については、保育費負担金、いわゆる保育料でありますけれども、平成16年度で5,033万円、83.4パーセント、平成17年度で6,313万円、82.1パーセント、平成18年度で7,968万円、78.0パーセント、生活保護費の返還金収入が、平成16年度で3,343万円、57.5パーセント、平成17年度で3,803万円、42.4パーセント、平成18年度で4,203万円、47.4パーセントとなっております。次に、納入の意思が見受けられない滞納者への対応でありますが、公平性確保の観点から、市税については財産調査を行い、預貯金などの差押えを実施しております。また、税外収入については、これまでそれぞれの収入を所管する部局において、管理職等による電話催告や臨戸訪問による納付交渉などの取組を行っております。いずれにいたしましても、市税をはじめ収入金の確保は重要なことでありますので、今後とも滞納者との連絡を密にし、粘り強く交渉していくとともに、滞納処分の実施など、対策を強化してまいりたいと考えております。次に、保育所の民間移譲を含む子育て支援についての御質問でありますが、まず、公立保育所の民間移譲についての考え方でありますが、今回の真栄保育所の場合は、新築移転を条件とした民間移譲であり、民間法人が現在の定員80人を維持し、市が所有する勝納町の測候所跡地に、平成20年度中に保育所を新築し、平成21年度のできるだけ早い時期に新しい保育所で保育を開始していただくものであります。このため、民間法人が応募するに当たっては、保育所建設の資金計画、今後の保育所運営の収支計画などを十分検討された上で応募されるものと考えております。また、今後の民間移譲の考え方でありますけれども、公立保育所と民間保育所との役割分担を明確にし、出生数、保育需要の推移、施設の老朽化などを踏まえ、民営化を視野に入れた公立保育所のあり方について、全体計画を策定してまいりたいと考えております。次に、保育所の今後のあり方でありますけれども、少子化や核家族化の進展などに伴い、地域での交流が薄れる中で、子供を安心して産み育てられる環境や子供が健やかに成長できる環境づくりが求められており、子育てと仕事の両立支援に加え、家庭で子育てをしている方への支援も必要となっております。したがいまして、多様な保育ニーズへの対応や子育て支援を充実させるため、民間ができることは民間にゆだね、さらにきめ細かい子育て支援や児童虐待などの困難ケースの対応については公立が取り組むなど、公立保育所と民間保育所の役割を分担しながら、官民一体となって地域における総合的な子育て支援を担っていかなければならないと考えております。次に、子育て支援事業への取組ですけれども、民間移譲などに伴い生じた人材を活用して、子育て支援事業や特別保育事業を充実したいと考えておりますが、実施に当たりましては、市全体の財政状況や施策の優先度を見ながら判断してまいりたいと考えております。次に、防災対策についての御質問でありますけれども、初めに災害弱者等の把握の方法でありますが、独居高齢者世帯については、現在のところ、民生委員が毎年行っている世帯状況調査に基づき、本人の希望により、独居老人安否確認希望者リストを作成し、災害時の際に活用できるよう、福祉部、消防本部及び総務部防災担当において、あらかじめ情報の共有化を図っているところであります。今後は、災害発生時の避難誘導等に的確に対応するため、市内に居住する独居高齢者や障害者の方々の情報を共有できるよう、より対象の範囲を拡大した災害時要援護者名簿の作成に向け、関係各部が協議を進めているところであります。次に、高齢者、障害者を含めた防災訓練でありますが、現在、本市においては二つの自主防災組織があり、定期的に地域住民の防災避難訓練が行われており、ここでは地域の実情に応じ、高齢者や障害者の方に対しても訓練参加を呼びかけております。今後とも高齢者や障害者の方を含め、地域における防災訓練が必要なことから、新たな自主防災組織の結成に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。次に、被災者に対する対策でありますが、小樽市地域防災計画の災害復旧計画では、「被災者等の復旧に対する援助等の措置に当たっては、関係機関等は相互に緊密なる連絡をとり、迅速に被害状況等を把握し、適切、公平な対策を実施するものとする」としております。支援制度といたしましては、災害弔慰金、災害障害見舞金等の支給や災害援護金の貸付けのほか、市税、国民健康保険料の減免、保育費負担金など、各種福祉サービスの自己負担の軽減などがあります。また、精神的な負担を抱えている被災者に対し、災害直後には相談スタッフが避難所等を訪問し、心身両面での健康状態を確認するとともに、精神的な面でのフォローを実施することとしており、その後のケアにつきましては、保健所内に専用相談窓口を開設することとなっております。次に、防災意識の高揚のための方策でありますけれども、防災意識の啓発につきましては、市のホームページで、防災ガイドとして、非常持ち出し品の説明をはじめ、災害に対する情報を掲載しているほか、広報おたるにおいては、定期的に「災害に備える」と題した情報発信を行っております。また、毎月最終金曜日には、FMおたるで防災に関する放送、さらに出前講座等を実施し、防災意識の啓発に努めているところであります。なお、高齢者に対しましては、町会や自主防災組織を通じ、防災意識の啓発に努めてまいりたいと考えております。次に、小型ポンプを使った訓練に、一般住民が参加していることについてでありますけれども、東京都においては、震災対策の必要上、地域に小型ポンプを配置し、地域住民が災害時支援ボランティア隊や消防団とともに訓練を行っているものと聞いております。本市における火災の消火活動は、消防署消防隊のほか、消防団が保有する小型ポンプを活用した消防活動を中心に考えているところであり、市民の皆さんには火災発生時の対応として、119番通報とともに、消火器使用による初期消火と、消火不能となった場合は安全に避難することを最優先とするよう、従来から周知しているところであります。小型ポンプの設置と訓練については、地域の理解が必要のほか、設置費用や管理方法などの問題もありますので、現状では難しいものではないかと考えております。次に、本市において、震度6強の地震が発生したときの倒壊する建物の想定でありますが、昭和56年に改正された建築基準法の新耐震基準では、震度6強から震度7程度に対して、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害が生じないことを目標とされていることから、新耐震基準で建築された建築物については、倒壊するおそれはないものと考えられます。また、昭和56年以前に建築された建築物の割合は、住宅で約6割、一定規模以上で多数の人が利用する民間建築物で約3割となっておりますが、その中には耐震診断の結果、新耐震基準と同等の耐震性を有しているものもあり、建築年次や外観からだけでは耐震性を判断することができないため、具体的に倒壊する建物を想定することは困難であります。次に、倒壊を防ぐための危険度など、市民への情報提供でありますが、個々の建築物の耐震性については、耐震診断により判断する必要があるため、自分の家の耐震性に不安を持たれている市民からの問い合わせや相談につきましては、現在、北海道において実施されている一戸建て住宅の無料耐震診断についての情報提供を行っております。今後、昭和56年以前に建築された一定規模以上で多数の人が利用する建築物の所有者に対して、耐震診断を実施し、耐震性について確認するよう啓発していきたいと考えております。次に、事前の情報伝達でありますけれども、先ほども答弁いたしましたが、倒壊するおそれのある建物を特定することは困難であり、事前の情報把握は難しいものと考えております。通常、災害発生時におきましては、必要に応じ、住所、氏名等の情報を救出活動の実施関係機関に消防無線などにより伝達し、迅速な救出・救護に当たることとしております。次に、新市立病院についての問題でありますけれども、初めに基本設計の進ちょく状況でありますが、基本設計は今年3月28日に委託契約を締結した後、病院職員への説明会を開催し、設計の具体的な進め方や設計内容を協議する病院内の組織づくりなどについて、設計者から説明を行い、実質的にスタートしたところであります。その後、外来部門、病棟部門、検査部門など、新病院で想定される各部門の作業内容や他の部門との連携など、業務の方針についての整理を行い、現在、建物の各階における部門ごとの平面計画を検討しているところであります。今後は、各部屋の配置や大きさなどについて、詳細な検討を行うとともに、建物構造計画や給排水設備、空調設備、電気設備の計画などについても、検討を行ってまいります。なお、基本設計業務の完了は、来年2月末となっております。次に、新病院建設に当たっての市民の皆さんから寄せられた意見・要望でありますけれども、病院の環境整備に関することでは、病院周囲の緑化と散策路、ベンチ、あずまや等を配置して、患者と家族がゆっくり会話できるスペースの確保などの要望がありましたし、病院の設備に関することでは、オストメイトに配慮したトイレの設置などの要望が、市長への手紙などとして寄せられております。これらの要望等につきましては、実現の可能性や必要性などを検討し、病院を利用される皆さんにとって利便性が向上する事項につきましては、今後寄せられる意見・要望も含めまして、基本設計や実施設計の中でできる限り反映してまいりたいと考えております。次に、8月に実施しました新病院の市民説明会についてでありますが、市内6か所の会場で行い、延べ258名の参加がありました。参加された皆様から多くの御意見をいただきましたが、病院の新築そのものに反対というものはほとんどなく、その多くは新病院を建てて財政的に大丈夫なのか、あるいはまた、新病院の経営は大丈夫なのかといった財政問題に関する御意見と、建設場所についての御意見でありました。いただきました御意見・御要望の内容につきましては、その大半がこれまで議会において議論されてきたものであると考えております。次に、新病院の建設場所などについての北海道の見解でありますけれども、新病院の建設は、現在想定している規模・機能や駐車場を確保する必要があることから、築港地区での土地取得が前提となります。このため、北海道とは築港地区での土地取得を含めて起債の協議を行ってきたところであり、これまでの協議の中では、起債の対象となる土地の取得は必要最小限の面積とすることなど、基本的な指導を受けておりますが、場所についての意見などは出ておりません。最後に、おたる水族館の建替え等についてでありますけれども、株式会社小樽水族館公社内に設置をしました新館基本構想委員会の中で、国定公園内という風光明びな場所に位置し、開業以来多くの皆さんから親しまれている祝津地区が最もふさわしいことから、今ある本館とその周辺を含めた場所を念頭に検討を進めているところであります。また、民間への移行についてでありますが、昭和48年に同公社が第三セクターとして設立されるに当たって、市立水族館の建替えが財政事情の悪化から市単独では不可能となったことから、昭和47年に当時の市長から水族館運営委員会に対して、旧水族館の移設計画案が諮問され、新水族館は民間出資を含めた公社方式で運営すべきとの答申がなされたところであります。これを受けまして、市は営利優先の経営ではなく、公共性を持たせるために、出資金の過半数を保有する考えを示し、議会の議決を得て進められたものであります。このような背景もありますので、完全な民営化については、慎重な議論が必要ではないかと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

吹田議員の御質問にお答えいたします。初めに、到達度の状況についてでありますが、昨年5月10日に小樽市立の全中学校において、1年生を対象に、国語と数学及び生活・学習意識調査を実施し、その実態を把握しております。調査結果については、学力向上検討委員会を設置して分析し、報告書としてまとめ、指導上の改善点について校長会議で説明するとともに、各学校において学習指導の改善に取り組むよう指導してまいりました。全市的に見ると、漢字を読む力や図形の問題は定着しておりますが、漢字を書く力や小数・分数の問題に課題があります。各学校においては、校長のリーダーシップの下、自校の調査結果を踏まえた指導方法などの具体的な改善計画を立て、漢字や計算の反復学習を取り入れたり、体験的な活動や個別指導を工夫するなど、努力をいただいているところであります。次に、学校評議員制度についてでありますが、この制度は平成12年の学校教育法施行規則の改正により位置づけられたものであります。校長が教育活動のあり方、保護者や地域との連携、子供たちの安全確保など、学校経営全般にわたり評議員に諮問し、提言をいただいたり、時には意見を交換しながら、自信を持って社会の変化に対応した教育を進めていこうとするものであります。小樽市においては、市内全小中学校が全道的にも早い平成16年度から実施しており、各学校では年平均2回から4回開催している状況にあります。これまでいじめの問題がクローズアップした際には、各学校において速やかに評議員会を開催し、学校の現状を伝えるとともに、地域と連携しながら、いじめにかかわる問題行動の未然防止や解決に努力していただきました。また、自校のみならず、例えば銭函地区の4小中学校においては、連絡評議員会を結成するなどしながら、地域との連携等について相互に情報交換を行ったり、今年になってからも、潮見台地区の評議員会が小・中合同で研修会の開催や総合的な学習の時間に評議員みずから講師となる計画を立案するなど、主体的な取組が見られます。市教委としましても、学校と一体となって評議員の提言も参考にしながら、地域との協働による教育活動を今後も推進してまいりたいと考えております。次に、若い教員に対する指導についてでありますが、各学校においては、日常の教育実践や校内研修の場で、若手の教員が先輩の教員から指導・助言を受ける姿などが見られております。また、ここ数年、教育委員会主催による学習指導などの研修講座に、たくさんの若い教員が積極的に参加し、みずから研さんを積もうとする意欲の高まりも感じられております。なお、初任者につきましては、道教委において初任者研修が実施されており、学級経営、学習指導、生徒指導などについて、校内で300時間、校外で23日程度の研修を受けております。さらに、道教委では、5年経験者研修や10年経験者研修など、教員の経験年数に応じた研修も実施し、若い教員の指導力の向上に努めているところであります。次に、第三者による評価委員会についてでありますが、現在、各学校が教育活動の自律的・継続的な改善を行うとともに、開かれた学校として、保護者や地域住民に対し説明責任を果たすことを目的として、自己評価を中心に外部評価など、学校評価を行っております。議員が御指摘のとおり、自己評価の客観性を高め、教育活動の改善を適切に行うためには、第三者が評価する外部評価委員会を設置し、各学校の教育活動を評価し、その結果に基づき、設置者として、学校に対する支援や整備のあり方などについても明らかにしていくことが必要であると考えております。これまでも外部の方々による評価をしている学校も幾つかありますので、取組状況に応じ、無理のない方法で取り組んでいきたいと考えております。次に、学校と家庭との連携についてでありますが、昨年、本市が実施した生活・学習意識調査の結果から、学習したことがよく定着している子供は、家庭での学習時間が確保され、必ず朝食をとっているなど、基本的な生活習慣を身につけていることがうかがわれます。このような状況を踏まえ、教育委員会といたしましては、各学校に対し、基礎・基本の確実な定着を図る学習活動を行うことはもとより、家庭での予習・復習を習慣化することについて、きめ細かに支援するよう指導してきたところであります。また、基本的な生活習慣の育成については、これまでも早寝早起きや朝食をとることの大切さなど、保護者会などに繰り返し働きかけるよう指導してまいりました。今後も市P連との連携の下、家庭教育にかかわる講演会を開催するなど、学習の習慣や基本的な生活習慣の取組が一層充実するよう努めてまいります。次に、環境の改善についてでありますが、社会環境の悪化から子供たちを守るには、生命を尊重する態度や思いやりの心、善悪の判断など、人間としての倫理観や規範意識を確実に身につけさせることが重要であると認識しております。こうしたことから、学校においては心に響く道徳教育の充実に努めるとともに、関係機関と連携し、インターネットや携帯電話の利用にかかわる情報モラル教室、規範意識を育てる非行防止教室を開催するなどの取組を進めてきました。また、問題行動に対しては、学校、家庭、地域はもとより、教育委員会、市民部青少年課、警察などの関係機関と連携を図りながら、問題の解決に当たっております。今後も関係機関との連携の下、各学校において、生徒指導の機能が十分に発揮できる指導体制の確立と、改善に向けた指導が図られるよう努めてまいります。最後に、教員の人事権についてでありますが、現行の法体系の中では、教員の任命権は道教委に属し、市教委には服務の監督権しかありません。しかし、平成17年に中央教育審議会が、人事権については都道府県から義務教育の実施主体である市町村に移譲することが望ましいとの答申が出ました。財源移譲の問題や採用希望の大都市集中化、各教科ごとの教員の確保、広域での人事交流など、課題も多く、今年の教育関連三法の改正時において検討事項となっておりますことから、今後の国の動向を注視していく必要があると考えております。

出典:小樽市議会 平成19年第3回定例会 2007年9月13日 議事録 PDF(77ページ) 間違いを知らせる