小樽市議会 平成19年第3回定例会 2007年9月13日
(1)小樽観光の現状と認識/(2)新たな中心市街地活性化協議会について/(3)旧手宮線の跡地利用の進め方/(4)e―コミュニティ形成支援事業について/(5)総合博物館・鉄道・歴史・科学館について/(6)手宮機関車庫3号の公開のプランについて
2007年9月13日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「小樽観光の現状と認識」「新たな中心市街地活性化協議会について」「旧手宮線の跡地利用の進め方」「e―コミュニティ形成支援事業について」「総合博物館・鉄道・歴史・科学館について」「手宮機関車庫3号の公開のプランについて」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 山口保 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 18番 山口保
民主党・市民連合を代表して質問をいたします。私は、かねてから発言の機会あるごとに、本市再生の展望にかかわる議論をさせていただきました。殊に、本市の観光が本市産業の4割を担う主要産業となっている現在、この観光をさらに発展させることが、危機に直面する本市財政の再建に必ずつながるものと期待をするからであります。今例会でも、若干の新たな提案を通して、議論をさせていただきたいと思います。近年の本市観光の現状は、海水浴客を除いて、平成15年度以来、700万人台の入込みを維持しているものの、宿泊客数は平成7年度の54万1,000人から、ピークの平成12年度79万人と順調に伸びていたものが、平成13年度77万5,000人から、昨年、平成18年度には69万6,000人と下降が続いております。この間、台湾、香港、韓国を中心とする外国人宿泊客数は、平成13年度1万2,219人から、昨年度には3万8,167人、宿泊延べ人数では、平成13年度1万4,225人から4万3,110人と急増をしておりますから、国内客、特に道内客の減少に歯止めがかからない状況が続いているわけであります。私は、堺町の観光事業者や人力車の人たちなどと話をする機会が多いわけでございますけれども、近年の本市の観光客の入込み数が明らかに減少をしている実感があるとお聞きをいたしております。データでは、むしろ平成17年度に比べ、18年度は微増しているわけですから、妙な話でございます。しかし、特に旭山動物園の人気沸騰以来、明らかに市内の滞在時間の減少の傾向が顕著になったとのお話から、入込み数が減っているという実感を理解いたした次第であります。滞在時間の減少は、当然、消費額の減少につながります。観光客のゾーン別の訪問地点で8割が訪れるとされる堺町運河周辺での滞在時間の減少は、近年、新たな魅力創出に乏しく、6割がリピーターと言われ、リピーターに支え続けられてきた本市の観光の当然の結果と言えると思います。小樽観光15年をけん引し続けてきたこの地区の衰退の始まりともとれるこうした状況を、どのように見ておられるのか、まずお伺いをいたします。さて、平成15年11月から平成18年1月と、2年余りをかけて策定されました観光基本計画は、本市が観光都市としてスタートして以来、ようやくにして多くの関係団体や市民、行政の議論の末、書き上げられたものと承知をいたしております。この中では、本市観光の現状とその分析から、あえて観光客入込み数の増加にこだわらず、観光の質的向上を図ることによって、観光客の満足度を高め、時間消費型観光の推進を図り、宿泊型観光へと移行を目指すとし、観光の経済波及効果を高めると目標を掲げております。また、そうした目標設定の基本的考え方の下、四つの主要施策と五つの重点地区を設定し、その目指すべき方向性が書かれております。私は、この基本計画の目標設定に書かれている考え方に賛意を表明してまいりました。ただ、基本計画とはいえ、施策や地区設定など、少し総花的で、どれを重点施策とし、どの地区を重点地区としてまず先行実施するのか、そうした具体的で現実的な議論が始められるのを注目してまいりました。ようやく、今8月28日に、この基本計画に基づく施策の具体化に向けた小樽観光プロジェクト推進会議が立ち上げられ、第1回目の会議が開かれております。その中で、活発な議論がなされたと聞いております。本年2月に、小樽観光誘致促進協議会と小樽観光協会が一つの組織に統合され、事業推進体制も小樽観光誘致促進協議会を引き継ぎ、事業推進委員会が中心になって行われるようになりました。観光まちづくり委員会、商品開発委員会、観光プロモーション委員会、広報ホームページ委員会、この四つの委員会が組織され、毎週のように委員会が開かれ、さまざまな議論や企画が練られているとお聞きいたしております。私は、こうした新生観光協会と本市行政を中心とした小樽観光推進プロジェクト会議の議論と実行力に大いに期待をいたしております。私は、基本計画に定められた目標が達成されるためには、観光振興室のみならず、庁内の複数の部局がこれにかかわり、協力連携して議論が重ねられるべきと考えております。例えば、今産業振興課が取り組んでおられる地場産品のパッケージや商品構成の見直しによる観光産品化などは、観光産品の地場調達率を向上させ、これは記憶が確かであれば平成12年には63パーセント、平成16年には49.3パーセントと、下がっております。この地場調達率を向上させ、観光の経済波及効果を高めるために行われていることから、連携協力が可能であり、また、まちづくり推進室は、基本計画で重点地区の一つとされている中央・手宮地域の北運河手宮地区の再生プランづくりに着手をされております。あわせて、JRから取得した旧国鉄手宮線の整備や沿線の再生が懸案となっております。第1回の観光プロジェクト推進会議では、議論を深めるためにも、こうした部局にも時々出席をいただき、連携した取組をしたいとの希望が出されているとお聞きいたしております。どのように対応をされますか。また、今後のスケジュールもあわせ、お答えをいただきたいと思います。また、この観光プロジェクト推進会議では、観光都市宣言を行い、観光都市小樽を市内外に広くアピールするとしております。私は、いわば運河保存運動の副産物として生まれた小樽観光が、官民挙げて強い意志を持ち、小樽100年の展望を見据えた第2期の観光まちづくりを示すことができるとの確信こそが、観光都市宣言だと考えております。あわせてお考えをお聞かせください。次に、中心市街地活性化協議会についてお尋ねをいたします。本年2月に発足し、第2回が7月10日に開かれた際に出された資料では、これまでの中心市街地活性化の取組と旧法に基づく街なか活性化計画の検証とその反省から、新たな視点での取組の必要性が書かれております。私は、旧法によるTMO計画策定に先立つ小樽まちづくり研究会の委員として、これは記憶でございますけれども平成12年当時、議論に参加をさせていただきました。私は、TMOによるまちづくり会社を設立すれば、事業資金の2分の1が国による支援を受けられることから、商店街の2階部分を商家民宿として改造し活用できること、また、札幌などの服飾専門学校と連携をして、実習の一環として生徒の製作した衣服など、各店がワゴンを貸し出して販売してもらうなど、幾つかの提案をいたしましたけれども、実現には残念ながら至りませんでした。当時、中心商店街の委員の皆さんの関心は、都通りはアーケード改修やカラー舗装の整備にあり、花園銀座商店街はロードヒーティングやシンボルモニュメントといったハード整備に関心があったように記憶をしております。中心市街地の活性化は、このたび新たに発足をした協議会に出された資料に書かれている新たな視点、つまりまちなか居住を進め、観光客の周遊性を高め、観光という交流人口を消費に取り込む、この施策をいかに実現するかに尽きると思います。私はこれまで、運河や堺町地区に集中する観光客が、中心市街地を周遊する機会を増やすためには、その中間点にある旧国鉄手宮線やその沿線の再生、観光拠点化が重要だと申し上げてきました。雪あかりの路など、イベントを通して、その試みがなされてきておりますけれども、道進まずの感があります。私は、こうした試みを通して、旧手宮線沿線の再生がいかにしたら実現できるか考えてまいりました。本年8月8日の北海道新聞の紙面に、国土交通省のまちづくり支援制度であるまちなか居住再生ファンドを活用、国からの出資や企業からも出資を募り、特別目的会社を設立して開発する不動産を証券化して、事業費用を調達する財源の乏しい自治体ならではの手法が、岩見沢市の中心市街地での賃貸マンション建設の例を挙げて紹介がなされておりました。私は、この旧手宮線沿線が本市を代表する近代建築である日本銀行旧小樽支店に隣接をする重要な地区にありながら、老朽化した建物が多く、また、一部倒壊したままの建物も無惨な姿のまま放置されている現状は、逆に投資家の野心をそそるのではないかと考えております。この地区が、本市景観条例の特別景観形成地区の範囲の拡大により、新たに特別景観形成地区に指定され、かつ今年策定中の景観法に基づく景観計画で位置づけをされ、新たな創景事業の適地として認知をされるとすれば、なおさらのことであります。まちなか居住ファンドによる国支援の条件は、居住スペースが全体の2分の1以上となることを条件としております。例えば、2、3階は賃貸住宅とし、これは観光客を泊める民宿でも結構です。1階は商業テナントを入れた長屋風の商業モールというような小樽独自の計画なら、不動産を証券化して事業費を調達する岩見沢の手法も、私は可能ではないかと考えました。御所見をお聞かせください。あわせて、中心市街地活性化協議会の今後の役割とスケジュールについてもお聞かせください。また、今述べさせていただいたことに関連して、もう一つ御検討をお願いしたいことがあります。本年6月、私は、財団法人高速道路交流推進財団が観光協会など公益団体に対して行う全額支援金事業として、観光資源活用トータルプランを実施されていることを知りました。この事業は、広域的に点在する観光資源を磨き上げ、それらを結合することで地域の魅力が向上し、プランの実施がその地域ならではの誇りや文化などの情報発信となり、観光客の増加、ひいては高速道路の利用増につながることが期待されるものとされております。計画実施支援金として、最優秀賞には最高3,000万円、また、優秀賞は2団体、1,000万円となっております。7月1日から、応募受付が開始されており、10月31日が応募の締切日となっております。また、応募主体の条件は、既に地域観光振興及び観光資源の磨き上げに取り組むなど、活動実績のある団体であること、応募者自体が実施できるプラン及び団体であること、また受賞後、3年以内にプランの実現が可能なこととなっております。私は、旧国鉄手宮線のうち、中央地区に敷設がされた約6,200平方メートルは、平成13年に本市がJRから先行取得され、暫定整備されていることは承知をしております。良好な歩行者空間として親しまれてはおりますけれども、残念ながら沿線の再生にはつながっていないのが現状であります。私は、観光協会を事業主体として、沿線の再生を強く促すようなこの地区の旧手宮線の再整備の手法を考え、この財団の支援事業に応募したいと考えました。内容は、日銀通りから中央通までの300メートルを、線路を挟んで山側は高さ約45センチ、まくら木を使ったウッドデッキによる遊歩道を新たに設置する、これは山側沿線との取りつけを改善して再利用を促すことを目的として事業を行うものです。海側には幅3メートルにわたってまくら木を横に敷き詰め、遊歩道として人のみならず、馬車、人力車の走行も可能にすることにより、観光客の周遊性を高め、運河、堺町地区の観光客の流れを市中心部へと誘導する施策として、これは有効ではないかと考えました。また、日本銀行旧小樽支店に対面をする本市文学館、美術館は、この事業にあわせて旧手宮線と一部一体化をさせることを目的に、入り口付近のコンクリート塀の、これは相当古いものでございますけれども、一部を撤去し、門扉は奥へと少し移動をしまして、既設電柱は館側へと移設することを実施することによって、観光客と市民が触れ合う広場としての機能の創出をできると考えました。また、本事業の実施に当たっては、3年以内の完成が条件と、比較的長期にわたっての実施が可能であることから、多くの市民ボランティアの参加・協力を得ながら、住民主体による官民協働作業として実施されることは、参加される市民の郷土意識を高め、あわせて小樽ファンとも言える市外ボランティアにも参加を募り、参加協力のあかしとして、一本一本のまくら木にその名を刻印するなどして実施されることで、当然注目度も高まり、また、多くの地方自治体が財政難にあえぐ中、住民ボランティアの手によるまちづくり土木事業として注目され、まちづくりの先進地としての本市の地位を再び築き上げることにつながると考えた次第であります。既に、観光協会では理事会で了承が得られており、本市の協力と理解を待つばかりとなっております。採択される確証はありませんけれども、応募に向け、格段の御配慮を賜りますようお願い申し上げます。市長の御見解をお伺いいたします。また、本年3月に、JRから本市が新たに取得した旧国鉄手宮線の整備については、旧国鉄手宮線跡地活用検討事業として位置づけられ、本年から平成20年度末までに成案を得るとされております。今後の進め方についてもお知らせいただきたいと思います。次に、今例会に補正予算として組み込まれました財団法人地方自治情報センター交付金事業としてのe―コミュニティ形成支援事業についてであります。この事業は、本市をふるさととする地元出身者や小樽の居住経験者、また、小樽に何度も足を運んでいただいているリピーターといった本市に愛着を持っていただいている市外の小樽ファンから、ファンド形式で小口の出資を募り、地域の産業を応援したり、地域の課題解決のための資金を獲得するため、その事業モデルを構築し、実施するものであります。観光協会が事業主体となり、今年7月に採択をされたこの事業は、今年度は市内の宿泊施設に関して、観光の閑散期である冬場の空室のリスクをファンドとして1か月単位で小樽ファンに担っていただき、そのかわり前年同月と比較をして宿泊稼働率が上昇すれば、元金以上の払戻しを行うというものであります。あわせて、赤井川村の寒芋に対しても、生産者に対してファンドによってあらかじめ売上げが保証され、でき、ふできのリスクはファンド出資者が負う仕組みとなっております。このような地域応援ファンドとも言うべき手法は、留萌市のタコつぼファンドの成功とともに広がろうとしております。私は、このような地域応援ファンドの手法は、一度システムが構築されてしまえば、さまざまな事業に応用できるものと期待をいたしております。例えば、旧手宮鉄道施設内には、管理の行き届かないさび放題の列車が数多くあり、この1台1台をファンドによって資金を募り、補修改装をして宿泊施設に転用し、その売上げからファンド出資者に払い戻すというような事業も可能ではないかと考えております。また、少し金額的には大きくなりますけれども、さきの第2回定例会の建設常任委員会で少しだけ話をしましたように、市内各所には海やまち並みが一望でき、大変眺望にすぐれているにもかかわらず、冬場などには山坂の上り下りや除排雪が困難なため、移り住まれて空き家となり、借り手や売却もままならず、放置されている空き家やその予備軍がかなりあると推測されております。このような物件は市内では利用されることはありませんけれども、改築されて別荘として販売されれば、本州の都市部を対象としてニーズがあると考えてまいりました。近年、公共事業が激減をして、本市発注の普通建設事業費も往時の10分の1に減少して、建設業界も苦境に立たされております。私は、こうした事業は新たな事業の掘り起こしにつながる、あわせて本市の建設業界の力を示す絶好の機会になると考えております。まず、ファンドを公募するに際しては、設計のコンペを実施して、それをCG画像で外観や内部の間取りを公開して、見積金額を設定する。例えば、1,000万円でファンドを募集し、成立をした段階で、所有者に一定の地代金などを払い、1,200万円で売却できれば、ファンド出資者に一定の手数料を差し引いた残金を元金に上乗せして払い戻す、こういうことが可能です。また、新たな所有者が別荘として使用されれば、冬場などの管理なども業者が請け負うことが予想され、付随した新たな仕事の開拓にもつながるのではないでしょうか。一つのファンドの成功ができれば、同様に次々と展開が可能であり、検討する余地は、私は十分にあると考えております。こうした事業は信用力が不可欠であり、観光協会などが事業主体となるとしても、市内建築士会や建設事業協会との連携は欠かせませんが、本市の協力も不可欠であります。御所見などお聞かせ願えれば幸いであります。次に、新総合博物館鉄道・科学・歴史館についてお伺いをいたします。私は、この施設の開設までには多くの議論をさせていただきましたので、この場ではあまり時間を割いて議論をするつもりはありません。7月のオープン以来、入館者は3万5,000人を超え、年間10万人という目標は達成できそうとのことで、何よりと安どをしているところであります。ところで、館の入り口、左壁面には、鉄道・科学・歴史館と記載してありました。旧博物館は新総合博物館運河館、旧交通記念館は新総合博物館鉄道・科学・歴史館、こういう理解でよろしいのでしょうか。もしそうだとしたら、新しくオープン時に作成をされたリーフレットは、私は観光客の皆さんや市民の皆さんに少し誤解をされそうな印象を持っております。いかがでしょうか、お答えください。また、まもなく修復工事が完了をする国指定重要文化財手宮機関車庫3号の公開についてのプランは、当然作成をされていると思うわけですけれども、あわせてお示しください。以上、再質問を留保して、私の質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、小樽観光について何点か御質問がございました。まず、小樽観光の現状についてでありますけれども、平成18年度までの観光入込み客数につきましては、近年700万人台を維持しておりますが、宿泊客数については減少傾向にあります。依然として旭山動物園の人気が高く、日帰り観光客の滞在時間が短くなったとのお話は、堺町の観光関係事業者を中心にたびたび聞かされているところであり、小樽運河、ガラス、オルゴールといった小樽観光の持つポテンシャルに対する魅力に加えて、新たな観光資源の発掘が求められているものと考えております。堺町地区は数多くの観光施設が点在し、運河とともに小樽の代表的な観光スポットであり、今後、観光客の多様なニーズにどのように対応していくかについて、民間と行政が連携を図りながら、魅力ある観光まちづくりを目指していかなければならないものと考えております。次に、観光プロジェクト推進会議の取組とスケジュールについてでありますが、8月1日に発足したこの会議では、初回の会合の場で、「(仮称)時間消費型観光のまちづくり」を最重点目標に定め、観光基本計画に基づく具体的な施策の検討を行っていくこととしております。この会議には、市内の観光や物産の関係団体の方々や、必要の都度、庁内関係各部も参加することを確認しているところであります。また、会議のスケジュールでありますけれども、今後、月2回の会議を開催する中で、推進する事業の整理や観光都市宣言に向けた具体的な作業の日程、目標達成のための優先メニューの選定について、議論を進めることとしております。次に、観光都市宣言でありますけれども、宣言に向けては、経済団体や観光関連団体、交通や飲食等の関係団体のほか、ボランティア団体をはじめ、広く市民の意見も聞きながら進める必要があります。現在、観光プロジェクト推進会議の中で、来年3月の宣言をめどとしており、文案の作成メンバーの選定も終えましたので、具体的な作業に入っていると聞いております。次に、中心市街地活性化協議会についての御質問でありますけれども、初めに旧手宮線沿線のまちなか居住再生ファンドの活用についての御提案がありました。この手法は、中心市街地で行われる民間の多様な住宅等の整備事業を対象とし、その事業主体に対して、全国市街地再開発協会が出資を行い、支援することを目的として、平成17年度に創設されたものであります。事業創設後、間もないことから、今後の事業の仕組みや既に事業に取り組んでおります事例などについて、研究していきたいと思っております。また、協議会の役割とスケジュールでありますが、役割は、本市が中心市街地活性化基本計画を策定する際や基本計画の国の認定後、その実施する事業に関して意見を述べることであります。また、スケジュールにつきましては、10月中に開催予定の第3回協議会では、中心市街地活性化の目標や実現すべき成果指標について御議論をいただきたいと考えております。基本計画については、今年度中に策定を目指していることから、これからも必要に応じて協議会の御意見を伺ってまいりたいと考えております。次に、旧手宮線の跡地を活用するプランでありますけれども、観光客の周遊性の向上や時間消費型観光の促進、さらには話題性の提供による本市への注目度の高まりなど、プラン実施に伴って、中心市街地のにぎわいの回復や新たな土地利用の促進が期待できるものと考えております。しかし、旧手宮線の活用につきましては、暫定整備をした区間も含め、全体としての活用方策の検討が必要でありますので、御提案の内容につきましても、今後、市民各層の御意見を踏まえながら検討すべきものと考えております。次に、旧手宮線の跡地利用の進め方でありますけれども、旧手宮線跡地全体の活用方策を検討するため、今年度内に庁内関係部で構成する検討会議を立ち上げるとともに、広く市民の意見を聴取するための検討会についても、できるだけ早期に設置してまいりたいと考えております。今後、それらの中で議論を行い、平成20年度末までに活用策についての意見の取りまとめが終了すれば、それを基に平成21年度以降、具体の整備計画の策定を行いたいと考えております。次に、e―コミュニティ形成支援事業でありますけれども、今定例会に地域産業支援モデル事業補助金として予算計上しておりますこの事業は、年間700万人を超える小樽への観光客や小樽ファンを自認される方々を対象に、小樽への愛着や思いをファンドという形に変えて、二つの事業を通じて応援してもらうためのモデル事業を構築し、小樽観光協会が主体となって実証実験を行っていくというものであります。この実証実験が成功した場合には、御意見にありましたようなさまざまな事業にも応用できるものと考えており、庁内各部局の協力が必要な場合には取組を共有し、連携を図っていくことも必要であると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、総合博物館の名称についてでありますが、小樽市総合博物館条例第2条第1項に規定されておりますとおり、名称は小樽市総合博物館、位置は手宮1丁目3番6号、略称は本館であります。その内容は、鉄道・科学・歴史館、自動車展示館、蒸気機関車資料館など、複数の建物と屋外に展示されている車両から構成されております。また、同第2条第2項にありますとおり、前項の総合博物館に分館を置き、その名称は小樽市総合博物館運河館、位置は色内2丁目1番20号、略称は分館であります。御質問にありますとおり、本館の一部であります旧交通記念館壁面に、鉄道・科学・歴史館という表示をし、新築の自動車展示館とともに、リーフレットの場内レイアウトに示したところであります。また、リーフレット内面のフロアガイドについては、紙面の関係から、鉄道・科学・歴史館と運河館のみの掲載としたため、建物の名称と本館・分館の概念について、わかりにくいとの御指摘をいただいております。今後のリーフレットの作成の際には、これまでのものを十分検討し、わかりやすい表記に改めてまいります。最後に、重要文化財手宮機関車庫3号の公開についてでありますが、平成18年度から開始した修理工事に伴う解体調査により、地中から機関車点検用のピットが発見されました。このピットの保存と軟弱な地盤などにより、構造補強工事にかかわる設計の変更が必要となりました。このため、先月末に文化庁に対して、保存・修理事業の工期を7か月延長する計画変更の許可申請を提出したところであります。したがいまして、現行の計画では12月末までの工期後にすることとしておりました公開につきましては、今後の許可の動向にもよりますが、早くとも平成20年7月以降になるものと考えております。(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
質問 18番 山口保
私の質問の場合は、大体理事者側の答弁というのは、私の質問の3分の1くらいの時間で終わってしまうのですけれども、丁寧にお答えいただいたと思います。ただ、旧手宮線の木道のプロジェクトについては、北海道開発局の方からこういうものがあると、ぜひ応募をしてみたらということで話がありまして、私も研究をしまして、いろいろ庁内とも調整をしながら、また、民間の業者の方にもいろいろな見積り等検討をして、詰めて、出すばかりになっていたところがあるのです。確かに、今の答弁で、全体の計画を立てる前にそういうことをやるのはいかがかというお話は、大変よくわかる議論でございますけれども、この機会に、特に小樽市が、例えば1,000万円とか3,000万円を出して、いつでもできるということであれば、私はあえてこだわらないのですけれども、採択される保証は五分五分だと私は正直思っております。ただ、来月には、阪神高速道路の社長もいらっしゃいますし、そういう方々にもお願いをしておりました。私は、冒頭に申し上げましたように、小樽の観光に対して大変な危機感を持っております。特に滞在時間が1時間半と、午前中に1時間半といえば、もう堺町の一部しか回れません。そして、食事は札幌に行くような状況になっております。小樽観光のポテンシャルが急激に下がっているというふうに私は認識しております。これはなぜかという議論は、ずっと私は申し上げておりましたけれども、基本的に堺町への投資、運河周辺の投資というのがとまっております。新たな魅力づくりに欠けている。ずっと課題であります、市長にも何度も申し上げております宿泊化への道筋、それから滞在時間の延長というのが、これは経済効果からいったら、すぐにでも手をつけるべき事業であると思います。街なか活性化計画の中でも、文章も読ませていただきましたけれども、そのことについても触れられております。それから、第2回定例会の冒頭でも、市長の3期目の所信表明でも、そういうことを強調されていました。私は、少なくとも住民がみずからの手で、汗を流してやるという決意を示したときに、それは行政の施策の整合性があるかもわかりませんが、私はこの議会にいらっしゃる皆さんにも、市民の皆さんにも、ひとつそれはやってみようではないかという、そういう雰囲気になっていただけるのではないかと思います。私は再度、ぜひとも御検討をいただきたい。特に、暫定整備をされたところについては、私は実験的におやりになってはいかがかと思います。これは話題性が十分あると思います。私たちはボランティアについても、市内だけではなくて、旅行商品としても十分できると思っております。まして小樽の住民は、御存じのように、妙見川の川岸に柳を植えるだけではなくて、インターロッキングの敷設工事もやったわけです。これは、小樽市のお金を一切使っておりません。住民がみずからお金を工面して、募金を募って、おととし、去年と、第1期、第2期の工事をやりました。今年また、10月には第3期目の工事をやります。こういう住民の熱意、このまちへの愛着です。私はこれに水を差すようなことは決してしてはならないと思います。ぜひともそこを考えていただいて、確かに行政手続ではそごがあるかもしれません。でも、そんなことは今まで結構おやりになってきたのではないですか。私は、それから考えれば、そういうことを言っている場合ではないのではないかと思うのです。ぜひとももう一度再検討、これ10月31日まで間がありますから。応募をさせていただきたいと思うのですが、いかがですか。もう一つ、鉄道・科学・歴史館の話です。私は、この名前については相当論議をさせていただきました。市民公募もされるという話も聞いておりました。しかし、いつの間にかパンフレットが出てきて、あれは明らかに交通記念館が新総合博物館で、これは新聞にもそうやって書かれていますね。あれが新総合博物館なのだと。けれども、内容を見て、博物館と言えるのですか。私は郷土の歴史や、これは縄文時代からありますが、それは運河のほうにある、いわゆるあなた方が運河館という分館と言われるものの中にあると思います。あそこの機能が移れば、私は博物館と認めてもいいですけれども、あれは明らかにかつての交通記念館にあったような、例えば自動車もありますけれども、交通関係の資料です。それと、新たに加わった科学館の施設しかないのではないですか。自動車館とかいろいろ分けていますが、これでは私は誤解を受けると思います。私は2館とも対等に扱って、二つの施設があるのだということを明確に外に向かってアピールすることが来客数を増やすと思うし、私は表示詐欺とは言いませんけれども、誤解を受けると思います。そこを私は考えていただきたいと思います。この2点です。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
旧手宮線の整備といいますか、その関係のお話だと思いますけれども、この旧手宮線の問題につきましては、平成11年に跡利用検討委員会といいますか、そちらのほうから、一応答申をもらっているのです。一つは、将来の輸送系として利用することを前提としながらも、オープンスペースとして暫定整備したらどうかという、どちらかというと結論ではなくて、市にげたを預けられたという形になっていたと思います。したがって、市としては、先行取得したところについては、遊歩道として暫定整備をしましたけれども、今般、この手宮までの全線を一応取得しましたので、これはやはりこの小樽の貴重な財産ですから、どういう活用がいいのかということをきちんと議論した上で整備をしていくのが本当ではないかというふうに思っていますので、お金がつきそうだからこれをやるということではなくて、やはり全線をどう活用していくか。先ほどお話がありました沿線のただ遊歩道を整備するだけではなくて、沿線の建物、ああいったものをどうこれから整備しながら、いいまち並みといいますか、旧手宮線にふさわしい景観をつくっていくかと、そこが大事だと思っていますので、もう少し検討させてもらいたいと思います。ひとつ御理解をいただきたいと思います。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
再質問にお答えいたします。名称につきましては、確かに議会でもいろいろな御意見があったことと思います。旧交通記念館が大きな施設でございましたら、あらゆるものを全部入れて、総合博物館として皆さんに御利用いただけるのですが、あの程度の規模のものでございますので、本館といわゆる運河館、分館と一体としてとらえ、機能はそれぞれ違いますが、機能を分担して、そして総合博物館という名称で考えているところでございます。一体として小樽の鉄道の歴史でありますとか、博物館的な要素でありますとか、そういうのを紹介していきたいというねらいでございますので、御理解いただければと思います。(「議長、18番」と呼ぶ者あり)
質問 18番 山口保
市長も今おっしゃいましたけれども、要するに沿線の再利用というのが最大の願目なのです。普通に市が例えば補助事業で整備をされても、さほど話題になりません。私はそう思います。結局、イベントもそうですけれども、外部から注目を浴びる、マスコミにも取り上げていただけるような仕組みで整備をすることによって、逆に沿線に対する注目を高めて、価値を高めていけば、私はお金が集まると思っているわけです。そういうことを、これはどのまちにもできないわけです。小樽は、このまちはできる、そういう市民を持っているわけですから、そこについては、今回どうしてもやってほしいという願いはありますけれども、そういう手法を私はぜひとも考えていただきたい。それに対しては、私は汗をかくという意志は十分持っておりますし、大勢の方がそういう部分に賛同していらっしゃいますから、そこのところの考慮をぜひともいただきたいと、こういうことです。もう一つ、名前については、新聞などでは、手宮の施設を新総合博物館というように書いているのです。皆さんがそういうふうに理解しています。私はここに問題があると思うのです。あれはあくまで鉄道と科学の施設だと。自動車などもありますから、交通と科学の施設と言った方が正解かもわかりませんね。しかし、あれは、繰り返して申し上げますけれども、国の重要文化財を二つも持っているような重要な施設です。そして、そのことを期待して集まってくる方の方がおり、これは例えば観光施設としても、一方で考えた場合、十分にインパクトがあるわけです。その性格を薄めたからこそ、前の交通記念館が失敗したのだという、総括もしないでやるなというふうに私は怒りましたけれども、そこのところが問題なのです。あれを総合博物館として認識をして行かれた方が、どう思われるかということを私はしっかり考えていただきたいと思うのです。私は、あれは鉄道・科学・歴史館でいいと思います。両方とも新総合博物館として位置づけて、こっちは鉄道・科学・歴史館と。もう一つは運河館と。私はそういうふうに位置づけて、小樽は2館も持っているのだという、そういうアピールの仕方をしないと、必ず誤解を生むと思います。新しいリーフレットというのは、宣伝媒体としては相当効果があるのです、小樽ですから。だから、間違って認知される前に、ぜひ内部でもう一度認識されて、その辺のところを考慮いただきたい。再度答弁をお願いいたします。
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
今の旧手宮線の沿線のお話ですけれども、これは先般の総合計画の市民懇談会の中でも、地元の町会長から、ぜひ早期の処理といいますか、整備といいますか、やってほしいと御要望をいただきました。話を聞きましたら、非常に権利関係が複雑といいますか、土地の所有者、それから建物の所有者がもう不明だということもありますし、建物も倒壊しているものもあるとか、そういった状況なものですから、私有財産ですから、勝手に市が手を出せないという問題もありますので、どこからどういう手法でやっていくかということについて、少し研究させてもらいたいと、そう思っています。それから、整備の資金については、今のお話があったようにいろいろなことが考えられますので、その節はぜひ山口議員の力をかしていただきたいと、そう思いますのでよろしくお願いします。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
山口議員の再々質問にお答えいたします。ずっと新しい博物館を進めるに当たりまして、私ども「仮称」ということで、「新」という言葉を使ったものですから、報道関係もその「仮称」を取って、「新」という言葉を使ってきたものというふうに、そう推定しているところでございます。幾つか御指摘がありましたが、やはりこれから、先ほど述べましたように、リーフレットの中できちんと小樽に来てくださる方が混乱を起こさないよう、そういうものを十分検討してまいりたいと思いますので、その点も御理解いただければと思います。