小樽市議会 平成18年第3回定例会 2006年9月12日
(1)新総合計画策定について/(2)産業振興施策のあり方について/(3)観光の現状について/(4)旧手宮線の再生利用と寄付条例について/(5)新市立病院について/(6)高層マンションと地区計画について/(7)新たな学校適正配置計画について
2006年9月12日、小樽市議会の一般質問で、山口保議員が「新総合計画策定について」「産業振興施策のあり方について」「観光の現状について」「旧手宮線の再生利用と寄付条例について」「新市立病院について」「高層マンションと地区計画について」「新たな学校適正配置計画について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。
- 質問者
- 山口保 議員
- 答弁者
- 市長 山田勝麿、教育長 菊譲
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 山口保
民主党・市民連合を代表しまして、会派代表質問を行います。私は、これまでの議会で機会あるごとに、本市のまちづくりのあり方と展望に関して幾つかの提案をさせていただきながら、議論を重ねさせていただきました。本議会でも新病院の問題が大詰めを迎える中、私なりにこの問題を整理し、今後のまちづくりの方向性に関連づけて、今回は議論をさせていただきたいと思います。初めに、新総合計画策定についてであります。平成19年度から新たな総合計画が策定され、向こう10年間の本市の方向性が示される重要な節目を迎えております。山田市政の独自性が試される重要なビジョンづくりであります。本計画の策定に当たっては、外部にゆだねず企画政策室を中心として庁内で作業を進められると伺っております。財政再建が最重要課題になっている昨今の難しい状況の中で、本市10年の展望をいかに市民に対して示し得るのか、これは難題であります。限られた財源の中でさまざまな行政施策を行っていかねばならず、本計画はともすれば総花的となり、特色を欠くということになりかねないと危ぐをしております。今後10年の行政運営の指針となるべき本計画の策定に当たり、どのような姿勢で取り組まれるのか、またどのような手順で当たられるのかをまずお伺いしておきます。私は、これまでの議論でこのまちの性格が商工港湾都市という性格に明らかに観光が加わり、その観光をメーンエンジンとして商も工も港湾もこの観光にリンクして発展できるような施策の重要性について訴えさせていただいてきたつもりであります。しかし、実態を見ますと、観光が他の産業分野にうまく生かされてきたのか、大変疑問であります。経済統計から見ましても明らかなように、例えば製造品出荷額の推移から見ても、平成3年の2,262億円をピークに平成16年には1,567億円、実に31パーセントもの減少であります。特に観光に直接リンクするはずの食品の出荷額、これは出荷額全体の4割を占める主要産品となっておりますけれども、平成16年652億円、対前年比で7パーセント減と減少を続けております。従業員4人以上の事業所数も、平成16年318社、対前年比12パーセント減、従業員数も8,288人、対前年比約8パーセント減少しております。また、卸小売業の実態も残念ながら同様に推移し、減少に歯止めがかからない状況があります。平成12年と平成16年に本市観光の経済波及効果額を算出しておりますけれども、平成12年3,046億円に対して、平成16年には2,668億円と12.4パーセントの減少となっており、これまでの議論でも申し上げてまいりましたけれども、観光客の入込み数の減少というより、観光産品の地場調達率の低下が要因だと考えております。地場調達率は平成12年度の調査で65パーセント、平成16年には49.3パーセントと減少しております。製造業や卸売業における観光とのリンクがうまく機能していない証左ではないでしょうか。この間の観光客の入込み数の推移は減少しているものの、おおむね七、八百万人台で推移しております。また、宿泊率も9パーセント台で推移しております。観光が市内総産出額の約4割を占める基幹産業として定着をしてきている今、本来すそ野の広い産業だと言われている観光がまだ十分にすそ野を広げきっていない、そういう現状をこれらの統計指標が如実に物語っているのではないでしょうか。本市では、平成15年、地域経済活性化会議を立ち上げ、翌年5月に提出された提言書を基に、観光をテーマに幾つかの事業が具体化され、実施されております。しかし、これらの事業は残念ながらおおむね既存地場産品の紹介にとどまっている感があります。後志1次産業圏との連携による新たな地場産品の創出や掘り起こし、また、既存商品の見直しやリニューアルによる高付加価値化など、政策的に踏み込んだプロジェクトの推進が私は不可欠だと考えております。私は以上の観点から、この間の産業政策のあり方の抜本的な検証、見直しが必要かと考えますが、御所見をお伺いいたします。最近、工房創作ガラスの紹介や支援、また一部に後志農産品を原料とした地場産品の開発など、ようやく途につきつつあると感じてはおります。私はこうした政策を担う産業振興課が多くの仕事を抱えながらも高い志を維持し、努力をされているのは承知をしております。しかし、先ほど来述べさせていただいた課題は、昨年末に策定されました観光基本計画が求める施策の具体化を担う小樽観光推進プロジェクト会議にも与えられた課題だと認識しております。私は、経済部内の連携協力が必すだと考えますが、お考えをお聞かせください。私は、かねがね観光は次々と新たな魅力を生み出し、またその質を維持・発展させることが肝要と考えてきました。本市観光も次々と歴史的建造物が店舗などに再生され、また、新施設が建設されるたびに入込み数が増加してまいりました。近年、そうした新しい魅力を生み出す投資が鈍化しつつあり、また、堺町地区全体の質的低下も本市観光に影を落としつつあります。入込み数は統計上微減にとどまっているものの、実感として浅草橋周辺や堺町地区の入込みは明らかに減少していると関係者にお聞きしております。外国人観光客の増加は顕著なものがありますが、道央圏を中心としたリピーターや道外のリピーターの小樽離れが進みつつあると危ぐしております。どのように現在分析されておりますか、お聞かせください。いずれにしましても、新たな魅力づくり、とりわけ堺町、浅草橋を中心とした点の観光が往時の勢いを失いつつあり、天狗山からの眺望・夜景、旧手宮線、北運河地区などでの新たな魅力づくりが急がれているのは、この間私が繰り返し議論をさせていただいているところであります。今議会では、中央通から旧交通記念館に至るまでの旧手宮線の取得にかかわる予備的経費であります不動産鑑定経費が計上されております。長年の懸案でありました旧手宮線の取得に踏み切られたことに、深く敬意を表明するものであります。私は本市のこれまでの運河をはじめとする近代化遺産の保存と再生を軸としたまちづくりが、旧手宮線という我が国を代表する鉄道遺構の保存再生によって、本市の新たな観光資源として生まれ変わることができることを願ってやみません。私は一昨年の第2回定例会の代表質問におきまして、旧手宮鉄道施設機関車庫、旧交通記念館敷地を含む旧手宮線の再生プランについては、私なりのアイデアプランとして述べさせていただいておりますので、ここでは省略をさせていただきますが、今後はその整備のありよう、沿線の再生など、また、特にその財源の確保など多くの課題が山積しております。本年2月には本市景観条例の特別景観形成地区の拡大見直しをされた際、その範囲を旧手宮線沿線まで拡大され、また、さきの第2回定例会でも景観法による景観地区の設定の検討にも言及されております。この地区再生についてどのように臨まれようとしているのか、まずお伺いしておきます。私はあわせて、この件に関係して一昨年の第4回定例会の一般質問で、その財源の一助として寄付条例の制定も検討されるべきと申し上げました。その際、市長は、「本市は市制施行以前からさまざまな面で全国各地の多くの人々に支えられており、固有の歴史や文化といった地域の特性を市民のみならず全国の小樽ファンとともに守り育てていくためには、新たな住民参加型自治の確立という観点でのまちづくり寄付条例の制定は、まちづくり政策に内外の多くの人々の思いや心が反映され、具現化される有効な手段であると考えております」と述べておられます。今後、制定に向けて積極的な検討を要望いたしますが、御所見をお聞かせください。さて、今議会にも新市立病院の築港地区での建設に対して、中心商店街からさらなる中心部の空洞化への不安からその見直しを求める嘆願書が出されております。旧マイカルの出店以来、市内中心商店街の売上げは激減していると言われております。私は、かつて中心市街地活性化法に基づくTMO構想策定の委員として、幾つかの提案をその際させていただきました。マイカル後の商店街の再生は、いかに商店街が専門店街として差別化を果たし、また、周遊する観光客を交流消費人口としていかに取り込むことができるのかが課題だと申し上げてまいりました。その際、商店街の皆さんがかつて住まいとして使っておられた2階部分などを改築し、商家民宿として短中期の滞在に対する施設に転用できるのではないか。また、札幌などの服飾系専門学校などと連携をしまして、生徒の実習の場としてワゴンを貸し出し販売してもらうなど、各個店単独では実現が難しいものの、TMOによるマネジメント会社が設立されれば実現可能な施策は多々あると申し上げました。若手経営者が東南アジア、中央アジアなどに買い付けに出向いて、コンテナで送り込んだ商品を毎週少しずつオークションにかけるイベントなどお話を申し上げた記憶があります。しかし、結局TMOではアーケードの改修などが選択されました。私は、今も中心商店街の再生のかぎは観光とのリンクにかかっていると考えております。旧手宮線の交流観光ゾーンとしての再生の途につこうとしている今、中心市街地の再生も視野に入れ、ともに議論ができるものと信じております。ともに考え、ともに議論をし、ともに行動をし得る仕組みが待たれているものと考えます。御所見をお伺いいたします。私は、旧マイカルについても抜本的な整理が必要な時期に来ているのではないかと考えてまいりました。そもそも9万8,000平方メートルにも上る売場面積そのものが過大であり、すべてを商業ゾーンとして再生させることは不可能だと感じているのは私だけではないと思います。また、本市商業者とのバランスを考慮すれば、現在のポスフール棟の2万8,000平方メートルが限度かとも考えております。それにしても、残りの旧ビブレ棟など売場ではないビジネスモデルとしての活用が考えられるのか、この問題は大変難題であります。新市立病院建設を本気で築港地区にと考え、提案をされるなら、この際、旧マイカルの抜本的な整理をあわせて示されてしかるべきだと考えます。お考えをお聞かせください。新谷前市政による40億円を超える多額の市費の投入、固定資産税と都市計画税と合わせて14億円とも言われる滞納など、いつまでも放置できないこの問題を、市長が先頭に立って解決の道筋を立てられることを切に希望するものであります。ところで、かつて小樽短大が旧マイカルの一部を学校施設として利用したいとのお話があったと記憶をしております。本年8月その小樽短大など3校を運営していた学校法人昭和学園が学生数の激減から経営破たんし、民事再生法による再生を目指すことになったと報道されました。早速支援に名乗りを挙げ経営権を取得されたのは、徳島市の大手予備校グループのタカガワとお聞きしております。タカガワグループは、徳島県を中心に40の予備校を展開する四国予備校大手で、4年前には私立では徳島県内最大の徳島リハビリテーション病院を買収しております。そして、院内にカフェやプール、スポーツクラブを併設し、予防医療を中心とした虹の橋クリニックに衣がえをしまして運営しているそうであります。そして、このたびの小樽短大の経営権取得と保育科、介護福祉科の新設、改組であります。予防医療は経営的にも高収入が見込めるなど注目されておりますが、私は新病院もこれに取り組まれてはいかがかと考えております。旧マイカルには現在コナミスポーツが運営しているプールがあります。広大な床があります。運動による生活習慣病の予防改善は団塊の世代が大量に高齢化する近い将来、医療費の抑制にもつながる重要な課題と考えております。また、人間ドックなども観光地小樽ならではの旅行商品として売り込むことも可能かと思います。もし、先ほど来お話をしましたタカガワグループがスポーツ医療福祉専門学校などを旧ビブレ棟で運営され、プールや屋内体育施設と生活習慣病の予防プログラムなど新病院と連携をして運営いただければ、新病院の展望も少しは明るいものになるのではないかと考えました。唐突で思いつきにすぎない提案かもしれませんが、一考していただければ幸いであります。いずれにしましても、新病院の問題は先日のフォーラムに400人を超す多くの市民が集まられたように多くの市民が関心を持ち、特に診療科目の厳選や地域医療の連携など、なお議論が残されているのではないでしょうか。270億円を超す長期にわたる起債の償還に対する市民の危ぐはぬぐいきれておりません。一層慎重な対応とさらなる御検討をお願い申し上げまして、この問題の議論は終えたいと思います。次に、最近増え続けている高層マンションの問題についてお尋ねをいたします。一般的にマンションの大規模改修が必要になるのは25年から30年後、建替えは50年後と言われております。マンションの建替え問題は2010年問題と言われ、昭和30年代半ばに建てられた中低層の集合住宅の建替えが問題になっております。区分所有権による権利者の合意が得られにくく、またそれを調整整理する第三者機関の設置や行政による支援が論議されてまいりました。中低層の集合住宅の建替え例を見てみますと、いまだ容積率に大きな余裕があり、上に新たに積み増しをして、それを販売し、住民の建替えによる負担を大幅に軽減できた場合が大半となっております。それでも合意形成に至らず、住民がくしの歯が抜けるように次々と退去し、廃きょ化する例もあると聞いております。近年、本市に建築されている高層マンションの建替えは、今後50年先のこととはいえ、容積率いっぱいに建てられており、また、50ないしは60戸クラスの高層マンションは、解体に2億円とか3億円の費用を要すると言われております。これらのことを考え合わせますと、50年後のこととはいえ、建替えもままならず、廃きょ化が心配されることは言うまでもありません。景観の荒廃はもちろん、地域コミュニティの崩壊にもつながりかねない事態となります。次世代への責任を考えると、今から対策を考えておくことが肝要と考えます。最近、富岡地区でも日本銀行旧支店長公宅跡地の公売が予定され、周辺住民が心配をされているところであります。住民の中には、地区計画策定による高さの制限は必要ではないかとの議論もあり、日銀としては公売の時期を急がず住民との合意形成を大切にする意向のようであり、ひとまず安心をしておりますけれども、これらの問題について本市の基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。次に、新たな学校適正配置計画の策定の進め方についてお尋ねをいたします。少子化に伴う小中学校の抜本的な配置の見直しは、必要なことと私も認識をしております。私は取下げ、再策定となるこの新計画案の議論が、単に統廃合の必要性の可否を問う議論に終始をせず、今後の学校運営の改善や地域社会との密接な連携、また、跡地利用のあり方など、市教委や企画政策室との連携の下で進められるべきと考えます。関係される住民は学校がなくなることに対するデメリットばかりが心に残り、受け入れがたい心情が募るのは当然であります。私は、それを補うメリットを少しでも知恵を出し、施策として実現されることが肝要とこれまでも申し上げてきたつもりであります。教員OBなどによる学習支援ボランティアの制度化や登下校時の見守りボランティアの実施など、実際に外に出てその必要性を訴え、賛同者を募り組織化することは容易なことではありませんが、そのような努力の姿勢が理解につながると申し上げてきたつもりであります。今後の議論の中にどのように反映されていかれるのか、お聞かせください。また、学校跡地の問題は、地域の理解を得るためにも重要な問題だと考えております。私は、各学校が地域コミュニティに近接して位置していることなどを考慮すれば、例えば地域高齢者福祉住宅、デイケアセンターに、また、運動場などは地域住民のための市民農園に転用できないかと考えております。さまざまな課題やあい路があることは承知しておりますけれども、十分に研究の価値がある課題と思います。地域のお年寄りが最後まで地域に見守られながら生きられることはだれもの願いであります。冬の除排雪などに困り果て、結局は地域を離れざるを得ないお年寄りが多いとお聞きしております。また、空き家になり転売されにくい家屋が多く発生していることも事実であります。例えば伊達市で試みられているように、そのような住宅を買い上げ、整備改築し、若い人向けに安価な住宅として提供し、お年寄りには地域の高齢者福祉長屋でお互い助け合いながら生活していただくなど知恵を絞れば、先進的な施策が実現できると私は信じております。いずれにしましても、地域住民の理解の得られやすい跡地利用を考えられるようお願い申し上げまして、質問を終わります。なお、再質問は留保いたします。(拍手)
答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。初めに、総合計画について御質問がございました。新しい総合計画の策定に当たりましては、現在、庁内に私と助役、各部長職から成る策定会議と次長職を中心とした検討委員会を設置し、策定の考え方や市政の課題などについて整理を始めたところであります。今後、本市の取り巻く現状分析や事務事業の点検評価などの策定準備を本年度中に行ってまいりたいと考えております。平成19年度は市長、市議の選挙がありますので、改選後に議会、民間諸団体及び市民の各代表者などから成る総合計画審議会を設置し、全庁的な策定体制も整え、本格的な策定作業に入っていきたいと考えております。策定に当たりましては、市民参加の機会を積極的に設け、さらにはアンケート調査や懇談会などにより、市民や市内各界の意向も十分お聞きしながら、市民とともにつくり上げていくという視点に立って取り組んでまいります。次に、産業振興策のあり方でありますけれども、本市が750万人を超える観光客が訪れる観光都市に成長した現状を踏まえると、観光と商工業との関連は産業を振興する上で重要な視点と認識しております。これまでも農水産品や伝統的な技術など地域の強みとなる資源に着目した地産地消の推進や地域ブランドの発信が、域内循環や観光消費額を高める上で有効な施策として取り組んでまいりましたが、今後とも産業振興策のあり方について、その効果を検証しながら、新たな地場産品やブランドの創出、市場開拓など地域経済の発展に向けた施策を展開してまいりたいと考えております。次に、経済部内の連携が必要との御提言でありますけれども、地域の特性や資源を生かし、新商品やデザインの開発などによる差別化や高付加価値化が図られた地場産品は、小樽観光への関心を高め、観光による消費支出を増加させるとともに、農水産業や製造業など地場産業の活性化に寄与することとなり、市内経済への効果は大きいと考えております。したがいまして、経済部内における連携については、大事なことでありますので、従来からも海外に向けた小樽物産の販路拡大など連携しながら事業を進めてきておりますが、今後、より一層連携を深めるよう指示をしたいと思います。次に、観光の現状と分析でありますけれども、本市の観光入込み客数については、平成11年度以降減少傾向にありましたが、平成17年度においては前年度に比較して2万人ほど増加しております。要因としては、祝津、天狗山、朝里など周辺地区の入込み数は減少しているものの、運河、堺町通りを含む中心部が微増したことや好天による海水浴客の増加によるものと分析しております。今年度の主な観光施設や案内所等の4月から7月までの利用客数は、施設によりばらつきはありますが、運河、堺町通り地区を含め全体としてほぼ昨年並みを維持しております。また、平成15、16年度の観光客動態調査では道内客の80パーセントが4回以上のいわゆるリピーターであり、道外客についても半数以上がリピーターであるということがわかり、また、最近の各種人気観光地調査においても、本市は常に上位にランクされていることなどから、本市の観光の人気は依然として根強いものがあると考えております。しかしながら、全国的な海外旅行や沖縄旅行ブーム、道内における知床や旭山動物園の人気など、本市を取り巻く環境が厳しさを増す中、本市の観光そのものについても運河、堺町通り地区の景観やガラス、オルゴール、すしといった従来型の小樽観光に対し、いわゆるマンネリ感を感じているリピーターも多いものと思われます。このため、今後とも入込み客数の動向を注視するとともに、祝津、天狗山、朝里などの周辺地区の整備や新たな観光資源の創出など、小樽観光の魅力を高める努力をしてまいりたいと考えております。次に、旧手宮線沿線や北運河地区の再生についてでありますけれども、この地区には国指定の重要文化財であります旧手宮鉄道施設や旧日本郵船小樽支店をはじめ、往時のままの姿をとどめる北運河、小樽の繁栄のあかしである石造倉庫など、多数の歴史的資源があり、また、下町風情が残る商店街、新鮮な魚介類等があふれる市場、ノスタルジーを感じさせるまち並みなど地域資源に恵まれた地区であります。しかし一方で、旧手宮線や北運河が有効に活用されておらず、また、歴史的資源や地域資源の結びつき、連携が弱いなど多くの課題もあります。現在、この地区の活性化構想を住民の方々の参加の下、検討しておりますけれども、さらに多くの方々からも意見を求め、構想に反映をさせてこの地区の活性化を図ってまいりたいというふうに考えております。次に、寄付条例でありますけれども、景観や歴史的まち並みの保全は本市の重要施策であり、厳しい財政状況の中でその財源確保の一つの方法として検討しております。道内でも幾つかの自治体で寄付条例が制定されておりますが、昨年7月に制定した羅臼町では、知床の自然保護のほか、病院建設や北方領土返還運動の三つの事業をメニューに上げ、1年で1,600万円の寄付があったと聞いております。また、本市には現在31本の資金基金があり、毎年多くの御寄付をいただいておりますが、景観保全に関するものでは、「小樽市まちなみ整備資金基金」が創設されており、寄付条例の制定に当たりましては、現在ある資金基金との整理や先進自治体の取組経過、さらに全国への情報発信の方法等も含めて検討してまいりたいと思います。次に、中心商店街の再生についてでありますけれども、これまでも中心商店街の施策の推進に当たりましては、商工会議所など経済団体やまちづくり団体、商業者の方々と連携をしながら進めてまいりました。本年8月に改正中心市街地活性化法が施行され、これまでのTMOにかわる組織として、まちづくり全体にかかわる活動を総合的に実施する中心市街地活性化協議会の設置が義務づけられました。この協議会は、商工会議所とまちづくり会社などが共同で組織し、市や中心市街地の商業者、地権者等多様な担い手の参画を得て、地域のまちづくりを総合的にコーディネートするものであります。本市におきましても、今後この協議会を中心に市街地や商店街の再生に向けた取組を行ってまいりますが、まちづくり会社等の創設など課題もありますことから、現在、商工会議所と協議会設立に向けた準備会を立ち上げるよう協議を行っているところであります。いずれにいたしましても、中心街のにぎわいづくり、活性化は重要な課題と認識しておりますので、関係者の皆さんとよく相談しながら、適切な対策を講じてまいりたいと考えております。次に、旧マイカルの施設活用でありますけれども、市として道筋を示すべきとの御提言がありましたけれども、施設の活用方法につきましては、基本的には所有者であり管理・運営する小樽ベイシティ開発が決めるべき問題であると思っております。本年6月に経営の新体制が発足をし、再建に向けた取組を検討中であると聞いておりますので、今後、会社から新たな提案が示され、市への協力要請等があれば、できる範囲で対応してまいりたいと考えております。また、小樽短大に経営参加しましたタカガワグループのお話もありましたけれども、先般タカガワグループの会長が市役所を訪問されました。いろいろお話を伺って、この小樽の知名度というものにすごく関心を示されておりまして、若干の時間懇談をしましたけれども、いずれまた近いうちに会長にお会いする機会がありますので、今あったようなお話についてもいろいろと御相談をしたいというふうに思います。次に、富岡2丁目の日本銀行旧小樽支店公宅跡地周辺についてでありますけれども、用途地域は第1種中高層住居専用地域であることから、高層マンションの建設を懸念する周辺の一部住民から、日本銀行に対し、売却に際し住民の意向を取り入れた条件を付すなどの要望を行ったと伺っております。市といたしましては、住民からの要請により、これまでまち育て出前講座を開催し、地区の実情に応じた都市計画の地区計画制度などについての資料を地域住民に対し提供し、説明をしてきているところでありますけれども、今後、地域住民が主体となったこれらの取組に対して、適切な対応を行ってまいりたいと思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)
山口議員の御質問にお答えいたします。学校適正配置計画と地域支援とのかかわりについてでありますが、これからの学校は学習や登下校時の見守りなど地域の方々の支援を得ながら教育活動を進めることが必要であり、不可欠なことであると考えております。こうしたことから、通学路のパトロールにつきましては先日市内を13地域に分けまして、教職員はもとより、保護者を中心に養成講習を実施し、既に19の小中学校において活動を展開していただいているほか、御承知のように校長OBによるふれあいサポーターが街頭で子供たちに安全を呼びかけているところでございます。また、学習支援につきましては、これまで生活科でありますとか、総合的な学習の時間において、また、旧堺小学校においては、算数などの指導を地域の方々に担っていただきながら進めてまいりましたが、文部科学省の平成19年度の予算概算要求では教員OBを活用しての事業が盛り込まれておりますことから、今後、教育委員会はもちろんのことでありますが、具体的な内容が示された段階で活用できるかどうか、検討してまいりたいと思っております。適正配置と地域のかかわりにつきましては、議員からいただきました、また、これまでもいただいております貴重な御提言に対しましては、市立学校の規模・配置の在り方検討委員会の中で委員にお話を申し上げ、検討の素材にしていきたいと考えております。