みんなの議会

小樽市議会 平成18年第1回定例会 2006年3月7日

(1)財政再建推進プラン及び同実施計画について/(2)次世代育成支援行動計画「おたる子育てプラン」の実施状況について/(3)小樽市観光基本計画「新・いいふりこき宣言」について/(4)「新博物館基本計画(案)」について

2006年3月7日、小樽市議会の一般質問で、斉藤陽一良議員が「財政再建推進プラン及び同実施計画について」「次世代育成支援行動計画「おたる子育てプラン」の実施状況について」「小樽市観光基本計画「新・いいふりこき宣言」について」「「新博物館基本計画(案)」について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
斉藤陽一良 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 29番 斉藤陽一良

一般質問を行います。まず、財政再建推進プラン及びこのほど策定された同実施計画における人件費の削減方策についてお伺いいたします。この計画は、昨年発表された国の新地方行革指針を受けて、17年度中の公表が求められている集中改革プランとしても位置づけられています。集中改革プランとしては、定員管理の適正化計画について、退職者数及び採用者数の見込みを明示し、平成22年4月1日時点における明確な数値目標を示すことが求められています。今回示された実施計画においては、平成17年5月1日現在2,043名である全会計の職員数を、平成21年度末までに9.8パーセント、200名程度削減し、1,843名とするとしています。期間中は退職者不補充を原則とし、290名程度が退職、そのうち医師、看護師、消防職員等の専門職員60名程度を補充、事務等の一般職は職員構成に配慮し補充するが、30名程度に抑制するとしています。お伺いいたしますが、この30名の採用については、計画では平成20年度に事務職30名の採用を集中させています。同じく5年間に30名程度を補充するのであれば、退職者数との見合いで、各年度に採用者数を分散させる方が得策ではないかと考えますが、御見解を求めます。次に、給与の適正化については国家公務員に準ずることを原則とし、人事院勧告に基づいて改定をしてきており、18年度は7パーセントの独自削減、19年度以降は地域間格差相当額平均4.8パーセントプラス独自削減5パーセントの合計10パーセント程度の削減を行い、特殊勤務手当は19年度から廃止を基本に見直し、退職時特別昇給1号俸と国の制度より1号俸上位の初任給については、18年度に廃止するとしています。この点については、昨年の第3回定例会の我が党の質問に対して、17年度中に廃止の方向との御答弁をいただいておりますが、廃止は一刻も早い方が望ましいと考えますが、考え方が変更されたのか。変更されたとすれば、その理由をお示しください。また、職員給与についてはさらに財政状況や社会経済情勢を勘案し、人件費の総額抑制に努めるとしています。この原則国家公務員に準ずるという点についても、必ずしもそれにこだわることなく、地域の社会経済状況の実態に即して、より弾力的に地域の民間給与水準とできるだけ格差を少なくするよう努めるべきと考えます。この点についての市長の御所見を求めます。人件費の総額抑制は財政再建のかなめであり、これについては不退転の姿勢で臨む必要があると考えますが、職員団体等との折衝に向けて市長の御決意のほどをお聞かせください。次に、本市の「次世代育成支援行動計画~おたる子育てプラン~」について伺います。この計画は、これまでのエンゼルプランにかえて、従来からの子育てと仕事の両立支援のほか、専業主婦家庭への子育て支援、児童虐待防止や子供を犯罪から守る取組など、より広い観点に立って、昨年3月に策定されたものであります。まず、基本方針1、地域における子育て支援の推進に関して、基本施策のエ、児童の健全育成にかかわって、子供たちが学校の放課後や週末などに自主的に参加し、自由に学べ、安全に過ごすことのできる居場所づくりの項目で、16年度から始まった「地域子ども教室推進事業」及び「子ども地域活動促進事業」について、主な実施状況と今後の進め方についてお示しください。特に前者での実施プログラムの特色やねらい、また平日実施の拡大などについて、また、後者については、自然体験メニューの充実状況などについてもお示しください。次に、基本方針6、子供たちの安全の確保については、基本施策のイ、子供たちを犯罪等の被害から守るための活動の推進として、町内会などへの犯罪等に関する情報の提供や小中学校における防犯講習の実施がうたわれております。そのために個別の不審者情報がどのように共有されるかや、子供の目線に立った講習内容の改善などの課題もあると聞いております。実際の取組の進ちょく状況などについてお示しください。また、国では18年度文部科学省予算で、子供の安全に関する情報の効果的な共有システムに関する調査・研究事業として、携帯電話やパソコン等を活用し、保護者や教職員の間で情報を共有するため、モデル地域において、不審者情報等をはじめとする子供の安全に関する情報を効果的に共有するシステムを調査・研究し、その実践例を広く関係者にフィードバックする新規事業に2億799万円、また、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業として、学校で巡回警備等に従事する学校安全ボランティア、スクールガードの養成研修、防犯の専門家や警察OB等の協力の下で、地域学校安全指導員による学校の巡回などのための予算14億441万円などが措置されております。本市ではこのような国の事業について把握されておられるのかどうか、また、これらの事業を本市へ導入される可能性について御見解をお示しください。この項の最後に、基本方針7、要保護児童への対応などきめ細かな取組の推進の項の基本施策、母子家庭などひとり親家庭等の自立支援の推進及び障害児施策の充実についてお伺いいたします。まず、前者について、母子家庭自立支援給付金支給事業の自立支援教育訓練給付金、高等職業訓練促進給付金、常用雇用転換奨励給付金の3事業について、16年度利用実績及び17年度1月末現在までの利用状況、実施に当たっての問題点、給付限度額の引上げなど、今後の事業内容の充実等についてお示しください。次に、障害児施策については、特に発達障害者支援法を踏まえ、前期計画において16年度の「こども発達支援センター」設置、小樽市障害児早期療育指導委員会、「子ども相談室」の開催、児童相談所と連携した巡回児童相談の開催など事業の継続と充実を図るとされておりますが、療育指導委員会の構成と役割、相談室の開催状況、利用状況、また、「こども発達支援センター」における特別支援教育との連携など、センター機能の強化を含めた充実方策について御見解を求めます。次に、このほど策定された小樽市観光基本計画「新・いいふりこき宣言」~歴史と誇りと技が織りなす ふれあい都市「小樽」へ~について伺います。本計画は、本市の観光施策を総合的、体系的に取りまとめ、官民一体となった観光振興の推進体制の確立を目指して、平成15年から2年の歳月を費やしてまとめられたものであります。平成18年度から27年度までの10年間を計画期間とし、小樽観光の現状と課題、基本理念、担い手の多様化や産業構造の改革などについての基本的な考え方、目指すべき姿と主要施策、重点地域、推進主体、最後に観光都市宣言、また、小樽観光推進プロジェクト会議の設置などを提言されています。基本理念でうたわれている小樽観光とはまちづくりそのもの、いいふりこきと言われながらもつい自慢したくなる小樽のまちを市民一人一人がつくり上げていくという発想には、心から賛同するものであります。その上で二、三お伺いいたします。まず、目標設定についてでありますが、あえて量的目標は設定しないということでありますが、これまで観光入込み客数を増加させることが最優先の目標として位置づけられてきたのは事実としても、観光入込み客数のみにこだわらず、質的な目標として設定されている「観光客の満足度を高める」「宿泊滞在型観光への移行を進める」「観光の経済波及効果を高める」との3目標について、例えば宿泊客数の割合とか物販における地場産品のシェアなど、質的な課題を量的目標で表す工夫もできるのではないでしょうか。御見解をお聞かせください。次に、主要施策の中で、「心と体においしいまち・おたる」として、ホスピタリティ意識の向上がうたわれています。その中で外国人対応の向上として、多言語表記の案内板について触れられています。この点については、この際、今後の外国人観光客の増加に対応するため、さらに一歩進めて外国語研修の充実などに具体的施策を打ち出すべきではないでしょうか。また、今回の計画に、平成12年の小樽市観光経済波及効果調査、また、16年にまとめられた小樽市観光基礎調査などの結果は、具体的にどのように生かされているのでしょうか。例えば、平成12年度及び平成15年10月から16年9月における観光経済波及効果計測の結果については、本市の産業連関の上での観光の位置づけについて、非常に興味深い計量的な分析が行われていると考えますが、本計画では質的な目標において単に経済波及効果を高めるとしか触れられていない点については、基本的な考え方の産業構造改革のところなどでもう少し踏み込んだ分析をして、数値目標につなげるなどの努力が払われてもよかったのではないかと考えます。また、意識調査の部分で、平成15年から16年にかけて行われた観光関連団体等意識調査で、ホスピタリティを高めるための施策として、選択肢の中で最も回答が多かった公的な認証制度の取り入れなどについては施策として計画に盛り込めなかったのか、御所見をお示しください。次に、現在策定中と伺っております新博物館基本計画(案)についてお尋ねいたします。博物館は、図書館と並んで教育基本法第2条、同法第7条第1項、第2項、また、社会教育法第3条に規定されるとおり、すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、みずから実際生活に即する文化的教養を高め得る権利を保障する社会教育施設の中核をなすものであります。まず、本市における社会教育施設のあり方について、本基本計画(案)は、市民の多様な学習ニーズに対応すると同時に文化・芸術活動の支援、観光やまちづくりの施策との整合性などを総合的に考慮して、施設間の有機的なつながりを確保する必要があると述べられています。その上で機能的に類似している博物館、科学技術館、交通記念館の3館を集約し、新博物館を創設するとされています。各館の性格としては、小樽市博物館はこれまで歴史、自然、民族、考古、郷土資料など、多くの貴重な実物資料を収蔵・展示する総合博物館の位置づけで、市民はもとより、本市を訪れる多くの観光客や他市町村の児童・生徒に対しても、ほかにかけがえのない学習の場を提供してきました。また、小樽市青少年科学技術館は、本市の児童・生徒を中心に多くの市民や一般の利用者に、理科離れが危ぐされる中、天文や物理、化学など基礎的な科学への興味や関心を喚起し、長い年月にわたって市民の科学技術への理解や応用能力のかん養に大きな役割を果たしてきたと考えます。さらに小樽交通記念館は、平成8年に第三セクターに管理を委託して開館、国の重要文化財に指定されている機関車庫3号、1号、転車台、貯水槽、危険品庫、擁壁などが構内に点在し、しづか号、大勝号などの記念物や貴重な資料を展示し、途中から導入されたアイアンホース号の動態展示などがあり、日本で3番目の鉄道の起点という貴重なロケーションと相まって、市民や観光客に親しまれてきました。そこでお伺いいたしますが、本計画では機能的に類似しているとの認識でありますが、このようにそれぞれ性格や位置づけ、役割の異なる施設を統合して事業展開をしていくためには、相当にインパクトの強いテーマあるいはコンセプトを必要とするのではないかと考えます。機能的に類似しているとされる根拠と新たな事業展開のコンセプトについてお示しください。次に、統合に向けての理由として、施設の狭あい、老朽化が挙げられています。3館を統合して事業展開する場合、現在の小樽交通記念館の施設規模でそれぞれ3館が現在持っている機能を十全に果たすことができるのか。従来果たしてきた機能のうち欠ける部分が出てくれば、その分だけ市民あるいは利用者の学習ニーズにこたえられないということになります。この点について具体的にお示しください。この項の最後に、統合される新博物館における保存・収蔵などのバックアップ機能、また、企画や調査・研究に携わる学芸員や事務職員の体制についてはどのように考えられているのか、お示しください。また、従来の小樽市博物館は郷土館的な位置づけで残し、学芸員もローテーションを組んで配置するとのことですが、展示内容は現状とどの程度変わるのか、あまり変わらないのか、今考えられているところをお聞かせください。以上、再質問はいたしませんので、明快なる答弁を求めます。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。最初に、財政再建推進プラン及び実施計画に関連してのお尋ねでありますけれども、まず人件費の削減方策についての職員の採用についてでありますが、計画期間は配置が義務づけられている医療技術などの専門職員や、配置基準の定まっている消防職員などを除いて極力採用しない方針であります。しかしながら、平成19年度以降、退職者が大幅に増えることもあり、組織維持のため、平成20年度当初に30名の採用を予定しております。この採用数については現時点でのめどであり、できる限り縮小したいと考えておりますが、採用の年次につきましては3か年程度に分割して実施したいと思っております。次に、給与の適正化についてでありますが、国の制度を上回る給与制度は早急に是正すべきであるという考えに変わりはありません。初任給と退職時特別昇給の案件については、平成17年度中の実施で考えておりましたが、平成17年度の人事院勧告の取扱いや平成18年度の給料一律7パーセントの自主削減について職員団体と協議する中で、1年間先送りすることを決めたものであります。次に、人件費の総額抑制でありますが、実施計画では、国の人事院勧告の4.8パーセント削減と自主削減5パーセントで、平成19年度以降約14億円の削減効果を見込んでおりますが、経済情勢等の変化でさらなる人件費総額の抑制が迫られることも想定されます。現在、人事院勧告制度のあり方について検討が行われるとともに、地方公務員の給与制度についても、公務員のスト権付与の問題とあわせて検討が進められております。将来的には、個々の地方自治体で人事院勧告に準拠することなく、財政状況や地域の民間給与を基にして給与水準を決めることになるのではないかと思っております。いずれにいたしましても、給与制度につきましては、民間の支給内容や地域の給与水準を勘案すべきものと考えておりますので、特殊勤務手当などで民間では支給されていないものについては早急に是正をし、人件費の総額抑制に努めてまいりたいと考えております。次に、職員団体との折衝でありますが、平成15年度の財政健全化に向けて、私の方から職員団体に提案をしており、この実施計画の平成19年度以降の給与費削減についても、平成18年度の早い時期に新しい給与制度とあわせて提案する予定であります。国の人事院勧告の平均4.8パーセント削減については、国家公務員は平成21年度まで激減緩和の経過措置をとることとしておりますが、本市は、経過措置期間を置く予定はありませんし、さらに5パーセント程度の自主削減を実施することを考えております。この削減ができなければ財政再建は不可能であると認識しておりますので、全職員の理解と協力が得られるよう強く働きかけたいと思っております。次に、子育てプランの御質問の中から母子家庭自立支援給付金支給事業でありますが、平成16年度実績は、自立支援教育訓練給付金は申請8件、支給は3件で支給額は12万9,099円となっております。残り5件につきましては、1件は申請取下げ、4件は翌年度の支給となっております。また、高等職業訓練促進給付金及び常用雇用転換奨励給付金についてはございませんでした。次に、平成17年度の1月末現在の利用状況は、自立支援教育訓練給付金は申請が12件、支給は前年度の繰越分を含めて12件で、支給額は59万9,679円で、今後の支給予定が4件となっております。また、高等職業訓練促進給付金は、申請、給付ともに3件で、支給額は309万円。常用雇用転換奨励給付金については、申請はありませんでした。次に、実施に当たっての問題点でありますが、常用雇用転換奨励給付金は、事業主が母子家庭の母を新たに短期間雇用し、6か月以内に常用雇用に転換して、6か月が経過したとき、事業主に奨励金として30万円を支給する制度でありますが、新たに雇用するという点で利用されにくいのではないかと思っております。なお、国の方では新年度から既にパート等で雇用されている母子家庭の母を常用雇用に転換した場合であっても奨励金を支給できるよう、支給要件の緩和を図る考えでいると聞いておりますので、決定された際には、他の給付金とあわせて利用促進に向け周知を図ってまいりたいと考えております。次に、療育指導委員会でありますが、構成は医師3名のほか、保健所、児童相談所、福祉施設、福祉部、教育委員会各1名の合計8名となっており、主に障害児の療育に関する指導及び助言を目的として設置・運営されております。次に、「子ども相談室」の開催状況でありますが、相談室は年3回実施され、今年度においては25件の相談に対応しております。また、児童相談所と連携した巡回相談は今年度4回実施され、利用件数は20件となっております。次に、「こども発達支援センター」における特別支援教育との連携についてでありますが、教育委員会と連携を図り、就学に関する情報の交換や就学時面接及び就学審査を行うほか、教育委員会からの依頼により職員が学校訪問し、療育指導に関して助言するなど、一人一人の望ましい成長発達に向けた支援、協力に努めているところであります。次に、センター機能の強化でありますが、平成16年7月にセンターが設置されて以降、利用者数は設置時の2倍となり、増加傾向は今も続いております。これはセンター設置の目的でありました身体・知的・言語など障害種別に療育機関を分けずに、早期療養の一元化を図った結果による影響が大きいものと考えております。また、17年度より言語聴覚士を新たな専門職として配置するなど、センター機能の充実に向けて取り組んでいるところであり、今後とも利用者の障害の状況やニーズを見ながら、専門職種のあり方を検討するとともに、関係機関との連携を密にし、充実を図ってまいりたいと考えております。次に、小樽市観光基本計画についての御質問でありますけれども、まず計画の目標設定につきましては、これまではどちらかというと観光入込み客数の増加を指標として観光振興に取り組んでまいりましたが、最近の旅行形態の変化や観光目的が多様化する中、今後は観光客のさまざまなニーズに対応できる観光地として質の向上が求められており、本計画においても小樽観光の質的向上を図ることに重点を置くこととしたものであります。計画の中では、質的向上について課題ごとに数量的な目標は設定しておりませんが、観光の質を図る指標であります観光客の満足度や宿泊客数の割合等につきましては、数量的な検証が必要と考えておりますので、今後とも調査を行い、その結果を分析することで、さらなる観光振興施策の充実に努めてまいりたいと考えております。次に、外国人観光客への対応でありますけれども、ここ数年増加傾向にあることから、市といたしましても、観光総合案内板や誘導標識、観光マップ、PR用DVDの多言語化などに努めております。また、関係機関との連携により、指さし会話集の作成・配布や外国語研修講座を開催したほか、平成16年度から、産学官が連携して運営する小樽まち育て運営協議会が、雇用創造促進事業として語学研修を観光関連事業者などを対象に実施しております。これまで英語、中国語、韓国語の3か国語に述べ70名が受講しておりますが、平成18年度も引き続き講座を開設してまいりたいと考えております。次に、観光基礎調査の活用でありますけれども、策定委員会の全委員に配布をし、小樽観光の現状について共通理解を得るとともに、2年余りにわたる論議を通して、小樽観光の課題や計画の目標、主要施策など、計画全般にわたって調査結果が反映されたものと考えております。また、観光経済波及効果調査につきましては、その分析を基に各種産業と観光との連携や観光の付加価値を高め、観光消費が市内で循環する産業構造への転換を促すとの考え方を示し、その主体と役割を経済界全体が担うこととしたものであります。今後とも地域経済において観光がもたらす影響を測定するため、観光経済波及効果調査を実施してまいりたいと考えております。また、ホスピタリティを高めるための公的な認証制度につきましては、これまで地域経済活性化会議の観光高度化ワーキンググループが、ブランド認証システムとして制度創設の研究を続けてまいりました。残念ながら具体的な施策の策定にまでは至らなかったという経緯があり、本計画の中には盛り込まなかったものでありますが、ホスピタリティの向上に向けては公的認証制度は重要な課題の一つと受け止めておりますので、今後とも関係機関と連携をし、引き続き研究してまいりたいと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

斉藤陽一良議員の御質問にお答えいたします。まず、「地域子ども教室推進事業」についてでございますが、子供の安全な居場所づくりを推進するとともに、地域全体で健やかな子供の育成を図ることを目的に、平成16年度より実施しております。本市におきましては、今年度毎週土曜日の午前中に小学校全校を開放し、地域の無償ボランティアの方々により子供の安全を確認しながら、詩吟やバドミントン、物づくりなど、さまざまな活動の指導に当たっており、本年1月末までに述べ677回開催し、1万6,514人の児童が参加している状況にあります。また、平日の放課後の活動については、絵本の読み聞かせを6校で実施しております。今後、さらに地域の協力を得ながら、実施する学校やボランティアによる人材を確保し、一層活動の輪を広げてまいりたいと考えております。2点目の「子ども地域活動促進事業」については、「おたる子どもプラン協議会」が体験活動や読書活動のすそ野を広げることを目的として、平成13年度より社会教育施設などと連携して、「子ども考古調査隊」や「こども図書館司書講座」、「蘭島川水辺の楽校」など、これまで数多くのメニューを提供してきました。今後も、「おたる子どもプラン協議会」などとも連携しながら、さまざまな活動を取り入れたプログラムを提供してまいります。また、自然体験プログラムについては、子供の水辺の活動をこれまで以上に活発に推進するため、NPO法人自然教育促進会と協議の下、庁内関係部局や関係団体から成る協議会を新年度早々に設置し、充実を図ってまいりたいと考えております。次に、子供たちの安全の確保に向けた取組についてでありますが、教育委員会ではこれまでに各学校での安全マップの作成の促進や市P連と連携した「子ども110番の家」の拡充、また、防犯ブザーの貸与や防犯教室の開催、そして学校がPTAや町内会と連携した活動の促進について指導してまいりました。とりわけ子供の目線に立った防犯教室については必要なことととらえており、各学校の学校行事として位置づけて開催するようにお願いしておりますが、ここでは警察の方から不審者に遭遇した場合の対処方法として、相手との距離の保ち方や声の出し方、110番の家に逃げ込むなどの事柄について、子供たちが体験を通して学んでおります。また、それぞれの学校では、町内会や地域の事業所などに対して、子供たちの登下校時の不審者からの安全確保をお願いするなどの取組も行っております。教育委員会といたしましても、日常的に子供を守っていくことが必要であると考えておりますので、今後も引き続きこの活動が市内全域に広がるよう、学校やPTA、警察などと連携を図りながら、小樽市民が一体となって子供たちの安全確保により一層努めてまいります。次に、18年度文部科学省の子供の安全に関する事業についてでありますが、子ども安全プロジェクトの充実にかかわって、新規事業の「子どもの安全に関する情報の効果的な共有システムに関する調査研究」や、本年度から導入されました「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」について、予算要求が出されていることは承知してございます。教育委員会においては、これまでも子供の安全確保について学校や保護者、地域の方々、警察などの協力を得ながら、さまざまな安全対策を講じているところでありますので、今後、学校や保護者などとの協議・連携を図る中で、他都市の状況も参考にしながら情報を収集し、研究してまいりたいと考えております。次に、新博物館基本計画(案)での3館が機能的に類似していることの根拠についてでありますが、博物館法では博物館は登録博物館、青少年科学技術館は博物館相当施設としており、また、文部科学省が行っております社会教育調査の指定統計上の分類では、交通記念館は博物館類似施設とされております。3施設は、ともに資料などの展示、調査・研究などを行い、また、それらについての学習の場や機会を市民に広く提供しておりますことから、類似した機能を持つ施設であると考えております。次に、新博物館のコンセプトについてでありますが、大きく2本の柱を掲げております。その一つは、北海道鉄道発祥の地にふさわしい施設として、交通資料に歴史と科学的要素を融合させた新たな博物館を創設することであります。北海道鉄道史におけるゼロマイルポイントとしての手宮の役割を通して郷土小樽の歴史を紹介し、また「蒸気と科学」をキーワードとした体感することもできる科学の学習機会を創出していきたいと考えております。もう一つは、大規模企画展の開催を可能とする展示室を備え、日本はもとより、世界的な資料の鑑賞と学習の場を市民に提供することにあります。これまでの収蔵資料の活用も図りながら、多様な展示会を企画するとともに重要文化財など内外の著名なコレクションを紹介するなど、新たな博物館として集客力を高めながら、地域文化の高揚につなげていきたいと思っております。次に、交通記念館の施設規模で3館の機能を果たすことができるかについてでありますが、新たな施設では、現在のイベントプラザに自動車館を設けることなどにより、中央展示館内にある自動車関連の展示物を移し替え、博物館や科学館の展示スペースを確保する予定であります。このことによりまして、これまで収蔵庫に眠っていた資料の常設展示や、交通資料に科学的要素を融合させた広範な情報提供ができる学習の場を設けることができるものと考えております。また、学芸員や資料等が集約されることにより、調査・研究体制の充実が図られ、市民のニーズに対応した質の高い情報サービスの提供ができるものと思っております。一方、新たな施設は広いフィールドを有していますので、空間を活用した事業展開が可能となり、今までにない幅広い学習環境をつくり出すことができ、それぞれの施設機能は全体的に充実化が図られていくものと考えております。なお、こうした機能面を充実することによりまして、将来的には新博物館が森の自然館や鰊御殿、旧日本郵船、手宮洞窟保存館など博物館的な施設をサテライト化し、その中核施設になり得るものと思っております。最後に、学芸員などの職員の体制についてでありますが、資料の保存と調査・研究は、展示とともに博物館の大きな使命ととらえております。平成18年におきましては、4月に新博物館の創設に向けた準備室を設け、新たな施設での事業計画を策定していく予定であり、その検討を進める中で、19年度における学芸員を含めた職員の適正な配置を考えていきたいと思っております。次に、現博物館の今後の展示内容についてでありますが、郷土色豊かな資料を活用した部分的な展示替えを行い、より多くの観光客の方々に小樽の歴史と自然を知っていただけるように心がけていきたいと考えております。また、これまでスペースの確保ができなかった研修室を新設し、郷土学習や観光客へのガイダンスルームとして利用を図り、施設全体の有効活用を図ってまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成18年第1回定例会 2006年3月7日 議事録 PDF(115ページ) 間違いを知らせる