みんなの議会

小樽市議会 平成17年第4回定例会 2005年12月13日

(1)市民の健康づくりに関して/(2)介護保険法改正に関して

2005年12月13日、小樽市議会の一般質問で、秋山京子議員が「市民の健康づくりに関して」「介護保険法改正に関して」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
秋山京子 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 30番 秋山京子

最初に、市民の健康づくりに関してお伺いいたします。毎年、国の指導、補助金を受け作成されています小冊子「おたるの国保」では、毎回山田市長のあいさつ文を掲載、小樽市の国民健康保険事業の実情と国の医療制度改革への期待、保険者として各種保健事業や収納率向上、医療費の適正化対策を行って、国民健康保険事業の健全運営に積極的に取り組むことを市民に呼びかけています。平成17年度版には手軽にできる運動としてウォーキングを紹介、市民に対し、見やすく、わかりやすい内容を心がけていることが感じられます。あいさつ文の最後では、今後も急速な高齢化とともに医療費が増え続けることが予測されますと訴えておりますが、小樽市にとって医療費の増は切実な問題の一つと思います。「おたるの国保」に、平成15年度の小樽市の医療費は1人当たり58万4,000円で全国平均の1.6倍、全国3,144市町村の中で31番目に医療費の高いまちになっていると紹介されていました。国では、この医療費削減について14年度の国民医療費の3割、約9.8兆円を占めている生活習慣病の改善に力を入れる方針を固めたようです。現在、生活習慣病の有病者とその予備軍が確実に増え、対策が急務となっている現状下にあり、例えば糖尿病は有病者740万人、予備軍880万人と推定され、その数は5年前の1.2倍に増えているとのことです。最初に、小樽市の健康づくりに関して「市民と歩む 21世紀プラン」の生涯を通じた健康づくりから、基本健康診査受診者数の推移、「小樽市の保健行政平成16年度版」からの数値を参考にして健康診査に関する状況を見てみますと、平成4年度老人保健法第16条に基づき導入され、職場での健診対象者を除く40歳以上の市民を対象にして、基本健康診査が実施されております。初年度は男性1,115人、女性2,817人の合計3,932人だったのが、受診者数は年々増加し、4年後の平成8年度は男性・女性合わせて7,431人となっています。11年度からは、健康診査の実施機関が保健所のほかに市内医療機関も含まれたこともあり、12年度に1万159人となり、14年度までの3年間は1万1,000人台を維持してきました。しかし、翌15年度からは8,731人に減っています。初めに、小樽市の人口に対する基本健康診査該当者数と受診者の割合、さらに基本健康診査の受診者の目標数の設定の有無、受診者が減った原因と対策についてお聞かせ願います。次に、健診によって判定された疾病内訳と件数、割合、判定された疾病受診者に対する指導、手当等についてもお聞かせください。次に、これらの基本健康診査と疾病対策の財源措置についてもお聞かせ願います。次に、国における医療費総額の伸びの抑制をめぐる議論を経る中で、厚生労働省の「生活習慣病健診・保健指導の在り方に関する検討会」は、今年8月中間まとめを行い、医療を治療中心から予防重視へと転換し、そのポイントを生活習慣病の健診、保健指導として新たな発想と手法を示して、来年の医療制度改革に反映される見通しとのことです。その背景には、急速な高齢化の進展に伴い、その疾病構造も変化し、疾病全体に占める悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患、糖尿病などの生活習慣病の割合が増加し、死亡原因も悪性新生物(がん)31パーセント、心疾患15.5パーセント、脳血管疾患13.3パーセント、糖尿病1.3パーセント、高血圧症疾患0.6パーセントと生活習慣病によるものが6割を占めている実態と医療費増が医療保険の国民負担増になっている現状、さらに65歳から74歳までの前期高齢者が介護を要する状況となった理由の半数が脳血管疾患(脳卒中)であり、介護予防の観点からも脳卒中の発症予防は極めて重要な課題とされています。小樽市の状況を死因別死亡者数の推移により、平成4年度と15年度を比較してみると、悪性新生物(がん)は死因の28.7パーセントから32.6パーセントに、心疾患20.9パーセントから17.3パーセントに、脳血管疾患12.7パーセントから16.2パーセントと、全国平均の国が示す数値より少し高めですが、確実に増えていることが判明できます。この項の最後に、中間まとめが示す予防目的の健診と保健指導に際しての新たな発想と手法について、その具体的内容と小樽市における生活習慣病対策、健康診査などについて、今後の取組などについてお考えをお伺いいたします。次に、平成15年3月「健康おたる21」が策定されましたが、市民の中には各人の体力回復、健康維持・増進を目標に健康づくりに挑戦されている方もおられますが、その意図とするところについて、大方の市民にはあまり浸透されていないように思われます。いつでも、どこでも、だれでも手軽にできる運動としてウォーキングが「おたるの国保」で紹介されていましたが、さまざまな理由で持続することの難しさもあります。「健康おたる21」を健康づくりを支援する行動指針にとありますが、市民への健康づくりの推進を含め、今日までの具体的な取組と現状について御説明ください。次に、母子保健法に基づき実施しています4か月児健康診査をはじめ、10か月、1歳6か月、3歳児健康診査に関してお伺いいたします。この健康診査は、乳幼児それぞれの成長に応じて市内の医療機関に委託し実施しております。10か月児童健診の内容は、身体計測、診察、保健指導、栄養相談、歯科指導の5項目に加え、ブックスタートが実施されています。1歳6か月児健診は、さきの5項目に問診、歯科検診、心理相談が増え8項目になります。3歳児健診は尿検査が入って9項目になっています。最初に、年齢に応じて健診内容が増えていく理由についてお聞かせください。次に、この乳幼児健診は90パーセント台を維持しつつも、90パーセント台以上の壁を越えられない現状とのことですが、この件に関しての対策とお考えについてお聞かせ願います。次に、過日、市民会館で10か月児健診時に絵本の寄贈と読み聞かせのボランティアをしてくださっている絵本・児童文学研究センター主催のセミナーがあり、「読む 聞く」というタイトルで河合隼雄、立花隆、谷川俊太郎さんのてい談がありました。その中で、聞くということについて立花隆さんは、「耳から入る事柄は大脳に届いて初めて聴覚、聞くということになるのである。人間は耳が聞こえないと言葉を発することができない。しかし、現在のサイエンスのすばらしい発展により、耳の奥にある内耳のか牛管に超ミクロの機器をつけ聞くことが可能になっている。難聴は子供が小さいうちに手当をすれば聞こえるようになる。早ければ早い方がよい」と語っておりました。しかし、現在の乳幼児健診には、難聴についての検診はありません。なぜ、大切な乳幼児健診に耳の検診がないのか、その理由と、ぜひ難聴についての検診を入れるべきと思いますが、お考えをお聞かせください。次に、介護保険法改正に関してお伺いいたします。厚生労働省は、平成18年度の介護保険制度の見直しに先立ち、制度の課題の整備を目的に、老健局長の私的研究会が設置され、この研究会の報告と社会保障審議会の審議等を受け、平成17年2月介護保険法の改正案が示され、国会審議を経て平成17年6月介護保険法の改正法案が成立しております。改正となった点について、既に平成17年4月と10月に実施済みのものについては省略し、平成18年4月施行の改正趣旨と内容について概要を説明しますと、まず予防重視型システムへの転換について、要支援、要介護1(軽度者)の認定者の増が著しいことや、軽度者に対する介護保険サービスが状態の改善につながりにくい現状を踏まえ、介護保険法の基本理念である自立支援をより徹底する観点から、一貫性、連続性のある総合的な介護予防システムを確立するとしています。その一つに、軽度者を対象とする新たな予防給付を創設する。その予防給付に係るマネジメントは、市町村が設置する地域包括支援センターが行うこととしています。さらに、介護予防事業などで構成する地域支援事業も創設するとしています。二つ目に、新たなサービス体系の確立について、その改正趣旨を認知症高齢者やひとり暮らし高齢者の増加等を踏まえ、一人一人ができる限り住みなれた地域での生活を継続できるよう、サービス体系の見直しや地域における総合的、包括的なマネジメント体制の整備を行うとして、市町村で提供されることが適当なサービスとして市町村がサービス事業者の指定権限、指導監督権限を有する地域密着型サービスを創設し、地域における総合相談、支援、介護予防マネジメント等について包括的、継続的にマネジメントを担う機関として地域包括支援センターを創設する。さらに、特定施設入居者生活介護の給付対象を拡大し、介護を受けながら暮らすことができる場の充実を図り、医療と介護の機能分担と連携強化を図ることとしています。三つ目に、サービスの質の向上を図るとして、利用者の適切な選択と競争の下でサービスの質の向上を図るために、情報開示の徹底、事業者規制の見直しなどを行うとして、介護サービス事業者に介護サービスの内容や運営状況に関する情報の公表を義務づけるとした上で、良質なサービスの提供促進を目的に介護サービス事業者の指定の欠格事由を追加し、事業者指定に係る規制を強化する。さらに、介護支援専門員、ケアマネジャーの資格の更新制の導入など、ケアマネジメントの適正化を図るとしています。四つ目に、負担のあり方、制度運営の見直しについては、低所得者に配慮した保険料設定を可能とするとともに、利用者の利便の向上等を目的に、保険料の設定方法、徴収方法の見直しを行い、保険者機能の強化を図るとして、より負担能力の低い層に配慮した保険料段階の設定を行う。また、特別徴収の範囲の拡大などの徴収事務の効率化を図るとしています。五つ目は、介護認定申請に当たり、サービス利用者等の代理申請を見直し、さらに介護サービス事業者の指定、指導監督権限の一部を都道府県から市町村に移行するなどして、市町村の保険者機能の強化などを図るとしています。六つ目には、その他の法改正として、一つ、老人福祉法で有料老人ホームの定義の見直しや位置づけ、情報開示の義務化、都道府県の立入検査権の付与、入居者の保護の充実などについて。二つ、平成17年11月9日公布の「高齢者の虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づき、虐待に気づいた人の通報、緊急保護、市町村長の立入検査の実施、施設従事者の市町村への通報義務等です。その上で実施に当たって、最大2年間の施行延期が認められています。小樽市として、地域包括支援センターなど予防事業関連について19年度実施とされた点についてお伺いしたいと思います。最初に、この介護保険制度の見直しについては、小樽市も既に改正の予測はされていたと思いますが、さきに行われた第3回定例会で19年度実施を報告するに至った経過について改めて御説明ください。次に、この間に実施されたアンケートについてお伺いいたします。定例会では、介護サービス利用に関するアンケート調査報告書について、目的及び方法などを報告し、介護事業者との整合性、現在の介護保険制度受給者との整合性を挙げて、その理由とされたそうですが、このアンケート調査は、全国一律の内容なのか、それとも各自治体ごとの設定で行ったのか、各自治体独自のアンケートであれば、小樽市は介護サービスに関するアンケートの作成の趣旨をどこに置いて実施したのか、お聞かせ願います。次に、平成16年度、17年度にかけて、高齢者関連、介護保険サービス関連などの各種実態調査を何回ぐらい実施されたのか、趣旨を含めお聞かせください。私は、このたびの説明について、いま一つ説得力に欠け、納得できかねまして、道内幾つかの人口10万人以上の都市の取組を聞いてみました。合併が予定されているために19年度にしますという一部の都市以外は、まだ中身は見えませんが、18年度実施の趣旨に沿って準備中というところがほとんどでした。ある都市では、地域包括支援センターについては、既存の在宅介護支援センター運営法人の中から選定し、委託をするとのことです。また、ある都市では、地域包括支援センター設置の考え方として、人口規模で割るのではなく、生活圏で実施し、相談窓口についても既存の在宅介護支援センター、介護福祉課に設置する等、国の方針に沿って実施を決めて取り組む準備に入っていました。また、札幌市は、既に11月末日に平成18年度から20年度までの札幌市介護保険事業計画中間報告書案を作成し、介護保険事業計画の見直しの趣旨、制度改正の概要等を一冊のつづりにして説明をされています。財政的に余裕があるとか、政令都市だからではなく、他都市を含め、18年4月実施を決め、そこを出発点として工夫をし、準備されていました。その姿勢が大切と思いますが、いかがでしょうか。今、小樽市財政の実情を見るとき、1年先延ばしは納得できません。急激な高齢化による要介護認定者の増加、給付費の支出増は結論からいうと、1、2号被保険者の保険料の値上がりにつながってくるのではないでしょうか。緊迫している財政に待ったはないと思います。次に、平成15年度、16年度の給付額と小樽市の負担額1年延期による財源をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。過日、さわやか福祉財団主催の「地域たすけあい研修会」に行ってきました。基調講演をされた講師の講演の中に、「介護保険制度は本来は介護サービスを買うということになっているが、現実はサービスを買うという実態にはなっていない。公的措置制度の延長であり、事業者ベースになっている」との話がありましたが、我が党の斉藤陽一良議員も昨年の第3回定例会で、サービス事業者による都合、採算性で行われているとの趣旨の代表質問を行っておりますが、19年4月実施に至った説明の「介護事業者との整合性がとれない」とは、介護サービスの軸足を事業者に置いているのではないかととられかねないのではと思いますが、いかがでしょうか。最後に、再考の有無をあわせ、市長のお考えをお聞かせください。以上、再質問は予算特別委員会で行いますので、今は質問いたしません。以上です。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

秋山議員の御質問にお答えいたします。初めに、市民の健康づくりについての御質問でありますけれども、まず最初の基本健康診査の該当者数と受診者数の割合等についてでございますが、平成16年度の該当者数は3万360人で、受診者数は8,654人であり、受診率は28.5パーセントとなっております。また、受診者数の目標等でありますけれども、厚生労働省の指針を参考にして、平成16年度につきましては1万5,180人の受診で、受診率は50.0パーセントとしております。受診が減った原因でございますけれども、健診の有料化及び健診の必要性に関する意識が薄いのではないかと考えております。また、健診の結果により医療機関を受診したり、高齢者においては治療を継続している方が多く見られ、これらの方々が以後の健診を受けていないことも要因ではないかと考えております。これらの対策につきましては、広報、ホームページ、報道機関等を通じて、啓発や健康教育等で健診の必要性を図ってまいりたいと考えております。次に、健診で判定された疾病内訳と件数及び全受診者中の割合でありますけれども、平成16年度の受診者8,654人中、疾病の主なものとしては、高脂血症、高血圧症、心臓病等があります。1人で複数の疾病を抱えている方も見られますが、それらの件数と割合は高脂血症が4,204件で48.6パーセント、高血圧症が3,279件で37.8パーセント、心臓病が1,368件で15.8パーセントとなっております。また、判定された疾病受診者に対する指導・手当等についてのお尋ねでありますけれども、保健所において受診された方については、電話や面談等により保健指導を行っております。一方、医療機関において受診された方については、各医療機関において当該疾病に合わせた予防や治療等について対応しているところであります。次に、基本健康診査と疾病対策の財源措置でありますけれども、平成17年度予算においては、基本健康診査費として7,200万円であり、そのうちの自己負担額を除いて国、北海道、市の一般財源としてそれぞれ3分の1を計上しております。また、疾病対策費としては、各がん検診費が7,500万円で、市の単独負担であります。さらに、肝炎ウイルス検診費は605万8,000円であり、自己負担額を除き国、北海道、市の一般財源としてそれぞれ3分の1を計上しております。次に、厚生労働省が示した予防目的のための健診と保健指導における新たな発想と手法における具体的な内容でありますけれども、その目的は国民全体の医療費の約4割を占める生活習慣病についての従来以上の積極的な対策を提言しているところであります。基本としましては、内臓脂肪肥満、糖尿病、高血圧症、高脂血症者等に対し、内臓を中心とした脂肪量の減少を目指した食生活の改善と日々の生活における運動量の増加が上げられます。また、個人に対する生活習慣改善の支援及び国民にわかりやすい受け入れやすい対策が基本となっております。一方、小樽市における今後の取組でありますが、これらのものを踏まえまして、健診の必要性や受診者に対する適切な保健指導、食生活の改善指導、生活習慣改善に関する健康教育の充実等を図っていきたいと考えております。次に、「健康おたる21」についての市民への健康づくり推進を含めた今日までの具体的な取組と現状でありますけれども、地域の健康づくり活動の主体となる健康づくり推進員の育成と充実を図っておりまして、また、疾病予防等の健康教育を実施することにより、市民の健康意識の向上等に努めております。さらに、中高年者の生きがいと健康づくりを目的としましたおたる健康総合大学を開き、関係機関の協力を得ながら、参加者における心と体の総合的な健康づくりを推進しているところであります。次に、乳幼児健診における年齢に応じた健診内容の増加の理由でありますけれども、これらの健診は母子保健法を基にして、小児の心身の成長と発達段階に合わせてそれぞれ必要な項目として実施しております。具体的には、1歳6か月児では歯がそろう時期であり、また、精神機能発達の重要な時期でもあることから、歯科や心理相談等の項目を追加しております。さらに、採尿が可能な時期となった3歳児におきましては、先天的じん臓障害等の早期発見のために尿検査を追加しております。次に、乳幼児健診における受診率の現状の考え方と対策でありますけれども、平成16年度における受診率は、10か月児や1歳6か月児健診では95パーセント以上でありますが、3歳児健診は91.3パーセントとなり、年齢が増えるとともに受診率がやや低くなります。これは子供の成長や発達につれて、保護者の育児に対する不安や負担が軽減されることや対象者が何らかの疾病のために医療機関を受診している場合等から、未受診者数が増加する理由となっております。また、その対策でありますけれども、未受診者に対し、再度健診案内を保護者に送付し、勧奨に努めるとともに、保護者の要望に合わせて日程を別に調整をし、受診率の向上を図っております。次に、乳幼児健診における難聴についてのお尋ねですけれども、保健所では各乳幼児健診の案内を保護者に送付する際にアンケート用紙を添付し、対象者の発育・発達状況等について確認をしております。その項目の中に、耳に対する反応の有無についてなどを設けて対応しております。また、新生児期に難聴のスクリーニング検査を自動聴性脳幹反応法により有料で実施している医療機関もありますが、乳幼児健診の中で全乳幼児に適用することは機器の整備やスタッフ等から将来的な課題と考えております。次に、介護保険について幾つかお尋ねがありましたけれども、まず地域包括支援センターの設置と新予防給付の施行についてでありますけれども、9月30日に開催した第3回小樽市高齢者保健福祉計画等策定委員会の議論を経て、センターの人材の確保の困難性と新予防給付の内容に不確定要素が多いことから、改正法の施行延期の経過措置を適用し、平成19年4月実施予定と報告したところであります。次に、7月に実施した介護サービス利用に関するアンケートでありますけれども、この目的は第3期介護保険事業計画の策定に当たり、介護保険サービスの利用見込みを立てる上での基礎資料とすることであり、調査項目は小樽市独自の設定で、今回の法改正の焦点である新予防給付を受けることとなる在宅の要支援、要介護1の軽度者を対象として、従来のサービスと新しいサービスの利用意向等を尋ねたものであります。新予防給付の目玉であります口腔ケアや筋力トレーニングの利用希望が少ないこと、新しいサービスの設問全般で約半数がわからない、その他、無回答となり、新しいサービス内容の早期周知が必要であること等が把握されました。次に、高齢者関連、介護保険関連の実態調査でありますけれども、先ほどもお答えしましたとおり、介護サービス利用に関するアンケートのほか、8月に高齢者一般調査を2回実施しており、その趣旨は高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画の見直しに当たり、65歳以上の高齢者の健康状態や日常生活、保健福祉サービスの認知度、利用者状況などを把握し、施策立案のための基礎資料とすることを目的として実施したものであります。次に、新予防給付の施行延期と給付費の支出増、保険料の値上がりとの関係でありますけれども、今回の予防重視型システムへの転換のうち、地域包括支援センターの設置・運営は増額要素であり、新予防給付の導入は減額要素であります。これらの費用の経済比較は、センター運営費の積算と新予防給付の報酬や支給限度額が示されて初めて可能となるものであり、来年1月下旬に予定される介護報酬等の決定を待って精査をしてまいりたいと考えております。次に、給付額と小樽市の負担額及び1年延期による財源でありますけれども、平成15年度の給付費は92億2,580万円であり、小樽市の負担は11億5,322万円、平成16年度の給付費は103億2,205万円であり、小樽市の負担は12億9,025万円であります。新予防給付の1年施行延期による給付費の増加は、要介護状態区分が個別の認定期間満了ごとに更新申請されるものであり、要介護1から要支援2の新予防給付に移行すると想定される人員と、その介護報酬及び利用限度額から積算されるものであります。したがいまして、1か所当たり2,500万円程度と想定される地域包括支援センターの運営費と、この給付費の増加などを比較して判断をしてまいりたいと考えております。次に、新予防給付の施行時期とサービス事業者との関係でありますけれども、新予防給付を提供する事業者は、現在の介護給付とは別に、予防給付の指定申請をしなければなりません。また、報酬や運営基準がまだ示されていない中で、小樽の零細事業者が指定申請をするに至らない可能性があることを懸念しているものであります。このことは軸足を事業者に置くということではなくて、新予防給付のサービス提供事業者が少なければ、要支援1、2の判定をされた利用者が、訪問介護や通所介護のサービスを受けにくくなる可能性があるため、利用者の立場からの施行延期ということであります。市内の事業者がしっかりとした予防給付を提供するためには、運営基準と施設基準及び報酬が明らかにされた上で、一定の準備期間が必要であると考えております。次に、包括支援センターの設置と新予防給付の施行延期についての再考ということでありますけれども、今回の制度改正は、介護保険法施行後初めての大規模なものであることから、その実施には慎重な検討が必要であると考えております。そのため、本市の要介護認定者の状況や地域資源と介護サービス提供事業者の状況を踏まえ、財政負担の増大と保険料の大幅値上げがないよう、十分配慮した上で施行時期についても2年の経過措置はありますが、1年以内でのできるだけ早い時期に設置できるよう努力してまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 平成17年第4回定例会 2005年12月13日 議事録 PDF(105ページ) 間違いを知らせる