みんなの議会

小樽市議会 平成18年第4回定例会 2006年12月13日

(1)医療制度改革に関して/(2)児童・生徒を取り巻く問題等について

2006年12月13日、小樽市議会の一般質問で、秋山京子議員が「医療制度改革に関して」「児童・生徒を取り巻く問題等について」について質問し、市長 山田勝麿、教育長 菊譲が答弁しました。

質問者
秋山京子 議員
答弁者
市長 山田勝麿、教育長 菊譲

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 30番 秋山京子

最初に、医療制度改革に関してお伺いいたします。総務省が今年7月に公表した2005年国勢調査抽出速報集計結果の概要によると、65歳以上の老年人口は2,682万人で、日本の総人口に占める割合は21パーセントとなり、イタリアの20パーセントを超え、世界一になったと示しております。また、厚生労働省のまとめでは、100歳以上の高齢者は9月末時点で昨年より2,841人増え、過去最多の2万8,395人となり、10年前の4倍に増えたと公表しています。確実に日本は超高齢社会を直進中です。健康で長寿の人生を安心して過ごすことは万人の願いでもあります。現在の小樽市は、市の人口に占める65歳以上の老年人口は23.4パーセントで、全道34市中4位という状況にあり、国民健康保険の加入者に占める高齢者の割合も平成16年度で全体の66パーセントという現状にあります。小樽市国保の医療費は、道内主要都市10市との比較でも、1人当たりの医療費は一番高く、平成15年度は58万4,000円、16年度58万5,700円、17年度60万7,105円と確実に高くなっています。最初に、なぜ小樽市国保の医療費は全道主要都市の中で一番高いのか、この件について御説明願います。日本の社会保障制度は、子供が親に仕送りをするかわりに、現役世代が高齢者を支える世代間扶養の仕組みで成り立っている制度とされています。1975年、昭和50年代は、65歳以上の高齢者1人を現役世代20歳以上64歳までの7.7人で支えていたのが、2000年には高齢者1人を現役世代3.6人で支えており、2025年代には高齢者1人を1.9人で支えることになるとの将来推計も出ています。国では医療制度改革関連法を成立させ、将来にわたって社会保障制度を維持、持続していくために、応分の負担と世代間の公平性を保つための一環として、国民健康保険と老人保健の一部を変更し、平成18年10月1日から70歳以上の高齢者で現役並み所得者についての自己負担額を2割から3割と改正しています。二つ目にお伺いいたします。老人保健対象者を除く本市の70歳以上の国保加入者数と3割負担該当者数とその占める割合をお示しください。あわせて3割負担該当者への通知方法についてお聞かせください。次に、新たな75歳以上が加入する後期高齢者医療制度が、平成20年度から創設されるそうですが、創設される背景について御説明ください。また、新制度に該当する後期高齢者数と、この制度の対象である65歳から74歳までの寝たきり状態の方の数値と、この方たちが新制度の対象者となる理由をお聞かせ願います。新制度は広域連合体で運営され、国が4割、都道府県各市町村が1割の合わせて5割を負担し、残りの半分の4割と健康保険と国民健康保険から後期高齢者医療支援金として負担をし、最後の1割が75歳以上の保険料で運営される新しい制度と説明されていますが、4割を支える国保は各市町村が負担するのか、また健康保険の場合の負担の仕組みについてお聞かせ願います。なお、各市町村国保負担の場合、小樽市の負担額をお示しください。患者負担は1割とのことですが、新制度移行の手続、保険料の設定額、徴収方法、低所得者対策等についてもお聞かせ願います。後期高齢者医療制度は、北海道と同じく都道府県ごとに広域化され運営されるとすれば、保険料は都道府県により地域格差が生まれる可能性もあると思いますが、全国的規模での調整は図られるのかについてもお伺いいたします。広域連合の場合、各市町村が諸経費を負担し運営されると思いますが、負担金の設定についてもお聞かせください。次に、新制度を機に70歳以上から74歳までの窓口負担が2割になるそうですが、医療制度改革により負担増ばかりが耳に入ります。19年度から現行の償還払い方式が撤廃され、窓口での自己負担限度額支払に変更されるなど、制度の刷新もあります。しかし、直接医療にかかわっている方が医療機関を利用して初めてわかる以外は、とても難しいのではと思います。市民の皆様に医療制度改革の実施について、十分な理解と納得をいただくための広報活動も必要と思いますが、御所見をお聞かせ願います。次に、国の医療制度改革のもう一つに、これまでの治療重点の医療から、病気の予防を重視した医療への転換を図ることにあるとして、国民医療費の3割を占めている糖尿病や高血圧などの生活習慣病の予防を進めるために、平成20年4月から40歳以上の全国民を対象に、国民健康保険を運営する市町村や企業の健康保険組合などに健康診断を義務づけるとしています。健康診断の受診率向上については、昨年の第4回定例会の代表質問でお伺いした際、市の16年度の基本健康診査該当者数は3万360人で、受診者数は8,654人、28.5パーセントの受診率との答弁をされており、健康診査の義務づけは厳しい現実もあり不安感があります。各団体職員や企業の健康診断は、事業所として定期的に行われていますが、国民健康保険者の場合は、自主性であるために、時間的に厳しい方や低所得のために健康診断を受けられないという実態もあり、結果的に市の基本健康診査の受診率の低迷に結びついているのではと思います。このような点から、市町村への義務化について国から具体的な政策は示されているかを含め、小樽市のお考えをお聞かせください。この健康診断の義務化は、糖尿病、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の大半は運動と食事で改善できるとして、健康保健指導も義務づけられております。これまでの保健指導の実績を踏まえ、2008年度に向け、全市民を対象にした新たな取組も必要と思いますが、保健指導の義務化に向けた施策等についてもお聞かせください。最後に、高齢化率が着実に進行している現在、小樽市民の健康に関しての基本的な理念と今後の方向性について御所見をお聞かせください。次に、児童・生徒を取り巻く問題等についてお伺いいたします。いじめや不登校、少年犯罪の増加など、子供を取り巻く問題が深刻化しています。また、昨年来の下校時における誘拐事件の多発以降、登下校時の子供たちを犯罪から守るための安全・安心対策に心を砕いている現状下にあります。今年9月滝川市の小学生がいじめを告発し自殺した事件に端を発したかのように、同様のいじめをメモに残し自殺する小中学生の事件が全国で6件も起きています。さらに、いじめを苦にした自殺の予告手紙が、文部科学省に39通も郵送されているとの報道もあります。過日、本市でも、ある中学校でいじめを告発する自殺予告文書の事件が発生し、教育委員会は対応に苦慮されていることと思います。11月22日に自殺した山形県の県立高校の女子生徒の葬儀が行われた際のテレビ報道で、県教育長が両親に謝罪し、父親は「こういうことがあってはいけない。当日、学校で何があったのか知っていることがあれば教えてほしい」と調査を要望し、「葬儀に参列した保護者の親の気持ちを理解して、その後どうするのか、解決できるのかが問題と思います」と、出口の見えぬ事件への憤りを語っているのを同じ思いで見ていました。これら一連のいじめ問題に対し、政府は補正予算を組み、スクールカウンセラーを増員し、相談機能を充実させる対策をとると発表していますが、一日も早い現場への対応が望まれます。最初に、過日発生した本市中学校の問題についてお伺いいたします。この手紙はいつ、どこに、だれあてに来たのか。この手紙の内容に対し、どのような対策を講じられたのか。また、生徒、保護者など関係者への対策、さらに他校との情報共有はどの段階まで行ったのか。教育委員会として問題発生要因についての見解をお聞かせください。今、いじめ問題や子供の犯罪などについて教育関係者や有識者の皆さんがテレビや新聞報道でさまざまな意見や所見を提言していますが、これらの意見は妥当であり、正論とは思います。しかし、現実に子供たちの周りで起きている問題を現場でどう解決するのか、具体的な取組や対策に関する結論は見えてきません。次に、問題点として指摘されている何点かについて対策等をお伺いいたします。1点目は、教員の学力は高いが、指導力、対応力は不足している等の件について、教育委員会として研修会は実施されているのか、研修会の対象とする教員と参加数、内容等について。2点目は、学校に連絡しても互いに責任転嫁し、真剣に取り合ってもらえない感じがするなど、学校側の対応に対する指導について。3点目は、一連のいじめ事件を踏まえ、釧路町、江別市では、小中学校の児童・生徒に対し、いじめについてアンケート調査を実施し、釧路町では学校側で考えている以上にいじめが多い実態であったとの報道もあります。小樽市として児童・生徒へのアンケートによるいじめ実態調査を考えているのかについて。最後に、現行の法制度では、各小中学校の最終責任者は学校長と明記されていますが、この最終責任者の学校長と教育委員会との関係について、教育長の御所見をお聞かせ願います。去る10月26日、地方自治経営学会・茅野地区研究大会での「教育委員会の存続問題、現状と今後の方向」と題した前志木市長穂坂邦夫さんの講演に興味を持ち参加してまいりました。講演された穂坂邦夫さんは、県職員を経た後、市の職員も経験、市議会議長、県議会議長を歴任、2001年志木市長に就任し、全国で初めて公立の小学校低学年で25人程度学級の導入や不登校状態にある児童に、学校の外でも教育の機会を与えるホームスタディ制度、さらに市民やNPOなどの有償ボランティアが業務の一部を担う行政パートナー制度など、先進的な地方行政改革を推進し、1期4年で退任、現在39年間の地方行政での経験を生かし、NPO地方自立政策研究所の代表として活躍をされています。市長に就任した当時の教育現場は、学級崩壊、いじめ、学力低下、問題行動児、不登校等々、深刻な問題が山積し、教員の不祥事や心の病も深刻な状況下にあり、さらに、国際教育到達度評価学会による学力調査で、日本の子供たちの学力、基礎知識ともに赤信号がついた時期とも重なり、市長として危機感を持って地元の教育問題の解決に尽力する中で、教育委員会制度の厚い壁に大変御苦労された経験と実例を示し、日本の義務教育を守るために、今こそ教育委員会制度の改革は必要ですと訴える聞きごたえのある研究大会でした。現行の教育委員会制度は、教育の政治的中立性を図るために、独立した機関となっているために、市町村長の立場は、教育委員を任命する任命権と教育関係の条例と予算をつくる予算編成権で、それらを議会に上程するだけです。しかし、元志木市長は、全国初の25人程度学級やホームスタディ制度を地域立の学校との考え方で実現をしております。この取組について、市町村長の立場で判断することを逸脱と考えるのか、地方分権による教育改革ととらえられるのか、ぜひ市長の御見解をお聞かせ願います。私たち公明党は、教育とは人間の偉大な可能性を最大に開花させて、人間は何のために生まれたのか。何のために生きるのか。それは教育によって個々の生命の可能性を極限まで開くためであるとの理念の下、21世紀を教育の世紀とするために、人間のための教育、現場からの改革を基本的視点として、現場に根差した教育改革を進めるために、教育の地方分権、すなわち学校や地域の自主性を尊重し、裁量を拡大することが重要であり、都道府県とも連携し、学級編制、教育内容、教員配置などの権限を市町村教育委員会や校長に委譲し、学校現場の意見がより反映できる体制を整備することを明確にしています。11月30日、政府は教育再生会議の示したたたき台を受け、参議院教育基本法特別委員会でたたき台に提言された教育委員会制度の抜本改革について、法改正を急ぐとの考え方を示しておりますが、法改正を示したたたき台の中の4点、教育人事権を市町村教育委員会、学校に委譲する、教育委員、教育長の人選見直し、住民は議会による教育委員会のチェック、地域住民らによる学校の外部評価など、地域住民により学校が身近に感じられる方向性が示されたように思いますが、この件について教育長の御見解をお聞かせください。公明党の太田新代表は、日本記者クラブでの講演の中で、今の教育問題に関して、現場から教員の実情を見ると、保護者から苦情が多く寄せられ、その対応に追われている。また、教育委員会への報告で行き来することや雑務も多い。このため、教員が100パーセント生徒に向き合うことが難しくなっている。特に中学校でのいじめが目立つが、中学校は教科ごとに教員がかわっているにもかかわらず、教員間の連携が十分にできていない。いじめ問題の解決に向けては、こうした状況に配慮し、地域の人が教員の雑務を担うことやいじめについて話し合える人たちを、学校、地域の中で育てていくことが必要と考えている。教員、地域、家庭がどういう働きをするかを考えたときに、教育改革も前進すると述べておりますが、私も今最も重要なポイントと思いますが、教育委員会はこの地域、学校、家庭、保護者との連携、結びつきについてどのように考えておられるのか、お考えをお伺いいたします。過日、ある小学校のPTAの役員をされている方から、うれしい話がありました。この小学校の校区に五つの町会がありますが、各町会それぞれに特色があり、学校と地域の結びつきがなかなかできず、難しい課題として持っていたそうです。何とか子供たちの登下校時の安全対策について地域の協力を得たいとの思いがあり、最初の段階として校区内の子ども110番のポスターを張ってくださっている家を訪問しあいさつをするということを提案したそうですが、学校長が難色を示し前へ進まないため、思い切って直接教員に趣旨を説明したところ、何名かの教員が賛同してくださり、当日、児童、教員、PTA役員が協力し合って、子ども110番の家を訪問し、あいさつができ、地域の中に一歩踏み出すことができました。さらに後日、参加された教員から、「PTAの皆さんと一緒に歩いて本当によかったです。今まで自分の中には子ども110番の家に対する意識はあまりありませんでしたが、今は登下校時にポスターを見るたびに、地域の方を身近に感じてとても心強くなりました」と弾んだ声で話をしてくださり、「取り組むまでに大変な苦労もありましたが、PTA行事として三者でこの活動をして本当によかったと思います。これからもできることから挑戦していきたい」と語っていました。また、放課後に起きた一つの事故が同級生の親同士の連携を生み、学校長とともに通学路のチェック活動を行い、これを機に、地域の子供たちの安全対策について関係機関の方を迎え、町会役員、学校長はじめ、PTAを含む学校関係者が初めて一つのテーブルに着き話合いができ、今後、地元町会と学校、保護者が一体となった取組が期待できる地域も出てきています。学校内だけで解決できない問題がさまざまな形で現れてくる今だからこそ、家庭、保護者と地域と学校が連携し、一体となって問題解決の糸口とすべきと思います。先日、本市の中学1年生の学習到達度調査のアンケートの中に、学校が好きという項目があり、好きとの答えが、全国を10パーセント上回る49パーセントもあって、どちらかといえば好きと合わせ、80パーセントの生徒が学校を好きだと感じているとの新聞報道がありました。小樽の子供たちが好きと答えている学校を、各地域の中に根気とやる気を引き出し、ともに心の通じ合う場とするために、家庭、地域、学校の三者間の連携を図るきっかけづくりを、教育委員会は関係部局と連携し、協力し、立案させてはいかがでしょうか。改めて教育長のお考えをお聞かせ願います。以上、再質問を留保し、終わります。(拍手)

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

秋山議員の御質問にお答えいたします。初めに、医療制度改革についての御質問でありますけれども、まず本市の国保の医療費が高い要因でありますが、一般的に年齢が上がるとともに、医療機関にかかる機会が多くなるため、医療費が増加する傾向にありますけれども、本市の国民健康保険事業においては、国保への高齢者の加入割合が高いこと、また国保加入者の入院割合が高いこと、さらには市内の医療ベッド数が多く、医療環境が整っていることなどが1人当たりの医療費を高くしている大きな要因であると考えております。次に、老人保健対象者を除く70歳以上の国保加入者と3割負担該当者の人数でありますけれども、平成18年10月末現在、老人保健対象者を除く70歳以上の国保加入者は6,026人、そのうち現役並み所得者である3割負担該当者は221人、約3.7パーセントとなっております。3割負担該当者への通知でありますけれども、本年8月の切替え時において、既に70歳以上の国保加入者全員に、国民健康保険高齢受給者証を発送しており、3割負担該当者については、受給者証の一部負担金割合の欄に3割、平成18年9月30日までは2割と表記したものを交付しております。また、その後新たに70歳になった方については、一部負担金の割合を表記した国民健康保険高齢受給者証を毎月下旬に送付しております。次に、後期高齢者医療制度が創設される背景でありますけれども、今回の医療制度改革は、世界最長の平均寿命と高い医療水準を達成してきた国民皆保険制度を将来にわたって堅持するとともに、安心、安全で質の高い医療が受けられる体制を確保するという基本的な考え方に基づいた改革であります。特に、老人医療費を中心とした国民医療費が増大する中で、現行の制度では現役世代と高齢者世代の負担の不公平が指摘されており、高齢者世代と現役世代の負担を明確化し、公平でわかりやすい、そして超高齢社会を展望した新たな医療保険制度体系の実現のため、新たな高齢者医療制度を創設するというものでございます。次に、新制度に該当する対象者数でありますけれども、小樽市では合計約2万2,000人、内訳といたしましては75歳以上の高齢者2万500人、65歳から74歳までの障害者等による対象者は1,500人と推計しております。また、一定の障害のある方が対象となる理由でありますけれども、医療機関に受診する場合の負担の軽減を目的としており、これは現行の老人保健制度においても同様の取扱いをしているものであります。次に、後期高齢者医療支援の負担金の仕組みでありますけれども、現役世代からの支援は国民健康保険や健康保険等の加入者数に応じた支援となっており、各保険者が被保険者より保険料として徴収したものを一括して社会保険診療報酬支払基金に納付し、その後支払基金より広域連合に交付されるという仕組みになっております。また、小樽市における国保の負担額につきましては、算定に必要となる数値の政省令がまだ示されていないことから、現時点では具体的な負担額を示すことはできないものであります。次に、制度の移行手続でありますけれども、現在の老人保健制度の加入者につきましては、申請なしにそのまま後期高齢者医療制度に引き継がれることになっております。また、保険料については、平成19年4月に示される保険料に関する政令等を基に、広域連合が市町村から所得情報等を入手した上で試算し、11月に広域連合議会で保険料条例を制定する予定となっております。なお、北海道が国の試算を基に独自に試算したところ、保険料は1人当たり年間約8万5,000円と試算しております。また、保険料の徴収につきましては、市町村が担うこととされており、その徴収方法は年額18万円以上の年金受給者は年金からの特別徴収、その他の方については普通徴収による納付とされております。保険料の低所得者対策といたしましては、世帯の所得水準に応じて保険料の均等割を7割、5割、2割の軽減を行うとともに、これまで被用者保険に扶養者として加入しており、保険料を負担してこなかった方につきましては、激変緩和の観点から後期高齢者医療制度に加入したときから、2年間5割の軽減を行うこととされております。次に、都道府県による保険料格差の調整でありますが、後期高齢者医療制度の財政運営は、都道府県単位の広域連合が担うこととなっており、今のところ保険料格差の調整ということは考えられていないものであります。なお、市町村の負担金の割合は、均等割が10パーセント、高齢者人口割が40パーセント、人口割50パーセントであります。次に、医療制度改革の実施に当たっての広報活動でありますけれども、本年6月の医療制度改革関連法の成立後、これまでも広報おたる8月号において高齢者の医療費負担の改正点についてお知らせをし、10月には制度改正のパンフレットを三つのサービスセンター、保健所などの関係機関に置いたほか、改正内容を特集したおたる国保だよりを広報おたる11月号に折り込んでお知らせするなど、幅広く広報活動を行ってまいりました。今後もいろいろな改正が実施されることになっておりますので、引き続き広報おたるの活用やホームページによる周知を図るなど、十分な広報活動に努めてまいりたいと考えております。次に、健康診断の義務づけについてのことでありますけれども、これまでは老人保健法により40歳以上の方を対象として基本健康診査を実施しておりますが、2008年度からはこれにかわって高齢者の医療の確保に関する法律に基づいた特定健康診査が実施されます。この特定健康診査の目的は、近年の肥満者の増加傾向に伴う糖尿病の有病者や予備軍を減らすことにより、健康維持や生活の質の向上と医療費の適正化を図っていくものであります。具体的には、市町村国保や健保組合などの医療保険者が実施を義務づけられることとなり、来年3月をめどに国が示す特定健康診査等基本指針に基づいて、地域における実施計画を定めることとなっております。本市としても計画を策定し、健診等の啓発や疾病予防対策等を進めていきたいと考えております。次に、義務化される保健指導の新たな取組における施策等でありますけれども、これは健診により内臓脂肪型肥満の方を早期に発見し、適正な保健指導や意識改善を促し、生活習慣病予防を図っていくものであります。その内容は標準的な健診、保健指導プラグラムとして国から暫定版が示されております。本市におきましても、それらを参考にしながら、まちかど健康相談や健康総合大学などでの啓発、訪問指導を実施し、また他の健康教育等により保健指導を行っていきたいと考えております。次に、小樽市民の健康における基本的な理念と今後の方向性でありますけれども、市民一人一人が心身ともに健康的な生活を送ることを目的に、生涯を通じた健康づくりをしていくことが基本的な理念と考えています。また、今後の方向性としては、感染症・生活習慣病等の各種疾病予防対策や年齢に応じた健康管理等について、保健・医療・福祉などの関係機関となお一層連携しながら、市民の健康保持推進を図っていく必要があるものと考えております。最後に、現行の教育委員会制度にかかわっての御質問でありますけれども、教育行政の執行に当たりましては、条例整備や予算調整など、その都度、教育委員会と十分な協議を行い、独立性や自主性を尊重して進めていくべきものと承知しております。志木市の教育環境整備に係る施策につきましても、教育委員会で企画、決定され、市長部局との十分な協議の上、また議会等の諸手続を経て、市単独事業として施行されたものと思いますけれども、それであれば市長の立場を逸脱したものではないとは思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 菊譲(教育長は2011年3月まで)

秋山議員の御質問にお答えいたします。初めに、いじめを起因とする自殺予告の手紙にかかわる対応についてでありますが、11月13日、市内の中学校に差出人不明の校長あての手紙が郵送されてきました。この手紙には暴力や言葉によるいじめを受けており、いじめが続くようであれば、自殺する旨の内容が書かれておりました。当該校では直ちに教育委員会と協議の上、校長を中心に教職員が一体となって全校集会の開催、全生徒へのアンケート調査、全保護者への電話での聞き取りなどを通して、命の大切さに関する指導やいじめの実態把握を行いました。14日19時からは130名ほどの参加の下、緊急の保護者会を開催し、指導体制やスクールカウンセラーによる相談体制の充実、いじめにかかわる指導の徹底など、今後の取組を具体的に説明するとともに、いじめ相談窓口の周知を図るなど、出席者に理解と協力を求めました。市教委では、学校からの報告を受け、速やかに対策会議を設け、学校・後志教育局と密接な連携の下、指導主事を2名当該校にとどめ、スクールカウンセラーを派遣するなど対応に当たりました。また、14日、臨時校長会議を開催し、当該学校におけるこれまでの取組の経過について周知するとともに、いじめは自校にもあるという認識を持って、改めて総点検の徹底を指導しております。このたびの件につきましては、恐らく背景に、文部科学大臣あての自殺予告の手紙の連鎖があったものと思われますが、現時点では手紙の差出人及び手紙にあるようないじめの特定には至っておりません。改めて、いじめが学校で起きているという認識を持って、教育委員会や学校の責任と役割を自覚し、いじめは人間として絶対に許されないということを前提に、豊かな心の育成や好ましい人間関係の醸成に努めていかなければならないものと考えております。次に、いじめ問題にかかわる対策についてでありますが、教育委員会では子供の心に寄り添い、積極的にかかわる教育相談や子供のよさや違いを認め合う人間関係づくりなど、教職員の指導力を身につける研修会を4回開催しており、学級担任や生徒指導担当者など、約150名が受講しております。また、10月17日、臨時校長会議を招集し、各校長にはいじめ問題への対応として、いじめられている子供の立場に立って対応することの重要性をはじめ、6点にわたる具体的な取組を指示するなど、時間をかけて具体的な指導を行いました。いじめの実態調査については、各校長からの聞き取りにより把握し、指導に当たっていますが、直近に道教委において全児童・生徒を対象に実施をする予定となっており、その調査の円滑な実施と活用に努めてまいります。私は常日ごろ校長がみずからの権限と責任を自覚し、適切にリーダーシップを発揮して、子供、保護者、地域から信頼される学校づくりを進めることが大切であると考えており、教育委員会としてそのための情報の提供はもとより、校長が安心して学校経営を進めていくことができる指導・助言に努めていかなければならないものと考えております。次に、教育再生会議の示した、いわゆるたたき台についてでありますが、教育再生会議の学校再生分科会の中では、教員の資質向上や教育委員会の見直しと学校再生、さらには子供の学力向上などについて示しております。このたたき台は、既に中央教育審議会で示されてきた学校教育の現状を踏まえ、地域とのかかわりをより一層強く打ち出したものであり、現在、審議されている教育基本法とあわせ、国会において慎重に審議されるものと考えており、その動向を見守ってまいります。次に、学校と家庭、地域社会との連携についてでありますが、いじめ問題の解決には、かけがいのない生命を大切にする心や他の人に対する思いやりの心など、倫理観や規範意識、社会性の育成が必要不可欠であり、行政はもとより、学校、家庭、地域社会がともに真剣に取り組むべき課題であります。とりわけ、各小中学校においては、これまで以上に学校評議員会やPTA集会、学級ごとの保護者会を開催するなどして、いじめの状況やその取組について説明し、理解と協力、意見を求めるなど、連携に努めていただいております。このような取組を通して、学校、家庭、地域社会がそれぞれの役割を理解し、結びつきを深めていかなければならないものと受け止めております。最後になりますが、学校と家庭、地域社会の三者間の連携・協力についてでありますが、今年度、全中学校の学校単位として、13会場で保護者や地域の方々を対象に通学路等パトロールボランティア講習会を開催し、三者の連携による子供の安全を守る取組を進めていただきました。さらに、北海道犯罪のない安全で安心な地域づくり条例や今議会において御審議いただいております小樽市安全で安心なまちをつくる条例案の目的や理念を踏まえ、三者の連携・協力を一層深めてまいります。

出典:小樽市議会 平成18年第4回定例会 2006年12月13日 議事録 PDF(134ページ) 間違いを知らせる