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小樽市議会 平成16年第1回定例会 2004年3月4日

財政健全化について

2004年3月4日、小樽市議会の一般質問で、森井秀明議員が「財政健全化について」質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
森井秀明 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 森井秀明

早速質問をさせていただきます。財政健全化計画に伴って質問をいたします。平成13年度から行われている財政健全化計画において、実質単年度収支の均衡、経常収支比率の改善を目標に、人件費の抑制や施策の厳選等が行われてきたと思いますが、この目標と現状での達成度合にはどれほどの開きがありますでしょうか、市長のお気持ちをお聞かせください。また、その現状になった大きな要因を幾つか挙げるとしたら、何であると思われますか、市長の見解をお伺いいたします。現在の健全化計画は、17年度に向けて組まれた計画かと思われます。しかし、現状からその17年度では底が見えず、市の職員も市民も不安であるとよく聞きます。新たに5年後又は10年後に明確な底を、設定していかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。この現状から考えると、私自身は、財政健全化計画の大幅な方向修正又は再計画立案をせざるをえないと思います。市長自身としては、何をどう行うべきとお考えでしょうか。確かなことは言えないかと思いますが、市長自身で考えられる現在の展望をできるだけ具体的に、即効性のあるもの、そして長期的な施策としてお示しください。市長が行ってきた聖域なき改革は、今までの市長がだれも行ってきていないことであり、現在の困難の中で努力されてきたことを評価した上で、ひとつお伺いしたいことがあります。新市立病院は本当につくることができるのでしょうか。この財政状況の中で設立できるのでしょうか。私自身、決して病院新設そのこと自体を批判するというわけではありません。よき施策であり、だれもが望んでいることかと思います。しかし、この財政状況を考えたときに、私は将来ある小樽の子どもたちへの負担を感じました。新市立病院新設のありがたさより、財政負担を強く感じるのではないかと思います。今までの人たちも、いろいろな施策をそう思い、打ってきたと思います。しかし、その当時の負担が、今のしかかってきているのではないでしょうか。私自身、これからの小樽はこうあるべき、あああるべきなどうんぬん、いろいろあります。しかし、今は、そのことよりもまず小樽の財政健全化をせねばならないと、私自身は覚悟しました。今、市長自身が公約を達成するには、財政を健全化することが何よりの最速の道かと思います。市長自身も、財政健全化は最重要課題とおっしゃっております。病院の新設にかかわる事業を一時待つ、又は一休みするというようなことも考えるべきときに来ているのではないでしょうか。市長のご意見をお伺いしたいと思います。病院は一つの例えとしてお伺いさせていただきました。ほかにも考えられるものがあると思います。今、たとえすべての人が賛成している政策だとしても、メスを入れなければならない現状かと思います。これらの決断が行えるのは市長自身かと思います。私は、将来の子どもたちに、今のような大きな負担を残すべきではないと思います。それは今、市長自身が一番身にしみているのではないでしょうか。将来にこの負担を残すかどうかも、私自身ではなく、市長自身の思いにかかっていると思います。公約を現実化することも市長の大切な役割ではありますが、次世代の子どもたちのためにも、今を立て直すことが今の最大の責務だと私自身感じます。改めて市長自身のこのことについての見解をお示しください。民間企業のようなコスト意識について、幾つか質問をいたします。私は、さきの経済常任委員会において、例えで石狩湾新港管理組合一般会計予算資料について、事業収入に見合った予算を考えていかなければならないのではないかというお話をしました。しかし、その答弁として、公共事業として地域への充実を考えるならば、しようがないことだという答弁をいただきました。もちろん公務として必ずしも収支状況を考えるのではなく、その公共サービス、公共事業、地域への充実を考えて事業を進めるというのは当然だったかと思います。しかし、現状は、そのような意識の中では立ち遅れてしまいます。これから市の職員も、そのような意識を変えていかなければならないのではないのかと思いますが、いかがでしょうか。これからは負債の返済に追われなければならない状況ですから、民間企業のようなコスト意識を持つべきかと思われますが、いかがでしょうか。税外収入について、幾つか質問いたします。これからは、新たに自主財源を確保しなければ生き残れない時期に来ていると考えます。それについて何かお考えはありますでしょうか。また、税外収入は、現状のもの以外に何か新たなお考えはありますでしょうか、見解をお伺いいたします。発想の転換について、幾つかお伺いいたします。新しい発想、ざん新なアイデアというものは意外に身近にあると考えます。ふだん当たり前だということの逆の発想ができるかということかと思います。当たり前ではないことを真剣に考えられるかということかと思います。処分するものが多いところこそ環境を考えたり、廃棄するものをどれだけ利用できるか、また、車社会だからこそ歩行者を考えるというような発想が求められているときかと、私自身は感じますが、市長の見解をお聞かせください。人口増と企業誘致に関係して質問いたします。私は、よく人口を増やすために企業の誘致をしなければいけないというような市職員の言葉を聞きます。企業誘致等は一時の人口増にはつながりますが、減少し続けている状況を打破するのは難しいかと思います。人はそのまちでの住み心地を優先するのではないでしょうか。私自身、小樽に住んだ理由というのは、海があり、山があり、その自然とまちが共存しているから、小樽というまちに住みました。私以外にもたくさんの人たちが、小樽に住もうと思った理由がこれだとおっしゃっております。しかし、もしもそのイメージと現状が違えば、結果的に離れていくのではないでしょうか。仕事として小樽に就任したとしても、離れていく現状があるのではないかと思います。企業誘致とは人口増として考えるのではなく、まちの魅力づくりの一環となると私自身は考えますが、そのことについての市長の見解をお願いいたします。再質問を留保し、質問を終わります (拍手)。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

森井議員のご質問にお答えいたします。財政の健全化について、何点かお尋ねがありました。まず、財政健全化計画の目標と現状での達成についてでありますけれども、現在の財政健全化計画は、平成12年11月に策定をし、その後、平成13年3月、平成14年3月に、それぞれ今後の収支試算を改訂しました。計画の目標であります実質単年度収支の均衡につきましては、事務事業の見直しや職員の削減、あわせて、さまざまな財源調整を行ったものの平成12年度以降赤字となっており、平成16年度では、残念ながら約19億円の財源不足を生じ、目標達成が困難となりました。また、経常収支比率につきましては、平成17年度で90パーセントを下回ることを目標としておりましたが、平成14年度決算では同比率が99.3パーセントと、大きく目標を上回っております。今後とも、人件費の抑制や経常経費の削減に努めてまいりますが、一方で、経常的収入であります市税や普通交付税の減少などがあり、目標達成は困難であると言わざるをえません。次に、現状の財政状況となった要因でありますけれども、これまで、財政健全化のため退職者不補充や職員手当の見直しなどにより、人件費の総額抑制を行うとともに、管理事務費の縮減や事業の民間委託などに加え、昨年12月にお示しした政策課題の見直しなどに取り組み、着実にその効果を上げてきました。しかしながら一方で、長引く景気の低迷から市税収入の落ち込みが続き、加えて三位一体改革により、交付税や臨時財政対策債など依存財源も減収となったことから、財政健全化の見直し効果が相殺され、今日の状況に至ったものと考えております。次に、財政健全化計画での目標設定でありますけれども、昨年の8月に、今後3か年程度で単年度収支のバランスをとり、財政再建団体転落を避けることを新たな目標として取り組み、今年度中に新しい財政健全化計画を策定する予定でありましたが、先ほど申し上げましたとおり、三位一体改革の影響などで、一般財源の減収が予想以上に大きいことから、計画の組立てをいま一度練り直す必要があるため、三位一体改革の動向を把握した上で、できるだけ早い時期に新たな財政健全化計画を策定し、その中で改善の目標を示してまいりたいと考えております。次に、新しい財政健全化計画の展望でありますけれども、これまでお示ししてきた財政健全化の取組については、着実に実行していきたいと考えておりますが、さらにいま一度全体の事業を点検し、新たな視点も含めた対策を考えていかなければならないと考えております。また、国に対しても財政状況をよく説明し、財政健全化債などの導入など、財源確保について、北海道を通じ、相談していきたいと考えております。長期的には、市が行う施策の方向性や行政手法、市が行う行政サービスの範囲など、将来の行政の在り方も含めて検討していかなければならないと認識しております。次に、新市立病院の建設でありますけれども、二つの市立病院は、ともに施設の老朽化、狭あい化が著しいなどから、市民の皆さんの新病院建設の要望も強く、市立病院の機能の充実と医療提供体制の整備を図ることは急務であると考えております。現在、基本構想を基に、新病院の規模、機能などの検討を行っているほか、今、取組を進めております財政健全化との整合性や建設計画の財政上の見通しを立てながら、建設スケジュールも含めて判断をすることになるものと考えております。次に、公約の現実化と財政健全化でありますけれども、財政の健全化は私の大きな公約であり、現在の難局を乗り越え、今後も安定的に継続可能な財政体質をつくり、将来への負担を軽減するため、財政再建団体への転落回避に不退転の決意で臨みたいと考えております。また、政策の推進に当たっては、大胆な発想と周到な準備、多くの議論を重ね、実現化の時期については慎重に判断してまいりたいと考えております。次に、市の職員も民間企業のようなコスト意識を持つべきだとのご指摘でありますけれども、地方自治体は、地域社会の振興と地域住民の福祉向上のためにさまざまな施策を実施しておりますが、これらの施策に要する調達コストの検討というのは、今まではじゅうぶんと言えない面もありました。この原因にはいろいろあると思いますが、一つには、行政サービスの不採算性は仕方ないものでございまして、調達コストを議論しても意味がないという考え方があったことも要因と思われます。しかし、今日のように厳しい財政状況下では、このような考え方は成り立たないのは当然であります。行政の行う事業がすべて収支のみで考えるわけにはいかない部分もありますが、今、私どもは、地方自治法が明文化している「最小の経費で最大の効果の原則」ということを再度確認をし、常に念頭に置いて、行政運営の効率化に努めなければならないと思います。これまでも、事業の執行に当たりましては知恵を出し合い、創意工夫に努めてまいりましたが、今後も限られた財源の中で、市職員も常にコスト意識を持ち、投資効果や将来の負担について検討した上で、効率的な行政運営に当たる必要があるものと考えております。次に、自主財源の確保と税外収入でありますけれども、このたびの三位一体改革では、基幹税である国の所得税収が一部、地方に移されましたが、これも所得譲与税による暫定的な措置であり、自主財源の充実にはなっておりません。真の分権型社会を実現し、個性豊かで活力に満ちた地域社会を形成していくためには、課税客体の少ない地方都市にも配慮した自主財源の充実強化が必要不可欠であると認識しておりますので、基幹税での税源移譲について、国や関係機関に働きかけてまいりたいと考えております。また、税外収入についての考えですが、税外収入は法令などに根拠を持ち、市民の皆さんに負担いただく以外の収入のことと思いますが、本市におきましても、毎年数千万円単位での寄付をいただいており、本市を思う市民の皆さんの善意に深く感謝をしております。一方、市や実行委員会などが開催するさまざまなイベントにも多くの協賛をいただいておりますが、今後は市民との協働を推進するため、さらに有形無形の協賛、協力をいただける方法を検討するとともに、先進都市の状況なども研究して、企業などの協賛や広告掲載の在り方など新たな手法も含めて、広範に財源の確保に努めてまいりたいと考えております。次に、発想の転換が必要とのご意見でありましたが、私も同感であります。21世紀に入り、地方自治は今、大きな転換期に差しかかっているものと考えております。人々の考え方が 「モノ」の豊かさから「心」の豊、かさを求めるようになり、世代交代により、その考え方や行政に求めるニーズも変化してきております。また、税収や交付税による財源の増が見込めない厳しい状況の中で 「選択と集中」の観点で事業を進めなけれ、ばならないと考えております。堅実に行うべきものは堅実に実行しながら、常に多方向から物事を見て、既成概念や前例踏襲にとらわれず、厳しいときだからこそ、それをチャンスととらえて、できない理由ばかり考えるのではなくて、どうしたらできるのか、そういったことを探り出す、そのような姿勢が大切であると考えております。次に、人口問題でありますが、本市は海と山に囲まれた美しい自然環境、さらに先人が築き上げてきた歴史や文化、それらが織りなす落ちつきと風格のあるまち並みを有し、多くの観光客が訪れる魅力ある都市であると思っております。これらの魅力をさらに高め、住みやすい環境をつくるために、これからも研究や検討をしていくことが重要なことであると考えております。日本の人口が平成18年をピークに減少に転じるといわれている中で、特に本市の合計特殊出生率が全国平均をかなり下回っておりますので、人口減少に歯止めをかけるのはなかなか難しいことであると思っております。また、実際に小樽市に定住し、生活するには、単に魅力ある独自性のあるまちづくりだけではなくて、やはり雇用の場の確保とか住環境の整備、子育て支援などが必要なことであり、複合的に考えていかなければならない問題であると思っております。( 議長、5番」と呼ぶ者あり)「

再質問 5番 森井秀明

幾つか再質問というか、提案とかをさせていただけたらなと思っております。最初の病院のことについては、市長の最大公約の一つの例えとして質問させていただいただけですので、今後、病院特別委員会等でいろいろやりとりもあると思いますので、このことに関しては、今は控えさせていただきます。民間企業のようなコスト意識という部分なのですが、昨年の第4回定例会の経済常任委員会で、私の方から一つ提案させていただいたのですけれども、職員の経営意識とか経営能力の向上を踏まえて、小樽商大では、経営に関しての大学院が改めて設置されました。そのようなものを市職員独自で受けていくような、そういう背景をもっとつくっていただきたいなとも思っておりますし、それだけではなくて、いろいろなところで行われている、市自体でも行っている企業育成セミナーとかに、市の職員はもっと参加したりとかしてもいいのではないかなと私自身は感じておりますので、こちらの方を提案させていただきます。また、市職員のその危機感の浸透度はどれほどなのかというのは、自分の中で少し疑問があります。ぜひ市長や助役がその現場等に行って、今の現状は厳しいのだとハッパをかけるぐらいの勢いがもっとあってもいいのかなと。やはり市職員と理事者の方々、皆さんでもっと共通意識をもってやっていくというのはとても大事だと、私自身思っておりますので、今までもじゅうぶんされていると思うのですけれども、改めて一言提案させていただけたらなと思います。一つ質問をいたします。市民から財政健全化について意見を集約するというようなことは、今考えられているでしょうかということ、それがまず一つです。もう一つ、財政健全化に対して、もし財政再建団体に落ちた場合に、今このような議会とか委員会とかで話し合われているような決定事項、又は今審議されているような事項が無効とかというふうになりえるのか、その2点お伺いしたいと思います。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

いろいろご提言もありまして、ありがとうございました。一つ、危機感について職員が持っているのかというお話でございますけれども、私も今、月に何回か、市のホームページで庁内LANで職員向けにお願いしておりますし、また、近々、今回のこういう状況になった背景等も含めて、職員にぜひそういった危機感を持っていただきたいということについては、庁内LANを通じてお願いしていきたいと、こう思っております。それから、市民からの健全化についての意見集約ですけれども、これも今、市のホームページで、私も月1回メッセージを送っております。月1回ですから、3月も早々、また3月分を書かなければいけないですけれども、その中に今言ったようなことも含めて、3月はそういったことを市民へメッセージとして送っていきたいというふうに思っています。それから、財政再建団体に落ちた場合、今、相当見直しをしましたけれども、そういった見直しはさらに進めなければならない、相当指示が来るのではないかと。例えば昨日問題になっておりましたふれあいパスなんかも、こんなものやめろというような、ひょっとしたら指示も、単独事業はやめなさいというような指示は来る可能性はあるのでないかと。それはまだわかりませんけれども、なった場合の仮定ですけれども、そういういわゆる単独事業の見直しというのは国から指示をされるだろうというふうに思いますから、そういった状況にならないように、何とか市民の皆さん方の協力も得ながら、この再建を目指していきたいというふうに思っておりますので、ご理解願いたいと思います。( 議長、5番」と呼ぶ者あり)「

再質問 5番 森井秀明

市長の方から、月1回のメッセージがあるというようなお話もありましたけれども、今、例えばホームページの集約方法というのは、いわゆる市長に対する「市長への手紙」という形になると思うのですが、もっと財政健全化と、例えば一つの項目に対していろいろな方々からの意見を集約できるパブリックコメントとかいうようなものを設置することはできないものなのかというのが、自分の方から気になっているところです。こちらについてだけお答え願えればと思います。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

今の「市長への手紙」の中でも、今、広報おたるで一生懸命財政問題について掲載していますから、もう既にいろいろな意見が来ています。ですから、今お話のあったようなホームページに新たなそういった意見を求める欄、もう既にいろいろな意見を受ける欄があるのですけれども、それから私のそのメッセージに対する意見を求めますという欄もありますので、そういったものも含めてどういった形がいいのか、もう少し検討してまいります。

出典:小樽市議会 平成16年第1回定例会 2004年3月4日 議事録 PDF(140ページ) 間違いを知らせる