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小樽市議会 平成14年第4回定例会 2002年12月10日

(1)財政問題について/(2)港湾問題について/(3)観光問題について/(4)「知恵のまちづくり・全国都市フォーラム」について

2002年12月10日、小樽市議会の一般質問で、中村岩雄議員が「財政問題について」「港湾問題について」「観光問題について」「「知恵のまちづくり・全国都市フォーラム」について」について質問し、市長 山田勝麿が答弁しました。

質問者
中村岩雄 議員
答弁者
市長 山田勝麿

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 6番 中村岩雄

平成14年第4回定例会に当たり、一般質問を行います。最初に、財政問題についてお尋ねいたします。このところの日本経済は、実質成長率ではほぼ底を打ったようにも見えましたが、民間の予測では、本年度の実質成長率は 0.5%程度のマイナスになるとされており、その数値も、今後の外需の動向に大きく左右されるとの見方がされております。このような状況の中で、現在、国において調整されている補正予算をはじめとする景気対策やデフレ対策に対して、国民から大きな期待が寄せられておりますが、国も地方も税収の大幅な落込みが予測されており、厳しい状況は、まだ当分の間、続くものと思われます。特に、本市の場合は、他都市と比較しても高齢化が進んでおり、税収の減少や地方交付税の減額などの要因も考え合わせれば、このままで推移すれば、更に厳しい財政状況に陥るのではないかと心配されるところであります。本年3月に改定された財政健全化計画によりますと、本市では、平成15年度から平成17年度までの3年間で、約 150億円の収支不足が見込まれるとなっておりますが、何をするにしても、まず財政的な裏づけがなければ自治体の運営は成り立たないのであり、財政の健全化は、全市を挙げて取り組まなければならない最重要課題であると考えます。、国では、補助金、地方交付税、税源の委譲を三位一体のものとして見直しが進められることになっておりこれら国の地方財政制度の改革が本市の財政にも大きく影響すると考えますが、現在は、補助金や地方交付税の見直しが先行し、税源委譲については議論が進んでいないという感があります。しかし、これらは、地方分権を推進していくための財政基盤の確立という点からも重要な問題であり、やはり、三位一体で見直さなければならないものと考えます。ただ、税源の地方への委譲が行われても、もともと税基盤のぜい弱な自治体にとっては、財源確保が困難であることから、地方財源の保障や調整機能を持った地方交付税制度を堅持することが必要なことは言うまでもないことであります。しかし、平成14年度の地方交付税の総額が約19兆 5,000億円であるのに対して、原資となる国税財源は約12兆 7,000億円でしかないという状況では、将来的に大幅な見直しが必要になるというのが実態であろうと思われます。そこで、国の地方財政制度改革をにらみながら、本市の財政運営の在り方についても根本的な改革を進めて。いかなければならない状況にあると考えますが、この点についての市長のご見解をお伺いしたいと思います次に、本市の財政健全化についての具体的な取組についてお伺いいたします。市長は、本年2月に財政健全化緊急対策会議を庁内に設置し、財政健全化に向けて積極的に取り組まれてこられましたが、これまでの取組の状況と今後の財政状況の見通しについてお聞かせください。また、財政の健全化といっても、ただ単にあらゆる経費を削減するということだけではなく、何か基本とされている方針がおありだろうと思われますが、その基本とされている方針についても併せてお聞かせいただきたいと思います。次に、平成14年度の収支見通しについてお伺いいたします。財政健全化計画では、今後の収支見通しとして、平成14年度の収支不足額は約14億 5,000億円となっております。さきほども申し上げましたが、国、地方を通じての大幅な税収減という見通しの中では、この額もかなり厳しいものになるのではないかと思われますが、この点についてどのように考えておられるか、市長のお考えをお聞かせください。また、その結果として、財政調整基金や減債基金に影響はないのか、あるとすればどのような影響が出ると考えておられるのかについても、併せてお聞かせください。次に、新年度予算編成についてお伺いいたします。新年度予算の編成については、現在作業中とは思いますが、さきに助役名の通達で予算編成方針が出されました。その中に、一定の枠配分という表現がありますが、これはどういう内容のもので、どういった考えのものであるのか、お聞かせいただきたいと思います。また、財政健全化計画では、平成15年度は約45億円の収支不足とありますが、この不足額は、財政健全化の取組と今回示された枠配分で解消できるものなのかどうかについても、併せてお聞かせください。新聞報道などでも、全国各自治体の財政が危機的状況にあるということが伝えられておりますし、北海道そのものも、また道内各都市の財政も大変な状況で、新年度予算編成では、どこも皆、苦慮されていると言われております。市長は、事務事業全体の見直しにより、人件費や管理経費を中心に経費の削減をするとともに、市民の皆様にも一定程度の負担をしていただくことについて理解をしてもらう必要があるとおっしゃっておりますが、市内の景気動向や雇用情勢も大変厳しい状況にありますので、事業の重要性、効果などもじゅうぶんにしん酌し、真に必要な事業には必要な財源を措置するというめり張りのある予算編成に当たられるように要望し、次の質問に移ります。港湾問題についてお尋ねいたします。長期にわたる厳しい経済状況が続き、北海道全体の港湾貨物が伸び悩んでいる中、各港間の競争も大変激しさを増しているものと思われます。このような状況の下、小樽港の今後の発展方向を考えますとき、日本海側に開かれ、大消費地である札幌市に隣接する地理的優位性を生かして、日本海対岸諸国との経済交流を活発化し、港湾貨物の拡大を図っていくことは最も重要な課題の一つであります。このことについて、本年には二つの大きな動きがありました。一つは、小樽港にとりまして初めての外貿コンテナ航路となる中国との定期コンテナ航路が9月に開設され、上海、大連、青島など中国の主要港との物流ルートができたことであり、またもう一つは、平成12年から小樽港とロシア連邦サハリン州のホルムスク港との間で再開されました日ロフェリー定期航路が、10月から大陸側のハバロフスク州のワニノ港まで航路延長されたことであります。ここでまず、日ロフェリー定期航路についてお伺いいたします。サハリン州においては、我が国の大手商社も参画して欧米の石油メジャー企業による石油天然ガス開発が進められており、ロシア極東地域全体に波及効果の広がりが見られるなど、徐々に地域経済が安定化しつつあると言われておりますが、再開後の日ロフェリー航路の貨物の動向と、ワニノ港まで航路延長されたことによる今後の物流等の見通しについてお聞かせください。次に、中国定期コンテナ航路につきましては、9月18日に第1船が入港し、その後、順調に周1便の運航が続けられておりますが、近年、海運貨物のユニット化が急速に進展する中、新たな時代に対応する物流港湾としての機能を果たしていくためには、コンテナ航路は欠くことのできない要件となっており、このような意味から、小樽港におきまして、本年、コンテナ航路が開設され、さらに、来年度にはコンテナクレーンの設置が予定されるなど、基本的な受入体制が整備されますことは、今後、物流港湾として大きな可能性が広がっていくものと期待をするところであります。中国は、近年、産業基盤の整備が急速に進められ、豊富な労働力と低い賃金コストの下、日本をはじめ、先進諸国から多くの企業が進出し、世界の工場と称されるほど目覚ましい発展を続けております。北海道におきましても、最近はさまざまな形で中国に進出されたり、又は、間接的に中国とかかわりながら事業を展開する企業が増えているとお聞きしており、北海道と中国との間の貿易は今後ともますます増加していくものと考えているところであります。ここで、小樽港における中国定期コンテナ航路の取扱貨物についてお伺いをいたします。運航が始まってからまだ3か月足らずしか経過しておりませんが、この間のコンテナ取扱本数はどのくらいあったのか、また、主にどのような貨物が運ばれているのか、お聞かせください。今後、この航路の発展、確立を図っていくためには、言うまでもなく、貨物の拡大に向けた集荷活動にかかわってくるところであり、船会社や代理店などとも連携を図りながら、従前にも増して積極的な取組を進めて、いるものと承知しておりますが、これまでの集荷活動を通して荷主、商社からどのような意見があったのかお聞かせください。この航路に向けた集荷活動につきましては、日本国内だけではなく、中国各地でのポートセールスも当然必要になってまいります。市長は、先般、民間企業の方々とともに中国を訪問し、航路寄港地であります上海、大連、青島においてポートセールスを進めてこられたところでありますが、実際に中国の状況に触れられ、特に感じられたところがありましたら、その感想をお聞かせいただきたいと存じます。いずれにいたしましても、経済活動のグローバル化がますます進展する中、中国やロシア極東地域など対岸諸国との交流の活発化を促進し、小樽港の発展につなげていくことは、将来にわたって大きな課題であり、今後とも、市長を先頭に、私どもも含めて、官民一体となって必要な取組を進めていかなければならないものと考えているところであります。次に、観光について何点かお伺いいたします。先ごろ、平成14年度上半期の観光入込客数が公表されました。公表結果を見ますと、入込客全体は約1割の減少となっており、そのうち、海水浴客が今年の冷夏の影響を受け大幅に減少したと分析されております。また、中でも目につきますのが、道外客と道内客の内訳です。厳しい経済情勢にあっても、道外客は若干の減少にとどまり、依然として知名度の高さと小樽人気が継続しているものと、小樽市民の一人としてうれしく思っております。一方、道内客は、1割強の大幅な減少となっており、これまで道内客の入込みが大勢を占めていた小樽観光に陰りが出始めたのではないだろうかと心配をいたします。さらに、今回の入込数の結果を、小樽観光の長年の課題であります宿泊滞在型観光への移行という見地から考えますと、宿泊客数が前年に比べ約5%減少したことは、今後の小樽観光に影響を与えるのではないかとも考えます。近年、小樽の基幹的産業にまで成長した。観光が、ここに来て停滞したのではないかと、今回の入込客数の落込みを見て強く感じたところでありますこのような結果を踏まえ、小樽観光は今どのような現状にあるとお考えなのか、市長のご所見をお聞かせください。次に、外国人観光客の入込みについてであります。、近年、運河沿いや堺町通、さらには小樽駅などで外国人と出会うことが多くなったように感じます。特に今年6月には、日本と韓国が共催したワールドカップサッカーが開かれ、日本国内には相当数のサッカー観戦者が世界各国から訪れたことと思います。北海道は、札幌ドームで3試合が行われ、対戦したチームがいずれも強豪チームだったこともあって、外国人観光客も多かったのではと推察いたします。もちろん、小樽にも足を運んでいただいたものと思っております。、今回、公表された上期の外国人観光客宿泊状況調べにおいても5割近い増加を示しております。ついては小樽がなぜ外国人に人気を博しているのか、その要因がどこにあるとお考えなのか、お聞かせください。、小樽の観光客の入込みは、小樽運河の改修後から急速に増え続けてきたものと認識しております。この間小樽運河や旧日本郵船小樽支店、さらには、日本銀行旧小樽支店などに代表される歴史的建造物や石づくり倉庫群が織りなすまち並み、そして、ガラス、すしといった地域特性や自然とがあいまって醸し出される趣が訪れる人々を魅了してきたのではないかと、私個人は考えております。小樽には、まだまだこうした観光資源が数多くあるものとは思いますが、一方で、今後の小樽観光を考えるとき、歴史的なまち並みやガラスだけで小樽人気を継続していくことができるのだろうかという心配もあります。そこで、今後の小樽観光の新たな展開をどのように考えておられるのか。そのためには観光行政をどのように進めていくおつもりなのか、お聞かせください。次に、私ども自民党として幾度かお尋ねしてきております新たな観光戦略としてのグリーンツーリズムの推進について、改めてお伺いをいたします。特に、道内観光客の入込みが減少傾向を示した今こそ、農村や漁村と連携をした観光戦略が必要になっているのではないかと思います。小樽は、まち並みを前面に打ち出した都市型観光を推進しているわけですが、近隣には、観光果樹園やすばらしい景観を持つ漁場や釣り場を保有する町村があります。現在の観光客の形態は、団体旅行から個人旅行へと移行しているとお聞きしました。また、旅行に求めているものが実に多様化しているともお聞きをしております。小樽にもその素材はあろうとは思いますが、後志という広大な自然を誇る地域の中で観光客のニーズにこたえていくという手法もあろうかと考えます。市長のお考えをお聞かせください。観光についての最後のお尋ねですが、こうした広域連携による観光の推進ということになりますと、人と人のつながりが大変重要な要素となります。その意味からも、人的ネットワークを構築し、後志地域全体の数多くの観光情報を総合的に把握し、訪れた観光客に提供することにより、多様化するニーズに的確にこたえていくシステムづくりが必要と考えます。小樽市は、いわば後志地域の北の玄関口でもありますので、その役割も大きいものと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。質問の締めくくりに、10月25日に当市で開催されました「知恵のまちづくり・全国都市フォーラム」についてお伺いをいたします。私は、残念ながら、当日、所用のためにこのフォーラムに参加することができませんでしたが、新聞や広報、おたるの記事によりますと、このフォーラムでは特色のあるまちづくりを進めている九つの市が一堂に会しそれぞれの市におけるまちづくりの実践活動の内容や今後のまちづくりの方向性などについて意見交換が行われ、大変有意義なものであったいうことがうかがわれます。このフォーラムに参加したのは、尾道、倉敷、彦根、長浜、金沢、川越、熱海、函館、そして小樽とそうそうたるものであり、その名前を聞いただけでそのまちのイメージが頭に浮かぶ都市ばかりであります。、広報おたる11月号の記事から感じ取られることは、このたびのフォーラムでは、これからのまちづくりはこれまで先人が残してきた心や物をもう一度見直して、これらのものをかけがえのない資産として活用し、地域住民が自分たちの地域に誇りを持って自ら行動し、地域の魅力と特性に磨きをかけるとともに 、自らの生活、を楽しみ、人生の喜びをつくり出していけるようなまちをつくるということに集約されたのではないかと思っておりますが、市長は、このたびのフォーラムでの議論を通じて、これからのまちづくりの方向性についてどのような感想を持たれたか、お聞かせいただきたいと思います。そもそも、このたびのフォーラムは、山田市長の呼びかけによって実現したと伺っておりますが、市長はどのような思いからこのたびのフォーラムの開催を企画されたのか、また、尾道など今回参加された8市を選定した理由についてもお聞かせいただきたいと思います。、今、我が国は、全国的に景気低迷による閉そく感がまんえんしていると感じられますが、このような中で市長みずからが口火を切り、他都市の市長に働きかけをして、これからのまちづくりについて積極的な意見交換をする場を設けたということは、市民に夢を与えるということだけでなく、市民が主体となって自分たちのまちをよくしていかなければならないという市民啓発にもつながるものであり、そして、何よりも小樽のまちづくりにかける意気込みを全国に示したという点で大変意義のあるものであったと考え、このたびの知恵のまちづくり・全国都市フォーラムの開催を高く評価するものであります。今回は9市によるフォーラムの開催でしたが、既にほかの都市からもこのフォーラムに参加希望が表明されているとも聞いております。今後、このフォーラムをどのように発展させ、まちづくりにどのように生かしていくべきと考えておられるのか、市長のお考えをお聞かせいただき、質問を終わりたいと思います。なお、再質問はいたしませんので、明快なご答弁をお願いをいたします (拍手)。

答弁 市長 山田勝麿(市長は2011年3月まで)

中村議員のご質問にお答えいたします。最初に、財政問題について、何点かお尋ねがありました。まず、国の地方財政改革と本市の行財政改革でありますが、国における国庫補助負担金、交付税及び税源委譲の三位一体の見直しにつきましては、いわゆる骨太方針の第2弾に明記されており、その後、地方分権改革推進会議の報告などを見ましても、税源委譲については言及されておらず、補助金や交付税の見直しのみ先行することには危ぐを持っております。全国市長会におきましては、従前から税源委譲等の抜本的税制改正について、また、地方交付税制度の見直しについては、地方の財政運営に支障を来すことのないよう要望してきておりますので、今後とも、見直しの動きを注視しながら、適宜、要望してまいりたいと考えております。国の行財政改革の方向性がまだ見えておりませんが、検討経過や今後の景気動向も勘案しますと、一定の税源委譲がなされたといたしましても、地方財政は更に厳しい状況となることも予想されますので、組織機構の在り方、行政サービスの在り方、受益と負担の適正化などについて徹底的な検証を行い、民間にできるものは民間にシフトしながら、財政状況の変動に対応できるスリムな行政を構築しなければならないと考えております。次に、財政健全化の取組でありますが、各部に対し、事務事業の見直しを指示し、その状況についてヒアリングを実施しながら進めております。その間、緊急対策会議を6回開催し、全体的な見地からも検討を加えております。今後の見通しでありますが、各部の見直し内容をできる限り予算要求に反映させ、予算ヒアリングを行いながら決定してまいりたいと考えております。また、中長期的な検討を要する事項もありますので、引き続き検討を行い、方向性を出してまいりたいと考えております。次に、財政健全化の基本的な方針でありますが、まず、限られた財源の中で必要な行政サービスの提供を続けていく環境づくりを行うことが必要であります。そのためには、民間でできるものは民間に移行し、組織機構も事務事業内容も全体的に見直しし、スリム化していくことが基本と考えております。事業の見直しに際しましては、聖域を設けず、緊急性、重要性、費用対効果など総合的に評価を行い、受益と負担の在り方も勘案しながら、必要な事業を厳選してまいりたいと考えております。次に、財政健全化計画における平成14年度の収支不足でありますが、平成13年度決算からの繰越しがありましたので、今定例会補正後では約5億 7,000万円の収支不足となっております。しかし、今年度は、予算と比較いたしまして、市税収入で2億 5,000万円、普通交付税で約2億 3,000万円、合わせますと5億円近い減少が見込まれますし、今後の財政需要や消費低迷から地方消費税交付金の減少なども予想されますので、不用額などを考慮しましても年度全体では10億円を超える収支不足となることが予想されます。また、財政調整基金と減債基金の状況ですが、今年度の収支不足を10億円と仮定いたしますと、年度末の残額は両基金の合計で約5億 8,000万円となります。次に、予算編成方針で示した予算配分枠でありますが、財政健全化計画の今後の収支見通しでは、平成15年度は45億円の収支不足が予想されますことから、その解消に向けて健全化の取組を行ってきております。その状況を踏まえて、削減目標として一定の予算配分枠を設定したもので、具体的には、経常的経費の管理経費等で10%削減の予算枠を設定いたしました。また、この配分枠と平成15年度の収支不足の解消についてでありますが、多額の収支不足は、今回の枠配分だけで解消できるものではありません。平成14年度の収支状況が大きく影響してきますし、平成15年度歳入をどう見込めるかなどもありますので、それらを見極め、また予算ヒアリングを通して、さらに、事務事業の見直しも行いながら予算編成に当たっていきたいと考えております。次に、港湾問題で何点かお尋ねがありました。まず、日ロフェリー定期航路の貨物の動向等につきましては、平成12年に航路が再開されてからの取扱貨物は、平成13年は前年比30%の増加、さらに、本年は、10月末現在、1万 1,709トンであり、前年同期に比べ約2倍近くの伸びを示しており、順調に推移しているものと考えております。サハリン州においては、サハリンプロジェクトの進展や道路などのインフラ整備が進められ、建設機械や機械部品、自動車などを中心に小樽港からの輸出が着実に増加するとともに、ロシア側からは製材が安定的に輸入されております。また、本年10月から大陸側のハバロフスク州ワニノ港まで航路が延長されたことにつきましては、ワニノはシベリア横断鉄道の一つの起点となっており、まずはロシア極東地域との物流ネットワークが形成されますとともに、長期的な展望として、この航路と鉄道を利用したシベリア、さらには、中央アジア地域やヨーロッパとの物流ルートの可能性につきましても、今後、探っていきたいと考えております。次に、中国定期コンテナ航路の取扱貨物でありますが、本年9月18日の第1便から11月末までに11便の運航、が行われ、この中で取り扱われたコンテナ本数は20フィートコンテナ換算で輸入が 460本、輸出が 176本で合計 636本で、空コンテナを含めますと総トータルで 923本になっており、1便当たりの平均本数は84本となっております。主な貨物の内容でありますが、輸入では、ゴム靴などの生活雑貨品、水産加工品、石材、産業機械、また輸出につきましては、冷凍サケなどの水産品、電気機械、自動車部品、スクラップなどとなっております。次に、コンテナ貨物の集荷でありますが、荷主や商社からの意見といたしましては、他港と比較して通関手続や荷役輸送体制がスピーディーであることが航路選定の前提条件であり、最も重要なことは、海上及び陸上運賃とその他のサービス料金を含めたトータルコストいかんで決定される旨、集約されております。また、市内はじめ、道内荷主などから、中国貿易に関心を持つ反面、その多くが小口の貨物を取り扱っていることから、混載サービスについての相談も多く受けたところであります。これらのご意見等につきましては、船会社や代理店と早急な対応をしてきており、今後とも、さまざまな荷主等のニーズの把握に努め、より一層効果的な集荷活動や宣伝活動を進めてまいりたいと考えております。次に、先般、中国を訪問した際の感想でありますが、今回は、コンテナ航路の寄港地であります大連、青島、上海の3都市を訪問しましたが、各都市で共通して感じますことは、港湾や高速道路など産業インフラの整備が大規模かつ急速に進められており、成長期特有の勢いと躍動感を強く感じたところであります。また、各港の港務局関係者や多くの民営の企業の方々とお会いし、皆さん、それぞれの分野で非常に意欲的に仕事に取り組まれていることも印象的でありました。本市におきましても、著しい成長を続ける中国との交流を更に活発化し、中国定期コンテナ航路が早期に2便体制に拡大できますように努めてまいりたいと考えております。次に、観光行政についてのお尋ねでありますが、まず、小樽観光の現状であります。このたび発表した今年度上半期の観光入込客数については、全体で1割弱の減少となりました。その主な要因としては、ワールドカップ札幌開催や、景気の低迷を受けて旅行を手控えたこと、さらには、夏の天候不順が重なって、道央圏を中心とした海水浴客や道内各地からの観光客が大幅に減少したことによるものと考えております。しかし、道外からの入込みは、航空運賃や旅行企画商品の低廉化、修学旅行生の増加などにより、ほぼ前年並みにとどまり、依然として小樽人気は継続しているものと考えております。小樽観光につきましては、豊かな自然、歴史的なまち並み、多くの観光資源、伝統文化など、小樽が持つ独特の趣や魅力が旅行者のニーズとあいまって人気を得ているものと受け止めております。しかしながら、依然として日帰り通過型観光であり、経済波及という観点からも宿泊滞在型観光への移行が重要な課題でありますので、その意味からも、今後、多様化している観光客のニーズを的確にとらえ、新たな観光ルートの提案、観光情報の発信、受入体制の整備などにより、魅力にあふれ、安心して訪れることのできる小樽観光を目指して、観光行政の推進に努めてまいりたいと考えております。次に、近年の外国人観光客の入込みでありますが、今年6月の日韓共催でのサッカーワールドカップ札幌開催の影響もあり、期間中の小樽での宿泊客数は 1,100人を超え、イギリス、アメリカ、台湾、香港などさまざまな国の方々が訪れましたけれども、通年でも台湾、香港、韓国などを中心に東アジア圏の方々が年々増加してきております。特に、東アジア圏の方々に人気を博している要因としては、北海道の自然や風土への強いあこがれを抱いていること、また、北海道の中でも小樽が独特な情緒を醸し出すまち並みを有していること、さらには、小樽で撮影された日本映画「ラブレター」が各国で公開されブームを呼んだことなどから、ロケ地である小樽を訪れていることなどが挙げられます。特に、昨年度からは、映画「ラブレター」の効果で、韓国や香港などから小樽の特集番組やビデオ撮影、CM撮影などに訪れており、このことからも小樽人気が海外にも広がりを見せているものと認識しております。次に、小樽観光の新たな展開と観光振興でありますが、市民と観光客との観光交流の拡大は、地域の活力やまちのにぎわいにつながるものであり、観光行政は小樽のまちづくりを進める上で重要な要素と思っております。その意味からも、宿泊客の増を見据えた滞在型観光交流空間の創出や、新たな観光資源の発掘、情報提供など、近年の旅行形態の変化に対応した観光施策への取組、さらには、後志管内の各町村などと連携した広域的な事業展開などを推進していかなければならないと考えております。そのためにも、小樽観光の指針とも言うべき小樽市観光基本計画を、市民と観光関係団体と行政が一体となり、知恵を出し合いながら協力してつくり上げ、官民一体となった観光振興施策の推進が必要であると考えております。次に、グリーンツーリズムについてでありますが、農村地域や漁村地域と都市との交流を図るグリーンツーリズムは、1次産業を基幹産業としております後志地域の観光振興にとりまして重要な施策であると考えております。市といたしましても、農村や漁村における地域資源を活用したグリーンツーリズムやマリンツーリズムなどの体験型観光の普及やそのネットワーク化は、恵まれた自然環境を生かした新たな観光資源として、また、新たな観光ルートの発掘という意味からも、積極的に広域連携を図りながら推進していくことが必要と考えております。また、こうした広域連携は、後志地域全体の魅力を一層増すことはもちろん、地域の特産品である1次産品の積極的な活用なども促進され、このことが後志全体で1次産業をもり立てていくことにつながるものと考えております。次に、広域連携による観光の推進でありますが、ご指摘のとおり、広域での観光振興には、それぞれの地域の観光情報に精通した人と人とのつながりが重要でありますし、総合的に観光情報を発信していくシステムづくりは必要であると考えております。平成12年度から2か年にわたり、国土交通省のモデル指定を受け、後志・小樽地域で進めてまいりました滞在型観光交流空間づくりモデル事業でまとめた後志観光の基本的考え方と推進方向の中でも、小樽市が後志全域の観光情報を総合的に提供する後志観光情報センターと位置づけられております。昨年11月からは、このモデル事業に先駆けて、小樽運河プラザにおいて後志管内全町村の観光パンフレットなどを展示し観光情報を発信しておりますが、観光客の皆さんに大変好評であり、今後はホームページなどITによる情報提供システムの充実を検討しているところであります。また、人的ネットワークづくりにつきましても、現在、後志支庁と小樽市が中心となり、モデル地区を指定し、各地域の観光情報提供者のネットワークづくりやホームページ開設者とのネットワークづくりを進め、総合的な後志観光情報提供システムのモデルプランを取りまとめる予定にしております。最後に、10月25日に開催しました「知恵のまちづくり・全国都市フォーラム」に関して何点かご質問がございました。まず、今回のフォーラムは、全国の特色ある個性的なまちづくりを進めている市長さんにお集まりをいただき、まちづくりの最高責任者である首長自らが、これまでの取組や今後のまちづくりの考え方、さらには苦労話など、長短織りまぜ、きたんのない話合いを行うことで新たなまちづくりのヒントが得られるのではないかと企画いたしたものであります。参加市につきましては、歴史遺産や産業遺産に的を当て、これらを活用してまちづくりを進めている尾道市や金沢市など8市を絞り込み、私が直接お願いしたものであります。次に、このフォーラムの議論を通して得た感想でありますが、私としても初めての試みで、内心は心配もありましたけれども、各市の成功事例や今後のまちづくりの在り方などで活発にご議論をいただき、有意義にフォーラムを終了することができたと思っております。また、今後のまちづくりには、市民との協働が不可避であることを再認識しましたし、各市共通に言えることは、それぞれまちの個性や特徴に磨きをかけることに腐心しており、それがまちとしての品格を形成していくものと痛感したところであります。このフォーラムの成果を踏まえ、私は、我がまち小樽に愛着を持つ市民の日本一の郷土愛と、民・学・官の結集した知恵により、住民が心豊かに幸せに暮らせるまちを目指してまいりたいと思っております。次に、今後の「知恵のまちづくり・全国都市フォーラム」でありますが、来年度は尾道市で開催することが、決まっており、その後は幹事都市が持回りで開催することを確認いたしております。また、知恵を豊かにし知恵を生かしたまちづくりが重要であるとの理念に共鳴する市長さんにはどんどん参加してもらい、フォーラムの輪を広げていきたいと考えており、今後も、まちづくりの最高責任者である首長自らが交流し合い、互いに競っていくことが地方都市にとって必要なことではないかと思っております。以上です。

出典:小樽市議会 平成14年第4回定例会 2002年12月10日 議事録 PDF(96ページ) 間違いを知らせる