置戸町議会 平成27年第2回定例会 2015年3月15日
置戸町における新規就農のための研修牧場の検討について
2015年3月15日、置戸町議会の一般質問で、髙谷勲議員が「置戸町における新規就農のための研修牧場の検討について」質問し、町長 井上が答弁しました。
- 質問者
- 髙谷勲 議員
- 答弁者
- 町長 井上
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 高谷勲
通告にしたがいまして町長に一点、教育長に一点質問させていただきたいと思います。まず、町長にお伺いしますが、置戸町における新規就農のための研修牧場の検討についてということで、置戸町の畜産農家は現在50戸を割るところまで減少しております。置戸町における大切な基幹産業であり、これ以上の減少を阻止するための方策として新規就農があります。これまでに新規就農は常盤地区と拓実地区の2軒にとどまっております。新たな就農者を養成する手段として、研修牧場について検討してはどうか、お伺いをいたします。現在の置戸町の農家戸数は109戸です。後継者がいる経営者は34戸と。50歳代以上、50歳代の農家は38戸。60歳代は34戸と。70歳代は2戸というふうになっております。その内、後継者がいるのは、33戸。44.6%にとどまっております。その中で、50歳以上の酪農家は36戸で、後継者がいるのは18戸と、50%にとどまっております。昨年、私たち議会では管内所管事務調査で浜中町の新規就農研修と、それから別海町にあります酪農研修牧場を視察してまいりました。浜中町の就農者研修牧場では、平成3年に町と農協が出資をして新規就農者を養成する全国初のトレーニング牧場が開設してスタートいたしました。これによりまして、酪農の担い手を育てるシステムを確立して、平成25年までに36組を就農させ、現在192戸の搾乳農家の2割を占めるまでになっております。研修期間は3年~5年で、夫婦で月額25万を支給、住宅と生活費の保障を行いながら就農のための研修をしております。また、別海町では、酪農研修牧場では平成8年、別海町と町内3農協と別海乳業公舎が出資をして設立をしております。現在までに63戸、125人の就農者を輩出しております。現在は人材確保を目的に新規就農者の発掘と後継者の育成、酪農ヘルパー養成を行っております。特に、新規就農希望者は3年間を原則に総合職で17万円。専門職で13万円支給されておりまして、夫婦ですと30万円支給され、住宅も貸し付けられております。置戸町におきましては農業形態の違いはありますが、人材育成のための施設や施設の検討や異業種との連携による新規参入、さらには研究機関、補助機関等との連携、そして北見市あるいは訓子府町等の共同の上で、きたみらい農協との連携を図りながら牧場の検討はなされないのか、町長にお考えを伺います。
答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)
新規就農のための研修牧場の検討についてということでありますが、議員の方からお話がありましたけれども、本町における酪農家は50戸を割りまして現在49戸であります。94議員の言われる通り、酪農家の減少を食い止める方法の一つとして、新規就農制度があるということは事実でありますし、本町においても平成14年の3月に置戸町新規就農者支援育成条例というものを制定しまして、今日までいろいろと取り組んでまいりました。その結果、平成15年に常盤地区、平成22年に拓実地区と計2名の方が新規就農され、それぞれの地域において立派に酪農経営をしておられます。この2名の新規就農者が多いか少ないかっていうことは別にいたしまして、酪農を志す人にはこの初期投資に多額の資金が必要なことから、酪農への新規就農希望者っていうのが、減少傾向にあるということであります。そうした状況を考えますと、検討している数字かなと言うふうにも思っております。ご質問の研修牧場の検討についてでありますが、北海道農業に多大な影響が予想される、現在のTPP交渉という大きな問題を抱えておりまして、大変厳しい農業情勢の中で、この莫大な資金がかかる研修牧場というのを検討するには、ちょっとハードルが高いんじゃないかなというふうに申し上げなければならないというふうに思っております。研修牧場を全面的に否定するものでは勿論ありませんけれども、置戸町としてのこの新規就農者の育成というのは、かなり高い支援と言いましょうか、支援策になっているというふうに思いますし、町内の酪農家の皆さんとの関わりというものを通して人間関係を築きながら、この酪農技術を習得しているというのが置戸における状況だというふうに思います。私は、基本的に上手くいっていると思っています。新規で就農したから成立したものと言うよりも、その後に、いわゆる隣で同じような酪農を経営している人たちから、いろんな形で、技術の問題もそうですけれども、いろんな形で応援してもらえるような、そうした人間関係がそこに存在していないと、なかなか上手くいかないものだろうなというふうに思います。これらは、彼ら自身も言っていることでありますので、その辺のことは大事にしていく必要があるんじゃないかなと言うふうに思っております。農業経営の効率化あるいは安定化、さらに後継者の問題、また労働不足といった課題解決を目指して、農業の協業法人化と言いましょうか、これに取り組んでいかなければならないというふうに思ってますし、今年中に勝山地域の方で、これは耕種農家ですけれども、15戸ぐらいになると思いますが、この人たちによる協業法人化と言いましょうか、がスタートするようになるだろうと思います。おそらく規模からしても全道的にないと思います。それぐらい規模が大きいと思います。勿論行政としても応援したいというふうに思っていますし、関係する15戸ぐらいの農業者の人たちも、かなりの決意と言いましょうか、そういうことを持ってスタートしていくだろうというふうに思っていますので、行政としても支援したいなというふうに思っております。こうした取り組みということが酪農家の人たちにも、いわゆる協業組織と言いましょうか、そんなことを展望していったらいいんじゃないかなと。私はある種、耕種農家っていうよりも、むしろ酪農家の人たちの方が前向きに考えてみたらいいんじゃないかなと、そのように思います。具体的な動きが出てくれば、また行政としても応援していきたいなと、そんなふうに思っています。
質問 3番 高谷勲
研修牧場の部分については非常にハードルが高いというのはよく承知しているところであります。例えば、今の別海の研修牧場においても、国の資金を使って、国の資95金5億円、それから町、農協、それらの資金が10億円。牧場自体15億円ぐらいの資金がかかっていると。国の縛りがあるので、非常に建築基準なり、そういうものが縛りが大きいものですから、かなりコスト的には大きな負担が起きてくるということですし、現状からいきますと研修施設部分による負担が非常に大きいと。大体3,500万円から4,000万円ぐらい、牧場自体も年間3,500万円か4,000万円ぐらいの利益が出ているんですが、そういうところにかかる負担が非常に大きいというところで、結果的には5,000万円程度の、町なり農協からの出資がないと継続してやっていけないというような状況なので、そういうものも含めて考えると、ハードルはかなり高いなという思いはありますし、地域性から言うと、この地域で、農協当たりでそういう働きかけをしても、なかなか話には乗ってこないかなという思いもあります。新規就農の支援に対する手厚い助成というか、支援は置戸町は非常に高いなというふうに思っています。1戸当たりにすると約2,000万円ぐらいの支援があったんだと思いますけども、現状、今酪農を新たに立ち上げていこうとすると、8,000万円から1億円近い、そういう資金が必要な、そういう産業ですから、なかなかそこに思い切って入ってこようとする人たちは、そう多くはないというふうに思うんですが、是非、今ある酪農家の離農を少しでも減らす、そういった手段として、そういうことも少し考えていかなければならないかなというふうには思っています。そこで、平成26年の農業生産、置戸町の農業生産の中でいう畜産部門で言うと、26億円ぐらいですね、平成26年度。対前年比で1億3,000万円ぐらい生産は上がっておりますけども、年度末の組勘の整理でいくと、酪農家で約4戸が平均で470万円ぐらいの借り入れをしているということなんです。そこで、酪農をずっと続けて来て円満に卒業する方はいいとしても、今後先に向けては、今の現状からいくと、置戸の階層別の中でも、Dランクっていうランクの酪農家はいなくなりましたけれども、極めてDに近いような階層の人たちは、先に向けて離農を決意するような事態も、場合によっては出てくるんではないかなと。それを手をこまねいてじっと見ている、そういう手段はどうなのかなという意味で、一つの手段としては、こういう方法もあるのかなということなんです。特にそういうところに新規就農として入ろうとすると、かつて何十年も酪農をやりながらも経済的な理由でね、生産的な条件、施設的なものも含めてそういう条件の中で営農を続けてきた人達でさえも離農を考えざるを得ないというような状況のところに新たに入り込もうとするんであれば、そういう知識なり、技術なりが十分備わっている人達であると、やっぱり同じ道を歩んでしまうような、そういう心配があるとすれば、やっぱりそういう研修の施設、知識を高める技術を高める、まあそういう施設を置戸町が独自で持つことは難しいとしても、近隣の町村なり、そういうところと連携を図り、農協を抱き込みながらそういう施設を検討する機会があってもいいんでないかなと、そういう想いがありますので、是非その辺は、先に向けて置戸がですね、発信者になって働きかけをする機会を持ってはどうかとそういう思いがありますので、再度町長のお考えをお伺いしたいと思います。
答弁 町長 井上(町長は2020年3月まで)
議員の皆さんが視察された別海あるいは浜中いずれも酪農が基幹産業と言いましょうか、中心になってる町でありますから、ある種いろんな形で支援するのもしやすいのかも知れません。ある種、酪農に特化して応援するんだというふうに腹決めもできるのかも知れません。ただ、置戸の町はそういうような構成にはなってないということを、まず考えなければならないと96いうふうに思います。したがって、酪農に対する支援にしても、これはある種限界があるんだろうなというふうに思わざるを得ません。このことは、この北見地域全体にも言えることなんだというふうに思います。そうした中で、研修牧場なり研修施設をというのは、先程も申し上げましたけれども、そう簡単なことではないなというふうに思います。私は酪農家の人にも、この協業法人と言いましょうか、こういうものを考えたらいいんじゃないかというのは、やっぱり大きくは労働力と言いましょうか、労働の問題です。経営という部分については、もう長く経験してきてますから行政と言えども口幅ったいことは言う必要性は全くないと思います。ただ問題は労働力が十分間に合っているのかどうかということがあると思います。同時に、施設そのものも古くなってきてどうなのかと、こうした問題はあると思います。ただ、先程もちょっと申し上げましたけれども、いわゆる技術を高めるとか、そういう部分での敢えて研修施設というのが本当に必要なのかどうかというふうに思わざるを得ません。置戸ではご承知のように釧北牧場のところに育成センターを作りました。いろんな形で町も応援しましたし、近隣の北見市、訓子府町も、一定程度の支援もしたというふうに思います。そうした意味では、置戸町がこの酪農という問題について決して小さなものではないという、私は一つのメッセージを送ったつもりです。そうした意味で、あそこの保育育成センターは頑張ってくれているというふうに思います。ですから、あそこにある公共牧場である釧北牧場も、更に有効な形で必要とあらば、私は開放していく考え方を持ってます。まだ今のところ、そういう状況がないと言いましょうか、一定程度の面積についてお貸ししてますから、それで今、間に合ってるんだというふうに思いますけれども、将来にわたって、あの保育育成センターがもっともっと大きくなってくるんだとすれば、当然ながら採草地だとか放牧地だとか必要になってきますので、そういう部分での積極的な支援はしていければなと、むしろそういうことに期待をしているところであります。いずれにいたしましても、少し触れましたけれども、酪農家の部分について言えば、やっぱり酪農家の人達自らこの労働形態と言いましょうかね、これで本当にいいんだろうかと、私は少なくともこの後継者と言いましょうか、担い手、酪農家を次担ってくれるような人、そういう人を考えた時には、やっぱり今の形態ではなかなか人は来てくれないじゃないかと。たまたまそこで生まれ育ってきたから、これは父さんの跡継がんきゃいかんのだなというふうに日常生活の中でそういうふうに教育されてきているから、割と自然といくのかも知れないけども、例えばサラリーマンの人を酪農家の後継者なんていうふうに考えた時には、やっぱりもう少し労働形態と言いましょうか、こんなことが改善されないとなかなか期待するような人は集まってこないんじゃないかと、そういう意味のことも含めて、この協業法人化なる形と言いましょうか、いろんな形態あると思いますけれども、そう言うことを考えていく必要があるんだろうということで申し上げました。
質問 3番 高谷勲
先程、ちょっとこの勝山地域で15軒による法人化という話が話の中で出てきましたんで、その部分についてちょっとお話をしたいというふうに思いますが、特に高齢化が進んでいる地域なんですが、その中でも若い人達がある意味一つの法人を組んでですね、いわゆ97る今の農地中間管理機構の縛りの中でね、土地がスムーズに次の世代に移行されて、そして活用されていく手段としてこの方法はすごくいいなと思ってます。15戸という460町歩ぐらいだった思うんですが、非常に注目されている取り組みでありまして、これがモデルケースとなってね、どんどんそういうものが進んできて、今、農地中間管理機構というのはどちらかと言うと本州タイプで北海道にあまり合わないようなタイプのものですから、なかなか取り組むとしても、いわゆる隣接していないと借りられないとか、そういう縛りもありますし、それから、割合の問題、2割を超さないと事業に乗れないようなそういうような縛りもあったりして、ちょっと北海道のタイプと似合わないなという部分があるものですから、なかなか乗り切れない部分あるので、今の法人化あたりで全てが隣接したそういう地域に当てはまるようにという部分も考え方の中にはあるのだろうなというふうに思いますので、是非それは上手く成り立ってもらいたいなというふうに思います。これを置き換えて、例えば今言われた酪農家の中での協業化の中でいわゆるコントラ事業で作業も今も酪農ハーベスタ動いてますけども、さらにもっと効率的なもの、それから、秋田にありますTMRでありますとか、そういうものは広がって品質が向上されて、さらに乳質なり乳量が上がるような対策で既存の酪農家の質を上げていくということも一つの手段だというふうに思いますので、これはこれとして取り組んでいただきたいというふうに思います。ただ、やっぱりどうしても、さっき言ったように50代、60代の耕種農家含めても、農家の今の年齢層のあれが6割を超えるぐらいのそういう割合になっているものですから、次の世代を考えていく時にはやっぱり新しい血も入れながら、そういう方法も更に検討しながらやっていっていただきたいなという思いがあります。一つの例として研修牧場も出させていただきましたけれども、やはり置戸だけでも非常に難しい、他の行政も農協も抱き込みながらっていう方法もなかなかこれは難しいことはよく分かっているのですが、検討する値はあるのかなという部分で、先に向けてはその辺も少し考えていただきたいと。検討はさっき何とかできましたので考えていただきたいと、そういう思いでありますので、既存の農家をできるだけ減らさない方策を一つ考えていただきたいなと、自分も含めてそういう世代にいますので、先行きを考えるとね、以前にも嘉藤議員がそういう質問で、流動化の話で10年後には1000町歩の土地が出てくるぞみたいな話もありましたので、それを有効に活用できる手段を検討して頂きたいなというふうに思います。