みんなの議会

新冠町議会 平成30年第1回定例会 2018年3月13日

小学校における英語の教科化について

2018年3月13日、新冠町議会の一般質問で、武藤勝圀議員が「小学校における英語の教科化について」質問し、教育長 山本政嗣が答弁しました。

質問者
武藤勝圀 議員
答弁者
教育長 山本政嗣

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 3番 武藤勝圀

3番武藤です。今日は大きく2点、1点目は、小学校における英語の教科化についてと、2点目JR問題について伺います。まず、1点目の小学校における英語の教科化についてですが、平成32年度から外国語、英語が教科化されるに伴い新冠町では、今年度平成30年度から全面実施とのことですけども、その点について5点ほど伺いたいと思います。1点目は、研究者の集まりである日本学術会議での英語教育についての提言では、日本の社会では日常生活を送るうえで、英語を話す必要がほとんどないことなどを指摘し、児童生徒は英語を聞いたり使ったりするうちに自然に英語に慣れ、その仕組みを習得するだろうと期待することは止めるべきであると、このように断言している訳です。また、労働組合もいろいろありますけれども、全日本教職員組合、所謂全共で4すけども、1点目改定学習指導要領の抜本的見直しを行い、小学校における中学年での外国語活動、高学年での外国語化の導入を見直すこと。小学校における中学年での外国語活動を高学年での外国語化の導入の先行実施及び移行措置は行わないことを求めています。小学校から英語教育については賛否両論あります。私もこの質問する前に同僚議員4人に聞いたのですが4人の中でも分かれています。ですから、いろんな町民や、先生方の中でもいろいろ賛否両論があると思います。そういった中で多くの研究者、労働組合から反対、見直し、懸念が表明されてる中で、そもそもこの外国語教育を小学校から導入する目的は何か。また、新冠町が2年間の猶予期間があるんですけれども、先行実施するねらいは何か、この点について伺います。2点目は、文科省のホームページには、ちょっと古いんですけど、平成17年これしか出てません。この年に、要するに英語教育についてどう思うかというアンケートを取ったようですけれども、その回答状況は保護者、教員に意識調査を行って、保護者の約7割、教員の36.6%ですから約3分の1ですね。3分の1強。これらが積極的回答と述べられております。新冠では、小学校からの英語教育を終え、英語学習を、教員、児童、父母から望む声があるのかどうかその点について伺いたいと思います。3点目は、ALT外国語指導助手はあくまでも指導助手で、英語の授業は担任の教員が行うものと思っておりますがその解釈でよろしいかどうか。それから、文科省は今年度の予算案でこういう移行措置に伴って英語教員が必要だということで、全国で1595人を増やすとしておりますけれども、新冠町にはそこの枠の中で配分されるのかどうかを伺います。4点目ですけれども、全国の小学校で英語の専科教諭はわずか3.4%です。90%以上の教員が英語教育の免許状を持っていないという状況です。そういう中で新冠町朝日小の教員の英語の免許状の所有状況について伺います。韓国では、日本より先に1997年に英語が教科化されました。その際、韓国では小学校教員全員に120時間の基礎研修を実施しましたけども、日本での研修状況はどうなってるかについて伺います。5点目ですけれども、この英語の教科化は教員の新たな負担増につながらないのか。文科省の調査でも過労死ラインを超える教員の割合は、小学校で33.5%、中学校でも57.6%。この問題については私も昨年質問しましたし、一昨年も同僚議員がこの教員の過労死ラインで働いていることについて質問がありましたけども、この背景にやっぱり授業数の増加があると思います。1998年度に比べ、2011年度には授業コマ数は278も増えています。教員の過酷な勤務状況は何も解決していない中、英語が教科化されると教員には大きな負担になるのは確実です。これらを解決するには教員の定数増を行い、丁寧に子どもに向き合える環境を整備することが必要と思いますけども、その点について伺います。

答弁 教育長 山本政嗣(教育長は2021年3月まで)

武藤議員からご質問の小学校における英語の教科化についてお答えを申し上げます。議員ご指摘のように、平成32年度から学習指導要領の改定に伴いまして小学校中学年で外国語活動が、そして高学年におきましては外国語が教科として導5入されることになっております。1点目にご質問の英語科の導入目的と先行実施の狙いについてのご質問でございますけれども、現在グローバル化が急速に進展する中におきまして、外国語によるコミュニケーション能力がこれまでのように一部の業種や職種だけではなく、生涯にわたるさまざまな場面で必要とされることが想定されておりまして、特に現在学校で学んでいる児童生徒が社会で活躍しているであろう2050年頃にはより国際的な環境の中に置かれていることが予想されることを踏まえまして、次期学習指導要領におきまして、教科としての外国語教育のうち基礎的なものとして中学年から高学年へ、そして中学校への連続性を持たせながら、これまでの聞くこと、話すことを中心とする体験的な活動に加えて読むことや書くことを通じてより系統性を持たせる指導を行うことを目的に、そしてコミュニケーション能力を養う教科として外国語が位置づけられたことが英語の教科化導入の経過と目的でございます。また、小学校における外国語の教科化の全面実施につきましては、平成32年からとなりますけれども、当町は学校とも協議した上で次年度から先行実施することにしております。ご承知の通り外国語活動や外国語の教科化によりまして、小学校中学年では35単位時間、高学年では70単位時間が必修となります。そのため、現行の時数を確保しながら新たな時間増に対応する必要がありまして、各学校におきましては弾力的な時間割編制を行う中で、課題を洗い出し、そして、改善に向けた対応策の検討が必要であるというふうに判断したところでございます。また、本年度より各学校に外国語教育担当教師を配置いたしまして、小中連携を視野に入れた中で外国語教育推進会議を立ち上げておりますけれども、実際に授業実践する中におきまして、課題を整理しつつ、ICT機器を活用した教材研究あるいはALTの活用、さらには教員の指導力向上を中心とした準備を進めるために先行実施としたところでございます。次に、小学校からの英語学習を教員、児童、保護者から望む声はあるかというご質問についてでございますけれども、各学校におきまして、英語学習を望むか否かについて保護者を対象にあるいは児童を対象に調査をしたことがございませんが、そういう望む声が寄せられたということは聞き及んでございません。この度の英語教科化の先行実施につきましては、あくまでも次期学習指導要領の実施に向けた準備期間の対応であるということをご理解いただきたいと存じます。3点目の、ALT外国語指導助手でございますが、ALTの活用と英語専科教員の配分配置についてでございますが、ご指摘いただきましたようにあくまでもALTは指導助手でございます。したがいまして、外国語の授業は担任の教員が行うことになります。しかしながら、外国語によるコミュニケーション能力を養っていくためには、ALTの生きた英語を吸収できる環境というものは大変有効でもあると考えているところでございます。また、教職員定数の改善に伴います英語教育を行う専科指導教員につきましては、文部科学省の平成30年度予算におきまして約1000人程度を増やすというふうにされておりますけれども、文科省及び道教委の配置基準におきましては、当町の両小学校は基準に該当しない状況にございまして、日高管内におきましても配置される学校はないと承知をしているところでございます。4点目の、町内小学校における教員の英語免6許状の所有状況と研修の状況についてでございますけれども、現在当町の小学校教諭におきまして、英語の教科免許を所持している教員はおりません。また、ご指摘の小学校全教員を対象とした全国レベルの研修については、現在のところそういった通知はございませんけれども、北海道におきましては、英語教育改善プランにおける指導力向上を図る研修講座が実施されておりまして、その中で小学校教員を対象といたしました英語教育指導力研修あるいは道立研究所におきまして、小学校教員英語力アップセミナーがそれぞれ開催されておりまして、当町からもそれぞれの学校より教員を派遣しているところでございます。5点目の、勤務状況改善に向けた教員の定数増についてのご質問でございます。ご指摘のとおり外国語の教科化に伴いまして授業時間数が増えることになります。当町におきましては、時間外勤務等の縮減に向けました取り組みといたしまして、日高管内の重点取り組みに基づいた定時退勤日あるいは時間外勤務等縮減強調週間の設定などを進めてまいっておりますけれども、今後道教委によります学校における働き方改革北海道アクションプラン計画が策定されますので、この内容を積極的に取り入れながら、学校閉庁日の設定などについても検討を加えてまいりたいと考えているところでございます。なお、定数増につきましては、これまでも管内の教育委員会、連絡協議会を通じまして、文教施策に対する要望書をもって新たな教育課程実施に伴う教員定数の改善あるいは専任教科担当教員の配置について、道教委へ強く要望をしてまいっているところでございますけれども、引き続き管内教育委員会、教育長会とも連携しながら、要望を継続してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたしたいと存じます。以上でございます。

再質問 3番 武藤勝圀

国の政策の流れの中での取り組みなので理解できる面もありますけれども、やはり最初に言いました日本学術会議、もう日本の頭脳集団の集まりですよね。やっぱりこういう提言なんかについて、やっぱり率直にもうちょっと耳を傾けるべきでないかと、そのように思っております。もう一方紹介しますと、新英語教育研究会前会長で現在東日本国際大学教授の柳澤民雄氏はこのように言ってます。理科や社会科の始まる小学校中学年は母国語である日本語を身につけ、自分の言葉で自分の思いを表現する大事な時期、抽象的思考が発達してくる時期なので、母国語により丁寧な指導が大切です。子どもの意欲と力を伸ばす大事な時に英語が入ることは子どもにとっても大きな負担です。このように断言してる訳ですよね。今の教育長の答弁を聞いてまして、やっぱりその相当これをやっていくのは相当無理があるというふうに感じますし、条件が整っていないというふうに感じしました。で、1つ目は、英語教員免許状を有さずに授業を行う教員の負担を考えるべきだというふうに私は思っております。一般にその無免許の場合は罰せられるんですよね。最近も医師免許だとか、弁護士の点問題になってます。車の運転はもうもちろんですけれども、そういう一般的な普通許されないのになぜその教育の場だけ無免許が許されるのか。そういうふうにいつも思っております。研修状況も先ほど不十分だという報告がありましたけども、免許も持ってない、研修も受けずに実施する、そういう点で条件7が整っていないと思いますが、その点についてどう考えますか。2つ目は、文科省の国会答弁では小学校教員に1日あたりの授業にかける時間は、4時間25分で、単純計算で週約29.4コマなります。週29.4コマとはほぼ毎日その月曜日から金曜まで6時間授業という状態なんですね。これがさらに今後増えるという状況です。私やっぱり答弁聞いてまして、その教育長がグローバル化って言いましたけども、やっぱ今回の急ぐ導入の狙いというのは財界の求めに応じて一部のエリートを育てるために導入するんだろうというふうに思っております。こういう状況で英語の授業、本当に教員の悲鳴が聞こえてきそうです。教員の負担軽減に最大限の努力をすべきと思いますが、その点を最後に伺います。

答弁 教育長 山本政嗣(教育長は2021年3月まで)

武藤議員からの重ねてのご質問にお答えをします。まずもっていろんな学術会議等を含めた賛否がある中でございますけれども、市町村教育委員会といたしましては、国が示す次期学習指導要領の完全実施、平成32年に向けた準備を進めてまいらなければいけないということでございますので、まずもってその点、改めてご理解をちょうだいいたしたいというふうに思います。ご質問いただきました教員免許、英語の教員免許がない中で授業を教員が行うことに無理があるのではないかということが1点目でございました。小学校における外国語教育につきましては、実は平成23年から高学年における外国語活動という形の中で導入をされております。したがいまして、教職員はその経験を踏まえた中で、今後の授業実践いうものを展望していくという部分があるということで可能だというような考え方をしております。また、新たに加わります外国語、高学年に加わります外国語につきましては、英語を用いまして積極的にコミュニケーションを図ろうとするその姿勢を育成するということが中心であります。したがいまして、授業を担当いたします教員の先生方がその姿勢を生徒とともに示していくことによって、目的あるいは狙いを達成しようというものでございますので、英語の免許を有しなくても可能であるというふうにされているというふうに承知をしているところでございます。2点目に十分な研修環境がない中で条件が整っていないのではないかというご指摘でございます。当町におきましては、昨年外国語の教育担当教師がそれぞれで研修に参加をさせていただいておりますけれども、各学校におきましては、少ない研修の中で、参加した教員が学校に帰って、伝達講習を行うなどの工夫した対応を行っております。これからの準備期間内においても、できる限り教員研修については積極的に参加をしていただく環境を整えてまいりたいというふうに考えております。また、先行実施におきましては、可能な限り条件整備を整えていこうということで、ICT機器の導入、あるいはALTの増員、これらを予算化させていただいた中でそれらも含めてですね、準備期間の中で検証しながら32年を迎えたいと、準備を進めていきたいというふうに考えているところでございます。最後に教員の負担軽減に最大の努力をすべきであるというご指摘、ご質問でございます。ご指摘のように、全体の教職員の定数、人数が増えない中で現場は新たな取り組みを進めていかなければならないということは、現場にとってみたら大変なことであるという認識を持8っております。併せて教員の負担軽減という問題につきましては、これは全国的な課題でもあるというふうに認識をしているところでございます。これまでも課題解決に向けた取り組みをできる範囲の中で進めてまいってきている訳ではありますけれども、先ほどお話ししましたように、道教委におきましてもアクションプランというものを策定いたしまして、改革をさらに前に進めていくという方針が出されております。基本的には当町もこの道の計画に沿った形の中で改善を図っていくことになろうと考えておりますけれども、町教委独自で取り組めることについては学校の状況に鑑みながら適時対応していきたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきたいというふうに思います。以上でございます。

出典:新冠町議会 平成30年第1回定例会 2018年3月13日 議事録 PDF(4ページ) 間違いを知らせる