新冠町議会 平成29年第2回定例会 2017年6月23日
高齢者の運転による事故の実態と防止対策について
2017年6月23日、新冠町議会の一般質問で、竹中進一議員が「高齢者の運転による事故の実態と防止対策について」質問し、町長 鳴海修司が答弁しました。
- 質問者
- 竹中進一 議員
- 答弁者
- 町長 鳴海修司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 竹中進一
10番竹中です。議長より発言の許可を得ましたので、通告に従い一般質問いたします。車社会となっている今日、移動のための車は無くてはならない交通手段となっておりますが、間もなく団塊の世代も大量に高齢運転者の仲間入りとなっ28てまいります。その高齢者による運転ミスの事故が多く報道されております。また、うっかりミスなどによる軽微な接触事故等は、相当頻繁に起きているのではないかと推察されます。交通安全は全ての人々が高い意識を持っていなければなりません。特に、当町も先に述べました高齢免許取得者が増えることは確実で、その対象者に対して意識の向上を図ることと、日頃の交通事故予防意識の向上のため、自らが運転技術のレベルを把握して事故等対策を推し進めるための方策についてお伺いいたします。当町の近年における高齢運転者による事故等の実態はどのようになっているでしょうか。具体的な件数等が把握できておりましたらお伺いいたします。また、以前に同僚議員から一般質問のございました高齢者の運転免許返納について、近年の返納件数についても把握できておりましたらお伺いいたします。運転免許の返納は、自由に移動できる手段が奪われる訳ですから中々簡単ではないと思います。特に、市街地から遠い遠隔地域に暮らしている人々は、高齢世帯となっても慣れ親しんだ地を中々離れ難く、やむを得ない状況で無い限り居を移すことは少ない訳で、免許と車があれば行きたいところに行きたい時に自由に出かけ、田舎暮らしを続ける訳ですから、自主的に免許を返納するということは更に重大な決意がいる訳です。多くは危なっかしい運転をする家族の強い勧めによって返納される場合が多いようですが、本人にとっては取り上げられた感のする場合が多いようです。そこで、自主返納された方へ地域によっては運転経歴証明書を申請することによって、バス、鉄道、タクシー等公共機関の運賃割引や、宿泊、温泉施設の割引、商品の割引、更には購入した商品の無料配達など色々知恵を絞って実施されている自治体もあるようです。当町としては、コミュニティバスや西新冠地区の予約制乗合バスもあり、近隣町と比較いたしましても恵まれた政策がとられてはおりますが、今後新たな政策も考えることはできないでしょうか。増え続ける高齢者の事故に対処するため、国も本年3月12日改正道路交通法を施行しました。これにより、高齢運転免許取得者のための政策がなお一層推進されることになりますが、当町も運転者自身による運転能力の把握と安全意識喚起のため、研修やシミュレーターの体験等に補助するなどして安全運転を更に勧奨いたす考えはないでしょうか。最近、車自体のAI化、IOT化が進んできており、安全な車づくりのため世界中のメーカーがしのぎを削っており、より安全な車が道を走ることはそう遠くないと思います。現段階では、高齢者による重大事故の多くがアクセルとブレーキの踏み間違いによる場合が多い訳ですが、この対策として既成の車に後付け可能な急発進防止装置や、ドライブレコーダーに組み込まれた前方衝突警告など運転支援機能の装置が市販されており、これは事故防止にかなり有効ではないかと思います。また、新車購入の際高齢者には特にそのような安全機能の備わった車種を選定するよう推奨するとともに、いくらかの補助制度を設け交通安全を図っていくことは有効な手段だと思いますが、実施に取り組むお考えはないかお伺いいたします。
答弁 町長 鳴海修司(町長は2025年3月まで)
竹中進一議員の、高齢者の運転による事故の実態と防止対策につ29いてお答えいたします。近年、高齢運転者による交通事故は年々発生件数が増加していること及び複数の人を巻き込む重大事故を引き起こすという事件も起きていることから、社会問題の一つとして位置づけられつつあると認識しているところであります。現行の道路交通法では、平成21年の改正により75歳以上の高齢運転者は3年に一度の免許更新時に認知機能検査が義務付けられておりますが、検査結果が免許更新の妨げとなるものではなかったため、その実効性に疑問を抱く面もあり、そのため本年3月12日に施行された新道路交通法改正において、検査によって認知症の恐れがあるとされた場合には医師の診断が義務付けられ、診断の結果認知症と判断されたなら免許停止あるいは免許取り消しとされる法改正となってございます。そこで、1点目の当町の近年における高齢運転者による事故等の実態はどのようになっているかについてですが、当町における高齢運転者による事故等の実態を北海道静内警察署に聞き取り調査しましたところ、平成24年から平成28年の5年間における新冠町全体の交通事故件数が55件、そのうち65歳以上の高齢者が起こした事故件数は14件となっており、およそ25.5パーセントが高齢者による事故となっております。統計上高齢運転者による事故のうち、交通事故を起こすケースの多くが80歳以上の高齢運転者によるものですが、当町における80歳以上の人口642人のうち運転免許を持っている人の数は把握できておりませんが、今なお運転を行っている人は相当数になると認識しているところでございます。80歳以上の高齢運転者の多くの人が運転技術に支障があるとは思いませんが、自己の運転技術を見つめ直し、自主返納を考える機会は必要と考えております。次に、2点目の高齢者の運転免許返納の状況とその後の対策についてですが、当町における高齢者の運転免許返納の状況を北海道静内警察署に聞き取り調査しましたところ、平成28年における当町の65歳以上の運転免許所有者861名のうち、運転免許の返納者は3名となっているとのことでございます。政府においても高齢運転者による交通事故防止対策に関する関係閣僚会議を昨年11月15日に開催し、改正道路交通法の円滑な施行に万全を期すこと、そして高齢運転者の交通事故防止対策に政府一丸となって取り組んでいくために高齢運転者交通事故防止対策ワーキングチームを設置し、効果的な運転免許の自主返納についての取り組みを促進していくことを決定しております。このような立法面と政府の取り組みに加え、政府の方針に従い町として運転免許の自主返納に向けた取り組みが必要となった場合は、高齢運転者の事故防止には欠かせないとして実施してまいる考えでございます。次に、3点目の運転者の安全意識喚起のため研修の機会を増やし、シミュレーターの体験等に補助するなどして安全運転を更に勧奨してはどうかについてですが、高齢者の方が安全運転のために自分自身の運転技術を見つめ直す機会を増やすため、研修会の開催やシミュレーターの体験等に補助してはいかがとのご提案でございますが、いずれも警察が主体となるべきことでありそのサポート役として町が関わりを持つことは可能であると考えておりますので、ご理解をお願いいたします。次に、4点目の高齢者が運転する車に急発進防止装置の取り付けをすすめ、購入の際にも装置の付いた車をすすめるとともに、補助を行って交通安全を図ってはどうか30についてですが、運転技術を補助し安全性の向上を図るための急発進防止装置の必要性は理解しているところではございますが、現時点におきましてはこの装置の安全性、効果等について確立されていないものと認識するところであり、高齢者の事故防止との関連性も含めこれからの情勢を見守っていきたいと考えているところでございます。止めることのできない高齢者社会への進行の中にあっては、社会全体で高齢者の生活を支えることが必要であり、その整備に向け様々な施策を推進していく所存でありますので、よろしくお願いを申し上げます。