中頓別町議会 平成29年第4回定例会 2017年12月13日
小中学校における防災教育の現状と今後のあり方について
2017年12月13日、中頓別町議会の一般質問で、細谷久雄議員が「小中学校における防災教育の現状と今後のあり方について」質問し、教育長 田邊彰宏が答弁しました。
- 質問者
- 細谷久雄 議員
- 答弁者
- 教育長 田邊彰宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 細谷久雄
続きまして、2点目の質問に移ります。2点目の質問は、小中学校における防災教育の現状と今後のあり方についてお伺いをいたします。小中学校における防災教育が目指している災害に適切に対応する能力の基礎を培うということは、生きる力を育むことと密接につながる。そこで、次の点について教育長の所見を伺います。1、本町の小中学校における防災教育の内容は。2、避難訓練等の年間回数は。3、自然災害に対する子供、教職員、PTA、保護者との関係性の防災学習は。4、教職員の防災教育の研修会等は。5、今後の小中学校における防災教育のあり方は。以上、お伺いいたします。
答弁 教育長 田邊彰宏(教育長は2022年3月まで)
ただいまの細谷議員の質問に回答させていただきます。防災教育は、さまざまな危険から児童生徒の安全を確保するために行われる安全教育の一部をなすものです。その狙いは、大きく3つにまとめられます。1つ目は、自然災害等の現状、原因及び減災等について理解を深め、現在及び将来に直面する災害に対して的確な思考、判断に基づく適切な意思決定や行動選択ができるようにすること。2つ目は、地震、台風の発生等に伴う危険を理解、予測し、みずからの安全を確保するための行動ができるようにするとともに、日常的な備えができるようにすること。3つ目は、自他の生命を尊重し、安全で安心な社会づくりの重要性を認識して、学校、家庭及び地域社会の安全行動に進んで参加、協力し、貢献できるようにすることです。議員の回答、1番目から5番目までありますけれども、1番目、2番目は一緒に回答します。小学校は、5月に地震と火災を隔年で実施する春の避難訓練、12月に風雪等の悪天候や災害を想定した集団下校訓練、2月に火災を想定した冬の避難訓練の3回を実施しています。中学校は、6月の火災、9月の地震を想定した避難訓練を2回実施しています。小中学校ともに、これらの訓練にあわせて防災意識の向上や日常の役割の確認、危険防止に対する意識を高める等の学習、指導を教員が行っています。3の回答ですけれども、PTAや保護者に防災学習は実施していませんが、学校だより等で自然災害時の対応について周知しています。4についてですけれども、教職員は児童生徒に防災教育、避難訓練を実施する前に、職員会議で狙いや指導内容、教職員個々の役割等をシミュレーションし、確認することが研修会となっています。5についてですけれども、防災教育は危機感を持って実施し、避難訓練が形骸化しないこと、保護者や地域との連携、多様な災害、弾道ミサイルが発射された際の対応、教育課程に防災教育、社会科や道徳、特別活動等の視点を取り入れた指導、災害時に教員が行う児童生徒への心のケアに関する研修が必要と認識しております。
再質問 5番 細谷久雄
それでは、ただいまのご答弁を伺いまして、再質問させていただきます。まずは、岩手県釜石市の命を救った釜石の奇跡の話を紹介いたします。文部科学省のモデル事業で防災教育を徹底した釜石市では、東日本大震災でほとんどの小中学生の命が守られました。特別な防災教育を行うときは必ず参観日と決められていて、保護者も専門家の話を聞いていたそうです。そこで、地震のときに子供が心配で家に戻ったりせずに、それぞれ各自で全力で逃げることを家族で約束する大切さを教わります。そして、保護者と下校中、防災無線を合図に避難所に向かう実践的な訓練を行っていました。そして、2011年3月11日、釜石市内の小学校6年生の体験談です。学校から帰って、友達と家でゲームを楽しんでいたときに地震が発生。友達の弟だった小学1年生も数人いたそうです。最初は、本棚とか倒れてくるものがないところで集まって揺れがおさまるのを待ちました。まずは、身の安全を図りましたと言っておりました。大人がいなかったので、6年生が小さい子にこっちに来いと声をかけ、1年生も含め15人で避難所だった小学校に向かい、難を逃れたそうです。その後6年生たちの感想を聞いてみると、1年生の子供たちは避難所がよくわかっていなかったので、6年生の僕たちが誘導しましたと。さらに、友達の中に義足の子がいて、余り速く走るとおくれてしまうと思ったので、仲間とその子をおんぶして逃げましたとも。何とあっぱれな6年生でしょう。大人でさえここまでできる人は果たして何人いるのか、私はわかりません。災害は、いつ、どこで、どんな時間に起きるかわかりません。その場に学校の先生や親のように行動を指示してくれる大人がいない場合も十分に考えられます。釜石の奇跡は、きょう一日で起こった奇跡ではありません。日ごろからの徹底した教育、訓練、備えがあったからこそ起こった必然とも言える奇跡でしょう。地域と学校と家庭が一致団結して防災教育を行ってきたからこそ、大切な子供の命を守り、あの大震災を乗り越えられたものだと私は思います。2006年から内閣府が始めた一日前プロジェクト、災害で大変な思いをした人は、災害の1日前に戻れたらこれだけは備えておきたかったと必ず後悔するそうです。自分の身は自分で守る。そして、決して後悔の涙を流すことのないように、常日ごろの備えだけは心がけたいものです。そこで、教育長に何点か再質問いたします。まず、1点目は、学校緊急連絡網の情報発信の強化について伺います。現在小中学校における連絡網や緊急連絡網は、おおむね家庭の固定電話で行われているようだが、家庭の固定電話が地震や台風等の被害により遮断される可能性もあり得る。また、近年は両親ともに働いている人が多く、自宅不在時や緊急、短縮等を考えますと、メールやアプリなどを利用した連絡手段は今後注目すべきだと考えます。個人情報保護法の施行による情報管理等の問題も近年の連絡システムを活用すれば学校側が管理する必要がなく、送信者も受信者もアドレスを知られることなく使用でき、またメールを開いた時点でメールを見たことを送信者が確認できるなど、いろいろな機能が備わっています。学校側と意見交換し、また保護者の意見を集約しながら整備、充実を図ってみてはいかがか伺います。ちなみに、私がネットで調べたのは、株式会社テクノミクスの安全安心メールというものでございます。2番目、小中学校における抜き打ち防災訓練の実施についてお伺いいたします。現在中頓別小中学校においても年に2回から3回の避難訓練を行っているようだが、東日本大震災をきっかけに抜き打ち避難訓練を実施し始めた学校がふえています。従来の避難訓練は、基礎的な形を徹底させることに主眼が置かれているため、失敗が起きないし、課題も見つからない訓練であった。これでは主体性や危険を予測し、回避する能力の育成にはつながらないのは明らかである。児童生徒に判断力や行動力を身につけさせることを狙って、授業中ではなく休み時間、清掃時間、登下校の通学路など多岐にわたり実践させ、より深い危機管理能力を身につけさせることが必要であると思います。私がこのような実践的な避難訓練を実施してほしいのは、学校に職員がいる時間は年間245日掛ける8時間として1,960時間となり、年の大体22%しか責任が持てないという現状であります。また、その時間も実際には授業等の指導に当たっているため、常時つきっきりで見守ることも現実的ではないために、自分の命は自分で守る防災教育が必要であるとの考えに至ったからです。つきましては、このようなことを踏まえ、中頓別町においても小中学校において抜き打ち避難訓練の実施をできないかどうか伺います。3つ目は、学校防災教育研修会の参加について伺います。教職員の防災教育の研修会等は、児童生徒に防災教育を実施する前に教育委員会で狙いや指導内容を教職員個々の役割等をシミュレーションし、確認することが研修になっているようですが、北海道内の学校教員を対象とした札幌管区気象台主催の授業で使える!学校防災教育冬の研修会、来年の1月にあります。まだ間に合います。北海道防災教育研究会などが主催する研修会などに積極的に参加して、全道から来た教職員と防災教育のあり方について意見を交わして、今後の中頓別町の小中学校の防災教育に取り組んでいただきたいと思うが、教育長の考え方を伺います。以上3点、よろしくお願いします。
答弁 教育長 田邊彰宏(教育長は2022年3月まで)
ただいまの再質問に回答いたします。まず最初に、緊急連絡網についてメールアプリの使用についてでございますけれども、これは学校のほうと協議しないと、今一存では何とも言えないところなのですけれども、基本的には固定電話あるいは保護者の携帯、スマホ等で緊急連絡網はつくられています。小学校、中学校とも家庭数が多くはありません。小学校の場合は30家庭ほどです。中学校の場合は20家庭ぐらいだと思うのですけれども、緊急連絡網で滞ったというようなことは余り聞いておりません。ただ、都会の大きな学校と高校なんかでは、このメールアプリによる配信等は行われています。細谷議員のほうからテクノミクス、安心安全メールという情報をいただきましたので、このことについては校長会、教頭会のほうで協議してまいりたいと思います。それから、2つ目、抜き打ち防災訓練ですけれども、これは放課後とか休みのときというのはやってはいないのですけれども、実際に中学校では9月の地震のときは告知しておりません。その日にやるということはやっているかもしれませんけれども、ただ何時にやるかということは伝えていません。小学校のほうも、2月の火災のときには告知していない。知らせないでやっています。これは、大概は授業の時間の中だとは思うのですけれども、休み時間、例えば給食の時間等にやってはどうかということは私も常々考えていることなので、これも校長会、教頭会の中でこういう避難訓練も実施してもらいたいというようなことで指導してまいりたいというふうに思います。ただ、教員が学校にいるときは指導できるわけですけれども、子供たちが遊んでいるときについては、これは答弁要旨の2番目にあるところで、発生等に伴う危険を理解、予測し、みずからの安全を確保するための行動ができるようにするとともにというところにつながるかと思うのですけれども、常日ごろからこういうときはこうするということを子供たちのほうに指導していかなければならないというふうに考えています。また、抜き打ち防災訓練のときには、火災のときには消防自動車が来るわけですけれども、消防自動車が来ますとわかってしまいますので、消防のほうにも協力してもらって、消防車には子供たちの見えないところで待機してもらうというようなことをやっています。中学校の場合は、消防自動車が見えない位置にとめられるので、非常に臨場感あふれる訓練になるというふうに聞いています。それから、3つ目、防災研修会への参加については、これは議員のご指摘のとおりです。私も道教委でやっている防災研修に出ていただきたいというふうに考えているわけなのですけれども、なかなか手を挙げてくれる教員がおりません。防災研修に行ってくると、これが防災教育であり、訓練であり、臨場感あふれる中でどう自分が対応するかということが十分とは言わなくても、今までとは異なる観点が身につくと思います。これは、冬場の1月の研修会は厳しいかと思いますけれども、道教委で実施している防災研修会のほうには少なくとも小学校、中学校1名ずつは派遣して、そこで学んできたことを職員会議等で避難訓練の前に還元するというような方法で職員のレベルを高めていきたいというふうに考えています。
再質問 5番 細谷久雄
ただいまのご答弁で大体理解できたのですが、もう一点だけ防災教育に対して再々質問させていただきます。ここ数年、日本各地で大型台風や集中豪雨による洪水や土石流などにより多くの命が失われております。私たちは、こうしたさまざまな自然災害に対して日ごろから準備し、児童生徒の大切な命を守らなければなりません。また、学校は、災害時避難所指定の有無にかかわらず近隣住民の方々が避難してくることが予想され、地域の方々の命を守る防災拠点としての役割も期待されています。児童生徒の命と地域の方々の命を守るためには、学校の立地条件や特徴を踏まえて、日ごろから学校と地域が顔の見える関係をつくり上げておくことが重要であり、そうした関係づくりには学校と地域が連携し、協力して防災訓練等を実施することが大変重要なことではないでしょうか。災害から自分の命を守り、身近な人を助ける自助、共助が重要であることを全ての児童に理解させるとともに、日ごろの訓練、教育の積み重ねにより災害を減ずる技術を習得させ、災害発生時に適切な判断をして全員がスムーズに、かつ安全に避難活動ができる体制を構築することが大切なことではないでしょうか。中頓別町においても、今月3日日曜日、中頓別町防災訓練が、中頓別中学校体育館を避難所に開設、また1時から中頓別町役場会議室で避難所運営の机上の訓練が実施されました。教育長も参加されていましたが、私は今後児童生徒の防災教育や災害対応能力を向上させるためにも、また保護者や地域との連携を図るためにも小中学生、父兄、PTAの方々の参加を呼びかけるべきだと思いますが、教育長の考えを伺います。
答弁 教育長 田邊彰宏(教育長は2022年3月まで)
ただいまの再々質問にお答えいたします。12月3日、私も防災訓練に参加しました。そのときに、先生は1人出ていました。それから、保護者の方、児童生徒も何人かいたと思います。私は、その状況を見て、うれしいことだというふうに思いました。児童生徒に参加してもらいたいという思いはありますけれども、休日に出てくださいということは厳しい部分もあろうかと思います。ただ、あのときは管理職は来ていなかったのですけれども、別用務があって稚内市のほうに行っていたので来られなかったのですけれども、管理職には意識して先生方あるいはPTAのほうにもお話をしてもらいたいというふうに思います。今月に学校運営協議会が小学校、中学校とも開催されますけれども、このことについて保護者や地域の方々の協力を得たいというようなことを、うちの関係職員も学校運営協議会のほうには参加しますので、その中で協議してもらう、ご意見を頂戴したいというふうに思います。一番手短にできるのは、放課後安全見守り隊の方々がおられますので、この方々とミックスした集団下校訓練等々なんかは対応がすぐできるのではないかなというふうに思いますし、せっかくの活動ですから、そういうような方の協力も得ながら防災訓練の充実を図ってまいりたいというふうに思います。
再質問 5番 細谷久雄
それでは、最後に、災害はいつ、どんなときにやってくるかわかりません。そのときにとっさの判断と正しい行動がとれるような学習や訓練を学校できちんと積み重ねておくことが大切だというふうに考えます。まずは、学校で行っている避難訓練、これに真剣に取り組むこと、また通学区の中の危険箇所などをきちんと把握して、その指導を徹底すること、また地域の災害の実情に対応した具体的な防災教育というものを今後一層進めていってほしいと私は思います。以上で私の一般質問を終わらせていただきます。