中頓別町議会 平成21年第3回定例会 2009年9月16日
エゾシカの食害と駆除対策について
2009年9月16日、中頓別町議会の一般質問で、東海林繁幸議員が「エゾシカの食害と駆除対策について」質問し、町長 野邑智雄、産業建設課長 奥村文男が答弁しました。
- 質問者
- 東海林繁幸 議員
- 答弁者
- 町長 野邑智雄、産業建設課長 奥村文男
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 3番 東海林繁幸
私は、3点について質問いたします。1点目ですが、エゾシカの食害と駆除対策について伺いたいと思います。まず、1つは、エゾシカ食害の実態調査は行われているのかどうかというところでございます。2つ目には、農業者から駆除の要望を私は聞いていますが、町として要望を把握しているのでしょうか。また、現状の駆除対策で十分と考えているのでしょうか。この2点まず伺いたいと思います。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
東海林議員のエゾシカの食害と駆除対策について、産業建設課長に答弁をいたさせます。
答弁 産業建設課長 奥村文男(産業建設課長は2010年3月まで)
まず、1点目についてご答弁申し上げます。今まで町としてエゾシカ食害における農林業被害の具体的な実態調査は行っておりません。今回宗谷支庁において管内のエゾシカ被害状況について調査を行っているところでございますが、調査の内容につきましては農業被害量調査として牧草地に4平方メートルの区画に囲いをしてエゾシカが侵入できない箇所を設け、さらにそのままの牧草地との生育状況を比較する調査を町内で実施をしているところでございます。また、被害の分布を把握するために、各農家、森林組合及び森林管理署を対象にアンケート調査の実施と効率的な捕獲方法の検討として囲いわなの試験設置を町内にしております。この調査により、具体的な被害の状況及び実態等が把握できるものと思っております。2点目ですが、エゾシカの駆除要望につきましては、各農家よりハンターの方へ駆除依頼される場合と町に駆除要望があった場合については、ハンターの方々に駆除のお願いをするなどの対応をとっておりますが、町として駆除の要望の把握はしておりません。既に町内全域で牧草地に出没する状況でもあり、平成20年度からは町内全域での広域捕獲を行っており、ハンターの方々に協力をいただきながら駆除に取り組んでおりますが、十分な駆除対策とは考えておりません。今後宗谷支庁で実施している実態調査の結果等を踏まえまして、さらに駆除対策に取り組んでいく考えでおります。
質問 3番 東海林繁幸
基本的に、それではまず伺いたいのは、今まで相当農家の方や、それからそうでない方からの声として、シカが随分多くなったなということ、それからシカが常に牧場で草を食べていることを見聞きしてもう何年になるでしょう。10年以上ではないですか。それで、調査していなかったということの理由は何なのでしょう。町がそれだけの危機感も持たない、農業者からの声もなかったからそういう態度になったのか、その辺がまず聞きたいのが第1点。それと、ことしの実績がどうなっているのかということも私先月聞いているので、わからないのだけれども、ことしの目標が150頭と聞いております。それに対して私が聞いた時点では二十数頭だという話だったのですが、現況ではどうなのか、それから今後の見通しではどうなのか、またこれからどういう働きかけをしてその駆除の目標頭数に対応しようとしているのか、その辺をまず伺いたいと思います。さて、それとエゾシカの関係では実態調査を今やっているので、その結果を踏まえてさらに駆除対策に取り組むと。確かにそういうことだろうと思うのですが、今の駆除対策が十分とは思われないという、十分と思っていない理由どこなのでしょう。ハンターの数だとか、ハンターとのコミュニケーションだとか、それから報償金だとか、輸送費だとか決まっているのですけれども、そういった点の不十分さ、どこを感じているのか、その辺伺いたいと思っております。ちなみに、私が聞いた範囲では、当町は報償費1頭2,500円ですけれども、近隣町村では1万円を超えているという話も聞きました。その辺把握しているのでしょうか。ひとつお願いいたします。
答弁 産業建設課長 奥村文男(産業建設課長は2010年3月まで)
まず、1点目の調査をしていなかった理由ということでございますが、シカの生息状況調査につきましては毎年ライトセンサスということで1年に3日間調査のコースを決めまして実態の調査をしてきているところでございます。これにつきましては、平成6年から毎年実施をしてきておりまして、シカの生息の状況につきましては調査をしてきているところでございます。それに基づきまして各猟友会さん、あるいはハンターの方々に捕獲のお願いをして対応してきたという状況でございます。今年度の状況でございますが、現在8月末で30頭の捕獲をしていただいているところでございます。今後の対応といたしましては、有害駆除の期間が9月30日まででございますので、さらに延長をいたしまして有害駆除の各ハンターさんにお願いをして一頭でも多く捕獲の協力をしていただくことで予定をしております。今後の見通しということでございますが、先ほど議員も言われましたとおり、今年度の目標については150頭の個体調整で予定をしておりますが、現状としては大変厳しい状況でございますが、ハンターさんの協力をいただきながら一頭でも多く捕獲していただくように対応してまいりたいというふうに考えております。もう一点目ですが、十分と思っていないというのはどういう部分でかということでございますが、年々ハンターの皆さんの年齢も高齢化している状況、あるいはハンターの資格を持っている人方が減っている状況もありまして、なかなか捕獲の数の増加につながるのが難しい状況でございます。その中でハンターの皆さんについては極力協力をいただいてやっていただいておりますが、そういう部分も含めてどういう形でその中で一頭でも多く捕獲をできるかということでの部分が大きな問題ではないかというふうに考えておりまして、そういう部分での検討も今後していかなければならないなというふうに考えております。シカの報償費の関係につきましては、平成20年度で私どものほうで調査した宗谷管内の捕獲につきましては、他の町村につきましてはハンターあるいは猟友会に対する委託料ということで、その中にシカも含め有害鳥獣の捕獲に対する費用も含めた中でそれぞれ予算を組んでいるところがほとんどの町村でございまして、中頓別につきましては委託料と別にシカあるいはクマ等の有害駆除をした場合に1頭についてシカであれば平成20年度については2,000円、21年度から500円引き上げさせていただきまして2,500円で今捕獲をお願いしているという状況でございます。
質問 3番 東海林繁幸
大変詳しい答弁ありがとうございました。そこで、どうして実績上がらないのか調べたことありますか。そこなのです、問題は。それと、何で農業者でない私がこういった質問をするか、これがちょっとおかしいので、農業者から私に何とかしてくれと言ってくるのだけれども、おまえ、そんなのだったらたくさんの農業関係の議員いるのだからそこへ行けと言ったら、いや、そこへ行くのもいいし、だれでも言ったっていいのでしょうと言うから、そう言われればそうだなと思って私が代表している形で聞いているのだけれども、本当のところ、では農家から、そういう被害を受けている方から町なり、それからハンターのところに要望が行っているかと突きとめたら、行っていないのです。町にも行っていない、ハンターのところにも行っていないのです。これ私猟友会に行って調べました。猟友会としては、そういう要望があれば、例えば町に来て町から言われたら出ますよと、こうやって言っているのです。でも、現実に私たちのところには来ていませんと。今これ基本的にあなた方ちょっと考えておいてください。シカに対するハンターというのは、言うなれば趣味なりそういったことでやるのだから、それに対して金なんか余り考えないだろうというのが一般的な考え方だと思ったと思うのです。私もそう思っていました。彼ら鉄砲持って好きでシカ撃ったとかと喜んで肉とって食べているのだろうぐらいに思っていたのだけれども、彼らの意見は今そんなことでやる人はだれもいないということです。結局は、有害獣として要請があったときに対応するために、確かに猟友会として1人3万円でしたか、もらっています。そういう対応はします。ですから、きのう、おととい、この何日間か上頓別にクマが出たといって彼らは何人もして毎日通っているけれども、それは一銭も、とらないから報償費なんか出ませんよね。でも、それは基本的な有害鳥獣の報償費、手当というか、そういった面で猟友会がいただいているから、私どもがそのことについて文句言って出ないとかなんとかはありませんというふうなことも言っていましたけれども、問題はシカをとったときの残滓処理の問題なのです。これが例えばそこの柳澤さんなら柳澤さんの畑にシカが出るから頼むよといって、行って、撃って、とった。私、農業者から聞いた、そんなのでもいいかと言ったら、いや、とるとやっぱり若干は来なくなるのだと、大事な時期に来ないでくれるということがすごく大事なのだという言い方もしていました。そうすると、そのとったときの処置なのです。あとの残滓処理を農業者の方か町がもし重機でやってくれるというのであれば、非常にやりやすいと、それは。だから、山の中なんかではとらないそうです、今。もうどうしようもないから、山の中ではとらないのだそうです。畑へ出てきたやつを言われればとるか、それも1名の方が十数頭とっていますよね、今30頭と言ったけれども。その人は、一生懸命頑張ってやってくれているということですけれども、あとの方々はほとんどとっていないということなのです。その辺でいくと、シカの要望を持ちながら言っていない農家にも責任ありますけれども、それを聞くシステムをちゃんと考えてあげてください。それと、ハンターの人がとった後の処置を、何とか残滓処理をしやすいように、ハンターの方に無理がかからないように、2,500円であなた、あれ1頭掘って、山の中で掘ったり、とった畑のところで掘ってやるばかいない、逆に言うと。そんなことで十分とはとても言えないと思うので、私はあえて言っているのです。それと、輸送料の3,000円、これ1頭とって豊富まで車で燃料費使って持っていってお金を払わなければならない状況があるのだそうです、撃ち方によっては。それから、血の流し方によってはお金を取られるのだそうです。そんなときにだれが持っていくかと。これも現実的でない。これも直してもらわなければならないと思いまして、私がこの食害のことを言っているのは、農業者の意見が気軽にハンターや町に届くようなシステムを考えなければならないということが1つ。それをちゃんとしてくださいというのが1つ。もう一つは、もう少しこの報償体系をきちっと考えてやらないと、制度としてはある、要領としてはあるといっても動かないよということを言いたかったのです。この2点についてお答えいただければと思います。
答弁 産業建設課長 奥村文男(産業建設課長は2010年3月まで)
まず、1点目の残滓処理の問題でございますが、残滓処理につきましては基本的には捕獲した後移動できないものについては捕獲現場で埋設しなければならないという前提がありまして、議員も言われましたとおり、その埋設処理については大変ハンターの皆さんも苦慮しているという状況でございます。これにつきましては、今後どういうような対応が可能かも含めまして検討していかなければならないというふうに考えております。それと、輸送料ですが、これにつきましては株式会社サロベツベニソンというところでシカの食肉用の原料として受け入れをしていただいておりますが、当然食肉用として受け入れるからにはそれなりの品質を確保されたものでなければ受け入れできないということでございまして、それぞれ受け入れについてはランクづけをされておりまして、上位ランクの部分につきましては一定程度の料金で引き取っていただけるということでございますが、着弾の部分につきましては引き受けできないというものもございまして、それについては持ち帰っていただくか、あるいは料金を払ってベニソンで処理をしていただくという状況でございます。ただ、輸送費につきましては、現在3,000円を交付をしております。豊富までの燃料費の部分でいくと、決して少ない金額ではないのかなというふうに考えておりますが、先ほど言われましたとおり、受け入れの部分につきましてはかなり品質のいいものでなければ受け入れできないという状況につきましては実態でございまして、平成20年度におきまして中頓別で捕獲したシカをベニソンに持っていっている方が13頭の受け入れをしていただいているという状況でございます。
答弁 産業建設課長 奥村文男(産業建設課長は2010年3月まで)
農業者との情報の関係につきましては、年度初めに各ハンターさんが有害駆除を行いますので、協力をいただきたいということで全農家に対してお願いの文書等、協力の要請をしながら行ってきております。農家さんの中でもシカの被害が多くて猟友会の方にお願いしている方、中にはいらっしゃいます。町のほうにも直接被害がひどいので駆除してくれという話ではないのですけれども、シカの出没が多いのでということでの話につきましては聞いておりまして、町におきましてもそれにつきましては猟友会の方にこういうことで被害というか、出没が多いので、駆除のお願いをしたいということでの対応はしてきておりますが、まだその辺のきちっとしたルールというか、周知はされていないのかなというふうに考えております。いずれにしましても、限られたハンターの中での駆除をしていただいておりますので、ハンターさんにもさらなる協力をお願いしながら駆除に努めていきたいというふうに考えております。
答弁 町長 野邑智雄(町長は2015年3月まで)
私から補足をいたしますけれども、きのうの日刊宗谷にも宗谷支庁で試験捕獲をするのだよと。これは、今東海林議員が言ったように、ここ数年、十数年来だと思いますけれども、宗谷管内にもシカがふえてきていると、そういうようなことで農業被害または森林被害が出るのでなかろうかなと、こういうようなおそれがあるというようなことで国の制度を活用した対策として今調査をしているわけでありまして、私ども中頓別町1町でその対策をやろうとしてもこれはなかなか無理があるだろうと思います。中頓別町で鉄砲を撃てばほかの町村にどんどん入っていく、ほかの町村が一生懸命駆除を始めると中頓別町のほうにも入ってくると、こういうようなこともありますから、宗谷管内として宗谷支庁が中心になりながらこの駆除対策についてやはり一つの方向性を持ってもらわなければならないだろうと思います。そういう意味では、ことしだと思いますけれども、猿払村、浜頓別町、中頓別町、南宗谷の関係でシカの駆除対策担当者会議が行われております。そういう意味で、今後はやはり支庁等にも強力に働きかけていきながら、宗谷管内が一つになってエゾシカの駆除対策等に向かっていかなければ、この対策は1町村だけでやっても効果は余り上がらないだろうと、このように思いますので、ご指摘のあるようなことを踏まえて宗谷支庁にも働きかけていきたいと、このように考えているところでございます。
質問 3番 東海林繁幸
3回質問しましたので、これは終わりにいたしますけれども、私が言いたかったのは、要するに声なき声というか、農家のそういった要望をきちっと酌み取って、それに対処してくれるという人がいるのだから、その課題だけを取り除いてやれば一番行政として役割をやっているのでないかと思いますので、そのことともう一つはこれに農協が全く絡んでいないという話を聞いたのです。これも変だなというふうな疑問を持っておりましたので、町がやはりその調整役として関係者との協議をこれから進めながら、農家の要望を聞いてやってあげたいと思いますので、よろしくお願いいたします。