訓子府町議会 令和7年第2回定例会 2025年6月18日
エゾシカ農業被害について
2025年6月18日、訓子府町議会の一般質問で、吉野美香議員が「エゾシカ農業被害について」質問し、町長 伊田彰、農林商工課長 篠田康行が答弁しました。
- 質問者
- 吉野美香 議員
- 答弁者
- 町長 伊田彰、農林商工課長 篠田康行
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 吉野美香
9番、吉野です。通告書に従い質問いたします。エゾシカ農業被害について。昨今、野生鳥獣による北海道の農業被害額が増加しています。特にエゾシカによる被害額が令和4年度に比べ2億9,800万円増加の51億4,500万円で全体の8割を占めています。また、オホーツク管内では、令和4年度に比べ2,400万円増加の6億800万円にまで被害額が増えています。このようにエゾシカによる農業被害が顕著であることから、本町のエゾシカ農業被害の現況と対策について伺います。1、本町におけるエゾシカによる農業被害額の推移は。2、エゾシカ農業被害対策の実施状況と効果は。3、第6期北海道エゾシカ管理計画では「エゾシカの適正な個体数の管理と捕獲個体の有効活用を推進すること」となっているが、本町としての取り組みは。4、農地周辺部におけるわなによる捕獲などの防除対策、地域ぐるみの被害防止対策など、被害軽減の対策の取り組みは。以上4点、町長に質問します。
答弁 町長 伊田彰
ただいま「エゾシカ農業被害について」4点のお尋ねがございましたのでお答えをいたします。1点目の質問についてですが、過去5年間で申し上げますと令和2年度が2,233万7千円、令和3年度が2,914万円、令和4年度が2,080万7千円、令和5年度が597万3千円、令和6年度2,543万2千円となっており、令和5年度を除き2千万円を超える被害が生じております。2点目の質問についてですが、対策といたしましては、鹿の農地への侵入を防ぐ鹿柵の設置と捕獲による個体の減少対策を行っております。鹿柵につきましては、平成16年度と17年度にわたり総延長39kmの柵を設置しております。その効果でございますが、鹿柵の設置前、直近の平成15年度の被害額は4,772万円でしたが、設置直後の平成18年度は1,074万円に減りました。しかし、平成21年度には2,557万円と、ほぼ現在のレベルとなっております。また、捕獲による対策につきましては、町、きたみらい農協、新生紀森林組合、猟友会、くくりわなの会を構成メンバーに訓子府町鳥獣被害防止対策協議会を設置し、国、道からの補助、町、農協からの負担金をもとに猟友会やくくりわなの会における駆除活動を行っております。有害捕獲期間につきましては、毎年4月1日から10月中旬頃までとなっておりますが、その効果としましては、銃器とくくりわな、それぞれ合わせまして令和2年度は199頭、令和3年度が239頭、令和4年度は189頭、令和5年度が203頭、令和6年度が250頭となってございます。直近の過去5年間で1,058頭の捕獲実績となっております。3点目の質問についてですが、個体数管理につきましては、訓子府町鳥獣被害防止計画に基づく捕獲によるものとなります。また、有効活用につきましては、食肉などの活用が挙げられますが、町として直接的な取り組みは現在実施しておりません。エゾシカを食肉として流通させるためには、品質の保持のために捕獲後、速やかに食肉処理施設へ搬入する必要がございます。本町におきましては、民間の食肉処理施設があり、町内で捕獲したエゾシカが食肉用などに活用をされています。4点目の質問についてですが、第6期の北海道エゾシカ管理計画では、オホーツク地域を含む東部地域の農業被害の特徴として、平成24年度に被害額が41億円に達しましたが、各市町村が実施する被害防止のためのエゾシカ捕獲とエゾシカ侵入防止施設の整備などにより、令和2年度には25億円に減少したものの、ここ数年の捕獲数の減少や侵入防止施設の老朽化による効果低減により被害額の減少傾向は鈍化しているとされており、適正な個体数の削減により、人間活動との軋轢あつれきの軽減を目標として掲げています。本町の実績につきましては、先ほどお伝えしておりますが、町としましても増えた個体数の減少を目的に銃器とくくりわなを使用した捕獲により対策を行っております。なお、捕獲に当たっては、ハンター等に対しまして、鳥獣被害防止対策協議会から助成支援をしており、助成額につきましては、国のエゾシカ緊急対策交付金を活用した7千円のほかに町から5千円、JAきたみらいから千円を負担し、1頭当たり合計1万3千円を交付しております。また、国の交付金の配分頭数を超えた分につきましては、訓子府町有害鳥獣被害防止計画に定めました目標頭数に達するまで町とJAあわせて6千円を交付することとしております。ほかに費用助成といたしまして、狩猟免許を取得費として上限10万円、わな猟免許取得費につきましては約1万5千円になりますが、全額助成を行っております。また、エゾシカ捕獲用のくくりわなを115基保有しており、くくりわなの会の会員には無償でわなの貸し出しを行っております。今後におきましても、猟友会をはじめ各関係機関と連携を図りながら、農業被害軽減対策に取り組んでまいります。以上、お尋ねのありました4点につきましてお答えいたしましたので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
質問 9番 吉野美香
私が今回エゾシカによる農業被害について質問したのは、農業者が大変困っていて、そんな話を聞いている中、エゾシカの駆除もハンターのなり手不足や高齢化、そして今後どうしたらいいのか、また農業者も自衛のためのくくりわなを仕掛けてわなにかかったエゾシカの処分もとても大変だという声を聞いたからです。北海道の資料を見ますと有害鳥獣被害額は年々増加しており、特にエゾシカの農業被害額は右肩上がりの状態が続いています。先ほど町長から回答がありましたけども、今後抜本的な解決策を打たない限り、この被害額の上昇は収まらないのだろうと考えています。それでは、いくつか再質問いたします。まず、農業被害額の算出については、具体的にどのように算出しているのでしょうか。また、調査する時期、調査する人は誰なのか、調査内容について教えてください。
答弁 農林商工課長 篠田康行
被害の取りまとめの件でございますけれども、被害につきましては農業者の方から農協が聞き取って取りまとめているというふうに伺っております。時期等の詳細なことにつきましては、町としては承知しておりません。
質問 9番 吉野美香
先ほど町長の回答で、被害額で令和5年度だけがぐんと下がっているんですけども、それはなぜでしょうか、何か効果があったのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
確かに過去5年で言いますと5年度だけ被害が減っておりますが、いろんな要素も含めてもその年だけ何かしたということもございませんので、減った相関については、ちょっと想像できませんので、たまたまその年、被害額が減った、また報告がちょっと少なかったのかなというふうに想像しております。
質問 9番 吉野美香
では、農作物被害の内容ですけれども、どの作物に多いのでしょうか。また、被害を受けやすい時期はいつなのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
多いものでございますと例えば令和6年度を例にしますと、一番多かったのがデントコーンです。面積にして5.8haとなってございます。申し訳ございません。一番多かったのが牧草です。牧草が6ha、続いてデントコーンが5.8haというふうになってございます。時期については、その実のなるものでしたり、例えば、補植したときに食べられてしまうとか、鹿が食べやすい時期によってばらつきがあるのかなと思ってございます。
質問 9番 吉野美香
エゾシカ農業被害について、先ほど農業被害額の推移を教えていただきましたが、特に被害額が多い本町の地域はどこなのでしょうか。例えば地域的に被害額が急激に増えている地域などはありますか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
比較的多い地域申し上げます。緑丘、常盤、豊坂、駒里、弥生、福野、そこに柏丘、清住も年によっては被害の地域にのってございます。急に増えたというよりも平均して比較的多いところ、地域が毎年被害の地域に上がってくるかという印象を持っています。
質問 9番 吉野美香
エゾシカは普段私たちが峠などで見かけますと、かわいくて、何か見たら、「ああ」なんてちょっと喜んじゃうんですけども、こと農業者にとっては非常に厄介なもので、まず畑を踏みつけて農作物を荒らす。あと鹿は何かクワを使っているんじゃないかというぐらい上手に掘って農作物を食べてしまう。さらに外から入ってくるので、病気を持ち込んでしまうかもしれないという危険性があるそうです。次に、農作物被害に関して、農業者は黙って見ていることはないと思います。実際にはどのように対応して、その際どのような対策をしているのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
農業者の方につきましては、先ほど町長の答弁の回答の方からもありましたとおり、くくりわなの対策をされていたり、爆音機ですとか電気柵等の対策を練られているというふうに思ってございます。
質問 9番 吉野美香
では、町は農作物被害の軽減のために農業者と情報を共有して連携して効果的な対策をしているとは思いますけれども、具体的な事例などがあれば教えていただきたいです。
答弁 農林商工課長 篠田康行
具体的な事例といいますか対策としましては、答弁の繰り返しになりますけれども、まず元になる個体の減少対策、銃器による捕獲によるものとくくりわなによるものといったものが通常の対策というふうにしております。
質問 9番 吉野美香
農業者の切実な声が町にも上がってきていると思います。被害を軽減する検討機関として協議会的な組織があると聞いていますが、先ほど回答にあったように町、きたみらい農協、新生紀森林組合、猟友会、くくりわなの会などが構成メンバーとして挙げられていましたけども、そこの中の協議会では、どのようなものが話されてるとか協議をされているのか、もし分かれば教えてください。
答弁 農林商工課長 篠田康行
協議会につきましては、例年、会議年1回開催してございます。そこには事務局も参加して、事務局、農林商工課の担当も参加しておりますけれども、そこではまず年度の、年度年度の実績と次年度の予算案について話し合われてるほかにいろいろと意見が出ております。そこでこの二、三年間で多い意見としましては、エゾシカ1頭あたりの報奨金をもう少し上げていただきたいということと、猟友会の会員の高齢化が進んでいるので存続が将来あやしいと。町としても、ハンター確保に向けた対策を何か考えてほしいといったこと。それと先ほどの報償を上げてほしいにからんでなんですけれども、町とJA、もう少し負担の方を上げてもらえないかといった声も毎年のように出ております。その他、ヒグマの箱わなの購入を検討してほしいといったような意見が出されております。
質問 9番 吉野美香
令和4年1月、第1回定例会の一般質問において、こちらは工藤議員なんですけども、農業試験場からホクレン検証牧場にかけて、道有林から出てくるシカの被害が多いので、具体的には、囲いわなを設置して生きたまま捕獲をして搬入できないか、それを北海道と協議してまいりますと回答がありましたが、その後、何か進展はあったのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
道有林の方から鹿が出てくるということでのご質問が工藤議員から過去あったかと思いますけれども、道有林に確認したことがございまして、道有林では囲いわなの設置の基準としまして、訓子府以外にも管轄する道有林があるんですけれども、そこに定点カメラを設置して鹿の一番多いところを調べているそうです。その中で一番多い場所に囲いわなを設置するという方針をとっているそうです。ここ数年は津別町の方に設置していると伺っております。
質問 9番 吉野美香
では次に、鹿柵について聞きたいのですけれども、令和3年度に町は鳥獣被害防止計画を策定してエゾシカ被害の対策として平成16年、17年の2カ年で鹿柵を設置して、被害額は減少したものの、柵の切れ目から侵入で農業被害が依然と見られ、柵の内部で出没した場合、場所によっては、簡単に捕獲することができなくて苦慮しているとのことですけれども、ここの課題については、どう検討してきたのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
おっしゃるとおり柵ではどうしても防ぎきれないといいますか、切れ目もありますし、柵の途中に林道ですとか、そういったゲートが開いてるときもありますので、どうしても柵の外に出てきてしまっているというのが実態です。それで繰り返しになりますけれども、町としましては、先ほどの協議会を通じた鹿の対策をしているというところに今のところ尽きるのかなというところでございます。
質問 9番 吉野美香
私、今回この質問に当たって農業者の方のお宅に訪問して常盤地区の鹿柵を見てきました。倒れかかっているものやフェンスが壊れているものも見ました。修繕は所有者がするものなのかなと思いますけれども、ここで言えば各実践会なのかなと思いますが、具体的に鹿柵の管理はどうしているのですか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
鹿柵の管理につきましては、鹿柵維持管理組合というのが協定によりまして町から委託という形で鹿柵の機能維持のための管理、保守点検をやっていただいているという格好になってございます。修理につきましては、全体で8班体制で各地区の点検を管理組合でやっていただいておりまして、補修につきましても管理組合の方でしていただいていると。ただ自然災害ですとか柵の破損等があった場合は、JAと訓子府、それから管理組合で3分の1ずつを負担して修理に当たってるという対応をとってございます。
質問 9番 吉野美香
農業者の考え方ではあると思いますけども、鹿柵の大規模修繕するという考えはないのでしょうか。また修繕となるとそれなりの財源がかかります。国の鳥獣被害防止対策交付金の活用などはできないのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
既存の鹿柵そのものに対する補助というのは北海道等にも確認とお問い合わせもしているんですけれども、そのものに対する補助というのは現在ないといった状況になってございます。
質問 9番 吉野美香
では次に、町の鳥獣被害防止計画では、狩猟免許取得に向けた情報提供、啓発活動を進め担い手の育成を図るとしていますけれども、特に情報提供、啓発はどのように進めてきたのか教えてください。
答弁 農林商工課長 篠田康行
情報提供、啓発につきましては、積極的に行ってきていないというところが実態ですので、今後いろんなご意見いただきながら、どういった方法で行っていくのかということを進めていきたいと思っております。
質問 9番 吉野美香
よろしくお願いします。町の鳥獣被害防止計画では、捕獲計画として年間何百とかいう数字の目標があると思うんですけれども、計画どおりに捕獲はできているのでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
近年は計画の目標には、ほぼ達成できてるかなと思ってございます。
質問 9番 吉野美香
早い段階で国からの交付金を超えてしまった場合、その後、捕獲したものは、先ほどの回答で6千円となっていました。こちらの方はもうちょっと増やしてほしいという声があるんですけど、いかがでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
おっしゃるとおり目標に達する前に国の交付金の額を消化してしまって国の交付金7千円分がなくなってしまって、町とJAの合わせて6千円という額しか消化した後は支払っていないというか、助成できていないというのが実態でございます。確かに最近、弾代とかも結構上がってきておりますし、巡回するにあたってもガソリン代も上がってきておりますので、そういったことも含めて、ちょっと検討させていただきたいなと思っております。
質問 9番 吉野美香
個体の管理といえば、ハンターの育成が考えられますけれども、令和6年第1回、西森議員の質問で「今後ハンターの報償費の値上げを検討している」と回答がありましたが、値上げして1万3千円になったという認識でよろしいでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
元々1万円だったんですけれども、そこをJAさんと訓子府町で値上げ、値上げというか引き上げて現在の1万3千円になった経過がございます。
質問 9番 吉野美香
例えばですけど、そちらの報償費は、近隣の市町村と比べると高いのか安いのか、分かれば教えていただきたいです。
答弁 農林商工課長 篠田康行
近隣市町村で言います。ちょっと分かっている範囲でございますと、隣の置戸町さんも1万3千円となっております。それと津別町さんと美幌が、津別が1万5千円、それと美幌が1万7,400円となっておりまして、当町よりは高い報酬が出ているということでございます。
質問 9番 吉野美香
ウクライナの情勢によって鉄砲の弾の値段が上がっているそうです。1発千円ぐらいするそうなので、1発で仕留められればいいのですけど、3発、4発となると、それだけ弾代がかかってしまいます。そんなこともあって報酬をもっと上げてほしいという窮状を訴える農家さんがいますので、いかがでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
先ほどの繰り返しになるかもしれませんけれども、弾代が上がっているというの直接私も伺ったことがございますので、そういったことも含めまして、内部で検討させていただけたらなと思います。
質問 9番 吉野美香
そちらの方はよろしくお願いしたいと思います。次に、ハンターは町民のボランティアに頼っているのが現状だと思います。今後は少子高齢化などでハンターのなり手がいない中、育成をどうするのか、中長期的な視点に立って考えることが必要と思います。町はどう捉えていますか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
ちょっと今の質問の前に報酬、他町の報酬の関係で追加でちょっと説明申し上げますと、美幌町さんもJAさんから費用として支援しているということでございますので、町単独でその額を出していくというわけではなくて、合わせて協力しながら出している額だということでございます。今の質問に戻りますけれども、ハンターの育成については、われわれも増えていったらいいなと思ってございます。ただ、最近、ハンター、若い方が割と来ていただきまして今年2名、30代の方が2人、猟友会の方に参加していただいております。空気銃を除きますと12名の方、今いらっしゃるんですけれども、うち60未満の50代までの方で言いますと12名中8名の構成となってございますので、比較的若い方が多いのかなという印象でございます。ただ、引き続き、数もそうですし、やはり猟に出て経験を積まないとなかなか捕獲というのも実績が上がってこないと思いますので、そのあたり一斉捕獲というのもやっておりますので、そういったところで一緒に参加していただいて腕をみがくなどなどしていただけたらなというふうに思ってございます。
質問 9番 吉野美香
新しく若いハンターさんが増えてくれるのはとてもいいことだと思います。やはり報酬が上がるとやりたいなと思う方も出てくるかもしれないので、その辺のアピールもよろしくお願いしたいと思います。では、捕獲したエゾシカは有効活用ということで、ジビエとして利用促進がありますが、先の西森議員の一般質問では、訓子府の業者はこれ以上規模拡大する考えはないという回答がありました。でもエゾシカは増えていますし、隣町の置戸町もかなりの数を捕獲しているようですし、計画的な個体管理も適正に進める以上、エゾシカの有効活用も考えていかないとならないのではないかと思います。広域的で有効利用ができないか検討はできないのでしょうか。また、そのことに対する課題などがあれば教えてください。
答弁 農林商工課長 篠田康行
広域的なというご提案なんですけれども、なかなか捕獲にあたってのジビエの活用というのは、そうですね、今まで近隣市町村とも特別、意見交換したことはないんですけれども、そういったことも何か機会があれば、ちょっと情報交換もしてみたいなと思っております。
質問 9番 吉野美香
今回くくりわなを使って駆除されている農業者のお宅に行ってお話を伺いました。実際くくりわなを見せてくれて、輪っかにはまったらバンみたいな、見てびっくりしたんですけれども、それもわなにかかってるかどうか毎日確認に見回らなければならない。もしわなにかかっていたら、ハンターにお願いしてもなかなかすぐには来てくれないので、自分たちで処分することが多いということを聞きました。しかもそれを美園の鹿ボックスまで運ぶらしいのですが、そのうちの方はご高齢のご夫婦で体力的にも大変だという話をされていました。自分たちの農地を守るために個人の利益のことですから直接行政が手を出すことにはなりませんけれども、やはり報奨金の方を上げて、農業者が、例えば民間に見回りなどを委託するような民間活用を利用するような仕組みづくりができたらいいのではないかと思いますけども、そのような考えはどうでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
確かに鹿は重いですし、ご高齢の方ですとやはり大変だというのはよく理解できます。ただ、民間の方と言っても、その成り手が果たしているのかというのが実態としてはございますので、ちょっとご意見としては伺いますが、すぐ今どうこうできるということではないのかなと。できないのかなというのも正直なところでございます。
質問 9番 吉野美香
先ほどのご夫婦は先日くくりわなを見に行ったら、既にクマに食べられていたそうです。クマに自分たちが襲われるかもしれないという恐怖もあります。何かいい方法を考えてほしいと思いますがいかがでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
私もそこの内臓だけ食べられた写真は拝見してございます。多分クマに食べられたんだろうなというような跡だったと思います。くくりわなの会の方には新聞報道も含めて捕食されてる、わなにかかったシカを捕食されているという報道もございましたので、FAXで気をつけてくださいという注意喚起をさしていただいたんですけれども、それに対しては、例えばICT化で感知できるようなものは、仕組みとしてはあるんですが、それはやっぱり初期投資とランニングコストがかかってくる部分もございますので、そこは内部でもし導入するにあたっては、話し合いとか協議を進めた中で進めていかなくてはならないのかなと思っております。
質問 9番 吉野美香
今お話が出ましたICT化なんですけども、それもいいかなとは思うんですが、やはり高齢の方だとそれをスマホやパソコンで確認してというのもまた大変かなというので、ちょっと課題が多いかなとは思いました。ではちょっと先進的な町の話をしたいんですけども、北海道沼田町では、シカの農地への被害が年々増加していたことから、農業者、関係者らで沼田町有害鳥獣対策委員会を発足し、専門家である方、この方は鳥獣被害対策アドバイザーなんですけども、招いて対策を支援して、対策委員会の発足の翌年2008年から本格的な活動を開始したようです。取り組みとしましては、ちょっと訓子府町とかぶるところもあるんですが、くくりわなの無償の貸し出し、わな猟取得免許奨励と専門家を招いての研修会、こちらはエゾシカの習性だとか、くくりわなの設置方法などの研修会です。あと電木柵等の設置、そして成果としましては、自分の農地は自分で守るという自意識、自衛意識の高まり。あとわな猟免許取得者の増加などがあったみたいです。まとめとしましては、くくりわなは危険性が少なく、技術向上でさらに高い駆除効果が期待できる。使える資金は限られており、ハンターの減少、高齢化によって銃器の使用は今後頼れなくなる可能性もあるため、くくりわなによる低コストで有害鳥獣の駆除により農業者の自衛による対策が効果を上げたようです。そんな沼田町の事例ですけれども、農業者と関係機関で委員会を立ち上げて見える形で先進的な取り組みを進めなければならないんじゃないかなと思いますが、町はどのように考えていますか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
今まで自主組織としてのくくりわなの会の方に農作業被害防止に当たっていただいております。くくりわなの会の方といただいたご提案も含めて今後話し合いをもっていきたいと思います。
質問 9番 吉野美香
私は思うのですけども、ハンターに頼る駆除は将来的には難しいのではないかと思います。単にエゾシカの駆除を減らすことが目的ではなくて、農作物の被害を減らすことが目的ではないかと思います。そういった面では、いろいろなところで先進的な研究がされているようですし、地域の人材の育成や、先ほど話に出たICT化など、また、先ほど委員会を立ち上げてと言いましたが、具体的な検討をする時期ではないのかと思いますがいかがでしょうか。
答弁 農林商工課長 篠田康行
いただいたご意見、ごもっともでございますので、関係機関含めて検討してまいりたいと思います。
質問 9番 吉野美香
今回私がこのシカ被害の質問をするに際して、おそらくこの10人の議員の中で一番このことに疎いであろう私なので、初めて聞く言葉や初めて見るものなどでとても大変でした。でも、農業者の方々のお話を聞いて、実際いろいろ見せてくれて教えてくれて、自分自身大変勉強になりました。いろいろと質問してきましたけれども、最後に、具体的な対策をするにも予算の確保が大事かと思います。支援交付金があるようなので、効果的な対策を実施するため、町にはそこのところを取り組んでいただきたいと思います。エゾシカの現状と課題、対策などを質問させていただきましたが、最後に町長がエゾシカ被害軽減に対してどう感じているのか思いをお聞かせください。
答弁 町長 伊田彰
最後ということで、エゾシカの部分で特にヒグマも同じなんですけども、鳥獣保護管理という名目の中で、エゾシカは一時期は駆除をしすぎて絶滅危惧種になって、その後に絶滅危惧種から普通の生態系を取り戻すために、また禁猟とか、そういうところで出てきて非常にそういう意味では増えすぎたというのが現状の状態かなと思ってます。そして、国では訓子府町250頭が要するに保護と管理をする頭数のところなんで、結局は250頭を駆除してるというマックスのところが現状なんで、どうしても、ほぼ一定程度を保護することも一つの選択肢というか一つの目的になっていますので、ゼロにはならないというのが実態かなと思います。いろいろジビエ等のお話もしていただきました。広域の部分もかなりいろいろとやっていかなければならないかなと思っているんですけども、ジビエで製品化するとすると1時間以内に、撃ってから1時間以内に処理しなきゃならないというところもございまして、そういった意味では、うちのボックスが美園にあるんで、主に常盤とかあの辺で獲ると1回まちに持ってきて、駄目だよって言ったらまた戻らなきゃならないというのがあって、どうしてもそういう意味では、新鮮さと撃つ場所というのが非常に限定されてくるのと主に春先とか、この時期は脂がなくて、どちらかというと人間が食べるお肉ではなくて、ペット類の方にいくという話もお聞きして、そういった意味では、ジビエの部分が年間通してそういうことができるかというとそうではないというのがあるようでございますので、そういった意味では、議員が後半言われたところの沼田町の事例もそうですけども、本町もくくりわなの会というのは、基本的には農業者が自ら自衛するために組織をした部分ということでありますので、そこの組織発足時はそんなに獲れなかったようなんですけど、やっぱりいろいろ経験とシカの歩く道というんですか、そういった部分で最近は非常に多く獲っているようでございますので、問題は止めさしの問題と言われたとおりご高齢のボックスまで運ぶ問題が依然として残るというところもありますけれども、そこはもう少し組織の中でもご高齢の方が獲っていただいたところを一定程度リカバリーもしながらできるような体制も協議の一つの土台かなというふうに思います。中間でちょっとあれですね、おそらくクマに捕食されたんじゃないかというような部分があったと思うんですけども、標茶のOSO18というか、ヒグマの話ではないですけども、根釧というか、根釧地方はやはり元々肉食が割合が非常に高いという。それが牛を襲うことにつながっていったんじゃないかと言われていることもあるので、そこはちょっと協議会の中で、頻繁に見回りをしなければならないということもありますけども、逆に言うと二次被害みたいなところが危険性が高くなってくるかなと思うんで、そこはもう少し検討をしていかなければならないかなと思います。あまり答えにはなっていませんけども、基本的にはゼロにはできないですけども、どう野生の動物と生態系を同じ土俵に上がって少しずつでも減らしながら、少しずつでも生かしながらというのが本来のある姿かなというふうに思っておりますので、そういった意味では、決して後ろ向きではなく前向きに進めてまいりたいと思いますのでご理解をいただきたいと思います。
質問 9番 吉野美香
よろしくお願いします。これで私の一般質問を終わります。